ポケットモンスター小説版
          第82話 トゲピーは誰の物?

          ケイタと出会いながらリユニオンのベルガーダを倒したサトシ達。 サトシ達は今、ある街のポケモンセンターにいる。

          ジョーイ「あら? 貴方マサラタウンのサトシ君かしら?」
          サトシ「え? そうだけど?」
          ジョーイ「オーキド博士からの手紙が来てますわよ!」
          シゲル「じーさんから?」
          サトシは手紙を受け取った。 その時手紙から声が出てきた。
          オーキド『サトシ君、シゲル、ブルー君、たまには電話してきたらどうなんじゃ? 
           オーキド博士だよーん!』
          ブルー「スピーカー付きの手紙ね。 そう言えばこの頃電話してないわね。」
          サトシ「じゃ、久しぶりに電話するか!」
          ピポパポ! サトシはビデオ電話でボタンを押した。
          オーキド『はい、こちらオーキドですが?』
          サトシ「あ、オーキド博士?」
          オーキド『おー!? その声はサトシ君ではないか! 久しぶりじゃのう!』
          シゲル「俺もいるぜ!」
          ブルー「あたしもいます!」
          オーキド『おー! シゲルとブルー君もか! 久しぶりじゃ! お前達元気か?』
          サトシ「はい、元気です!」
          ピカチュウ「ピカ〜!」
          シャワーズ「お久しぶりです!」
          オーキド『ピカチュウとシャワーズも元気か! 何だか見ないうちに仲間が増えておる
           のう?』
          サトシ「はい、リユニオンを倒すためなら、多く必要だと思いますから!」
          オーキド『それもそうじゃな! ポケモンの調子はどうかな?』
          サトシ「はい、多くゲットしてますよ!」
          オーキド『なるほど、君達もがんばっておるな! ところでイエローと会ってないか?』
          シゲル「いや、最近会ってないけど?」
          オーキド『あいつめ、ポケモンを転送するが全然電話してこん! せっかくいい物を
           見せようとしたのに!』
          ブルー「そのいい物って何? それからあたし達に何か用があったでしょ?」
          オーキド『そうじゃそうじゃ! 実はワシの知り合いから聞いてな、ポケモンの新しい
           情報を作ったそうじゃ! ポケモン図鑑のパワーアップバージョンを作ったの
           じゃ! イエローにも渡すつもりだったのじゃが、あいつが電話してこないの
           なら、お預けじゃ!』
          サトシ「じゃあ、俺達にあげるの?」
          オーキド『そうじゃ! 手に入れる方法は、この電話の下にモデムがあるじゃろ? そこ
           に君達のポケモン図鑑を入れるんじゃ!』
          サトシ「分かった!」
          カチ! サトシ、シゲル、ブルーはポケモン図鑑をモデムに入れた。 画面には「少しお待ちください」と言う画面が映った。 時間
          がたった間、ポケモン図鑑はモデムから出て、オーキド博士の画面に戻った。
          オーキド『ほれ、君達のポケモン図鑑は新しくパワーアップしたぞ!』
          3人「ありがとう!」
          オーキド『バッジも「ばっじり」ゲットするのじゃぞ!』
          3人「(親父ギャグ…)はい!」
          カチ! オーキド博士は電源を切った。

