Chapter-6『ライバル登場!ミキとエーフィ!!』 (1) マサトたち3人は、新たなる特別な宝石、サファイアを探すため、次の目的地を考えていた。 マサト「次はどこに行こうか?」 トモヤ「島を順番に巡るとすれば、次は3のしまだね。」 コトミ「3のしま?」 トモヤ「ああ。2のしまの東にある島だ。島の西にある橋を渡っていくと、きのみの森があって、そこでは数多くの木の実を見ることができるんだ。」 マサト「そっか・・・。サファイアの手がかりとなる遺跡はあるのかなぁ?」 トモヤ「どうだろう・・・。でも、ナナシマの島々をくまなく調べていけば、きっとサファイアに、 そしてダイヤモンドとパールにつながる手がかりを見つけられると思うよ。」 トモヤがそこまで言ったとき、一人の女性が声をかけてきた。コンテストに出場するときを彷彿とさせる赤いドレスが印象的だった。 女性トレーナー「君たち、トレーナーでしょ?」 マサト「はい。僕、マサトです。」 コトミ「あたし、コトミです。」 トモヤ「私はトモヤと言います。」 女性トレーナー「あたしはミキ。マサト君って、ハルカちゃんの弟さんでしょ?」 マサト「お姉ちゃんのこと、知ってるの?」 ミキ「うん。あたし、3年前にジョウトでハルカちゃんとコンテストバトルをしたの(※)。ハルカちゃん、とてもよく育てられていて、手強かったわ。」 コトミ「じゃあ、ミキさんはポケモンコーディネーターですか?」 ミキ「ううん。トレーナーとしてポケモンリーグにも出てるわ。去年のカントーリーグではベスト4まで行ったの。」 マサト「ミキさん、すごい!」 ミキ「そんな、言ってくれるとうれしいわ。そうだ、マサト君。バトルしない?」 マサト「えっ、でもバトルって言われても、僕、今手持ちは2匹だし・・・。」 ミキ「そっか。じゃあそれでもいいわ。使用ポケモンは2体ね。」 マサト「よろしくお願いします!」 〜挿入歌・『サイコー・エブリデイ!』が流れる〜 こうして、マサトとミキのポケモンバトルが始まった。 使用ポケモンは2体。どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点で終了する。ポケモンの交代は自由だ。 マサト「僕はこの子で行くよ!行け、ラルトス!」 マサトはラルトスを繰り出した。 ミキ「あたしはこの子にするわ。行ってらっしゃい、ウインディ!」 ミキはウインディを繰り出した。ボールを取り出すとき、ミキは左利きだろうか、左手で扱っていた。 さあ、どのようなバトルが繰り広げられるのであろうか。 (2) マサトとミキのポケモンバトルになった。 マサトの最初のポケモンはラルトス、ミキの最初のポケモンはウインディだ。 ミキ「先攻はマサト君でいいわ。」 マサト「じゃ、行くよ!ラルトス、サイコキネシス!」 ラルトスのサイコキネシスが炸裂。高く投げ飛ばされたが、ウインディはまだ大丈夫そうだ。 ミキ「よく育てられてるみたいね。じゃああたしも行くわよ!ウインディ、ねっぷう!」 ウインディがねっぷうを放った。 マサト「ラルトス、かげぶんしん!」 ラルトスがかげぶんしんでいくつにも分かれた。ねっぷうはそのうちの1体に命中してはずれた。 マサト「ラルトス、続いてねんりき!」 ラルトスのねんりきが炸裂。すると追加効果だろう、ウインディが混乱した。 ミキ「(混乱してるわね・・・。でも交代すれば治るわ。)戻って、ウインディ!」 ミキはウインディをモンスターボールに戻した。 コトミ「えっ、ウインディを戻したの!?」 トモヤ「ああ、交代することで混乱を直そうとしたのだろう。」 ミキ「行ってらっしゃい、エーフィ!」 ミキはエーフィを繰り出した。 コトミ「エーフィって、イーブイの進化系でしょ?」 コトミはポケモン図鑑を取り出してチェックした。 ミキ「確かハルカちゃんって、グレイシアを持ってたでしょ?」 マサト「お姉ちゃんのこと、よく知ってるんだね!」 ミキ「うん。このエーフィはね、あたしがイーブイの時に初めて捕まえたポケモンなの。グレイシアはキッサキシティの氷の岩、 そしてエーフィはなついていると朝か昼に進化するの。マサト君も知ってるでしょ?」 マサト「うん!」 ミキ「行くわよ!エーフィ、シャドーボール!」 エーフィのシャドーボールがラルトスに炸裂。ゴーストタイプのシャドーボールは効果抜群だ。しかし、まだ戦えそうだ。 マサト「戻って、ラルトス!」 ラルトスは引き下がった。 コトミ「ラルトスを交代させるの?」 トモヤ「ああ。おそらくシャドーボールが効いたんだろう。無理に戦わせるよりは、交代させた方がいいかと思うな。」 マサト「行け、フカマル!」 マサトはフカマルを繰り出した。 ミキ「フカマルね。よく育てられてると思うわ。今度はマサト君からどうぞ!」 マサト「フカマル、りゅうのいかり!」 フカマルがりゅうのいかりを放った。 ミキ「エーフィ、サイコキネシス!」 エーフィはサイコキネシスでりゅうのいかりの進行方向を変えた。りゅうのいかりはそのままフカマルに命中した。だがまだ戦える。 マサト「フカマル、あなをほる攻撃!」 フカマルは穴を掘って地中に潜った。 ミキ「エーフィ、リフレクター!」 エーフィはリフレクターを張った。 マサト「(リフレクターか・・・。物理技の威力が弱くなる。