ポケットモンスター小説版
          第122話 ミュウツーの逆襲(前編)

          マサキの情報で、サトシ達はハナダの洞窟に入った。 それは行方不明となったジョーイ
          を助けるため、そして犯人を探すためだと言う。 中に入ったら…

          シゲル「何だ、ここ? 真っ暗じゃねえか!?」
          ブルー「これじゃあ、何にも見えないわ!」
          ジュンサー「サトシ君、君のポケモンに「フラッシュ」覚えてない?」
          サトシ「ああ、持ってるけど、やっぱこいつには頼りになるはずだ! どう言う奴は
              見せてあげるよ! ウィスプ、出て来い!」
          ボン!! ウィスプが現れた!
          ウィスプ「チーッス! サトシさん、僕を呼んだッスか?」
          サトシ「ああ! この洞窟の周りを照らしてくれ!」
          ウィスプ「お安いご用ッス! そんじゃ、行くッスよ! はっ!!!」
          カッ!! ウィスプは洞窟の周りを照らした!
          カスミ「これで何とか見えるようになったわ!」
          マサキ「な、何や、あの人魂のようなやっちゃは?」
          サトシ「ああ、こいつは光の精霊ウィル・オ・ウィスプさ! 詳しい話は後で説明するよ!
              とにかく、早速進もう!」
          サトシ達は先に進んだ。 そして後ろの方に岩に1ヶ所ずつロケット団が隠れていた。
          ムサシ「世界の破壊を防ぐため…」
          ヤマト「地球の破壊を防ぐため…」
          サノスケ「星の破壊を防ぐため…」
          コジロウ「世界の平和を守るため…」
          コサブロウ「地球の平和を守るため…」
          ゴエモン「星の平和を守るため…」
          ハンゾウ「星の人類を救うため…」
          ムサシ「愛と真実の悪を貫く…」
          ヤマト「愛と誠実の悪を貫く…」
          サノスケ「愛と現実の悪を貫く…」
          コジロウ「ラブリーチャーミーな敵役…」
          コサブロウ「キュートでお茶目な敵役…」
          ゴエモン「クールでハンサムな敵役…」
          ハンゾウ「アンドスマートで天才な敵役…」
          ムサシ「ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ヤマト「ヤマト!」
          コサブロウ「コサブロウ!」
          ゴエモン「ゴエモン!」
          サノスケ「サノスケ!」
          ハンゾウ「ハンゾウ!」
          ニャース「モタモタしてる場合じゃニャいニャ! さっさとジャリボーイの後を追う
               ニャ!」
          ムサシ「言われなくても分かってるわよ!」
          コジロウ「何しろ奴が目指してるのは超珍しいポケモン…」
          ヤマト「最強と呼ばれるポケモン…」
          コサブロウ「極悪の証を持つポケモン!」
          サノスケ「もしもそいつをボスに見せれば…」
          ゴエモン「給料大量と出世間違いなし!」
          ハンゾウ「はー、イメージすると感動する感じだぜー!」
          ニャース「とにかく、そのポケモンをゲットするために後を追うニャ!」
          ロケット団「おう!」

