ポケットモンスター小説版
          第101話 カメックスの島(前編)

          ポケモン屋敷で謎の日記を手に入れ、火事場泥棒のヒヤマと出会い、ロケット団を倒したサトシ達。 トキワシティへ向かうため、
          サトシ達は港へようやく着いたが…

          サトシ「待ってくれーーー!! その船、俺達も乗るんだー!」
          サトシ達は急いで船の方へ走る。
          シゲル「まだ出港するなーーー!!」
          ブルー「あたし達も乗るのよーーーー!!!」
          その時サトシの前に謎のポケモンが現れた!
          サトシ「な!?」
          ???「カメ!?」
          ドカ!!! サトシは謎のポケモンにぶつかった!
          サトシ「どわ!!」
          ???「カメーーー!!」
          シャワーズ「あ、サトシ! 大丈夫!?」
          ピカチュウ「ピカピ!」
          サトシ「いててて、大丈夫…」
          カスミ「この子も大丈夫かしら? ごめんね。」
          ???「カメ〜〜〜…」
          タケシ「大丈夫らしいな。 でも珍しいな。 カメールじゃないか。」
          サトシ「カメール!?」
          カメール「カメ! カメカメカメ、カーメカメカメ!」
          ピカチュウ「ピ?」
          シャワーズ「え?」
          カメール「カメールカメカメ! カメカメール!」
          ピカチュウ「ピ、ピ?」
          シャワーズ「は?」
          サムライ「何て言ってるのでござるか?」
          シャワーズ「ご、ごめん。 何て言ってるか分からない。 言葉が早過ぎて…あ、そうだ! 
            ゼニガメなら知ってるかも!」
          ピカチュウ「ピカ!」
          ピカチュウは勝手にモンスターボールからゼニガメを出した。
          ゼニガメ「ゼニー! ガ、ゼニガー!」
          カメール「カメカメカメ、カーメカメカメ!」
          ゼニガメ「ゼニ!?」
          カメール「カメーカメカメール! カメカーメカメ!」
          サクラ「一体何があったんだろう?」
          アヤメ「何だか、混乱しちゃいそうな感じ…」
          カメール「カメカメー! カメール!」
          ゼニガメ「ゼニゼニ! ゼニー!」
          ゼニガメは甲羅の中(?)からグラサンを出した。
          サトシ「あ! それはゼニガメ団のサングラス!」
          ボタン「まだ持ってたの!?」
          ゼニガメはグラサンを付けた。
          ゼニガメ「ゼーニゼニ!」
          バシャバシャーン! ゼニガメとカメールは海に飛び込み、泳いで行った。
          サトシ「あ、ゼニガメ! どこへ行くんだ!?」
          アキラ「とにかく追ってみようぜ!」

          ―海―

          サトシ達はラプラスとボートに乗りながら、ゼニガメの後を追っていた。
          ラプラス「一体ゼニガメとカメールはどこへ行くのでしょうね?」
          サトシ「分からないな。 とにかく追い続こう!」
          セイヨ「あら? 何か見えてきたわ!」
          サトシ「え?」
          サトシは双眼鏡を覗いた。 前には謎の島があった。
          ジュン「何でしょうね、あの島は?」
          ダイスケ「タウンマップでは載ってないな。」
          サトシ「地図に載ってない島か! ゼニガメとカメールはその島へ向かってるのか! 
          よーし、出発!」
          ラプラス「分かりました!」
          その時海の中には、メカギャラドスに乗ったロケット団がいた。
          コジロウ「あいつらは一体どこへ行くんだろうな?」
          ムサシ「ジャリンコ達の寄り道はいつもの事よ!」

