ポケットモンスター小説版
      第132話 水のフィールド! VSコウム

      ポケモンリーグ予選の出場検定試験に合格したサトシ達は、出場決定者として選ばれた。 
      そして今日こそ、第1回戦の始まりだ! そのためサトシ達は今、リーグ受け付け所に
      いた。 そこの入り口でヒロシ、エイジとハルナと待ち合わせをしていた。

      ヒロシ「あ、来た! おーい!」
      サトシ達が来た。
      サトシ「よう、ヒロシ、エイジさん、ハルナさん! 待たせてごめん!」
      エイジ「いいんだよ。 どうせ俺達もちょうどここに来たところだしな!」
      ハルナ「タケシさんも来たのねー♪ 嬉しいわ♪」
      タケシ「はい! お待ちしておりました!」
      アイ「サトシ君。 この人は?」
      アイはヒロシの事を言っているようだ。
      サトシ「あ、みんなは知らないんだな? 紹介するよ! こいつはヒロシ! リーグ
          出場者で、俺の親友さ! 昨夜出場決定者紹介に出てた奴さ!」
      ヒロシ「初めまして! でも何だか知らなかったよ。 サトシにはこんなに仲間がいる
          なんて、僕すっごく驚いたよ!」
      サトシ「ああ、色々の事情があって、一緒に付いて来たんだ! じゃ、早速受け付け所に
          入るか!」
      全員「おう!」

      ―内部―

      受け付け人「こんにちは! トレーナー登録証としてお名前をください。」
      サトシ「あ、はい。」
      タケシ「自分はタケシと申します! お仕事終わったら、よろしければお食事でも…」
      受け付け人「は?」
      カスミ「はーい、お帰りはこちらー。」
      タケシ「あ、ちょっとー!」
      カスミはタケシをどこかへ押し連れて行った。
      サトシ「はははは…」
      ハルナ「ねえ、今の行動は何だったの?」
      コゴロウ「タケシは結構女性に弱いからね。 一目で見るとつられるんだよ。」
      ハルナ「え? じゃあ…」
      ハルナは不安そうな顔をした。
      タケシ「ハルナさん、勘違いしないでください! これは俺のいつもの癖なんです! 俺
          の本命の愛する人は、貴方だけです!」
      タケシはハルナの手を握りながらそう言った。
      ハルナ「ホントに? よかった♪」
      ハルナの顔は赤くなり、微笑んだ。
      サトシ「ははは…あ! すみません! えーっと、サトシです!」
      ヒロシ「ヒロシです!」
      シゲル「シゲルです!」
      ブルー「ブルーです!」
      アキラ「アキラです!」
      カツコ「カツコです!」
      サイゾウ「サイゾウです!」
      ヒバリ「ヒバリです!」
      スバル「スバルです!」
      ツグミ「ツグミです!」
      カイト「カイトです!」
      エニシ「エニシです!」
      エイジ「エイジです!」
      ハルナ「最後にハルナです!」
      受け付け人「サトシさんとシゲルさんとブルーさんとヒロシさん、アキラさんと
            カツコさんとサイゾウさん、ヒバリさんとスバルさんとツグミさんと
            カイトさんとエニシさん、エイジさんとハルナさんね? はい、少々お待ち
            ください!」
      受け付け人はパソコンで登録者ファイルを調べた。
      受け付け人「…はい! 確かに登録ファイルに載っています! これで登録は終わった
            わ!」
      サトシ「はい、ありがとうございます!」
      タケシ「そして!!! ここでバトルフィールドを選ぶのだ!」
      タケシは上にあるモニターボードを指した。 モニターボードの画面には水、草、岩と氷
      マークが付いていた。
      サトシ「バトルフィールド?」
      タケシ「水、氷、草と岩の4つのフィールドを勝ち進めば、5回戦からはメイン
          スタジアムでのバトルになる…ですよね?」
      タケシは受け付け人に笑んだ。
      受け付け人「え、ええ…」
      サトシ「へぇー、タケシって詳しいじゃん!」
      タケシ「うつけ者!」
      タケシは手に手帳のような本を持ち出した。
      タケシ「『全参加トレーナー必携トレーナーハンドブック』に、書いてあーーーーる!!! 
          …ですよね?」
      タケシは再び受け付け人に笑んだ
      受け付け人「は、はい…」
      そしてカスミはタケシを押してどこかへ連れ去った。
      カスミ「はーい、お帰りはこちらー!」
      タケシ「あー! ちょ、ちょっとーーー!!!」
      カルロス「ったく、懲りねえ奴だな。」
      ハルナ「ねえ、タケシさんっていつもあーなの?」
      クリスティ「そうなのよ。 ハルナちゃんのために治したいけど、難しいのよ。」
      ハルナ「そう…でも構わないわ! だってタケシさんの本命の愛する人は、私なんです
          もの!」
      ハルナは手を組み、目を輝きながら言った。
      エイジ「完全に振られなければいいけどな。」
      ハルナ「ちょっと、そこまで言わないでよ、お兄ちゃん! そんな事言ったら私悲しむ
          じゃないの!」
      エイジ「ハッハッハ、冗談だよ、冗談!」
      ハルナ「もう、お兄ちゃんったら!」
      受け付け人「上のボードの光が回るから、ボタンを押して止めてね。」
      ピピピピピピピピ! モニターボードのルーレットが回り始めた!
      ポチ! サトシはボタンを押した。
      ピコン! ルーレットは水マークに止まった。
      サトシ「水だ!」
      カスミ「水のフィールドね!」
      ピコンピコン! モニターボードの画面にサトシと緑色の髪の毛をして、赤いバンダナを
      頭にかけて、黄色いスカーフを首に巻き、ピンク色の派手な上着をしていたトレーナーが
      映った。
      サトシ「俺の相手はこの人?」
      受け付け人「貴方の相手はジャグラーのコウムよ! 水のフィールド1回戦の第3試合は
            2時に始まるから、遅れないでね!」
      サトシ「はい!」

