ポケットモンスター小説版
          第104話 雷の神サンダー(前編)

          無人発電所でロケット団を倒したサトシ達は、トキワシティへ向かうため、無人発電所から出ようとするのだが…

          カスミ「何でまた道に迷うのよ!?」
          サトシ「仕方ないだろ? ここ結構広いんだから。」
          カスミ「広くても道に迷う事ないでしょ!?」
          サトシ「何だよ!? 俺のせいだって言うのか!?」
          カスミ「そうよ! どうせ道に迷うからよ!」
          タケシ「まあまあ、落ち着いて落ち着いて!」
          サクラ「そうよ、カスミ。 迷わせたのはサトシじゃないわよ!」
          カスミ「でも…」
          サトシ「まあ、ケンカしてる場合じゃないしな! どうにかしてここから出る方法を
          考えないとな!」
          シゲル「でもどうやって出ればいいんだ? エスパーポケモンの「テレポート」を使って
          も無駄だぜ?」
          サトシ「確かにそうだよな…ん?」
          ブルー「どうしたの、サトシ?」
          サトシ「あそこに変な物があるぞ?」
          アキラ「変な物? どこに?」
          サトシ「あそこに。」
          サトシは離れにある丸い変な物に指した。
          サムライ「あれでござるか?」
          サトシ「ああ。」
          サトシはその変な物へ行った。
          サトシ「こ、これは!?」
          その変な物の正体は巨大な卵だった! しかも黄色で、茶色いギザギザ模様をしていた。
          ボタン「ねえ、アヤメお姉ちゃん、これってもしかして…」
          アヤメ「ポケモンの卵!?」
          カツラはその卵を調べた。
          セイヨ「カツラさん、どうですか?」
          カツラ「確かにこれはポケモンの卵だ。 でもどう言うポケモンの卵だか分からない。」
          サトシ「そう言えば、二子島でフリーザーと出会った時、確かこういう卵みたいな物に
          入っていたな。」
          ジュン「じゃあ、この卵はまさか…」
          全員「伝説の鳥ポケモンの卵!?」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団は隠れながらサトシ達を見ていた。
          ニャース「ニャンとあれが伝説の鳥ポケモンの卵らしいニャ!」
          ムサシ「あのフリーザーと同じ伝説のポケモン!」
          コジロウ「トレーナーの憧れのポケモン!」
          ヤマト「世界で1番最強のポケモン!」
          コサブロウ「そして世界で1番珍しいポケモン!」
          サノスケ「なんとしてもゲットしなくてはな! そいつをゲットすれば、出世間違い
           なし!」
          ハンゾウ「でもフリーザーの時と同じ失敗しない?」
          ゴエモン「大丈夫! 今回は失敗しない「かも」な!」
          ハンゾウ「「かも」って、おい…」

          ―一方サトシ達―

          ダイスケ「中身はどんなポケモンだろうな? もっとカッコイイ奴だといいな!」
          マチス「でも伝説の鳥ポケモンって元々クールな奴らじゃねえのか?」
          ダイスケ「あ、確かにそうだよな。」
          ロケット団「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!」
          ナツメ「な、何なの? この不気味な笑い声は?」
          ムサシ「何だかんだと聞かれたら…」
          コジロウ「答えてあげるは世の情け…」
          エリカ「以下略でございますわ!」
          ズル! ロケット団はこけた!
          ムサシ「ちょっと! いきなり略しないでよ!」
          コジロウ「そうだそうだ! 後もう少しでカッコイイところだったのによ!」
          キョウ「だが聞くの面倒でござる。」
          ルミカ「コジロウ様、またお会いしましたわね!」
          コジロウ「お前、まだいたのか!?」
          コゴロウ「はいはい、変な真似はここでまた後にしてくれ!」
          ルミカ「いや〜〜〜ん、酷いですわーー!」
          ヤマト「次はあたし達の番よ! 何だかんだと聞かれたら…」
          コサブロウ「答えないのが普通だが…」
          アヤ「答えなくてもいいわよ!」
          ズル! ロケット団2はこけた!
          ヤマト「ちょっと! 変なセリフを巻き込まないでよ!」
          コサブロウ「そうだ! ちゃんと人のセリフを最後まで聞け!!」
          フウコ「あんた達のセリフが長すぎるのよ!」
          サノスケ「ならば次は俺達だ! 何だかんだと聞かれたら…」
          ゴエモン「答える筋合いはないが…」
          ドリオ「答えなくても当然よろしい!」
          ズル! ロケット団3はこけた!
          サノスケ「こら!! 勝手にセリフを終わらせるな!!」
          ゴエモン「せっかく気合を入れて言おうとしたのに!」
          ハンゾウ「あのー、俺の出番は?」
          キース「だって聞くほど長すぎるんだろ?」
          サトシ「まあ、それよりも、何しにここに来た!?」
          ムサシ「それは当然、その卵を奪いに来たのよ!」
          コジロウ「そう! 中身は伝説の鳥ポケモンだとね!」
          サトシ「何だと!?」
          ヤマト「もしもゲットすれば、あたし達は天下無敵のロケット団になるのよ!」
          コサブロウ「最強になりながら世界制服をする事が出来るのだ!」
          サノスケ「ゲットすればお金もドーーーン!」
          ゴエモン「そして出世オッケーだぜ!」
          ハンゾウ「夢のような物だなーーー…」
          ハンゾウは感動していた。
          サトシ「そんな事はさせないぞ!」
          ピキ! 何かの皹が割れた音がした!
          全員「え?」
          ピキピキピキピキ! だんだん皹の割れた音がした!
          マサ「この音は…」
          ミサ「もしかしすると…」
          その音は謎の卵から聞こえていた!
          ピカーーーーー!! 突然卵が光った!
          イミテ「きゃ!! な、何なの、この光は!?」
          タイチ「眩しくて何も見えない!」
          パキャーーーーーン!! 卵が割れた! そして光が収まり、謎のポケモンの姿が
          現れた! そのポケモンは黄色く刺のような羽をした鳥の姿をしていた。
          ???「ギャオーーーーー!!!」
          ライゾウ「こ、これは、何だ!?」

