第47話 時の暴走 湖の戦い (あらすじ)バラバラになってしまった大樹達は星・覇王神戦いながら先に進んでいった。そんな中、英人は戦いの中で自分と似た過去を持つ少年、陵とで会っていたのだった。 その頃の望と利奈・・・・・・・ 「待て〜〜〜〜!!」 「誰が待つか!」  二人は星・覇王神の昇也を追っていた。  どちらもポケモンに乗っていたので、周りにいる人達には何が起きているのか分から なかった。 「ウインディ、もっとスピードを上げるんだ!」 「ワオゥ!!」 「くそ、ドードリオ、高速移動!!」  ドードリオに乗った昇也も追い付かれまいとどんどん逃げていった。  そしてどんどん先に進んでいったが、ウインディはどんどん追いついていった。 「もうすぐよ!」 「今だウインディ、神速だ!!」 「しまっ・・・・・・」  今にもドードリオにあたろうとしていたその時であった。  いきなり目の前が歪んで見えてきた。               グラ・・・・・・・・・ 「え????」 「な、何だ・・・・・・・」 「え、いやぁ〜〜〜〜〜!!」  そして、歪んだ目先に飲み込まれて行き、三人は消えていった。 ???・・・・・・・・  ここは何処かの山の中の湖、山からは鳥や動物の鳴き声が響いており、見るからに平 和そうであった。  だが、そこも一瞬にして賑やかになるのだった。 「うわ〜〜〜〜〜〜!!」 「だぁ〜〜〜〜〜!!」 「きゃぁ〜〜〜〜〜!!」  空から望・利奈・昇也の3人がポケモンと一緒に落ちてきた。  何とか木々や草がクッションになって怪我をせずに済んだが、みんなサンドイッチ状 態になっていた。 「タタタ・・・・・・・・・・」 「何なのよ〜〜〜?」  だが、これだけでは済まなかった。  空からさらに二人が落ちてきたのだった。 「「わ〜〜〜〜〜〜!!」」 「え?」          ズゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・!!!  一気に3人に直撃した。 「「ギャァ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」」  悪夢であった。  細かい状況は省くとして、二人の少年が望達に直撃した。 「な、何だ・・・・・?」  サンドイッチの子供達はようやく起きあがった。  そしてお互いの顔を見ると・・・・ 「あ、英人!!」 「望、それに利奈!」 「無事だったのね!?」 「ててて、って、昇也!?」 「つ〜〜〜、あ、陵!?」  お互いに仲間と再開して驚いていた。  まさかの再開である。  だが、逃げていた事を思い出した昇也はスグに逃げ出そうとしていた。 「あ、逃げる!!」 「フシギソウ、ツルの鞭!!」 「ギャ!?」  捕らえた。 「????、何やってるんだおめえら?」 「逃げてたのか昇也?」 「当たり前だ!!」(怒) 「って、何で二人は仲良し?」  何だか気があっているような英人と陵であった。  そして、お互いに事情を話し合っていたその時・・・・            ゴロロロロロ!!  まるで雷が落ちるような音がしていた。  あたりには電気みたいなのが辺りを包んでいった。 「な、なんだ〜〜〜〜!?」 「いや〜〜〜!!」  最後には望達の全身をも包みこんでいったのだった。 「「わ〜〜〜〜〜!!」」  子供達は何も分からずに光に包まれていった。  まぶしくて反射的に目を閉じてしまったが、何だか体が変わっていくような気がして いた。 (な、何だこの感覚は・・・・?)  そして、光がおさまると、そっと目を開けた。  何だか動きづらく、周囲の木々もいつもより大きく見えた。 「あ、あれ・・・・・・」 「どうした・・・・・・・・・?」  何だかいつもと何かが違うような気がし、ゆっくりと自分の体を見た。  そして、自分達の異変に気付いたのだった。 「「なぁ〜〜〜〜〜〜〜!!」」  山全体に響くかのような叫び声であった。 「か、体が小さくなってる!?」 「違う、幼くなってるんだ!」  何と、一つか二つくらい幼くなっているのであった。  昇也や陵も幼くなっていたが、それだけではなかった。 「わ〜〜、ウインディがガーディに退化してる〜〜〜!」 「げ、ドードリオがドードーに・・・・!?」  持っていたポケモン達までもが退化していた。  それを見た英人達は自分達のポケモンも調べてみた。 「リザードンがヒトカゲ・・・・・・・・・・」 「マリルリが・・・・・・」  やっぱりみんなのポケモンも退化していた。  