      ―一方ロケット団―

      ロケット団はテレビ局員の変装で会場に歩き回っていた。
      ムサシ「テレビ局員に変装して会場に入ったのはいいけど…」
      コジロウ「珍しいポケモンを持ってる奴なんていないもんなー。」
      ヤマト「もう、変装した上に入った意味ないじゃないの!」
      ニャース「ここは諦めずに探し回るニャ! ニャ? あれはどうかニャ?」
      ロケット団「え?」
      ニャースはある観客の集まりの方へ指した。 観客達の前にいるのは、受け付け所の
      モニターボード画面に映っていたサトシの相手であるコウムと言うトレーナーだった。 
      彼は観客達の前にマジックをしていた。 彼は両手にモンスターボール2個を出し、
      パッと一瞬に散り紙となった。
      観客達「おーーーーー!」
      とその後、コウムの手を握り締め、手からパッと一瞬にポッポの群れが出てきた!
      観客達「おーーーーーーー!!!」
      パチパチパチパチ! 観客達はコウムに拍手した。
      コウム「どうも、どうも! ありがとうございます!」
      コサブロウ「あいつはなかなかのトレーナーだな? 1回話しかけてみるか?」
      ハンゾウ「でもあいつに珍しいポケモンがなかったらどうするんだ?」
      ニャース「それは運試しだニャ! 早速取引開始だニャ!」
      ロケット団「おう!」
      ロケット団はコウムの所へ行った。
      ムサシ「どうも、ちょっと失礼します…」
      コウム「あ、取材の人? やるなら早くね、後のスケジュールもあるから。」
      ムカ! ムサシとヤマトは突然と怒った。 でも我慢している。
      ヤマト「で、使用するポケモンは?」
      コウム「ジャグラーのコウムのポケモンを知らないなんて、不勉強だなー。 で、どこの
          局なの? 見た事ない人だけど。」
      ゴエモン「これを目に入らんのか!?」
      ロケット団は腕に巻いている名札をコウムに見せた。 『LCN』と書いてあった。
      コウム「何これ?」
      ゴエモン「見れば分からないのか!? 『ラブリーチャーミーネットワーク』だ!」
      ムサシ「そしてあたしは美人のレポーター、ムサシでーす!」
      ヤマト「同じく美人レポーター、ヤマトでーす!」
      コウム「なーんだ。 悪いけど、全国放送はお断りだ。 失礼。」
      ロケット団「あら?」
      コウムはどこかへ歩き去った。

