「ここは・・・・真っ暗ダナ・・・どこだここ?」 ゲンガーは暗く広い空間に一人立っていた。 「おーーーい。カイ〜〜?」 カイの名前を呼ぶが返事はない。どうやらほんとに一人のようだ。その暗い空間のどこからか声が聞こえた。 「ようこそ・・・・ゲンガー君・・・」 「?!どこだ!誰だよ!!?」 「心配することはないここは君の心の中・・・」 「オレの・・・心?オマエは誰なんだ?」 「私は・・・そうだなこの世界を作った 神様 とでもいっておこうか。」 「神様?じゃあオレは死んだのか?」 「いや・・・私は君の心からこの空間をつくりそしてここに私という存在をもぐりこませた・・・つまり今本当の君は眠っている。簡単に言うと夢かな?」 「その神様がオレにナンのようだ?」 「うん。君は今朝自分の言った言葉を覚えているかな?」 「ん〜〜〜雪?」 「おしい。その雪を誰に見せたいといった?」 「・・・・カイに」 「うん。でも知っているよね。彼は目が見えない。それなのになぜ見せたいと言った?」 「それは・・・カイにもこれが見えたらきっと喜ぶだろうなって思って・・・」 「でも、これが彼の運命なんだ。生まれたときから目が見えず他人とかかわりを持たずに死ぬ、というね・・・でもその人生にちょっと問題・・ いやイレギュラーが起きてね。分かるかい?」 「?」 「君だよ。君の存在が彼の人生を狂わせた。一人寂しく死ぬはずだった彼の人生に他人である君が現れたんだ」 「オレの・・・存在・・・?それがカイの人生にどう影響するって・・・・」 「彼はもうすぐ死に直面する」 「?!!!」 「彼の心は閉ざされたまま死ぬはずだった。しかし君の存在で彼の心が開き幸せを知ってしまった。」 「幸せを知ってなんでカイが死ぬんだヨ!!」 「分からないか?不幸のはずがその逆の幸せになったんだ、目が見えない不幸以上の不幸といったら 死 しかない」 「そんな・・・・」 「君は彼のことが好きか?」 「そりゃそうだろ!!!だって・・・オレの初めての トモダチ だぞ!!!!なんでそれが・・・ なんで目の前から消えなくちゃならないんダ!!!!」 「・・・・・・彼を助けたいか?」 「!助けられるのか!!?」 「彼の不幸を全て移せばいい」 「移す?」 「・・・・君に移すんだ。そうすれば彼は助かる。」 「オレに・・・・カイの不幸を・・・」 「どうすれば移せるか、あとは君が考えるんだ」 「!!まてよ!どこいくんだよ!」 その瞬間目の前が急に明るくなりゲンガーは目を伏せた。そして神様と言った人はどんどん遠くなっていく。      彼を助けられるのは君しかいない   夢からゲンガーは目覚めベットから起きあがる。そして自分の手を見つめたまましばらく動かなかった。