ポケットモンスター小説版
          第118話 ニャースのあいうえお

          ヒート南野の手伝いで映画を作り上げたその次に、ロケット団を倒したサトシ達。 
          カツコを新たなる仲間にし、自主トレも続けるのだが…今回はないようだ。 原因は、
          ある送られて来た1通の手紙だった…

          バリヤード「バリバリー! バリリバリ!」
          バリヤードは手紙を持って来た。
          ハナコ「あら? 何かしら?」
          ハナコは手紙を見た。 一応サトシ達も手紙を見た。
          ハナコ「まあ! 映画の招待状だわ! 映画の試写会ですって! 場所は映画の都、華の
              「ホリウッド」!」
          カスミ「ホリウッド!? あの有名な街!?」
          タケシ「確かあそこは映画で有名な街! 豪華な店もあるその上、奇麗なお姉さんもいる
              かも!」
          カツコ「映画の都か…あたしも行ってみたいなー! 何しろあたし映画大好きなのよ
              ねー!」
          サムライ「送り主は誰なんでござるか?」
          ハナコ「封筒に「ヒート南野」と書いてあるわよ。」
          サクラ「ヒート南野さんから? あの時私達とポケモンを映画に載せた監督ね!」
          アヤメ「もう映画が出来てるって事かしら?」
          ボタン「しかも締め切りは明日だって! 絶対に行かないとね!」
          アキラ「そうだよな! だってあの映画には俺達も映ってるからな!」
          ルミカ「おまけに私だけでなくコジロウ様も映ってますから、見てみたいですわ!」
          でも気付いたらサトシとシゲルとブルーは落ち込んでいた。
          サトシ「俺達の自主トレはどうなるんだ…」
          シゲル「またやらないんだな、俺達の自主トレ…」
          ブルー「これじゃあ、ポケモンリーグに出てもただ負けるだけよ…」
          カスミ達「行かないのー、サトシ君?♪」
          サトシとシゲルとブルーはなぜか機嫌を直した。
          サトシ「行く行くー!」
          ブルー「どうせあたし達も映画載ってるから、絶対に見に行くわー!」
          シゲル「ふ…今回は仕方ないから見に行くか!」
          ピカチュウ「ピッカー!」
          シャワーズ「ついでに僕達も載ってるからね! 早く見てみたいなー! ワクワク
                するー!」
          ???「ついでに我々も行くぞ。」
          全員「え?」
          ボン!! マナの精霊達が現れた!
          サトシ「あ、シェイド、ドリヤード、ウィスプ、ウンディーネ、サラマンダーとジン! 何?」
          シェイド「話は聞いたが、お前達映画に出たと言ったな?」
          サラマンダー「俺達も見に行くぜ!」
          サトシ「お、お前達も!? な、何で?」
          ウィスプ「サトシさんがどう言う風に活躍したか見たいからッスよ!」
          ドリヤード「特にラブロマンスですからね。 私そういうイベントも好きですから、ぜひ
                見てみたいものですわ!」
          サラマンダー「でもそれだけではない! 映画にはウンディーネとジンも出てるんだ
                 ぞ!! それなのに俺達も出てないのは酷すぎるもんだぜ! なぜ俺達を
                 呼ばなかったんですか、兄貴!?」
          サトシ「いや、セッティングには風と雨が必要だったから、呼び出したんだよ。 でも、
              俺達が映画に出てる事も最初から知らなかったんだよ。」
          ウンディーネ「そう言うこっちゃな。」
          ジン「そうダスー。」
          シェイド「だったら、ウンディーネとジンはどう言う活動したか、見てみる物だな。」
          ウィスプ「そう言ってるので、ぜひ一緒に映画見に行くッス!」
          サトシ「うーーーん、これは仕方ないな。 じゃ、一緒に見に行ってもいいぜ!」
          サラマンダー「よっしゃー! これでオッケーだな!」
          ドリヤード「でもウンディーネさんとジンさんも出ているなんて、羨ましいですわね。 
                活躍見てみたいですわね!」
          ウンディーネ「別に対したもんやないけどな。」
          ジン「ただ少しだけ出ただけダスよ。」
          サトシ「んじゃ、決まりだな!」
          カルロス「悪いが、俺は行かない方がいいと思うぜ。」
          セイヨ「え? どうしてなの?」
          カルロス「決まってるだろ? 俺達こう見えても最近自主トレしてないだろ? 最近色々
               の機会で暇なかったぜ? だから、行かない方がいいと思うぜ!」
          サトシ「でもさ、カルロス! 俺達も映画に出てるんだぜ! 特にお前もだよ! 見に
              行くのもいいだろ?」
          カルロス「お前なー、そんな力でもリーグに勝てると思ってんのか? そんな力じゃ
               イエローにも勝てないぜ?」
          サトシ「そ、それはそうだけど…」
          カルロス「俺達には大事な仕事があるんだよ。 それは自主トレのみだ。 映画見に行く
               なんて、んな暇なんてないぜ。 断るべきだと俺は思うが…」
          ブレイク「あれ? でもホリウッドって映画の都で有名な街なんだろ? タケシが言った
               通り、豪華な店があるのなら、高級レストランもあるはずだぜ? 試写会関係者
               なら、ただで食わせてくれるかも…」
          ピクピク! カルロスの耳が動いた。 どうやら反応したようだ。
          カルロス「貴様ーーー!! それまことに本当かーーーー!?」
          ブレイク「え? た、「多分」よ?」
          カルロス「よーし、だったら行ってやろうじゃねえか! そのホリウッドって言う所を
               よー!」
          ジュン「結局ご飯でつられましたね。」
          デルヴァ「なかなか興味ありそうな物だな。 俺も見に行ってみたいぜ! な、ゼトラ!」
          ゼトラ「…俺映画なんて興味ない…」
          デルヴァ「興味なくても見に行くんだよ!」
          サトシ「じゃ、明日でホリウッドに行ってみよう!」
          全員「おう!」