      ―一方サトシ達―

      サトシ達は外で歩き回っていた。
      サトシ「なあ、どこへ行く?」
      ブレイク「作戦を考える必要だろ? レストランならどうだ? あそこで作戦考えるのも
           いい所だろう。」
      サトシ「それもそうだな!」
      コウム「ちょっと待った!」
      全員「え?」
      サトシ達の前にコウムが現れた。
      コウム「1回戦の相手は君か…君の名前は確か、サトシだったよな?」
      サトシ「あ、そうだけど…お前まさか、コウム?」
      コウム「僕の名前も知っていたか。 そう、僕はジャグラーのコウム!」
      サトシ「よろしく! いい試合をしようぜ!」
      サトシはコウムに握手をする。
      コウム「モンスターボールを扱う手は他人に預けないんだ。」
      サトシ「な!?」
      カスミ「何よ!? せっかくこっちがエールを送ってるのに!」
      トゲピー「チョケ!」
      コウム「結果はすでに見えてるが…余り早く勝負については観客がかわいそうだ。」
      そしてコウムは後ろに振り向き、歩き去った。
      カスミ「やな感じ!」
      サトシ「あんな兆戦をされたら受け立つしかないぜ!」
      ピカチュウ「ピッカー!」
      シャワーズ「うん!」

      ―レストラン「ドードーズ」―

      サトシ「そう言えば、シゲル達はどのフィールドで戦うんだ?」
      シゲル「俺は氷のフィールドさ。 相性によれば、氷と水に有効な炎系ポケモンの
          リザードンと電気系のサンダースを使えば楽勝らしいけど、相性同士ならば
          パルシェンかニョロボンなどの水か氷系のポケモンを使うのはいいアイディア
          かもな。」
      ブルー「あたしは第4試合の水のフィールド! 同じ相性のカメちゃんを使うつもりよ!」
      アキラ「俺は岩のフィールドさ! 同じ相性のサンドで戦うぜ!」
      サイゾウ「拙者も岩のフィールドの第4試合でござる。 同じ相性のガラガラを使うのも
           よい事でござろう。」
      カツコ「あたしは草のフィールド! ライちゃんじゃ無理かもしれないから、他の草か
          虫系ポケモンを使って戦うしかないわ。」
      ヒバリ「あたしも草のフィールドの第4試合! オニドリルかカモネギなら、楽勝かも
          ね!」
      スバル「僕は岩のフィールドの第5試合! ゴローニャ、エビワラー、或いはケンタロス
          を使えばいいかもな。」
      ツグミ「私は草のフィールドの第5試合よ。 バタフリーを使えば、戦闘では有利になる
          かもね!」
      カイト「俺は氷のフィールドの第4試合さ! だとしたら、俺のキングラーで戦うぜ!」
      エニシ「僕は水のフィールドの第5試合だよ。 僕のパルシェンで戦ってみるよ!」
      ヒロシ「僕は氷のフィールドの第5試合さ! 出来ればレオンを使いたいけどなー…」
      エイジ「俺は岩のフィールドの第6試合だ。 ゴローニャやカイリキーなどの岩、地面と
          格闘ポケモンで戦ってみるぜ!」
      ハルナ「私は草のフィールドの第6試合よ! ラフレシアなどの草と虫系で戦ってみる
          わ!」
      ゼトラ「で、サトシは何使うんだ?」
      デルヴァ「水のフィールドで戦うんだから、シャワーズかラプラスかゼニガメか他の水系
           使ったらどうなんだ?」
      サトシ「うーん、そうしたいけど…1度クラブで戦おうかなと思ってね…」
