ポケットモンスター小説版
          第77話 グランパキャニオンのトラブル(後編)

          謎の空洞に閉じ込まれたサトシ達とロケット団は、暗闇の中から謎の敵が出現!

          コゴロウ「だ、誰だ!?」
          ???「クックック、また会えると思ったよ、サトシ!」
          サトシ「な、何で俺の名前を!?」
          ???「イワヤマトンネル以来、いや、ダムの工事現場で一度会わなかったかな?」
          サトシ「え!? ま、まさか...」
          ???「そのまさかだよ! 俺は岩、地面ポケモンの命を狙う大地の戦士。 地を操り、
          大地モンスターを使用する大地使い。 そう、俺は「岩獣地軍団」の団長、
          ガロンだ!」
          全員「ガロン!?」
          ムサシ「ひーーー! また出てきたーー!」
          コジロウ「久々に現れやがったーー!」
          サトシ「何しに来た!?」
          ガロン「ふ、教えてやろうか? この山に化石が埋まっていると聞いてね、俺はその化石
          を手に入れ、古代ポケモンのエネルギーを奪おうと考えていたんだよ。 そして
          この山には人間が多い。 それも抹殺を狙うつもりさ。」
          ブレイク「何だって!?」
          ガロン「探し続けるために、俺はこの空洞を作り、自分の基地を作ったのさ。 まあ、
          アジトとは言えんがな。 でも客が来たから、一応楽しませてもらおうか。 それ
          はここはお前達の墓場となるのだ! 覚悟しろ!!」
          ガロンは襲い掛けてきた!
          ニャース「ニャーー!! 襲い掛けてきたニャ!!」
          サトシ「イワーク、「叩き付ける」攻撃だ!!」
          イワーク「イワーーーー!」
          ドカーーーン! イワークの「叩き付ける」攻撃! でも攻撃が外れた!
          サトシ「く、イワークだけじゃだめだ! よし! リザード、出て来い!」
          リザード「リザーー!」
          サトシ「リザード、こいつをやつけてくれ!」
          リザード「リザーー。」
          リザードは寝てしまった!
          シャワーズ「まだ言う事を聞いていないや。」
          サトシ「くそー、こんな時によー!! 仕方ない! ニドキング、ニドクイン、君に決めた!」
          ニドキング「キーーング!」
          ニドクイン「クイーーン!」
          サトシ「ニドキング、ニドクイン、「毒針」攻撃だ!」
          ニドキング「キーーーング!!」
          ニドクイン「クイーーーン!!」
          シュシュシュシュ! ニドキングとニドクインの「毒針」攻撃! でも攻撃が外れた!
          ガロン「鈍い攻撃だぜ! そんな鈍い技でこの俺を倒せるわけねえだろ! 食らえ、「大地
          流道波」(だいちりゅうどうは)!」
          ガガガガガガガガガ!! ガロンの「大地流道波」!
          イワーク「イワーーー...」
          ニドキング「キーーーング...」
          ニドクイン「クイーーーン...」
          リザード「リザ!?」
          サトシ「イワーク、ニドキング、ニドクイン、リザード!!」
          ゼトラ「「大地流道波」は大地の波技! 波のように大地で相手を攻撃する技だぜ!」
          ガロン「ふっふっふ、どうする? まだ戦おうか?」
          リザード「リザーーー!!」
          ガロン「む!?」
          ブォーーーーーーー!! リザードの「火炎放射」!
          ガロン「うわ!? 何だ!?」
          ガロンは攻撃をかわした!
          サトシ「り、リザード!?」
          シャワーズ「怒ってる。 頭に傷が出来たから怒ってるんだ。」
          ピカチュウ「ピカチュウー。」
          ガロン「く、まだやられていなかったか!」

