ポケットモンスター小説版
142話 謎のトレーナードクターO

10回戦でアーモンドと戦い、見事に勝利したサトシ達。 別の試合にいたアキラ、
カツコとサイゾウも、無事に勝利したようだ。 次に行われる試合は、第
11回戦! 
どの強敵がサトシを待ち続けているのか? そしてサトシ達一行は、レストラン
ドードーズで、マロン達と会話していた。 もちろんそこにはサトシ、シゲル、ブルー、
ヒロシ、シュウ、カスミ、タケシ、コゴロウとゼトラがいた。

カスミ「へぇー、貴方達の町ってそう言う町なんだー。」
マロン「うん! 田舎だけど、結構楽しいのよ!」
コゴロウ「でも喋るポケモン達がそんなに多いなんて、珍しいな? ここカントーでは
     そんなに多くないのに…」
ココナッツ「まあ、ウチの田舎も結構変わった場所だからね。 変わったポケモン達も
      結構いるのよ。」
サトシ「なあ、その時時間があったら、俺達をお前達の田舎に見学してくれないか?」
アーモンド「ああ、いいぜ! もしもそっちも、カントー中の街を見学させてくれるの
      ならばな!」
サトシ「おう、いいぜ!」
ブルー「ところで、マロンとアーモンドってどう言う関係?」
アーモンド「え? ど、どう言う関係って…」
マロン「あ、私とアーモンドは幼なじみなの! でもね、私アーモンドの事が大好き
    なんで、いつも一緒なのよ! ね、アーモンド♪」
マロンはアーモンドを抱き付いた。
アーモンド「うわ!? や、やめろって!」
ココナッツ「あーら、それはうそよ? 本当は私とアーモンドの関係は恋愛関係なのよ! 
      マロンは幼なじみでも、お互い愛し合うのは無理の事よ!」
マロン「な、何言ってるのよ!? 私とアーモンドが幼なじみでも、最初から一緒にいた
    のよ! あんたは彼と出会うの遅すぎるからよ!」
ココナッツ「何ですって!?」
マロンとココナッツは口ケンカを始めた。
ピース「ちょ、ちょっと…マロンさんとココナッツさん…ここでケンカしないでください
    よーーー…」
タケシ「あの、この
2人、いつもこうなんですか?」
ウォール「ああ、いつもこうらしいんでござるよ。 ったく、いつもいつも恥ずかしい事
     するんだからな…」
ゼトラ「フッ…ケンカするほど仲がいいと聞いたがな…」
ピスタチオ「あ、そう思うでしょ?」
ブルー「(へぇー、マロンとアーモンド、幼なじみなんだ。 幼なじみでも愛し
    合ってるんだ。 じゃあ、あたしは…)」
ブルーは顔を赤くなりながら、サトシの方へ見詰めた。
サトシ「ん? 何、ブルー?」
ブルー「え!? あ、いや、何もないの! 気にしないで!」
サトシ「…?」
???「うひょー! マロン達、やっぱりここにいたか!」
全員「え?」
じいちゃんが現れた。
マロン「じいちゃん!」
じいちゃん「うひょー! こんな所にサトシ君も会えるとは、知らなかったのう!」
サトシ「あ、貴方は確か、アナウンサーの所にいたゲストのじいちゃん! いつも応援
    してくれてありがとうございます!」
じいちゃん「うひょひょひょ! まあ、礼はいいわい!」
ココナッツ「所でおじいちゃん、何しにここに来たの?」
じいちゃん「今休み時間ぢゃから、さっきここでコーヒー飲んでたんぢゃよ。 後、
      サトシ君にちょっと忠告なんぢゃが…」
サトシ「え?」
じいちゃん「次の挑戦者の事ぢゃが…気ぃ付けた方がエエぞい? お前さんと戦う事に
      なる挑戦者は、かなり手強いぞ。 くれぐれも負けないようにな!」
サトシ「…え?」
シゲル「次の挑戦者って…タケシ、次にサトシと戦う事になる相手は?」
タケシ「ガイドブックによると…変な名前だけど、「ドクター
O」って言う人らしい。」
サトシ「ドクター
O?」
じいちゃん「そうそう、そのドクター
Oがサトシ君と戦う事になる相手ぢゃ! この人、
      ワシのようにじいさんぢゃけど、それほどの腕がありそうぢゃ! もしも
      こ奴と戦う事になったら、くれぐれも気を付けるべきぢゃ!」
サトシ「ドクター
O…」
サトシはその名前を聞いてから、悩み始めた。
ブルー「サトシ、大丈夫なの?」
サトシ「え? あ、ああ、大丈夫さ!」
シュウ「お前まさか、あのドクター
Oって言う奴に気にしてるのか?」
サトシ「え、あ、ああ、まあな。 でも、心配するな! 相手が強くても、必ず俺が
    勝って見せるぜ!」
タケシ「まあ、それなりに勝てる自信があればな!」
ピーンポーンパーンポーン! スピーカーから鐘が鳴った。
スピーカー『マサラタウンのサトシ様、マサラタウンのサトシ様。 第
11回戦の始まり
      です。 セキエイスタジアムまでお越しください。』
サトシ「あ、いよいよ俺の出番か!」
じいちゃん「じゃあ、ワシもそろそろ行くよ! ゲストの仕事、まだ残っておるからな! 