      カスミ「でもいきなりクラブ使って大丈夫なの?」
      サトシ「え?」
      タケシ「クラブを使うの初めてなんだろ?」
      カスミ「いきなり大事な試合に使うなんて無茶よ!」
      マサキ「そういやそうやな? 試合に出せるのは6匹の中の3匹だけや。」
      トオル「まだ時間があるし、クラブ以外のポケモンをだしたらどうかな?」
      カスミ「トオルの言う通りよ! よく考えてよ!」
      サトシ「分かってるさ! でもクラブで十分だぜ!」
      カスミ「ホントに?」
      サトシ「平気だって! 俺は絶対に負けはしないさ! でも、それよりも何だか気になる
          事があるんだよ…」
      アヤメ「試合の事で気になってるの?」
      サトシ「違うよ。 それよりもだよ。 なあ、シゲル、ブルー、アキラ、昨夜出場決定者
          紹介の中に、イエロー出てこなかったか?」
      シゲル「イエロー? そう言えば…出てこなかったな?」
      ブルー「名前も聞いてなかったし、出てこなかったわ?」
      アキラ「姿も見えなかったし…予選の時に負けたんじゃないの?」
      サトシ「いや…あいつはそんな簡単に負ける奴じゃないんだけど…」
      カツコ「そう言えば、イエローって誰なの? さっきからその人の名前聞いてるけど…」
      サイゾウ「拙者も知りたいでござる。」
      ヒバリ「あたし達も知りたいなー!」
      ヒロシ「僕も知りたいよ!」
      エイジ「俺も俺も!」
      ハルナ「私もよ!」
      サトシ「ああ。 イエローって言う奴は、俺とシゲルとブルーの幼なじみなんだ。 
          同じくマサラタウン出身のトレーナーで、今はライバルとしていられてるけどな。 
          最後まで会ったのは…マサラタウン見学の時、オーキド研究所に寄った時かな? 
          それまで最近会ってないけど…」
      ブルー「その事でずーっと気になってたの?」
      サトシ「え? あ、ああ、まあな…(でも他にもあのブラックバロンって言う奴も気に
          なってたけど…)」
      サムライ「きっとこのポケモンリーグのどこかにいるはずでござるよ!」
      サトシ「それはいいけど…」
      ピーンポーンパーンポーン! 突然鐘が鳴った。
      スピーカー『マサラタウンのサトシ様。 マサラタウンのサトシ様。 1回戦の第3試合
            の始まりです。 水のフィールドまでお越しください。』
      サトシ「あ、いよいよ始めるみたいだ! んじゃ、パーティはもう決めたところだし、
          そろそろ行くか!」
      サクラ「クラブで行くの?」
      サトシ「ああ!」
      マサキ「無茶な事するんやないで! 絶対に勝つんやで!」
      サトシ「分かってるって!」
      トオル「サトシの戦う姿、僕が絶対に撮ってやるよ!」
      シゲル「じゃ、俺達も他のフィールドにでも行くとするか!」
      ブルー「あたしとサイゾウさん、ヒバリとスバルとツグミとカイトとエニシは一緒に行く
          から、その時に応援するわ!」
      ヒロシ「僕も応援するよ! 僕達の試合、まだ始まってないし!」
      エイジ「俺も応援しに行くぜ!」
      ハルナ「私も!」
      サトシ「おう! じゃ、また後でな!」
      カスミ「無理しないでよ!」
      サトシ「ああ!」
      カスミ達は行ってしまった。
      サトシ「よし、俺達も早速行くか!」
      ピカチュウ「ピカ!」
      シャワーズ「うん!」

