「おーいコーイチー」 今日は、待ちに待った日、 ついに旅立ちの時って言うときに突然後ろから声をかけられた。 ―――――ミアゲルソラ――――― 「なんだよ、ケースケ」 俺は、わざと不機嫌そうな声を出して後ろに振り返った。 振り返った先には、こっちに向かって走ってくる幼馴染の啓介の姿が見えた。 「光一!待てよ!」 俺に追いついた啓介は、「ゼェゼェ」と息を切らしながら俺の肩をつかんできた。 「おまっ・はぁ・待てって・はぁ・いってる・はぁ・だろ・はぁ、はぁ」 「ああ、わかった悪かったって」 その後、 俺は啓介の呼吸が落ち着くまで待つことにした。 そして、啓介の呼吸も収まりまともに話ができる状態になった。 「あのなぁ!今日は、俺も一緒に旅に出るって言ったろ!忘れんな!」 「あーそのーあれだ、うんあれだ ちょっと早起きしたからつい、予定より早く行こうかと」 「で、光一は何にしたんだ?」 「何を?」 「ポケモン」 「ヒトカゲだよ、そういうお前は?」 「ミズゴロウ」 「そうかじゃいこう「待てー!そこのK&K!先にいくなぁー!」 突然後ろから声が聞こえ(本日二度目) 後ろに振り返った瞬間とりあえず息を吸い込み声を出す用意をした。 「「おい!K&Kってなんだ!!!」」 驚いたことに俺と啓介の声は、見事にシンクロした。 その問いに対し後ろにいる人物は、こう答えた。 「光一と啓介でK&K間違ってないでしょ」 「間違ってないぞ間違ってないが、その呼び方はやめろ」 「そのとおり間違ってないが、その呼び方はやめてくれ俺からも頼むからな?」 その、頼みに対し後ろにいた人物――ユミは 頬をぷーっと膨らませた。 「ふーんだっ!どーせあたしの考えたあだ名は、センスがありませんよーだ!」 「ったく!自覚してんなら考えるなよ!」 「あーもう、時間がなくなるから早くいこ!」 「おーそうだな早くいこーぜ おい由美早くしろよ置いていくぞ?」 「あ!待ってよ2人とも!ねぇ!待ってってば!」 俺たちの後を必死に 追ってくる由美を見て俺と啓介は大きな声で笑った。 そしたら、由美は俺たちの頬をビンタした。 「パン」といい音が2回聞こえた後、しばらく睨み付けられたが しばらくしてから俺たち3人は、歩き始めた。 これから起こる色々なことに対して それぞれ、の想いを胸に抱きながら1歩また1歩と足を進めていった。 その時 俺はふと上を見上げた そのときの空は、 まるで吸い込まれそうに美しい蒼い色だった――― ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ぉーぃ」 (ん?) 「おーぃ」 (何だ?) 「おーい!起きろ光一!」 バキッ 「っ、いっってぇぇぇぇーーーーー!!!!!」 「やーっと起きたか」 「なな、なにすんだよ!啓介!」 「大会でボロ負けしたからってこんなところで寝るな!」 「っ、ぼ・ボロ負けはカンケーねーだろ!お前も人のこといえねーだろ!」 「俺は2回戦負けだけどお前は1回戦負けだろうが!」 「1回戦も2回戦も同じだろうが!」 「全然ちげえよ!1回も差があるんだぞ!」 「あーもう!今ここで勝負だ!」 「望むとこだ!」 「いけ!シャープ!」 「ゴー!エイト!」 「シャープ、みずでっぽう!」 「エイト!ひのこ!」 バシャャァァァ ゴォォォォァァ ドガァァァァァ!!!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「元気だね〜あの2人は、ね、イーブイ」 「ブイ〜」 「大会終わったばかりなのによくあんな元気あるね〜」 「ブイ〜」 「お、俺の勝ちだ・・・ハァハァ」 「後ちょっとで勝てたのに・・・ゼェゼェ」 ドサッ ハァハァハァ・・・ 倒れこんだ俺の目に映ったのは 旅立ちの日の時のような とてもきれいで 無限に広がる 蒼い空だった―――――――