ポケットモンスター小説版
          第117話 ポケモン・ザ・ムービー

          ムラサメ植物園でリンドウとイワカゼと出会いながらロケット団から植物園を守った
          サトシ達。 サトシ一行は、あるキャンプ場に着き、そこで自主トレをする事にした。 
          ところが…

          ???「ねえ、あんた達ポケモンリーグに出場する予定のトレーナー?」
          全員「え?」
          ある謎の少女が現れた。
          サトシ「ああ、そうだけど?」
          ???「やっぱりそうね! あたしも出場する予定よ! こう見えてもあたしもバッジ
              8つ揃ったんだからね! どう? 挨拶代わりにバトルしない?」
          サトシ「お? いいぜ! 自主トレするなら経験値も必要だ! この勝負、受け立つぜ!」
          ???「よーし、じゃ、行くわよ! あたしはカツコ! 勝負よ! 行け、ライちゃん
              (ライチュウ)!」
          ライちゃん「ラーーーイ!」
          シゲル「相手はライチュウか。 どうする、サトシ?」
          サトシ「こっちはピカチュウで十分だ!」
          シャワーズ「当然僕は電気に弱いから、出番はないけどね。」
          マチス「俺とバトルした時と同じ事する気だな? まあ、勝ち目はあるはずだな!」
          サトシ「行けー、ピカチュウ!」
          ピカチュウ「ピカーーー!!」
          バフ!!! その時謎のネットがピカチュウを捕まえた! そう、そのネットは
          ロケット団の物だった!
          全員「な!?」
          ロケット団「やったー! ピカチュウ、ゲットでちゅう!」
          全員「ロケット団!?」
          ルミカ「あらー、コジロウ様もいますわ!」
          ピカチュウ「ピカ?」
          でも気付いたら、ピカチュウはネットの中ではなく、その側にいた!
          ムサシ「あら? ピカチュウがあそこ?」
          コジロウ「じゃあ、この中は…」
          ネットを持ち上げたら、中にはライちゃんがいた。
          ライちゃん「ライ…」
          カツコ「あたしのライちゃんに何するの!? ライちゃん、「10万ボルト」!」
          ライちゃん「ラーイチュウーーーーーーーー!!!!!!!!!」
          ビリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!! ライちゃんの「10万のボルト」!
          ロケット団「ぎゃーーーーーーーー!!!!!!」
          ブルー「相変わらずロケット団バカね。」
          カツコ「次は「メガトンキック」!」
          ライちゃん「ラーーーイ!」
          ???「ちょっと待った!」
          ライちゃん「ライ?」
          全員「え?」
          その時謎のカメラマンや映画スタッフが現れ、その次謎の監督が現れた。
          ???「いいねいいね! 君の立ち位置はこっちの方がいいな。」
          謎の監督がピカチュウの位置を直した。
          ピカチュウ「ピ?」
          謎の監督は倒れたままのニャースを見て、カメラをその方向へ向けた。
          ???「カメラはクレーンのドン引きからズームでずっと寄ってニャースのアップで
              勝負! ふ…決まったな。」
          ヤマト「ちょっと、あんた何なのよ!?」
          ???「何だかんだと聞かれたら…」
          ムサシ「え? 答えてあげるが世の情け?」
          ???「映画の破壊を防ぐため…映画の文化を守るため…愛と真実の魂を貫く…スーパー
              ビッグな映画監督…ヒート南野! キング映画祭グランプリを2度も受賞した私
              には…ホワイトレッド赤白歌合戦の審査員が待ってるぜ!」
          ロケット団はなぜやら感動していた。
          カスミ「何、あのおじさん?」
          ヒート南野「世界最高のラブロマンスを取るんだが…主演のポケモン俳優がいなくて
                ねえ。」
          その時プクリンが現れた。
          ヒート南野「ヒロイン役のプクリンだ。 彼女の相手役を選びたい。」
          プクリン「プクリン!」

          ポケモン図鑑「プクリン・風船ポケモン・プリンに月の石を与えると進化する。 木目
                 細かくしなやかな体毛はうっとりするほど。 毛皮は高級品だ。 弾力性
                 に優れた体は大きく息を吸い込むとどこまでも膨らんで行く。」

          ニャース「ニャハー! こんな顔をしたポケモンがヒロインだニャンてー!」
          ズン! その時プクリンはニャースの目の前に現れた!