      ―水のフィールドホール―

      スピーカー『第2試合も終了しました! 次に始まるのは第3試合です!』
      サトシ「い、いよいよ俺の番か…」
      サトシは緊張していた。
      シャワーズ「サトシ、落ち付いて。 こう言う時は勇気出して!」
      ピカチュウ「ピカピカ!」
      サトシ「そ、そうだな。 よーし、行くぜ!」
      サトシはホールの出口に行った。

      ―水のフィールドバトルステージ―

      ワーーーーーーーー!!!!
      サトシはバトルステージの台に立ち上がり、大きな歓声が流れて来た。
      アナウンサー『いよいよ水のフィールド第3試合の始まりです! 緑サイドはサトシ選手! 
             対して赤サイドはコウム選手!』

      ―一方ロケット団―

      ロケット団は客席の方に入り、テレビ局員の変装したまま見ていた。
      ロケット団「あ、あいつは!」
      ロケット団はコウムを見て気付いた。

      ―一方カスミ達―

      シゲル、アキラとカツコは次の試合で別のフィールドに行った。その時カスミ達は席を
      探していた。
      アヤメ「確かこの席にハナコさん達がいるって聞いたけど…」
      ボタン「人が多くて探しきれないわ…」
      ダイスケ「おい、マサキ。 この辺りに本当に俺達の席があるのか?」
      マサキ「確かにあるはずなんや。 その時は呼んでるはずやけど…」
      ハナコ「みんなーーー! ここよーーー!」
      全員「あ!」
      カスミ達はハナコ、アオイとボイジャーの所を見付けた。 カスミ達はそこへ向かった。
      カスミ「お待たせしました! 遅くなって済みません!」
      ハナコ「いいのよ、謝らなくても! 私達もちょうど来たところだし!」
      アオイ「シゲル達は?」
      セイヨ「シゲル君達は別のフィールドで戦っています。 アオイさんはシゲル君を応援し
          に行かないんですか?」
      アオイ「あ、いいのよ! シゲルの事だから、勝つに決まってるけどね。」
      ジュン「そ、そうなんですか…」
      ボイジャー「皆さん、サトシ君がステージにいますよ!」
      全員はバトルステージにいるサトシを見た。
      カスミ「あ、ホントだ! サトシー! がんばってーーー!!!」
      ブルー「がんばってー、サトシーーー!」
      マサキ「あんな奴に負けたらしばくでーーーー!!」
      マチス「そ、そんなワードはないのでは…?」
      アナウンサー『それでは、今回このバトルを応援してくれる特別ゲストを後生か致します! 
             まず最初のゲストは、ポケモン大好きクラブの会長です!』
      会長『よろしく!』
      ナツメ「あ、あの会長、ヨヨヨタウンのポケモン大好きクラブの会長じゃないかしら?」
      エリカ「まあ、そうですわね! こんな所でまたお会いなされるなんて久しぶりですわ
          ね!」
      アナウンサー『確か会長、予選の出場検定試験に出ましたね? 腕試しに戦ったと聞き
             ましたが、勝負の結果は?』
      会長『ホッホッホッホ。 結果は負けじゃよ。 ここの強者達はワシには敵わん者じゃよ。』
      アナウンサー『では今回第12回ポケモンリーグで誰を応援するのでしょうか?』
      会長『そうじゃな? サトシ君も応援したいが、ワシのクラブの会員でもある
         アーモンド君にも応援したいのう。 まあ、両方応援したいがね。』
      アナウンサー『そうですか! それでは、次のゲストは、田舎町から来たじいちゃん
             です!』
      じいちゃん『うひょひょひょひょ! よろしく!』
      アナウンサー『田舎町の方にもポケモン研究家もいるとは、正に驚きです! どんな
             ポケモンを研究してるんですか?』
      じいちゃん『まあ、色々研究しておるがな。 実はワシの知り合いにポケモンゲットを
            頼んだのぢゃが、最近とは言えないが、全然ゲットしとらんでね。 困った
            もんぢゃよ。』
      アナウンサー『ははあ、それは大変ですね。 で、今回のポケモンリーグに応援するのは
             誰でしょうか?』
      じいちゃん『ワシには余りにもトレーナーの事は知らんが、やっぱり応援するのは
            アーモンドぢゃな。 ワシの知り合いの1人でね、結構頭いいんぢゃよ。』
      アナウンサー『そうですか。 それでは、次のゲストは、芸能会人気ナンバー1の
             アイドル、タクヤさんです!』
      タクヤ『どうも、よろしく!』
      キャーーーーーーーーーー!!!
      女性観客達は大きな歓声を出した。

      * タクヤ・芸能会人気ナンバー1アイドル。 詳しくは「特別編第1話 激闘! 
           ポケモン雛祭り」をチェック!

      アナウンサー『いやー、さすがに人気が高いですね! 今回応援するのは誰でしょうか?』
      タクヤ『うーん、分からないけど、まあ、出きれば美しい女性を応援したいけどね。』
      アナウンサー『はあ、そうですか。 以上、ゲスト紹介でした! なおオーキド博士も
             今回のゲストとして紹介させようかと思いましたが、急用な仕事があると
             聞きましたので、今回は欠席となります。 それでは、バトルを始めます! 
             使用ポケモンは3体! 試合開始!』
      サトシ「よーし! 行…」
      ???『コラ、ジャリボーイ!!!』
      ズル! サトシはこけた。
      サトシ「な、何だ?」
      気付いたらロケット団がアナウンスステージにいた。
      ムサシ『そんなナンパな奴に負けたら許さないわよ!』
      コジロウ『根性出してビシッと行け!』
      ニャース『言っとくけどこれは応援じゃニャいニャ!』

      アナウンサー『な、何だね君達は!?』
      タクヤ『神出鬼没ですか?』
      じいちゃん『これは面白いのう。』
      キョウ「あれはロケット団でござるか?」
      アヤ「そうみたいね。」
      ルミカ「まあ、コジロウ様もいらっしゃるじゃありませんか!」
      トオル「うひゃー、あのロケット団懐かしいなー…」
      フウコ「感心してる場合じゃないでしょ?」

      ―アナウンスステージ―

      ジュンサー「ちょっと貴方達! 何してるの!?」
      ロケット団「え?」
      ジュンサー「ここは部外者禁止よ! さ、出て行きなさい!」
      ヤマト「ちょ、ちょっと待ってよ!」
      コサブロウ「俺達はプレスだ!」
      ジュンサー「はいはい、話は後で!」
      ジュンサーはロケット団を押しながらどこかへ連れて行った。

      ―バトルステージ―

      サトシ「ったく、懲りねえ奴らだな。」
      アナウンサー『えー、何やら邪魔が入ってしまいましたが、試合を続けます!』
      サトシ「よし! クラブ、君に決めた!」
      クラブ「コキコキ!」
      アナウンサー『おー! 何と、サトシ選手クラブを繰り出した!』