          ―数分後―

          サトシ達はまだ先を進んでいた。
          タケシ「何だか不気味な場所だな。」
          サムライ「全く人気も感じないでござるな。」
          サクラ「それよりも、一体どこまで進むのかしら?」
          アヤメ「分からないわ。 かなり広い洞窟だからね。」
          ウィスプ「皆さん、この洞窟かなり岩だらけッスから、足下に気を付けてくださいよ!」
          ボゴ…その時コゴロウは地面を踏んだ時、何かが崩れて行くような音が出た。
          コゴロウ「ん?」
          ボタン「どうしたの、コゴロウ?」
          コゴロウ「いや、何か地面が…」
          ボゴ!!! 突然地面が崩れた!
          コゴロウ「うわ!?」
          全員「あ!!!」
          コゴロウ「わーーーーーーーーーーーー………!!!」
          コゴロウはそのまま落ちた。
          サトシ「こ、コゴロウーーーー!!!」
          ブルーザー「コゴロウーーーーー!!!」
          サトシ達はコゴロウの名前を叫んだが、返事はしなかった。
          アキラ「コゴロウ、無事かーーーーー!?」
          サトシ「コゴロウーーー!! コゴロウーーーーーー!!」
          ジュンサー「もうだめだわ。 恐らくもう…」
          サトシ「バカな事言わないでくださいよ! コゴロウは死ぬはずはないよ!!!」
          カルロス「そうだ! あいつは俺達の親友なんだ! 死ぬはずはないぜ!!!」
          サトシ「コゴロウーーーーー!!!」
          ???「貴方がた、何方でしょうか…?」
          全員「え!?」
          突然サトシ達の後ろにランプを持った謎の女性が現れた!
          ボイジャー「あ、貴方は!?」
          ???「貴方がたこそ何方でしょうか…?」
          サトシ「お、俺はサトシ! マサラタウンから来たトレーナーだ! 俺達はここで
              ジョーイさんを助け、犯人を捕まえに来たんだ!」
          ???「サトシ…貴方がサトシですね…?」
          サトシ「え?」
          ???「噂は聞きました…貴方はこの世に存在する最強のポケモントレーナー…即ち、
              選ばれたトレーナーでしょう…」
          サトシ「選ばれたトレーナー?」
          マサキ「何やかよう分からへんが、あんさん一体誰なんや!? 何無意味な言葉言うとる
              か分からんけど、名前ぐらい教えたらどうなんや!?」
          ???「…私は貴方がたがお探しているご主人様のお付きです…私は貴方がたがここに
              来るのを待っておりました…」
          セイヨ「私達をここに?」
          タケシ「でも何だか奇麗な顔…」
          タケシは謎の女性の顔を見ただけで一目惚れした。
          サクラ「あら? この人…」
          サクラはその女性の顔を見ただけで悩み始めた。
          ジュン「どうしたんですか、サクラさん?」
          サクラ「いや、この人どこかで見た事あるような…あ! 思い出した! 貴方、ハナダ
              シティのポケモンセンターのジョーイさんだわ!」
          全員「え!?」
          ボイジャー「あ、貴方がジョーイさんですか!?」
          ダイスケ「顔はよく似てるなー…」
          ???「何を仰っているのでしょうか…? 私は生まれた時から、この洞窟に使われて
              おります…」
          マチス「ホワット? ユーズされている? このケーヴに?」
          ナツメ「まさか、この洞窟に誰か住んでるの?」
          クリスティ「何だか冗談みたいな話ね。 山男じゃあるまいし…」
          ???「貴方がた様、私のご主人様とお会いしたいようですね…では、私を付いて来て
              ください…ご主人様の場所へお連れします。」
          ブレイク「あ、おい! ちょっと待って! まだ行かれないぜ!?」
          サトシ「あ、そうだよ! コゴロウこの穴に落ちたんだよ! 早く助けないと…」
          ???「心配ご無用です…この洞窟の下には空洞があります…例え誰であろうと落ちても、
              簡単には死にません…」
          サトシ「でも…」
          ???「さあ、ご主人様は今もお待ちしております…私に付いて来てください…」
          エリカ「どうしますか、サトシさん?」
          サトシ「これは仕方なく、付いて来るしかない…コゴロウは今どうなってるか分からない
              けど…やっぱり、付いて行くしかない。 多分あそこにはジョーイさんを攫った
              犯人がいるはずだ! 行ってみるしかない!」
          ???「では…付いて来てください…」
          サトシは謎の女性と一緒に行った。
          ウィスプ「(サトシさん、あの女性、只者じゃなさそうッスよ! 気を付けた方がいい
                ッスからね!)」
          サトシ「(ああ、分かってる…)」

          ―一方ロケット団―

          ムサシ「あらー!? ジャリボーイの奴どこへー!?」
          コジロウ「何でいきなりいなくなったんだー!?」
          ニャース「おミャーらが余所見するからニャ!」
          ヤマト「失礼ね! 私達はちゃんと目を離してなかったのよ!」
          ニャース「じゃあ、何で見逃したんニャ!?」
          コサブロウ「そ、それはな…」
          ニャース「ほーら、理由もないのに言い訳も言えニャいニャ! これだからおミャーら
               は落ちこぼれニャのニャ!」
          サノスケ「何だと、このバカ猫ポケモンが!!」
          ニャース「誰がバカ猫ポケモンニャ!?」
          その時ロケット団はコゴロウが落ちた穴に足を踏んだ。
          ロケット団「え!? わーーーーーーーーーーーーーーーー………!!!!!!」
          ロケット団はそのまま落ちた。