          ―一方シゲル達―

          ジュンサー「何ですって!? 貴方達の友達があの穴に落ちたの!?」
          カスミ「そうなの! どうにかしてサトシを助けて!」
          ジュンサー「ちょっと待って! 今ジョーイさんを呼ぶから!」
          ジュンサーは行ってしまった。
          アツシ「ジョーイさんを呼ぶだけでも時間の問題だ! あれでもサトシが生きてるかまだ
          分からないって言うのに!」
          タケシ「仕方がない、ポケモンで助けるか! イシツブテ!」
          シゲル「俺はニドキングだ!」
          ブルー「私はピクシーで!」
          カスミ「ニョロボン、出てきて!」
          サムライ「拙者はカイロスで行くでござる!」
          アキラ「久しぶりにサンドで使うぜ!」
          セイヨ「私はゴローン!」
          ジュン「僕はワンリキーで!」
          ダイスケ「俺はガルーラだ!」
          マサ「ゴローニャ、出て来い!」
          イシツブテ「イシ!」
          ニドキング「キーーング!」
          ピクシー「ピックシー!」
          ニョロボン「ニョロボン!」
          カイロス「カーーイ!」
          サンド「ピキーー!」
          ゴローン「ゴローーン!」
          ワンリキー「リキーー!」
          ガルーラ「ガルーー!」
          ゴローニャ「ゴローーニャ!」
          タケシ「みんな、「怪力」でこの岩を退かせてくれ!」
          ポケモン達は「怪力」で岩を退かし始めた!
          ヤス「どうにかして急がないとな!」
          セイノスケ「ちょっと待ちたまえ!」
          カズ「は? お前はセイノスケ博士じゃねえか。」
          セイノスケ「私も手伝おう! 私もあのサトシ君を死なせはせんよ!」
          キース「サンキュー、博士! 助かったぜ!」
          イエロー「どうしたんですか?」
          ブルーザー「あ、イエロー!」
          イエロー「みなさん何やってるんですか? 全員で岩を退かして?」
          クリスティ「何安心な顔をしてるのよ! サトシ達はこの穴の中に閉じ込まれたのよ!」
          イエロー「な、何だって!?」
          カルロス「他の仲間も一緒だ! 岩が穴を塞いでるから、退かしてるんだよ!」
          アシュラ「今でもサトシ殿が死んだかまだ分からないのでござるのだ!」
          イエロー「ちょ、ちょっと待ってください! それなら僕も手伝います!」
          シゲル「え、ホントか!?」
          イエロー「ライバルでもサトシさんは僕の幼なじみです! このまま見捨てるわけには
          いけません!」
          ブルー「イエロー...ありがとう!」
          シゲル「よーし、みんながんばれ! サトシ、無事でいろよ!」

          ―空洞―

          ブレイク「くそ!! 「ナイトクラッシャー」!」
          ドーーーーン! ブレイクの「ナイトクラッシャー」!
          ガロン「ぐは!!」
          ブレイク「「ナイトクラッシャー」こそ鉄球技! 鉄球を発射して、相手に大ダメージを
          与えさせる強力な技だ!」
          ガロン「ふ、今のは効いたぜ。 ん?」
          ガラ...塞がれた岩に音がした!
          ガロン「おや? 誰かが掘っているようだな。」
          サトシ「まさか、シゲル達か!?」
          ガロン「ほほう、知り合いか。 ちょうどいい、奴等にも見せたい物があるんでね。」
          サトシ「シゲル達に手をだすな!」
          ガロン「狙いはそいつらじゃない。 本当の狙いは、お前だ!!」
          サトシ「え!?」
          ガシ! ガロンは素早くサトシを掴んだ!
          サトシ「な、何するんだ!?」
          コゴロウ「サトシ!!」
          ゼトラ「ガロン! サトシに何する気だ!?」
          ガロン「決まってるだろ? 人間どもにこいつの死ぬ所を見せるんだよ!」
          サトシ「な、何だって!?」
          ガロン「ハーッハッハッハッハ!!」
          ガロンは塞がれた岩の方に飛んだ!

