ポケットモンスター小説版
      第136話 セキエイスタジアム! VSサユリ

      第4回戦草のフィールドでカオルコと戦い、無事勝利し、セキエイスタジアムで対決する
      事に選ばれたサトシ。 もちろんヒロシ、ハルナとカイトも無事に勝ち、セキエイ
      スタジアムで戦う事に選ばれた。 次に行う戦いは、第5回戦! 果たして、どの挑戦者
      が彼を待ち、どんなバトルが起こるのか? サトシ達一行は、彼らの別荘にいた。

      ウンディーネ「ハロー、ダーリン♪」
      サトシ「うわ!?」
      突然気付かなかったほど、マナの精霊達が現れた!
      サトシ「な、何だよびっくりしたな!?」
      ウィスプ「何だよじゃないッスよ! 最近僕らを呼んでないじゃないッスか!」
      ジン「せっかくワシらも応援してると言うのに、なぜワシらを呼ばないダスか?」
      サトシ「あ、そう言えばお前達の事もすっかり忘れてた…」
      シェイド「忘れる事で気が済むか?」
      サトシ「ごめんごめん! 最近応援してくれなかったのは誤るから、今回なら応援しても
          いいよ! お詫びだから許してくれよな?」
      ウンディーネ「ホンマに!? 嬉しいわダーリン♪ ウチこう見えてもずーっとダーリン
             を応援するのが期待してたんや! やっとウチの願いがかなえるんや
             な…ホンマに幸せや…」
      サトシ「そ、そうなの…」
      ドリヤード「私もサトシさんを応援するのを期待していました! 私もサトシさんを応援
            する事が出来て嬉しいです! 是非、応援させていただきます!」
      サトシ「ありがとう、ドリヤード! 光栄だよ!」
      ドリヤード「あ、は、はい!」
      ドリヤードはサトシの笑顔を見て、顔が赤くなった。
      サラマンダー「よっしゃー! 俺も応援するぜ! 兄貴のためでもな! 気合入れて兄貴
             を応援させてもらいますぜ!」
      サトシ「お、おう、ありがとう…」
      ジン「ワシもご主人を応援するの期待してたダスー! 嬉しいダスー! ワシも是非応援
         するダスー!」
      シェイド「私も主であるサトシを応援する。 私もこう言う時も期待していたからな。 
           是非、応援させてもらうぞ。」
      サトシ「ジンとシェイド、ありがとう!」
      ウィスプ「僕も忘れずに! 僕もサトシさんを応援するの期待してたッス! だって1度
           サトシさんの活躍を見たのは出場決定者紹介だけッスからね! 僕も
           サトシさんを是非とも応援させてもらうッスよ!」
      サトシ「ああ、ウィスプもありがとう! 光栄だよ!」
      ハナコ「うふふ、何だかこの精霊達、とても可愛いね!」
      アオイ「ホントよね! こんな可愛い精霊達を一緒にいるなんて、サトシ君も幸せそう
          ね!」
      サトシ「え、そうかな?」
      ウンディーネ「あら、奥様とお姉様もそう思いますの? ウチもダーリンと一緒に
             いられるのとても幸せですのよ! オッホッホッホ!」
      ウンディーネはサトシの腕を組んだ。
      サトシ「お、おい、やめろって!」
      ドリヤード「私も幸せでございます。 サトシさんはあー見えても優しいお方ですから、
            私も何だか幸せな感じがします。」
      サトシ「そこまで言うほどありがたく思うけど…」
      シゲル「サトシって、羨ましいな。 精霊達がお前をそんなに思うなんてね。」
      サトシ「な、何だよ…」
      マサキ「あのさ、話の途中には悪いやけど、ちょっと話変えてもエエかな? サトシは
          ようやくセキエイスタジアムで戦う事になっとるからな。 そこで誰と戦う事に
          なったんや?」
      サトシ「それはまだ分からないよ。 タケシなら知ってるか?」
      タケシ「ああ、名前によると女の人だ。 名前は「サユリ」って言うんだけど…」
      サトシ「サユリか…どんなバトルになるのか楽しみだぜ!」
      カスミ「でも余り無茶しない方がいいわよ、サトシ。 だって次に戦う相手はかなり強い
          かもしれないわよ?」
      マサキ「それはそうやな。 セキエイスタジアムは、高レベルの相手がよく現る会場や。 
          かなりのプロとかよく見かける場所やからな。 下手に作戦間違うと、完全敗北
          やで。」
      サトシ「そんなの分かってるよ! 今回こそ絶対に勝って見せるよ!」
      ボイジャー「まあ、それはそうですね。 サトシさんはここまで来たトレーナーですもの。 
            最後までがんばるのが、トレーナーの使命。 サトシさんも諦めずに