          ―一方サトシ達―

          サトシ「ん?」
          サトシ達はロケット団の悲鳴を聞こえた。
          キョウ「何なんでござるか、今の悲鳴は!?」
          アヤ「どこかで聞いた事ある悲鳴だけど…」
          フウコ「それに、コゴロウが落ちた穴の方へ聞こえたわ!」
          ???「また無関係な人間がここに来ましたね…」
          サトシ「ちょっと、戻ろうぜ! その人を助けに!」
          ???「ほっときましょう…落ちても死にはしませんから…」
          サトシ「な!?」
          ドリオ「何て無責任な事を!?」
          ???「さあ、後もう少しです…私に付いて来てください…貴方がたは、選ばれた
              トレーナーですから…」
          サトシ「……………」
          サトシは無言で謎の女性と行った。

          ―ある広場―

          サトシ達は洞窟内の広場に着いた。
          ???「ここでございます…」
          キース「何だ、ここは? 何もないぞ?」
          マサ「おい、何の真似なんだよ!?」
          ???「ご主人様はここにおります… しばらくお待ちしておれば、姿を現すはずです…」
          ミサ「少し待てと言われてもね…」
          ピカ!!! その時青い光が出て来た!
          全員「な!?」
          イミテ「な、何、この光は!?」
          ???「ご主人様が来ました…」
          全員「え!?」
          その時光の天のそこから謎の物体が現れた! その姿は、人間よりも大きく、白くて
          変わった姿形だった。 しかも恐そうな顔をしている。
          ???「皆様、お待ちしておりました…このお方は私のご主人…この洞窟の主…
              「ミュウツー」様です…」
          全員「ミュウツー!?」
          ミュウツー「よくぞここに来たな、選ばれしトレーナーよ…待っていたぞ…」
          タイチ「ミュウツー、だって!?」
          ライゾウ「しかも…ポケモン!?」

          ポケモン図鑑「ミュウツー・遺伝子ポケモン・研究のために遺伝子をドンドン組み換えて
                 行った結果狂暴なポケモンになった。 ミュウの遺伝子とほとんど同じ。  
                 だが大きさも性格も恐ろしいほど違っている。 ポケモンの数の中では
                 一番凶悪で最強である。」

          アツシ「な、何であいつがこいつの主人なんだ!?」
          ???(ミュウツー)『いけないか? ルールは私が決める…』
          ミズキ「な!? あれは、テレパシー!?」
          ヤス「じゃあ、あのお付き、操られてるのか!?」
          ジュンサー「じゃあ、あのお付きがジョーイさんで…」
          ボイジャー「ジョーイさんを攫った犯人は、貴方でしたの!?」
          ミュウツー「フッ…よくぞ分かったな。 さすが人間だ。 これぐらいに知る事が
                出来るのなら、さすがに知識のある物だ。 これが私を見つけた礼だ。 
                受け取れ!」
          ドーーーーン!!! ミュウツーの「サイコキネシス」! 衝撃はサトシに受け、吹き
          飛ばされた!
          サトシ「うわ!!!」
          ピカチュウ「ピカピ!!」
          シャワーズ「サトシ!!」
          ガシ!! だがゼトラはサトシを受け止めた!
          サトシ「う、ゼトラ!」
          ゼトラ「大丈夫か、サトシ?」
          サトシ「あ、ああ…」
          シゲル「大丈夫か、サトシ!?」
          ブルー「サトシ、大丈夫!?」
          ウィスプ「怪我はないッスか、サトシさん!?」
          サトシ「ああ、平気だ。 いきなり何しやがるんだ!?」
          ミュウツー「言ったはずだ。 さっきのは私を見つけ、全てを知った礼だと。 まあ、
                知識があっても、力は余りないな。 さすがに情けない人間だ。」
          サトシ「何だと!? よくも言ったな! ギャラドス、君に決めた!」
          ギャラドス「グォーーー!!!」
          サトシ「ギャラドス、「破壊光線」だ!」
          ギャラドス「グォーーーーーーーー!!!」
          バシューーーーーーー!!! ギャラドスの「破壊光線」!
          ミュウツー「フン!」
          グニャ! バシューーーーーー!!! ミュウツーの「サイコキネシス」! ミュウツー
          の攻撃でギャラドスの「はか衣光線」を跳ね返した!
          ギャラドス「グォ!?」
          ドカーーーーーーーン!!!!! 攻撃はギャラドスに命中!!
          ギャラドス「グォ〜〜〜…」
          サトシ「ぎゃ、ギャラドス!?」
          ???(ミュウツー)『愚かな人間目…』
          ミュウツー「お前はもう用はない。」
          サッ! その時ミュウツーは操られたジョーイに腕を振らせた!
          ジョーイ「はっ…!!」
          ジョーイは倒れそうになった直後、タケシは素早く受け止めた!
          タケシ「ジョーイさん! しっかり!!」
          ジョーイ「う…こ、ここは…?」
          ジョーイは正気に戻ったようだ。
          マサキ「どうやら正気に戻うたようやな!」
          ジュンサー「無事ですか、ジョーイさん!?」
          ボイジャー「怪我はありませんか、ジョーイさん!?」
          ジョーイ「あ…ジュンサーさん、ボイジャーさん? は、はい、無事です…でも、ここは
               一体どこなの?」
          ミュウツー「私の世話をするために、ハナダのポケモンセンターから連れて来た。 
                ポケモンには詳しい者だからな。 おかげで人類の事も全て分かった。 
                人間などどうにだって操られる…」
          カスミ「酷い事を…!」