          ―レストラン―

          カスミ「後どのくらいまでグレン島に着くのかしら?」
          タケシ「ここから先はかなり遠いけど、港に行けば、連絡船に乗って、行けるはずだ!」
          サムライ「かなり長い道でござるな。」
          サクラ「ねえ、その卵まだ孵さないの?」
          タケシは謎の卵を奇麗に磨いていた。
          タケシ「そうなんだよな、寝る時はいつも抱いて寝てるんだけど…」
          アヤメ「き、気持ち悪ーーー…」
          ボタン「中身はどんなポケモンなの?」
          タケシ「それが、まだ分からないんだ。」
          カスミ「あたしだったらドククラゲがいいなー!」
          サトシ「俺だったらサンダース欲しいなー。」
          シゲル「俺はブースターだ!」
          ブルー「あたしシャワーズ!」
          シャワーズ「僕イーブイ! 実は僕、前弟が欲しかったんだよね…」
          ピカチュウ「ピカ。」
          タケシ「俺ならゴローニャが欲しいな。」
          カスミ「でもやっぱりラプラスが欲しいわ!」
          サクラ「私もそう思うわ!」
          アヤメ「でもやっぱり伝説の水系ポケモンに違いないわ!」
          ボタン「あたしもそう思う!」
          アキラ「俺だったらサイドンがいいぜ!」
          セイヨ「あたしだったらピクシーが欲しいなー。」
          ジュン「僕はウインディが欲しいですね!」
          ダイスケ「絶対にドラゴン系のポケモンに違いない! 例えばカイリューとか…」
          マチス「ノー! 絶対に電気系のエレブーだぜ!」
          ナツメ「私だったらバリヤードが欲しいわ。」
          エリカ「私ならフシギバナだと思いますわ!」
          キョウ「拙者ならベトベトンだと…」
          アヤ「あたしはニドクインだと思うけどなー。」
          マサ「マタドガスに違いない!」
          ミサ「いやいや、アーボックよ!」
          ヤス「エビワラーだろ、絶対に!」
          カズ「違う違う! 絶対にサワムラーだ!」
          ルミカ「私だったら美しいポケモンなら…」
          ケイタ「みんなも色々考えてるんだな。」
          イミテ「どんなポケモンだか、楽しみね!」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団はウェイターとウェイトレスの変装をして、サトシ達の会話を盗み聞きした。
          ニャース「ニャーんと伝説のポケモンだと聞いたニャ!」
          ムサシ「確かウインディと言ったような…」
          コジロウ「いやいや、ラプラスと言ったような…」
          ニャース「ニャー達の目標は、あの卵をゲットするニャ!」
          ムサシ「そうすれば、伝説のポケモンはあたし達の物!」
          コジロウ「でも、俺達はこう見えても、ピカチュウとシャワーズをゲットするのを、一度
           も成功してないのだ!」
          ムサシ「威張るなーーーーーー!!!!」
          ドカ!!!! ムサシはコジロウを蹴飛ばした!
          コジロウ「アーーーウチ!!」
          ムサシ「と言うわけで、作戦は…」
          ニャース「ふむふむ…」
          ムサシはニャースの耳を借りて、ある作戦を考えた。
          コジロウ「ちょっと、俺にも入れさせてよ…」

          ―外―

          サトシ達はレストランから出た。
          フウコ「港までどれくらい掛かるの?」
          タケシ「かなり遠いからなー…」
          ???「ヘーイ、君達!」
          全員「え?」
          その時イギリスのダンサー(?)みたいな変装をしたロケット団が現れた! でもサトシ達は全然気付かない。
          ドリオ「誰だ、お前達は?」
          ムサシ「私達は「ポケモン卵商人」でーす!」
          コジロウ「私達はポケモンの卵を売っておりまーす!」
          タイチ「どんなポケモンなの?」
          コジロウ「それは孵らないと分からないわよ!」
          タイチ「そうかな?」
          タイチはニセ卵を見た。
          ムサシ「ね! だから買って買って!」
          ライゾウ「でも、俺達もう持ってるんだけど…」
          コジロウ「本当!? 見せて見せてー!」
          タケシ「しょ、しょうがないなー…」
          タケシは服の中から卵を出した。
          アツシ「…お前、どこに卵を入れてるんだよ?」
          ムサシ「ほほう…」
          コジロウ「これが…」
          ロケット団「せーの!!」
          バラ!! ロケット団はニセ卵をばら撒いた!
          全員「うわ!?」
          ミズキ「な、何するんだよ!?」
          バ!! ロケット団は変装を捨てた!
          ムサシ「何だかんだと聞かれたら…」
          コジロウ「答えてあげるは世の情け…」
          ムサシ「世界の破壊を防ぐため…」
          コジロウ「世界の平和を守るため…」
          ムサシ「愛と真実の悪を貫く…」
          コジロウ「ラブリーチャーミーな敵役…」
          ムサシ「ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ロケット団「って、無視するな!!」
          サトシ達は無視しながら本物の卵を探していた。
          キース「くそー、どれなのか分からねえ!」
          クリスティ「これかな?」
          ボン! 卵から「スカ」と出た!
          クリスティ「きゃ! びっくりしたー…」
          ニャース「本物はこっちニャ!」
          ニャースは本物の卵を持っていた!
          ブルーザー「こら! 卵を返せ!」
          ムサシ「この卵は我らロケット団が頂くわよ!」
          ルミカ「あ! コジロウ様! やっとお会いしましたわ!」
          コジロウ「え、ルミカ!? 何でこんな所に!?」
          ルミカ「私はコジロウ様をお探しするために、この方達と付いて来ました! でもやっと
          ここでお会いするのは、ルミカは嬉しいです!」
          コジロウ「ヤ、ヤバイ…とにかく、ここで一時退却! マタドガス、「煙幕」だ!」
          マタドガス「マータドガーース!」
          ブシューーーーー!! マタドガスの「煙幕」!
          カルロス「うわ! 何も見えねえ!」
          その時煙は消え、ロケット団の姿が消えた!
          コゴロウ「しまった! 逃げられた!」
          ルミカ「コジロウ様ー! どこですのー!?」

