ポケットモンスター小説版
          第115話 波乗りピカチュウの伝説

          ビンヌでニシノモリ教授と出会った後ロケット団を倒し、ヤドランの進化の謎を解明したサトシ達。 自主トレをするため、ビンヌで
          修行する事にした。 サトシ達は今、ある
          道路でジョギングをしている。

          サトシ「エッホ、エッホ…みんな、がんばってるか?」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「うん、がんばってるよ!」
          シゲル「でも朝早く起きて特訓するのって、厳しいな…」
          ブルー「でも、これが特訓の1つだから仕方ないわよ!」
          タケシ「サトシの奴、張りきってるな!」
          カスミ「ポケモンリーグに出場するためだから、それぐらい張りきるわよ!」
          ビューーーーン!! 謎の影が素早くサトシ達に通りすぎた!
          全員「え!?」
          その影の正体はデルヴァだった! デルヴァは何とものすごいスピードで走っていた。
          サトシ「で、デルヴァ!?」
          デルヴァ「おーい、サトシ! 悪いけど先に行くぜー! ん?」
          ドカーーーーン!!! その時デルヴァは余所見をしている時、突然に前にある謎の物体にぶつかった!
          デルヴァ「あぐぁ!!」
          ドサ!! デルヴァは倒れた!
          デルヴァ「な、何じゃい〜〜〜…」
          サトシ「デルヴァ、大丈夫か!?」
          ピカチュウ「ピッカッチュウ!?」
          シャワーズ「大丈夫、デルヴァ!?」
          ブルーザー「何やってんだよ、デルヴァ?」
          デルヴァ「いってー、何だよいきなり?」
          サトシ達の前には車があった。
          ガチャ! 車から男の人が出て来た。
          男の人「おい、どこ見て歩いてんだよ!? 気を付けやがれ!」
          デルヴァ「な!? 貴様こそなんだ!? 道にのド真中に止まってよ!!」
          男の人「貴様とは何だ、貴様とは!?」
          デルヴァ「あー!? 文句あんのか、コラ!!!」
          サムライ「お、お主ら、ケンカはやめるでござる…」
          ???「コラー!! ケンカは止しなさーい!!」
          その時白バイに乗ったジュンサーが来た。
          サクラ「あ、ジュンサーさんだわ?」
          ジュンサー「君達、何でケンカしてるの!?」
          デルヴァ「こいつが道の真中で止まってるんだよ!」
          男の人「貴様の次にこいつとは何だ!?」
          デルヴァ「どっちも同じだろうが!!」
          アヤメ「ちょっと、やめなさいよ!」
          ジュンサー「まあまあ、落ち着いて! でも貴方達、道が込んでる事を知らないの?」
          全員「へ?」
          ジュンサー「ほら、よく見なさい!」
          サトシ達は少し道の横の方へ見た。 先には何と車で渋滞だった!!
          全員「え!?」
          ジュンサー「渋滞だって知らなかったみたいね。 悪いのは貴方の方よ。」
          デルヴァ「そ、そんな…」
          ジュンサー「知らなかったのならしょうがないわね。 今度こそ気を付けなさい!」
          男の人「ったく、今度こそ気を付けろよ!」
          男の人は車に戻った。
          デルヴァ「きーーー、何だあんニャロー! 1回「火球弾炎脚」(かきゅうだんえんきゃく)
               でぶっ飛ばしたろか!?」
          ブレイク「そ、それはやめろ、デルヴァ。」
          ジュンサー「君達ジョギングしてるの? ここでジョギングしてもいいけど、車に気を
                付けるのよ!」
          サトシ「あ、すみません。 ほら、デルヴァも謝れよ!」
          デルヴァ「何で俺まで謝らなきゃいけねえんだよ!? あいつの性格が先にケンカ
               売ったんだぜ!?」
          ジュンサー「それは仕方ないわよ。 ここの人達、渋滞で結構ストレス溜まってるからね。」
          ボタン「ところで、これは一体何なんです?」
          アキラ「そうだな。 よく見ると他の車の上にサーフボードとかあるし…」
          気付いたらさっきの車と先にある車全部、車体の上にサーフボードが置かれていた。
          ジュンサー「ああ、「ビッグ・チューズデイ」が来るからなのよ!」
          全員「ビッグ・チューズデイ?」
          ジュンサー「あれを見てごらん!」
          ジュンサーは海の方へ指した。 そこには大きく高い岩があり、サーファー達は手に旗を持ちながら波に乗って、そこへ向かって
          跳んで行った。
          サーファー「うわ!!」
          ドッバーーン!! サーファーは海に落ちた。
          セイヨ「何やってるのかしら?」
          ジュン「何だかみんな落ちてばかりですね?」
          ダイスケ「一体何やってるんですか、ジュンサーさん?」
          ジュンサー「伝説になろうとしてるのよ。 ジャンのように!」
          全員「ジャン?」
          ジュンサー「伝説のサーファー、ジャン。 その昔、彼は20年に一度に来るビッグ・
                チューズデイに乗って、あの高さに登って、旗を立てたの。 それ以来多く
                のサーファーがチャレンジしたけど、大岩の天辺にあるのは、今でもジャン
                の旗だけ。」
          マチス「すごいサーファーだったんだな。」
          デルヴァ「あんな天辺ならば、俺のハイジャンプで一撃だぜ!」
          カルロス「それは反則だと思うが…」
          クリスティ「ビッグ・チューズデイって、大波の事なんですか?」
          ジュンサー「ええ、そうよ!」
          コゴロウ「あれ? でも大波の事「ビッグ・ウェーブ」と呼ぶはずでは…」
          ジュンサー「ビッグ・チューズデイはそれの別名なのよ!」
          アシュラ「なるほどでござるか。」
          サトシ「ふーん…」
          サトシはなぜかニヤリと笑った。