            がんばってください。」
      サトシ「ありがとう、ボイジャーさん!」
      アイ「ねえ、サトシ君。 次の試合はいつからなの?」
      サトシ「俺の試合はAブロックの第6試合で、4時から始まるからな。 後もう少しで…」
      コンコン! 突然誰かが玄関のドアをノックした。
      ハナコ「あら? お客さんかしら?」
      サトシ「俺取るよ! ったく、誰だよこんな時に…」
      ガチャ! サトシはドアを開けた。
      サトシ「はい、どちらで…」
      ???「よ、久しぶり!」
      サトシ「って!? な!?」
      ドアを開けた瞬間、ある4人の見覚えのあるトレーナー達がいた。 そのトレーナーは、
      4つのフィールドでサトシと戦ったコウム、ヨシキ、セイジとカオルコだった!
      サトシ「コウム!? ヨシキ!? セイジとカオルコ!?」
      全員「何!?」
      ヨシキ「ひゃー、これがお前達の仲間なのか!? さすがに多いなー!」
      サトシ「な、何でお前達ここに!?」
      セイジ「あ、悪いな勝手に来て! 実は俺達、サトシを応援する事になったんだよ。」
      サトシ「え? 俺を?」
      カオルコ「ええ、そうです。 あれか思っていました。 私達はこう見えても貴方に
           負けましたけれど、やはり最後まで彼をがんばらせようと思いました。 
           とても強くて優しく見えるお方ですので、私達も貴方を応援しようと思って
           いたのです。」
      サトシ「あ、あれ? そう言えばお前、今丁寧に喋ってなかった? この前戦った時、
          ちょっと口調違うけど…」
      カオルコ「あ、あの時の喋り方はちょっと失礼でしたので。 これが私の本当の言葉なの
           です。 あの時の口調、気にしないでください。」
      コウム「そこで俺達は、俺達の分までがんばるために、応援しに来たんだよ!」
      サトシ「お前達の分?」
      ヨシキ「俺達だってポケモンマスターになりたかったさ。 でも俺達にはもう出番がない。 
          俺達の分まで戦える事が出来るのは、お前だけだからな! だから、俺達もお前
          を応援してもいいか?」
      サトシ「お前ら…ああ! いいぜ! 応援するほどこっちは嬉しいからな!」
      コウム「そうか! じゃ、これからもよろしくな!」
      ヨシキ「こちらもよろしく!」
      セイジ「こっちもよろしくな!」
      カオルコ「こちらもよろしくお願いしますわ!」
      サトシ「こちらこそよろしく!」
      ハナコ「あら、また新しいお友達出来たみたいね!」
      コゴロウ「まあ、また新しい仲間出来てよかったな!」
      サトシ「うん!」
      コウム「ところで、1つだけ質問。 あの浮いてる変な物、何だ?」
      コウムはマナの精霊達の方へ指していた。
      ウンディーネ「失礼やな! ウチら変な物やないで!」
      ヨシキ「な!? しゃ、喋った!?」
      サラマンダー「何だ!? 俺達喋っちゃだめなのか!?」
      サトシ「まあまあ、落ち着いて! 紹介するよ! こいつらはマナの精霊と言われて、
          名前はシェイド、ドリヤード、ウィスプ、ウンディーネ、サラマンダーとジン! 俺
          の仲間さ!」
      セイジ「マナの精霊? 聞いた事ないな…」
      サトシ「ああ、その事は後で説明するよ!」
      ピーンポーンパーンポーン! スピーカーから鐘が鳴った。
      スピーカー『マサラタウンのサトシ様。 マサラタウンのサトシ様。 第5回戦の
            第6試合の始まりです。 セキエイスタジアムまでお越しください。』
      サトシ「あ、いよいよ俺の出番だ! んじゃ、そろそろ行くかな?」
      シゲル「そうか。 じゃ、俺も行くかな? 俺の試合はBブロックだからな!」
      ブルー「あたしも行くわ! あたしの試合はCブロックだからね!」
      エニシ「僕も行くよ! 僕はDブロックさ!」
      サトシ「じゃ、3人共がんばれよ!」
      シゲル「ああ! お前こそがんばれよ!」
      ブルー「戦ってる間でも応援してるからね!」
      サトシ「ありがとう! お前達もがんばれよ!」
      シゲル、ブルー、エニシは行ってしまった。
      サトシ「さて、俺も行くか!」
      カスミ「がんばってよ、サトシ! 負けないでよ!」
      カオルコ「必ず私達の分まで戦ってください!」
      ウンディーネ「ほな、ダーリン! ウチらも応援してるで!」
      サトシ「ああ! じゃ、またな! 行こうぜ、ピカチュウ、シャワーズ!」
      ピカチュウ「ピカ!」
      シャワーズ「うん!」

