第26話 先達との語らい -Fight for your mind- ユウキとのバトルを終えて、アカツキはポケモンセンターに戻ってきた。 その手には六つのモンスターボール。 無論、旅に出て二週間程度しか経っていないアカツキが六体もポケモンをゲットしたというわけではない。 ユウキに彼のポケモン(オオスバメ、ライボルト、ジュプトル)も回復してくれと頼まれたからだった。 ちなみに、ポケモンセンターでの回復を頼んだ当のユウキ本人は、何やら用事があるとかで、途中で別れた。 「ユウキにはユウキの都合があるんだから、仕方がない」 一応納得はしているものの、どうもそれは完全な形でないらしい。 「ジョーイさん、回復お願いします」 「はい、お預かりします」 カウンターの上に六つのモンスターボールを置いて、アカツキはジョーイにポケモンの回復を頼んだ。 それから、回復が終わるまで、ロビーの椅子に座って待つことにした。 普通に座るつもりが、気がつけば倒れこむようにもたれかかっていた。 それくらい、先ほどのバトルで興奮し、精神的に疲労したのかもしれない。 親友との初バトルということで、いつも以上に気合いも入っていたし。 「疲れちゃったな。ジム戦は明日にしよう」 ポケモンは数分もあれば回復できるが、人間はそうもいかない。 早まった心臓の鼓動を落ち着けるのにも、それ以上の時間を要するのだ。 だから、今日はこれくらいにして、ジム戦は明日以降に持ち越すのが無難と言える。 疲れた状態では判断力が低下する。ポケモンバトルにおいて、判断力の低下は致命的な失敗を呼び込みかねない。 そこまで深くは考えていなかったものの、単に疲れていたから止めようと思っていたようだ。 だが、それは正しい選択だった。 「ユウキ、やっぱり強いな……」 ポツリと漏らした言葉は、無人のロビーに漂う空気に溶けた。 ジョーイはアカツキから預かったモンスターボールを回復促進器に入れると、奥の部屋に姿を消した。 もちろん、助手であるラッキーを伴って。 昼間だというのに、ロビーにはアカツキしかいなかった。 まあ、それはそれで貸切みたいで悪い気はしないが。 「ぼくも、まだまだ頑張らなくちゃ……だよね」 ユウキとのバトルで、またひとつ自分の戦い方における弱点のようなものを見つけられたような気がする。 彼の戦い方は、スピードを生かして攻撃を畳みかけ、一気に相手を倒してしまう、超攻撃的な戦略。 一方アカツキの戦略は、お世辞にも戦略とは言いがたい。 いい言い方をすれば臨機応変。悪い言い方をすれば優柔不断。 その時に応じた戦い方というのも大切だが、自分だけの戦い方を見つけた方がいいのだ。 もっとも、アカツキにはまだ早いかもしれないが。 「ぼく、なんか力に頼っちゃってるみたいだもんなぁ……」 アリゲイツやワカシャモで戦っている時は、それがさらに顕著になる。 進化形ということで、パワーで一気に押し切ろうとする場合が多い。 気がつけばパワー系の戦略になっているのだ。 パワーであれスピードであれ、攻撃的な戦略であることに違いはない。 アリゲイツの水鉄砲は木の板程度ならまとめて十枚撃ち抜けるくらい強力だ。 それに、ワカシャモは持ち前の格闘タイプの技がこれ以上ないほどの威力を誇る。 その上、火炎放射まで扱えるようになったものだから、パワー系の戦略にさらに磨きがかかってしまっている。 力に頼りすぎるのはいけないと分かってはいるが、気がつけばそうなってしまっているのだ。 こればかりはどうしようもないのかもしれない。 そんなことを考えながらポケモンの回復を待っていると、横手から声をかけられた。 「戻ってたんだな、アカツキ君」 顔を向けると、ダイゴが歩いてくるところだった。 