> > >  ね、 >  15.7秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えよう。 > > > >               −15秒間の沈黙− > > > >  ロケット団の地下秘密研究所。 > >  その実験バトルステージに、サイドンとサイホーン、そして一人の少年が居た。 >  少年はロケット団の戦闘服を着て、帽子を目深にかぶっている。 >  観覧席、そのVIP席からボスと、その側近達が見ていた。 > >  ビーッ! > >  バトル開始のベルが鳴る。 >  バトルはサイドンVSサイホーン。 > >  バトルの結果は見るまでもなかった。 >  サイホーンの進化型であるサイドンが勝った。 > >  少年がサイホーンをモンスターボールに戻す。すると、ボスが側近に目配せを送り、側近は…。 > >  ビーッ! > >  バトル開始のベルを鳴らした! >  バトルはサイドンVS少年だった。 > >  サイドンが地響きを立てて少年に襲いかかる。 >  しかし、少年は恐れることも、慌てることもしなかった。 >  代わりに、モンスターボールを持った左手を、高く掲げて声を上げた。 > >  「転送!」 > >  すると、少年は光に包まれた。 >  まばゆい光が止んだ時、そこには人ともポケモンともいえるものが立っていた。 >  その岩の巨人のシルエットは、どこかサイホーンのそれに似ていた。 >  サイドンがその巨大なこぶしを振り下ろす。 >  岩の巨人は危なげなく、それをかわす。 >  サイドンが連続して攻撃を繰り返すが、岩の巨人…少年はすばやくかわすのだ。 >  そこにボスから声がかけられた。抑揚のない、無機質な声だ。 > >  「よけるな、トライ。」 > >  「Yes Boss」 > >  少年が返事を返した。 >  どこか尊敬と、声をかけてもらえた喜びの響きがある声だった。 > >  ボスの命令通りに、トライと呼ばれた少年は、まったく動かなかった。 > >  ガインッ! > >  鈍い音。 >  重たい金属を殴った音がした。 >  少年の上体が揺らぐ。 > >  ガイン!ガイン!ガインッ! > >  何度も音がした、でも少年はまったく避けようとせず、その削岩機のような攻撃を受け続けた。 > >  ダメージはないように見える。 > >  ボスは口を笑いにゆるめた。 > >  「いいぞ、トライ。攻撃してみろ。」 > >  「Yes Boss」 > >  トライの返事。 >  同時に右手を出してサイドンのパンチをやすやすと受け止める。 >  そして、“かいりき”を発揮して、サイドンを持ち上げ、投げ飛ばす。 > サイドンの巨体が軽々と宙に舞って、さかさから地面に叩き付けられた。 > >  ボスと側近達は、感心の声を上げた。 > >  トライは高くジャンプして、頭からサイドンに突っ込む。 >  そのひたいにあるドリル状の角が高速で回転していた。 > >  “つのドリル” > >  一撃必殺のその技が、サイドンの無防備な腹に突き刺さった。 > >  断末魔の声で地下バトルステージを震わせ、サイドンが倒れた。 > >  扉が開き、白衣を着た研究員たちが喜んで、少年・・・トライに駆け寄る。 > >  「再転送。」 > >  トライが右手をあげて、そう言うと、そこにモンスターボールが現われ、 >岩の巨人は普通の…、どこか女の子ような元の姿に戻った。その時! > >  瀕死のサイドンが立ち上がった。 >  血走った目で研究員たちを睨み付ける。 > >  恐怖にひきつる研究員たち。無感動なトライ。不敵に笑うボス。 > >  そのボスが一言、トライに言った。 > >  「やれ。」 > >  その声を受けて、初めてトライが動いた。その行動は迅速で、そして、人間のものではなかった。 >  人間の腕・・・に、見えていたその右手にすじが走り、金属の蓋が3つ開く。 そこから3つの銃口が現われ、それぞれ、“10まんボルト”“れいとうビーム” “かえんほうしゃ”を放った。 > >  凄まじい電撃でマヒを起こし、冷気で凍り付き、灼熱の炎で黒コゲになったサイドンは、 焼けた立ち木のようになって、動かなくなった。 > >  凄まじい攻撃力。 > >  誰もが黙って、生唾を飲み込む。 >  そんな中、トライの主人。そして親であるボスが満足げに言った。 > >  「よくやった。肉体強化型クローンMIYUU=No,3,トライ。お前は最強のロボットだ。」 > >  その言葉に涙を溜めて感激し、トライは答えた。 > >  「Yes Boss」 > > > >  ね。 >  15.6秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えような。 > > > >  トライはロケット団の、最強のポケモンを作り出すプロジェクト“ミュウツープロジェクト”の 実験体として作り出されたクローン人間だった。 >  遺伝子から肉体を強化され、普通の人間では到底耐えることの出来ない、ロボット化手術を施された。 > >  右手には“トライアタック発生装置” >  左手には“バリアー発生装置” >  頭脳にはポケモン転送装置内蔵の“小型スーパーコンピューター” >  両足には“空を飛ぶ”ロケットなど、数々のロボット化がされていた。 > >  その最たる特色は転送装置の特性を利用した“人間とポケモンとの融合”だった。 >  転送装置にポケモンと人間を入れて同時に転送したとき、転送先で人間とポケモンが ひとつの生き物となってしまうアクシデント。 >  これを兵器として改良したものだ。 > >  左手に持ったモンスターボールのポケモンと自分を合体させ、そのポケモンの力と技を使うロボット…。 > >  それがトライだった。 > >  トライは最強のポケモンの実験のために生み出され、最強のロボットと成るべく育てられ、加工された。 >  いくどとなく繰り返されるロボット化手術は、気が狂う程の痛みをともなうものだったが、 トライも自ら最強の、そして完璧なるロボットになることを目指し、それに耐えた。 > >  そのために生まれてきたと信じていたから………。 >  そして… >  父親…、ロケット団ボス、サカキの愛が欲しかったから。 > >  だから > >  痛みの叫び声をかみ殺した。 > >  なにを命令されてもこう答えた。 > >  「Yes Boss」 > > > >  そして > >  それは今日、報われた。 > >  ボスに…、父親に認められたのだ! >  それは輝くような喜びだった。 > >  ………幸せだった。 > > > >  ギシ… > > > >  ふと、その時。トライは自分の歯車がきしむ音を、聞いたような気がした。 > >  あれ?おかしいな。 > > > >  ねっ。 >  15.5秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えようね。 > >  そうしないとね…。 > > > >  次の日…、ボスに認められた次の日には、トライは動けなくなっていた。 > まるで油切れを起こした機械のように、まったく動かなくなったのだ。 > >  生身の部分で驚き、焦る。 > >  しかし、生身の部分でどうしようとも、機械の体はただ、きしむ音を立てて、壊れた ゼンマイ仕掛けの人形のように、 > >  動いたり止まったり。 > >  くやしかった > >  かなしかった > >  自分の体がもはや自分のものでないような…。 > >  そうか…、初めから…。 > >  ロボットを目指したあの日から、自分の体は自分のものではなかったのだった。 > >  やがて、絶望がやってきた。 > >  まったく光を通さない暗幕を降ろすように > >  世界の果てに行き着いて、虚無へとまっさかさまに落ちて行くような絶望が・・・。 > >  研究員たちは、あっさりと言った。 > >  「失敗だったか。」 >  「まあ、いいか。」 >  と…。 > >  ボスは答えた。 > >  忙しい業務の片手間に >  「壊れたか。」 >  「じゃあ、捨てろ。」 >  と…。 > > > >  ねぇ。 >  15.4秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えるんだよ。 > >  そうでないとね…、 >  そうでないとね……。 > > > >  世界はそれでも終わらなかった。 > >  …いっそ、殺してくれたらよかったのに。 > > > >  ピチョン…。 > >  ひたいに冷たい水滴が落ちた。 > >  トライの捨てられたそこは、ロボットのゴミ捨て場だった。 > >  そこにはトライと同じように、捨てられたロボットたちが居て、それぞれが自分の壊れた 部品の代わりを探して、さ迷っていたのだった。 > >  捨てられたトライにロボットたちが群がる。 > >  「おお、この右腕は私にピッタリだ。」 > >  ヤメロ > >  「この左手は私のものっ!」 > >  ヤメロ ヤメロ ヤメロ! > >  「右足は私が」「左足は俺のものだ!」 > >  ヤメテクレ!!! > >  ロボットたちはトライから体を奪い取り、さらに激しく奪い合いながら、どこかに行ってしまった。 > >  後には、両手両足をなくしたトライが捨て置かれた。 > >  ピチョン…。 > >  ひたいに冷たい水滴が落ちた。 > > > >  なあ、 >  15.3秒間黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えような。 > >  そうしてさえいれば…、 >  その時は、到底、出来ることではなかったのだけれども…。 > > > >  その頃 >  研究員たちはこんな話しをしていた。 > >  「さあ、またNo,3をコピーして造ろうか。オリジナルの細胞はまだストックがあっただろう?」 >  「これで何体目だ?」 >  「さっきのが3体目だ。」 >  「あぁ、その前にボスに許可をもらわないとな。」 > > > >  ピチョン…。 > >  トライのひたいに水滴が落ちた。 > >  トライは考えていた。 >  呆然とした心で、 >  真っ白になってしまった頭で。 > >  どうして…。 > >  どうして私は捨てられた? > >  どうして私は捨てられた? > >  どうして私は!! > >  わかっていた。 > >  当たり前のことだった! > > > >  人間はロボットには、なれないんだ!!! > >  なれないんだ………。 > > > >  涙が溢れた。 >  止まらなかった。 > >  2体のロボットが、いつの間にかそばに来ていた。 > >  泣いた、泣いた、泣いた。 >  構わずに泣いた。 > >  2体はトライに触れず。しかし、離れずにそばに居た。 > >  ずっと、ずっと、ずっと。 >  ただ、静かにそばに居た。 >  ただ、そばに居た。 > >  その頃 > >  ボスの部屋の前に、ひとりのロケット団員が居た。 >  研究員たちが訪れて、そのロケット団員にボスに会わせてくれと言った。 >  そのロケット団員、ボス側近の“クレオ”は研究員たちを一瞥すると、ヒャハハハハと クレイジーに笑い出した。 >  顔を真っ赤にして怒る研究員たちに、クレオは言った。 >  「3度も失敗して、よくボスに会おうなんて思えるなぁ。今度はお前らが捨てられることに なるぜぇ。」 >  その言葉に真っ青になって、研究員たちは逃げ出した。 > >  ヒャハハハハ > >  クレイジーな笑い声だけが研究員たちを追いかけていた。 > > > >  トライの涙がもう、出なくなって。ふと、そばに居る2体のロボットを見た。 > >  ひとりはベール付きの帽子をかぶって、顔を見えないようにしている少女のロボット。 もうひとりは、がっしりとした体の…、なんと、トライと同じ顔をした少年のロボットだった。 > >  「ん…。」 > >  驚きに声の出ないトライに、少女のロボットが手に持ったカップ…、暖かいミルクの入ったカップを差し出す。 > >  少年のロボットがトライを抱き起こし、少女がトライの口にカップを当て、ゆっくり傾ける。 > >  トライは初め、警戒しながら。やがて勢い良く、カップの中身を飲み始めた。 > >  あっ…。 > >  あはは > >  笑っちゃったよ。 > >  あたたかくて、やさしくて > >  うれしくて、そしてなにより、おいしくて。 > >  うれしくて、涙が出たよ。 > >  トライが飲み終えて一息ついた時、少年と少女がトライにゆっくり話し出した。 > >  「なあ、トライ。おまえに、あなたに、もらってほしいものがあるんだが、あるの…。」 > > > >  なあ、 >  15.2秒間、黙って話を聞いたなら。 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えような。 > >  そうでないと、人は…。 > > > >  「失礼します。」 > >  ボスの部屋に、ロケット団員クレオが入ってきた。 > >  姿勢を正し、顔はどこか知的に引き締まっていて、さきほどのクレオとは、まるで別人のようだった。 > >  書類の整理に忙しかったボス・・・、サカキは手を止めて顔を上げた。 > >  「報告します。クローンNo,3計画…、ミュウツーロボット化計画を凍結し、 トライ・トリス・トリスタンの3体を廃棄した旧施設の所在地を、敵対組織の一員である ブルーに情報リークしました。これにより、トライ・トリス・トリスタンの救命が行われる ことでしょう。」 > >  その報告を聞いて、サカキは不思議そうにした。 > >  ロケット団はその基地を不定期に変える。 >  敵対組織にその所在をわからないようにするためだ。 >  そんな理由で、過去の基地の所在地がばれるのは、まったく問題にならないのだが。 >  その情報をなぜ、ブルーにリークし、そして、トライ・トリス・トリスタン。 クローンNo,3計画の失敗作たちを救う必要があるのか、まったくわからなかったのだ。 >  サカキがそのことについて、クレオに尋ねると、クレオから思いもよらない答えが返ってきた。 > >  「彼らが人間だからです。」 > >  サカキはハッとした。 > >  その事実を完全に忘れてしまっていたのだ!! > >  クレオは報告を続けた。 >  「ブルーは機械と人体。および、遺伝子に卓越した知識と技術を持っています。 悪いようにはしないでしょう。」 >  そう言うと、報告書を手渡し、一礼して部屋を出ようとした。そこにサカキが声をかける。 > >  「まて。」 > >  クレオは振り返った。 > >  サカキはイスに深く座り直し、後ろを向いて、背を向けたまま、言った。 > >  「ありがとう。」 > >  重く、深い、声だった。 > >  クレオは真っ直ぐに姿勢を直し、深く、深く、礼をした。 > > > >  なぁ、 >  15.1秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えような。 > >  そうでないと、どんなエライ人でも、 >  親でさえ…。 > > > >  「俺たちの体の、生身の部分をもらってほしいんだ。」 > >  トリスとトリスタンの言葉に、トライは驚いた。 > >  「どうして、ですか…?」 > >  かろうじて、そう聞くことができた。 > >  「3体の体の生身の部分を集めれば、ひとりの人間が出来るんだ。」 > >  「それは私でなくても…、トリスやトリスタンでもいいじゃない!」 > >  それを聞いて、トライは叫んでいた。 >  このふたりを親しみ、好きになっている自分に気付いた。 >  ふたりは兄弟のような・・・、いや、それ以上に近い存在だったから。 > >  そのトライの言葉に、ふたりは少しさみしそうに笑った…、ような気がした。 > >  「俺には…。」 > >  トリスタンが言う。 >  そして、上着を脱いだ。 >  そこには…。 > >  「俺には心臓がない。」 > >  大きな穴が空いていた。 > >  「私には…。」 > >  トリスが言う。 >  そして、ベールを剥いだ。 >  そこには…。 > >  「私には顔がないの。」 > >  顔がなかった。 > >  直視に耐えられない、ふたりのそんな姿に、トライは恐怖した。 > >  トリスは言った。 >  「私にはもう、“私”がないの…。だから、生きてる部分をもらって欲しい。」 > >  トリスタンは言った。 >  「俺はもう、生きてはいないんだ。だから、生きてる部分をお前に使って欲しい。」 > >  「でも、それをもらったら、ふたりはどうなるの!?」 > >  死んで欲しくない、3人とも生きていなければいけない! > >  でも、ふたりは、だだをこねる子供の前の困った顔の親かのように、するばかりだった。 > >  「おまたせ。」 > >  そこに声がかかった。 >  見ると黒いワンピースを着たキレイな女性が、大きなバッグを持ってやってきた。 > >  トリスとトリスタンはその女性、“ブルー”をトライに紹介し、この人がトライを人間に 戻してくれることを説明した。 > >  ブルーはバッグを開けて、簡易型の転送装置を組みたて始めた。 >  それが出来た時、3人は同じ転送装置に乗った。 >  手足のないトライに抗う術はなかった。 > >  トライに、生きた体をもらえる嬉しさは、なかった。 >  ただ、ふたりに対する申し訳無さで、歯を食いしばった。 > >  ふたりが居なくなって、自分だけが生きるなんて…、 > >  なんて不公平なんだろう。 > >  「ごめんなさい、トリス、トリスタン。僕はなんて言ったら…、僕はあなたたちのために、 なにをすればいいのだろう。」 > >  ふたりは答えた。 > >  「じゃあ、私たちのお願いを聞いて。」 > >  まず、トリスタンが >  「おやじを…、ボスを憎まないでくれ。」 > >  トライは驚いた。 >  心臓を奪われて、それでもトリスタンは父を、サカキを憎んでないというのだ。 > >  トリスは言った。 >  「研究員さんたちを恨まないでいて欲しい。本当にかわいそうなのは、あの人たちなのだから。」 > >  「うそだ!!」 > >  トライは叫んだ。 > >  「憎まないわけないじゃないか!恨まないわけないじゃないか!あなたたちはどうして そんなことが言えるんだ!!」 > >  ふたりはびっくりして、そういえば考えていなかったと、お互いを見合わせて…。 >  そして、気が付くように微笑んで、嬉しそうに、幸せそうに、トライに振り返って、 > >  「だって、おまえは生きているじゃないか。」 > >  だから >  いいじゃない、そんなこと。 > > > >  トライの中の憎しみ、恨み。 > >  トライはそれを、心の手に取って見てみた。 > > > >  ・・・なんて、ちっぽけなんだろう。 > > > >  3人はひとつの転送装置に乗って、ひとつになって、出口側の転送装置に転送された。 > >  そして、3人はひとりになった。 > > > >  ひとりになったトライが > >  慈しむように、顔に触れる > >  抱くように、胸に触れる。 > > > >  生きている >  ここに、生きている。 > > > >  「トライ…、トリスとスタンは……。」 >  ブルーは言いにくそうによどんだ声をかけた。 > >  「生きている…、でしょう?ブルーさん。」 >  トライは明るく、ブルーの言葉の先を続けた。 > >  ブルーは複雑そうな顔をして、頭を掻いた。 >  難しいことを考えて、そして最後に、 >  こう、言ったのだ。 > >  「まぁ、あなたしだいね。」 > > > > > >  ねぇ。 > >  ねぇ、15秒間、黙って話を聞いたなら、 >  一言、 >  自分の心を開いて、気持ちを伝えよう。 > >  そうでないと、どんなエライ人でも、 >  親でさえ…、 >  あなたが人間だってこと、 >  忘れてしまうんだから。 > >  もし、言って。 >  二度と立ちあがれないくらい、叩きのめされるのだったら。 >  もし、言葉を見つけられずに、黙ってしまったら。 > >  言えるようになるまで、大切にとっておこう。 > >  叩きのめされても、心が死んでしまわないように、強くなろう。 > >  そして、さあ。 > >  自分なりに、 > >  初めは不器用でも、いいじゃない。 > >  言ってごらん。 > >  君の、 >  心の扉の、 >  奥の言葉を。 > >  ・・・15秒間の沈黙を破って。 > > > >  おしまい☆