          ポケモン図鑑「サンダー・雷ポケモン・伝説の鳥ポケモンの1つ。 飛ぶ時にバチバチと
             何かの弾けるような音がする。 空が暗くなり稲妻が連続して落ちて行く
             果てに伝説のポケモンは現る。 別名「雷の神」。」

          ミズキ「こ、こいつも伝説の鳥ポケモン!?」
          ムサシ「あれがフリーザーと同じく伝説の鳥ポケモン?」
          コジロウ「待ってましたぜ! この時を!」
          ヤマト「絶対にゲットゲット!♪」
          コサブロウ「我らのため、ボスのため、給料のため、出世のため!♪」
          サンダー「ギャオ!」
          その時サンダーは何かの体制をしていた。 どうやら「吹き飛ばし」をする準備をして
          いるようだ。
          サノスケ「その体制は…」
          ゴエモン「もしかして…」
          ハンゾウ「もしかしすると…」
          ニャース「そうだろうニャ。」
          サンダー「ギャオーーーーーーーー!!!」
          バサ!! サンダーの「吹き飛ばし」攻撃! ロケット団は吹き飛ばされた!
          ロケット団1「早くもやな感じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          ロケット団2「そしてやな気持ち〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          ロケット団3「アンドやなフィーリング〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          キラ!
          ギロ!! サンダーはサトシ達へ睨み付いた!
          アツシ「こ、これはやばいかも…」
          サンダー「ギャオーーーーーー!!!」
          ヤス「ど、どうするんだ、サトシ?」
          サトシ「これはゲットするしかないぜ! シャワーズ、君に決めた!」
          シャワーズ「電気には弱いけど、僕がんばってみるよ!」
          シゲル「俺も手伝うぜ! サンダース、行け!」
          サンダース「サンダーーース!!」
          ブルー「あたしも手伝うわ! ブーちゃん、行くのよ!」
          ブーちゃん「ブーーー!!」
          サトシ「シャワーズ、「冷凍ビーム」連続攻撃!」
          シャワーズ「オッケー! ブーーーーーーーーー!!!」
          バシュバシュバシュバシューーー! シャワーズの「冷凍ビーム」! でもサンダーは攻撃をかわし続けた!
          サトシ「く、早すぎる!」
          シゲル「サンダース、「10万ボルト」だ!」
          サンダース「ダーーーーース!!」
          ビリリリリリリリリリリ!!! サンダースの「10万ボルト」!
          サンダー「ギャオーーー!」
          シャキーーーン!! サンダーの「光の壁」!
          バシューーーン!! サンダースの攻撃は弾き飛ばされた!
          シゲル「何!? 「光の壁」!?」
          アツシ「奴にそんな技を持ってたのか!?」
          カズ「当たり前だ。 どの電気系ポケモンだって持ってるぞ!」
          ブルー「ブーちゃん、「火炎放射」よ!」
          ブーちゃん「ブースターーーーー!!」
          ブォーーーーーーーー!! ブーちゃんの「火炎放射」! だがサンダーは攻撃を素早く避けた!
          ブルー「やっぱり、早すぎるわ!」
          サトシ「ならば次の技だ! シャワーズ、「オーロラビーム」!」
          シャワーズ「ラジャー! はーーーーーーー!!」
          バシューーーーーーー!! シャワーズの「オーロラビーム」!
          サンダー「ギャオーーーーーーーー!!!」
          ビリリリリリリリリ! サンダーの「電気ショック」!
          バシューーーン!! シャワーズの攻撃がぶち敗れた!
          サトシ「何!?」
          ビリリリリリリリリ!! シャワーズは攻撃を受けた!
          シャワーズ「うわーーーーーー!!」
          サトシ「シャワーズ!! 大丈夫か!? しっかりしろ!」
          シャワーズ「う…あ、あのポケモン、強すぎる…」
          シゲル「次は俺がやるぜ! サンダース、「ミサイル針」!」
          サンダース「サンダーーーース!!」
          シュシュシュシュ!! サンダースの「ミサイル針」!
          サンダー「ギャオ!!」
          バサ! サンダーの「吹き飛ばし」攻撃! サンダースの攻撃は吹き飛ばされ、真っ直ぐサンダースの方へ向かっている!
          シゲル「え!?」
          ブスブスブスブス!! サンダースは攻撃を受けた!
          サンダース「ダ〜〜〜ス…」
