めずらしいポケモンを持っていたら、振り向いていただけますか?  キレイだったら、私を見ていただけますか? −フリーザーのピアス− −1−  パーティー会場は賑わいに満ちていた。ここはポケモンリーグ本部わきのチャンピオンの控え 室。控え室とは思えないほどの豪華な部屋に、リーグチャンピオン“ワタル”が、親しい友人た ちを呼んで話しに花を咲かせていた。  集まったのはワタルのチャンピオンとしての付き合いからは離れた、ごく個人的な付き合いを している少数の人々だった。  にぎやかな輪から少し離れて、壁にもたれてコイキングを抱いている女の子がいた。名前は “実結”(みゆうと読む)という。実結はその活発そうな出で立ちに似合わない、少しさみしそ うな、少し悲しそうな表情を浮かべて、ある一点を見つめていた。  視線の先には実結のあこがれの人“ワタル”が居た。  ワタルはブルー・・・黒いワンピースを着たキレイなお姉さんと話しをしている。  楽しそうに。  それを見る実結は、焦るような、じれったいような、胸の内側がひりひりするような痛みを覚えて、  ・・・そして悲しくさみしくなる。  ワタルはブルーだけと話しているわけでなく、他にも何人とも一緒に話しているのだが、過剰 な反応を示す実結の意識がワタルとブルーだけをクローズアップして見せるのだ。  胸に抱いたコイキングをキュッと抱きしめる。胸の中のコイキングがピチピチと跳ねた。  実結が話しの輪に加われない理由は、実結には分からなかった。ただ、なんとなく引いてしまったのだ。  理由は・・・劣等感。ブルーさんの女性らしい美しさに「私なんか・・・。」と、無意識に思って しまったのだ。  ふと、ブルーが自分のモンスターボールを取ろうと腰に手を伸ばし、うつむき加減になったと き、ブルーの耳から美しい輝きが起こり、実結の目を刺した。輝きは銀のピアスだった。  キレイ・・・。  その輝きに実結すら見とれた。  その時。  「サンダー!!」  みんなに請われて、ブルーは一羽の伝説ポケモン“サンダー”を出した。  あたりに驚きの声とが起こり、それが賞賛の声に変わる。  それを見る人やポケモンがひれ伏さん程の威厳と、圧倒的な迫力。絶対的な力を持ったその姿 は、恐ろしくも美しかった。  しかし、実結はサンダーからすぐに視線を外し、それを見るワタルを見た。  ワタルは惜しみない賞賛の言葉と、キレイなブルーを見ていた。  ・・・ように実結には見えた。  ズキン・・・。  実結の胸が痛んだ。  そして思った。  めずらしいポケモンを持っていたら、振り向いていただけますか?  キレイだったら、私を見ていただけますか?  胸に抱いたコイキングをキュッと抱きしめる。胸の中のコイキングがピチピチと跳ねた。  そんな実結を見ている男の子がいた。その隣にいたもうひとりの男の子は、伝説ポケモンに目 を向けないその男の子を見て、  「どこ見てんだよ、ゴールド。」  と、声をかけた。ゴールドと呼ばれたどこにでも居そうな男の子は、声をかけた赤く長い髪 の、目の鋭い男の子“シルバー”に返事せず、ただ、実結を指差して見せた。シルバーはそんな 実結を見て、いきなりゴールドの頭を殴った。  「くそっ、おもしろくねぇ!」  ゴールドはつんのめりそうになった体を起こす動作のまま、強烈なアッパーカットをシルバーに喰らわせた。  ゴールドとシルバーは喧嘩となり、パーティーは騒然となった。                      −2−  「シルバーはだめ、ゴールドもだめ〜。」  森の中、湖のほとりで実結は情けない声をあげる。その手には銀のピアスと金のピアスが乗っていた。  湖面に写るピアスを付けていた実結の両耳は、赤くただれてアレルギー反応を示している。そ う、実結は極端な金属アレルギー体質だったのだ。  「こんなんじゃ、ワタルさまに振り向いてもらえない〜。」  湖のほとりで座り込み、実結はミィミィ泣いた。  湖から少し離れた森に隠れてシルバーはホッとした。  