          ―一方ロケット団―

          今は夜。 ある場所にはロケット団がいた。
          ムサシ「この映画にあたし達が映ってないはずがないわよ!」
          コジロウ「でもよ、俺達招待状なんて貰ってないぜ?」
          ヤマト「そうよ。 あの時邪魔したから多分入れさせてくれないかもよ?」
          ムサシ「こう言う時は無断に入ればいい事じゃないの? 密かに映画館に忍び込めば、
              もちろん映画だって見られるはずよ!」
          サノスケ「なるほど。 それはグッドアイデアだな!」
          ゴエモン「でもそんなんでばれないのか?」
          ハンゾウ「気付いたら絶対に追い出されちまうぜ?」
          ムサシ「そんなの心配ご無用! 我々ロケット団には、敗北なんてないのよ!」
          コジロウ「でもいつもジャリンコ共に負けてるじゃないか。」
          ムサシ「……………」
          ムサシは汗をたらした。
          ムサシ「と、とにかく、明日は絶対にホリウッドへ行くわよ!」
          ロケット団「おう!」
          でもニャースは不安そうな顔をしていた。
          ニャース「ホリウッド…苦い想い出ニャー…」

          ここからニャースの過去の回想をお送りします。

          幼い頃のニャースは、ある公園にいた。
          ニャース「ニャーーー、ニャーーー!」

          ニャース(我輩の名はニャース。 まだな前もニャい。 親も兄弟も家もニャい。 
               いつもお腹を空かせていた。)

          グーーー…ニャースのお腹が鳴った。
          ニャース「ニャ〜〜〜…」
          ある日、ニャースは野球ボールの籠を見た。 あれをおむすびと勘違いした。
          ニャース「(おむすび!) ニャーーー!」
          ガシャン!! ゴロゴロゴロゴロ… ニャースは籠を倒し、ボールをこぼれ出した。