          ニャース「ニャ?」
          プクリン「プクプクプクプク!!!」
          バシバシバシバシ!!! プクリンの「往復ビンタ」!
          ニャース「ニャニャニャニャ!?」
          ドサ! ニャースが倒れた。
          ニャース「ニャ〜〜〜…」
          タケシ「すごい、プクリンの得意技「往復ビンタ」だ!」
          シャワーズ「あんな事言ったから相当怒ってたみたいね、プクリン。」
          ブルーザー「でも今のすごかったなー…」
          カルロス「まるで「北○の拳」みたいだ…」
          クリスティ「それ、違うでしょ?」
          プリクン「プク!」
          ヒート南野「こんな調子だから相手役のケーシィはテレポートで逃げちゃって…世界に
                注目するこの私の映画に出れば…明日のスターは間違えなし!」
          サトシ「すごい! よーし、俺達も出るぜ!」
          コサブロウ「面白そうだな。 俺達も出るぜ!」
          カツコ「うわー、すごい! あたしも出てみよう! あたし映画大好きなの! ぜひ入れ
          させてください!」
          ヒート南野「おー、いいとも!」

          ―テスト会場―

          カツコ「あたしは当然ライちゃん使うわ! サトシは?」
          サトシ「俺はこのピカチュウとシャワーズだ!」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「でも何だか恥ずかしいなー…」
          シゲル「じゃ、俺はサンダースで行くぜ!」
          ブルー「あたしはブーちゃん!」
          タケシ「アイドルと言えば、ロコンだ!」
          カスミ「あたしはヒトデマ…」
          ポン!! カスミのバッグの中からコダックが出て来た!
          コダック「クワー?」
          カスミ「あら?」
          サムライ「拙者はカイロスで!」
          サクラ「私はジュゴンで行くわ!」
          アヤメ「私とボタンは残念だけど、出ないわよ。」
          ボタン「ここはカスミとサクラ姉ちゃんに頼るしかないわね。」
          アキラ「俺はサンドで行くぜ!」
          セイヨ「私はカラカラで!」
          ジュン「僕はウツドンだ!」
          ダイスケ「俺は残念ながら出ないな。」
          マチス「そっちはもうライチュウ出したから、俺は出さないぜ。」
          ナツメ「私はユンゲラーで。」
          エリカ「私はクサイハナで行きますわ!」
          キョウ「拙者はモルフォンで。」
          アヤ「私はコンパンで行くね!」
          フウコ「ギャロップで行ってみるわ!」
          ドリオ「俺はドードリオ!」
          キース「俺は出ないからな。」
          マサ「よーし、俺はゴローニャだ!」
          ミサ「あたいはパルシェンで行くわ!」
          イミテ「メタちゃんで決めた!」
          タイチ「僕はイーブイで行くよ!」
          ライゾウ「そっちはもうシャワーズ、サンダースとブースター出したから、ここは俺と
               ミズキとアツシの出番はないな。」
          ミズキ「ああ、ここはタイチに任せるしかないな。」
          アツシ「頼るのはタイチだけだしな。」
          ヤス「俺はストライクで行く!」
          カズ「俺はエレブーだ!」
          ルミカ「私はお気に入りのラフレシアで行きますわ!」
          ケイタ「俺はカモネギで行くぜ!」
          カツラ「私はブーバーだ!」
          アツコ「じゃあ、私も出てみよう! タマタマで挑戦するわ!」
          仲間達はポケモンを出し、舞台に乗った。
          サトシ「ブルーザー達はどうするんだ?」
          コゴロウ「俺達ポケモン持ってないから、じっと見てるぜ。」
          サトシ「あ、そう。」
          ヒート南野「リズム感こそ演技の基本!」
          その時曲が流れ始めた!
