ポケットモンスター小説版
          第108話 ハナダジム!水中の戦い(後編)

          ハナダジムでリユニオンのゲルトと戦っている間、突然謎の影が現れ、ボトムスウェルを倒した。

          サトシ「ま、まさか…」
          ゼトラ「お前は…」
          ???「そう。 久しぶりだな、サトシ。 そして、ゼトラ!」
          そしてその謎の影の正体は…デルヴァだった!
          全員「デルヴァ!?」
          ゲルト「デルヴァだと!? 最近姿を見当たらないと思ったら、まだ無事だったんだな?」
          デルヴァ「それはどう言う意味かな?」
          ゲルト「まあいい、助っ人が来たのならこれで気が楽になった! ボトムスウェル、
          さっさとそいつらを始末しろ!」
          デルヴァ「おい! 早くボトムスウェルを捕獲しろ!」
          全員「え!?」
          ゲルト「な!?」
          デルヴァ「早くしろ! 捕獲しないとまた復活するぞ!」
          ブレイク「あ、ああ! 行け、モンスターボール!」
          ポン! コロコロ、コロコロ、シュウーーー…
          ブレイク「よっしゃー! ボトムスウェル、ゲットだぜ!」
          ゲルト「何!?」
          カズ「おー! これでボトムスウェルをゲットする事が出来たぜ!」
          ルミカ「でも何でいきなりでしょうか?」
          ゲルト「き、貴様! 何の真似だ!? なぜお前が奴らにボトムスウェルを捕獲しろと
          言った!? 俺達軍団の一員のくせになぜ奴らを!?」
          デルヴァ「お前達軍団の一員? 何の事だ?」
          ゲルト「は?」
          デルヴァ「俺は軍団を辞めた! だからボトムスウェルを捕獲しろと言った!」
          ゲルト「な、何!? な、なぜだ!? なぜ軍団を辞めた!?」
          デルヴァ「ふん! 理由は言えないね! 軍団を辞めた限り、お前に何も言う必要はない。 
           俺は今でももう悪の存在じゃないからな。」
          ゲルト「き、貴様! まさか俺達を裏切ったな!?」
          デルヴァ「まあ、そう言う事だろうな。 今でもサトシ達の味方になっているからな。」
          サトシ「え?」
          ケイタ「デルヴァの奴、俺達の味方になるのか!?」
          デルヴァ「サトシ達の次に俺は人類の味方。 そしてポケモンの味方だ。 俺はもう
           お前達の味方じゃない。 悪いな、ゲルト。 残念だけど、今から全滅に
           させてもらうぜ。」
          ゲルト「く、くそ! 裏切り者が増えたな! 裏切り者はこの世に必要はない! 望み
          通りに死なせてくれる!」
          デルヴァ「サトシ! お前は十分に戦った! ここは俺とゼトラに任せな!」
          サトシ「え!? でも…」
          デルヴァ「心配するな! 俺はもう敵ではない! 俺を信じろ!」
          サトシ「デルヴァ…分かった! じゃあ、後は頼む!」
          デルヴァ「分かってるぜ! 準備はいいか、ゼトラ?」
          ゼトラ「お前、何で俺達の味方になる? なぜ俺達を助けた?」
          デルヴァ「…説明は後にしてくれ。 今じゃ答えられないからな。 それに、俺は今でも
           お前と同じリユニオンの裏切り者だからな。 まあ、正義の味方のような物
           だろうな。 俺はお前がサトシの味方である事は、当然誉めるけどな!」
          ゼトラ「デルヴァ…」
          デルヴァ「さあ、一緒にゲルトを倒そうぜ!」
          ゼトラ「…ああ!」
          デルヴァ「よし! 行くぜ、ゼトラ!」
          ゼトラ「おう!」
          2人「うぉーーーーーーーーーーー!!!」
          ゲルト「ふん! バカめ! 「水球弾」(すいきゅうだん)!」
          ドン!! ゲルトの「水球弾」!
          デルヴァ「食らえ! 「火球弾」(かきゅうだん)!」
          ドン!! デルヴァの「火球弾」!
          ドカーーーーン!! 攻撃は互角に命中した!
          ゼトラ「食らえ! 「雷刃撃」(らいじんげき)!」
          ビリリリリリ!! ゼトラの「雷刃撃」! だがゲルトはゼトラの攻撃から離れた!
          ゲルト「ふん! 食らえ、「獣鬼水撃波」(じゅうきすいげきは)!」
          ブーーーーーー!! ゲルトの「獣鬼水撃波」!
          デルヴァ「そんなもん効かねえぜ! 「炎守壁」(えんしゅへき)!」
          ブォーーーーーー!! デルヴァの「炎守壁」!
          バシューーーーン!! ゲルトの攻撃が弾き飛ばされた!
          ゲルト「何!?」