しかし、シルバーは泣く実結を見ているうちに、なんとかしてやりたい。そう思ったのだっ た。だから、となりに居た相棒をひじでつついた。  「なあ。」  「あぁ、そうだな。」  つつかれたゴールドはただそれだけで、会話を成立させた。                      −3−  コガネシティーのアクセサリーショップでシルバーは愕然としていた。  「プラチナだ。白金が一番アレルギー症状を起こしにくい。ただ、銀の数倍の値段がするがな。」  そう言っていたゴールドもやや混乱気味だ。  数倍じゃねえ、10倍以上じゃねえか。  もっとも、ブランドショップのショーウィンドウにならぶものは銀でも高価だった。デザイン 料というものがかかっているらしい。ゴールドとシルバーが知る露天販売とはまったく桁の違う 値段に頭がくらくらした。  ふたりとも超一流のポケモントレーナーだ。バトルで稼いだ金額は同年代の子供とは比べ物に ならない程になっていたが、おこづかいなくしてポケモンたちを養っていけるわけではない。特 にふたりともおこづかいのほぼ全てをポケモンにつぎ込んでいたから。  「・・・。」  「・・・。」  ふたり黙って、持っているおこづかいを全て出し合った。  こうして、ふたりはプラチナのピアスを手に入れた。                      −4−  「わぁっ!ありがとう!!ゴールド!シルバー!!」  感動の言葉とともに、太陽のように輝く笑顔をして、実結が言った。  シルバーとゴールドはやや複雑な気持ちだったが、その笑顔に嬉しさを感じずには居られなかった。  「さっそくつけてみるね。」  そう言って実結がプラチナのピアスを付ける。そして、わざとピアスが見えるように両側でく くっていた髪を直す。得意満面でふたりを振り返る実結にシルバーは閉口し、ゴールドは顔をし かめて、  「うっわーっ。お前、ブスだなぁ。全然似合わないぞ。」  と、実結に対してだけ、いつものように思ったことをはっきり、隠さず言った。  なんといおうか、アンバランスなのだ。ピアスは決して派手でも極端に大きいわけでもないの に、ピアスに実結の顔がおまけでついてるみたいな印象をうけたのだ。  ガンッ!ガンッ!!  実結とシルバーに殴られるゴールド。ゴールドはシルバーに殴り返した。  「お前までなにしやがる!」  「お前は少し、黙ってろ!!」  ふたりは喧嘩になった。そんなふたりをほっぽいて、実結はガッツポーズで言った。  「次は伝説のポケモンやあ!」                    −5−  「見つけたーっ!あたしのフリーザー!!」  洞窟の奥深くに、それは居た。神々しくプラチナに輝く鳥の姿の氷ポケモン。伝説のポケモン “フリーザー”だ。  無茶な旅をお供してきたシルバーとゴールドがその場でへたりこむ。元気なのは実結だけ だ。っと言っても、実結もぼろぼろで、執念だけが彼女を動かしていると言って過言ではないだろう。  悪鬼のような実結の形相に、しかし、フリーザーはその威厳に満ちた羽を羽ばたかせ、堂々と 挑戦に応じた。  バトルは極寒の地でふぶきに逆らうのに似ていた。  実結のポケモンたちは次々と倒れていった。実結もとんでもない要求をポケモンたちにしたた め、ろくなバトルも出来ずに倒れるポケモンさえいた。しかし・・・、ポケモンたちは実結を信じ て戦った。実結はそんなポケモンたちの心も知らず。ただ、フリーザーをその欲望に狂った目で 見据えていた。  そして、ついに実結は、自ら決して戦いのためにはモンスターボールから出さないと誓ったポ ケモンに手をつけた。それは悪の組織の陰謀で強制的に進化させられた赤いギャラドスだった。  「来て!ギャラドス!!フリーザーを倒さない程度に痛めつけて!」  いつもの実結らしからぬ言葉にギャラドスは振り返った。ギャラドスは見た。主人と認める者 のまわりに倒れた仲間たちの姿を。しかし、仲間たちは動かない体を首だけ動かして、目でギャ ラドスに訴えた。  