※この小説は、金銀クリスタルバージョンのネタバレがあります。というかそればっかです。予めご了承ください。(特にサトチさん(笑)) 「それでは少し遺跡について説明させてもらいましょう」 ―よろしくお願いします。 〜アルフのいせき〜 「まず、ご存知の通りアルフの遺跡の中には小部屋が四つ。そして小部屋のパズルをといていくごとにゲットできるアンノーンが増える・・・これは知っているかい?」 ―はい。 「カブトのパズルを解けばA〜K、オムナイトのパズルでL〜R、プテラのパズルでS〜W、そしてホウオウのパズルでX〜Z、だ。なぜパズルを解かなければいけないのか分かるかい?」 ―いいえ? 「一般的には動かされたパズルの中の物質が特定の位置につくことで、本能的にアンノーンが外に出てくる、といわれている。」 ―では、そうなのですか? 「いや、実は違うのだ。本当はこう・・・  〜昔、古代の話。アルフという地方に住んでいる一族がいた。  その当時、争いが絶えなかった世、アルフだけは平和だった。  しかし、ある大帝国が目をつけた。その帝国とアルフは比べ物にならなかった。  一族の人間たちは、考えた。〜 ―それで、どうしたのですか? 「まあ、待ちたまえ。続きを聞いてくれ。」 〜一族の住んでいた屋敷には、一つの大広間と四つの小部屋があった。  小部屋は各々一族と交流が深かったポケモンを祭るための部屋だった。  戦争の前、一族は考えた。  自分たちに勝ち目はない、でもこの屋敷だけは守りたい。  一族は一計を案じた。  『今まで一緒に暮らしてきたが、私たちは明日この屋敷を立つことにした。お前たちのために仕掛けを残していく。パズルを解かないとお前達を見つけられないようにしておいた』〜 ―一緒に暮らしてきたのが、アンノーンなのですか? 「ああ、その通りだ。そして、一つ一つの小部屋にメッセージを残していった。」   〜カブトを祭った小部屋には、「ANANUKE」、「あなぬけ」と刻まれた。  「あなぬけのひも」を使えば、パズルが現れた。  プテラを祭った小部屋には、「HIKARI」、「ひかり」と刻まれた。  「フラッシュ」を使えば、パズルが現れた。  オムナイトを祭った小部屋には、「MIZU」、「みず」と刻まれた。  「みずのいし」をもっていけば、パズルが現れた。  そして、ホウオウを祭った部屋には、「HOUOU」、「ホウオウ」と刻まれた。  ホウオウを連れて行けば、パズルが現れた。〜 「ただ、ホウオウを持っている人間などいなかった。」 ―だから誰にも襲われず、屋敷は遺跡となって今まで残っているのですね。 「ああ、一族はよく考えたと思う。」 〜一族は床にも言葉を刻んだ。  カブトの部屋には、  「WATASHITACHI わたしたち  ICHIZOKU KOTOBA いちぞく ことば  KOKONI KIZAMU ここに きざむ」  プテラの部屋には、  「WATASHITACHI わたしたち  SOTONO POKEMON そとの ポケモン  ZOU TSUKURU ぞう つくる」  オムナイトの部屋には、  「KARERAWA ISHIKI かれらは いしき  SACCHISURU さっちする  CHIKARA ARI ちから あり  SOTO KOBAMU そと こばむ」  ホウオウの部屋には、  「WATASHITACHI わたしたち  NINGENWA にんげんは  KARERATO TOMONI かれらと ともに  AYUMU KOTO あゆむ こと  HITSUYOU ひつよう  KARERANO TAMENI かれらの ために  WATASHITACHI わたしたち  TABIDATSU たびだつ」  つなげると、「私達 一族言葉 ここに刻む  私達 外のポケモン 像作る  彼らは 察知する力あり 外拒む  私たち人間は 彼らとともに 歩むこと必要 彼らのために 私たち旅立つ」〜   「カブトの部屋の文章は現在の自分達の言葉だ。プテラの部屋は周りにすんでいるポケモンのことであろう。オムナイトはアンノーンのことであり、彼らがやたらとでてこないこともわかるだろう。」 ―ホウオウの部屋は・・・ 「未来の人間にはアンノーンが必要だと感じたのだろう。だからそのアンノーンを守るため、戦いをおこさないために一族は屋敷を去ったのだ」 ―そういうことでしたか。 「ああ、これで私の説明は終わりだ。何か質問はあるかい?」 ―遺跡に入ると流れるラジオの意味は。 「人間はアンノーンの電波がどうこうと言っているな。」 〜遺跡に入りラジオをつけると「ピーッ、ブ、ピー、ピー」などの音がして、ラジオ局は「?????」と不明だ。  これは、ラジオを通して黄泉の国から伝わってくる一族の声である。   アンノーンが出てくるのはその一族の声にこたえるからである。〜 ―そうなのですか・・・ 「ああ、もう質問はないかい?」 ―ありません、どうもありがとうございました。 「いやいや、いいんだよ。君はこれから遺跡に行くところかい?」 ―ええ、ホウオウを捕まえたし、最後のパズルに挑戦します。 「がんばってくれたまえ、そして今の私の話を証明するような証拠を見つけてくれよ」 ―はい、では行って来ます。 以上、私がアルフのいせきの前でした会話。 相手は、犬の格好をした画家のポケモン。 おわり