          ―謎の島―

          ゼニガメ達とサトシ達は島に着いた。
          ゼニガメ「ゼニ!?」
          サトシ「どうしたんだ、ゼニガメ? な!?」
          気付いたら、野生のゼニガメ達とかメール達は甲羅の中に隠れていた。
          マチス「ホワットイズイット!? これは一体!?」
          コゴロウは耳を甲羅に当てたら、鼾が聞こえた。
          コゴロウ「何だ、寝てるだけだ。」
          ナツメ「でも何でみんな寝てるのかしら?」
          エリカ「あ! サトシさん、あそこを見てください!」
          サトシ「え?」
          エリカは甲羅の中に隠れているカメックスに指した。
          サトシ「おー! 野生のカメックスだー!」
          サトシはカメックスに近づいた。
          サトシ「あー、一度野生のカメックス会いたかったんだよなー! ん? …くーーー…」
          サトシは突然寝てしまった。
          シャワーズ「あれ? どうしたの、サトシ?」
          ピカチュウ「ピカピ?」
          キョウ「サトシ殿まで寝てしまったでござるぞ?」
          ゼニガメ「ゼニ?」
          ゼニガメはカメックスの甲羅に耳を当てた。
          ゼニガメ「ゼニ? …くーーー…」
          ゼニガメも突然寝てしまった。
          アヤ「ゼニガメまでだわ!」
          フウコ「どうなってるのかしら、これ?」
          カスミ「ウンディーネに聞いてみよう! ウンディーネ!」
          ボン! ウンディーネが現れた!
          ウンディーネ「はーい! ウチに何かご用? あら! ダーリン寝とるわ! もう、
             こんな所で寝てしもうたら風邪ひくやないか。」
          ドリオ「おい、俺達の頼みを聞いてくれないのか?」
          ウンディーネ「あ、ごめんな! で、ウチに何か?」
          キース「サトシとゼニガメがカメックスに耳を当てたら、突然寝てしまったんだ。 
          ちょっと調べてくれないか?」
          ウンディーネ「任しといてや!」
          ウンディーネはカメックスの甲羅に耳を当てた。
          ウンディーネ「鼾なら聞こえるやなー。 ん? …くーーー…」
          ウンディーネも突然寝てしまった。
          ライゾウ「ウンディーネまで寝たのかよ!?」
          タイチ「ねえピカチュウ、ビリッと行ってごらん!」
          ピカチュウ「ピカチュウ! ピーーカーーチュウーーーーーーーーー!!」
          ビリリリリリリリリ!! ピカチュウの「電気ショック」!
          サトシ「あぎゃーーーーーーーーーー!!!!」
          ウンディーネ「きゃーーーーーーーーーーー!!!!」
          ゼニガメ達「ゼニーーーーーーーーー!!!!」
          カメール達「カメーーーーーーーーー!!!!」
          サトシ「何するんだよ!?」
          ゼニガメ「ゼニ!!」
          ウンディーネ「気持ちよく寝てたのに、何するんや!?」
          ミズキ「どうやらみんな目が覚めたな。」
          アツシ「一体何があったんだ?」
          サトシ「えーっと、カメックスの甲羅の中から、変な音がしたような。」
          ヤス「どんな音だ?」
          サトシ「うーーん、まるで地獄のそこから吠えているような音がしてたような…」
          全員「え!?」
          ウンディーネ「そう言えばウチもそれ聞こえたな。」
          カズ「ひょっとして、お前はカメックスを助けて欲しいのか?」
          カメール「カメカメ!」
          サトシ「よーし、俺達もカメックスを助けてやろう!」
          全員「おう!」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団は双眼鏡でサトシ達のを見ていた。
          ムサシ「ジャリンコ達の向こうにあるポケモンはカメックス!」
          コジロウ「超珍しいポケモンだ!」
          ニャース「ニャンとしてもゲットだニャ!」
          ムサシ「ゲットすれば、出世間違いないわね!」

          ―一方サトシ達―

          タケシは医者のような衣装をした。
          タケシ「それでは、検査を始めます!」
          その時寝ているカメックスは少し動いた。
          ルミカ「あら? 動きましたわ?」
          ニュ! 甲羅の中からカメックスの頭が出た!
          ケイタ「お! 頭が出たぞ!」
          ニュニュ! 甲羅の中から手足を出て、立ち上がった。
          カメックス「ふぁ〜〜〜…」
          サトシ「目が覚めたようだな? どうしたんだ、カメックス?」
          ゼニガメ達「ゼニーーーー!!」
          カメール達「カメーーーー!!」
          ゼニガメ達とカメール達は喜んだ。
          カメックス「ガメー。 ガメガーメ。」
          クリスティ「何て言ってるの?」
          シャワーズ「「ハイドロポンプ」のホースの中に何かが詰まってるんだって。」
          カルロス「じゃあ、そのホース見せてごらん?」
          ガチャ! カメックスは甲羅の中からホースを出した。 その時片方のホースがブルブルと動いていた。
          シャワーズ「あっちの方のホースかな?」
          ニュ!! その時ピンクの丸い変な物が出てきた!
          コゴロウ「な、何だあれは?」
          ゼニガメ「ゼ、ゼニ?」
          ゼニガメはその変なものに突付いている。
          ピコ!! 変なものの中から耳が生えた!
          全員「げ!!」
          ブレイク「あ、あれはまさか…」
          サトシ「な、何だよ?」
          アシュラ「確かに、あれは…」
          サトシ「何だよ? 俺にも教えてくれよ!」
          ゼトラ「見ても分からないのか?」
          サトシ「全然。」
          ???「グォ〜〜〜、ゴ〜〜〜、グォ〜〜〜…」
          サトシ「こ、この音は…」
          ドサドサドサドサ! サトシ達とゼニガメ達とカメール達は倒れた!
          全員「くーーーー…」
          どうやら全員寝てしまったようだ。
          ロケット団「チャンス!」
          ムサシ「バッタバッタと倒れたら…」
          コジロウ「ほっといてあげるは世の情け…」
          ムサシ「しっかしあれってどうなってるのかしら? 早速調査隊派遣開始!」
          コジロウ「がんばれよー!」
          ニャース「ニャ? ニャーが?」