          ―一方コゴロウ―

          コゴロウ「………ぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」
          ドサ!!! コゴロウは謎の空洞に落ちた!
          コゴロウ「いってーーー!!」
          落ちてもコゴロウは無事だった。
          コゴロウ「な、何だここは? こんな洞窟に空洞があったなんて…おーーい、
               サトシーーー!! カスミーーー!! ブルーザーーーー!! 
               ゼトラーーー!! みんなーーー!! どこだーーー!?」
          叫んでも返事はしない。 聞こえるのは、彼のエコーだけ。
          コゴロウ「やべー…逸れちまったよ。 どうしようか、これから? うーむ、飛行
               モンスターならここから上まで戻れるが、やっぱ無理だな。 空を飛ぶ術
               だって覚えてねえし、どうしようかなー? ん?」
          コゴロウは上の方へ見上げたら、何かが叫んでいるように聞こえた。
          コゴロウ「な、何だ、この悲鳴は?」
          ???「………ぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」
          その悲鳴は落ちて行くロケット団の物だった!」
          コゴロウ「へ!?」
          ドサーーーーーン!!! ロケット団はコゴロウの上に落ちた!
          コゴロウ「ぐぇ!!」
          ロケット団「いで!!」
          ゴエモン「いってーーー、何だ、ここは?」
          ハンゾウ「俺達、今どこー?」
          コゴロウ「いててて、何だ、今のは…ん!?」
          ロケット団「ん!?」
          コゴロウ「ロケット団!?」
          ロケット団「ジャリ忍者!?」
          コゴロウ「…「火とんの術」!」
          ブォーーーーー!!! コゴロウの「火とんの術」!
          ロケット団「あぢーーー!! って、何するの!?」
          コゴロウ「誰がジャリ忍者だ、え!?」
          ニャース「い、いや、言ったのはごめんだけどニャ…」
          コジロウ「でもここで会ったが百年目!」
          ヤマト「さっさとジャリボーイの居場所を…」
          コサブロウ「ちょっと待った! 戦うの止めよう!」
          サノスケ「え? 何でだ?」
          コサブロウ「お前ら、あいつの力分からないのか?」
          ロケット団「あ………」
          ロケット団は汗をたらした。
          コゴロウ「どうやら俺の力を分かったようだな。 ほんじゃ、恐ろしさも見せようか。 
               さあ、誰からトーストされたいかな?」
          ブォ!! コゴロウの両手の人差し指に炎が出て来た!
          ロケット団「わ、わ、わ、ちょ、ちょっと待って!」
          ゴエモン「分かった、付いてきた理由を教えるから、やんないでくれ!!」
          コゴロウ「だったら教えろ。」
          シュウーーー… コゴロウの指に付いた炎は消えた。
          ハンゾウ「実は俺達、お前達の話を盗み聞きしてな、最強のポケモンがこの洞窟に潜んで
               いると聞いて、付いて来たんだよ。」
          コゴロウ「ほほう、分かったぞ? それをゲットしてサカキに見せれば、給料ザックザク
               と出世間違いなしって言う意味だろうな?」
          ロケット団「ギク!!」
          コゴロウ「フッ…図星だな? だが、その望みは残念だけど、取り消しにさせて頂くぜ!  
               戦闘不能になる覚悟はいいだろうな!?」
          ムサシ「ひーーー!! ちょ、ちょっと待って!!」
          コジロウ「そ、それだけは…!」
          コゴロウ「ん!?」
          コゴロウは突然動きを止めた。
          ニャース「ニャ、ニャ? どうしたニャ?」
          コゴロウ「…お前達、何か言ったか?」
          ヤマト「何って、何も言ってないわよ! 何なのよ、いきなり!?」
          コゴロウ「…どこから声が聞こえる…女の子の声が…」
          ロケット団「え?」
          コゴロウ「こっちからだ!」
          コゴロウは勢いよく走り去った。
          ロケット団「あ、ちょっと待って!」
          ロケット団はコゴロウの後を追った。 そして走り続けていたコゴロウは突然動き止めた。
          コゴロウ「(どこからだ、この声は?)」
          コゴロウは目を閉じ、集中しながら謎の声を聞こえようとした。
          ???(…けて…助けて…誰か助けて…)
          コゴロウ「あっちの方だ!」
          コゴロウは再び走った。 そしてロケット団は疲れ切るほど負い続けていた。
          コサブロウ「はぁ、はぁ、な、何だよ、いきなり!?」
          サノスケ「ぜぇ、ぜぇ、何で走り回らなきゃいけないんだ!?」
          コゴロウ「あ!!」
          コゴロウは再び動き止めた。 ロケット団も動き止めた。
          ゴエモン「どわ!? な、何でいきなり止まるんだ!?」
          ハンゾウ「はぁ、はぁ、ぜぇ、ぜぇ、疲れたよ…」
          コゴロウ「見ろ、あそこ!」
          ロケット団「ん?」
          コゴロウは暗闇の方へ指した。 そこには檻の中に閉じ込められた1人の少女がいた。
          ニャース「女の子だニャ? 何でここに?」
          その時コゴロウは少女の方へ走った。
          ムサシ「あ、ちょ、ちょっと待ってよ!」
          ロケット団は再びコゴロウを追った。