          ヒート南野「まずはダンスの審査だ!」
          サトシ「がんばれよ、ピカチュウ、シャワーズ!」
          ピカチュウ「ピッカ!」
          シャワーズ「うーーー、緊張するけど、がんばる!」
          ニャース「やってみるニャ!」
          ニャースは踊り始めた。 特にピカチュウ達と俳優ポケモン達も踊り始めた。 でも
          アーボック達は、何を踊るか分からないため、悩んでいた。
          アーボック「シャーボック?」
          マタドガス「マタドガース?」
          ラッタ「ラタ?」
          マルマイン「マルル?」
          スリーパー「スリスリ?」
          レアコイル「キュン?」
          ベトベトン「ベートー?」
          コジロウ「マタドガス、床に「体当たり」で弾むんだ!」
          ムサシ「「巻き付く」の要領で踊るのよ、アーボック!」
          ヤマト「ニャースはよくやってみたいね? じゃあ、ラッタ! ニャースが踊ってる通り
              踊るのよ!」
          コサブロウ「マルマイン、回転して踊るんだ!」
          サノスケ「スリーパー、「ヨガのポーズ」で踊るんだ!」
          ゴエモン「レアコイル、マタドガスと「体当たり」で床に弾むんだ!」
          ハンゾウ「ベトベトン、跳ねるようにブヨブヨ動き回るんだ!」
          アーボック達は命令通りに踊ってみた。
          ヒート南野「はい、音楽終わり!」
          ヒート南野の言う通り、音楽の流れが止まった。
          ヒート南野「うーん、みんないいね! それでは、名前を呼ばれた者が合格だ! 
                ピカチュウ、シャワーズ、ライチュウ、サンダース、ブースター、ロコン、
                コダック(以下中略)!」
          ピカチュウ「ピッカ!」
          ライチュウ「ラーイ!」
          シャワーズ「やった! ぼ、僕合格した!」
          サトシ「よくやったぜ、ピカチュウ、シャワーズ!」
          シャワーズ「はぁー、緊張したよー…でもがんばってよかった!」
          カツコ「ライちゃんもよくやったね!」
          ヒート南野「アーボック、マタドガス、ラッタ、マルマイン、スリーパー、レアコイル、
                ベトベトン!」
          ロケット団「やったーーー!!」
          ロケット団とアーボック達は感激していた。 でもアーボックとベトベトンは、ちょっと
          違った感じの感激をしていた。 アーボックはムサシを巻き付いていて、ベトベトンは
          ハンゾウをのしかかっていた。
          ムサシ「うぎーーー!! ちょ、ちょっとアーボック! 感激するのはいいけど、巻き
          付かないでー!」
          ハンゾウ「ぐぉーー!! ベトベトン、頼むからのしかからないでくれよーーー!」
          ヒート南野「そして…ニャース!」
          ニャース「ニャ!? ニャンと!?」
          ニャースは感激していた。
          ニャース「ニャーーー、嬉しいニャーーー! ありがとニャーーー!」
          ニャースはヒート南野にじゃれ始め、顔に舐めた。
          ヒート南野「うわ、ちょっと君、嬉しいのはいいが、やめ給え! えーっと、じゃあ次は
                プクリンとツーショットだ!」
          ニャース「今度こそニャーで決まりニャ!」
          プクリン「プクプクプクプク!!!」
          バシバシバシバシ!! プクリンの「往復ビンタ」!