          ―カメックスの島―

          ニャースは紐に巻きながら密かに歩いていた。
          ニャース「抜け足差し足忍び足、でも…猫使いが荒いニャ!」
          ニャースはカメックスの所まで着いた。
          ???「ブ〜〜〜、プォ〜〜〜、グォ〜〜〜…」
          ニャース「ニャ? ニャンだ、この音は?」
          ドサ! ニャースが倒れた!
          ニャース「くーーーー…」
          ニャースも寝てしまったようだ。
          コジロウ「ニャースが倒れたぞ!」
          ムサシ「引き上げるわよ!」
          ズルズルズルズル… ロケット団はニャースを引き上げた。
          コジロウ「寝てるぞ?」
          ムサシ「起きろ起きろ起きろ!」
          バシバシバシバシ! ムサシとコジロウはニャースを叩き捲くった。
          ニャース「くーーーー…」
          それでもニャースはまだ寝ていた。
          ムサシ「ニャースのせいかしら?」
          コジロウ「どうする? 近寄れないぞ?」
          ムサシ「こうするのよ!」
          ポチ! バシューーー! ムサシはリモコンのボタンを押し、メカギャラドスの口から
          巨大なワクチンを発射した!
          ポン! それでカメックスにくっ付いた!
          ムサシ「カメックス…」
          コジロウ「ゲットだぜ!」
          ガシ!! カメックスはメカギャラドスの口に挟まれた! そしてロケット団はメカ
          ギャラドスに戻り、海に潜った。 そしてサトシは起きた。
          サトシ「ふぁ〜〜〜、よく寝たー…って、あ!!」
          サトシはカメックスがいなくなった事を気付いた。
          サトシ「おい、みんな! 起きてくれ!!」
          シゲル「ふぁ〜〜〜、何だよ、気持ちよく寝てたのにー。」
          ブルー「何があったのよ?」
          サトシ「カメックスがいなくなったんだ!」
          カスミ「えー!? いなくなったって!?」

          ―海の中―

          ロケット団はメカギャラドスに乗りながら海に進んだ。
          ムサシ「いやー、今日は大成功!」
          コジロウ「一度も全然成功しなかったもんな!」
          ニャース「今日はいい感じニャ!」
          ムサシ「これをボスに見せれば、出世間違いなしよ!」
          コジロウ「後お給料も全部大儲け!」
          ムサシ「でも問題が立った1つ…」
          コジロウ「誰の物になるか…」
          ムサシ「これはあたしが…」
          コジロウ「いやいや、俺が…」
          ニャース「ニャーが成功したんだからニャーの物ニャ!」
          ブギュ!! ロケット団はニャースを踏み付けた!
          ニャース「ブギャ!!」
          ムサシ「あんたはポケモンでしょうが!」
          コジロウ「お前はそっちで寝てろ!」
          ドカ!! コジロウはニャースを蹴飛ばした!
          ニャース「ニャーーーー!!」
          ドン!! ニャースは壁にぶつかった!
          ピューーー… その間壁から水が出てきた。
          ピコ! そして変な物に片方の耳が生えた!
          ???「プ〜〜〜、グ〜〜〜、ギュ〜〜〜…」
          ムサシ「ん? 何?」
          コジロウ「何だ、この音?」
          ???「グォ〜〜〜、ブォ〜〜〜、プォ〜〜〜…」
          ニャース「うーーーん、ニャンだかいい気分ニャーーー…」
          ムサシ「お休みなさい…」
          コジロウ「お休み…」
          ロケット団は寝てしまった。 寝ている間、目かギャラドスはゆっくり沈んで行った。 でも、ゼニガメ達とカメール達が現れ、メカギ
          ャラドスを海の外へ持ち泳いで行った。

