Chapter-4『ほてりの道!ゲットでGO!!ゲットでスマイル!!』 (1) マサトとコトミは、トモヤと一緒に、1のしまの北にあるともしび山に向かっていた。 ともしび山の麓の道は「ほてりの道」と呼ばれており、野生のポケモンが数多く生息している。 マサト「そういえば、コトミはどんなポケモンを捕まえてみたい?」 コトミ「あたし?・・・あたしはね、強いポケモンとか弱いポケモンとか、そんなの関係なくて、このポケモンって思っているのは 大事に育てたいって思ってるの。」 マサト「そうだね。弱いポケモンや強いポケモンって、それは人の主観だもんね。」 トモヤ「そうか。マサト君とコトミちゃんは、まだラルトス1匹だけだもんね。いろんなポケモンを捕まえて、たくさん育てる。それがトレーナーとしても、 コーディネーターとしても大事なことだからね。」 と、その時、野生のポケモンが飛び出してきた。元々熱帯の地方にいたとされているフカマルだ。 マサト「あ、フカマルだ!確かサトシも持ってたんだっけ。進化すると、シロナさんの持ってるガブリアスになるんだね!」 コトミ「マサト、どうするの?」 マサト「僕が捕まえる!行け、ラルトス!」 ラルトスがマサトの肩からおりて、バトルの体制に入る。 マサト「ラルトス、ねんりきだ!」 ラルトスのねんりきがフカマルに炸裂。宙に浮いたフカマルは操られている。しかしそれを振り切り、りゅうのいかりを放った。 マサト「ラルトス、かげぶんしん!」 ラルトスがいくつにも分かれて分身した。りゅうのいかりは分身の1体に命中して外れた。 マサト「ラルトス、サイコキネシス!」 続いてラルトスのサイコキネシスがクリーンヒット。フカマルはたちまち倒れ込んだ。 トモヤ「今だ、マサト君!モンスターボールを投げるんだ!」 マサト「分かった!行け、モンスターボール!!」 マサトはモンスターボールを投げた。 ボールのランプが点滅している。緊張の時間だ。・・・しかし余力を残していたのだろう、フカマルはボールから飛び出してしまった。 マサト「まだまだか・・・。ラルトス、もう一度サイコキネシス!!」 ラルトスはサイコキネシスを放った。しかしフカマルもりゅうのいかりを繰り出した。 技と技の激しいぶつかり合い。当たった瞬間に爆発がした。爆発が収まると、フカマルは倒れ込んでいた。ラルトスは辛うじて立っていたものの、 かなり息が上がっている。 マサト「もう一度行け、モンスターボール!!」 マサトは再びモンスターボールを投げた。 ボールのランプが再び点滅。しばらく緊張の時間が流れていく。・・・そして、点滅していたランプが消えた。 マサト「君は、僕がトレーナーになって、初めて捕まえたポケモンだよ。フカマル、ゲットでGO!!」 こうして、マサトはフカマルをゲットしたのだった。 トモヤ「よかったね、マサト君。・・・おや、あれは?」 と、もう1匹野生のポケモンが現れた。ホウエン地方に多く生息しているナックラーだ。 トモヤ「コトミちゃん、やってみてごらん!」 コトミ「うん!行け、ラルトス!」 コトミのラルトスがバトルの体制に入った。果たしてコトミは、ナックラーをゲットできるのだろうか。 (2) コトミのラルトスと野生のナックラーのバトルになった。 コトミ「ラルトス、ねんりきよ!」 ラルトスのねんりきがナックラーに炸裂。しかしナックラーはまだ大丈夫そうだ。そして大口を開けてかみつく攻撃をした。 コトミ「ラルトス、かげぶんしん!」 ラルトスがかげぶんしんをした。かみつく攻撃は分身した1匹に当たり、ナックラーの攻撃ははずれた。 コトミ「ラルトス、もう一度ねんりき!」 再びラルトスのねんりきがナックラーに命中した。 と、ナックラーは技の追加効果が発動したのだろうか、そばの岩に頭をぶつけ始めた。 トモヤ「コトミちゃん、ねんりきの追加効果で、ナックラーは混乱しているんだ!ゲットするなら、今がチャンスだ!」 コトミ「分かったわ。行け、モンスターボール!」 コトミはモンスターボールを投げた。 ボールのランプが点滅している。マサトがフカマルをゲットしたときもそうだったが、トレーナーがポケモンをゲットするとき、 モンスターボールを投げた後は緊張そのもの。 そして、ランプが静かに消えた。マサトに続いて、コトミも初めてのポケモンをゲットした。 コトミ「あたしが初めてゲットしたポケモンだね。ナックラー、ゲットでスマイル!!」 トモヤ「良かったね、コトミちゃん。」 マサト「コトミ、初めてのポケモン、お互いに見せようか?」 コトミ「うん!出ておいで、ナックラー!」 マサト「出番だよ、フカマル!」 マサトのフカマルとコトミのナックラーが現れた。お互い、すぐに気づいて意気投合したようだ。 トモヤ「早速仲良さそうだね。最終進化まで行けば、フカマルはガブリアス、ナックラーはフライゴン。どちらも同じ、じめん・ドラゴンタイプだね。」 マサト「そうだね!」 コトミ「あ、そうだったね!あたしとマサトって、やっぱり性格も似てるのかしら。ね!」 トモヤ「ほら、もうすぐともしび山だよ。あの山のどこかに、特別なルビーが眠っているはずだよ。」 トモヤの指さす先は、今では火山活動も収まり、落ち着きを取り戻したともしび山が見えていた。 果たして、マサトとコトミは、特別なルビーを見つけることができるのだろうか。 Chapter-5に続く。 <初出> (1):2008年6月29日、(2):2008年7月19日、いずれも旧ぽけあに掲示板にて掲載。 2009年12月20日、本サイト投稿・登録掲示板に掲載。