ポケットモンスター小説版
          第80話 カモネギのカモ(前編)

          コジロウの実家でコジロウを救い出したサトシ達は、グレン島へ向かうため、旅を続けた。 サトシ達は今、ある森の中にいて、
          一休みをしていた。 おや? そう言えば、もう1人見かけない奴がいるぞ?

          シゲル「…何でこいつまで付いて行かなきゃいけねえんだよ?」
          気づいたら「第79話 ガーディとコジロウ」で登場したルミカがいた!
          ルミカ「いいじゃないですの! コジロウ様を取り戻すためなら、私は貴方達と付いて
          行きますわ!」
          シゲル「でも勝手に付いて来たら困るんだけど…」
          エリカ「いいでございますか。 新しい仲間も必要でしたですもの! ね、ルミカさん!」
          ルミカ「そうでございますわね、エリカさん!」
          ブルー「もうお友達になったみたいね。」
          タケシ「そう言えばサトシ、ポケモン図鑑で何調べてるんだ?」
          サトシはポケモン図鑑を調べていた。
          サトシ「え? ああ、この森にカモネギが生息してるって言うんだ。」
          カスミ「え!? カモネギが生息してるの!?」
          サトシ「ああ、でもカモネギはもう俺達持ってるし…まさかカスミ、お前欲しかったん
          じゃ…」
          カスミ「え? 実はそうなの…」
          サムライ「12番道路にいた時になぜゲットしなかったのでござるか?」
          カスミ「数が多くなかったからゲットできなかったのよ!」
          タケシ「まあ、それよりも、俺水筒に水入れに行くけど…」
          サトシ「あ、俺達も行く!」
          シャワーズ「僕も行く! ちょうど喉か沸いちゃった!」
          ピカチュウ「ピカピカ〜!」
          カスミ「あたしのもお願い! ちょっと疲れちゃって…」
          サクラ「しょうがないわね! じゃあ、入れておくわよ!」
          カスミ「ありがとう、お姉ちゃん!」
          サトシ達は行ってしまった。
          カスミ「ふー、全く疲れたわー…」
          コダック「クワ〜。」
          カスミ「あんたの顔を見ると、こっちも余計に疲れるわよ。」
          ???「クワ〜クワクワクワクワ!」
          カスミ「あんた今笑った?」
          コダック「クワ〜?」
          カスミ「え? あんたじゃない? じゃあ、誰が…」
          ???「クワ〜クワクワクワクワ!」
          カスミ「え!?」
          その時森の奥に謎のポケモンが現れた! そのポケモンはなんと、カモネギだった!
          カモネギ「カモ、カモ、カモ、カモ、カモ〜!」
          カスミ「あー! カモネギだわー!」
          カモネギ「カモ、カモ、カモ、カモ〜!」
          カモネギは手に持っている茎でバトンのように使っていた。
          カスミ「わー! すごーい! よーし、ゲットしちゃおうっと!」
          カモネギ「カモ!」
          カモネギは突然逃げ出した!
          カスミ「あ! カモネギ! とにかく追うのよ! 戻れ、コダック!」
          カスミはコダックを戻した! そしてカスミはカモネギを追った。
          カスミ「待ちなさーい、カモネギー!」
          ドカ! カスミは誰かにぶつかった!
          ???「いて!?」
          カスミ「いた! あ、ごめんなさい!」
          ???「ああ、いいんだよ! 君こそ大丈夫かい?」
          カスミ「ええ、大丈夫だけど…」
          ???「はい、君のバッグだよ!」
          謎の少年はカスミにバッグを渡した。
          カスミ「ありがとう! あたしはカスミって言うの! 貴方は?」
          ケイタ「僕の名はケイタ! おっと、ちょっと急がなきゃ行けないので、これで失礼!」
          ケイタは走り去った。 そしてカスミは最初にいた地点に向かった。
          カスミ「あーあ。 全然カモネギゲットできなかったなー。 あ!」
          そこにはサトシ達がいた。
          アヤメ「カスミ! どこ行ってたのよ!?」
          ボタン「そうよ! 心配してたのよ!」
          サトシ「どこに行ってたんだよ!?」
          カスミ「ご、ごめんなさい、ついカモネギと出会って…」
          全員「カモネギ!?」
          アキラ「ホントに見つけたのか!?」
          カスミ「うん、でも見逃しちゃったけどね。」
          タケシ「それは残念だったな。 ほら、水筒だ!」
          カスミ「あ、ありがとう!」
          カスミはバッグを開けた。
          カスミ「あーーーーーーー!?」
          セイヨ「どうしたの、カスミちゃん?」
          カスミ「あたしのバッグ、摩り替えちゃった!!」
          全員「え!?」
          ゴロゴロゴロゴロ! カスミのバッグの中から新聞に包まれた石ころが出てきた!