      ―セキエイスタジアム―

      ワーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『見てください、この大きく流れる歓声を! いよいよセキエイスタジアム、
             別名「ポケモンスタジアム」でのバトルが始まります! ここは4つの
             フィールドを全てクリアした選ばれし挑戦者達が集まる会場です! 
             果たして、第12回ポケモンリーグのチャンピオンになるのは誰なのか!? 
             でも、まだまだ先が長いです! 今から第5回戦Aブロックの第6試合を
             始まります! まず赤サイドのトレーナーはサトシ選手! 対する緑
             サイドのサユリ選手! 果たして、今回こそ誰が第5回戦を勝ち抜く事が
             出来るのか!?』
      会長『今日も恐らくサトシ君が勝つじゃろ。 あいつの事だからね!』
      じいちゃん『うひょひょひょひょ! ワシは会長と賛成ぢゃが、サユリと言うやらも応援
            したいのう!』
      タクヤ『僕は会長さんとじいちゃんさんと賛成です。 まあ、両者共応援しますけどね!』
      サユリ「貴方がサトシね? 私はサユリ! よろしく!」
      サトシ「お前がサユリか…俺はサトシ! こちらもよろしく!」
      カスミ「サトシ、がんばってーーー!!!」
      タケシ「がんばれよ、サトシーーー!!!」
      ヒロシ「がんばれ、サトシーーー!!!」
      エイジ「サトシ、負けるなよーーー!!!」
      ハルナ「私達も応援してるからがんばってーーー!!!」
      マサキ「絶対に負けたらあかんでーーー!!!」
      トオル「サトシーーー、いい写真撮ってあげるからがんばれよーーー!!!」
      ハナコ「サトシーーー、がんばるのよーーー!!!」
      アオイ「がんばって、サトシくーーーん!!!」
      ボイジャー「サトシくーーーん、がんばってくださーーーい!!!」
      ウンディーネ「ダーリン、がんばれやーーー!!!」
      ドリヤード「サトシさーーーん、がんばってくださーーーい!!!」
      サラマンダー「フレー、フレー、サ・ト・シ! 兄貴がんばれーーー!!!」
      ジン「ご主人様がんばるダスーーー!!!」
      ウィスプ「サトシさんがんばれッスーーー!!!」

      ―一方ロケット団―

      ロケット団は売り子のまま、スタジアムの客席にいた。
      ムサシ「さすがにジャリボーイね。」
      コジロウ「ここまでくるとは、なかなかやるみたいだな?」
      ヤマト「思った通りかなり強いのね。」
      コサブロウ「こう言うバトルを見てると、何だか俺達よりも遥かに超えてるみたいな感じ
            だぜ。」
      ニャース「で、おミャーらいつまでこんな仕事してるんニャ?」
      サノスケ「お前しつこいな! 別にバイトぐらいしてもいいじゃねえかよ!」
      ゴエモン「ポケモンリーグの日はロケット団休んでもいいだろ!?」
      ニャース「あのニャ、ニャー達はあくまでもポケモンを盗む秘密結社なのニャ! 
           いつまでもこうやって弁当売ってる場合じゃニャいニャ! 早くもポケモン
           1匹でも盗んでボスに…」
      観客「すみませーん、お弁当くださーい!」
      ハンゾウ「あ、はーい! 今そちらへ行きまーす!」
      ロケット団は行ってしまった。
      ドサ! ニャースはこけた。
      ニャース「ま、また無視されたニャ…」

