Chapter-53『エノタケジム!あくタイプのジムリーダー・トシキ!!』 (1) 次の目的地・キキョウシティに向かって旅を続けるマサト達。道中たどり着いたのは、ミキにとってジョウト地方10個め、そしてエキシビジョンマッチ出場に向けた2つめのジムバッジをかけたジムのある町、エノタケタウンだった。 マサト「ここがエノタケタウンだね。」 コトミ「美しい緑の町って言う感じね。森林浴の気分ね。」 ミキ「うん。ここのジムは町の外れにあるわ。あくタイプを使うトシキさんって方がジムリーダーを務めてるのよ。」 マサト「それでミキさんは、どう言ったメンバーで挑戦するかは考えているんですか?」 ミキ「もう考えてるわ。あくタイプに対して有利に戦えるのはかくとうタイプやむしタイプと言ったタイプのわざだけど、だからと言って向こうも何の対策もしていないとは思わないわ。だからなるべくバランスのとれたパーティで挑戦することにしてるのよ。」 コトミ「そうですかぁ。うん、きっとミキさんならバッジをゲットできますよ!あたしとマサトも応援してます!」 ミキ「ありがとう!」 エノタケジムは、町の外れとは言ってもポケモンセンターからは比較的近い場所に居を構えていた。緑系統の配色が多いエノタケタウンにおいて、あくタイプをイメージしたであろう黒い外観はとりわけ視線を集めるものだった。 マサト「ここがエノタケジムですね。」 コトミ「緑を基調とした配色が多いですけど、その中で黒が中心になっていると、とても目を引きますね。」 ミキ「そうね。じゃあ、入ることにしましょう!」 マサト「こんにちは!」 マサト達はジムのドアを開けた。――開けた途端、ジムリーダーとおぼしき人物の声が響いた。 男性の声「エノタケジムにようこそ!君たちは挑戦者かな?」 ミキ「はい。ヤマブキシティのミキです。ジム戦を申し込みにまいりました。」 男性の声「私はこのエノタケジムのリーダー・トシキだ。チャレンジャーのミキさんだね。後ろの君たちは?」 マサト「僕、マサトです。」 コトミ「あたし、コトミです。」 トシキ「マサト君にコトミちゃんだね。君たちは挑戦しないのかな?」 マサト「はい。僕たちはキキョウシティのキキョウジムに挑戦しようと思っているんです。」 トシキ「それは残念だ。キキョウジムはひこうタイプが多い。なら君たち、次のジムに備えて、しっかりとバトルを見ておけ!」 コトミ「はい!」 トシキ「ではミキさん、早速ジム戦と行こうではないか!」 ミキ「よろしくお願いします!」 審判「これより、ジムリーダー・トシキと、チャレンジャー・ミキによる、エノタケジム・ジム戦を行います。使用ポケモンは3体。どちらかのポケモンが、すべて戦闘不能となった時点で試合終了となります。なお、試合中ポケモンの交代は、チャレンジャーにのみ認められます。」 リュウグウジムに続き、ミキも交代は無しでとは言っていなかった。 トシキ「あなたの実力がどれだけのものか、しっかり見させていただきます!」 ミキ「はい。よろしくお願いします!」 審判「では、バトル開始!」 かくしてミキとトシキのジムバトルが幕を開けた。トシキはあくタイプの使い手。エーフィではかなり分が悪いのだが、果たしてミキはどう言ったポケモンでトシキのポケモンに立ち向かうのだろうか。そして、バッジをゲットすることはできるのだろうか。 (2) 〜挿入歌・『チャレンジャー!』が流れる〜 ミキにとって、エキシビジョンマッチ出場のための2つ目のジム、そしてジョウト地方で10個目のジムとなるエノタケジム。そのバッジをかけて、今、ミキとトシキのジムバトルが幕を開けた。 トシキ「行け、ノクタス!」 トシキはノクタスを繰り出した。 ミキ「(ノクタスはくさタイプも併せ持っているわ。それなら。)行ってらっしゃい、ヘラクロス!」 ミキはヘラクロスを繰り出した。 マサト「ミキさん、ヘラクロスも持ってたんだね。」 