Chapter-11『四天王とマルチバトル!ラプラスとメガニウム!!』 (1) マサトとミキは、コトミやトモヤ、そして4のしまの子供達が見守る中、カントーの四天王・カンナとジョウトの四天王・ルリカのタッグを相手に マルチバトルに挑むことになった。 カンナ「出番よ、パルシェン!」 カンナはパルシェンを繰り出した。かつてオレンジ諸島でサトシのピカチュウとバトルした時に使っていたポケモンだ。 ルリカ「行くわよ、ロズレイド!」 ルリカはロズレイドを繰り出した。 マサト「行け、スリーパー!」 マサトはスリーパーを繰り出した。 ミキ「行ってらっしゃい、ジュカイン!」 ミキはジュカインを繰り出した。かくして最初の4体がすべて出そろった。 審判「それでは、バトルスタート!」 カンナ「先攻はマサト君とミキさんからどうぞ。」 ミキ「マサト君、最初に攻撃していいわ。」 マサト「じゃあ行くよ!スリーパー、ロズレイドにサイコキネシス!」 スリーパーがロズレイドにサイコキネシスを放った。どくタイプを併せ持つロズレイドには効果抜群だ。勢いよく吹っ飛ばされたが、 一発で倒れるほど弱くはない。 ミキ「ジュカイン、パルシェンにリーフブレード!」 ジュカインがパルシェンにリーフブレードをたたきつけた。こちらもパルシェンがみずタイプを併せ持っていることから効果抜群だが、 やはりまだまだ大丈夫そうだ。 ルリカ「スリーパーもジュカインも、よく育てられてるわね。今度は私達が行くわよ!ロズレイド、ジュカインにヘドロばくだん!」 ロズレイドがジュカインにヘドロばくだんを放った。 ミキ「ジュカイン、ジャンプ!」 ジュカインが高く飛び上がった。 カンナ「パルシェン、ジュカインにれいとうビーム!」 パルシェンがジュカインめがけてれいとうビームを放った。こおりタイプのれいとうビームはくさタイプのジュカインに効果抜群。 直撃すれば大ダメージは免れない。 マサト「(確か、僕がミキさんとバトルした時、ミキさんはシャドーボールをサイコキネシスで操ったっけ。それなら。)スリーパー、 れいとうビームにサイコキネシス!」 スリーパーがパルシェンの放ったれいとうビームにサイコキネシスを放った。れいとうビームはジュカインに命中する寸前で動きが止まり、逆に パルシェンとロズレイドに襲いかかってきた。 マサト「そのままロズレイドにれいとうビームをぶつけるんだ!」 サイコキネシスをまとったれいとうビームがロズレイドに迫る。 ルリカ「ロズレイド、エナジーボール!」 ロズレイドはエナジーボールでれいとうビームを打ち砕いた。 コトミ「れいとうビームとサイコキネシスが打ち砕かれるなんて!」 トモヤ「さすがはルリカさん。四天王の実力は伊達ではないな。」 ルリカ「味方のピンチをチャンスに変える。なかなかいいコンビネーションね。じゃあこれならどうかしら。ロズレイド、ジュカインにじんつうりき!」 ロズレイドはじんつうりきを放った。ちょうど着地しようとしていたジュカインはじんつうりきでバランスを崩してしまい、倒れてしまった。 だがまだ戦えそうだ。 ミキ「さすがはルリカさん、四天王になっただけあって、レベルを上げたわね。カンナさんとのコンビネーションもなかなか出来てるわ。 でもあたしとマサト君だって負けてないわよ!ジュカイン、にほんばれ!」 ジュカインのにほんばれで日差しが強くなった。 コトミ「にほんばれって、ほのおタイプの威力を上げる技でしょ?」 トモヤ「いや、それだけではないよ。例えば、発動まで時間がかかるソーラービームをすぐに発動することも出来るんだ。