          ―檻―

          謎の少女は体を横に倒し、悲しい表情でこう言った。
          ???「…助けて…誰か助けて…」
          コゴロウ「君!」
          ???「きゃ!!」
          少女はコゴロウの言葉に驚き、立ち上がった。 そして少女はコゴロウの方へ振り向いた。
          ???「び、びっくりした…あ、貴方は!?」
          コゴロウ「悪い、驚かして…俺はコゴロウ! ちょっとここである事件の調査をするため
               に来たんだ。 ちょっとドジって、穴に落ちて、ここに落ちて来てね。」
          ???「そ、そうなの?」
          その時ロケット団はコゴロウの所に着いた。
          コジロウ「ぜぇ、ぜぇ、おい、コゴロウ、頼むから俺達を疲れ切らないでくれよ…」
          ヤマト「そうよ…はぁ、はぁ、走るか止まるか、どっちかにしてよ…」
          コゴロウ「あ、悪い悪い。」
          ???「あの、この人達は?」
          ムサシ「この人達はと聞かれたら…」
          コゴロウ「別に言わなくてもいい…」
          ズル! ロケット団はこけた。
          コサブロウ「おい、勝手にセリフを止めるな!!」
          コゴロウ「こいつらはロケット団。 弱っちい組織の落ちこぼれ幹部さ。」
          サノスケ「うるせえな! 一言多いんだよ!!」
          ???「よかった! 大勢の人達がここに来てホントによかった! お願い、私を
              助けて!」
          コゴロウ「まあまあ、助けてあげるから落ち着け! えーっと、確かここに…」
          コゴロウのバンダナの中から小さな針が出て来た。
          コゴロウ「あった! これこれ!」
          ゴエモン「な、何じゃそりゃ?」
          コゴロウ「「ロックピック」と言って、何でも開けられる事が出来る鍵なのさ! どんな
               鍵を一瞬に開けられる事が出来るんだぜ! 見てな!」
          ガチャ! コゴロウはロックピックを使って、鍵を開け、檻の門を開けた。
          ???「あ…」
          コゴロウ「はい! この通り!」
          ハンゾウ「すげー…ホントに一瞬に…」
          ???「あ、ありがとうございます! これでやっと出られる事が出来たわ! お願い、
              ミュウツーの所に行かして!」
          全員「ミュウツー?」
          ???「そう、ミュウツーよ! お願い、そこへ連れさせて!」
          コゴロウ「ミュウツー…はて? どこかで聞いた事あるような…でも悪いけど、俺達その
               ミュウツーって言う奴知らないんだ。 もちろん居場所も知らないし…」
          ???「そ、そうなの…」
          コゴロウ「ところでさ、君の名前は?」
          ???「あ、ごめんなさい。 まだな前言わなかったね! 私の名前はアイ! よろしく
              ね!」
          コゴロウ「アイ? ちょ、ちょっと待ってよ?」
          アイ「ん? どうしたの?」
          コゴロウ「アイ…ミュウツー…この組み合わせどこかで…あ、思い出した! 日記だ!」
          アイ「え?」
          コゴロウ「グレン島のポケモン屋敷に見つけた、フジ博士の日記! 君まさか、フジ博士 
               の娘さん!?」
          アイ「え? そ、そうだけど…どうして私の父を?」