マサトはポケモン図鑑を取り出してヘラクロスをチェックした。 コトミ「ヘラクロスはむしタイプ。ノクタスはくさタイプとあくタイプを併せ持っているから、ミキさんの方が有利ね。」 ミキ「ヘラクロス、一気に攻めるわよ!メガホーン!」 ヘラクロスがメガホーンを繰り出した。角を活かした強烈な一撃がノクタスに命中、そのまま一気に吹っ飛ばされた。・・・と思ったが、当のノクタスはそれほど大きなダメージを受けていなさそうである。 ミキ「そんな!ノクタスはむしタイプのわざで受けるダメージがかなり大きくなるはずなのに!」 トシキ「ノクタス、ナイトバーストだ!」 ノクタスがナイトバーストを放った。 マサト「ナイトバースト!?」 コトミ「もしかして・・・?」 ミキ「(これはノクタスではないわ!)ヘラクロス、こらえる!」 ヘラクロスが攻撃をこらえる体制に入った。 トシキ「まさか!?」 ミキ「今よ!ヘラクロス、きしかいせい!」 ヘラクロスがきしかいせいの一撃をぶつけた。ノクタスはその一撃をかわすことができず、一気に吹っ飛ばされてしまった。勢いでノクタスの姿が変化したのだった。 ミキ「やっぱりだわ!」 今の今までノクタスに化けていたポケモン。それはゾロアークだったのである。 トシキ「やるね、ミキさん。ゾロアークの正体を見抜くとはただ者ではないね。ならもう一発!ゾロアーク、ギガインパクト!」 ミキ「ヘラクロス、かわらわり!」 ゾロアークのギガインパクトをヘラクロスがかわらわりで迎え撃った。互いの技が激しくぶつかり合い、ヘラクロスとゾロアークは勢いよく吹っ飛ばされてしまった。 ミキ「ヘラクロス!」 トシキ「ゾロアーク!」 両者とも辛うじて立ち上がったが、すでに体力は限界に近づいており、次の一撃で倒れるのは間違いなかった。 ミキ「戻って、ヘラクロス!」 ミキはヘラクロスをモンスターボールに戻した。 トシキ「交代させるんだね。いい判断だね。」 ミキ「行ってらっしゃい、ラティオス!」 ミキはラティオスを繰り出した。 マサト「ええっ!?」 コトミ「ラティオスってエスパータイプでしょ?あくタイプには相性が悪いんじゃ・・・。」 トシキ「相性が悪くても臆しないで堂々と渡り合う。なかなかやるね。ゾロアーク、ナイトバースト!」 ミキ「ラティオス、りゅうのはどう!」 ゾロアークが満身創痍ながらナイトバーストを放った。ラティオスもりゅうのはどうで負けじと応戦する。だが体力の限界に達していたゾロアークの技はりゅうのはどうにいとも簡単に打ち消され、りゅうのはどうはそのままゾロアークに命中した。 トシキ「ゾロアーク!」 ゾロアークはそのまま戦闘不能となった。 審判「ゾロアーク、戦闘不能。ラティオスの勝ち!」 ミキ「やったわね、ラティオス!」 トシキ「戻れ、ゾロアーク!・・・ミキさん、あなたはなかなかの実力の持ち主だね。」 ミキ「ありがとうございます。」 トシキ「だが次はそうはいかないぞ!行け、ダーテング!」 トシキはダーテングを繰り出した。 マサト「あのポケモンがダーテングだね。」 コトミ「確か、タネボーの最終進化系だったわね。」 コトミはポケモン図鑑を取り出してダーテングをチェックした。 トシキ「ダーテング、だましうちだ!」 ダーテングが音もなくラティオスに近づき、だましうちの一撃を繰り出した。効果は抜群だ。 ミキ「ラティオス!」 ラティオスは思わぬ一撃を受けて吹っ飛ばされたが、まだ戦える。 ミキ「うん!ラティオス、れいとうビーム!」 ラティオスがれいとうビームを放つ。こおりタイプの技であるれいとうビームはくさタイプも併せ持つダーテングにしてみれば効果抜群だった。 トシキ「ダーテング、あくのはどう!」 ダーテングがあくのはどうを放って応戦する。れいとうビームはあくのはどうと激しくぶつかり合い、フィールドの中央で爆発した。 トシキ「ミキさん、そのラティオス、本当によく育てられてるね!」 