おそらくミキさんの ジュカインは、ソーラービームを覚えているのかもしれないな。」 ミキ「マサト君、準備はいい?」 マサト「はい!」 ミキ「行くわよ!ジュカイン、パルシェンにソーラービーム!」 マサト「スリーパー、ソーラービームにサイコキネシス!」 ジュカインがにほんばれで発動時間が短縮されたソーラービームを放った。それにスリーパーがサイコキネシスをかけてスピードを速め、かわす間もなく パルシェンにクリーンヒット、パルシェンは戦闘不能となった。 カンナ「パルシェン、よく頑張ったわね。・・・次はどうかしら。出番よ、ルージュラ!」 カンナはルージュラを繰り出した。 マサト「(ルージュラか。こおりタイプとエスパータイプを併せ持つことから、スリーパーのエスパー技は今ひとつ。それなら。)行くよ、スリーパー! ロズレイドにサイコキネシス!」 スリーパーが再びロズレイドにサイコキネシスを放った。 ルリカ「ロズレイド、かわしてスリーパーにシャドーボール!」 ロズレイドはサイコキネシスをかわし、シャドーボールを放った。ゴーストタイプのシャドーボールは効果抜群だ。 マサト「ああっ、スリーパー!」 シャドーボールで勢いよく吹っ飛ばされたスリーパーは戦闘不能となった。 マサト「スリーパー、よくやってくれたね。・・・じゃあ次のポケモンだよ!行け、フカマル!」 マサトはフカマルを繰り出した。 トモヤ「まずいぞ!じめんタイプとドラゴンタイプを併せ持つフカマルはこおりタイプのダメージが大きくなるんだ!」 コトミ「えっ、じゃあマサトは大丈夫なの!?」 カンナ「あえて不利な相性で挑むという作戦ね。やるじゃない、マサト君。さすがはセンリさんの息子さんね。ルージュラ、ふぶき!」 ルージュラがふぶきを放った。にほんばれの効果が残っていて凍ることはないが、2体同時に攻撃できる技のため、フカマル・ジュカインどちらに 対しても効果抜群だ。 ミキ「ジュカイン、まもるよ!」 ジュカインが守りの体制に入った。 マサト「フカマル、あなをほる攻撃!」 フカマルは穴を掘って地中に潜った。ふぶきはジュカインのまもるとフカマルのあなをほるに阻まれた格好となった。 マサト「今だ、フカマル!ロズレイドをねらえ!」 ルリカ「ロズレイド、ジャンプよ!」 ロズレイドはフカマルの攻撃を察知してか、高く飛び上がった。同時にフカマルも穴から出たが、ジャンプが高すぎてこのままでは攻撃が命中しない。 マサト「フカマル、もっと高く!」 フカマルはマサトの声に応えたのか、ロズレイドをめがけて一直線に突っ込んだ。 と、その時フカマルが白く光り出したのだった・・・。 (2) あなをほるから地上に飛び出し、ルリカのロズレイドに突っ込んでいったマサトのフカマルが突如白く光り出した。 コトミ「フカマル、どうしたの!?」 トモヤ「進化が始まったんだ!」 フカマルは、姿を変えながらロズレイドに突っ込んでいき、クリーンヒット。ロズレイドは戦闘不能となり、一方のフカマルはガバイトに進化したのだった。 ガバイトは鋭い爪で突き上げる新しい技を覚えた。ドラゴンクローだ。 マサト「今の技は!?」 トモヤ「ドラゴンクローだ!鋭い爪で相手を攻撃する技だ!」 ルリカ「ロズレイド、よく頑張ったわね。マサト君、ガバイトに進化するなんて、とてもよく育てられてると思うわ。なら次はどうかしら? 行くわよ、リーフィア!」 ルリカはリーフィアを繰り出した。 コトミ「リーフィアもイーブイの進化系でしょ?」 コトミはポケモン図鑑を取り出してチェックした。 トモヤ「ああ。リーフィアはシンオウ地方にあるハクタイの森の苔の岩でイーブイが進化するんだ。