「ポケモンにつくウイルス、略してポケルス。」 〜ポケルス〜 「はい、ではお預かりしますね」 瀕死状態になるまで戦わせたポケモンたちをジョーイさんに預け、僕はセンター付属の図書室へ行った。 「え〜と・・・どれを読もうかなっと」 ピカチュウの赤いふうせん、捨てられた心、ポケモン年間〜2005〜・・・ 「ん?」 僕は不可解な本を見つけた。 「ポケルスの真相」 ポケルスといったら、トレーナーなら誰しも知っている言葉だろう。 ポケルスというのは、バトルで受けたなんらかの衝撃でポケモンにつく生命体、まあウイルスのようなものだ。 でも、まだその謎は解明されていないはずだ。それなのに真相だって? 僕はその本を手にとり、読んでみることにした。 「ポケモンにつくウイルス、略してポケルス。」 〜ポケルスというのは、ご存知の通りバトルでの強い衝撃によってポケモンにつく生命体のことである。  そして、ポケルスがつく、または抗体がつくとポケモンが育ちやすくなるのもご存知であろう。  なぜ、育ちやすくなるのか。  それは、激しいバトルをさせたがために、ポケモンがトレーナーに対しての「恨み」を持つからである。    その証拠に、野生のポケモンにはポケルスがつかないのである。  トレーナーに対して、「恨み」を持ったポケモンたちは、必死に強くなる。    いつかやってくる、トレーナーへの復讐の日まで。  そして、これ以上強くなれない、というところまで強くなったポケモンは―    トレーナーを、殺す。〜  ・・・・・・・・・・・・・・。  「お客さーん!!ポケモンの回復が済みましたよ!!」  いつの間にセンターに戻ってきたのか、ジョーイさんが僕にボールを手渡してきた。    「お預かりしたポケモンに、ポケルスがついているようです。こちらの、ラグラージに」  そこにいたラグラージは・・・・・    目を光らせて、僕を睨みつけていた。   終