      ―バトルフィールド―

      アナウンサー『さあ、早速始まります! 使用ポケモンはもちろん3体! 試合開始!』
      サユリ「行くのよ、モルフォン!」
      モルフォン「フォーーーン!!!」
      サトシ「モルフォンか…よし! カブト、君に決めた!」
      カブト「カブーーー!!!」
      アナウンサー『サユリ選手、モルフォンを繰り出しました! そしてサトシ選手は何と、
             あの伝説の古代ポケモン、カブトを繰り出しました! まさかカブトを
             持っていたとは知りませんでした!!!』
      じいちゃん『ほう、これはすごい物を見たわい!』
      会長『さすがにサトシ君! 古代ポケモンも持っていたとは、さすがにすごいのう!』
      ヒバリ「サトシ、カブトを持ってたなんて、知らなかったわ…みんな知ってたの?」
      ブレイク「まあな。 でもあー見えても、サトシあいつを使うのは初めてらしいけどな。」
      アシュラ「でも、一体どんな作戦を考えたのでござるか…」
      サユリ「カブトを使うのね? かなり珍しいポケモンだけど、それでも私に勝てるかな? 
          モルフォン、「風起こし」!」
      モルフォン「モルルーーーーー!!!」
      バサバサバサバサ!!! モルフォンの「風起こし」!
      サトシ「カブト、「固くなる」攻撃!」
      カブト「カブ!」
      カチーーーーン!!! カブトの「固くなる」攻撃!
      バシュン!!! カブトは攻撃を受けたが、ダメージは多くも受けてはいない!
      サユリ「モルフォン、「突進」攻撃で突き飛ばすのよ!」
      モルフォン「モル! フォーーーーーン!!!」
      モルフォンの「突進」攻撃! モルフォンはカブトの方へ襲い掛かる!
      サトシ「カブト、ジャンプで避けろ!」
      カブト「カブ!」
      ピョン!!! カブトはモルフォンの攻撃を避け、その真上まで跳んだ!
      モルフォン「モル!?」
      サトシ「今だ! 羽に「切り裂く」攻撃!」
      カブト「カブットーーーーーー!!!」
      グサ!!! カブトの「切り裂く」攻撃! カブトはモルフォンの羽を切り裂いた!
      モルフォン「モルル!?」
      サユリ「え!?」
      ドサ!!! モルフォンは地面に落ちた!
      アナウンサー『おーーーっと!!! モルフォンの羽が、カブトの攻撃で傷付いて
             しまった! これじゃあ、モルフォンは空も飛べません!!!』
      会長『さすがに隙を狙ったのう!』
      サトシ「よーし、行くぜ! カブト、「水鉄砲」だ!!!」
      カブト「カブカブーーーー!!!」
      ブーーーーーーーー!!! カブトの「水鉄砲」!
      モルフォン「モルーーーーー!!!」
      サトシ「とどめは、「捨て身タックル」だ!!!」
      カブト「カッブーーーーーーーー!!!」
      ドカ!!! カブトの「捨て身タックル」!
      モルフォン「モル〜〜〜…」
      サユリ「モルフォン!」
      審判「モルフォン、戦闘不能!」
      ワーーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『サトシ選手のカブト、「水鉄砲」、引き続き「捨て身タックル」が
             決まりました! 見事にサユリ選手のモルフォンを戦闘不能に
             指せました!』
      タクヤ『見事な技ですね!』
      サトシ「やったぜ、カブト! よくやった!」
      カブト「カブー。 カブ!?」
      サトシ「ん? どうした、カブト!?」
      カブトの体が突然光、形も変わり始めた!
      スバル「な、何だ!? 何が起こるんだ!?」

      ツグミ「これってひょっとして…」
      サトシ「ま、まさか、カブトが…」
      ???「カブトプス!!!」
      シャワーズ「すごい! カブトがカブトプスに進化した!」

      ポケモン図鑑「カブトプス・甲羅ポケモン・カブトの進化形。 水中を自由に泳ぎ鋭い鎌
             で獲物を捕らえ体液を吸い取ってしまう。 細い体で素早く泳ぐ。 
             捕らえた獲物は鎌で切り裂き体液を吸っていたらしい。」