          ―海―

          サトシ達は海で遊んでいた。 サトシはコダック型サーフボートを持って、海へ
          向かおうとする。
          サトシ「おい、みんな! 早く来いよ!」
          カスミ「ちょっと、自主トレはどうするのよ!?」
          タケシ「伝説になるのも、自主トレの1つらしいな。」
          カスミ「全くもう、またサボるんだから!」
          ナツメ「でも伝説ってすごい事ね。 あの大岩の天辺に旗を立てた人が伝説になれるって
              聞いた事ないわ。」
          エリカ「そうですわね。 さすがに不思議な話しですわね。」
          ???「ダーリンはいつもがんばり屋さんやからな!」
          ボン! ウンディーネが現れた!
          全員「ウンディーネ!?」
          ウンディーネ「でもダーリン、サーフィンしたらカッコええやろうなー。 ウチ見て
                 みたいもんやけどなー。」
          キョウ「お主何しに来たんでござるか?」
          ウンディーネ「見に来たに決まっとるさかい! 当然の事やろ?」
          その時ピカチュウ、シャワーズとトゲピーは水遊びをしていた。
          ピカチュウ「ピッカピッカ!」
          シャワーズ「きゃははは! 冷たいなー!」
          トゲピー「チョゲチョゲー!」
          ピカチュウ「ピ?」
          ピカチュウは突然浜辺の崖の方へ見た。 そこにはもう1匹のピカチュウがいた。 そのピカチュウは老けているが、妙に尻尾の
          方に青く光っていた。
          ピカチュウ「ピ、ピカ?」
          シャワーズ「どうしたの、ピカチュウ?」
          ピカチュウ「ピッカ!」
          ピカチュウは崖の方にいるピカチュウに指した。 シャワーズはそれを見た。
          シャワーズ「あれは…ピカチュウ? でも尻尾が光ってる? 何だろう?」
          ピカチュウ「ピッカ…?」

          ―浜辺の崖―

          老けたピカチュウがいる崖にはある小屋があった。 小屋の中にはある謎の人物がいた。
          ???「大波のようだな。 だが、ビッグ・チューズデイほどではない…」

