ザングース「うう、……ここは?」 ザングースが目を覚ますと、そこはベットの上だった。 ハブネーク「気が付いたか、ザングース。ここはポケモンセンターだ。」 その隣のベットにはハブネークがいた。タカマルも一緒で椅子に座っていた。 ザングース「ポケモンセンター!?ってことは、この包帯は…。」 ザングースの胴体には包帯が巻かれていた。ハブネークも同様に包帯が巻かれていたのである。 そこは、互いが最後の一撃を打ち込んだ箇所だった。 タカマル「あの一撃は、両者同威力だったってことかな。二人同時に倒れたから…」 ザングース「ってことは、やっぱり…、」 タカマル「この勝負、引き分けだ。にしてもあの爆発には驚いたよ、一時はどうなるかと…。」 そう言って立ち上がるタカマル。 ハブネーク「あんなに本気を出したのは初めてだったよ。」 ザングース「俺も同じ、本気の本気を出したってとこかな…。」 互いに微笑んだ。 そこへジョーイさんとラッキーがやって来た。 ジョーイさん「あら、すっかり元気になったのね。」 ラッキー「ラッキィー」 ハブザン「ああ、どうも…。」 二人はやや照れ気味だった。 ジョーイさん「でも驚いたわ、タカマルさんは二人を背負ってここまで着たのよ。」 ザングース「え?!」 ふと驚くザングース。 タカマル「お前だけ野生だからな、ハブネークだけモンスターボールに入れて行くワケにも行かないし、 かと行って勝手にゲットしたら何言われるか…。」 ザングース「そうだったのか…、遅れて言うのも難だが、どうもありがとう。」 タカマル「どういたまして、それよりもう一戦やりたいって言うンじゃ…?」 ザングースに問い掛けるタカマル。 ザングース「……いんや、もういいよ。この戦いで懲りた気がする…。でも一族の戦い は…、」 タカマル「その事だが、今回の戦いでハブネーク族とザングース族に何が必要なのかが改めてわかったぞ。」 ハブネーク「それは俺みたいなカッコイイポケモンか!」 いきなりキメようとポーズを取るハブネーク。シーン…、となる一同。 タカマル「うーん、ちょっと違うな…。」 ザングース「カッコよさなら俺だって負けないぜ!って、俺達ポケモンに       必要なものって…」 タカマル「それは悩む心、互いに助け合う心、そして何かを守るための力だ。      何故戦のか、その理由を考える。戦ったとしても、傷ついた相手      を気遣う事。お前達の守るべきものとは、一族の誇りだろう。      先祖代々戦っている種族だが、それは相手を傷つけるだけの戦争の ようなものではない・・・と俺は思うがな・・・・・・。」 ザングース「・・・そうもかしれないな、だけど本当に一族の争いは終わるのかな・・・?」 タカマル「それは俺たち人間次第であり、」 ハブネーク「俺らハブネーク族と、ザングース族次第って事だな。」 ザングース「決めた、タカマル!俺も仲間に入れてくれ!」 いきなり立ち上がり、包帯を解くザングース(危っ! ザングース「俺も協力する!一族の争い、止めてみせるぜ!」 タカマル「そう言うと思ってたよ。ハブネークとイイコンビになりそうだ!」 ハブネーク「オッケー!ヨロシクなっ!!ザングース!!」 ザングース「おうっ!」 ハブネークは尻尾の刃、ザングースは右手の爪をクロスさせ、互いに誓い合った。 「争いにピリオドを打ち、和平を手に入れる!」 ジョーイさん「二人とも、回復が早いわね。本当ならこんなに気合入らないのに。」 >>それから二年後・・・ >某ポケモンリーグ会場・控え室 タカマル「二人共、決勝戦だ!気張って行くぞ!!」 ハブザン「おおっ!!」 司会「さあポケモンリーグもいよいよ決勝戦!悪の軍団から世界を救った若き傭兵、タカマル選手の入場です!!」 ハブネークとザングース、この種族の争いに、 終止符が打たれる日は近い。 〜完〜 >>あとがき なかなか続きが書けず、放置してしまい、申し訳ありませんでした・・・・・・。 書こうとしたキッカケというのは、何といってもハブネークとザングースのライバル関係。 他のポケモンにもライバル関係に当たるものは多数いましたが、中でもハブネークが好きで、 アニポケにもザングース以上に登場しているのに、不遇な扱い(?)だった事も あって、色々考えてみたのです。 テーマは「悪友」。仲の悪い者がどのようにして、結ばれてゆくのか・・・? 平等な戦いを描いたのですが、本来のポケモンにおける特徴が少しズレたかも・・・ ザングースも好きなんですが、どうしてもハブネークを主役にしたかったのです。 イメージとして見れば、ザングースが主役サイドになることが多く(?)、蛇の印象 といえば・・・、なかなか主役にするのは難しいモノだと思われます。 特別(?)ゲストにアニポケのロケット団を登場させたのは、ハブネーク同士の対決。 アニメの影響もあり、「あいつとは違う」「ハブネークだってやればできるんだ」。 というようなハブネークを・・・。 最後に主人公が傭兵なのは、・・・・・・蛇繋がり(メタ○ギア)です。 何かとパロディのある作品でしたが、これにて完結です。 最後まで御愛読頂き、ありがとうございました!