      サトシ「カブトが進化した…やったーーー!!! 進化したぜ! これからもよろしくな、
          カブトプス!」
      カブトプス「カブ!」
      アナウンサー『おーーー!!! これはすごい! バトルの途中にカブトがカブトプスに
             進化しました!!!』
      会長『これはキングラーの時と同じじゃな!』
      じいちゃん『うひょー、カブトプスか! これはすごいポケモンぢゃな!』
      カスミ「カブトが進化するなんてすごいわ! がんばって、サトシーーー!!!」
      タケシ「負けるな、サトシーーー!!!」
      ヒロシ「がんばれ、サトシーーー!!!」
      ウンディーネ「ダーリン、がんばってーーー!!!」
      ドリヤード「がんばってください、サトシさーーーん!!!」
      サユリ「さすがね、サトシ君? まさか進化するなんて、すごいじゃない。 でも、次は
          どうかしら? 行くのよ、ピクシー!」
      ピクシー「ピックシーーー!!!」
      アナウンサー『サユリ選手、ピクシーを繰り出しました!』
      サトシ「ピクシーか、油断するなよ、カブトプス! あいつ、強いかもしれないからな!」
      カブトプス「カブ!」
      サユリ「ピクシー、「捨て身タックル」よ!」
      ピクシー「ピクシーーーーーーーー!!!」
      ピクシーの「捨て身タックル」! ピクシーはカブトプスの方へ襲い掛かる!
      サトシ「カブトプス、避けろ!」
      カブトプス「カッブ!!!」
      スカ! カブトプスは攻撃を避け、ピクシーの攻撃が外れた!
      サトシ「今だ! 「切り裂…」!」
      サユリ「甘いわよ! ピクシー、「冷凍ビーム」!」
      ピクシー「ピクーーーー!!!」
      バシューーーーーー!!! ピクシーの「冷凍ビーム」!
      カチーーーーーン!!! カブトプスは凍ってしまった!
      サトシ「あ!!!」
      審判「カブトプス、氷付けで戦闘不能!」
      ワーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『サユリ選手のピクシー、「冷凍ビーム」で決まりました! カブトプス、
             凍ってしまったため、もはや戦うことも出来ません!』
      タクヤ『なかなかの攻撃でしたね!』
      カイト「あのピクシー、まさか氷系の技も持ってたとは…」
      エニシ「やっぱり油断してはならない相手でもあるね。」
      カスミ「サトシ、次にどのポケモンを出すのかしら?」
      サトシ「こうなったら、シャワーズ、君に決めた!」
      シャワーズ「オッケー!」
      アナウンサー『サトシ選手、シャワーズを繰り出しました!』
      サトシ「がんばれよ、シャワーズ! 油断するなよ!」
      シャワーズ「分かってるって!」
      サユリ「ピクシー、「メガトンキック」!」
      ピクシー「ピクピクーーーーー!!!」
      サトシ「シャワーズ、「溶ける」で避けろ!」
      シャワーズ「ラジャー! ほ!」
      バシャーーーーーン!!! シャワーズの「溶ける」攻撃!
      スカ! ピクシーの攻撃が外れた!
      ピクシー「ピク!?」
      サトシ「シャワーズ、そのまま後ろへ移動しろ!」
      シャワーズ「オッケー!」
      シャワーズは溶けたまま、素早くピクシーの後ろへ移動した!
      サユリ「甘いわよ、サトシ君! ピクシー、後ろに「冷凍ビーム」!」
      ピクシー「ピックシーーーーーー!!!」
      バシューーーーー!!! ピクシーの「冷凍ビーム」!
      カチーーーーン!!! 溶けたままのシャワーズは凍ってしまった!
      全員「あ!!!」
      アナウンサー『おーーーっと!!! サトシ選手のシャワーズ、溶けたまま凍って
             しまいました! もはやこれ以上何も出来ません!!!』
      会長『あちゃー、また凍ってしまったのう…』
      カスミ「また凍っちゃった…」
      サイゾウ「これ以上もう戦えないでござろう…」
      審判「シャワーズ、氷付けで戦闘…」
      サトシ「まだだ!」
      審判「え?」
      シャワーズ「あははは! 残念だったね、ピクシー!」
      ピクシー「ピク!?」
      シャワーズ「本物の僕はこっちだよ!」
      バシャーーーーーン!!! 突然シャワーズはピクシーの後ろから出てきた!
      ピクシー「ピ!?」
      サユリ「え!?」
      サトシ「よし、今だ! 「冷凍ブーム」!!!」
      シャワーズ「アイアイサー! はーーーーーーーー!!!」
      バシューーーーーーーー!!! シャワーズの「冷凍ビーム」!
      カチーーーーーン!!! ピクシーは凍ってしまった!
      サユリ「ぴ、ピクシー!?」
      審判「ピクシー、氷付けで戦闘不能!」
      ワーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『おーーー!!! これはすごい! サトシ選手のシャワーズ、氷付けから
             抜け出しました! おまけに「冷凍ビーム」も完璧に決まりました!!!』
      じいちゃん『さすがに見事な戦術ぢゃが、あの凍った奴は一体何なんぢゃ?』
      ハルナ「すごーい! シャワーズ、凍っていなかったのね? よかったわ!」
      エイジ「でも、あの凍った奴は一体何なんだ? シャワーズの物なのか?」
      サユリ「まさか、さっき凍ったシャワーズは…「身代わり」!?」
      サトシ「ああ! シャワーズが溶けた後、自分の身を隠して分身を作り、その分身を