          ―小屋―

          小屋の中にはロケット団がいた。
          ムサシ「ふっふっふ、こんなので成功するなんて、あたし達ってすごいわね!」
          コジロウ「で、何にする? 目玉焼き? それともスクランブルエッグ?」
          スパーン! ニャースははりせんでコジロウを殴った!
          コジロウ「ぎゅう〜〜〜…」
          ニャース「アホー! この卵はちゃんと孵すニャ!」
          ムサシ「どうやって孵すのよ?」
          ニャース「決まってるニャ! ニャーの体温で温まるのニャ!」
          ロケット団「はー?」

          ―数分後―

          ロケット団は晩御飯を食べていた。 ニャースは卵を抱えながらご飯を食べていた。
          コジロウ「ニャース、行儀悪いぞ!」
          ニャース「卵を離すと冷えちゃうニャ!」

          ―風呂場―

          ニャースは卵と一緒にお風呂に入っていた。
          ニャース「卵ちゃん、お風呂をお肩まで百数えるニャ!」
          ロケット団は窓から覗いていた。
          コジロウ「ほほう、ゆで卵にするんだな?」
          ニャース「アホー! ちゃんと孵すと言ってるニャーー!」

          ―夜―

          ロケット団は布団の中に入っていた。
          ニャース「卵ちゃん、いい夢を見るんだニャ! お休みなさいニャー。」
          コジロウ「何だかいい親子だな。」
          ムサシ「どこがー?」