          ―一方サトシ―

          サトシ「ひゃっほー!」
          サトシはサーフボードに乗って、波乗りをしていた。
          サトシ「うわ!?」
          ドバーーーン!! サトシは海に落ちた!
          ウンディーネ「あっちゃー! 惜しいわ! 後もうちょいだったのにー!」
          気付けばウンディーネはカメラを持っていた。
          アヤ「ねえ、何のためにカメラを…?」
          ウンディーネ「写真撮るに決まってるさかい! これなら、いつでもダーリンのサーフ姿
                 見られるんや…」
          コゴロウ「(師匠達と出会った精霊達って、こう言う奴らだったのかな…? すっげー
                悩む…)」
          サトシ「あーあ、やっぱりだめか…痛て!!」
          気付いたら、サトシの足はくじってしまった!
          サトシ「(く…足がくじっちまった!)」
          フウコ「ねえ、サトシ何だか、上がらないわよ?」
          全員「え!?」
          ドリオ「まさか、足がくじっちまったのか!?」

          その時崖にいた老けたピカチュウはサトシの方へ見た。
          ピカチュウ2「ピ!?」

          サトシ「うわ!!」
          ドバーーーーーン!!! サトシはいきなり大波に巻き込まれてしまった! 大波巻き
          込まれたサトシは、気を失い、海に浮かんでいた。

          一方崖の方では、老けたピカチュウは小屋へ走り出した。
          ピカチュウ2「ピカ!」

          カスミ「サトシ!!」
          シゲル「おい、サトシ!! どうしたんだ!?」
          ブルー「サトシー!!」
          ピカチュウ1「ピカピ!!」
          シャワーズ「サトシ!!」
          ウンディーネ「ダーリン!!」
          コゴロウ「俺サトシを助けに行く! アクアサイクル、出番だ!」
          ゼトラ「俺も行く! 奴を放っておくわけにはいかないからな!」
          ボンボン!! コゴロウとゼトラはカプセルのボタンを押し、アクアサイクルを出した!

          *アクアサイクルは「特別編3話 ルージュラのクリスマス」で登場したメカだ。
           
          その時ウンディーネはコゴロウのアクアサイクルに乗った。
          ウンディーネ「ウチも行く! ダーリンの事が心配や!」
          コゴロウ「分かった!」
          ヴィーーーーン!! コゴロウ、ゼトラとウンディーネはアクアサイクルでサトシの方へ向かった! その時もう1つの大波が現
          れ、サトシの方へ襲い始める!
          キース「また大波が来た! このままじゃサトシ死んじまうぞ!!」
          カスミ「サトシ!!!」
          コゴロウ「また大波来やがった!」
          ゼトラ「間に合え!」
          ウンディーネ「ダーリン!!」
          ズザーーーー!! その時謎のサーファーが現れ、サトシを助け出した!
          3人「な!?」
          サーファーはサトシを抱えながら、大波から渡り抜けた!
          マサ「あ、みんな! サトシが救われたぞ!」
          ミサ「ホントだわ! あのサーファーに救われたわ!」
          カスミ「よかったー…」
          シャワーズ「よかったね、ピカチュウ!」
          ピカチュウ1「ピ!」
          コゴロウ「な、何だあいつは?」
          ゼトラ「一体どこから?」
          ピカチュウ2「ピッカ!」
          サトシ「う、うーーーん…」
          サトシは少し目を開けた。 そしてサトシはボードに乗った老けたピカチュウの後姿を
          見た。
          サトシ「ぴ、ピカチュウ…?」
          サトシは再び気を失った。