同じようにして、キッサキシティの氷の岩に行くと、 イーブイはグレイシアになるんだ。」 ミキ「それって、ホウエンリーグの時のイーブイだったでしょ?」 ルリカ「そうよ。イーブイをくさタイプのリーフィアにしようって思って、ハクタイの森にある苔の岩で進化させたのよ。でもくさタイプになったからと 言って油断しないことよ。リーフィア、ジュカインにつばめがえし!」 リーフィアがジュカインにつばめがえしを放った。ひこう技のつばめがえしはジュカインには効果抜群だ。しかも必中技ということもあり、よける間もなく ジュカインに命中した。 コトミ「ルリカさんのリーフィア、つばめがえしが使えるの!?」 トモヤ「やはり四天王のレベルは半端なものではないな。あのミキさんを破ったほどだからな・・・。」 つばめがえしを受けたジュカインはそれでも立ち上がろうとしたが、じんつうりきのダメージが残っていたのか、その場に倒れ込んだ。戦闘不能だった。 ミキ「ジュカイン、よくやったわね。さすがはルリカさん、ホウエンリーグの時とは格段に強くなってるわ。なら次はこれにするわ! 行ってらっしゃい、ルカリオ!」 ミキはルカリオを繰り出した。 マサト「ミキさん、ルカリオも持ってたんですね。」 ミキ「そうよ。このルカリオはね、あたしがジョウトを回ってた時にゲットしたのよ。行くわよ、ルカリオ!ルージュラにシャドークロー!」 ルカリオがルージュラにシャドークローを放った。ゴーストタイプのシャドークローはエスパータイプを併せ持つルージュラに効果抜群だ。しかし ルージュラはまだ戦えそうだ。 カンナ「ルカリオね。はがねタイプも持っているから、こおりタイプに有利な相手ね。でもルリカさんと同じで、相性だけではバトルの行方は 分からないわよ!ルージュラ、ルカリオにきあいだま!」 ルージュラがきあいだまを放った。かくとうタイプのきあいだまははがねタイプを併せ持つルカリオには効果抜群だ。 コトミ「あのルージュラ、きあいだまが使えるの!?」 トモヤ「ああ、きあいだまはかくとうタイプでも指折りの威力を持つ技だ。命中すればただではすまないだろうな・・・。」 ミキ「ルカリオ、はどうだん!」 マサト「ガバイト、ルカリオを援護するよ!あのきあいだまにりゅうのいかり!」 ガバイトがりゅうのいかりを、ルカリオがはどうだんをそれぞれ放った。 きあいだまとぶつかった瞬間、激しい大爆発が発生した。爆発が収まるまで様子が分からなかったが、まだ3匹とも戦えそうだ。 カンナ「技を技で打ち消す。マサト君とミキさんも、なかなかいいコンビネーションをしてるわね。」 ルリカ「ミキさんもあの時より強くなってるわ。バトルスタイルにもさらに磨きがかかってるわね。マサト君も、さすがはセンリさんのお子さん。なかなか いい動きをしてるわ。じゃあこれならどうかしら。リーフィア、ガバイトにリーフブレード!」 リーフィアがガバイトにリーフブレードをたたきつけた。じめんタイプとはいえ、ドラゴンタイプを併せ持つガバイトには効果はそれほどでもないが、 さっきの爆発の影響からかなりのダメージを受けてしまった。 マサト「(進化したから使えるかもしれないけど、でもやってみなければ・・・。)ガバイト、リーフィアにドラゴンクロー!」 ガバイトがドラゴンクローをぶつけた。リーフィアにかなりのダメージを与えたが、まだまだ戦えそうだ。 コトミ「ガバイト、ドラゴンクローを覚えたのね!」 ミキ「やるじゃない、マサト君。上手く技を使いこなしてるわ。」 マサト「ありがとうございます。」 ルリカ「マサト君、やるわね。