          ピクシーの後ろへ移動させたのさ! 本体のシャワーズは、そのままピクシーに
          気付かないように、ずっとピクシーの前にいたんだよ!」
      サユリ「そ、そう言う事だったの!?」
      カスミ「そっか! さっきのシャワーズ、「身代わり」だったのね!?」
      コウム「でも「身代わり」と言えば、分身を作り出すためには体力1/4も削らなければ
          ならない。 今では疲れが出るだけかもな。」
      カスミ「サトシーーー!!! 後一匹よ! がんばってーーー!!!」
      タケシ「次こそ絶対に負けるなよーーー!!!」
      ヒロシ「がんばれ、サトシーーー!! 後一匹だよーーー!!!」
      ウンディーネ「ダーリン、後1匹やーーー!!! がんばれーーー!!!」
      ドリヤード「後1匹ですわーーー!!! がんばってくださーーーい!!!」
      サラマンダー「後1匹! 後1匹! がんばれ兄貴ーーー!!!」
      ウィスプ「サトシさん、がんばれッスーーー!!!」
      ジン「後1匹ダスーーー!!! がんばれダスーーー!!!」
      アナウンサー『サユリ選手、残るポケモンは後1体! 果たして、最後に繰り出す
             ポケモンは何なのか!?』
      サユリ「さすがにあんな作戦を考えるなんて、すごいねサトシ君。 でも、勝負はこれ
          からよ! 今度は誰が勝つか、今から決めてやるわ! 出番よ、フシギソウ!」
      フシギソウ「ソウソウ!」
      アナウンサー『サユリ選手の最後のポケモンはフシギソウだ!』
      サトシ「フシギソウか…シャワーズ、気を付けろよ! お前は草系に弱いんだからな!」
      シャワーズ「分かってるよ!」
      サユリ「フシギソウ、「葉っぱカッター」!」
      フシギソウ「ソウーーーー!!!」
      シュシュシュシュ!!! フシギソウの「葉っぱカッター」!
      サトシ「シャワーズ、「水鉄砲」で弾き飛ばせ!」
      シャワーズ「オッケー! ブーーーーーー!!!」
      バシャバシャバシャバシャ! シャワーズの「水鉄砲」! 攻撃はフシギソウの攻撃を
      弾き飛ばした!
      サトシ「次は先制攻撃の「電光石火」!」
      シャワーズ「うりゃーーーーーーーーーー!!!」
      シャワーズの「電光石火」! シャワーズはフシギソウの方へ襲い掛かる!
      サユリ「そうはさせないわよ! フシギソウ、「つるの鞭」!」
      フシギソウ「ソウーーーーー!!!」
      シュルルルル!!! ガシ!!! フシギソウの「つるの鞭」! 攻撃はシャワーズの足
      を掴んだ!
      シャワーズ「え!?」
      サトシ「あ、しまった!!!」
      サユリ「そのまま投げ飛ばすのよ!」
      フシギソウ「ソウーーーーーーーーーー!!!」
      ビューーーーン、ドサ!!! フシギソウはシャワーズを場外まで投げ飛ばした!
      シャワーズ「うわ!!!」
      サトシ「あ!!!」
      全員「あ!!!」
      審判「シャワーズ、場外!」
      ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『おーーーっと! これは何と!!! フシギソウ強くもシャワーズを場外
             まで投げ飛ばしました!!! もはやもう戦えません!!!』
      会長『あっちゃー、これは残念じゃ…』
      カスミ「あーあ、シャワーズ負けちゃった…」
      ヨシキ「一撃に場外だなんてなー…」
      シャワーズ「いたたた…あ、しまった!!!」
      サトシ「シャワーズ!」
      シャワーズ「あ、さ、サトシ…ご、ごめんなさい、いきなり負けて…」
      サトシ「いいんだよ、謝らなくても。 お前よくがんばったよ! 感謝するよ! お前の
          仇、俺が取るから、元気出せよ!」
      シャワーズ「サトシ…」
      アナウンサー『サトシ選手、残るポケモンは後1体! 果たして、どのポケモンを繰り
             出すのか!?』
      サトシ「よーし、シャワーズの仇! ピカチュウ、君に決めた!」
      ピカチュウ「ピッカ!」
      アナウンサー『サトシ選手、ピカチュウを繰り出しました! 両者共残りポケモンは1体! 
             1対1のバトルで、一体どちらが最後まで勝ち抜ける事が出来るのか!?』
      サユリ「この勝負、決まったわよ! フシギソウ、「突進」攻撃!」
      フシギソウ「ソウーーーーーーーーー!!!」
      ピカチュウ「ピ!? ピカ!」
      スカ! フシギソウの「突進」攻撃! だがピカチュウは素早く攻撃を避け、攻撃が
      外れた!
      サトシ「ピカチュウ、「電気ショック」!」
      ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーーーーー!!!」
      ビリリリリリリリリリリ!!! ピカチュウの「電気ショック」!
      サユリ「フシギソウ、「つるの鞭」!」
      フシギソウ「ソウ!」
      シュルルルル!!! パシ!!! フシギソウの「つるの鞭」! 攻撃はピカチュウの
      攻撃を弾き消した!
      ピカチュウ「ピカ!?」
      サトシ「何!?」
      アナウンサー『おーーーっと!!! フシギソウの「つるの鞭」で、ピカチュウの電撃が
             弾いた! さすがサユリ選手! よく隙を狙いました!』
      じいちゃん『こう言う弾き方もあるとは、さすがにサユリちゃんぢゃな!』
      サユリ「フシギソウ、そのままジャンプ!」