「ダイゴさん……」 ダイゴはアカツキの傍まで歩いてくると、隣に腰を下ろした。 彼の表情は安堵のものだった。 どうやらアヤカの方は心配要らないようだ……表情から読み取れる。 「アヤカは大丈夫。とりあえず、落ち着いたみたいだよ」 「そうですか、よかった……」 改めて言われ、アカツキはホッと胸を撫で下ろした。 やはり、口で伝えてくれた方が安心できる。 「ユウキ君……だったかな? 彼とポケモンバトルしてたようだね」 「はい。引き分けになっちゃいましたけど」 笑顔を向けてくるダイゴに、しかしアカツキは照れくさそうに顔を赤くしながら、うつむきがちに言った。 バトルに勝てなかったことに対しては、素直に悔しいと感じる部分もある。 さすがはユウキと、彼の実力を認めているのが何よりも大きい。 それでも負けなかったから……引き分けにでも持ち込めただけでも、自分では健闘できた方だと思っている。 アカツキの曖昧な表情から胸中を読み取ってか、ダイゴは笑みを深めながらこんなことを言った。 「まあ、必ずしもバトルで勝つ必要なんてないさ。 負けすぎるっていうのも考えものだけど……時には負けることも大切だよ。 自分を見つめなおすのにいい機会だからね」 「そうですね」 アカツキは深く頷いた。 確かに、ツツジに一度負けたおかげで、いろいろと自分に欠けているものを見つけられた。 いろいろとアヤカに手助けしてもらったが、アカツキ自身が誰よりも努力したからこそ、カナズミジムを攻略することができた。 だから、一概に負けを否定するのはいいこととは言えない。 負けて初めて見えてくる何かというのも、現実にはあるものだから。 「アヤカに代わって礼を言うよ」 「え?」 「いろいろと彼女が世話になったみたいだしね」 「ぼくの方がお世話になりっぱなしで……あの、その……」 訳の分からないことを言われ、アカツキは混乱した。 それでも、世話になったのは自分の方、ということだけはしっかり認識していたが。 「いや、アヤカは君に世話になったと言っていたよ。 僕は彼女の親友として君に礼を言うんだ。それだけだよ」 簡潔に言うと、ダイゴは立ち上がった。 どこかに行くのかな――? そう思って彼の顔に視線をやると、 「アヤカはもう大丈夫そうだから、僕はそろそろ行くとするよ」 「行くって、どこへ?」 「この島での目的は達したからね。次の場所に移ろうと思って」 「そうなんですか……」 アカツキはダイゴの言う『目的』とやらに興味こそ抱いたが、それを訊ねようとは思わなかった。 だが、見上げてくる少年の眼差しが興味深げなのを悟ると、ダイゴは素直に話してくれた。 「僕はね、進化の石を集めてるんだ」 「進化の石……っていうと、炎の石とかですか?」 「ああ」 アカツキの問いに頷くと、懐から微かに輝くオレンジ色の石を取り出して見せた。 見つめ続けていると、吸い込まれてしまいそうな美しさ。 荒削りに見えるが、それがかえって美しい。 アカツキも、進化の石については知っている。 新米トレーナーだからといっても、知らないことばかりではないのだ。 トレーナーになるとずっとずっと前から決めていたから、少しは勉強だってしてきた。 分からないことはユウキに教えてもらったりもした。 だから、進化の石についてのことも、かじる程度ではあるが知っている。 特定のポケモンの進化に必要な石は数種類存在し、それぞれの石に適応したポケモンだけが進化できる。 進化の石の発掘を生業にしている一家がいるとさえ言われているだけに、高値がつくことが多い。 そのため、競売されているものは一般人ではとても手を出せないのが現状だ。 もっとも、アカツキの手持ちには進化の石による進化が可能なポケモンがいないので、特に欲しいとは思わない。 