          ニャース「ニャニャニャニャニャンでニャー!?」
          アーボック「シャーーーボック!」
          マタドガス「マタドガーーース!」
          ラッタ「ラッターーー!」
          マルマイン「マルーーー!」
          スリーパー「スリーーー!」
          レアコイル「キュオーーーン!」
          ベトベトン「ベトーーーン!」
          今度はアーボック達が挑戦してみた。
          プクリン「プクプクプクプク!!」
          バシバシバシバシ!! プクリンの「往復ビンタ」!
          アーボック「シャボ〜〜〜…」
          マタドガス「ドガ〜〜〜ス…」
          ラッタ「ラッタ〜〜〜…」
          マルマイン「マル〜〜〜…」
          スリーパー「スリ〜〜〜…」
          レアコイル「キュ〜〜〜ン…」
          ベトベトン「ベト〜〜〜ン…」
          カルロス「おー、また「北○の拳」のような必殺技!」
          ブレイク「だから、それ違うだろ?(まあ、似てるんだけどね。)」
          ヒート南野「ニャース、アーボック、マタドガス、ラッタ、マルマイン、スリーパー、
                レアコイル、ベトベトン、失格!」
          アシュラ「やはり、思った通りでござるな。」
          コジロウ「おのれーーー! こうなったらこのオーディション全部めちゃくちゃにして
               やる!」
          ヤマト「アーボック、マタドガス、ラッタ、マルマイン、スリーパー、レアコイル、
              ベトベトン、行くのよ!」
          でもアーボック達は、さっきのショックで元気をなくした。 もちろんやる気もなく
          なっている。
          ゼトラ「かなりのショックだな。」
          デルヴァ「まあ、当然の事だな。」
          サノスケ「くそー、覚えてろよー!」
          ロケット団は退散した。
          ルミカ「あー、コジロウ様また逃げましたわねー!?」
          サトシ「もういいでしょ、ルミカさん?」
          ヒート南野「さあ、次に行ってみよう!」
          ブルー「そう言ってもねー。」
          サトシ「あんなのを見せられた後だしなー。」
          デルヴァ「おい、お前ら! プクリンに殺されるよりも命が大事だぞ! 逃げた方が
               いいぞ!」
          ビュン!! サトシ達のポケモン達は逃げた!
          バキ!! カルロスはデルヴァを殴った!
          デルヴァ「うぎゃ!」
          カルロス「それを言うな!!」
          でも逃げなかったのは、カスミのコダックだけだった。
          プクリン「プク?」
          コダック「クワ?」
          ヒート南野「コダック! 君が残ったので決定だ!」
          全員「えーーーーー!?」
          コダック「コダ?」
          カスミ「やったわねー! スターの仲間入りよー!」
          カスミはコダックをすりすりしながら喜んでいた。
          コダック「クワ?」
          シゲル「何が何だか分かっていないようだぜ?」
          カスミ「いいのよ! これで合格したもんだし!」
          ヒート南野「それじゃ、どう言う話になるか説明しよう! プクリンとコダックは一目
                会ったその日から恋に落ちた。 しかし2人は結ばれぬ運命。 長年に
                渡っていがみ合うポケモングループの敵同士だった! 「もう無益なケンカ
                はやめて…」とプクリンが言う。  ところがその時! 誰かが放ったか
                1本の矢がプクリンに! 矢はプクリンを庇ったコダックに命中! 