どれもこれも洒落にならない事ばかりである。 「どうなってんだ、何で俺まで!?」 「あ、でもみんなカワイイ・・・・・・・」 「え、そう?」  望はとっさに顔を赤くしてしまった。  昇也はカワイイと言われるが嫌らしく、五月蝿いほどに文句を言ってきた。 「それにしても、さっきのは・・・・・・・・・・」 「ハ〜〜〜ハッハ!!」 「な、何だ!?」  何処からともなく嫌な笑い声が聞こえてきた。  嫌々ながら真上を見上げてみると、そこには飽きるほど見た気球があった。 「何だかんだと聞かれたら!」 「答えてあげるが世の情け!」 「世界の坊やを守る為!」 「世界の教育正す為!」 「愛と美貌のの悪を貫く!」 「エキサイティングな敵役!」 「ミサキ!」 「ソウシ!」 「子供を見守るロケット団の二人には!」 「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」  またしてもこの二人である。  一体、何処から涌き出てきたのやら・・・・・・・ 「あ〜ら、しばらく見ないうちに小さくなっちゃったわね〜〜?」 「小さい子は幼稚園に行こうね〜♪」 「うるせえ!」  嫌な事を言う二人である。 「トコロで、あれは何でしょうかね〜〜〜?」 「は?」 「さあ、あれをご注目!!」  ソウシがポチっとボタンを押すと、湖から大きな袋が浮かび上がってきた。  しかも、袋には何かが沢山入っている。 「ゲ、あれは・・・・・・・・・」 「あれって、星・覇王神の人達じゃない!?」 「何で?」  何故か捕まっている星・覇王神の皆さんであった。  何だかあの二人に捕まるとちょっと同情してしまう。 「ん〜、我々の調査によれば〜、我々がしつこくお前達と戦っている内に常人よりも強 くなったのだと思われますな〜〜〜。」 「そしたら生意気なジャリンコ達を簡単に倒せちゃったのよね〜〜〜♪」 「「んなアホな〜〜〜〜!?」」  まあ、あれほどやっていたのだから少しは強くなっているとは思うが、まさか星・覇 王神のヤツらを倒すまでとは・・・・  英人達は全く信じられなかった。 「しか〜も、何だか分からないがお前達のポケモンもレベルダウンしているから!」 「伝説のライコウもゲットできるわ〜〜♪」 「く・・・・・」  確かにこれはまずい状況であった。  謎のエネルギーみたいなのによって幼児化した彼らには、あの二人は脅威であった。 「さあ、まずは私達の新メンバー、行きなさいヤドキング!!」 「「うそ〜〜〜〜!?」」  何時の間にゲットしたのか、ミサキはヤドキングを出してきた。  もはや、ルール無用な状況になってきていた。 「さあ、まずは念力でボールを奪うのよ!」 「や〜〜〜〜〜」 「あ、ボールが!」 「マズイ、デリバード!」 「甘いぜ、サイドン、乱れつきだ!」  退化しているのが最悪であり、デリバードは簡単にやられてしまった。  そしてボールもどんどんミサキの元に行ってしまう。 「くそ〜〜〜〜!」 「オホホホホホ、今日こそ私達の勝ちね!」  勝利を確信したミサキは踊りながら叫んでいた。  だが、その時・・・・・・・・ 「オーダイル、水鉄砲!!」 「「何〜〜〜〜〜〜〜!?」」 「「「大樹!!」」」  出てきた救世主は大樹であった。  エンテイに乗ってきた大樹はオーダイルを出し、ヤドキングに一発お見舞いした。 「おのれ〜〜〜、ケンタロス、十万ボルトをぶつけてやれ!!」 「エンテイ、炎の渦!!」 「ち〜〜、ヘルガー、シャドーボールよ!」  だが、さすがにこっちは実力がハッキリとしていた。 「フーディン、サイケ光線!!」               ドカ〜〜〜〜〜ン!! 「「やな感じ〜〜〜〜〜〜!!」」  やっぱりこうなる二人であった。  すると、今度は克を縛っている留美がスイクンに乗ってやってきた。 「あ、留美ちゃん!」 「お〜、お前らなんで小さくなってるんだ?」 「キャ〜、みんなカワイイ!!」 「おわっ!?」  留美は思わず望や昇也を抱きしめた。 「やめろ〜〜〜!」 「カワイイ♪」  だが、この時彼らは自分達をジッと見ている影の存在に気づいてはいなかった。  それが、今までない因縁の相手とも知らずに・・・・・ 次回予告「何だかわかんねえけど、何とかみんなを元の姿にもどそうとする俺達、だが そこに、ウバメの森以来のヤツが現われた。すぐに戦う俺と留美だが、向こうの凄まじ い攻撃に押されてしまう。そんな中、奴は星・覇王神の真実を話し出してきた。果たし て、俺達はあいつを倒す事が出来るのか!? 次回 星・覇王神の秘密 」