しかし、目の前にいる青年は進化の石のコレクターらしい。 凄腕のトレーナーらしいから、それも頷けないわけではないのだが…… 「次は月の石をゲットしようと思ってね。 この島ではこれをゲットできたから、とりあえず別の場所に行くことにしたんだ」 「はあ……」 ダイゴは炎の石を懐に収めた。 あまり見せびらかすのが趣味ではないらしい。 飾るのか、それともポケモンの進化に使ってしまうのかまでは分からない。 「そうだ。ひとつ君に聞いておきたいことがあるんだが」 「何ですか?」 思いついたように手を打つと、ダイゴはアカツキに訊ねた。 トレーナーとして、大人として、至極当然のことを。 「君の夢はなんだい?」 「ぼくの夢……」 「そう。君にも夢があるはずだ。 何を差し置いてもまず、叶えたいと思うような、そんな夢が」 「もちろん!!」 アカツキは大きく頷いた。 当たり前だ。 自分の思い描く夢は、誰にだって負けないくらい大きくて輝いてる。 それだけの自信がアカツキにはある。 だから、声を大きくして言える。 こんな夢を持ってるんだ!!ということを。 「ぼくの夢は……」 ギュッと拳を握りしめると、アカツキは顔を上げ、言った。 「ぼくの夢は、黒いリザードンをゲットすることです!!」 「黒い……リザードン?」 しかし、ダイゴは懐疑的な眼差しをアカツキに向けていた。 無理もない。 彼も、リザードンと言えば赤いと思っているからだ。 普通の人なら、そんなリザードンはいないと、一笑に付すかもしれない。 だが、ダイゴはアカツキの夢を壊すようなことは言わなかった。 「そうか。色違いのポケモンというのも、実際にはいるからな…… もしかしたら、黒いリザードンというのも、いるかもしれないね。 でも、どうして黒いリザードンなんだい?」 これまた当たり前のことを聞いてきた。 「ぼく、ずっと前に黒いリザードンに助けてもらって…… それから、もう一度会いたいって思ってたんです」 「そうなんだ……まあ、頑張りなよ。君の夢、叶うといいね」 「はい!!」 アカツキの大きな返事に満足したのか、ニコリと笑みを深め、ダイゴはポケモンセンターを出て行った。 アカツキは、彼の姿が自動ドアの向こうに消えてからもしばらく、その方向を見つめたままだった。 「ぼくの夢、信じてくれてた」 アカツキはポツリとつぶやいた。 ダイゴは、その夢を信じてくれていたように思う。 否定的な言葉を一切口に出さず、アカツキの背中を押すようなことを言ってくれた。 親友のユウキでさえ、素直に信じてくれたわけではない。 最初は疑っていたようだった。 でも、ダイゴは…… 「信じてくれてるんだ……」 素直に信じてくれたことが、アカツキには何よりもうれしかった。 その晩、アカツキはひとり、ポケモンセンターの屋上で夜風に当たっていた。 吹き抜ける風は心なしか冷たいが、それさえ感じられないほど、いろいろなことを考えていたのだ 夜空に瞬く星たち。 転落防止用の柵に寄りかかりながら、広がる景色に目をやる。 ムロタウンの夜は静かだった。 町角に人の姿は見られない。 街灯もそれほど多くなく、人家から漏れる明かりが蛍火のように町を儚く照らし出している。 だが、その方が好都合だった。余計な騒音で考えにヒビを入れられなくて済むから。 「明日、頑張らなくちゃ」 明日、ムロジムに挑戦する。 どんなジムリーダーで、どんなポケモンを使ってきて、どんな戦い方をしてくるのだろう。 考えれば考えるほど胸が熱くなって、眠気が遠のいていく。 明日のことを考えるなら、早く眠りにつくべきなのだろう。 分かってはいても、心が弾むのを抑えきれない。衝動に逆らえない。 