                プクリンに抱かれて息を引き取るコダック。 2人の愛が長い争いを止めた
                のであった…ああ、何と言う悲劇! 賞は総ナメ大ヒット間違えなし!」
          カスミ「どっかで聞いたような話ねー…」
          タケシ「素晴らしいですー!」
          サトシ「俺も感動したぜー!」
          カスミ以外サトシ達は感動していた。
          サトシ「ぜひ手伝わせてください!」
          カツコ「あたしも映画大好きだから、こう言う映画も大好きよ! あたしも手伝わせて
              ください!」
          コゴロウ「俺もこう言う恋愛映画好みなんですよ! こう言う映画のためなら、ぜひ
               手伝わせてください!」
          サムライ「お主、恋愛映画が好きなんでござるのか?」
          コゴロウ「もちろんとも。 愛の事なら何でもアドバイスできるからね!」
          サトシ「(俺としてはいい組合だ。)」
          ヒート南野「いいだろ! よろしく頼むよ!」
          サトシ「やったー!」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団はサトシ達の離れで、双眼鏡で覗いた。
          ゴエモン「今に見てろよ!」
          ハンゾウ「誰がホントのスターか教えてやる! 行くぞ! あら?」
          気付いたらアーボック達は落ち込んでいた。
          アーボック「シャーーー…」
          マタドガス「マタドガーーース…」
          ラッタ「ラターーー…」
          マルマイン「マルルーーー…」
          スリーパー「スリーーー…」
          レアコイル「キューーーン…」
          ベトベトン「ベトーーー…」
          ニャース「顔は自身があったのに、プクリンに振られたから身も心もズタズタだってニャ。 
               ま、ニャーもそうだけどニャ。」
          ロケット団「バカ!!!!」
          バシ!!! アーボック達を叩いた!
          ムサシ「さあ、立つのよ!」
          コジロウ「スターへの道は険しい!」
          ヤマト「今日の失敗は明日に繋げてこそ道は開く!」
          アーボック「シャーボック!」
          マタドガス「マータドガス!」
          ラッタ「ラーッタ!」
          マルマイン「マルー!」
          スリーパー「スリー!」
          レアコイル「キューン!」
          ベトベトン「ベトーン!」
          アーボック達は感動していた。
          ムサシ「さあ、みんなで明日のスターを目指して、がんばるのよ!」

          ―一方サトシ達―

          サトシ達はセットの準備をしていた。
          ヒート南野「次は2つのポケモングループの戦いから! 最後まで一気に長回しだ! 
                フィルムも残り少ない! 一発で決めるからよろしく!」
          舞台にいるポケモン達は怒りで震え始めた。
          ヒート南野「よーし、その調子だ! 憎しみを混めて睨み合うんだ!」
          シャワーズ「(でも僕が悪役のような役だなんて、空しいな…)」
          サクラ「雨と風が必要って、さっき言いましたよね?」

          ヒート南野「ああ、そうだよ! 争いだから、バックは嵐のような舞台でないとな!」
          サトシ「よーし、雨と風! それならこいつらの出番だ! ウンディーネ、ジン、君に
              決めた!」
          ボンボン! ウンディーネとジンが現れた!
          ウンディーネ「はーい! ダーリン、ウチを呼んだ?」
          ジン「お久しぶりダスー、ご主人様!」
          カツコ「な、何、あれ?」
          サトシ「あ、こいつらはマナの精霊達で、水の精霊のウンディーネと風の精霊ジンさ! 
              詳しい話は後で話しておくよ!」
          ウンディーネ「ダーリン、ウチに何かご用?」
          ジン「ご主人様、ワシに何かご用ダスか?」
          サトシ「ああ! セットに嵐のバックが必要なんだ! ちょっと手伝ってくれない
              かな?」
          ウンディーネ「よっしゃ! 任しとき! ウチ雨を呼び出せるのが得意さかい! ウチに
             任しときや!」
          ジン「お安いご用ダスー! 雷雲と強風ならワシに任せるダスー!」
          サトシ「よし! じゃ、頼むぜ!」
          ヒート南野「こっちは準備オッケーね? 矢の方の準備は?」
          気付いたらブルーザーとコゴロウが草むらの中にいた。
          ブルーザー「こっちは準備オッケーッスよ! な、コゴロウ?」
          コゴロウ「おう! 準備オッケーだぜ!」
          コゴロウはボーガンを持ち上げた。 でも気付いたら、矢は本物だった。
          ブルーザー「て、本物のボーガン使ってどうするんだよ!? ニセモノを使え、ニセモノ
                を!!」
          ブルーザーはボーガンを取った。
          コゴロウ「あら、やっぱだめ?」
          ブレイク「それじゃあ、ただコダックを殺すだけだろ…」
          コゴロウ「そんな突っ込みはないだろ? あれは冗談だったのにー…」
          ヒート南野「それでは、照明、スイッチオン!」
          コイル達「キューーーン!!」
          パ!! スポットライトにくっ付いているコイル達は、「電気ショック」で照明に明かりを照らした。
          ヒート南野「カメラ回して! よーい、スタート!」
          クラブ「クキ!」
          カチ! クラブは鋏をカチンコ(?)のようにフィルムをスタートした。
          ヒート南野「風!」
          サトシ「ジン、風を呼べ!」
          ジン「お安いご用ダスー! 自然となる風と雲の神よ! 我が望みに雷雲と強風を現し
             給え!」
          ゴゴゴゴゴゴ…空は真っ黒な雲に包まれ、稲光も見えて来て、雷の音も聞こえて来た。
          ビョオーーーーーー!!! 強風も来て、勢いよく吹き始めた!
