恨みの温床  先日、友人の家で聞いた話である。    「なあ、カゲボウズって知ってるか?」  ーうん、てるてるぼうずみたいなポケモンだろ?この間バトルしたトレーナーが持ってたな。  「俺の聞いた話だとな、ある人に対する恨みの気持ちが強くなると恨みの気持ちを持っている人の家の軒下に恨みの和だけのカゲボウズがいつの間にかにぶら下がっているんだってさ」  ーへえ、それは珍奇な話だ。      「ああ、本当に珍奇だよな。だって本来カゲボウズは捨てられたぬいぐるみなんだろ。それなのに何だってぬいぐるみが軒下にぶら下がる必要があるんだってよ。笑っちゃうよな、ハハハ・・・」    ーハハハハ・・・  笑っている彼の後ろに見える窓の外に、10匹ほどのカゲボウズがしきりにこちらを睨んでいたとかいう話は・・・      またの機会にとっておこうか。                          終  あとがき  「恨みの気持ちが強くなるとカゲボウズがやってくる」で1つSSを書きたかったのですが、「やってきたカゲボウズをとっ捕まえていっぴき500円で売ろう」な設定しか出来なかったなか、生まれたのがこの話です。    自分的には、ダーク:ギャグの割合で7:3位です。  では、読んでくれてありがとうございました〜。                         2007.10.6 山椒魚