第14話 ツクシとガンテツ 地底の戦い  ロケット団最高幹部である望に完敗した大樹達  突如として現われた『11』と『ヴィーナス』の存在  新たな謎を抱きながらも三人の旅は続く・・・・・・ 「でっけぇ洞窟!」 「ヒワダタウンはここを抜けてすぐの所にあるってかいてるわ!」  ヒワダタウンを目指す三人は、ここ「つながりの洞窟」に来ていた。  この洞窟には金曜日になると無気味な泣き声が聞こえてくる事で有名である。  ちなみに、今日はその金曜日である。 (中から聞こえる泣き声ってのはやっぱりラプラスだよな・・・・) 「どうしたの、早く行くわよ!」 「あ、待てよ!」 「待ってたら日が暮れる。」  ちょっと考えている隙に、二人に先を行かれてしまった。  駆け足で大樹も洞窟に入っていった。 「わ〜、暗闇の洞窟とは偉い違いだな。」 「ホント、洞窟なのに明るいわ!」  洞窟の中だというのにそんなに暗くはなく、ずっと先まで見えるくらいであった。  洞窟の中にはサンドやズバットがいたが、どれも捕獲済みである。 「そう言えば、ここにはイワークも生息してるだったっけ?」 「え、ホント!?イワークはまだ図鑑に載せてないからゲットしなきゃ!」  留美はおおはしゃぎである。  と、その時! 「うわ〜!」 「あ、誰かポケモンに襲われてる!」  遠くから誰かの叫び声が聞こえたので三人は駆け足で向かって行った。  そして行ってみると、そこにはいわへびポケモンのイワークに襲われている少年がいた。 「ゲッ、言ってた余先にイワーク!」 「大変、ベイリーフ!」 「ベイ!」  留美は素早くベイリーフを出した。  ベイリーフはツルのむちでイワークを捕らえると、そのまま地面に叩きつけた。 「今よ、はっぱカッター!」 「ベイ!」 「イッケ〜、モンスターボール!」  だが、モンスターボールを投げるがイワークは簡単にはじき返してしまった。 「え、そんな〜!」  すると、そこに一人の老人がやってきた。 「お嬢ちゃん、このボールで捕まえるんや!」 「え、あ、ハイ!今度こそイッケ〜!」  老人から渡されたボールを投げると、今度は簡単にイワークを捕獲する事ができた。  すると、大樹は今のボールを見て何かを思い出した。 「あ、それって重いポケモンが捕まえやすいヘビーボール!って、じいさんはもしかして・・・・!?」 「いかにも、わしはモンスターボール職人のガンテツや!」 「え〜!」 「あ、助けてくれてありがとう!僕はヒワダジムのリーダー、虫使いのツクシです!」 「「「え〜〜〜〜!!」」」  連続でビックリである。  目の前にいるのは有名なガンテツとツクシなのである。 「ツクシ・・・そうか、虫タイプは岩タイプに弱いから叫んでいたのか。」 「まあ・・・・」 「それにしても何でコンな所にいるの?」 「・・・・・まあええやろ、おまえさん達はあくどい奴やないみたいやしな。」 「そうだね、これも何かの縁だからついて来て!」  そういわれ、三人はツクシとガンテツに案内されるがまま進んでいったのだった。  途中で地下に進む道を下って行くと、そこには川のように水が流れていた。 「この洞窟は海とつながっているからこんあ風に海水が流れているんだ。」 「あ、メノクラゲがいるぜ!」 「うむ、海に住むポケモンもよくここに着たりしているんやが・・・・」 「あ、みんなあれ見て!」  留美が叫びながら指を指すと、その先にはスゴイポケモンがいた。  今では生息数の少ないのりものポケモンのラプラスである。  だが、ラプラスは傷を負っており、とても痛がっているのだった。 「すげぇ、これがラプラスか〜!」 「でも怪我しているわ。」 「そうなんや、マナーの悪い奴らの捨てた罠で怪我しとるんや。」 「密猟者に見つからないように保護しようと思って僕とガンテツさんがここにきたんだけど・・・・」 「かわいそう・・・・」 「ひどい奴らもいるもんや・・・」  それはロケット団の類である事は3人にはすぐに連想できた。  と、その時!               ドバッ!  突如、ラプラスに大きな網がかぶせられたのだった。 「一体何事や!?」 「これは・・・・」  すると、お約束の二人が出てきた。 「一体何事やときかれたら!」 「答えてあげるが余の情け!」(以下同文) 「ロケット団!」 「このラプラスは我らロケット団がいただく!」  岩場の影からミサキとソウシが現われた。  相変わらず立ち直りの早い二人である。 「ベイリーフ、網を切っちゃって!」 「ベイ!」 「させないわよ、デルビル!シェルダー!」 「ケンタロス!サイホーン!」  ロケット団は手持ち全部出してきた。 「ニドリーノ、君に決めた!」(物まね) 「オニスズメ、乱れつきだ!」 「僕もいくよ、ストライク、連続切り!」  ニドリーノはにどげりでサイホーンを倒し、オニスズメもケンタロスをつつき倒した。  炎によわいものの、デルビルは悪タイプでもあったのでストライクがかった。 「だったら、オーロラビーム!」 「やば!?」  と、その時、ベイリーフのはっぱカッターで網から解放されたラプラスがロケット団の前に立ちはだかった。 「げ、ラプラス!」 「クゥ〜〜〜〜!!」  強力な水鉄砲を放つと、ロケット団は岩場からシェルダーと一緒に落っこちて水流に流されていった。  水タイプのシェルダーも、この激流にはかなわなかった。 「「やな感じ〜〜〜〜ゴボゴボ!!」」 その後・・・・・・・  ロケット団を倒した後、留美は手持ちの傷薬を使ってラプラスの介抱をした。  傷が深くなかったため、ラプラスはすぐに元気になった。 「くぅ〜〜♪」 「よかったわね、あ、くすぐったいわよ!」 「うむ、どうやらラプラスはお前さんになついとるようやな。」 「せっかくだからゲットしたら?」 「うん、ラプラスゲッとよ!」  留美はラプラスをゲットし、これでベストメンバーの6匹をそろえたのだった。  そして、大樹達は早くジム戦をやるため、さっさと洞窟を抜けたのだった。 「この先にあるのが僕達の住んでいるヒワダタウンだよ!」 「よ〜し、インセクトバッチもゲッとしてやるぜ!」  おおはしゃぎで大樹はヒワダタウンに走っていった。  他の者達も遅れないようについていった。  そしてヒワダタウンにつくと・・・・・・・ 「・・・ど、どうなってるんだ?」 「これは・・・・・」 「そんな・・・・・」  一同は呆然としてしまった。  着いたヒワダタウンには沢山の黒ずくめの男達が占拠しているのである。 「あいつらはロケット団!!」 「えらいこっちゃ、街が奴らに占拠されとる!」  果たして、彼らはロケット団からヒワダタウンを救う事が出きるのだろうか? 次回予告 「ヒワダタウンはロケット団に占拠されちまった!  そして俺達の前に幹部のスミレが現われ、俺達を追いこんでいく!  大苦戦の中、釣りの名所であったあの二人が助っ人に入ってきた。  そして戦っている中、俺のメリープの体が輝き出す!  メリープ、お前もついに進化するのか!?そして、俺達は2番目のバッチをゲットできるのだろうか?  次回 ヒワダタウンの戦い 」