進化してすぐ新しい技を使いこなせるなんて、サトシ君達と一緒に旅した時からたくさん勉強したんだね。じゃあ、 これならどう?リーフィア、あなをほる!」 リーフィアが穴を掘って地中に潜った。 トモヤ「あなをほるを使えるのか、あのリーフィア!?」 コトミ「カンナさんも強いけど、ルリカさんもやっぱり強いんだね・・・。」 マサト「ガバイト、どこから出るか分からないから、気をつけて!」 ミキ「ルカリオ、波導でリーフィアの動きを感じるのよ!」 ルカリオは波導でリーフィアの動きを感じ取った。 ルリカ「今よ、リーフィア!ルカリオにあなをほる攻撃!」 ミキ「ルカリオ、リーフィアが出たところを狙うのよ!はどうだん!」 ルカリオははどうだんで、リーフィアはあなをほるで応戦した。果たして、このバトルの行方は・・・。 (3) ミキのルカリオがはどうだんを放ち、ルリカのリーフィアは地中からあなをほる攻撃で応戦した。 リーフィアが攻撃した瞬間、ルカリオからはどうだんが放たれ、2匹とも激しく吹っ飛ばされた。 それが収まると、ルカリオとリーフィアは倒れていた。 ミキ「しっかりして、ルカリオ!」 ルリカ「立ち上がって、リーフィア!」 しかし、2人の声もむなしく、そのままルカリオとリーフィアは戦闘不能となった。相打ちだった。 コトミ「えっ、2匹とも同時だったの!?」 トモヤ「ああ。あなをほるははがねタイプを持っているルカリオには効果抜群、そしてそのルカリオから至近距離でリーフィアははどうだんを受けたんだ。 予想以上にダメージがひどかったんだろうな・・・。」 ミキ「よくやったわね、ルカリオ。・・・ルリカさん、ホウエンリーグの時と比べて、本当にレベルを上げたわね。じゃあ、あたしの最後のポケモン、 いくわよ!行ってらっしゃい、エーフィ!」 ミキはエーフィを繰り出した。 ルリカ「よく頑張ったわね、リーフィア。ミキさんも本当に強くなったと思うわ。私も最後のポケモンを出すわね。行くわよ、メガニウム!」 ルリカはメガニウムを繰り出した。 コトミ「確か、エーフィとメガニウムって、ホウエンリーグの時に最後に対決したポケモンだったでしょ?」 トモヤ「ああ、あの時は最後まで両者譲らないバトルだった。再び相まみえることになったんだな。」 マサト「エーフィをサポートするよ!ガバイト、ルージュラにドラゴンクロー!」 ガバイトがドラゴンクローを放った。 カンナ「やるじゃない、マサト君。不利なタイプでもあきらめずに立ち向かっていく。さすがはセンリさんのお子さんね。それなら私も遠慮せずに行くわ。 ルージュラ、ガバイトにあくまのキッス!」 ルージュラがあくまのキッスをした。 マサト「ガバイト、穴を掘ってかわして!」 ガバイトは穴を掘ろうとした。しかしルージュラの方が素早く、あくまのキッスが命中、ガバイトは眠らされてしまった。 コトミ「あくまのキッス!?」 トモヤ「ああ、ルージュラが覚えられる技で、相手を眠らせるんだ。」 カンナ「今よ、ルージュラ!ガバイトにれいとうビーム!」 ルージュラがれいとうビームを放った。直撃すれば大ダメージは免れない。 ミキ「ガバイトを援護するわ!エーフィ、でんじほう!(※1)」 エーフィがでんじほうを放った。でんじほうはれいとうビームとぶつかって大爆発を起こした。 コトミ「えっ、ミキさんのエーフィって、でんじほうが使えるの!?」 トモヤ「さすがはミキさん。あのエーフィ、やっぱりただ者ではないな。」 れいとうビームはでんじほうに遮られて、ガバイトは無傷だった。しかしまだ眠っており、起きる気配はない。 