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  [No.2832] カガリビバナの咲く頃に 投稿者:NOAH   投稿日:2013/01/09(Wed) 14:05:56   120clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


【カガリビバナ】 花言葉:内気、はにかみ、嫉妬


俺は、目の前の少女が憎らしかった。

ポケモンと人は共に歩むべきだ?愛し、愛されるべきだ?そんなのはただのキレイゴトに過ぎない。
2年前の、あの女だってそうだ。英雄に選ばれたからって調子乗りやがって。

俺はあの女も嫌いだった。あの、ポケモンに、はにかんだ時の笑みも
内気な表情で俯いて、あの人と、あのお方と話すあの女の目が嫌いだった。
今、俺の目の前に立つこの少女も、あの女と同じ目で見つめる。

「……やめろ、やめろよ、そんな目で、俺を見てんじゃねーよ、そんな憐みなんざいらねぇんだよッ!!」

「……貴方は。」

「やめろっつってんだろッ!!レパルダス!やっちまえッ!!!」

「……ブラッド、ブレイククロー。」


目の前の少女が『ブラッド』と呼んだザングースが、音もなく飛び出したレパルダスを一閃した。
一撃で床に倒れ込んだレパルダスをボールに戻さず、近づいて蹴り飛ばした。


「ポケモンは、ただの、道具だ。そう、道具……道具なんだ。」

「道具……本当にそう思ってる?」

「当たり前だろうがッ!!」

「なら、貴方はなんで゛泣いて゛るの?」

「は……?」

泣いてる?俺が?なぜ、なぜ泣いている?
わけがわからない。俺は泣いていない、そんなこと、そんなことはない。

『ニャア……ニャオ……。』

「…………?」

蹴り飛ばしたはずのレパルダスが近くにいた。口に見知らぬ花を咥えてそれを置く。
しばし、俺を見つめたかと思えば、急に顔を舐め始めた。

その温かい舌に絆されたのか、確かに今、俺は泣いていた。
なぜ、泣いているのか、なぜ、優しくしているのか、全くもってわからない。

「……なんなんだよ、本当に。」

「嫉妬、していただけじゃないんですか?自分に。」

憎らしい目の少女が言う。……嫉妬?俺が、俺自身に?
……そう、なのかもしれない。何もかもが憎くて、それをこいつらや他人のせいにしていたのかもしれない。

少女の目は、相変わらず嫌いだ。でも、今は少しだけ、好きになれた気がした。


*NOAHから*
No.017さんのつぶやきに触発されて書いた前作が

思ったより皆さんのツボを刺激したらしく、clap数見てリアルに叫びましたw

しかし、今作もスランプ全開でございますな……;;

一応、B2W2の♀主人公ちゃんと、プラズマ団のしたっぱ♂です。

今回はツイッターの花言葉botに触発されましたw

触発されてばっかやん私w

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