      サトシ君、くれぐれもそのドクター
Oと言うやらに気を付けるのぢゃぞ!」
サトシ「はい! わざわざそれを俺に忠告してくれて、ありがとうございます!」
じいちゃん「うっひょっひょっひょ! まあ、いいってもんよ! じゃあ、
      がんばるんぢゃぞ! その時までワシも応援しとるからのう!」
サトシ「はい!」
じいちゃんは行ってしまった。
アーモンド「珍しいな? じじいはあんな事をサトシに言うなんて…」
マロン「よっぽど心配してくれたんだね。」
シゲル「じゃあ、俺もそろそろ行くぜ!」
ブルー「あたしも行くわ!」
ヒロシ「僕も同じく!」
サトシ「そうか。 じゃあ、
3人共がんばれよ!」
シゲル「ああ、お前もがんばれよな!」
ブルー「心から必ずサトシの事を応援してるからね!」
ヒロシ「サトシも絶対に負けちゃだめだよ!」
サトシ「ああ! お前達もがんばれよ!」
シゲル「ああ! じゃ、また後でな!」
ブルー「がんばってね、サトシ!」
ヒロシ「がんばるんだよ、サトシ!」
サトシ「ああ!」
シゲル、ブルーとヒロシは行ってしまった。
サトシ「さて、俺もそろそろ行くか。」
アーモンド「がんばれよ、サトシ! 俺の分までがんばれよ!」
サトシ「分かってるって!」
カスミ「がんばってね、サトシ。 あたし達も応援してるからね!」
サトシ「ああ、ありがとう! じゃ、また後でな! さあ、行くぜ、ピカチュウ、
    シャワーズ!」
ピカチュウ「ピカ!」
シャワーズ「うん!」
サトシ達は行ってしまった。
マロン「…じゃあ、私サトシ君を見送るね!」
アーモンド「あ、ああ、いいぜ。」
マロン「直ぐ戻ってくるから! 行こ、ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカ!」
マロンとピカチュウも行ってしまった。

―スタジアムホール―

サトシ「(ドクター
O…確かあの人、この前受け付けの後、レストランドードーズで
    会ったな。 あの人…ホントは誰なんだろう? どこかで会ったように見える
    けど…)」
マロン「サトシくーーーん!」
サトシ「え?」
マロンとピカチュウが現れた。
サトシ「マロン? わざわざ見送って来てくれたのか?」
マロン「それもそうだけど、ちょっとサトシ君に質問あるの!」
サトシ「質問? 何だ? 言うのなら早くな。 試合に遅れたくないからな。」
マロン「分かってるって! 難しい質問じゃないけどね。 サトシ君、貴方カスミちゃん
    の事好き?」
サトシ「え!? な、な、何でその事を!?」
マロン「さっきカスミちゃんが言ってた言葉で分かっちゃったの! ねえ、好き?」
サトシ「…あ、ああ…好きさ。 あいつ、今まで俺と一緒に旅立っていたから、俺、
    あいつの事が好きになっちゃって…まあ、いつも口ケンカしてるけどね。 お前
    とアーモンドと比べ物にならないし…」
マロン「あら? 私だって時々ケンカするよ? でも直ぐ仲直りするけどね! ね、
    ピカチュウ!」
ピカチュウ
2「ピカ!」
サトシ「そ、そうなの。 でもさ、この事誰にも言わないでくれよ。 特にカスミにも
    言わないでくれ。」
マロン「いいよ! 私達友達だから、秘密は誰にも明かさないようにするわ!」
サトシ「ありがとう。」
マロン「じゃ、あたし戻るね! 試合、がんばってね!」
サトシ「ああ!」
マロン「じゃあね! 行こ、ピカチュウ!」
ピカチュウ
2「ピカ!」
マロンとピカチュウは行ってしまった。
サトシ「はぁー…マロンまで知ってしまった…ん!?」
気付いたらピカチュウとシャワーズは怪しげな目付きでサトシを見詰めていた。
サトシ「な、何だよ?」