          ―一方ケイタ―

          ケイタ「へっへっへー! ちょろいもんだぜ!」
          カモネギ「カモ!」
          ケイタ「えーっと中身は…おー! こんなにたくさんモンスターボールがある! 
          へっへー! 全部いっただきー!」

          ―一方サトシ達―

          カスミは事情をサトシ達に説明した。
          サトシ「なるほど、そう言う事か。」
          ジュン「そのケイタと言う少年が盗んだんですね?」
          カスミ「そうなのよ…うわ〜〜〜ん! せっかくゲットしたあたしのポケモン達が〜〜
          〜〜〜〜!!」
          カスミは号泣した。

          ―一方ロケット団―

          ムサシ「ここには確かカモネギがいるって言ってたわ。」
          コジロウ「カモネギは珍しいポケモンのひとつ!」
          ニャース「絶対にゲットだニャ!」
          カモネギ「クワ〜クワクワクワクワ!」
          カモネギが現れた!
          ムサシ「おーー!! カモネギだわ!」
          コジロウ「俺達の目の前に!」
          ニャース「早速ゲットだニャ!」
          ケイタ「どうです、僕のカモネギは?」
          その時ケイタが現れた!
          コジロウ「何だ、飼い主がいたんだ…」
          ケイタ「よかったらこのカモネギをあげましょうか?」
          ムサシ「え!? いいの!?」
          ケイタ「もちろんですとも! こっちにはヒトデマンやスターミーとか多くあります
          し…」
          ニャース「よーし! 話はのったニャ!」

          ―桟橋―

          ケイタ「いけね! すみません、ちょっと待っててくれませんか? 忘れ物したので、
          すぐ戻ってきますから!」
          ケイタはカモネギと荷物を置いといて、走り去った。
          ムサシ「ふっふっふっふ、あいつ行っちゃったわね。」
          ニャース「ニャーの事をロケット団だと知らずに行っちゃったニャ!」
          コジロウ「あいつがカモネギと荷物を置いておくなんて、優しい奴だなー! しかもここ
           にボートも用意するとは…」
          ニャース「早速行くニャ!」
          ブォーーーーーン! ロケット団はカモネギと荷物を取り、ボートに乗って、行ってしまった。
          ムサシ「オーッホッホッホッホ! 何だかいい感じー!」
          コジロウ「こんなに成功するなんていい感じだぜー!」
          ポン! その時床に突いていたコルクがずれた!
          ロケット団「え!?」
          ブーーーーーーー!! 床から水が出てきた!
          ムサシ「わーーー!? 何で水がーー!?」
          ニャース「早く塞ぐニャーー!!」
          だが船は沈んで行く。 その間モンスターボールが流れ行った。
          ムサシ「あー! あたしのアーボックとベロリンガのモンスターボールが!」
          コジロウ「俺のマタドガスのモンスターボールが!!」
          カモネギ「カモカモ!」
          カモネギはロケット団のモンスターボールを籠に入れた。
          ムサシ「ちょっとー! あたし達のポケモン返してよー!」
          コジロウ「そうだそうだー!」
          ニャース「そう言えばこの先はニャンニャ?」
          気づいたら川の先には滝であった。
          ロケット団「滝ーーーーー!?」
          ロケット団は滝に落ちた。
          ロケット団「やな感じ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          ケイタ「よくやった、カモネギ!」
          カモネギ「カモ!」
          ケイタ「全く、あいつらもバカだよな! あの荷物の中に石ころだけだと気づかずに
          落ちるとはな! おー! モンスターボール3つも! これも頂きー!」

          ―交番―

          サトシ達は交番にいて、そこでジュンサーに盗まれた荷物の事情を説明した。
          ジュンサー「そう、貴方達までね…」
          ダイスケ「貴方達までって、どう言う意味なんだ?」
          ジュンサー「実はこの荷物すり替え事件はこれで15件目なのよ。 それはあのカモネギ
            とそのケイタと言う少年に、騙されたのよ!」
          マチス「そんなに多かったとはウィー ディディント ノーだな。」
          カスミ「お願いします! あの中にあたしの大切なポケモンが多くいるんです! どうか
          取り返してください!」
          ジュンサー「そんな事言っても、あのケイタと言う少年が見つければねー…」
          カスミ「どうしよう…」
          ナツメ「心配しないで、きっと見つかるから!」
          カスミ「うん…」

          ―ケイタのテント―

          ケイタは焚き火でご飯を炊けていた。
          ケイタ「それにしても、お前が俺と付き合ってから、長く掛かったな。 お前が傷付いた
          時から見つけた以来だからな! 弱い俺達が生きる道は、これしか方法はないん
          だもんな!」
          カモネギ「カモ!」
          ケイタ「分かってるよ。 悪い事をしてるのを…」

          ―ケイタのテントの中―

          ポン! カスミのバッグの中からコダックが出てきた!
          コダック「コダ〜?」
          ケイタ「そろそろ炊いたかな?」
          コダックは密かにテントから逃げ出した。