      じいちゃん『うひょ〜、進化せずに戦わせるとは、自信のある少年ぢゃのう。』
      ドリオ「やっぱりクラブを繰り出したか。 となると、コウムって言う奴が繰り出す
          ポケモンは?」
      コウム「フッ…勝負はあったようだな。 行け、ナッシー!」
      ナッシー「ナッシーーー!!!」
      アナウンサー『おーーーっと! コウム選手なんと、ナッシーを繰り出した!』
      会長『これはサトシ君やばい状態になるみたいだね?』
      キース「げ! ナッシー!? やべえぞ、こりゃ! 水系のクラブは草系に弱い! 一発
          KOになっちまうぞ!?」
      アシュラ「やはり交代した方がよいでござるか!?」
      コウム「ナッシー、「サイコウェーブ」だ!」
      ナッシー「ナシナッシーーーーーー!!!」
      バシューーーーー!!! ナッシーの「サイコウェーブ」!
      サトシ「クラブ、水に潜って「固くなる」攻撃だ!」
      クラブ「コキ!」
      ドボーーーン! クラブは水の中に入り、攻撃を避けた!
      カチーーーーン!!! クラブの「固くなる」攻撃!
      クラブ「コキ?」
      その時水に渦巻きが出て来た!
      ナッシー「ナッシー!」
      アナウンサー『なんと! ナッシーのエスパー技で渦を作り出した!』
      タクヤ『意外とすごいですね。』
      サトシ「ナッシーがエスパー系の技を!? しかもこれ、ミュウツーの念力竜巻(サイコ
          ウェーブ)と同じだ!」
      コウム「次は「卵爆弾」!」
      ナッシー「ナシナシナシナシーーー!!!」
      ポイポイポイポイ! ドカドカドカドカーーーン!!! ナッシーの「卵爆弾」!
      アナウンサー『これはすごいです!』
      会長『でも攻撃が外れ捲くっとるのう。』
      その時渦の中からクラブが顔を出した!
      クラブ「コキ!」
      サトシ「よし、よく耐えた! クラブ、「挟む」攻撃だ!」
      クラブ「コキーーー!!!」
      ガシ!!! クラブの「挟む」攻撃! クラブはナッシーの葉っぱを挟んだ!
      ナッシー「ナシーーー!?」
      アナウンサー『クラブの「挟む」が決まったー! 葉っぱに挟まれ痛そうだ!!!』
      コウム「く! ナッシー、「卵爆弾」だ!」
      ナッシー「ナシーーーーー!!!」
      でもナッシーは攻撃しない。 ただ水に浮いている台の上で暴れているだけだ。
      アナウンサー『おーーっと! クラブがナッシーの葉っぱを挟んでいる限り、ナッシーは
             コウム選手の使命が聞こえません! 痛さで暴れているようです!』
      タクヤ『確かに痛そうな感じですね。』
      サトシ「よし! とどめだ! 「踏み付け」攻撃!」
      クラブ「コキーーーーーー!!!」
      ドカ!!! クラブの「踏み付け」攻撃! 急所に当たった!
      ナッシー「ナシ〜〜〜…」
      審判「ナッシー、戦闘不能!」
      ヒロシ「勝った!」
      カスミ「すごーい!」
      アナウンサー『これはすごいです! ナッシー一気に戦闘不能になりました!』
      会長『進化しなくてもなかなか強いのう! さすがにサトシ君、ポケモンをよく成長
         させておるのう!』
      じいちゃん『うひょひょひょひょ! こんな勝負1度でも見たかったわい! さすがに
            素晴らしい!』
      タクヤ『サトシ君もなかなかやりますね!』
      サトシ「よっしゃー! 1匹目倒したぜ!」
      シャワーズ「クラブやったー!」
      ピカチュウ「ピカカピッカー!」
      クラブ「コキー。 コキ!?」
      サトシ「ん? どうした、クラブ!?」
      突然クラブの体が光、形が変わり始めた!
      マサ「おい、あの状態は…」
      ミサ「多分、そのまさかよ!」
      サトシ「まさか…クラブが…」
      ???「グキグキ!」
      シャワーズ「すごーい! クラブがキングラーに進化した!」
      ピカチュウ「ピッカー!」
      サトシ「キングラー?」

      ポケモン図鑑「キングラー・鋏ポケモン・クラブの進化形。 硬い鋏は1万馬力のパワー
             を持っているが大きすぎて動きが鈍い。 片方だけ巨大化した鋏は鋼鉄の
             硬さと1万馬力を持つが重すぎる。」