          ヒート南野「よーし、雨!」
          サトシ「ウンディーネ、次は雨だ!」
          ウンディーネ「よっしゃー、久しぶりにやるでー! 我が水の1つとなる雨の神よ! 
                 我が望みに強雨を降らすがよい!」
          ザーーーーー!! その時強雨が降り始めた!
          ヒート南野「準備はいいね、サトシ君、カツコ君?」
          2人「はい!」
          ヒート南野「次はとっときの…」
          2人「「雷」!」
          ピカチュウ「ピーカーーーーーー!!!」
          ライチュウ「ラーーーーーーイ!!!」
          ドカーーーーーーーーーン!!!! ピカチュウとライチュウの「雷」!
          ヒート南野「グレイト! さあ、戦いだ! 行けー!」
          ピカチュウ「ピカチュウ!」
          ライチュウ「ライチュウ!」
          ドカバキボコバコ!! ポケモン達は争い始めた!
          ヒート南野「それじゃ2人共、準備はいいかな?」
          プクリン「プク!」
          コダック「コダ!」
          シャワーズ「(早く終わらせてよー! これマジで痛いんだけどー!)」
          プクリンとコダックは舞台に現れた。
          プクリン「プクリーン!」
          その時草むらに隠れていたブルーザーとコゴロウは台本を読んでいた。
          ブルーザー「この本、ホントに誰でも分かる言葉で書いてるんだよな?」
          コゴロウ「さあ、ポケモンの言葉だからねー。 理解できるのかな?」
          モクモクモクモク…その時謎の煙が現れた!
          サクラ「あら? 何かしら、この煙?」
          ヒート南野「何だ? 「スモッグ」なんていらないぞ?」
          アキラ「キョウさん、あんたの物か?」
          キョウ「いや、拙者ではないぞ?」
          アヤメ「じゃあ、誰が?」
          ムサシ「何だかんだと聞かれたら…」
          コジロウ「答えてあげるが世の情け…」
          その時ムサシとコジロウはカメラに写りは入ろうとしている。
          ムサシ「せ、世界の破壊を、防ぐため…」
          コジロウ「せ、世界の平和を、守るため…」
          ヤマト「ちょっと、あんた達だけじゃ酷いわよ!」
          サノスケ「俺達も入れさせろ!」
          他のロケット団もカメラに写り入ろうとする。 その時ニャースはアップでカメラに写り入った。
          ニャース「ニャーこそホントのスターニャ!」
          全員「ロケット団!?」
          でも気付いたら、ロケット団の回りにはポケモン達に迫っていた。
          コサブロウ「お? こ、これは…」
          ゴエモン「ちょっと悪いタイミングに出て来ちまったな…」
          シャワーズ「あ、ロケット団との戦いなら、自信あるかも!」
          サトシ「撮影の邪魔はさせないぞ!」
          全員「攻撃開始!!」
          ロケット団「どわーーーーーーー!!!」
          バキスカポカドカバコボコバシ!! ポケモン達はロケット団をコテンパンに争い始めた。
          ハンゾウ「何でこうなるのー!?」
          サトシ「負けるな、ピカチュウ、シャワーズ! ん?」
          気付いたらカメラはサトシの方へ見ていた。
          サトシ「あ…お、俺はマサラタウンのサトシ! 夢は世界一のポケモンマスター。」
          シゲル「その次彼の幼なじみ、同じ夢を持つクールな美少年シゲル!」
