Chapter-17『6のしま!水と緑の散歩道!!』 (1) 5のしまから船に乗ったマサト達は、6のしまの港に到着した。 6のしまは古代の伝説が残されている島とも言われており、「いにしえの言づての島」とも言われている。 マサト「そう言えば、トモヤさんが昔訪れたみずのさんぽみちって、どう行くんですか?」 トモヤ「この道をずっと進んでいくと、すぐに海岸に出るんだけど、海の方がみずのさんぽみちと呼ばれているんだ。そして、そこから北に行くと、 しるしのはやしって言う、草むらに所々草が生えていなくて、それが不思議な模様に見える場所があるんだ。それを過ぎればみどりのさんぽみち。 そしてそこを抜けていくと、へんげのどうくつのあるはずれの島になるんだよ。」 コトミ「確か海を渡らずに行くと、アキホさんがおっしゃってた遺跡の谷に出るんですね。」 トモヤ「そうだよ。じゃあ、まずはみずのさんぽみちからしるしのはやし、みどりのさんぽみちを通って、はずれの島のへんげのどうくつまで 行ってみようか?」 マサト・コトミ「はい!」 島の道を進んでいくと、やがて本島の北東にある海岸に出た。ここから海を渡っていくとみずのさんぽみちになる。 マサト「ここからは水ポケモンに乗って海を渡るんだね。」 コトミ「そうね。波に揺られて気持ちよさそうだわ。」 トモヤ「ああ。じゃあ早速行こうか!行け、ニドキング!」 トモヤはニドキングを繰り出した。 コトミ「トモヤさんのニドキングって、水に乗って行くことも出来るんですか?」 トモヤ「そうだよ。ニドキングは毒タイプに地面タイプを併せ持っているけど、こうやって水の上を進むことも出来るんだよ。」 マサト「よーし!じゃあ僕も!行け、ギャラドス!」 コトミ「あたしも!行くわよ、ミロカロス!」 マサトはギャラドス、コトミはミロカロスをそれぞれ繰り出した。そしてそれぞれのポケモンに乗り、海を渡っていった。 果たして、行く手にはどのような出会いが待っているのだろうか。 (2) ポケモンに乗って6のしまから北の島に向かうことになったマサト達。マサトはギャラドス、コトミはミロカロス、トモヤはニドキングに乗っている。 この海域も多くのポケモンが生息しており、サニーゴやラブカスなど、温暖な地方に生息するポケモンも見受けられる。 マサト「結構いろんなポケモンがいるんだね。」 コトミ「そうね。ほら、ハネッコが飛んでいるわ。」 コトミが上空の1点を指し示した。そこではちょうどハネッコの群れが空を飛んでいた。 トモヤ「そうだね。ちょうどナナシマは、カントー地方とオレンジ諸島の間にあるから、気候も温暖で、多くの地方のポケモンが生息しているんだよ。」 そう言っている間にも、向こうに陸地が見えてきた。 マサト「あの島は?」 トモヤ「あの島がみずのさんぽみちの終点。そしてみどりのさんぽみちになるんだ。あそこにある大きな林が、しるしのはやしっていう林だよ。」 コトミ「そうなんだ。マサト、行ってみよう!」 マサト「うん!」 島に上陸したマサト達は、みどりのさんぽみちの途中にあるしるしのはやしに入っていった。 しるしのはやしは、一面に生い茂る草むらに所々草の生えないところが見受けられている林で、何かしらの意味合いがあるのではと言われており、 虫ポケモンが多く生息している。 マサト達が見ている中にも、キャタピーやビードルなどのカントー地方に多く生息する虫ポケモンに加えて、イトマルやレディバなど、ジョウト地方に 生息する虫ポケモンも多くいた。 と、そこに1匹の虫ポケモンが飛び出してきた。ヘラクロスだ。 マサト「あ、ヘラクロスだ!」 トモヤ「これはかなり大きいな。」 コトミ「あたしが捕まえるわ!行くわよ、ナックラー!」 コトミはナックラーを繰り出した。 マサト「コトミ、あのヘラクロスをゲットするの?大丈夫?ナックラーはじめんタイプだから、むしタイプのヘラクロスに効果は今ひとつだけど・・・。」 コトミ「大丈夫よ。ナックラー、行くわよ!すなかけ!」 ナックラーがすなかけをした。相手の命中率を下げる作戦だろう。 一方のヘラクロスはいきなり堅い角を突き出して突っ込んできた。メガホーンだ。 コトミ「ナックラー、かわして!」 ナックラーはジャンプでかわした。しかしヘラクロスは方向を変えて再びメガホーンを放った。そしてよける間もなくメガホーンがナックラーに命中した。 コトミ「ああっ、ナックラー!」 ナックラーはかなりダメージを受けたがまだ戦える。 コトミ「行くわよ、ナックラー!ひみつのちから!」 ナックラーがひみつのちからを放った。ひみつのちからはヘラクロスにそのまま命中したが、まだこれくらいでは倒れそうにない。 と、次の瞬間ナックラーが白く光り出したではないか。 マサト「これは・・・?」 コトミ「もしかして!?」 トモヤ「コトミちゃん、進化が始まったんだ!」 見ている間にもナックラーの姿が変わり、羽が生えた。そしてナックラーはビブラーバに進化したのだった。 コトミ「すごいわ!ナックラー、ビブラーバに進化したのね!」 ビブラーバは口から大きな息を吐いた。りゅうのいぶきだ。 トモヤ「コトミちゃん、ビブラーバは進化してりゅうのいぶきを覚えたんだ!」 コトミ「そうなんだ!じゃあ行くわよ!ビブラーバ、りゅうのいぶき!」 ビブラーバがりゅうのいぶきを放った。ヘラクロスはりゅうのいぶきをまともに受け、麻痺して技が出にくくなった。 コトミ「行くわよ、モンスターボール!」 コトミはモンスターボールを投げた。 ボールのボタンが赤く点滅する。緊張の瞬間だ。・・・そして、ボタンの点滅が消え、コトミはヘラクロスをゲットしたのだった。 コトミ「ヘラクロス、ゲットでスマイル!」 マサト「良かったね、コトミ!」 コトミ「うん!」 林を抜けていくと、マサト達は海に出た。向こうの島がおそらくへんげのどうくつのあるはずれの島だろう。 マサト「あれがはずれの島?」 トモヤ「ああ。あの島だよ。へんげのどうくつは、昔からその名前で呼ばれていたそうだけど、今ではその由来について知っている人は誰もいないと 言われているんだ。洞窟だから、中にはズバットが多く生息しているんだよ。」 コトミ「早く行ってみましょう!行くわよ、ミロカロス!」 コトミはミロカロスを繰り出した。 マサト「僕も!行け、ギャラドス!」 トモヤ「行け、ニドキング!」 こうして、コトミは新しい仲間・ヘラクロスをゲット、またナックラーもビブラーバに進化したのだった。 次は6のしまの北端・はずれの島だ。そこでは、どのような出会いが待っているのだろうか。 Chapter-18に続く。 <初出> (1):2009年9月6日、(2):2009年9月13日、いずれも旧ぽけあに掲示板にて掲載。