          * フジ博士、日記、ポケモン屋敷の事は、「第100話 ポケモン屋敷でゲットだぜ!」を
          チェック!

          コゴロウ「今は持ってないけど、君のお父さんの日記で分かったんだよ! 君は確か、彼
               が作った遺伝子ポケモン、ミュウツーに連れ去られたんだったな!?」
          アイ「え? え、ええ、そうだけど…」
          コゴロウ「そうか、でも無事だったとは…よかった。」
          アイ「あの、どうやって私の事や、ミュウツーの事や、父の事を?」
          コゴロウ「ああ、実は…」
          コゴロウは全ての事を説明した。
          アイ「…そうなの。 その日記を読んで、色々知れたのね。 ミュウツーの誕生と、私の
             事も、お父さんの事も…それで、お父さんと会った?」
          コゴロウ「いや、あれから行方不明のまま。 まだ会った事ないんだ。」
          アイ「そうなの…」
          アイは悲しそうな顔をした。
          コゴロウ「…あ、あのさ、君が言ってたこのミュウツーって奴、ちょっと詳しく教えて
               くれないか?」
          アイ「あ、うん。 ミュウツーは、お父さんが作った遺伝子ポケモンなの。 昔、南
             アメリカギアナで幻のポケモン、ミュウと出会って、その睫毛を研究してたの。 
             研究の途中、遺伝子を作り上げたの。 それはミュウツー。 初めの内、私
             ミュウツーととても仲がよかった。 その時はまだ50%の幼児姿だったけどね。」
          コゴロウ「(日記にも書いてあったな、これ…)」
          アイ「ところが、100%完成となったミュウツーを作り上げたら、なぜか突然凶悪に
             なったの。 全ての研究メカを破壊して、研究所も破壊したの。 その時に
             ミュウツーは私を攫ったの。 もっと人類の事を知るために。 その時も私、
             お父さん死んじゃったのかと思ったの。 でも、貴方から聞いた限り、まだ生きて
             いて本当に嬉しかった。 でも、今は行方不明…私が生きてるか死んでるか
             分からないまま…」
          ゴエモン「おい、そのミュウツーは一体何を企んでるな?」
          ハンゾウ「世界征服を考えているのか?」
          アイ「…目的は世界征服じゃないの。 人類抹殺なの。」
          全員「人類抹殺!?」
          アイ「ミュウツーがハナダのポケモンセンターで、ジョーイさんを攫ったの。 そして
             彼女を操りながら、人類の事を色々説明させたの。 そう、人類はこの世界と
             ポケモンをだめにしてる事を…それの逆襲をするため、人類抹殺を企み始めたの。 
             今でも、誰にも止められないわ、彼を…」
          ニャース「ミュウツーって、そんニャに強いのニャーか?」
          アイ「うん、お父さんは最強のポケモンを生み出そうと思って、作り上げたの。 今じゃ
             ポケモンの中では一番最強の存在よ。」
          コゴロウ「じゃあ、もしもフジ博士がここにいれば、止められるのか?」
          アイ「ううん、お父さんでも無理。 ミュウツーは最も最強のポケモン。 止めようと
             する人は、一気に死ぬ可能性もあるわ。 彼を生み出したお父さんでも、
             かなわないわ…」
          コゴロウ「…フジ博士って、どう言う人だったんだ?」
          アイ「優しい人だった。 いつも研究の事しか考えていなかったけど、本当は私の事も
             考えていた。 私にはお母さんいなかったけど、代わりに私を大事に育てた。 私、
             本当にお父さんの事が好きだったの。 攫われた以来、死んだと思って、ずーっと
             泣き続けたわ。 でも、生きている限り、今でも嬉しい。 でも、行方も知らない
             まま…一体どこにいるか分からない…」
          コゴロウ「早く会いたいんだな、フジ博士を。」
          アイ「うん。 会って、私がまだ生きている事を、お父さんに知らせたい。 お父さんを
             喜ばせたい。 その時まで…」
          コゴロウ「……………」
          ムサシ「あのさ、取り込み中に悪いけど、ミュウツーの事どうするの?」
          コジロウ「今でもジャリボーイ戦ってるかもしれないぜ?」
          コゴロウ「あ、そう言えば!!」
          アイ「え!? ミュウツーが!? コゴロウさん、お願い! 私をミュウツーの所へ
             連れてって! 手遅れになるまでに、ミュウツーの所へ行かせて! お願い!」
          コゴロウ「あ、ちょ、ちょっと待てよ! 連れて行ってもいいが、ミュウツーの居場所は
               分からないんだぜ? 後、この空洞にいる限り、上まで戻れる事も全く…」
          アイ「だったら、近道に案内するわ! こっちの方よ! 付いて来て!」
          アイは行ってしまった。
          コゴロウ「あ、おい! 待てよ!」
          コゴロウはアイの後を追った。
          ニャース「ニャーー!! ニャー達を置いて行くニャーーー!!」
          ロケット団もコゴロウの後を追った。