          ブルー「同じく幼なじみ、同じ夢を持つ可愛い女の子ブルー!」
          カスミ「水系ポケモンを操る華麗なるお転婆人魚、カスミ!」
          ウンディーネ「水なら何でもお任せ、ウチは水の精霊ウンディーネや! ジンはん、
                 あんさんも来てや!」
          ジン「べ、別にいいダスー…」
          その時タケシはカメラの前にアップし、カッコ付けた。
          タケシ「ふ…この角度で自信があります。」
          全員「やめろ!!」
          カツコ「きゃーーーー!!」
          全員「え!?」
          気付いたらポケモン達はロケット団のクレーンに捕まってしまった!
          ニャース「ニャーッハッハッハッハ! 真打は最後に出ていいと持ってくもんだニャ!」
          サトシ「ピカチュウ、シャワーズ!!」
          カツコ「ライちゃん!!」
          カスミ「コダック!!」
          コダック「クワ?」
          全員「え!?」
          気付いたらコダックはサトシ達の後ろにいた。
          ボタン「な、何だ。 捕まってなかったのね。」
          ロケット団「ワーッハッハッハッハッハ!」
          サトシ「みんなを離せ!」
          ルミカ「ここは私の出番ですわね! 久しぶりに行きますわ! ラフレシア、「痺れ粉」
              を…」
          ブレイク「ば、バカ! 止せ! そんな事したら間違ってポケモン達が痺れちまうだろ!」
          ルミカ「あ、そうでしたわ。」
          プクリン「プクプクー!」
          コダック「クワー。」
          コダックの顔が赤くなった。
          カスミ「コラ、コダック!? あんたしかいないんだからしっかり! 何でもいいから技
              出しなさいよ!」
          コダック「クワーーー!!」
          コダックは焦り始めた。
          カスミ「何やってんのよ!?」
          ウンディーネ「全くだめへんまんがな。」
          コダック「クワクワクワクワ!」
          プクリン「プクリーーーン!!」
          コダック「ゴダ!?」
          その時コダックの目が青く光った! どうやら頭痛が起きたようだ!
          コダック「クワーーー!!」
          ミワワワワワ!!! コダックの「念力」! コダックの攻撃でクレーンを持ち上げた!
          ロケット団「な!?」
          セイヨ「出て来たわ! コダックの「念力」!」
          ジュン「でも頭も叩いてないのに頭痛が起きるなんて、不思議ですね?」
          ダイスケ「焦り過ぎたからだな。」
          ブルーザー「よーし、その隙にポケモンを助けられるぜ! でもコダックの「念力」じゃ、
                まだリフトを壊す力が足りない。」
          コゴロウ「こう言う時はノープロブレム。 ブルーザー、さっき捨てた本物の矢、返して
               もらおうか?」
          ブルーザー「ん? 何に使うんだ?」
          コゴロウ「まあ、見てなって!」
          コゴロウは本物の矢をボーガンに戻し、矢をリフトに向けた。
          コゴロウ「よーし、位置もオッケー! ターゲットセット! これならバッチリだ!」
          ブルーザー「お、おい。 そんな矢で攻撃してびくともしないだろ?」
          コゴロウ「これは普通の矢じゃない!」
          ブルーザー「え?」
          コゴロウ「撃てーーー!!」
          バシュ! コゴロウは矢をリフトに撃った!