          ニャース(でもそれは野球のボールだった。 そしてニャーは木に吊られた。)

          ニャース「フニャーーー!」
          ニャースは木にぶら下がっていた。
          野球監督「いたずらニャースはお仕置きだ!」

          ―夜―

          ニャースは悲しみながら吊ったまま寝ていた。 とあるその時…

          ニャース(そしてその夜…)

          ニャースは目を覚めたら、公園に大勢の人達がいた。 そこにはビッグな敷が飾って
          あっていた。 敷の前に監督のような人物がいた。
          監督「えー、これは昔ホリウッドと言う所から作られた、映画と言う物です!」
          その時敷に照明を与え、その照明にある2人がバイクに乗っていたシーンが映った。 
          そして次のシーンには、ある♀ニャースがアイスクリームとフライドチキンを食べている
          シーンが映った。 その時ニャースはよだれをたらしながら映画を見ていた。

          ニャース(それは、忘れる事のない思い出だった。 アイスクリーム、フライドチキン…)

          ニャース「ニャーーー…」
          その時ニャースは木の枝の上に着き、力ずくで紐をぶち破ろうとする。
          ニャース「ンーーーー、ニャ!!」
          ブチ!!! ニャースは紐を破った!
          ニャース「ニャニャニャーーーーー!!」

          ニャース(若者は目指すホリウッドを…きっと必ずアイスクリームとフライドチキン
               を…)

          そして翌日、ニャースはトラックの天井に乗り、トンネルの中から通る。
          ニャース「ニャーーーーーー…」

          ニャース(長いトンネルを抜けると、そこは…)

          とここで回想一時停止。

          ―ホリウッド―

          全員「ホリウッド!」

          ここは映画の都、ホリウッド。 この街は映画で有名で、豪華のお店やレストランもある街…のはずだったが…街は何と荒れてい
          て、静かな風景だった。 人気も感じなく、ボロボロだった。

          ダイスケ「ちょ、ちょっと待て。 ここがホリウッド!?」
          マチス「ムービーでフェイメスなシティがここなのか!?」
          ナツメ「でも荒れてるわね…」
          エリカ「そうですわね。 正しく汚そうな街ですわ。」
          カルロス「コラ、ブレイク!! 貴様、俺を騙したなーーーー!?」
          カルロスはブレイクの首を締める。
          ブレイク「ぐぇ!? ちょ、ちょっと待って! だいいち、俺分からないからさっき
               「多分」って言ったじゃねえかよ!」
          カルロス「んなの言い訳にならんぜーーー!」
          ブルーザー「おいおい、絞殺はやめろ…」
          カスミ「でもここが憧れのホリウッドだ何て…」
          フウコ「最近は不景気ねー。」
          キョウ「ものすごく荒れてるでござるな。」
          ゼトラ「まるでリユニオンがこの街を破壊したような感じだな。」
          アヤ「人気も感じないし、何だか不気味ね。」
          シェイド「しかも私好みの風景だけどな。」
          コゴロウ「ま、ゴーストタウンかホームレスタウンでもなければいいのだがな。」
          カツコ「でも…あたしの憧れの街がこんな街なんて…イメージ崩れるわよー…」
          サラマンダー「でも何でこんなにボロボロなんだろうな?」