          ―次の朝―

          サトシ達は、ロケット団が落としたニセ卵を追っていた。
          カスミ「ここにもあるわ!」
          ボン! ニセ卵の中から蝙蝠のおもちゃが出てきた!
          カスミ「きゃ!! びっくりしたー…」
          ブレイク「全くロケット団もバカだな。 気付かずにニセ卵を落として目印代わりに使う
           とは、まだまだ修行が足りねえもんだな!」
          キース「とは言っても、落ちこぼれの悪役に中身も分からない卵を盗られるなんて、俺達
          もバカみてえな負け方したなー…」
          ゼトラ「威張るな!」
          ルミカ「今度こそコジロウ様を見つけ出しますわ!」
          ゼトラ「お前その事を放って置けないのか?」
          ピカチュウ「ピカ? ピカピ!」
          サトシ「どうしたんだ、ピカチュウ?」
          シャワーズ「あそこみて!」
          サトシ達は、ロケット団の小屋を発見した!
          アシュラ「確かに怪しい小屋でござるな。」
          サトシ達はロケット団の小屋の窓を覗いた。 中にはコジロウが料理を作っていて、ムサシはパンを食べていて、ニャースは卵を
          磨いていた。
          ニャース「卵ちゃん、奇麗に磨くニャ!」
          その時コジロウは朝ご飯をニャースに渡した。
          ニャース「ニャンニャ、これは?」
          コジロウ「何って、スクランブルエッグ。」
          バコーン! ニャースはフライパンでコジロウを殴った!
          コジロウ「ぎゅう〜〜〜…」
          ニャース「バカもーん! 卵に関係する物は禁止だと言ったはずニャ!」
          シゲル「やっぱりここにいたか!」
          サトシ「よし、行くぞ! ピジョン、君に決めた!」
          ピジョン「ピジョーーーン!!」
          バキャーーーン! ピジョンは窓からぶち破った!
          ニャース「ニャンニャ!?」
          ガシ! ピジョンはニャースから卵を捕らえた!
          ニャース「ニャ!?」
          ピジョンはその卵をサトシに渡した。
          サトシ「サンキュー、ピジョン!」
          ルミカ「やっと見つけましたわ、コジロウ様!」
          コジロウ「またお前か!? とにかく、その卵は渡さねえぜ! マタドガス、「煙幕」だ!」
          マタドガス「ドガーーース!」
          ブシューーーー!! マタドガスの「煙幕」!
          タケシ「ゴホゴホ、またこの技だ!」
          グサ!! ニャースの「引っかく」攻撃!
          サトシ「いってーーーーーー!!!」
          ニャース「卵を返してもらうニャ!」
          サトシ「くそー! ピジョン、「風おこし」だ!」
          ピジョン「ピジョジョジョジョーーン!」
          バサバサバサバサ! ピジョンの「風おこし」!
          ニャース「ニャ!?」
          ズル! ニャースは卵を離した! 卵は真っ直ぐ落ちていく!
          サトシ「卵が危ない!!」
          ズル! サトシは卵をキャッチしようとしたが、手が滑った!
          サトシ「しまった!」
          カスミ「見ていられないわ!」
          ガシ! と思ったら、シャワーズがしっぽで卵を捕まえた!
          シャワーズ「やった!」
          サトシ「ナイスキャッチ、シャワーズ!」
          シャワーズ「うん! あれ?」
          ピキ! その時卵に皹が生えた!
          シャワーズ「サトシ、この卵孵るところだよ!」
          サトシ「ホントか!?」
          タケシ「ホントなのか!?」
          カスミ「どれ? あたしにも見せて!」
          2人「うわ!?」
          カスミはサトシとタケシを退かした。
          パキャ! その時上の殻が割った。 中身からとげとげな頭が出てきて、下半身辺りに手足が生えた。
          ???「ファ〜〜〜…」
          カスミ「うわー! 可愛い!!」
          ???「チョゲチョゲ!」
          ニャース「よかったニャー…」
          全員「あ…」
          サトシ「ピカチュウ、「電気ショック」!」
          ピカチュウ「ピーカーチュウーーーーーーー!!」
          ビリリリリリリリリリ!!! ピカチュウの「電気ショック」!
          ロケット団「ぎゃーーーーーーーーーー!!!!!」
          サムライ「それでは、失礼したでござる!」
          ルミカ「コジロウ様ー!」
          コゴロウ「はいはい、あんな奴ほっときましょうね。」
          サトシ達は行ってしまった。

          ―公園―

          ルミカ「何でコジロウ様を放っておいたのですの!?」
          コゴロウ「お前は、相手は悪役だぞ! 俺達は悪役と付き合わないと言うルールになって
           るんだよ!」
          ルミカ「そんな事言っても…」
          カスミ「でもこのポケモン可愛い!」
          ???「チョゲチョゲピー!」
          サクラ「でもなんて言うポケモンかしら?」
          サトシ「そうだ! オーキド博士から貰ったこのパワーアップバージョンのポケモン図鑑
          で!」

          ポケモン図鑑「トゲピー・針玉ポケモン・発見されたばかりなので詳しい情報はまだ解明
             されていない。」

          カスミ「へぇー、トゲピーって言うんだ!」
          ピカチュウ「ピカ〜!」
          シャワーズ「これからもよろしくね、トゲピー!」
          トゲピー「チョゲチョゲ!」
          アヤメ「可愛いポケモンね!」
          ボタン「でもこのポケモンは誰の物になるの?」
          サトシ「俺が見つけたから俺のだろ?」
          タケシ「いや、大事にしたのは俺だから、俺のだよ!」
          カスミ「でもこのトゲピー、あたしに懐いてるけどなー。」
          トゲピー「チョゲ!」
          ニャース「そのトゲピーはおミャーらのポケモンじゃニャいニャ!」
          ロケット団が現れた!
          ルミカ「あ、コジロウ様!」
          アキラ「またかよ? 何の用だ?」
          ニャース「そのトゲピーはニャーの物ニャのニャ!」
          サトシ「何でだよ?」
          ムサシ「あのニャース、トゲピーを大事に育てていたのよ…」
          コジロウ「さすがに優しい親だろ?」
          ロケット団は感動していた。
          ニャース「だから、そのトゲピーはニャーの物ニャのニャ!」
          サトシ「よーし、だったら誰がトゲピーをゲットするか、勝負しようじゃねえか!」
          ニャース「よし、話は乗ったニャ! でもこいつらは勝負参加なしニャ!」
          ロケット団「何で!?」
          ニャース「トゲピーのために何もやってニャいからニャ!」
          ロケット団「こいつーーーー…」