          ゼトラ「隙あり! 「烈風斬」(れっぷうざん)!」
          シューーーーン!! ゼトラの「烈風斬」!
          グサ!! ゲルトは攻撃を受けた!
          ゲルト「ぐは!!」
          カツラ「おー! 命中したぞ!」
          ゲルト「く、くそ! 「撃砲水波」(げきほうすいは)!」
          ブーーーーーー!! ゲルトの「撃砲水波」!
          サトシ「あれは、「ハイドロポンプ」と同じだ!」
          デルヴァ「そんなもんで俺達を殺せるか? 「火炎烈風斬」(かえんれっぷうざん)!」
          シューーーーン、ブォ!! デルヴァの「火炎烈風斬」!
          バシューーーーン!! デルヴァの攻撃は「撃砲水波」を破った!
          ゲルト「な!?」
          グサ!! ゲルトは攻撃を受けた!
          ゲルト「ぐ!!」
          ブルーザー「すげー、デルヴァの奴、あんなに強いとは…」
          クリスティ「しかも炎攻撃は水攻撃に強いわ…」
          カルロス「あいつ、軍団を辞めた間、修行してたんだな?」
          ゼトラ「どうした? もう戦う力がないのか?」
          ゲルト「ふ、ふざけるな! 最強なのはこの俺だ! 「水流烈風斬」(すいりゅう
          れっぷうざん)!」
          シューーーーーン!! ゲルトの「水流烈風斬」!
          デルヴァ「弱そうな攻撃だな! 「熱炎砲」(ねつえんほう)!」
          ブォーーーーーー!! デルヴァの「熱炎砲」!
          バシャーーーーーン!! デルヴァの攻撃は「水流烈風斬」を弾き飛ばした!
          ゲルト「な!?」
          そしてゲルトは攻撃を受けた!
          ゲルト「ぐぁーーーーーー!!」
          デルヴァ「行くぜ、ゼトラ!」
          ゼトラ「おう!」
          デルヴァ「「爆地岩炎撃」(ばくちがんえんげき)!」
          ドカーーーーーン!! デルヴァの「爆地岩炎撃」!
          ゲルト「ぐ!!」
          ゼトラ「「殺斬り」(さつきり)!」
          グサグサグサグサ!! ゼトラの「殺斬り」!
          ゲルト「ぐは!!」
          デルヴァ「「龍炎斬」(りゅうえんざん)!」
          ブォ!! グサ!! デルヴァの「龍炎斬」!
          ゲルト「ぐぁ!!」
          ゼトラ「「空円斬」(くうえんざん)!」
          ギュルルルルルル!! グサ!! ゼトラの「空円斬」!
          ゲルト「うが!!」
          デルヴァ「「火光波」(かこうは)!」
          バシューーーーー!! ドーーーーン!! デルヴァの「火光波」!
          ゲルト「ぐぉ!!」
          コゴロウ「す、すげー戦いだ。 しかも必殺技ばかりで戦ってる!」
          ブレイク「ゼトラも結構強いんだな!」
          アシュラ「デルヴァ殿も同じでござる! これなら勝てるかも!」
          ゲルト「ば、バカな…俺よりも、強いとは…」
          デルヴァ「さて、そろそろとどめをさそうか! 俺が軍団を辞めた間、やっとここまで
           覚えた新必殺技をな!」
          ゼトラ「え? 新必殺技? お前、前には持ってなかったのか?」
          デルヴァ「ああ! 軍団を辞めた間、修行をしてね! その時から新しい技を覚えたのさ! 
           しかも、これは協力その物だ! 今から見せてやるぜ!」
          ブォ!! デルヴァの手から火球が出た!
          デルヴァ「食らえ、「火球弾炎脚」(かきゅうだんえんきゃく)!」
          ドーーーーーーン!! デルヴァの「火球弾炎脚」!
          ゲルト「な!?」
          ドカーーーーーーーン!! ゲルトは攻撃を命中した! そして命中されたゲルトは、
          吹き飛ばされた。
          ゲルト「くそーーー!! 覚えてろよーーーーーー!!」
          シゲル「やったー! ゲルトを倒したぜ!」
          仲間達が喜んだ。
          サトシ「これで終わったな。」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「うん!」
          サトシ「それより、カスミ! もう大丈夫か?」
          カスミ「う、うん…大丈夫…でも…サトシが死ななくて、よかった…」
          サトシ「ふ…」
          サトシは微笑んだ。 そこでゼトラとデルヴァはサトシ達を見つめていた。
          ゼトラ「なあ、デルヴァ。」
          デルヴァ「あ? 何だ?」
          ゼトラ「ありがとな、協力してくれて。」
          デルヴァ「…ふ。 いいってもんよ!」
          デルヴァも微笑んだ。