          ―一方サトシ達―

          サトシ達はカスミとケイタと出会った場所に着いた。
          カスミ「確か、この辺りなんだけど…」
          ジュンサー「ここであの例の少年と出会ったのね?」
          エリカ「この近くにそのケイタと言う少年がいるのでございますのね?」
          キョウ「これは手分けして探すしかなかろう。」
          カスミ「待っててね、ヒトデマン、スターミー、トサキント、タッツー、そして他の水系
          ポケモンのみんな! あたしが絶対にみんなを取り戻すからね!」
          サトシ「コダックの事忘れてない?」
          カスミ「あ、そうそう! もちろんコダックもよ!」
          ガサ! その時草むらの中からコダックが出てきた!
          コダック「コダ〜?」
          アヤ「あ! あれは、カスミのコダックじゃないの!?」
          カスミ「え!? コダック!? よかったー! コダック、無事だったのね!」
          コダック「クワ〜。」
          フウコ「そうだわ! コダックなら知ってるんじゃないの?」
          ドリオ「コダックなら、奴の居場所を知ってるはずだ!」
          カスミ「じゃあ、やってみるわ! コダック、あたしのバッグはどこ?」
          コダック「クワ〜。」
          タイチ「ねえ、何て言ったの?」
          シャワーズ「分からないだって…」
          カスミ「じゃあ、カモネギはどこなの?」
          コダック「クワ〜。」
          カスミ「ケイタはどこなの?」
          コダック「クワ〜。」
          カスミ「他のポケモン達はどこ?」
          コダック「クワ〜。」
          カスミ「あんたはどこから来たの?」
          コダック「クワ〜。」
          キース「同じ言葉を言ってると言う事は、全部分からないんだな。」
          カスミ「あーー!! 頭が痛いーーー!!」
          ライゾウ「まあ、とにかく道案内させたらどうなんだ?」

          ―分かれ道―

          サトシ達はコダックの案内で、分かれ道に着いた。
          カスミ「どの道なの?」
          コダック「クワ〜。」
          カスミ「この役立たずーーーーー!!!」
          ブラブラブラブラ! カスミはコダックを強く揺らした。
          アツシ「お、おい、やめろよ!」
          ミズキ「そうだよ、コダックも必死で思い出そうとしてるんだから。」
          コダック「コダ〜!」
          その時コダックは左の方へ指した。
          アツシ「あ! 左の方へ指したぞ!」

          カスミ「ホントでしょうね?」
          コダック「……」

          ―ケイタのテント―

          ケイタは荷物を整えた。
          ケイタ「さて、そろそろ行くか!」
          カモネギ「カモ!」
          ロケット団「待てーーーー!!」
          ケイタ「え!?」
          その時ロケット団の気球が現れ、ロケット団も現れた!
          ケイタ「お、お前らは…」
          ムサシ「よくもあたし達を騙したわね!」
          コジロウ「もう許さねえからな!」
          ニャース「覚悟するニャ!」
          ケイタ「あははは! ちょっと待ってください! 悪気はなかったんですから! 
          ちゃんとアーボックやマタドガスを返しますから! それから、よかったらこれ
          もどうぞ!」
          ケイタは荷物をコジロウに渡した。
          コジロウ「え? こんなに貰ってもいいの?」
          ケイタ「いいんですよ! おわびですから!」
          ニャース「そこまでするのニャら…」
          ムサシ「許すしかないわね。」
          ロケット団「それじゃ、ありがとさん!」
          ロケット団は気球に乗り、飛んで行ってしまった。
          ムサシ「ふっふっふ、こんなにいっぱい貰っちゃった!」
          コジロウ「あいつ俺達の事をバカにしてたけど、やっぱりいい奴だな!」
          ニャース「いい感じニャー!」
          ケイタ「全く、あいつらもまだバカだな! 全部ビリリダマなのに、それでも気づかない
          なんてな!」
          その時サトシ達が来た。
          コダック「クワ〜!」
          サトシ「あいつか! おい、お前!」
          ケイタ「え!?」
          ヤス「お前がケイタと言う小僧だな?」
          カズ「やっと見つけたぜ!」
          カスミ「あたしのバッグ、返して!」
          ケイタ「や、ヤバイ、あ!」
          ケイタの後ろにも、ブルーザー達とジュンサーがいた!
          ブルーザー「もう逃げ場はねえぜ!」
          クリスティ「今からお仕置きするわよ!」
          ジュンサー「貴方がケイタね? ポケモンのサギ容疑で、逮捕します!」
          サトシ「ポケモンを盗み捲くる奴は、この俺が許さねえ! ポケモンの厳しさを、この俺
          が見せてやる!」
          ケイタ「ちょ、ちょっと待ってくれよ! このカモネギは弱いんだ!」
          ???「弱くても別にいいんだよ…」
          全員「え!?」
          その時森の中から謎の影が現れた!
          ???「ポケモンの厳しさを見せてあげるよりも、奴を殺すのは、俺の決まりだ…」

          突然謎の敵が姿を現した! 果たして、この敵の正体とは!?
          続く…