          タケシ「映画はお金が掛かり過ぎるから余り作られない。 で、ビンヌ映画祭で出品
              できるのは…一本だけらしい。」
          その先には1本の映画館だった。 どうやらまだ使えるらしい。 とその時、前回登場
          したヒート南野が現れた!
          ヒート南野「それは! 私のポケモンムービー! ビンヌ映画賞確実ね!」
          そしてヒート南野はグルグルと回転し始めた。
          ウンディーネ「相変わらず変わっとらんな、このオッサン。」
          ウィスプ「誰ッスか、あの人?」
          ジン「ポケモン映画監督のヒート南野ダスー。」
          ドリヤード「結構変な人ですね。」
          ルミカ「それにしても、コジロウ様もいらっしゃらないなんて、残念ですわね。」
          ルミカはそう言っているが、実はその離れにロケット団が隠れていた。
          コジロウ「げ! ルミカもいるの!? 俺嫌だなー、あいつと一緒にいるの…」
          ムサシ「何言ってるのよ!? 近づかなければいいんでしょ!? どうにかして密かに
              入れる方法を探さないとね!」
          ヤマト「でも何でこの街が荒れてるのかしら?」
          コサブロウ「映画で有名な街で、憧れのホリウッドだって聞いたが…」
          サノスケ「ただのゴミ捨て場のような場所じゃねえかよ!?」
          ニャース「変わったニャ、この街も…」
          ロケット団「え?」
          気付けばニャースは妙にクールな上着を着ていた。
          ゴエモン「お前この街の事が知ってるのか?」
          ニャース「ふ、誰にも人には言えニャい事がある物ニャ。 映画が始まるまでに、
               しばらく1人にしてくれニャ。」
          ニャースはそう言いながら、どこかへ歩き去る。
          ハンゾウ「何だあいつ? 珍しくシリアスだな?」
          ムサシ「何で?」
          ロケット団は悩み続けていた。 ロケット団が悩んでいる間、ニャースは街の中を歩き
          回った。
          ニャース「(本当にこの街は変わった…あの頃は楽じゃニャかったが…)」

          再び回想モードにします。

          シェフ「コラーーーーー!!!」
          ニャースはフライドチキンを口に挟みながらレストランから逃げ出した。
          シェフ「この泥ニャース!」

          ビュン! シェフはフライパンを投げた!
          ガン!! フライパンはニャースに命中した!
          ニャース「ニャ!!」
          ドサ!! ニャースは倒れ、おまけにフライドチキンも落とした。 ニャースはフライドチキンを拾おうとするが、このまま動かなけれ
          ば危なすぎるので、逃げ続けた。

          ニャース(簡単にアイスクリームとフライドチキンを食べられなかった…そして行きつく
               先は…)

          ニャース「ニャ?」
          その時道の暗闇の中に、赤く光る謎の眼差しが見えた。 その赤く光る眼差しの正体は、野良ニャース達とペルシアンだった。
          ニャース「ニャ!?」
          ニャースはペルシアンを見て脅え始めた。 でもその時1匹の野良ニャースが魚の骨を
          ニャースに渡した。
          ニャース「ニャ? ニャーーー!」
          ニャースは嬉しく号泣しながら骨を食べた。
          ペルシアン「……………」
          ニャース「フニャー!」

          ―次の日―

          ガシャーーーーン!!! あるレストランに何かが壊された音がした。
          シェフ「コラーーーーーー!!!」
          ニャースは再びフライドチキンを取り、今度は他の野良ニャース達と組んでレストラン
          から逃げ出した。
          シェフ「この泥ニャース共ーーー!!」

          ニャース(この日から初めてフライドチキンを食べられた。 アイスクリームも、ホット
               ドッグも、クレープも、焼きうどんも…)

          とここで再び一時回想停止。

          ニャースはある店の前にいた。 でもその店は見ての通りボロボロであり、扉の方へ板が張り付いていた。 もちろん誰もいな
          い。
          ニャース「(あの店…ニャーはここで…)」