      フシギソウ「ソウ!!!」
      バシ!!! フシギソウは「つるの鞭」を地面に押し、高く跳んだ!
      アナウンサー『お! フシギソウは「つるの鞭」でジャンプした!』
      じいちゃん『ほう、「つるの鞭」をこう言う風に使うとはさすがぢゃな!』
      サユリ「フシギソウ、そのまま「ソーラービーム」!」
      ピカチュウ「ピ!?」
      フシギソウ「ソウーーーーーーーーーー!!!」
      バシューーーーーーーーー!!! ドカーーーーーーーン!!! フシギソウの
      「ソーラービーム」! 攻撃は真っ直ぐピカチュウの近くの地面に命中した!
      ピカチュウ「チャアーーー!!!」
      ピカチュウは攻撃に吹き飛ばされた!
      サトシ「ピカチュウ!!!」
      アナウンサー『これはすごい! 「ソーラービーム」撃ち出し、ピカチュウ吹き
             飛ばされた! ダメージはギリギリであり、ピカチュウピンチ! これ
             じゃあ、ピカチュウの負けか!?』
      サユリ「勝負は決まったようね? 勝たせてもらうわ! フシギソウ、とどめの
          「体当たり」!」
      フシギソウ「ソウ!」
      フシギソウの「体当たり」! フシギソウはピカチュウの方へ襲い掛かる!
      セイジ「やばい! あの技を食らったら、ピカチュウアウトだぞ!」
      カスミ「サトシ、負けないでーーー!!!」
      サトシ「(このまま攻撃を食らったら、俺が負けてしまう! でも、ここまで来たって
          言うのに、負けてたまるか! 何か方法があるはず! 一体どの方法で…ん?  
          待てよ? ピカチュウ、この技覚えてるかも…いや、持ってるかもしれない! 
          よーし、試しにやってみるか!)ピカチュウ、「影分身」!」
      ピカチュウ「ピカ! ピカーーーーー!」
      スッ! ピカチュウの「影分身」!
      スカ! フシギソウの攻撃が外れた!
      フシギソウ「ソウ!?」
      アナウンサー『おーーーっと! ピカチュウ「影分身」でかわした!!!』
      サトシ「やっぱり、思った通り覚えてる! よーし、ピカチュウ! 「影分身」で奴を
          迫るんだ!」
      ピカチュウ「ピカ! チュウーーーーーーーーー!!!」
      シュンシュンシュンシュン!!! ピカチュウの「影分身」! フシギソウの周りには
      ピカチュウの分身に迫られた!
      サユリ「え!?」
      アナウンサー『これは正にすごい!!! サトシ選手のピカチュウ、「影分身」で
             フシギソウに迫られています! これじゃどれが本物なのか
             分かりません!』
      会長『うむ、確かに分からんのう!』
      カスミ「すっごーい! ピカチュウあんな技を覚えてたなんて!」
      カオルコ「さすがサトシさん、すごいですわ!」
      フシギソウ「ソ、ソウ!?」
      アナウンサー『サユリ選手のフシギソウ、どれが本物なのか迷っています! 攻撃する事
             も出来ません!』
      サトシ「これで終わりだ! ピカチュウ、分身と共に、「雷」だ!!!」
      ピカチュウ「ピカチュウ! ピーーーカーーーチュウーーーーーーーー!!!」
      ドカーーーーーーーーン!!! ピカチュウと分身達の「雷」!
      フシギソウ「ソウ〜〜〜…」
      サユリ「フシギソウ!!!」
      審判「フシギソウ、戦闘不能! よってこの試合、サトシ選手の勝ち!」
      ワーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
      アナウンサー『サトシ選手やりました! 「影分身」のまま「雷」でフシギソウ戦闘不能! 
             サトシ選手、見事に第5回戦を勝ち抜けました!』
      会長『思った通りじゃ! よくやったのう、サトシ君!』
      じいちゃん『うひょー、サユリちゃん残念ぢゃが、サトシ君もよくやったわい!』
      タクヤ『さすがにすごかったですね! サトシ君よくがんばりましたね!』
      サトシ「やったーーー!!! 第5回戦、ゲットだぜ!」
      シュン! ピカチュウは本体に戻った。
      ピカチュウ「ピッピカチュウ!」
      シャワーズ「やったー! 僕達またまた勝ったーーー!!!」
      サトシ「ピカチュウ、よくやったな! 感謝するぜ!」
      サトシはピカチュウを抱き締めた。
      ピカチュウ「チャアー!」
      サトシ「シャワーズ、これでお前の仇、取ったぜ!」
      シャワーズ「ありがとう、サトシ! 僕嬉しいよ!」
      カスミ「やったーーー!!! サトシ勝ったわーーー!!!」
      タケシ「よくやったな、サトシーーー!!!」
      ヒロシ「よくがんばったね、サトシーーー!!!」
      ウンディーネ「やったやーーー!!! ダーリン勝ったーーー!!!」
      ドリヤード「本当に勝ちましたね! おめでとうございます、サトシさーーーん!!!」
      サラマンダー「よっしゃーーー!!! 兄貴勝利だぜーーー!!!」
      ウィスプ「いやっほーーー!!! サトシさん勝ったーーー!!!」
      シェイド「よくがんばったな、サトシよ。」
      ジン「ご主人様よくがんばったダスーーー!!!」
      ハナコ「サトシ、無事に勝ったわ! よかった、本当に…」
      ハナコは嬉し涙を流した。
      アオイ「よかったですね、おば様!」
      アオイも嬉し涙を流した。
      ボイジャー「おめでとうございます、サトシくーーーん!!!」