「ぼくにはワカシャモやアリゲイツ、ジグザグマがいてくれる。 だから、きっと大丈夫」 ギュッと拳を握る。 みんなが一緒なら、どんなバトルでも平気だ。 負け戦になったとしても、ツツジの時ほど落ち込むことは、もう二度とないだろう。 だから、気持ちは晴天のように、一点の曇りもない。 澄み切った気持ちでバトルに臨めるような気がする。 「絶っ対、勝つぞぉ!!」 「そう、その意気で頑張んなさい」 「え……?」 アカツキは振り返った。 屋上の入り口に、パジャマの上にカーディガンを羽織ったアヤカが笑みを浮かべながら立っていた。 「あ、アヤカさん……大丈夫なの? 起きたりして……」 「心配してくれてありがと。でも、大丈夫。あんだけ寝りゃ大丈夫よ」 笑みを深め、アヤカはアカツキの傍まで歩いてきた。 言葉どおり、病人のような足取りではない。 どこまで大丈夫なのかは分からないが、出歩ける程度には回復したようだ。 「だといいんだけど……」 ホッと胸を撫で下ろす。 アヤカは意外と無茶をする性格らしい。 ダイゴからそのようなことを言われただけに、心配でたまらなかった。 今度寝込まれたりしても、ダイゴはいないのだ。 彼はもうムロ島を後にした。行方はもちろん分からない。 「ダイゴさん、行っちゃったのね」 「うん」 アヤカはアカツキと同じように、柵に寄りかかった。 口調がどことなく淋しげで、気になって彼女の顔を覗き込んでみると――本当に淋しそうな表情をしていた。 どことなく潤んで見える瞳には何が映っているのか。 「まあ、あの人は夢を追い求めてる。そんな姿が一番好きだからね……淋しいけど」 「アヤカさん?」 「ありがとね。ダイゴさんを連れてきてくれて」 いつまでも感傷に浸っているのを潔しとしなかったのか、アヤカは笑みを浮かべてアカツキの目をまっすぐに見つめた。 瞳に淋しげな色を湛えたまま。 だから、アカツキは彼女の感謝の意を素直に受け取ることができなかった。 あの時、ダイゴを引き止めるべきではなかったかと、今さらながらそう思ってしまう。 せめて、一晩だけでも彼女の傍にいてもらった方がよかったのかもしれない。 「わたし、不安でたまらなかったのよ。誰でもいいから傍にいて欲しいって思ったわ。 気がついたら、ダイゴさんが傍にいてくれた。君が連れてきてくれたのよね」 「ま、まあ……」 そういうことになるのだろうか。 アカツキはとりあえず頷いてみた。 なにせ、自分もダイゴに助けられた身なのである。 変な男のパンチを鳩尾に受けて気絶していたところを、ダイゴが洞窟から運び出してくれたのだ。 そのことは多分、彼の口からアヤカに伝わっているだろうから、敢えて言わないでおいた。 「本当にありがとう。君のおかげで、わたし、ここまで元気になれたと思うの」 「そんな、ぼくはただ……」 「それでもいいのよ。 わたしは君のこと、助けてきたつもりだったのに、君がわたしのこと助けてくれるなんてね。 出会った時と比べたら大違い。 たった十日でも、ここまで大きくなったのね」 「そ、そうかな……」 「そうよ。照れなくていいの」 とは言われたものの…… アカツキの頬に朱が差しているのを、アヤカは月明かりしかないのに見逃さなかった。 誉め言葉くらい、素直に受けとってもいいのに。 謙虚というか、何と言うか…… 照れている様子が微笑ましく見えて、自然と口元が緩んでしまう。 「ポケモントレーナーとしても、男の子としても、大きくなったの」 「うん……」 見つめられているのが照れくさくて、アカツキは夜空に目をやった。 瞬く星たちが彼女に同調しているように見えて、余計に照れてしまうのがかわいい。 「ぼく、明日ムロジムに挑戦しようと思うんだ」 「頑張りなさいよ。