でも。)フカマル、今だ!」 地中から出たフカマルがエーフィの真下から攻撃した。しかし、リフレクターの効果が残っていて、ダメージはそれほどではなさそうだ。 ミキ「(さすがはマサト君。ハルカちゃんの弟さんで、センリさんのお子さんだけあって、実力は違うわね。)エーフィ、シャドーボール!」 マサト「(ミキさんは強いな・・・。よし。)フカマル、りゅうのいかり!」 フカマルのりゅうのいかりとエーフィのシャドーボールがぶつかり合った。 当たった瞬間に大爆発が起こった。2匹とも勢いよく吹っ飛ばされた。果たして勝負の行方は・・・。 (3) マサトのフカマルのりゅうのいかりとミキのエーフィのシャドーボールがぶつかり合い、大爆発が起きた。 爆発が収まると、両者とも倒れていた。 ミキ「エーフィ、あさのひざし!」 エーフィはあさのひざしで体力を回復した。 一方、体力を回復する手段を持っていないフカマルは、必死に立ち上がろうとするが、そのまま倒れ込んだ。戦闘不能だった。 マサト「フカマル、よくやったね、お疲れ様。」 マサトはフカマルをモンスターボールに戻した。 トモヤ「フカマルが倒されたか・・・。」 コトミ「マサトって、後はラルトスだけでしょ?大丈夫かなぁ?」 マサト「頼んだよ、ラルトス!」 マサトは再びラルトスを繰り出した。 マサト「(ミキさんのエーフィに対して、エスパー技は効果が今ひとつ。・・・でも。)勝負はまだこれからだよ!ラルトス、サイコキネシス!」 ラルトスがサイコキネシスを放った。しかし、エスパータイプのエーフィに対しては、あまりダメージがない。 ミキ「やるわね、マサト君。でもこれはどう?エーフィ、シャドーボール!」 マサト「ラルトス、かげぶんしん!」 ラルトスがかげぶんしんをした。 ミキ「かげぶんしんでかわそうと言う作戦ね。でもどうかしら。エーフィ、シャドーボールにサイコキネシス!」 エーフィはサイコキネシスでシャドーボールをコントロールし始めた。 トモヤ「なんと、サイコキネシスでシャドーボールを操った!?」 コトミ「ミキさんって、やっぱり強いんだね・・・。」 サイコキネシスでコントロールされたシャドーボールはかげぶんしんで何体にも分かれたラルトスの1匹1匹に命中していき、 そして本物に命中した。効果は抜群だ。 マサト「ああっ、ラルトス!」 ラルトスはその場に倒れてしまった。それでも必死に立ち上がろうとしたが、戦闘不能となった。 マサト「よく戦ってくれたね、ラルトス。お疲れ様。」 ミキ「マサト君、すばらしいバトルをさせて頂いたわ。」 マサト「いえ。サイコキネシスでシャドーボールをコントロールできるなんて、思ってなかったです。まだ僕、ミキさんには到底かないそうもないなぁ。」 ミキ「マサト君って、まだポケモンはラルトスとフカマルの2匹だけだったでしょ?」 マサト「はい。そうだ、ミキさん。僕が手持ちポケモンを6匹集めたら、僕とまたバトルしてくれませんか?」 ミキ「ええ、いいわ。約束よ、マサト君。」 マサト「ありがとうございます!」 ミキ「マサト君、まだ君はポケモントレーナーになって日が浅いと思うけど、大切なのは、自分のポケモンを信じること。 当たり前だと思うかもしれないけど、すごく重要なことよ。」 マサト「ポケモンを・・・信じること?」 ミキ「そうよ。ポケモンと信頼関係を築いて、理解し合えた時、ポケモンの実力はもっと引き出せる。マサト君、 お互いに強くなって、またバトルしましょう!」 マサト「はい!」 トモヤ「ところで、ミキさんはこれからどうするんですか?」 ミキ「あたしも、これからナナシマを回っていこうと思うの。しばらくは1のしまにいるわ。マサト君達はどうするの?」 コトミ「あたし達は3のしまに行くんです。ニシキ博士の夢である、ネットワークマシンを完成させるための特別な石、サファイアを探すんです。」 トモヤ「昔、6のしまの遺跡にサファイアが眠っているという話を聞いたんです。それで、その遺跡につながるてがかりが眠っているかも しれないと思うんです。」 ミキ「そうなんだ。サファイアが見つかるといいわね。ニシキ博士の夢、かなうといいね。それならあたしも協力したいわ。ネットワークマシンの完成、 それは果てしなく遠い道のりかもしれないけど、みんなで力を合わせればきっとできると思うわ。それじゃ、またお会いしましょう!」 こうして、マサト達はミキとの再会を約束して別れた。 次の目的地、3のしまでは、いったいどのようなポケモンが、マサト達を待っているのだろうか。 【マサトVSミキ(使用ポケモン2体・結果)】 △ラルトスVSウインディ△ △ラルトスVSエーフィ△ ×フカマルVSエーフィ○ ×ラルトスVSエーフィ○ (※)「ミキとハルカのジョウト地方・ポケモンコンテストについて」 アニメでは、ハルカがどこでコンテストに出場したのかは明らかにされていませんが、ミクリカップ終了時点で3つリボンをゲットしていることから、 トモヤ同様、これらのコンテストのいずれかでバトルしているものとします。 Chapter-7に続く。 <初出> (1):2008年9月21日、(2):2008年9月28日、(3):2008年10月4日、いずれも旧ぽけあに掲示板にて掲載。 2009年12月20日、本サイト投稿・登録掲示板に掲載。