          とここで再び回想モード。

          ニャースは口に魚を加えながら、ある店を見た。 店の所には、リボンとネックレスを
          していたメスのニャースがいた。
          ニャース「ニャーーーー!!!」
          ニャースは彼女に惚れた。 そして彼女の所へ向かった。
          ♀ニャース「ニャ?」
          ニャース「ニャーニャーニャーーー!」
          でもその時メスのニャースはそっぽを向いた。
          バシン!! その時謎の傘がニャースを殴った!
          ニャース「ニャ!?」
          ???「この泥ニャース! 私のマドンニャちゃんに何すんの!?」
          その謎の人物は女優であるらしいが、太っていて顔は醜い。 ちょっぴり怖い感じな女優だ。 そしてそのマドンニャと言う名前
          は、メスのニャースのニックネームらしい。
          女優「さあ、マドンニャちゃん! 今日買ったモンスターボールにはダイヤが散りばめて
             あるのよーーー!」
          女優は怖い顔をしながらモンスターボールを持ち上げた。 女優が言った通り、
          モンスターボールにダイヤが散りばめていた。
          マドンニャ「ニャーーーー!!」
          マドンニャは喜んだ。

          ニャース(あの子は小判どころか宝石の好きなニャースだった。 あの子はニャースの
               言葉でこう言った。)

          マドンニャ「(ご主人様のように私を奇麗に飾ってくれる? 私の愛が欲しいのならば
                人間になれる? 大金持ちの人間に…ふ、無理ね。)」
          その時マドンニャはモンスターボールの中に戻った。
          女優「フン!」
          女優はリモジンに乗り、走り行ってしまった。 ニャースは悔しさで泣き始め、自力で
          立ち上がろうとする。
          ニャース「ニャニャニャー!(人間になる! 人間に!)」

          ―ダンスクラスの天井裏―

          ニャースはダンスクラスの天井裏で、女性達の運動を見ていた。 その運動は足上げ
          らしい。
          ニャース「ニャーニャーニャー。」
          ニャースは女性達の通りにやってみた。

          ニャース(人間は立って歩く。 ニャーは人間になりたかった。 立って歩けるように
               なったが…)

          ―レストラン―

          シェフ「コラーーー!!」
          泥ニャース達は再びフライドチキンを盗み逃げ出した。 でもニャースは他のニャース達とは違って、立ち歩きながら逃げていた。
           でも速さは鈍かった。
          シェフ「泥ニャース許さねえ!!」

          ―ダンスクラスの天井裏―

          ニャースはボロボロになりながら天井裏に戻った。

          ニャース(速く走る事は出来なかった。)

          先生「次は発声練習! いろはにほへとちりぬるを…」
          ニャース「ニャニャニャニャー!」
          ニャースも挑戦してみた。 その時ニャースは絵本を読みながら練習始めた。
          ニャース「ニャーニャーニャー、ニャーニャーニャー。」
          ニャースは何度も練習し続けた。 朝も昼も夜も、春も夏も開きも冬も、ニャースは人間の言葉を喋るように練習し続けた。 でも
          何度も練習しても無理だった。 でも彼は
          諦めなかった。 その翌日、ニャースは再びレストランでフライドチキンを盗み、立ち
          歩きながら逃げ出した。 でも全くボロボロにされた。 ボロボロになったニャースは
          再びクラスの天井裏に戻った。 そしてニャースはクラスの先生の発声練習を聞いた。
          先生「いはいろはのい!」
          ニャース「イニャイノイ…ニャ!? イハイテテノイ?」
          ニャースは絵本に「い」を調べた。 その絵は子供が虫歯で痛んでいる絵だった。

          ニャース(「い」は痛いのい。 これが一番最初に覚えた人間の言葉…)

          ニャースは次のページを捲り、次の文字は「ろ」だった。 絵はロケットの絵であった。

          ニャース(「ろ」はロケットのろ。 2番目にこれを覚えなければ、ロケット団には入れ
                なかったかもしれない…)

          ニャース「いろはにほへと、ABC♪ 出来たニャー!」

          ―次の日―

          マドンニャは同じ店にいた。 そこでニャースは花を持ちながらマドンニャと出会った。
          マドンニャ「ニャ?」
          ニャース「見て見てニャオー! ニャーは立って歩ける、人間の言葉も喋れる! ニャー
               は人間と同じニャ!」
          でもマドンニャはそっぽを向いた。

