「おはようヒバナ! 今日もがんばっていこうね!」
私の朝は、パートナーであるシャワーズのナナミと挨拶を交わすことから始まる。
「おはようナナミ。 今日はムーン逹連れてミステリージャングルまでいってくるね」
「わかった! じゃあ私はギルドの手伝いにいってくるね〜」
その後もナナミと二言三言言葉を交わして、住居であるサメハダ岩を後にした。
私はヒバナ。 今はすっかりこのロコンの体に慣れたけど、昔は人間だったらしい。 そんで記憶をなくした私のとこに現れたナナミと、今は探検隊「ラブリーズ」として活動してる。 ネーミングセンス? 気にしないで。
トレジャータウンで冒険の準備を済ませてから、いつものように仲間が待つパッチールのカフェへと足を踏み入れる。
「あ、ヒバナさん。 おはようございます」
優しい口調で迎えてくれた、ブラッキーのムーン。 うん、和む。
「ヒバナ! いつまでアタイを待たせんだい、さっさと探検にいくよ!」
今にも飛び出しそうな勢いなのは、姉さんことサンダースのライム。 テンション高いな〜
「ライムさん落ち着いてください。 他のお客様に迷惑がかかるでしょう」
淡々とした口調で姉さんをたしなめてるのは、つい最近入隊したばかりのグレイシアのアイス。 今日も相変わらずだね。
「よし、じゃあ早速行こうか!」
「そう来なくっちゃ! さあ行くよ! ムーン、アイス!」
「はい! 今日もよろしくおねがいします」
「ライムさんに言われなくても行きますよ」
「なんだい、随分と冷たい子だね」
「氷タイプですので。 さ、行きましょうヒバナさん」
私たちはカフェを出て、ミステリージャングルへと向かう。 今日も頑張ろっと。
ーーミステリージャングル15F
「おわっ」
階段を昇った私逹の前に、たくさんのポケモンが現れた。 モンスターハウスじゃん。
モンスターハウスと言えば、たくさんのポケモン逹を相手にしなければならない場所。
とはいえ大丈夫っしょ。 私逹は戦闘体制を組む。 敵は……20匹程だね。
「グオオオー!」
我を失ったポケモン逹が、次々と襲いかかってくる。 おお怖い。
「ムーン、姉さん、アイス……いくよ」
私は得意の炎技を繰り出す為、深く息を吸い込んだ。
「OKです!」
「おっしゃあ!」
「……掛かってきなさい」
ーーさあ、燃やしてやんよ♪
ーー5分後
私達は部屋に現れたポケモン全てを倒すことができた。 これもみんなのおかげかな。 私1匹じゃ、確実に危ない目に会ってたよね。
「ふぅ……ヒバナ、アンタのかえんほうしゃはいつ見ても凄いね! ほとんどヒバナが倒したんじゃないか?」
「そうかな? ありがとライム姉さん♪ ……あれ、アイスどうしたの?」
ふと隣にいたアイスを見ると、少しつらそうな顔をしていた。
「……いえ、少しダメージを受けただけですから、大丈夫です」
ほんとだ、アイスの体に少し傷がついてる。 ……大丈夫かな。
「アイスさん、無理は禁物ですよ? 今日はもうお帰りになられたほうが……」
「……大丈夫ですから」
「うーん、でもさ〜」
私は口を開いた。
「そろそろ帰らない?」
「え?」
「3匹共充分経験値稼げたし、そろそろPPもヤバイしさ」
「とかいってヒバナ。 本当はアンタが帰りたいだけなんじゃないか?」
「あり、バレちゃった? 実はバックのリンゴ、ケムッソに全部食べられちゃって。 まあ燃やしたけどね。 てことであなぬけの玉〜」
ーーその日の夕方、サメハダ岩
「ただいま……あれ? ヒバナもう帰ってたの?」
「あ、ナナミお帰りー たまにはいいよね、早帰り」
「たまにはって……ヒバナってほんとのんきだよね……この間もそんなこと言ってたし」
「のんきでマイペース。 それが私だからね♪」
「はあ……」
「ところでナナミ、なんかいい物もらえた?」
「えへへ……ジャーン!」
そういってナナミが取り出したのは、一本の栄養ドリンク。 あれ、これって……
「カテキンじゃん! コレどうしたの?」
「ペラップがね、いつも手伝ってくれるお礼だって♪」
「そっか! んじゃ早速カフェ行こ!」
私たちはサメハダ岩を出て、カフェに向かった。 カテキンGETだぜ! なんちゃって。
これが私達のいつもの日常。 うん、幸せ♪
ーーそんな日常が、大きく変化するのは、もう少し先のこと……かな?
[好きにしてください]