マサト「しっかりして、ガバイト!」 マサトの必死の呼びかけにもガバイトは応じる気配がない。 コトミ「ガバイト、どうして起きないの?」 トモヤ「あくまのキッスは、普通の相手を眠らせるわざとはちょっと違って、眠るというより、気を失うタイプに近いんだ。早く起きないと、マサト君に とってはちょっと不利かもしれないな・・・。」 カンナ「チャンスよ!ルージュラ、もう一度れいとうビーム!」 ルリカ「メガニウム、ガバイトにソーラービーム!」 ルージュラがれいとうビームを、メガニウムがソーラービームをそれぞれ放った。まだにほんばれの効果が残っており、ためる時間がほとんどない。 マサト「ガバイト、起きて!!」 その呼びかけに応じたのか、ガバイトが目を覚ました。しかしれいとうビームとソーラービームが迫っており、もうほとんど時間がない。 マサト「ガバイト、穴を掘って地中に潜るんだ!」 間一髪、ガバイトは穴を掘って地中に潜り、れいとうビームとソーラービームをかわした。 マサト「そのまま攻撃するよ!ガバイト、ルージュラにドラゴンクロー!」 穴から飛び出たガバイトがルージュラにドラゴンクローをたたきつけた。ドラゴンクローがクリーンヒットしたルージュラはそのまま戦闘不能となった。 カンナ「ルージュラ、よく頑張ったわね。じゃあ、私も最後のポケモンを出すわ。出番よ、ラプラス!」 カンナはラプラスを繰り出した。 コトミ「カンナさんは、最後のポケモンはラプラスなのね。」 トモヤ「ああ、かなり手強い相手になるだろうな。」 カンナ「このラプラスはね、私がまだ子供の時にいてだきのどうくつで出会ったのよ。今では私の一番のパートナーよ。確かサトシ君もラプラスを 持っていたと思うわ。今では群れのリーダーとして頑張っているそうじゃない。」 マサト「そうだったんですか。あのサトシもラプラスを持ってたんだ。」 カンナ「マサト君、サトシ君が応援してると思ってかかってきなさい!ラプラス、ガバイトにこおりのつぶて!」 ラプラスがこおりのつぶてを放った。 マサト「ガバイト、かわして!」 カンナ「それはどうかしら。ラプラス、ガバイトの動きをよく見るのよ!」 ラプラスの放ったこおりのつぶてはガバイトがかわした先をねらって命中した。効果は抜群の上、じめん・ドラゴンタイプとこおり技に弱いタイプを 併せ持っているガバイトは大ダメージを受けた。 マサト「ああっ、ガバイト!」 そのままガバイトは地面に倒れ込み、戦闘不能となった。 マサト「ガバイト、進化してよく頑張ってくれたね。お疲れ様。・・・じゃあ、僕も最後のポケモンを出すよ!行け、キルリア!」 マサトはキルリアを繰り出した。 ミキ「この前のラルトスが進化したのね。マサト君、よく育てられてると思うわ。」 ルリカ「マサト君とミキさん、本当にいいコンビネーションね。こんないいバトルができることを光栄に思うわ。最後まで全力でバトルしましょう!」 カンナ「私とルリカさんを相手に堂々と渡り合ってくれる。マサト君、きっとサトシ君みたいなポケモンマスターになれると思うわ。」 マサト「ありがとうございます。さあ、行くよ、キルリア!」 こうして、バトルもいよいよ大詰め、マサトはキルリア、ミキはエーフィ、カンナはラプラス、ルリカはメガニウムと、お互いに最後のポケモンとなった。 果たして、この勝負の行方は・・・。 (4) 〜挿入歌・『Together』が流れる〜 マサト・ミキとカンナ・ルリカのマルチバトルもいよいよ大詰め、4人とも最後の1匹となった。 カンナ「先攻はマサト君とミキさんからどうぞ。」 ミキ「マサト君、最初に行っていい?」 