          ニャース(マドンニャちゃんはこう言った…)

          マドンニャ「(どこが人間?)」
          ニャース「ニャ?」
          マドンニャ「(貴方は薄汚れた小判しかないニャース。 だいいち立って歩く人間の言葉
                を話せるニャースなんて…)」
          その時ニャースはマドンニャの最後の発言を聞いたら、ショックを受け、花を落とした。
          マドンニャ「(気持ち悪いだけ。)」
          ニャース「き、気持ち悪い…」
          ニャースはものすごくショックを受けた。

          ―夜―

          ニャースは号泣しながら、街から出た。
          ニャース「(こうなったら人間を凌ぐ悪になって、腕ずくでもマドンニャちゃんを自分の
               物にしてやるニャ!)」
          こうしてニャースはロケット団に入るために旅立った。

          以上、回想終了。

          ニャース「(ニャーはこの街から出た。 それ以来あの子には会っていない。 ニャーは
               未だにロケット団の下っ端に過ぎない…)」
          その時ニャースの回りに泥ニャースが現れた!
          泥ニャース達「ニャーーー!」
          ニャース「ニャ!?」
          その時ペルシアンも現れた。 そう、そのペルシアンは泥ニャース達のリーダー、元
          ニャースのボスでもあったペルシアンだった。
          ニャース「おミャーは…」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団は映画館の入り口に立っていた。
          コジロウ「それにしてもニャースの奴遅いなー。」
          ヤマト「映画もう始まっちゃうわよ。」
          コサブロウ「でもあいつだけほっといて映画を見る事なんで出来ねえし…」
          サノスケ「一体どこに行ったんだろうな、ニャースの奴。」
          ロケット団「ん?」
          その時ロケット団は通り過ぎたニャース、泥ニャース達とペルシアンを発見した。
          ゴエモン「あれ? ニャースじゃねえか!」
          ハンゾウ「でも何だ、他のあいつらは?」

          ―あるゴミ捨て場のような場所―

          ニャースはペルシアンに何かの会話をしていた。
          ニャース「もう1度仲間になれと言うニャ?」
          ペルシアン「ニャーーー。」
          ニャース「人間の言葉を知ってるニャーがいればこそ泥がやりやすい…ニャるほど。 
               せこい盗みはロケット団でたくさんニャ!」
          ペルシアン「ペルニャーーー。」
          ニャース「ニャーは断れニャい? ニャぜニャ?」
          その時影から1匹の野良ニャースが現れた。 そのニャースは…何とマドンニャだった!
          マドンニャ「ニャーーー…」
          ニャース「ニャ!? ま、マドンニャちゃん!?」

          ―数分後―

          マドンニャは今までの事をニャースに説明した。
          ニャース「捨てられた!?」
          マドンニャ「ニャーー。」

          ここでマドンニャの回想をお送りします。

          女優「マドンニャ!」
          マドンニャ「ニャーーー!」
          女優「すまないねえ。 こうも世の中が不景気だとお前を飼っていられないんだ。」
          マドンニャ「ニャ!?」
          女優「ここで新しい主人を探すのよ!」
          ブロロロローーー!! 女優はリモジンに乗り戻り、走り行ってしまった。
          マドンニャ「ニャーーーーー!!」
          リモジンから煙が出てきて、マドンニャに包まれた。
          マドンニャ「ケホケホ!」
          その時マドンニャの周りにペルシアンと他の野良ニャース達が現れた!
          マドンニャ「ニャ?」
          ペルシアン「ペルニャーーーン。」