      アナウンサー『なんと言う事でしょうか!? 戦闘中にクラブがキングラーに進化
             しました! 恐らくナッシーとの戦いで経験値が多かったようです!』
      会長『ほっほう! 戦闘中に進化するところなんて生まれて初めて見たわい!』
      じいちゃん『さすがにすごい事ぢゃのう! 奇跡と言う物かのう?』
      サトシ「や、やったーーー!!! キングラーに進化した! よーし、キングラーのまま
          で次も行くぜ!」
      シャワーズ「うん!」
      ピカチュウ「ピカ!」
      アナウンサー『さて、コウム選手残るポケモンは2体! 次に使用するポケモンは何!?』
      コウム「ビギナーズラックだな…だが次はこれだ! 行け、シードラ!」
      シードラ「ドゥルーーー!!!」
      ブルー「な、何なのあれ!?」
      イミテ「あれは、シードラだわ!?」
      アナウンサー『おー! コウム選手シードラを繰り出しました!』
      サトシ「シードラ?」

      ポケモン図鑑「シードラ・ドラゴンポケモン・タッツーの進化形。 迂闊に触ろうとする
             と体中に生える刺に刺されて気絶する事もある。 背鰭に触ると痺れて
             しまう。 眠る時は流されないように尻尾を珊瑚に巻き付ける。」

      コウム「キングラーの弱点はスピード! ならば、「高速移動」だ!」
      シードラ「ドゥドゥドゥーーー!!!」
      シュンシュンシュンシュン! シードラの「高速移動」!
      サトシ「は、速い!?」
      シャワーズ「速過ぎる!?」
      ピカチュウ「ピカ!?」
      ライゾウ「す、すごい速さだ!?」

      タイチ「これじゃあ、サトシ兄ちゃん勝てるの!?」
      サトシ「く…こうなったらその素早さを封じさせるぜ! キングラー、「泡」攻撃!」
      キングラー「グキーーーーー!!!」
      ブクブクブクブク! キングラーの「泡」攻撃! だがシードラの動きが速過ぎて、攻撃
      を避け続けている!
      アナウンサー『キングラーは「泡」攻撃を出しましたが、どうやらシードラには
             当たらないようです!』
      タクヤ『さすがに速いですね!』
      シードラ「ドゥ!?」
      ツル!!! その時シードラは泡に踏み、空高く滑り飛ばされた!
      コウム「泡で滑った!?」
      アナウンサー『おーーーっと! シードラは間違って泡に踏み、滑りました!』
      サトシ「今だ! 「クラブハンマー」!!!」
      キングラー「グキーーーーー!!!」
      バキ!!! キングラーの「クラブハンマー」! 急所に当たった!
      シードラ「ドゥ〜〜〜…」
      審判「シードラ、戦闘不能!」
      アナウンサー『策士策に溺れたか、コウム選手!?』
      コウム「く…」
      アナウンサー『サトシ選手、続けて2勝を手にしました!』
      じいちゃん『ほう、キングラーすごい強いのう!』
      会長『サトシ君もなかなかやるわい!』
      タクヤ『戦い方も素晴らしいですね!』
      ワーーーーーーーーーー!!! 観客は大きな歓声を出した。
      ハナコ「サトシー、次はがんばるのよー!」
      アオイ「次は負けないでー!」

      ―一方ロケット団―

      ロケット団は水のフィールド会場の天井でバトルを見ていた。
      サノスケ「ひゃー、ジャリボーイなかなかやるな?」
      ゴエモン「さすがに勝ち捲くってるな?」
      ハンゾウ「キングラーもなかなかやるな?」