          ―一方サトシ達―

          ミュウツー「人間には失望した…ポケモンにも劣る生物にこの星を支配されたら何れに
                だめになる。 人間に支配されているポケモンもそうだ。 人間のために
                生きるなんて…」
          シャワーズ「何言ってるの!? 僕達は好きで一緒にいるんだよ! 他のポケモンだって
                そうだよ!」
          ピカチュウ「ピーカ!」
          ミュウツー「好きで一緒にいるだと? 一緒にいる事自体は間違いだ!」
          ドーーーーン!!! ミュウツーの「サイコキネシス」! 衝撃はピカチュウと
          シャワーズに受け、吹き飛ばされた!
          シャワーズ「うわ!!」
          ピカチュウ「ピカ!!」
          ガシ!! サトシは素早くピカチュウとシャワーズを受け止めた!
          ピカチュウ「ピカピ!」
          シャワーズ「サトシ!」
          サトシ「大丈夫か、ピカチュウ、シャワーズ!?」
          ミュウツー「弱いポケモンほど人にすりより…」
          サトシ「よくもピカチュウとシャワーズを…」
          カズ「おい、お前! 一体何を言いたいんだ!? お前の言ってる事さっぱり
             分からねえんだぞ!」
          ミュウツー「当然貴様らには分からない。 人類はこの星を破壊しようと企んでいる。 何
                よりも、人間は海をオイルで汚し、大地をゴミで汚し、大気を煙で汚した。 
                そして昔、世界大戦やその物の戦争も、海、大気、大地全て争った。 全て
                は星を争っている。 特にポケモンもそうだ。 人間はポケモンを捕獲し、
                道具として使っている。 時には殺す事も…私はそれをどうしても許せない。 
                人類の行動を見ながら、どれほど憎み続けたか。 そして貴様らもだ。 
                人類と同じ行動をして、それまでに生き続け…」
          ルミカ「何を仰ってるのでございますの!? 私達はそう言う人間じゃありませんわ!」
          ミュウツー「うそを言うな。 私は全て知ってるのだ。 人間は争いを止まらず、平和も
                潰す。 ポケモンを道具に使い、ゴミとなったら殺す…それこそ人間の行動
                だ。 お前達が違っても、お前達もそれと一緒だ。 私は今でも人間が憎い。 
                この手で粉々にしたいほど…私はここで貴様らに宣言する。 私は今から、
                貴様ら人間共を逆襲する! そう、その計画こそ、人類抹殺だ!」
          全員「何だって!?」
          ミュウツー「まあ、貴様らに宣言しても、無理だな。 何しろお前達、ここで
                死ぬんだからな。」
          サトシ「バカ言うな! 俺達はここ死んでたまるか! 必ず生きてみせる! お前が何を
              しようとしても、望み通りにはさせない! 必ずお前を倒してやるぜ!」
          ミュウツー「フン。 私を倒そうと? これは面白い事を言うな。 だったら試して
                みるがいい。 こいつらでな!」
          サトシ「こいつら?」
          その時暗闇の中から、5人のトレーナーが現れた! 2人は女性トレーナーで、後の3人