マサト「はい。」 ミキ「じゃあ行くわよ!エーフィ、ラプラスにでんじほう!」 エーフィがでんじほうを放った。 カンナ「でんじほうはでんきタイプの技。有利なタイプで挑もうって言う作戦ね。でもどうかしら。ラプラス、ハイドロポンプ!」 ラプラスがハイドロポンプを放った。でんじほうと激しくぶつかり合い、大爆発が起きた。しかしお互いまだ大丈夫だ。 カンナ「やるわね、ミキさん。かつてルリカさんと渡り合っただけのことはあるわ。」 ミキ「それほどでもないわ。カンナさんだって、だてにカントーの四天王をやってないわね。」 ルリカ「マサト君。今回こうやって、こんないいバトルをさせてくれるなんて、やっぱりセンリさんの息子さんね。行くわよ!メガニウム、 キルリアにのしかかり!」 メガニウムがのしかかり攻撃をした。 マサト「キルリア、テレポート!メガニウムの後ろに回るんだ!」 キルリアがのしかかりをテレポートでかわして、メガニウムの後ろに回り込む。 マサト「キルリア、メガニウムにサイコキネシス!」 キルリアがサイコキネシスでメガニウムを吹っ飛ばした。しかし、四天王のポケモンはそれくらいで倒れるわけはない。 マサト「続いてラプラスにマジカルリーフ!」 キルリアがマジカルリーフを放った。 カンナ「ラプラス、サイコキネシス!マジカルリーフをキルリアにぶつけるのよ!」 ラプラスはサイコキネシスでマジカルリーフの方向を変えた。 コトミ「カンナさんのラプラス、サイコキネシスが使えるの!?」 トモヤ「さすがは四天王。生半可なレベルでは太刀打ちできないようだな・・・。」 マサト「キルリア、テレポート!」 キルリアが再びテレポートをした。サイコキネシスで跳ね返されたマジカルリーフはそのまま外れた。 カンナ「やるじゃない、マサト君。ポケモンに対する指示も的確ね。」 マサト「ありがとうございます。でも、ジムリーダーの子供だからといって手加減はしませんよ。」 カンナ「よく言ってくれたわ。トレーナーというのはそれでなければいけないのよ。さあ、行くわよ!ラプラス、ふぶき!」 ルリカ「私達のコンビネーションに立ち向かっていく。マサト君、きっといいトレーナーになれるわ。メガニウム、行くわよ!はっぱカッター!」 ラプラスのふぶきとメガニウムのはっぱカッターが迫る。いずれも2体を同時に攻撃できる技だ。 ミキ「マサト君、準備はいい?」 マサト「はい!」 ミキ「行くわよ!エーフィ、サイコキネシス!」 マサト「行け、キルリア!サイコキネシス!」 キルリアとエーフィはサイコキネシスでふぶきとはっぱカッターを迎え撃った。技と技がぶつかった瞬間、激しい爆発がした。4匹とも勢いよく 吹っ飛ばされた。 爆風が収まると、4匹とも倒れていた。 マサト「キルリア、しっかりして!」 ミキ「エーフィ、大丈夫!?」 カンナ「ラプラス、立って!」 ルリカ「メガニウム、立ち上がって!」 4匹ともそれぞれが立ち上がろうとしていたが、ほぼ同時に倒れ込んだ。 審判「両者とも戦闘不能。よってこの勝負、引き分け!」 激しい勝負の末、この試合は引き分けとなった。しかし、全力を出してバトルした以上、この引き分けは両者勝ちを意味すると言ってもいいだろう。 講演会も終わり、カンナはカントー地方、ルリカはジョウト地方に戻り、それぞれ四天王として新たなチャレンジャーと相まみえることになった。 マサト「今日はどうもありがとうございました。」 コトミ「いろいろと学ばせていただき、大変参考になりました。」 トモヤ「次は是非、私もあなた方とバトルしてみたいです。」 