ミキ「ありがとうございます!」 トシキ「ならこの一撃を受けてみよ!」 マサト「えっ!?」 ミキ「ラティオス、気をつけて!」 トシキ「ダーテング、だいばくはつだ!」 ダーテングがだいばくはつを放った。自身も戦闘不能となる代わりに相手に大ダメージを与えることができる技。それをもろに受ければラティオスといえども戦闘不能は免れないだろう。 ミキ「ラティオス、まもる!」 ラティオスが守りの体制に入った。だがだいばくはつの威力はすさまじく、本来ならフェイントなど一部の技を除いてほとんど身を守ることができるはずのまもるを打ち破り、ラティオスは大きなダメージを受けてしまった。 ミキ「ああっ、ラティオス!」 ラティオスは爆風に巻き込まれ、勢いよく壁に叩き付けられてしまった。それでもどうにかして体勢を立て直そうとしたが、そのままフィールドに崩れ落ち、戦闘不能となってしまった。 審判「ラティオス、ダーテング、両者戦闘不能!」 ミキ「ラティオス!・・・よく戦ってくれたわ。ゆっくり休んでね。」 ミキはラティオスをモンスターボールに戻した。 トシキ「ご苦労だった、ダーテング。・・・ミキさん、あなたはこれまでたくさんのバトルを通して、たくさんの経験を積んだのだろうね。」 ミキ「はい。でもあたし、まだ足りないって思っているんです。たくさんのバトルを経験して、トレーナーやコーディネーターとして成長していく。だけど、どこで終わりかっていうのはないと思うんです。」 トシキ「よく言ってくれた、ミキさん。その実力、私に最後まで全力で相手してもらいたい!」 ミキ「はい!」 トシキ「最後のポケモンだ!行け、サザンドラ!」 トシキはサザンドラを繰り出した。 マサト「サザンドラ!?」 マサトはポケモン図鑑を取り出してサザンドラをチェックした。 コトミ「いかにも強そうね。イッシュ地方に多く生息しているポケモンね。」 ミキ「(サザンドラはイッシュ地方のポケモン。でもどう言ったポケモンが相手だからって、全力でぶつかるのは変わらないわ!)もう一度お願い、ヘラクロス!」 ミキは再びヘラクロスを繰り出した。 トシキが最後に繰り出したポケモンは、イッシュ地方に多く生息するサザンドラだった。果たして、ミキはトシキのサザンドラを倒して、バッジをゲットすることができるのだろうか。 (3) エノタケタウンのエノタケジム。あくタイプを使うジムリーダー・トシキを相手にミキはジム戦を挑んでいた。トシキの最初のポケモン・ゾロアークはヘラクロスとラティオスの活躍で撃破したものの、次のポケモン・ダーテングのだいばくはつの前にラティオスは戦闘不能にされてしまった。そしてトシキが最後に繰り出したのは、イッシュ地方のポケモン・サザンドラ。対するミキはゾロアーク戦でバトルしたヘラクロスを投入、最後のポケモンを温存する構えに出た。 トシキ「サザンドラ、だいちのちから!」 サザンドラがだいちのちからを放つ。 ミキ「ヘラクロス、かわしてメガホーン!」 ヘラクロスがだいちのちからをかわして、メガホーンを放った。サザンドラはドラゴンタイプとあくタイプ。効果は抜群だった。 トシキ「やるね。じゃあこれならどうかな?サザンドラ、だいもんじ!」 ミキ「ヘラクロス、こらえる!」 ほのおタイプの大技・だいもんじがヘラクロスに襲いかかる。まともに受ければ効果抜群だが、ヘラクロスはこらえる体制に入った。 ヘラクロスはしっかりと踏みとどまって攻撃をこらえる。 トシキ「何っ!?」 ミキ「いいわよ、ヘラクロス!そのままきしかいせい!」 ヘラクロスがきしかいせいの一発を繰り出した。攻撃をこらえてからの一撃、サザンドラに強烈な一撃を与えた。 トシキ「だがこらえたことでヘラクロスの体力は少ない!サザンドラ、のしかかり!」 ミキ「ヘラクロス、もう一度こらえる!」 サザンドラがのしかかり攻撃を放つ。ヘラクロスはまたしてもこらえる体制で攻撃を受け止めようとした。