          シゲル「サンダース!!」
          ブルー「次はあたしの番ね。 ブーちゃん、「スピードスター」よ!」
          ブーちゃん「ブーーーーー!!」
          シュシュシュシュ!! ブーちゃんの「スピードスター」!
          ブルー「「スピードスター」の命中率は高いから、そう簡単には避けられないわ!」
          サンダー「ギャオーーー!!」
          ギュルルルルルルル!!! サンダーの「ドリル嘴」! サンダーはブーちゃんの攻撃を破り進んだ!
          ブルー「え、えーーー!?」
          ドカ!! ブーちゃんは攻撃を受けた!
          ブーちゃん「ブ〜〜〜…」
          ブルー「ブーちゃん!!」
          ヤス「これはやっぱり俺達の負けか?」
          サトシ「(く…あのポケモン、素早さが高すぎて余りにも攻撃できない! しかも
          強すぎる! どうすれば勝てるんだ!? あいつの素早さが高くなければ、攻撃
          が当たりやすいのに。 それにこんな時に空を飛んでいなければ…空? そうか、
          分かったぞ!)シゲル、カルロス、ちょっとこっちへ!」
          シゲル「え? 何だ?」
          カルロス「なんか閃いたのか?」
          サトシ「ああ! いいか、作戦は…」
          サトシは作戦を静かにシゲルとカルロスに言った。
          シゲル「その手で行くのか! よーし、やってやろうじゃねえか!」
          カルロス「俺も出来るだけがんばるぜ!」
          サトシ「よし! 早速作戦開始だ!」
          ケイタ「一体何の作戦を考えたんだ?」
          ブルーザー「さあ、分からねえな。」
          サトシ「ピカチュウ、君に決めた!」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シゲル「サンダース、もう一度頼むぜ!」
          サンダース「サンダス!」
          サンダー「ギャオーーーーーー!!」
          サトシ「よし、今だ!」
          カルロス「オッケー!」
          ガシ! カルロスはピカチュウとサンダースを掴んだ!
          カルロス「いっけーーーー!!」
          ブンブン!! カルロスはピカチュウとサンダースを高く投げ飛ばした! そして
          ピカチュウとサンダースはサンダーの真上まで止まった!
          サンダー「ギャオ!?」
          サトシ「よーし! ピカチュウ、「雷」だ!」
          シゲル「サンダースも「雷」!」
          ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーー!!!」
          サンダース「サンダーーーーーーーーース!!!」
          ドカーーーーーーーーン!!! ピカチュウとサンダースの「雷」! 効果は抜群だ!
          サンダー「ギャオーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
          クリスティ「すごいわ! ピカチュウとサンダースの「雷」を同時で攻撃したわ!」
          コゴロウ「しかもダメージは2倍だぜ!」
          サンダー「ギャオ〜〜〜…」
          ブレイク「お! サンダーが弱ってるぜ! これがゲットのチャンスだ!」
          サトシ「よーし、俺がとどめをさすぜ! 行け、ハイパーボール!」
          ポン! コロコロ、コロコロ、コロコロ、コロコロ…
          全員「…………………………………………」
          コロコロ、コロコロ、シュウーーー…
          サトシ「や、やったー! サンダー、ゲットだぜ!!」
          ピカチュウ「ピッピカチュウ!」
          アシュラ「すごいでござるぞ、サトシ殿! よくぞあんな手強いポケモンをゲットしたで
           ござるな!」
          サトシ「ああ! これでシャワーズの仇を取ったぜ!」
          シャワーズ「サトシ…ありがとう!」
          サトシ「ハッハッハ! いいってもんよ! それにシゲル、カルロス、力を貸して
          ありがとう! それにブルーも、ありがとう!」
          シゲル「いいんだよ! どうせ俺達が勝ったんだからな!」
          カルロス「どうせ手を貸すのは俺の仕事さ!」
          ブルー「あたしには何も出来なかったけど、サトシもサンダーゲットしておめでとう!」
          サトシ「うん!」
          ???「これで終わったと思うのは大間違いなんだよな!」
          全員「え!?」
          ドカーーーーーーン!! 近くの壁に爆発が起きた!
          ゼトラ「な、何だ!?」
          ???「ここが無人発電所か…」

          突然謎の敵が無人発電所に出現した! 果たして、その敵の正体とは!?
          続く…