          ―バトルステージ―

          コジロウ「ルールは俺が決めよう! 使用ポケモンは1対1! 一回そのポケモンを
           出したら、交代は出来ねえからな! バトルに優勝したトレーナーには、
          トゲピーをゲットだ! 挑戦者はサトシとカスミ、タケシとニャースだ!」
          ニャース「ニャ? ニャニャ!? そう言えばニャーポケモン持ってニャいニャ! 
           おミャーらポケモン貸してニャ!」
          ロケット団「やなこった!」
          ニャース「ニャ、ニャンと言う仕打ち…」
          カルロス「お前は何だと思う?」
          ニャース「ニャ?」
          カルロスとニャースは沈黙し続けた。
          ポン! ニャースは手を叩いた。
          ニャース「あ、しょうか! ニャーはポケモンだったんだニャ!」
          カルロス「気付くの長すぎるっちゅーの!!」
          ジュン「まあまあ、落ち着いて…」

          ―1回戦―

          コゴロウ「それでは、一回戦を始めるぜ! 挑戦者はロケット団のニャース! 使用
           ポケモンは…お前何使うんだ?」
          ニャース「ニャーに決まってるニャ!」
          コゴロウ「…使用ポケモンは自分自身! 元ニビシティジムリーダータケシ! 使用
           ポケモンはイワーク! 時間無制限! 攻撃開始!」
          ニャース「ニャース、「乱れ引っかき」ニャ!」
          グサグサグサグサ! ニャースの「乱れ引っかき」! 効果は今1つのようだ…
          セイヨ「1人で戦うなんて、結構厳しいね。」
          ジュン「そうですね。」
          タケシ「ノーマル系の技は岩系に効かないぜ! イワーク、「岩落とし」!」
          イワーク「イワーーーーーー!!」
          ゴロゴロゴロゴロ! イワークの「岩落とし」!
          ニャース「ニャニャニャニャ!?」
          ニャースは攻撃を避け続けた。
          ニャース「ニャース、がんばるニャ! でもあのイワークには手が立たニャいニャ! 
           ニャンとしてもトゲピーのためにも…ニャ?」
          ニャースはステージの隅に消火用のバケツを発見した。
          ニャース「(そうニャ! イワークは水に弱いニャ!)」
          タケシ「どうした、もう降参か?」
          ニャース「次は取っておきの技ニャ! ニャース、水ぶっ掛け攻撃だニャ!」
          バシャ! ニャースは消火用のバケツをイワークにかけた!
          イワーク「イワーーーーーー!!!」
          タケシ「何!?」
          ニャース「とどめは「引っかく」攻撃ニャ!」
          グサ!!! ニャースの「引っかく」攻撃!
          イワーク「イワ〜〜〜…」
          タケシ「イワーク!? 水を使うなんて卑怯だぞ!」
          コゴロウ「えーっと、これは…しょうがないな。 イワーク、戦闘不能! 勝者、
           ニャースだ!」
          ニャース「やったニャ!」