          ―一方シゲル達―

          タケシ「後もう少しだ! がんばれ!」
          カスミ「サトシ、どうか無事で!!」
          ジュンサー「みんな、ジョーイさんを連れてきたわよ!」
          ジョーイ「遅くなってすみません! 怪我人は!?」
          ドガーーーーーーン! 岩が崩れた!
          全員「わ!?」
          穴からガロンが出て来た!
          サムライ「あ、あれは、ガロン!?」
          ガロン「ハーーッハッハッハッハ!!」
          サトシ「助けてくれーー!!」
          全員「サトシ!?」
          コゴロウ「みんなー! 俺達はここだー!」
          サクラ「え!? みんな無事だったの!?」
          ブレイク「早くサトシを助けてくれ! でないとサトシは殺される!」
          アヤメ「な、何ですって!?」
          ボタン「それって本当なの!?」
          ゼトラ「早くしないと、サトシはもう二度と帰らぬ男になっちまうぞ!」
          アキラ「分かった、とにかくお前達はどうなるんだよ!?」
          ブレイク「俺達は直ぐここから出るから、早くサトシを助けろ!」
          シゲル「分かった、行くぞ!」
          全員「おう!」
          ピカチュウ「ピカピー!」
          シャワーズ「早くしないとサトシが...どうやってここから出るの!?」
          ブレイク「これだよ! 「トルネードホールド」!」
          ブォーーーーー!! ブレイクの「トルネードホールド」!
          ブレイク「「トルネードホールド」は竜巻技! プロペラのような物で風を起こし、相手に
          ダメージを与える技だ。 しかもこれで中にはえれば、風で浮かぶ事が
          出来るんだ!」
          コゴロウ「そうか、これで出られるんだな!」
          ブレイク「その通り! さあ、早く入れ!」
          全員「おう!」
          コゴロウ達は竜巻に入り、上まで浮かんだ!
          ゼトラ「ふう、やっと出られた。 あ!!」
          ガロンは崖の上にいた!
          ガロン「よく来たな、人間どもよ! 今からこいつの抹殺のショーを始める!」
          セイヨ「何ですって!?」
          ガロン「クックック、そしてこいつが死んだ後、次はお前達が全員皆殺しになる番だから
          な!!」
          ジュン「何だって!? まさか、ここにいる人達を!?」
          ダイスケ「危なすぎる! これは戦うしか...」
          ガロン「動くなよ! 助けようとしても、今直ぐにこいつは死ぬからな!」
          ダイスケ「く!」
          リザード「リザーーー!」
          リザードは怒っている!
          ガロン「おや、またあのまぬけなザコか。 お前はこの俺を倒せる事が出来ないと
          分かってるはずだ! じっくり見ておけ、役立たずな生物め!」
          リザード「リザーーーーーー!!」
          その時リザードの体が光り、形が変わり始めた!
          マチス「オウ!? これはまさか...」
          ???「リザーーー!!」
          シャワーズ「リザードンに進化した!?」
          リザードン「リザーーーー!!」
          リザードンは飛び始めた!
          ガロン「さあ、見るがいい! これでサトシの最後だ!」
          ガロンは刀をだし、攻撃し始めた!
          カスミ「サトシ!!」
          サトシ「うわーーーーー!!」
          リザードン「リザーーーー!!」
          ガロン「ん?」
          サトシ「え!? リザードン!?」
          ガロン「く、こしゃくな奴! こうなったらこいつをどこかへ...」
          ガロンはサトシを連れて逃げ始めた!
          リザードン「リザーーーーーー!!」
          リザードンはガロンを追い始めた!
          サトシ「俺を何する気だ!?」
          ガロン「決まってるだろ! 今度こそお前を遠い場所で死なせるんだよ! それなら、誰
          にも見つからずに死なせるんだよ!」
          サトシ「うわーーー!! 助けてくれーーー!!」
          カスミ「サトシ!!」
          ナツメ「このままじゃ、サトシはガロンの手に死んでしまうわ!」
          エリカ「あのリザードンなら、何とかするはずですわ!」
          リザードン「リザーーーー!!!」
          ガロン「いつまで追ってるんだ!」
          サトシ「まさかリザードン、俺を助けるために進化したんだな? 俺は嬉しいぜ!」
          サトシは感動した。
          リザードン「リザーーーーーーーーー!!!!」
          ブォーーーーーーーーーー!! リザードンの「火炎放射」!
          サトシ「あぢーーーーーーー!?」
          攻撃はサトシに命中した!
          サトシ「な、何だよ!? ただガロンに馬鹿にされて、悔しかったから進化したのかよ!? 
          それなら進化するなよ! うわーーーーー!! 助けてーーーー!!」
          キョウ「だめでござる。 リザードンは完全にサトシ殿の敵に生まれ変わってしまった
          でござる。」
          アヤ「進化しなきゃよかったかもしれないわね。」
          フウコ「とにかくサトシを助けなきゃ!」
          ドリオ「でも、助けようとしてもあのリザードンが邪魔だからな。 助ける隙に炎技で
          直ぐ攻撃するからな。」
          マサ「だったらいい方法はないのか!?」
          プリン「プリ?」
          プリンは梯子と照明を見た。 まるでステージのように見えた。
          プリン「プリン!」
          プリンは梯子の上に登った!
          プリン「プリーーン!」
          ミサ「あ! あれは、プリンだわ!」
          イミテ「そうか、分かったわ!」
          タイチ「何が分かったの?」
          イミテ「プリンの歌をガロンに聞かせれば、サトシは助かるかもしれないわ!」
          ライゾウ「そうか、その手があったか!」
          ミズキ「プリン、もう一回お前の歌を聞かせてくれ!」
          プリン「プリ! プープルル、プープリー、プープーリーンー...」
          プリンの「歌う」攻撃!
          ガロン「な、何だ!? 何だか、眠くなってきたような?」
          サトシ「や、ヤバイ! これはプリンの「歌う」攻撃! やめてくれ! 歌ったら...」
          リザードン「リザーーー...」
          アツシ「ガロンの動きが弱まっている! 奴は眠りに近くなってきたようだ!」
          ヤス「でもそれよりも俺達の方が眠りに近くなってるぜ...」
          ガロン「く、だめだ! 目が、覚めねえ!」
          サトシ「もう、だめだ...」
          ズル! サトシは寝てしまい、ガロンは手を離した!
          ガロン「し、しまった!」
          ドサ! サトシはリザードンの背中に落ちた!
          ガロン「く、仕方ない! この山は諦める事にするしかない! だがサトシ、このまま
          生きると思うな! いつかまた会える時が来たら、今度こそ倒してくれる! 
          覚えてろよ!」
          シュン! ガロンの姿が突然消えた!
          カズ「ガロンは逃げた。 サトシは今無事だぜ...」
          キース「その前に俺達は一体どうなるのか...」
          ドサ! リザードンは着地し、サトシは転がり落ちた。 その時サトシの横に卵が置かれていた。
          プリン「プープルル、プリ!?」
          気付いたら全員寝てしまった!
          プリン「プリーーーーン!」
          プクーーー! プリンは怒った!
          プリン「プリン!」
          プリンはマイクに見せかけたマジックペンで全員の顔に落書きした!