カンナ「いえ、こちらこそどうもありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしています。」 ルリカ「私、今度ジョウトリーグのチャンピオン防衛戦に出るんです。全力を出して勝負しますので、応援してくださいね。」 マサト「ジョウト地方のチャンピオンって、確かポケモンGメンも務めてるワタルさんでしたね(※2)。」 ルリカ「ええ、そうよ。ドラゴン使いのワタルさんだけど、相手が誰であろうとおそれずに立ち向かっていくわ。そう言えば、マサト君達は、 これからどうするの?」 マサト「僕達はいてだきのどうくつに行ってみたいです。カンナさんが初めてラプラスと出会った場所、僕達も見てみたいです。」 カンナ「いてだきのどうくつなら、この島のちょうど反対側にあるわ。こおりタイプのポケモンが多く生息しているわよ。」 ルリカ「コトミちゃん、このタマゴを受け取ってほしいの。」 そう言うとルリカはコトミにタマゴの入ったケースを差し出した。 コトミ「これは・・・、ポケモンのタマゴですね?」 ルリカ「そうよ。タマゴからポケモンが生まれるのよ。コトミちゃん、生まれたポケモン、大切に育ててね。」 コトミ「ありがとうございます。」 ミキ「ルリカさん、今回は引き分けだったけど、次に会う時は負けないわよ。」 ルリカ「ええ。望むところよ、ミキさん。それまでにお互い強くなって、またバトルしましょう!」 カンナ「それじゃ、またお会いしましょう!」 こうして、カンナとルリカは船に乗っていった。 マサト「そう言えば、ミキさんは・・・?」 ミキ「あたしも、マサト君達と一緒にいてだきのどうくつを見に行ってもいい?」 マサト・コトミ・トモヤ「はい!」 そして、マサト達は4のしまにあるいてだきのどうくつに向かうことになった。そこでは、どのようなポケモンが、マサト達を待っているのだろうか。 【マサト&ミキVSカンナ&ルリカ・マルチバトル(結果)】 ○スリーパー・○ジュカインVSパルシェン×・ロズレイド△ ×スリーパー・△ジュカインVSルージュラ△・ロズレイド○ ○フカマル(ガバイトに進化)・△ジュカインVSルージュラ△・ロズレイド× △ガバイト・×ジュカインVSルージュラ△・リーフィア○ △ガバイト・×ルカリオVSルージュラ△・リーフィア×(ルカリオ・リーフィア相打ち) ○ガバイト・△エーフィVSルージュラ×・メガニウム△ ×ガバイト・△エーフィVSラプラス○・メガニウム△ ▲キルリア・▲エーフィVSラプラス▲・メガニウム▲(両者とも相打ち、勝負は引き分け) (※1)「エーフィのでんじほうについて」 ルビー・サファイア・エメラルド以降、エーフィがでんじほうを覚えられる方法は現時点ではありません(ハートゴールド・ソウルシルバーでも覚えることは できませんでした)が、金・銀・クリスタルではわざマシンででんじほうを覚えられたことや、AG・バトルフロンティア編でリラのエーフィがでんじほうを 使っていたことから、エーフィはでんじほうを覚えられるものとします。 (※2)「ワタルについて」 赤・緑・青・ピカチュウやファイアレッド・リーフグリーンでは四天王の一番最後でしたが、金・銀・クリスタルやハートゴールド・ソウルシルバーでは チャンピオンを務めていたことから、ワタルはジョウト地方のチャンピオンを務めているものとします。 Chapter-12に続く。 <初出> (1):2009年2月14日、(2):2009年3月1日、(3):2009年3月15日、 (4):2009年3月22日、いずれも旧ぽけあに掲示板にて掲載。