次の日彼ーーーゲンガーは目覚めた。しかしいつもの時間ではない、とても明るく木々の鮮やかな緑色の葉っぱが光りを反射してまるで 木そのものが光っているようなそんな眩しい時間に起きた。        朝だ。 しかしこれはゲンガーが望んだことではない。今まで寝ていたぼろぼろの掛け布団一枚だけのベットから起き上がりドアを開けずに壁を すり抜けて部屋の外にでてみる。 すぐ横の少し高い階段の一番したの方に寝そべって転がっている人間がいる。 「オマエ・・・・朝から何してルンダ・・?」 階段の下で寝そべる昨日からのゲンガーの同居人の杖を持った男の子は言った。 「いてて・・・あ!ご、ごめんね;さっき階段から落ちちゃって・・」 男の子の名前はカイ。このどこにでもいそうな感じの男の子は一つだけ他の皆とは違うところがあった。そうそれはーーーーー・・・ 「はあ・・・オマエ目見えなくて危ないだから階段のときはオレをヨベヨ・・・」 カイは目が見えない。それがほかの人と違うところだ。ほかの人にはなんでもないことでもカイにはすごく難しい。 階段だって一人で降りるには何十分もかかってしまう。だから昨日のうちにゲンガーが「カイの世話をするからなにか困ったら言ってクレヨ」 と言っておいたが いきなり朝早くにドシーーーンというすごい音がしたから起きてみれば、これだ。 「ははは;でもそこまで世話させたら悪いし・・・」 「全っ然悪くないから!!!ほら早くたてよ。」 とゲンガーが手を伸ばしたがカイはそれを探すのにも困っている。あーーーもう!と思いカイの体をつかもうとしたときだった、        あ?   ゲンガーの手はカイの体をすり抜けて体の反対側にだてしまった。そうポケモンという生物である彼だが一応オバケなのである。 だからさきほども壁をすり抜けられた。 「そうか・・・あ!そうだ!」 ゲンガーは何か思いついたように 力 を使った。 それはポケモンなら誰でも持っている人間でいう 技  の一つだった。 「え?えあ?何がどうなってんの・・?」 カイの体は宙に浮いているそしてゆっくりと地に降りていきカイがやっと立てた。そうこれはサイコキネシスという技だった。 「オレオバケだからカイに直接触れないんだ・・。だからこうやって支えてヤルヨ!」 そしてカイは昨日みたいに少しハニカミながら 「あ、ありがとう」 「そっち壁。オレこっち。」 「あ?!ご、ごめんなさい!!!」 と言って頭を深く下げてお辞儀をしようとして壁におでこをゴンッ!とぶつける。 そんな二人の会話が少し笑えてつい二人とも笑ってしまった。