          は男性トレーナーだった。
          ケイタ「な、トレーナー? しかも5人も!?」
          カツラ「何でこんな所に?」
          ジュンサー「あ!! こ、この人達は…調査のために行方不明となった5人の
                トレーナー達だわ!」
          全員「何だって!?」
          サトシ「知ってるのか、マサキ!?」
          マサキ「あ、ああ。 調査開始の直前に姿なら見たで。 まさか、こいつらやったとは…」
          でも気付いたらトレーナー達の目は白目になっていた。
          ボイジャー「で、でも、このトレーナー達、白目になってますよ?」
          サトシ「ミュウツー、お前こいつらに何をした!?」
          ミュウツー「こいつらは私を探すためにここに来た。 即ち、選ばれたトレーナー達だ。 
                だが私に負けた限り、今でも操られさせた。 今は私の手下だ。」
          サトシ「何だって!?」
          ミュウツー「さあ、手下達よ。 この人間共を全員始末するがよい! 1人も残らずにな!」
          ポンポンポンポン! 5人のトレーナー達は手持ちポケモンを出した。
          1人の金髪で6本のポニーテールをした女性トレーナーはオニドリル、サンダース、
          ニョロボン、ペルシアン、バリヤード、カモネギを繰り出した。
          もう1人のシゲルの前髪とよく似た黒い髪の毛の男性トレーナーはナッシー、ゴローニャ、
          エビワラー、レアコイル、ケンタロス、モルフォンを繰り出した。
          もう1人の3本のポニーテールをした女性トレーナーはピクシー、ライチュウ、
          ブースター、バタフリー、スターミー、ラッキーを繰り出した。
          もう1人のタケシの髪型とよく似た茶髪の男性トレーナーはキングラー、ニドキング、
          スリーパー、エレブー、ウツボット、ドードリオを繰り出した。
          そして最後に眼鏡をした男性トレーナーはラッタ、フーディン、ウインディ、マルマイン、
          スピアー、パルシェンを繰り出した。
          サトシ「こいつらがポケモンマスターを目指すトレーナー達か…よし! 相手がポケモン
              マスターを目指すトレーナーならば、こっちも同じ組合で戦うぜ! シゲル、
              ブルー、アキラ、カツコ、準備いいか?」
          シゲル「準備ばっちりさ!」
          ブルー「オッケーよ♪」
          アキラ「いつでも行くぜ!」
          カツコ「こっちはばっちりよ!」
          サトシ「俺は2番目のトレーナーと戦う!」
          シゲル「俺はあの眼鏡のトレーナーと戦う!」
          ブルー「あたしは3番目のトレーナーと戦うわ!」
          アキラ「俺は5番目の奴で行く!」
          カツコ「あたしは1番目のトレーナーと戦うわ!」
          サトシ「よし、これで準備オッケーだ! 早速勝負だ!」
          ミュウツー「私の手下を倒してみるがいい!」

          ミュウツーと出会い、早速操られたトレーナー達と戦うサトシ達。 そしてアイと言う
          少女も出会ったコゴロウ。 果たして、ミュウツーの野望を阻止できるのか? そして
          このトレーナー達を無事に正気に戻す事が出来るのか? その事は、次回まで続く!
          続くったら続く!