シンジテ  ギャラドスは頷いた。言われなくても主人、実結に従うつもりだった。  ギャラドスは天を轟かせて吼えた。ひとたび暴れ始めれば地上を焼き尽くすと言われた伝説に 相違ない凄まじさで、ギャラドスはフリーザーに襲い掛かった。  ギャラドスはその凄まじさで、フリーザーを瀕死寸前に追い込み、自らも激しく傷ついた。  チャンス!  と、見た実結がモンスターボールを取り出す。そこに崩れた洞窟の天井から大きな岩が実結に 向かって落ちてくるのが、ギャラドスにだけ見えた。遅れてシルバーとゴールドが気付いたがも う遅い。岩は実結に落ちてきた。  !!  ふたりは目をつむった。おそるおそる目を開けると、ギャラドスが実結をかばって岩をその身 に受けていた。実結は・・・  「いけっ、モンスターボール!」  それに気付かず・・・。いや、それを無視してボールを投げていた。  ぶちっ!!  実結のポケモンに対する扱いに怒ってキレたゴールドとシルバーが実結に平手を打とうと立ち 上がる。しかし、それをギャラドスのシッポが止めた。そして、その目は  ミユウ ニ テヲダスナ  と、厳しく、ふたりに告げていた。  ふたりはそれ以上なにも出来なかった。振り上げた手を下ろした。  実結はフリーザーをゲットした。                      −6−  「見てください、ワタルさま。私、伝説のポケモン“フリーザー”を持ってるんですよ!」  突然やってきた実結をワタルは初め、快く出迎えた。しかし、話しを聞くうちに段々ワタルの 言葉が少なくなっていくことに、調子に乗った実結は気が付かなかった。  実結はフリーザーを出して、明らかに見せている自分のプラチナのピアスをさらに髪をかきあ げるようにして見せた。  ワタルは実結の肩に手を置いた。実結は初めてその時、ワタルの目が笑っていないことに気が ついた。ワタルは真剣に、強く実結に言った。  「実結、ポケモンを飾りにするような人間になるな!!飾りを見せびらかすような女になるな!!」  部屋の外でシルバーとゴールドがそれを聞いていた。実結は泣きながらその部屋から飛び出していった。  ざまあみろ、自業自得だ。  と、まったく思わなかったわけではない。しかし、実結は泣いていたのだ。ふたりは実結を追いかけた。  実結はリーグ本部を飛び出し、森の中で泣いていた。そこに、ふたりが追いついた。  それに気がついた実結は泣きながらピアスを外し、手近に居たシルバーに手渡し言った。  「これ、返す。ゴメン、ありがとう。」  シルバーはなにを言って励ませばいいのか分からずに、ただ黙って受け取った。  泣きながら立ち去ろうとする実結に、少し距離をとって見ていたゴールドがシルバーの手から ピアスを取って実結の手にそれを押し付けた。  「いやっ!」  まるで熱い鉄にでも触れたように実結は手を振った。しかし、ゴールドは実結の手をとって受 け取らせた。  ゴールドはいつになく真剣だった。緊張に鼓動がはや鳴る。今、ゴールドはバトル以上の勝負 に出ていたからだ。  ゴールドは実結に対して素直になれない自分を知っていた。その理由はなんなのか?それを考 えるだけで、頭の中が混乱して分からなくなる。でも、今。今、言えなければなにか大切なもの を失う…。そう思ったから。だから、今。本当の気持ちを伝える勇気を…。  神様…。  神に祈った。  信じてなんかいないのに、バトルでは勇気と自身に満ちたゴールドが神に祈ってまで言いたかった。  「飾らない女がいるもんか!ワタルだって飾りをするななんて言っていない。ほら。」  そう言ってゴールドが実結の髪をほどいた。髪はその両側から流れ落ちて、一度、楽器の弦の ように跳ねて揺れる。流れるようなストレートロングの髪が実結の耳をおおい隠した。  「それでも気になるならこうやって隠しとけよ。」  ゴクンッ  いよいよだ…。ゴールドは息を飲み込んだ。  「どれだけかくしてたって…、オマエのキレイは俺が必ず見つけてやるから。」  