第52話 伝説を求めて 友との再会 (あらすじ)うずまき列島に来ていた大樹達は、望の持っていた「銀色の羽」の耀きを見 てルギアの存在が近くにあることを知る。そして、大樹達一行はうずまき列島に潜む伝 説のポケモン、ルギアを求めて先に進み出したのだった。 海岸近く・・・・・・・・ 「う〜〜〜ん、海からの風が気持ちいいわね♪」 「ホント〜♪」  海からとどく風を気持ちよさそうに浴びる二人だった。  そんな二人の後を、傷ついた男一同が荷物を持たされながら歩いていた。 「重いぞ!」 「しょうげねえだろ、見てしまったんだから・・・・」 「意外だったな。」 「おれはてっきり・・・・・・」               ぼこ!ズゴ!! 「グワッ!」 「ま、幻の・・・・」 「左!?」  怖い一撃であった。  今まで思っていたのだが、留美はゴーリキーより強そうである。 「さあ、さっさと行くわよ!」 「は、はい!」  昨日の事をかなり根に持っていたらしく、かなり機嫌が悪い。  不慮の事故だと説明したが、それでも許してくれはしなかった。 「それにしても、まさか伝説のポケモンがまだいたなんてねぇ?」 「ホントよねぇ、今度は私も捕まえたいわ♪」  完全に女だけの世界になっているのだった。  男は後ろで力仕事であった。  元・星・覇王神とはいえ、克も昇也も女のパワーにはかなわないのであった。 海岸・・・・・・  道を進んでいくと、その先にはキレイな海岸があった。  海岸にはサニーゴやシェルダーなどの海のポケモンもおり、平和な光景であった。 「あ、サニーゴよ、カワイイ〜〜〜♪」 「ゲットするわよ〜〜!!」  カワイイのがすきな二人は早速捕獲に入っていった。  それとは別に、荷物運びで大樹達はヘトヘトであった。 「疲れた〜〜〜!」 「ねえ、思ったんだけど・・・」 「ん?」 「疲れるならオーダイルやカメックスに手伝ってもらったらよかったんじゃ・・・・」 「あ〜〜〜〜〜!!」  すっかり忘れていた。 「そ、その手があったんだった・・・・・・」 「何で気付かなかったんだ・・・・・」  みんなショックで白くなってしまった。  それとは別に、留美と利奈は捕獲を目いっぱいやっていた。 「フシギバナ、眠り粉よ!」 「バナ〜〜!」 「ガラガラ、みねうち!」 「ガラ〜!」  パウワウやマンタインなどをゲットして行った。  大樹達はゾット疲れが出て倒れていた。 「ん?あいつはもしかして・・・・・」  そんな中、少し離れた所から一人の少年が大樹を見ていた。  そして驚いたような表情をしながら大樹の方へと走っていったのだった。 「はぁ・・・・・・・・」 「疲れた・・・・・・」  誰かが近づいている事など気付きもせず、大樹達はボケ〜としていた。  だが、そこに災難がやってきた。 「グマ〜〜〜〜〜!!」 「ゲゲ、野生のリングマだ!!」 「「なぬ〜〜〜!!」」  いきなり野生のポケモンに襲われてしまった。  しかもリングマはかなり気分が悪そうだった。 「ゲ、爆裂パンチが来るぞ!!」 「いきなりそれか!?」  いきなり出てきて大技を出されてみんな大混乱である。  と、そこに・・・ 「レディアン、スピードスター!!」 「レディ〜〜!!」  誰かが出したレディアンはリングマに集中攻撃をした。  不意打ちをくらい、リングマはそのまま山に逃げていった。 「今のは誰だ!?」  思わずトレーナーの方を振り向いてみた。  すると、そこには大樹にだけ懐かしい人物がいた。 「誰だお前・・・」 「真人!!」 「久しぶりだな大樹!」  立っていたのはヨツバシティ(第3、4話)であった真人であった。  あの頃はまだ初心者だったが、今では一回りたくましくなっていた。 「いや〜、まさかこんな所で会うとわな〜!」 「俺だってまさかここで会えるなんて思ってもいなかったからな!」  久しぶりに会う友に、二人ともおおはしゃぎであった。 「ここにいるってことは大樹も幻のポケモンを探しに来たのか?」 「え、何でお前が・・・・」 「今じゃ有名だぜ、この島々の何処かに幻のポケモンが生息しているのは!」 「「嘘!?」」  意外な事実にみんなビックリであった。  自分達は昨晩初めて気付いたのに、実際はかなり世間で有名だったのにショックであ る。 「知らなかったのか?だったら何でここに・・・・」 「え、いや・・・その・・・・・・」  クイズで貰った「銀色の羽」で来たなんてとても言えなかった。 だが、その時それは起こったのである。             ピカッ!! 「あ、銀色の羽が!!」 「どうした!?」 「?」  突如、銀色の羽に異変が起きたのである。  今までになく激しい光を放ち、あたりを飲み込んでいってるのである。 「おい、海の方に渦潮が増え始めてるぞ!」 「何!?」 「馬鹿な、まだそんな時間じゃ無いぞ!」  海の方には沢山の渦潮が現れ、近くにいたポケモン達は一目散に逃げ出していった。  だがそれだけではなく、空の方も急に暗くなり始めたのである。 「一体全体どうなってるんだ!?」 「もしかして、何かが起きようとしてるんじゃ・・・・・・」 「何かって?」 「えっと・・・・」 「まさか、ルギアがもう近くまで来てるのか!?」 「そう言えば、ルギアは『渦潮』を覚えるぜ!」  海はまるで生きているかのように荒れだし、空も今にも雨が振り出しそうであった。  もし、これがポケモンのせいだとすると、これは「渦潮」と「雨乞い」を使っている ことになる。 「・・・・・・・」 「大樹、そう言えば留美は一緒じゃないのか?」 「え?」 「あ、あの馬鹿女、何処行きやがったんっだ!?」  何時の間にか、海岸には二人の姿がなくなっていたのである。  異常気象の次は怪奇現象である。 「消えたの!?」 「ま、まさか・・・・・・」 「波にさらわれたんじゃ・・・・・・・・・・・・・・・・」 「でも、二人とも水ポケモン持ってるから大丈夫だって!」  だ、それでも不安は収まらなかった。  今度は海の中で何かが外に出ようとしていたのである。 「おい、海に何かがいるぞ!」 「え!?」  何だか妙に迫力があるのであった。  そして、それはいきなり出てきたのである。 「ギァ〜〜〜〜!!」  まるで海が爆発するかのように現れた「ポケモン」は、いきなり現われて望を捕まえ ていったのである。  そして姿を見せる隙も与えずに何処かへと飛び去っていったのである。 「うわ〜〜〜〜〜〜!!」  大声を出しながら望は何処かへと行ってしまった。   次回予告「僕をさらったのはやっぱりルギアなの!?そんな時、僕の前に現われたの は・・・・・・・・・えぇ、何で君がそこにいるの!?驚く僕をよそに、ルギアは僕に 勝負を挑んできた。その圧倒的な力に押されていく僕だったけど、その時、僕のゴルバ ットの体が輝き出した。もしかして最終形態に進化するのゴルバット!? 次回 幻の ルギア 孤島の戦い 」