          ―ある小屋―

          サトシ「う、うーーーん…ん?」
          サトシはやっと目が覚めた。
          カスミ「あ、サトシ! 無事だったのね!」
          ブルー「よかった、無事で…」
          シゲル「全く、驚かしやがってよ!」
          イミテ「そうよ、心配してたんだから!」
          サトシ「あ、ごめん。」
          ピカチュウ「ピカピ、ピカピカチュウ?」
          シャワーズ「サトシ、大丈夫なの?」
          サトシ「え、あ…」
          ウンディーネ「やっぱり大丈夫やないよね! あんなに酷い目にあったんやもんね!」
          ウンディーネはサトシに抱き付いた!
          サトシ「わ!? う、ウンディーネ!?」
          ウンディーネ「ホンマに大丈夫なんやろうな? 怪我はない? 足くじちもうたんや
                 ろ?」
          サトシ「あ、ああ。 でも大丈夫。 もう治ってるよ! ところで、俺は一体どうやって? 
          それに、ここは?」
          ???「私の家だ。」
          タイチ「このおじさんが助けてくれたんだよ!」
          サトシ「え? 貴方が俺を助けたんですか?」
          ???「ああ、そうだよ。 私はビンセント。 サーファーだ。」
          コゴロウ「突然大波が来た瞬間にお前を助けたんだよ。 元々俺とゼトラがお前を助ける
               つもりだったが、代わりにビンセントさんが助けてくれたんだよ。」
          サトシ「ホント? ありがとうございます!」
          ビンセント「お礼は私に言わなくてもいい。 礼は「マイケル」に言うんだな。」
          サトシ「マイケル?」
          ビンセント「あそこにいるピカチュウの事だよ。」
          ビンセントは崖にいる老けたピカチュウの方へ見た。 そのピカチュウの名前は
          「マイケル」と言うらしい。 その時ピカチュウはマイケルの所へ行った。
          ピカチュウ「ピカピカ!」
          マイケル「ピ?」
          ピカチュウ「ピッカッチュウ?」
          マイケル「ピッカ!」
          ピカチュウ「ピカピッカ?」
          マイケル「ピカチュウピカピ!」
          ピカチュウとマイケルは会話し始めた。
          ビンセント「マイケルが知らせてくれたら、君を助けられたんだ。」
          サトシ「そうなんだ。」

          ―海の中―

          海の中にロケット団のギャラドスがたの潜水艦があった。 ロケット団はスコープで崖にいるピカチュウとマイケルを見た。
          ムサシ「きゃー! ピカとピカでピッカピカ! 纏めてゲットすれば、給料倍増と出世
              だって思いのままよ! それじゃ、作戦開始!」
          コジロウ「へーい。」
          ニャース「ニャー。」