          ―2回戦―

          コゴロウ「次は2回戦! 挑戦者は、ハナダシティジムリーダーカスミ! そしてマサラ

           タウントレーナーサトシ! 使用ポケモンは、予定中だ!」
          サトシ「ハナダシティ以来だな!」
          カスミ「今度こそ決着を付けてやるわ!」
          ダイスケ「サトシは何を出すんだろうな?」
          マチス「カスミはウォータータイプのポケモンを出すから、多分エレクトリックか
          グラスタイプのポケモンだろ?」
          サトシ「フシギダネ、君に決めた!」
          フシギダネ「ダネダネ!」
          カスミ「やっぱり出たわね! でもあたしのヒトデマンに…」
          コダック「コダ!」
          カスミ「って、何であんたが出てるの!? 早く戻らないと負けちゃうわよ!」
          コゴロウ「おい、ルールは分かってるはずだろ! 出したポケモンは交代不可能だと!」
          カスミ「くー、しょうがない! フシギダネ、コダックの頭を狙って!」
          サトシ「そんな手は効かねえぜ! フシギダネ、コダックを撫でるんだ!」
          フシギダネ「ダネ!」
          ベロベロベロベロ! フシギダネはコダックを舐めながら、コダックを擽っていた。
          コダック「グワーーッハッハッハッハ!」
          カスミ「あ、コダック! ちゃんとやりなさいよ!」
          サトシ「次は「つるの鞭」で擽れ!」
          フシギダネ「ダネフシ!」
          コチョコチョコチョコチョ! フシギダネの「つるの鞭」!
          コダック「クワーーーーッハッハッハッハッハッハ!」
          コダックはモンスターボールに戻った。
          コゴロウ「コダック、苦笑で戦闘不能! 勝者、サトシだ!」
          サトシ「やったぜ!」
          カスミ「あーもう!! 悔しいーーーー!!」

          ―3回戦―

          コゴロウ「それでは、最終戦を始めるぜ! 挑戦者はロケット団のニャース! 使用
           ポケモンは自分自身! マサラタウントレーナーサトシ! 使用ポケモンは
           ピカチュウ! この試合に勝った優勝者は、トゲピーゲットだ!」
          ニャース「今度こそ負けニャいニャ!」
          サトシ「がんばれよ、ピカチュウ!」
          ピカチュウ「ピカ!」
          トゲピー「チョッゲ!」
          ニャース「(待っててね、トゲピーちゃん。 すぐにニャーの物にニャるニャ!)」
          シゲル「がんべれよ、サトシ!」
          ブルー「サトシ、がんばって!」
          シャワーズ「がんばってよ、サトシとピカチュウ!」
          コゴロウ「それでは、攻撃開始!」
          ニャース「フニャーーー!」
          ピト! ピカチュウのしっぽはニャースの小判に乗せた。
          ニャース「ニャ?」
          ピカチュウ「ピカ、チュウーーーーーーーーーー!!!!」
          ビリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!! ピカチュウの「10万ボルト」!
          ニャース「ブミャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
          ドサ! ニャースは倒れた。
          ニャース「しまったニャ…電気が小判に通って急所に…」
          コゴロウ「ニャース、一撃必殺で戦闘不能! 優勝者、サトシだ!」
          サトシ「やったーーー! 勝ったぜー」
          ピカチュウ「ピカチュウーー!」
          ムサシ「ハイハイ、そろそろ帰りましょうね。」
          コジロウ「それでは、ごゆっくり。」
          ロケット団はニャースを引き摺りながら歩き去った。
          ニャース「トゲピーちゃん、ニャーの事を忘れニャいでニャ〜…やな感じ〜〜〜〜〜〜…」
          ルミカ「コジロウ様、また逃げちゃいましたわ! 今度こそお会いしましたら…」
          コゴロウ「いい加減にせんかい!?」
          サトシ「さあ、トゲピー! こっちにおいで!」
          トゲピー「……」
          トゲピーは沈黙したまま、サトシの方へこなかった。
          ナツメ「反応はないわね。」
          サトシ「あれ、何で? 俺勝ったのに?」
          カスミ「きっとあたしに懐いてるのよ! ほら、トゲピー!」
          カスミはトゲピーを持ち上げた。
          トゲピー「チョッゲッピー!」
          エリカ「カスミさんだけに反応しましたわ。」
          サトシ「どうなってるんだ?」

          ポケモン図鑑「トゲピーが生まれた後その目の前にいる人物に見ると自分の親だと思われ
             る。」

          キョウ「そう言えば、あの時カスミ殿を見つめたでござる!」
          カスミ「そうなんだ、かーわいい! じゃ、トゲピーはあたしの物ね! よろしくね、
          トゲピー!」
          トゲピー「チョゲピーーー!」
          カスミ「あはははは!」
          サトシとタケシは落ち込んだ。

          カスミは新たなるポケモン、トゲピーをゲットした。 まあ、ゲットしなかったのは仕方ないよ、サトシ。 まあ、そう言う事で、サトシ
          達の旅は、まだまだ続く!
          続くったら続く。