シャワーズ「これ確か、シュウも言ったよね? 話ちゃんと耳に入ったよ。 本当は
      カスミの事が好きだったなんて。」
ギク!!! 図星だった。
シャワーズ「僕達に言わずにそのまま秘密にしてたなんてー…サトシって結構シャイ
      なんだね。 恥ずかしがり屋さんでもあるんだね。」
サトシ「べ、別に俺シャイでも恥ずかしがり屋でもないよ! でも、それでもこの事は…」
シャワーズ「気にしないでよ! 僕とピカチュウはサトシのポケモンだから、カスミでも
      誰にも言わないよ! お互い同士友達だから、僕達だけの秘密だからね! 
      ね、ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピカ!」
サトシ「ああ…お前達って何て心優しいんだ…俺のために秘密にしてくれるなんて…本当
    に嬉しいよー!」
サトシは感激の涙を流した。
シャワーズ「もう、嬉しいからって泣かないでよ。 僕達友達だから、元気出してよ! 
      でも、そんな事してるよりも、試合が余計に遅れちゃうよ?」
サトシ「あ! そうだった!! 急ぐぞ、ピカチュウ、シャワーズ!!!」
ピカチュウ「ピカ!」
シャワーズ「うん!」
ビューーーーーン!!! サトシ達は猛スピードで走った。

―セキエイスタジアム―

ワーーーーーーーーー!!! サトシ達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『観客の興奮も、大いに巻き込まれました! 第
11回戦Aブロック
       第
8試合です! そして今ここに立ち上がるトレーナーは、サトシ選手と
       ドクター
O選手! 果たして、この試合に、どのトレーナーが無事に勝ち
       抜ける事が出来るのか!?』
会長『うむ、ワシは当然サトシ君を応援するがな。』
じいちゃん『ワシもぜひサトシ君を応援したいのう。』
アキハバラ『私も同感です。』
アナウンサー『おや、ゲストの皆様はもう決まってしまいましたね。 しかし、それは
       どうか分かりません! なお、ドクター
O選手のプロフィールによると、
       
11年前第2回ポケモンリーグの元チャンピオンだそうです! 果たして、
       サトシ選手は、元チャンピオンであるドクター
Oに勝てる事が出来るの
       か!?』
じいちゃん「(何!? 元チャンピオンぢゃと!? これはやばい! 元チャンピオン
      じゃ、サトシ君には敵わん相手かもしれん! サトシ君、無事に勝てる事が
      出来るか!?)」
カスミ「サトシ、がんばってーーー!!!」
タケシ「がんばれよ、サトシーーー!!!」
シュウ「がんばれ、サトシーーー!!!」
マロン「がんばってね、サトシくーーーん!!!」
マサキ「サトシ、あんな奴に負けるんやないでーーー!!!」
トオル「いい写真撮るから、それまでにがんばれーーー!!!」
ハナコ「サトシ、がんばってねーーー!!!」
アオイ「がんばって、サトシくーーーん!!!」
ボイジャー「がんばってください、サトシくーーーん!!!」
ウンディーネ「ダーリン、がんばってーーー!!!」
ドリヤード「がんばってください、サトシさーーーん!!!」
サラマンダー「兄貴、がんばれーーー!!!」
ジン「がんばれダスー、ご主人様ーーー!!!」
ウィスプ「けれどあのドクター
Oと言う人、元チャンピオンだったとは、驚きッスね。 
     サトシさん、勝てるッスかね?」
シェイド「まあ、サトシの事だ。 簡単に負けるわけにはいかないだろう。」
ウィスプ「そうであればいいんすけどね…」