          ―次の日―

          デルヴァはその時姿を消した。 そしてサトシ達は今、ハナダジムの出口にいる。
          シミズ「いやー、ジムを救ってくれてホントに感謝するよ、サトシ!」
          エミ「私達とこの街の人達を助けてくれて、ありがとう、サトシ君!」
          サトシ「いやー、いいんだけど、最後まで戦ってくれたのはゼトラだし!」
          ゼトラ「まあな。」
          シミズ「ところで、一緒に戦ったあいつはどうしたんだ?」
          ゼトラ「さあな。 突然どこか行っちまったよ。」
          エミ「彼にも感謝したかったのになー。」
          ブルー「ねえ、これからジムと劇はどうするの?」
          シミズ「ジムは今日中で終わらせて見せるよ! 明後日までまだ時間があるからな!」
          エミ「助手達は明日まで帰ってくるって連絡が来たから、修理の事は大丈夫! 後、劇を
             明後日まで続けるわ! リーダー達の代わりとしてね!」
          カスミ「ごめんね、あたし達最後までここにいられなくて。」
          シミズ「心配しないでください! リーダーはサトシと一緒にいる方がもっといいです
          から、このジムの事は心配しないでください!」
          カスミ「そうなの、じゃあ分かったわ! それから、さっき心配かけてごめんね。」
          エミ「ううん! カスミさんも無事にいられた事だし、これで本当によかったわ!」
          シミズ「でもリーダー達が行ってしまうと、このジムのポケモン達の数が減っちゃうなー。 
          カスミさん、ちょっとポケモンをここへ預けさせて頂けませんか?」
          カスミ「えーーー!?」
          タケシ「そう言えばタッツーを預けた方がよさそうだな。」
          サムライ「ここのプールに気に入ったからでござるからな!」
          カスミ「しょうがないわね。 タッツー預けさせるから、大事にしてよ!」
          エミ「任してください!」
          シミズ「あ、そうそう! 後スターミーも!」
          カスミ「えーー!? スターミーも!?」
          サクラ「これもジムのためだから、預けてもらいなさい。」
          カスミ「もう、しょうがないわね。 ちゃんと大事にしてよ!」
          エミ「任せてください! それから、このトゲピーも!」
          トゲピー「チョッゲー!」
          カスミ「あーーー! トゲピーはだめ! コダックならいいけど?」
          コダック「クワ?」
          シミズ「いや、コダックは遠慮します…」
          カスミ「何でよ!?」
          エミ「後ピカチュウとシャワーズも…」
          サトシ「絶対にだめ!」
          エミ「やっぱりね。」
          シミズ「じゃあ、預けるポケモンはこれだけです! リーダー、旅に気を付けて
          ください!」
          エミ「私達も出来るだけ応援してますから!」
          カスミ「ありがとう、みんな!」
          シミズ「あ、それからサトシ、ちょっと…」
          サトシ「ん? 何だ?」
          シミズ「(カスミさんの事、頼んだよ!)」
          サトシ「え?」
          シミズ「ハッハッハッハ! まあ、お前もがんばりたまえ!」
          サトシ「(あ、あいつ、まさか、俺がカスミの事が好きだと言う事を知ってるのかな?)」
          エミ「サトシ君、がんばってね! 私も応援してくるから!」
          サトシ「ああ、ありがとう! じゃあ、またな!」
          カスミ「シミズさん、エミさん、またねー!」
          シミズ「がんばってくださーい!」
          エミ「また来てくださーい!」
          サトシ達は行ってしまった。