          以上、回想終わり。

          ニャース「で、これからどうするニャ?」
          マドンニャはこれからどうするか分からないため、頭を振った。
          ニャース「いけニャい! こんニャ所はマドンニャちゃんのいる所じゃニャい! ニャー
               が助け出すニャ!」
          だがペルシアン達は出口を塞いでいた。
          ペルシアン「ペルーーー…」
          ニャース「この子に手を出すニャ!」
          ニャースはマドンニャを庇った。
          野良ニャース達「フーーーー…」
          ニャースは汗をたらした。 こう見えてもニャースは戦闘向きではなかったため、緊張
          している。
          パ!! その時謎の光が出て来た!
          ペルシアン「ニャ!?」
          そこは何と、ロケット団がいた!
          コジロウ「誰でも人に言えない事はある!」
          ムサシ「だけど進むは悪の道、通う心は似た者同士! ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ヤマト「ヤマト!」
          コサブロウ「コサブロウ!」
          ゴエモン「ゴエモン!」
          サノスケ「サノスケ!」
          ハンゾウ「ハンゾウ!」
          ヤマト「様子を見れば何かが分かる!」
          コサブロウ「土壇場修羅場は見て取れる!」
          サノスケ「何も聞かずに助っ人するのが人の道!」
          ニャース「ムサシ、コジロウ、おミャー達…」
          ニャースは感激していた。
          ゴエモン「雑魚は俺達に任せろ!」
          ハンゾウ「お前達に相手はこの俺達だ!」
          コジロウ「マタドガス、「煙幕」だ!」
          マタドガス「マータドガーーース!!!」
          ブシューーーーーーー!!! マタドガスの「煙幕」攻撃!
          野良ニャース達「ニャーーー!?」

          ―数分後―

          時間が立つと、夕日になっていた。 ロケット団、ニャース、マドンニャとペルシアンはあるビルの屋上にいた。 ニャースとペルシ
          アンは、お互い攻撃を準備している。
          ニャース「行くニャーーーーー!!」
          ペルシアン「ペルニャーーーーー!!」
          グサ!!! ニャースとペルシアンの「切り裂く」攻撃! お互いの攻撃が命中し、攻撃の後動かずに沈黙が続いていた。
          ニャース「……………」
          ペルシアン「………ニャ〜〜〜…」
          ドサ!! ペルシアンが倒れた!
          ニャース「やったニャ!」
          マドンニャ「ニャーーー!!」
          マドンニャはニャースの所へ向かう。
          ニャース「マドンニャちゃーん!」
          スカ! ニャースはマドンニャを抱こうと思ったら、何とマドンニャはペルシアンの所へ行った!
          ニャース「ニャ!?」
          マドンニャ「ニャーーー…」
          マドンニャはペルシアンの傷を舐めていた。
          ペルシアン「ペルーーー…」
          ムサシ「な、何で?」
          ヤマト「どうしてこうなるの?」
          マドンニャ「ニャニャー、ニャニャニャー。」
          ニャース「ニャ? 「私はペルシアンと長く暮らしすぎた。 もう元の暮らしは戻れ
               ない」だって!?」
          マドンニャ「ニャーニャー、ニャニャニャーニャー、ニャー。」
          ニャース「ニャー!?」
          コサブロウ「ん? どうした?」
          サノスケ「今度は何て言った?」
          ニャース「やっぱり昔と同じニャ! 「やっぱり人間の言葉を話すニャースなんて気持ち
               悪い」だって!!!」
          ゴエモン「それを言っちゃあ…」
          ハンゾウ「お終いだぜ。」
          ニャース「ニャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
          ニャースは号泣した。