          ドカーーーーーーーン!!!! 突然リフトが爆発した!!
          全員「え!?」
          ロケット団「な!?」
          その時ポケモン達は無事に解放された!
          プクリン「プクー!」
          ピカチュウ「チャア!」
          ライチュウ「ラーイ!」
          シャワーズ「やったー!」
          ブルーザー「や、矢が爆発した!? て、ちょっと待て! コゴロウ、お前さっきの矢に
                何仕組んだ!?」
          コゴロウ「さっきの矢はナバール盗賊団特性戦闘武器、爆発物弓矢「爆矢」! 「火矢」
               同様の矢なのさ!」
          コダック「クワーーーーーーーーー!!!」
          その時コダックの頭痛が更に激しくなった!
          ムサシ「これってもしかして…」
          ビューーーーン!!! コダックの「念力」が強くなり、クレーンを吹き飛ばした!
          ロケット団1「やな感じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
          ロケット団2「そしてやな気持ち〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          ロケット団3「アンドやなフィーリング〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          キラ!
          サトシ「やったぜ!」
          ドサ! コダックは倒れた!
          カスミ「コダック?」
          コダック「ゴダ〜〜〜…」
          マチス「どうやらヘッドエイクがトゥーストロングだったらしいな。」
          プクリン「プクックー! プクックー!」
          プクリンがコダックの所へ向かった。
          プクリン「プクック…プクーーーー!」
          プクリンは泣き始めた。 でも別にコダックは死んだわけではない。
          コダック「クワー!」
          どうやらコダックは耐えられなかったようだ。
          サトシ「それでは、みんな一緒に…」
          全員「えい、えい、おーーー!!」
          ヒート南野「はーい、カット! オッケーだよ! いやー、最高のカットだったよ! 
                やっぱり私は天才だ。」
          全員「…………………………」
          全員は汗をたらした。

          ―夜―

          キャンプファイアの前でサトシ達は集めていた。
          ナツメ「今日も自主トレ出来なかったね。」
          エリカ「でもいい思い出になりましたわ。」
          サトシ「なあ、カツコ。 2ヶ月にポケモンリーグ出場する気なんだろ? よかったら、
              俺達の仲間にしないか?」
          カツコ「え? 何でなの?」
          サトシ「実はさ、仲間にさせたいのはポケモンリーグ出場のためだけじゃないんだ。 実
              は…」
          サトシはリユニオンの事をカツコに説明した。
          カツコ「え!? リユニオンって、人類とポケモン抹殺と世の破壊を企んでるの!?」
          サトシ「ああ、俺達は奴を倒すために旅立ってるんだ。 ポケモンリーグ出場のためも、
              その1つさ。 よかったら、仲間にしてくれないか?」
          カツコ「うーーーん…ま、いいわ! ライバルになっただけでも、せっかく友達に
              なったんだもの! いいわ、仲間にして!」
          サトシ「ホントか!? じゃあ、これからもよろしくな、カツコ!」
          カツコ「こちらこそ、サトシ!」
          アヤ「新しい仲間が増えてよかったね、サトシ!」
          サトシ「うん!」
          ドリオ「(なあ、これ以上仲間もっと増えたらどうなるんだ?)」
          フウコ「(そんな事言わないの!)」
          ヒート南野「いいねー、ポケモンリーグを目指す少年少女達の夢と友情。 次回作は青春
                映画でも撮ってみようか!」
          サトシ「その時自分を主役に!」
          カスミ「あたしも!」
          ヒート南野「任しとき給え! 映画はノリみんなの夢だ!」
          その時コダックとプクリンは、湖でハニームーンをしていた。
          プクリン「プク…」
          コダック「コダ…」

          映画を作り上げるのを手伝った次に、ロケット団を倒したサトシ達。 カツコを新たなる仲間にしたし、次回も本当に自主トレをする
          のか? その事は、まだ不明…
          続く。