          ―道の真中―

          アキラ「なあ、俺思ってたんだけどさ。 ハナダジムって、公式ジムじゃなかったっけ?」
          アヤメ「突っ込まないの!」
          サトシ「……………………………」
          ボタン「あれ? どうしたの、サトシ?」
          サトシ「いや、デルヴァの事なんだけど。 あいつ今頃、どうしたのかなって。 それに、
          何であいつは俺達を助けたかなっと思ってね。」
          セイヨ「きっとまた会えるかもしれないわよ、サトシ君!」
          ジュン「そうですよ! また会えますよ!」
          サトシ「そうだな!」
          ???「今でも俺はまだここにいるぜ?」
          全員「え!?」
          シュン!! その時デルヴァが現れた!
          全員「で、デルヴァ!?」
          デルヴァ「よ! また会ったな!」
          ダイスケ「な、何でこんな所に!?」
          デルヴァ「今から俺は何でお前の味方になったか説明しようとしてな。」
          サトシ「え?」
          デルヴァ「説明しよう。 俺は軍団を辞めた間、旅立っていたのさ。 もちろん、世界中
           をな! 様々な場所を通りながら、俺は色々な物を見た。 それは静かな森、
           美しき海、奇麗な空と、笑顔で楽しく遊んでいた子供達とポケモンの顔を。 俺
           は思っていた。 この世界はとても素晴らしい世界だと。 平和…それこそ俺
           は思っていた。 この世界は罪とかは多いが、この世界には平和がまだ残って
           いる。 しかもなぜリユニオンは、この美しき世界を破壊しようと思っていた。 
           もしかして、ただ何かの理由でそれを狙っているかと…そう思っていた。」
          全員「……………………………」
          デルヴァ「俺は全然気付かなかった。 この世界は本当は、人間にとって大切な星、
           そして「平和」と「愛」と言う物もある星。 今まで悪をしている間、そう
           気付かなかった。 でも、ようやく分かった。 俺はこの世界と同じ人間。 
           人間が人間を抹殺するのは、人間の裏切り者として存在する。 俺は間違って
           いた。 同じ人間が人間を抹殺を企もうだなんて、今まで思い付かなかった。 
           リユニオンの奴らも、それを思い付いていなかったらしいな。 俺はとんでも
           ない罰を受けてしまった…でも、俺は人間である限り、もうこれ以上抹殺と
           言う物は考えない。 今から俺は、人間とポケモンを救い、この世界を守る! 
           俺はそう誓う事にする!」
          サトシ「…そうか。 これからは人間達の味方になるんだね!」
          デルヴァ「ああ、そう言うつもりだ! それから頼みがある。 俺はもう1回始めから
           やり直したい。 俺もお前達と一緒に行かせてくれ!」
          サトシ「え!? で、でもどうして?」
          デルヴァ「お前達がこの世界を守る目標を持つのなら、俺もお前達と協力する! 俺さえ
           いれば、役に立つはず! 俺も今は人間と世界の味方として生まれ
           変わったんだからな! だから、俺もお前と一緒に行かせてくれ!」
          サトシ「………………」
          シャワーズ「ねえ、仲間にさせようよ。 デルヴァはもう僕達の味方なんだから!」
          サトシ「…それもそうだな! いいぜ、仲間にしても!」
          デルヴァ「ホントか! ありがとう、サトシ!」
          サトシ「いいって! お礼を言うのはこっちの方! 昨日俺達を助けてくれて、
          ありがとう!」
          デルヴァ「ああ! これからもよろしくな、サトシ!」
          サトシ「こちらこそよろしく、デルヴァ!」
          サトシとデルヴァは握手した。
          ブルー「これで仲間が増えてよかったね、サトシ!」
          サトシ「うん!」

          ハナダジムでゲルトを倒し、デルヴァを新しく仲間にさせたサトシ達。 おまけに
          ブレイクもボトムスウェルをゲットしたし、次に向かうのはトキワシティ! サトシ達はいつに、トキワシティに着くのか?
          続く!