          ―映画館―

          一方サトシ達は、映画館で映画を見ていた。 だが映画はもう終わっていた。
          ウィスプ「うーーーん、何て感動的な映画だったんすかー! もう泣き捲くりッスよー!」
          ドリヤード「そうですわね。 感動ですわ。」
          カツコ「さすがにいい映画だったわ。 やっぱりこう言う映画大好きよ。」
          コゴロウ「正しく恋愛映画はいい物だ…」
          ウィスプ、ドリヤード、カツコとコゴロウは感動していた。
          サラマンダー「まあ、映画はよかったのはいいのだが…」
          サトシ「何で俺達が出てないの?」
          シェイド「しかもウンディーネとジンも出てこなかったな。」
          ウンディーネ「そう言えば、ウチら出ておらへんよ!?」
          ジン「何でダスか!?」
          ルミカ「他にもコジロウ様も出ていませんわ!?」
          ドリオ「おい、さっきの映画俺達映ってなかったぞ!?」
          キース「理由を説明しろ、理由をよ!!」
          ヒート南野「君達が映ってなくてもこれは芸術のため! みんなの映画でもあるのだ…
                ん?」
          突然周りが暗くなり、照明が付いた!
          ムサシ「みんなを呼ぶのなら…」
          コジロウ「忘れちゃ行けない我らがいる!」
          その時タキシードを来たロケット団がステージに現れた!
          ムサシ「世界の破壊を防ぐため…」
          ヤマト「地球の破壊を防ぐため…」
          サノスケ「星の破壊を防ぐため…」
          コジロウ「世界の平和を守るため…」
          コサブロウ「地球の平和を守るため…」
          ゴエモン「星の平和を守るため…」
          ハンゾウ「星の人類を救うため…」
          ムサシ「愛と真実の悪を貫く…」
          ヤマト「愛と誠実の悪を貫く…」
          サノスケ「愛と現実の悪を貫く…」
          コジロウ「ラブリーチャーミーな敵役…」
          コサブロウ「キュートでお茶目な敵役…」
          ゴエモン「クールでハンサムな敵役…」
          ハンゾウ「アンドスマートで天才な敵役…」
          ムサシ「ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ヤマト「ヤマト!」
          コサブロウ「コサブロウ!」
          ゴエモン「ゴエモン!」
          サノスケ「サノスケ!」
          ハンゾウ「ハンゾウ!」
          ドカ!! ロケット団はヒート南野をステージから蹴り飛ばした!
          ヒート南野「あいた!!」
          ムサシ「銀河を駆けるロケット団の2人には…」
          ヤマト「宇宙を駆けるロケット団の2人には…」
          ゴエモン「アウタースペースを駆けるロケット団の3人には…」
          コジロウ「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ!」
          コサブロウ「ショッキングピンク桃色の明日が待ってるぜ!」
          ハンゾウ「ブレイジングレッド赤い明日が待ってるぜ!」
          ニャース「ニャーンてニャ!」
          マサ「あ、兄貴と姉御達だ!」
          ルミカ「コジロウ様もいらっしゃいますわー!」
          ミサ「今日は何の用でしょうか?」
          ムサシ「用はない。」
          コジロウ「別に邪魔しに来たわけではない。」
          ヤマト「もちろんピカチュウとシャワーズをゲットしに来たわけでもない。」
          コサブロウ「でも我々の事を忘れないで欲しい!」
          サノスケ「それでは、次の機会までご一緒に…」
          ロケット団1「やな感じ〜〜〜〜〜〜〜〜!」
          ロケット団2「そしてやな気持ち〜〜〜〜〜〜〜〜!」
          ロケット団3「アンドやなフィーリング〜〜〜〜〜〜〜〜!」
          ロケット団は意味不明な行動で行ってしまった。
          イミテ「一体何しにここに来たんだろう?」
          タイチ「我々の事を忘れないで欲しいだって。」
          ライゾウ「忘れてるのはこっちの方だよ…」
          ミズキ「くそー、ソニックさん(作者)めー! これだから俺達の登場数が少ないんだよ!」
          アツシ「ま、次回までお預けか…」
          ピカチュウ「ピカチュウ!」
          シャワーズ「まあ、今回はしょうがないよ!」

          ―夜―

          ニャースはある家の屋根の上で、夜空に光っている満月を見ていた。
          ニャース「ああ…月はどうして丸いのニャー…?」
          月見てニャース何思う?

          ニャースの過去を知る事が出来たが、今回は残念ながらサトシ達一行の出番はなかった。 サトシ達よ、ごめん! 
          続く…