      ―バトルステージ―

      アナウンサー『コウム選手の残りポケモンは1体! もう後がありません!』
      コウム「勝負とは…最後まで分からない物なのだ! そのキングラーがこいつに勝てる
          かな!? 出でよ、ゴルバット!!!」
      ゴルバット「キーーー!!!」
      アナウンサー『おーーー!!! なんと! コウム選手、飛行ポケモンであるゴルバット
             を繰り出しました! 空中にいてはキングラーにはいい相手では
             ありません! これはキングラーには大苦戦になりそうです!』
      タクヤ『確かに手強そうな相手になりますね。』
      タケシ「まずいな…」
      カスミ「空から攻撃じゃキングラーじゃ不利よ!」
      シャワーズ「サトシ、これは交代した方が…」
      サトシ「いや、まだ手がある! キングラー、水に潜るんだ!」
      キングラー「グキ!」
      バシャーーーン! キングラーは水に潜った!
      コウム「ゴルバット、奴を捕らえているな? そのまま「突進」攻撃だ!」
      ゴルバット「キキーーー!!!」
      サトシ「今だ! ゴルバットに「挟む」攻撃!」
      キングラー「グキーーーーーー!!!」
      バシャーーーーン!!! キングラーは水の中から飛び出した!
      ガシ!!! キングラーの「挟む」攻撃!
      シュンシュン! と思ったらゴルバットは突然姿を消し、キングラーの後ろへ姿を
      現した!
      キングラー「グキ!?」
      サトシ「何!?」
      アツシ「あれは、「影分身」!?」
      ミズキ「いつの間にあんな技を!?」
      アナウンサー『おーーー! 攻撃を受けたと思ったらいつの間にか「影分身」を繰り
             出しました!』
      タクヤ『さすがの戦略ですね!』
      コウム「ゴルバット、「かまいたち」だ! 切り刻め!」
      ゴルバット「キキーーーーーーーー!!!」
      ザシューーーーー!!! グサ!!! ゴルバットの「かまいたち」!
      キングラー「グキーーー!!!」
      サトシ「キングラー!!!」
      ヤス「おい、この先まずいぞ!」
      カズ「このまま負けちまうぞ!?」
      コウム「とどめだ! 「メガドレイン」!」
      ゴルバット「キーーーーーーーー!!!」
      サトシ「負けるなキングラー! 「破壊光線」だ!」
      キングラー「グキーーーーーーー!!!」
      バシューーーーーー!!! ドカーーーーーーン!!! キングラーの「破壊光線」!
      ゴルバット「キ〜〜〜…」
      アナウンサー『キングラーの「破壊光線」が決まったーーー!!!』
      コウム「な、何!?」
      審判「ゴルバット、戦闘不能! よってこの試合、サトシ選手の勝ち!」
      サトシ「やったーーー!!! 1回戦ゲットだぜ!!!」
      ピカチュウ「ピッカーーー!!!」
      シャワーズ「僕達の勝ちだーーー!!!」
      ワーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『やりました! サトシ選手勝利です! キングラー1匹、交代せずに突破
             しましたーーー!!!』
      会長『ホッホッホ! サトシ君、勝てるとワシは思っておったわい!』
      じいちゃん『うひょ〜、あのサトシと言うやら、なかなかやりおるのう!』
      タクヤ『サトシ君、さすがにいい戦い方です!』
      コウム「俺の華麗なテクニックが…」
      コウムは膝を落とし、落ち込んだ。 その時サトシは、キングラーのいる台に乗り、
      キングラーを抱き締めた。
      サトシ「キングラー! お前のおかげで勝てたよ!」
      キングラー「グキ!」
      ブルー「やったーーー! サトシ勝ったーーー!」
      カスミ「サトシ、1回戦勝利おめでとう!」
      タケシ「よくがんばったな、サトシ!」
      ヒロシ「1回戦おめでとう、サトシ!」
      マサキ「ようがんばったな、サトシ! おめでとさん!」
      トオル「おめでとう、サトシ!」
      ハナコ「すごいわサトシ…すごいわ…」
      ハナコは嬉し涙を流した。
      アオイ「サトシ君が勝てて良かったですね、おば様!」
      アオイも嬉し涙を流した。
      ハナコ「ええ!」

      ―一方ロケット団―

      ムサシ「あのジャリンコ、勝っちゃったわよ?」
      コジロウ「意外と強いんだな…」

      ―バトルステージ―

      ケイタ「なあ、次の試合はいつからなんだ?」
      タケシ「2回戦は明後日からだ。 それまで十分だろ。」
      サトシ「よーし、2回戦も絶対にゲットだぜ!」
      ピカチュウ「ピカ!」
      シャワーズ「うん!」

      1回戦でジャグラーのコウムと戦い、見事に勝利したサトシ。 クラブをキングラーに
      進化したし、次の試合は一体どう言う戦いになるのか? 2回戦も無事勝利できるのか?
      その時水のフィールドホールには、あのブラックバロンがいた。 彼は今までサトシの
      試合を見ていたようだ。

      ブラックバロン「どうやら、1回戦は無事勝利したようだな。 まあ、1回戦は簡単
              過ぎる物だ。 強敵との戦いではない。 次に起こる本当の戦いの
              厳しさは、これから始まる…この先敗北を認めるなよ、最強の
              トレーナー、サトシよ…」 
      その後ブラックバロンは、そのまま暗闇の中へと歩き去って行った。

      一体このブラックバロンは何者なのか? その謎は、この先明かすはず…

      続く…