ふぇ…。  驚いた実結の顔がやがて、くしゃくしゃになって、再び大きく泣き出した。ゴールドとシル バーはおろおろとするばかりだ。  実結は悲しかったわけじゃない。  嬉しかった。  見つけてもらえたことが、女なのだと。  嬉しかった。  どれだけ隠していても見つけると、言ってもらえたことが。  嬉しかった。  もう、ひとりじゃないんだって…。  ひとりじゃないんだって、信じられたことが。感じられたことが。わたしなんかのことで、こ れだけ真剣になってくれる人が、人達がいることが。  ありがとう                     −7−  やがて実結は泣き止んで、モンスターボールからフリーザーを呼び出した。  「無理やり捕まえてごめんなさい。あなたは、もう自由だからね…。好きなところに行ってい いんだよ。」  せっかく捕まえた伝説のポケモンを手放すというのだ。  シルバーもゴールドも黙っていた。  フリーザーは少し不思議そうにしてから…。翼を広げた。超低温の羽風が空中の水分を凍りつ かせ、プラチナの輝きを放つ。  この子はこんなにキレイだったんだ…。  実結はいまさら気が付いて、見とれた。  フリーザーが飛び立った、白い軌跡を青い空に残して。  「よかったのか?」  ゴールドが聞いた。  「隠しときゃよかったのに。」  シルバーは言った。  実結は首を振った。  「うん、いいの。あの子は物じゃないから、これでいいの。」  そしてチャンピオンロード、帰り道に向かって歩き始めた。ふたりがあわてて追いかける。  「おい、実結。送って行くって。」  ふたりが“空を飛ぶ”ポケモンを出そうとするが、実結は振り返って首を横に振った。  「ありがとうゴールド、シルバー。でも、わたしは歩いていくべきだと思う。」  そして、実結は微笑んだ。  その顔は涙の匂いを残していたけれど、今までにない微笑みだった。  そう、キレイな女の微笑みだった。  ドキッ…。  ふたりは射すくめられたみたいになって、立ち止まった。  そんなふたりの心に気付かず、実結は歩き始めた。ふたりは顔を見合わせて、出そうとしたポ ケモンを戻して、実結を追いかけた。  森を抜け、その先にチャンピオンロードへの入り口がある。そこに三人がたどり着いたとき、 驚きに声をあげた。  「フリーザー!!!」  なんと、入り口でフリーザーが実結を待っていたのだ。  実結が駆け寄って話しかける。  「どうしたの?好きにして…、自由にしていいんだよ?」  フリーザーは頷くように一度目を伏せて、再び開いたとき実結に背に乗るようにうながした。  実結は感極まってフリーザーに抱きついた。  「こんな私でもいいの?あなたの友達でいていいの?」  泣き出した実結をフリーザーが翼で包んだ。超低温、ダイヤモンドダストで出来たような翼 は、しかし、実結にあたたかかった。  実結はフリーザーの背に乗った。なぜか見とれているゴールドとシルバーをそこから見下ろし て、いたずらっぽく言う。  「送っていこうか〜?」  その言葉にふたりは、はっとして  「調子にのるな!」  と、明るく笑ったゴールドの声。  ゴールドは“ホウオウ”を呼び出し、その背にまたがる。  「無用だ。」  どこか照れを隠したシルバーの声。  シルバーも伝説のポケモン“ルギア”を呼び出し、飛び乗った。    「じゃあ、GO!!」  実結の掛け声とともに、三人と三体の伝説ポケモンが、自由な空に飛び立った。  太陽のような笑顔を満面に浮かべて。 おしまい             −おまけ小説・やっちゃった実結ちゃん−  実結のゴールドとシルバーと三人で冒険を続けている実結のもとに、ワタルから招待状が届いた。  「おひさしぶりです。お元気ですか?ミュウちゃん。さて、このたびみなさまがたと親交を深 めるためにちょっとしたパーティーをひらくことになりました。どうか、みなさんご自慢のポケ モンと一緒にお越し下さい。」  と、このような文が書かれていた。