だが、のしかかりの威力があまりにも強く、ヘラクロスはそのままのしかかりの一撃をもろに受けてしまった。 ミキ「ヘラクロス!」 フィールドが陥没するほどの衝撃だった。強力なのしかかりをまともに受けたヘラクロスはそのまま戦闘不能となっていた。 審判「ヘラクロス、戦闘不能。サザンドラの勝ち!」 ミキ「ありがとう、ヘラクロス。ゆっくり休んでね。・・・トシキさん、そのサザンドラ、本当に強いですね。」 トシキ「ああ。このサザンドラをここまで本気にさせたのは久しぶりだよ。ミキさん、あなたの最後の1匹が私にかなうかどうか、心してかかってこい!」 ミキ「はい!じゃああたしの最後のポケモンです!行ってらっしゃい、エーフィ!」 ミキはエーフィを繰り出した。 マサト「ミキさんの最後の1匹はエーフィだね。」 コトミ「でもエーフィはエスパータイプ。あくタイプのサザンドラにはエスパー技は効かないし、あくタイプの技は効果抜群だわ。どうするのかしら・・・。」 トシキ「最後はタイプで不利なエーフィ。一気にたたみかけるぞ!サザンドラ、あくのはどう!」 サザンドラがあくのはどうを放つ。 ミキ「(やっぱりあくタイプの大技ね。)エーフィ、かわして!」 エーフィがすんでの所であくのはどうをかわす。 ミキ「エーフィ、サイコキネシス!」 マサト「ええっ!?」 コトミ「サイコキネシスはあくタイプには効かないわ!」 エーフィがサイコキネシスを放つ。だがあくタイプのサザンドラにサイコキネシスなどまるで効くわけがない。ミキはどう言った作戦に出るのだろうか。 トシキ「タイプの相性も考えないでどう戦う?サザンドラ、もう一度あくのはどうだ!」 サザンドラが再びあくのはどうを放つ。 ミキ「エーフィ、シャドーボール!」 エーフィがシャドーボールを放った。だがこれもあくタイプに対して効果は今ひとつの技。証拠にシャドーボールはあくのはどうに打ち消され、みるみるうちにエーフィにあくのはどうが迫っていった。 ミキ「エーフィ、あくのはどうをかわして!」 エーフィが再びあくのはどうをかわす。 トシキ「サザンドラ、続いてかみくだく攻撃!」 サザンドラが大口を開けてかみくだく攻撃に入った。 ミキ「エーフィ、リフレクター!」 エーフィがリフレクターを張る。かみくだくはリフレクターに阻まれる格好となった。 コトミ「さっきからエーフィ、まるで効果がない技を使っているけど・・・?」 マサト「違う。これはパパとミキさんがバトルしたときと同じだ!」 コトミ「センリさんと・・・?」 ミキ「エーフィ、でんじほう!」 続いてエーフィがでんじほうを放つ。マサトの言うとおり、ミキはエーフィにあらゆる技の指示を出していたのだ。 トシキ「だがでんじほうは当たりにくい!サザンドラ、かわせ!」 ミキ「エーフィ、でんじほうにサイコキネシス!」 エーフィがサイコキネシスででんじほうを操る。サイコキネシスでコントロールされたでんじほうはサザンドラに勢いよく命中した。追加効果でサザンドラはまひしたが、ドラゴンタイプを併せ持っていると言うこともあり、効果はそれほどではない。 トシキ「サザンドラ!」 まひして思い通りに技が出せなくなったが、サザンドラはそれでもなお戦う姿勢を見せていた。 トシキ「よし!サザンドラ、ドラゴンダイブ!」 サザンドラがドラゴンダイブを放つ。ドラゴンタイプの中でも指折りの破壊力を持つ技である。まともに食らえば大ダメージは免れないだろう。 ミキ「エーフィ、しっかり受け止めて!」 トシキ「!?」 エーフィはドラゴンダイブを全力で受け止めた。だがダメージは相当のものである。エーフィは勢いよく吹っ飛ばされてしまった。だがまだ戦えそうだ。 ミキ「うん!エーフィ、あさのひざし!」 エーフィはあさのひざしで体力を回復する。 トシキ「次でとどめだ!サザンドラ、かみくだく攻撃!」 ミキ「エーフィ、ぎりぎりまで引きつけて!」 