      ―一方ロケット団―

      ムサシ「あらま、ジャリボーイまた勝ったわね。」
      コジロウ「やっぱり強いな、あいつ。 敵わないぜ…」
      ヤマト「まあ、とにかく活躍だけは見ておかないとね!」
      コサブロウ「あいつの戦い方、じっくりと見ておかないとな!」
      ニャース「そのためいつロケット団の仕事に戻るんニャ?」
      サノスケ「しつこいなお前、リーグの日だけは休み取ったっていいだろ?」
      ゴエモン「だから、バイトやって戦いを見る事だ!」
      ハンゾウ「だから文句なしだよ! いいな!」
      ニャース「トホホ…やな感じニャース…」

      ―バトルステージ―

      サユリ「さすがにすごいね、サトシ君。 まさか「影分身」で迫るなんて、完敗だわ。 私
          の負けよ。」
      サトシ「お前もすごかったぜ! フシギソウの「つるの鞭」であんな事出来るなんて、俺
          見直したよ! お前もよくがんばったよ!」
      サユリ「ありがとう、サトシ君! ねえ、よかったら私も貴方を応援してもいいかな? 
          それでも、だめ?」
      サトシ「ああ、いいぜ! お前の分も戦って欲しいんだろ? お前の分までがんばって
          やるよ! だから心配するな!」
      サユリ「ありがとう、サトシ君! じゃあ、これからもよろしくね!」
      サトシ「ああ! こちらこそ!」
      サトシとサユリは握手した。
      サトシ「よーし、次も第6回戦ゲットだぜ!」
      ピカチュウ「ピカ!」
      シャワーズ「うん!」

      第5回戦セキエイスタジアムでサユリと戦い、見事に勝利したサトシ。 おまけにカブト
      をカブトプスに進化し、よかったね! 果たして次回第6回戦も、無事勝ち抜ける事が
      出来るのか? その時スタジアムホールには、あの謎のトレーナー、ブラックバロンが
      いた。彼はどうやら試合を見ていたらしい。

      ブラックバロン「第5回戦、無事に勝ったか…これでどんな強敵がいるか分かったようだ
              な。 だが、お前の力は奴らよりも上。 勝てる自信があるだろう。 
              その時も、私と戦う日が来るだろう。 フッ…まあ、敗北を認めず、
              勝利を認め、最後まで精々がんばるといい。 お前との戦い、期待して
              いるぞ、世界の救い戦士である、最強のトレーナー、サトシよ…」
      そしてブラックバロンは再び暗闇の中へ消えて行った。

      果たして、ブラックバロンは本当は何者なのか? それは、いつか明かされるはず…
      続く…