          ―数分後―

          ジュンサー「ですから、この山はとてつもなく危険な山です! この山には何も
          起こりません! ですから、この山には近寄らないでくださいね!」
          セイノスケ「あれから私は夢を見たのか? 全部事実に見えたが...」

          ―夕方―

          イエロー「あれは夢じゃなかったんですよ。 全ては本物ですから!」
          サトシ「ああ、でも後もう少しで殺されるところだったよ。」
          イエロー「でも、サトシさんが無事でホントによかった!」
          サトシ「え?」
          イエロー「だって、サトシさんは僕のライバルでも、僕にとっては大切な友達と幼なじみ
          ですから!」
          サトシ「イエロー...」
          イエロー「まあ、こっちは化石もゲットしましたし、そろそろ行きます!」
          サトシ「くれぐれも気を付けな! そしてまた会おうな!」
          イエロー「はい! またどこかへお会いしましょう!」
          イエローは行ってしまった。
          サトシ「ライバルでも大切な友達と幼なじみ、か。」
          ブルーザー「なかなかいいライバルじゃねえか!」
          サトシ「まあな、あ! そう言えば、俺なんか見つけたぜ!」
          サトシはリュックの中から卵を出した。
          サトシ「こんな卵を見つけたんだけどよ。」
          クリスティ「それ、ポケモンの卵!?」
          カルロス「おいおい、勝手に持っていっていいのかよ!?」
          サトシ「いいんだよ、どうせ返せる事には出来ないし...」
          タケシ「よし! その卵、俺が育ててあげよう!」
          タケシはサトシから卵を取った!
          サトシ「あ、タケシ!」
          タケシ「それじゃ、お先!」
          サトシ「待て! 卵返せ!」
          コゴロウ「おい、待てよ!」

          グランパキャニオンで貝の化石と謎の卵をゲットし、イエローとセイノスケ博士も出会い、リユニオンのガロンを倒したサトシ達。
          それから、後もう一つ忘れていない?

          ムサシ「忘れてるわよ!! 私達の事よ!」
          ロケット団は空洞の中にいた。
          コジロウ「勝手に出やがって! 俺達はこれからどうするんだよ!?」
          ニャース「このままいるんじゃニャいのかニャ?」
          ムサシ「これってもしかして...」
          コジロウ「ああ、いつもの通り...」
          ロケット団「やな感じーーーーーーーーー!!」