          ―カメックスの島―

          サトシ達は溺れたロケット団を助けた。
          ゼトラ「全く、寝ながら溺れるなんて、バカな奴らだな!」
          タケシ「でも助けたからいいんじゃないのか?」
          ルミカ「そしてコジロウ様とまた会えるなんて嬉しいでございますわ! でも、何で寝て
          いる隙に捕まっては行けないのですの!?」
          コジロウ「お前の場合だから分かるんだよ。」
          ムサシ「う、うん?」
          ロケット団は目を覚めた。
          ロケット団「は!! ジャリンコ!!」
          サムライ「何なんでござるか、その言い方は!?」
          サクラ「助けたのにそう言う態度はないでしょ!」
          ムサシ「助けてもらってもカメックスは返さないわよ!」
          ロケット団はメカギャラドスに戻った。
          アヤメ「ちょっと、それ故障してるのよ!」
          コジロウ「壊れたってもまだ使えるぜ! 例えば、ポチッとな!」
          ポチ! ヴィーーーーン…ガッチャン!! コジロウはボタンを押し、メカギャラドスに腕とホイールが生えた!
          サトシ「な、何だあれは!?」
          ムサシ「全部纏めてゲットゲット!」
          メカギャラドスが動き始めた!
          サトシ「よ、避けろ!!」
          サトシ達はメカギャラドスから離れた! そしてメカギャラドスはゼニガメ達と
          カメール達に襲いかけてきた!
          ゼニガメ達「ゼニーーーー!!」
          カメール達「カメーーーー!!」
          ゼニガメ達とカメール達はメカギャラドスから逃げ続けた。
          ボタン「ねえ、あのままじゃゼニガメ達とカメール達捕まっちゃうわ!」
          アキラ「あのカメックスを何とか起こさなきゃな!」
          サトシ「よーし! ゼニガメ、シャワーズ、「水鉄砲」! そしてピカチュウは「電気
          ショック」だ! 同時にカメックスを起こせ!」
          ゼニガメ「ゼニーーー!!」
          シャワーズ「オッケー! ブーーーーー!!」
          ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーー!!!」
          バシャ、ビリリリリリリリリ!!!! ゼニガメとシャワーズの「水鉄砲」とピカチュウの「電気ショック」! 効果は抜群だ!
          ポン! カメックスのホースから謎の物体が出てきた! その物体の正体は、プリン
          だった!
          プリン「プリ〜〜〜ン…」
          全員「プリン!?」
          そしてプリンはメカギャラドスの口の中に入ってしまった。
          ニュニュニュ!! その時、カメックスの手足と頭が出て、カメックスはようやく目を
          覚めた!
          カメックス「ガメーーーーー!!」
          セイヨ「あ! カメックスがやっと目を覚ましたわ!」
          ガシ!! カメックスはメカギャラドスのを押さえた!
          ムサシ「おのれー! 負けてたまるもんですか!!」
          カメックス「ガメ!!」
          バキ!!! カメックスの「メガトンパンチ」! 攻撃はメカギャラドスの腕を壊した!
          ロケット団「い!?」
          カメックス「ガメーーーーーー!!」
          ブーーーーーー!!! カメックスの「ハイドロポンプ」! 攻撃でロケット団が吹き
          飛ばされた!
          コジロウ「くそーー!! まだまだ!」
          コロン! その時プリンが転がってきた!
          プリン「プリ?」
          ロケット団「げ、プリン!?」
          プリン「プ〜〜プルル、プ〜〜プリ〜〜、プ〜〜プ〜リ〜ン〜〜〜…」
          プリンの「歌う」攻撃!
          ロケット団「あ…くーーー…」
          ヒューーー、ドボーーーン! メカギャラドスは真っ直ぐ海に落ちた。
          ゼニガメ「ゼニ!」
          ドボーン! ゼニガメは海に飛び込み、プリンを助けに行った。
          ドカーーーーーーーン!! だがメカギャラドスは爆発を起こした!
          サトシ「ゼニガメ!!」
          カスミ「プリン!!」
          でも、ゼニガメとプリンは無事だった。 ゼニガメはプリンを背中に乗せて、戻ってきた。
          ジュン「あ! ゼニガメとプリンは無事です!」
          サトシ「ホントか! よくやったな、ゼニガメ!!」
          ゼニガメ「ゼニ!」
          カスミ「でも、プリンは!?」
          プリンの目はクラクラしたままだった。
          ダイスケ「ふ、大丈夫! 気絶してるだけだ!」
          マチス「これでケースオーバーだな!」
          ???「まだまだ終わってはいないぜ!」
          全員「え!?」
          気付いたら、海のそこの上に謎の影が現れた!
          ???「クックックック…ここがカメックスの島か…」