トミオ「でも何だ、あのドクター
Oって言う奴は?」
リョウマ「見た目によると黒い包帯らしきなバンダナを顔に巻いた変なじいさんだな。」
リン「何だか面白い人ね♪」
ラン「面白いと言うよりも、変な人ね。」
サトシ「(相手が元リーグチャンピオン…じいちゃんが言ってた気を付けろって、この事
    だったのか? でも、この人ホントに誰なんだ? どこかで会ったように見える
    けど…まあ、そんな事よりも、この人の戦い方に、気を付けないとな。 何を
    するか分からないからな…)」
ドクター
O「………ちゃんと自分の実力を準備したかね、サトシ君?」
サトシ「え?」
ドクター
O「君の実力、今まで見せてもらったよ。 もちろん、第10回戦の時も。 
      だが、今までの君の実力はまだまだの物だ。 その程度じゃ、この先の
      リーグに勝てまい。」
サトシ「な…」
ドクター
O「君の本当の実力は、君のどこかに隠れているはずだ。 ぜひ見せてくれない
      かね、君の本当の実力と言う物を?」
サトシ「…何を言ってるか知らないけど、分かったよ! その時まで、俺は必ず勝って
    みせるからね!」
ドクター
O「ハッハッハ、楽しみにしておるぞ!」
アナウンサー『それでは、第
11回戦、試合開始!』
ドクター
O「行け、ラキっち(ラッキー)!」
ラキっち「ラッキーーー!!!」
サトシ「ラッタ、君に決めた!」
ラッタ「ラーーーッタ!!!」
アナウンサー『サトシ選手はラッタを繰り出し、ドクター
O選手はラッキーを繰り
       出しました! 果たして、この同じタイプのポケモンで、どう戦おうと
       言うのでしょうか!?』
ドクター
O「ラキっち、「メガトンキック」!」
ラキっち「ラキーーー!!!」
サトシ「ラッタ、「電光石火」で避けろ!」
ラッタ「ラタ!」
シュン!!! ラッタの「電光石火」!
スカ! ラキっちの「メガトンキック」が外れた!
サトシ「よーし、そのまま突っ込め!」
ラッタ「ラッターーー!!!」
ドカ!!! ラッタは「電光石火」のまま攻撃した!
ラキっち「ラキ!?」
サトシ「次は「必殺前歯」で体力を削れ!」
ラッタ「ラーーーッタ!!!」
ガブ!!! ラッタの「必殺前歯」!
ラキっち「ラキーーーーーー!!!」
ラキっちは痛みで暴れている!
アナウンサー『おーーーっと、これは痛そう! サトシ選手のラッタの「必殺前歯」で、
       ラッキーを強く齧っています! それのおかげでドクター
O選手の
       ラッキーの体力が削られています! ドクター
O選手、あっという間に
       ピンチです!』
会長『確かに見た目によると痛そうじゃのう…』
サトシ「見たか? これが俺の本当の実力だよ!」
ドクター
O「…これは「ただ」の実力だな。」
サトシ「え?」
ドクター
O「ラキっち、「卵産み」!」
ラキっち「ラキ!」
ポン! シュウーーーー…カチーーーン!!! ラキっちの「卵産み」! ラキっちの
体力が回復した!
ラッタ「ラタ!?」
サトシ「何!?」
アナウンサー『おっと! ドクター
O選手のラッキー、「卵産み」で体力回復しました! 
       おかげで元気もりもりパワーアップです!』
ドクター
O「ラキっち、「メガトンパンチ」だ!」
ラキっち「ラキーーーー!!!」
バキ!!! ラキっちの「メガトンパンチ」! 攻撃でラッタは空の方まで叩き
飛ばされた!
ラッタ「ラターーーー!?」
ドクター
O「ラキっち、「卵爆弾」!」
ラキっち「ラキーーーーーーー!!!」
ドカーーーーン!!! ラキっちの「卵爆弾」!
ドサ! ラッタは落ちた!