ツツジに勝てたんだから、その勢いで次も勝っちゃいなさい」 「うん、そのつもり」 そこでようやく照れくささも影を潜め、アヤカに視線を移した。 彼女は満面の笑みを湛えていた。 「ムロジムのジムリーダーはトウキという青年よ。わたしより少し年下なの」 「へえ……」 「ジムリーダーの付き合いでいろいろと話したことあるんだけど、ユルく見えるのに、トレーナーとしては手ごわい相手よ。 気を引き締めてかからなくちゃね」 アカツキは頷いた。 ジムリーダーが手ごわい相手であることは、ツツジやアヤカのおかげで嫌というほど分かっていた。 油断などしたら、一瞬で負けかねないほどの、凄腕のトレーナー……それがジムリーダーだ。 だから、全力で戦い、勝つ。それだけだ。 「みんながいてくれるから、大丈夫。そう思ってるよ」 「そうね。君ならきっと大丈夫。 生易しい戦いじゃないと思うけど、君なら勝てるわ。自信持って」 「もちろん」 ジム戦が生ぬるいものでないことは、元ジムリーダーのアヤカが誰よりも承知している。 トレーナーとしての意地とプライドがぶつかり、激しく火花を散らすバトルフィールド。 そこには一分とて私情を挟める余地などない。 「行くからには絶対に勝ちなさいよ。わたしも応援してるからね」 「うん!!」 アカツキは大きく頷いた。 「ぼく、絶対に勝つよ!!」 「そう、その意気よ。ところで、ユウキ君はどこ行ったの? あれから見てないんだけど」 「さあ……ぼくにも分からない。何か用事があるって言ってたから」 「そう……仕方ないわね」 せっかく話題を変えたのに、ハズレくじを引いた気がして、アヤカはがっくりと肩を落とした。 いろいろと聞きたいことがあったのに、出足を払われたような気分だ。 とはいえ、アカツキも昼間バトルしてからというものの、今の今までユウキと会っていないのだ。 気にはなるが、会えないのだから聞くに聞けない。 彼のモンスターボールは一応部屋に届けておいた。 部屋に戻っているのなら、アカツキに感謝の言葉くらいはかけてくるだろう。 それがないということは、今もまだポケモンセンターに戻ってきていないのかもしれない。 あるいは、夜も遅いということで、アカツキの部屋に行くのを躊躇っているのかもしれない。 どちらにせよ、今すぐ会いに行くというわけにも行かないだろう。 明日、聞いてみればいい。 無理に今行く必要もない。 「ユウキがどうかしたの?」 「ええ。彼にいろいろとポケモンのこと詳しく聞きたかったんだけど…… ま、今日はもう遅いし。明日にでも聞いてみるわ」 ユウキはポケモン研究の権威のひとりであるオダマキ博士の一人息子だ。 いろいろなことをよく知っている。 ポケモンのことは言うに及ばず、その知識は多岐に及んでいる。 とても十一歳の男の子とは思えないほど物知りなのだ。 彼にいろいろと聞きたいと思うのも無理はない。 そういった点では、アカツキも尊敬しているのだが。 「じゃあ、そろそろ戻ろうかしらね。 夜風に当たるつもりが、またベッドで寝ているだけに逆戻りなんて、そんなの嫌だからね」 「うん。ぼくはもう少しここにいるよ。おやすみ、アヤカさん」 「おやすみ」 笑い、アヤカは屋上を後にした。 病人とは思えないくらい元気だったから、アカツキはひとまず安心した。 明日になれば、完全に元気になるだろう。いつものように、強い調子の彼女を見ることができるに違いない。 屋上から彼女の姿が見えなくなると、アカツキは再び夜空を見上げた。 「ぼく、頑張るよ」 ポツリとつぶやく。 声量こそ弱々しかったものの、その中に込められた決意は、夜の闇を跳ね除けてしまうほど大きく強いものだった。 自分自身のために戦うという決意を、アカツキは抱いていた。 第27話へと続く……