          ―ビンセントの家―

          ライゾウ「でも貴方のマイケルすごいですね!」
          ミズキ「そうですよ、サーフボードに乗せるなんて、全くすごすぎます!」
          アツシ「よくあんなに訓練しましたね!」
          ビンセント「私が訓練したんじゃない。 始めからあったんだよ。 あのマイケルは
                特別なんだ。」
          全員「え?」
          ビンセント「マイケルと会ったのは、もう20年も前の話だ。 マイケルは1人で海を
                渡って来た。 彼の身に何があったのか分からないが…その日から、
                マイケルは私の家族となった。 しかもマイケルは体で波を感じる事が
                出来るピカチュウだったのだ! 大波が近づいた事や、その動きも予測する。
                私とマイケルは、コンビを組んで、あらゆる波を乗りこなして来た。 それ
                はもう20年も続いている。」
          サトシ「へぇー。」
          ヤス「訓練したんじゃないのか。」
          カズ「不思議なポケモンだな。」
          ケイタ「でも何だかビンセントさん同じですね。」
          ビンセント「ん? 何が?」
          ケイタ「ビンセントさんの髪の毛のスタイルって、ゼトラの髪の毛とそっくりですよ!」
          ビンセント「え?」
          ゼトラ「ん?」
          ビンセントとゼトラはお互い見詰め合った。
          ビンセント「あっはっはっは! 確かに同じだな! これは偶然だと思うな!」
          ゼトラ「(偶然て言うか、これ? まあ、俺の髪の色は白と半分紫だけどな。)」
          ビンセント「ところで、前から言いたかったのだが、サトシ君の側にあるあれは?」
          サトシの側にはウンディーネがいた。
          ウンディーネ「あ? ウチの事? ウチはウンディーネ、水の精霊や! 人はウチの事
                 人魚の人形とか呼んどるさかい。」
          ビンセント「ほほう、喋るのか。」
          ウンディーネ「何や? 喋っちゃあかんのか?」
          ビンセント「いや、そう言う意味で言ったわけでは…サトシ君、この子は一体?」
          サトシ「ああ、実は…」
          サトシはマナの精霊の事をビンセントに説明した。
          ビンセント「なるほど、この世界にそう言う精霊がいるとは、知らなかったな。 しかも
                それを探し回ってるとは、君達も大変だね。」
          サトシ「まあ、そうですけどね。」
          ウンディーネ「でもウチはダーリンの事がとっても好きなんやから、ずーっと一緒なんや
                 で!」
          ウンディーネは再びサトシを抱き付いた。
          サトシ「うわ! ちょっと、止せって!」
          ビンセント「ハッハッハッハ! 君達いい組合だな!」
          サトシ「いや、別にそう言うわけじゃ…」
          コゴロウ「(何だかこの人、ウンディーネの事で全く驚いてない…さすがに冷静な人だ…)」
          その時カスミは壁に付いているフレームを見た。 フレームの中には幼いビンセントと
          ビンセントのサーフボードを持った男の人が写っていた。
          カスミ「あら? あの写真に写ってる人は誰かしら?」
          ビンセント「あれはジャンだ。 伝説のサーファー、ジャン!」
          全員「ジャン!?」
          ビンセント「ジャンは海の男達。 みんなの憧れだった…どんな波も恐れない勇気と
                見事なテクニック。 そんなジャンに憧れて、私はサーフィンを始めた。 
                始めてサーフィンをやってみた私は、余りなれていなかった。 だが、
                ジャンが私を教えてくれたおかげで、サーフィンのテクニックを習う事が
                出来た。 私はジャンを目指した…だが、私達は知らなかったジャンはこの
                浜辺である波を待っていたのだ。 ビッグチューズデイ、20年に一度の
                大波!! 他のサーファー達は、ビッグ・チューズデイを挑んだが、簡単に
                負けてしまった。 ジャンはそれに挑んだのだ。 その時ジャンは伝説と
                なった。 全てのサーファー達は、語り継がれる伝説に…そして彼は私に
                こう言った。 「次は君の出番だ」と…ジャンはそう言って、ジャンの
                サーフボードを私に譲った。 そしてジャンは、遠い海へと旅立って
                行ったのだ。」
          カツラ「なるほど…じゃあ君が使っていたあのサーフボードは、ジャンの物だったのだ
              ね?」
          ビンセント「ああ、その通りだ。」
          アツコ「じゃあ、その後どうしたんですか?」
          ビンセント「20年も過ぎ、私はビッグ・チューズデイに挑戦した。 しかし、私は失敗
                した…」
          カルロス「失敗した?」
          ビンセント「ああ。 気落ちした私は、サーフィンをやめようとさえ思っていた。 
                マイケルと出会ったのは、その時だった。 板の上で海を渡り、体で波を
                感じるピカチュウ…あいつのおかげで、再びサーフィンを出来るように
                なったのだ。」
          シゲル「へぇー、そう言う過去があったんだ。」
          ブルー「じゃあ、後はビッグ・チューズデイのみなのね?」
          ビンセント「そう言う事だ!」
          ウンディーネ「でもこのビッグ・チューズデイっちゅーもんはすごい奴やろうな。 ウチ
                 全く聞いた事なかったわ。」
          サトシ「よーし、俺達も応援するぜ!」
          ピカチュウ「ピカーーー!!!」
          マイケル「チュウーーー!!!」
          ビンセント「ん?」
          カスミ「な、何なの!?」
          サトシ達はビンセントの家から出た。 出てみたら、ピカチュウとマイケルは謎の手に
          掴んでいた!
          サトシ「ピカチュウ!!」
          ビンセント「マイケル!!」
          サトシ達は崖の下を見ると、謎の手はメカギャラドスの物だった!
          ビンセント「何だ、これは!?」
          ブシューーーーー!! その時メカギャラドスの中から水が噴射して、水の上に
          ロケット団がいた!
          ムサシ「何だかんだと聞かれたら…」
          コジロウ「答えてあげるが世の情け…」
          ムサシ「世界の破壊を防ぐため…」
          コジロウ「世界の平和を守るため…」
          ムサシ「愛と真実の悪を貫く…」
          コジロウ「ラブリーチャーミーな敵役…」
          ムサシ「ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ピューーー! ロケット団の手に持っている扇子から水が噴射した!
          ムサシ「銀河を駆けるロケット団の2人には…」
          コジロウ「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ!」
          ニャース「ニャーンてニャ!」
          ガチ! メカギャラドスの中にいたニャースは、水のスイッチを切った! そして噴射
          していた水は止まった。
          ロケット団「あら? あーーーれーーーーーーーーーーー!!!!!」
          ドスーーーーン!! ロケット団は落ち、メカギャラドスに落ちた。
          コジロウ「いてててて…」
          ムサシ「とにかく、ピカチュウ2匹共、あたし達が頂くわよ!」
          そしてメカギャラドスは海の中へ沈んで行った。
          サトシ「ピカチュウ!!」