シルバーとゴールドも同じ物を受け取っている。  ご自慢のポケモンと一緒に…。  実結は絶対の自信を持って一匹のポケモンを用意して、せいいっぱいのおしゃれをしてパー ティーに望むのだった。  パーティー会場はポケモンリーグ本部のチャンピオン控え室。仲間内だけのアットホームな雰 囲気があった。実結たちが到着したときにはすでに数人の顔見知りが居て、ポケモンのみせっこ をしていた。  「やあ、ミュウちゃん。よくきたね。」  笑顔で迎えてくれるワタルと仲間達。まず人間同士のあいさつ。そしていよいよポケモン同士 のあいさつとなった。  ワタルのカイリュー、ゴールドのホウオウ、シルバーのルギア。どれも伝説クラスのポケモン たちだった。その中でとうとう実結の番がきた。  実結はみんなが見守るなか、絶対の自信と笑顔でもって、彼女最高のポケモンを呼び出した!  「出てきてっ!レベル100 コイキングぅ!!」  レヴェル100 コイキング!?  うわぁ………。  パーティーは長い時間、静けさに支配された。なんとも言えない表情をしたみんな。どこから か「ヒャハハハハハ」とクレイジーな笑い声が響いてくるシュールな部屋の空気。その中で実結 だけが得意げな笑顔で、そのコイキングへの愛を語るのだった。  そんな明るい実結に全員、なにも言えなかったというお話し。ちゃんちゃん♪ あとがき☆  はじめまして、まことというものです。なんどかお目にかけていただけた方々、おひさしぶり です。初めての方もおひさしぶりな方も、この作品を読んでいただけたのですね(どきどき)嬉 しいです、ありがとうございます(^-^)/  今回は前作−未来から始める物語−での伏線。書けなかったエピソードを書いてみました。  サブタイトルは−彼女が髪を下ろしたわけ−と、でもいうのでしょうか?そう、私の短編小説 皆勤賞の実結が、前作−未来から始める物語−で髪を下ろしていた理由を書いています。彼女の モデルは“ポケモンクリスタル”の女の子主人公で、名前もクリスでよかったのですが、ミュウ が欲しくてたまらなかった作者が思い余って主人公の名前を“ミュウ”と、したので… (^−^;)。私の作品にクリスは登場せず、代わりに“実結”と、いう女の子が活躍する。と、あ いなりました。ゴールドやブルー・イエローは登場するのにね(^−^)/あっ、レッドとグリー ンも登場しません。これはなぜでしょう?う〜ん。触ってはいけないと感じてるんです〜。とか いいながらレッドだけは、前作−未来から始める物語−の最後の最後で出てきています。そう、 あの物語はポケモンクリスタルやゴールド・シルバーからポケットモンスター・レッドバージョ ンの主人公が旅立つ直前の過去に向かって話しが進む。まさしく未来から始める物語だったので す。ゴールドを自然科学とした“仮説法”による理論展開をシナリオの軸にしたのです。カガク の仮説法においては、理論の前にまず“仮説”という予想、感性による未来の予見が立てられ、 それが正確であることを検証・実験してその正当性を証明する科学論法のひとつです。科学とい う理論の世界の始まりが“未来”や“感性”であるなんて素敵だと思うんです。  さて、こんな感じで書けなかったエピソードを徐々にこなしていきたいと思います。まいりま した、−未来から始める物語−で伏線はりすぎちゃいました(^-^;)。  今回のお話し−フリーザーのピアス−は「どうしようもない子が反省して成長し許され る。」と、いう作者のもっとも好きな展開です。読めるものになっていたらいいのですけど (−_−;)。しかし、シルバーもゴールドも乱暴すぎ、みなさん真似しちゃだめですよ〜。実 結の酷さ加減はちゃんと伝わったでしょうか?そして認められる感動も、許される優しさ も・・・。みなさまはどのように感じられました?感想を書いていただけたら…、私は空を飛びま す!!(えっ!?)  では、またお目にかかれたら幸いです。 2003年1月17日 まこと