そうしている間にもサザンドラがエーフィに迫る。かみくだくはあくタイプの技。エーフィがまともに受ければ大ダメージは免れない。ましてやドラゴンダイブのダメージが残っており、下手すれば戦闘不能にもなりかねないだろう。 ミキ「今よ!エーフィ、とっておき!」 〜挿入歌:『タイプ:ワイルド』が流れる〜 今まさにサザンドラがかみくだく攻撃を放とうとしていたそのとき、エーフィがとっておきの一撃を繰り出した。 マサト「やっぱりね!」 コトミ「すごいわ!エーフィって、とっておきも使えるのね!」 思わぬ一撃を受けたサザンドラは高くはね飛ばされた。 ミキ「続いてエーフィ、でんじほう!」 エーフィがもう一度でんじほうを放つ。効果今ひとつとはいえ、まともに攻撃の姿勢に戻れなかったサザンドラはでんじほうをまともに受けてしまった。 トシキ「サザンドラ!」 サザンドラはフィールドに戻ったが、2発のでんじほうを受けているせいでまひしてしまい、思い通りに技を出せなくなってしまっていた。 トシキ「だがバッジは簡単には渡さない!サザンドラ、あくのはどう!」 サザンドラがまひしながらも全力を振り絞ってあくのはどうを放った。 ミキ「エーフィ、でんじほうであくのはどうを打ち破って!」 エーフィがでんじほうを連射してあくのはどうを打ち消す。 トシキ「サザンドラ、かみくだく攻撃!」 サザンドラがかみくだくの体制に入る。だがまひして思い通りに技が出せない。 ミキ「今よ!エーフィ、もう一度とっておき!」 エーフィがサザンドラの懐に入り、とっておきの一撃を打ち込んだ。強力なとっておきを受けたサザンドラは高くはね飛ばされ、そしてフィールドに勢いよく叩き付けられた。 トシキ「サザンドラ!」 落下した衝撃で激しく土煙が舞い上がる。やがて土煙が収まると、戦闘不能となっていたサザンドラの姿が現れた。 審判「サザンドラ、戦闘不能。エーフィの勝ち。よって勝者、チャレンジャー・ヤマブキシティのミキ!」 ミキ「やったわね、エーフィ!」 エーフィは嬉しそうにミキに抱きつき、勝利を喜び合った。 トシキ「ミキさん。タイプの相性をものともしないエーフィの実力、本当に素晴らしいものだった。これからもさらなる高みに向かって挑戦していって欲しい!」 ミキ「ありがとうございます!」 トシキ「これはこのジムを勝ち抜いた証、ダークネスバッジだ。受け取って欲しい。」 トシキはミキにジムバッジを差し出した。エノタケジムを勝ち抜いた証、ダークネスバッジだ。その名の通り黒一色に塗られており、5つのひし形を組み合わせた形となっていた。 ミキ「ありがとうございます!うん!ダークネスバッジ、ゲットだわ!」 ミキは左手を突き出してバッジゲットを喜ぶ。そして、ヘラクロス、ラティオス、エーフィが横で喜びの声を上げた。 マサト「これでミキさんは10個のバッジ。エキシビジョンマッチに出るためのバッジは2つになったね。」 コトミ「エキシビジョンマッチに出るためには後3個ね。ミキさん、次はどこのジムに挑戦するつもりなの?」 ミキ「次はキクラゲタウンのキクラゲジムね。キキョウシティの先、32番道路を進んで行ったところにあるわ。」 トシキ「キクラゲジムはでんきタイプを主に使うジムだ。心して挑むんだぞ!」 ミキ「はい!ありがとうございました!」 こうして、ミキはトシキを打ち破り、ジョウトで通算10個目、エキシビジョンマッチに出場するのに必要なバッジとしては2つめとなるダークネスバッジをゲットした。 次に向かうのは、コンテストが開かれるヤギブシタウン。果たして、マサト達の行く手には、どう言った展開が待っているのだろうか。 ジョウトリーグ、そしてグランドフェスティバルに向かって、マサト達の旅は、まだまだ続く。 Chapter-54に続く。 <このお話の履歴> 2010年9月26日、ポケモン小説スクエア・小説投稿システムに掲載。