          ―海の中―

          ロケット団はメカギャラドスに乗って、海中へ泳ぎ続けていた。 ピカチュウとマイケルは、防電装置のカプセルの中に閉じ込んで
          いた。
          コジロウ「いやー、こんな簡単に成功するとはなー。」
          ニャース「でもシャワーズをゲット出来ニャくて残念だニャ!」
          ムサシ「シャワーズはまた後で! とにかく、さっさと逃げ捲くるのよ!」
          その時暗い海中に、赤く光る目が見えた。
          ロケット団「ん?」
          気付いたら、周りには野生のギャラドスが迫っていた!
          ギャラドス達「グォーーーーー!!!」
          ロケット団「げーーーーー!!! ギャラドス!!!!」
          コジロウ「そ、そう言えば、この辺はギャラドスが卵を産む場所らしいって…」
          ムサシ「そう言う事は早く言ってよ!!!」
          ギャラドス達「グォーーーーー!!」
          バシューーーーー!!! ギャラドス達の「破壊光線」!
          ロケット団「わーーーー!! 逃げろーーーーー!!!」
          ロケット団は「破壊光線」の攻撃をかわしながら逃げ続けた。

          ―一方サトシ達―

          サトシ達はビンセントのモーターボートに乗って、メカギャラドスを探し回っていた。 
          ブルーザー達はアクアサイクルに乗って、サトシ達と同じくメカギャラドスを探していた。 
          タケシ「ブルーザー、見付けたか!?」
          ブルーザー「いや、見付かんないぜ!」
          ボン! その時ウンディーネが出て来た!
          サトシ「ウンディーネ、見付かったか?」
          ウンディーネ「ううん、見付かあらへんよ。」
          サトシ「くそー、ロケット団め、どこへ行ったんだ!?」
          サムライ「でも何なんでござるか? 空がいきなり曇ってるでござるぞ?」
          サクラ「嵐でも来るのかしら?」
          アヤメ「あら? サトシ、あそこ!」
          サトシ「え?」
          ドバーーーーーン!! 海のそこからメカギャラドスが出て来た!
          サトシ「あれは、ロケット団!」
          ドカーーーーーン!!! 野生のギャラドス達の「破壊光線」はメカギャラドスに命中し、爆発した! そして半分壊れたメカギャ
          ラドスと共に、ロケット団は吹き飛ばされた。
          ロケット団「やな感じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          キラ!
          バシャーーーン!! その時ピカチュウとマイケルが海の中に落ちて来た!
          ピカチュウ「ピカーーー!」
          マイケル「チュウーーー!」
          サトシ「ピカチュウ!!」
          ビンセント「マイケル!!」
          シャワーズ「僕ピカチュウとマイケル助けに行く!」
          ビンセント「待て! 私も行くぞ!」
          ビンセントはサーフボードを出して、シャワーズと共に海に渡って、ピカチュウと
          マイケルの所へ着いた。 シャワーズとビンセントはピカチュウとマイケルを助けた。
          シャワーズ「ピカチュウ、大丈夫!?」
          ビンセント「大丈夫か、マイケル!?」
          ピカチュウ「ピ!」
          マイケル「ピカ!」
          シャワーズ「よかった、無事で…」
          サトシ「よくやったぞ、シャワーズ!」
          シャワーズ「うん!」
          マイケル「ピ!?」
          ビンセント「ん?」
          その時マイケルの全身が青く光り始めた!
          ビンセント「こ、これは…」
          アキラ「おい、気のせいなのか、何かマイケル、青く光ってないか?」
          ボタン「そう言えば…」
          ウンディーネ「ちょっと待てーな? そう言えば、何だか妙な気が感じるで?」
          全員「え?」
          ウンディーネ「何だか、水の力が感じる…こっちに向かってるような…」
          サトシ「何だって?」
          マイケル「ピーカ!」
          ビンセント「む!?」
          ザーーーーーー…その時波が激しくなり、だんだん多くになっていく!
          ビンセント「あれは…ビッグ・チューズデイ!」
          セイヨ「す、すごいわ! あれがビッグ・チューズデイなの!?」
          ジュン「大きいですね。」
          ダイスケ「おい、そんな事言うよりも、ここから出るのが先だろ?」
          サトシ「あ、そう言えば! みんな、浜辺まで行くぞ!」

          ―数分後―

          サトシ達は浜辺に着き、ビッグ・チューズデイを見ていた。 波の上には、サーフボードの上で波乗りをしているビンセントとマイケ
          ルがいた!
          全員「ビンセントさんだ!」
          ピカチュウ「ピッカ!」
          ビンセント「行くぞ、マイケル!」
          マイケル「ピカ!」
          ザ!!! ビンセントとマイケルは跳んだ!
          バキーーーン!! ビンセントは思いっきり旗を大岩の天辺まで突き刺した!
          サトシ「や、やったーーー!! ビンセントさんが出来たーーー!」
          マチス「イェーー! ミスタービンセント、レジェンドになったぜ!」
          ナツメ「やったね、ビンセントさん!」
          エリカ「やりましたね、ビンセントさん!」
          ビンセント「やったな…マイケル。」
          マイケル「ピッカッチュウ。」
          ビンセントとマイケルはサーフボードに乗ったまま、大岩を見ていた。

          ―数分後―

          ビンセントとマイケルは浜辺に戻った。
          サトシ「ビンセントさん、おめでとうございます!」
          キョウ「これでお主は伝説になったでござるな!」
          アヤ「伝説になっておめでとうございます、ビンセントさん!」
          ビンセント「うん!」
          マイケル「ピ!」
          ピカチュウ「ピカチュウピカ!」
          シャワーズ「がんばったね、マイケル!」
          マイケル「ピッカ!」
          ビンセント「ん?」
          その時ビンセントは、2人の少年少女を見た。 ビンセントはその2人の少年少女の方
          向かった。
          2人「ん?」
          ビンセント「次は君達があの波を目指す番だ!」
          2人「え?」
          2人はポカーンとなったが、その言葉の意味を理解できた。 その言葉を聞いた少年少女の2人は、喜びに笑んだ。
          2人「はい!」
          ビンセントは二人の少年少女の言葉で笑んだ。 そしてマイケルはビンセントの肩に
          乗っかった。
          マイケル「ピ!」
          ビンセント「マイケル…」
          カスミ「よかったね。」
          サトシ「ああ。」
          ウンディーネ「それにしても、さすがにすごいおっちゃんや!」

          見事、ビッグ・チューズデイを乗りこなしたビンセントとマイケルのコンビ。 彼らの姿は新たなる伝説としていつまでも語り継がれ
          るだろう。 サトシ達も彼を尊敬したし、
          果たしてサトシ達は再び自主トレを続けるのか? そして一方ロケット団は…

          ―夜―

          ロケット団は半分破壊されたメカメカギャラドスに乗ったまま、ある岩にいた。 周りには野生のギャラドス達がいて、グルグル回
          りながらロケット団を見張っていた。
          ムサシ「何でこうなるのよー…」
          コジロウ「どうやって脱出できるんだよー?」
          ロケット団「やな感じ〜〜〜〜〜〜〜!!!」

          続く。