ラッタ「ラタ〜〜〜…」
サトシ「ら、ラッタ!?」
審判「ラッタ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『おーーーっと!!! これはすごい! ラッキーの「メガトンパンチ」で
       叩き飛ばされ、その次に「卵爆弾」でとどめをさしました! さすが
       ドクター
O選手! チャンピオンの意識はまだ残っているようです!』
じいちゃん『うひょー、サトシのラッタ残念ぢゃー…(やはり元チャンピオンとしては
      強い奴ぢゃ!)』
フウコ「うそ!? もう負けちゃったの!?」
ドリオ「始まったばかりなのに早過ぎる!」
マサ「サトシの残りポケモンは後
2匹だ。 次に繰り出すのは、やっぱノーマルに強い
   格闘系かな?」
ミサ「じゃなければ、一体何を繰り出すのかな?」
ドクター
O「これは君の本当の実力じゃない。 「ただ」の実力じゃ、この私に勝てる
      はずがない。 それよりも越える、本当の実力を出してみろ!」
サトシ「く…何を言ってるかしらねえけど、次こそ絶対に勝って見せるぜ! カビゴン、
    君に決めた!」
カビゴン「カビーーー!!!」
アナウンサー『おーーーっと!!! サトシ選手、カビゴンを繰り出しました! 
       カビゴンと言えば、なかなか見付からないレアなポケモンです! まさか
       サトシ選手、カビゴンを持っていたとは、さすがに驚きです!』
イミテ「サトちゃん、カビゴン繰り出したわ!?」
タイチ「サトシ兄ちゃん、何するんだろうね?」
ライゾウ「まあ、じっくり見れば分かるかもな。」
ドクター
O「カビゴンで行くのか。 ならばいいだろう。 今度こそ君の本当の実力は私
      に見せるがいい! ラキっち、「冷凍ビーム」!」
ラキっち「ラッキーーーー!!!」
バシューーーー!!! ラキっちの「冷凍ビーム」!
アツシ「な、何!? 「冷凍ビーム」!?」
ミズキ「あのラッキー、氷系の技を!?」
サトシ「させるかよ! カビゴン、弾き飛ばせ!」
カビゴン「カビ!」
バシューーーーン!!! カビゴンはラキっちの「冷凍ビーム」を弾き飛ばした!
サトシ「よーし、そのまま「のしかかり」だ!」
カビゴン「カービーーーーー!!!」
ドシーーーーン!!! カビゴンの「のしかかり」攻撃!
ラキっち「ラッキ〜〜〜…」
審判「ラッキー、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『おーーー、これはすごい! サトシ選手のカビゴン、一撃で
       ドクター
O選手のラッキーを戦闘不能にさせました! 「冷凍ビーム」を
       弾いた上、「のしかかり」で一撃
KO! 見事な攻撃です!』
アキハバラ『さすがにやりますね、サトシ君!』
カスミ「サトシーーー、その調子よーーー!!!」
タケシ「その調子で行け、サトシーーー!!!」
シュウ「その調子だ、サトシーーー!!!」
マロン「がんばってーーー、その調子よーーー!!!」
サトシ「どうだ! これが俺の実力だ!」
ドクター
O「いや、まだまだだな。」
サトシ「は?」
ドクター
O「そんな攻撃じゃ、この先のバトルに勝てまい。 それこそ本当の実力じゃ
      ない。」
サトシ「…じゃあ、どんなので行けばいいんだよ!?」
ドクター
O「まあ、戦え続けば、君には分かるよ! こいつと戦えばね! 行け、
      ガルっち(ガルーラ)!」
ガルっち「ガルーーー!!!」
アナウンサー『ドクター
O選手、ガルーラを繰り出しました!』
サトシ「ガルーラか…気を付けろよ、カビゴン! 意外と手強い相手になるかもしれない
    からな!」
カビゴン「カビ!」
サトシ「カビゴン、「メガトンパンチ」!」
カビゴン「カーーーービ!!!」
ガシ!!! カビゴンの「メガトンパンチ」! しかしガルっちはカビゴンの攻撃を受け
止め、拳を掴んだ!
サトシ「何!?」
アナウンサー『おーーー! これは上手い受け止め! さすがに見切りました、
       ドクター
O選手のガルーラ! 見事な見切りです!』
サトシ「く…今度は「メガトンキック」だ!」
カビゴン「カーーービ!!!」
ガシ!!! カビゴンの「メガトンキック」! しかしガルっちはカビゴンの攻撃を受け
止め、足を掴んだ!
サトシ「な!?」
アナウンサー『おーーーっと! これも上手い受け止め! 「メガトンキック」まで受け
       止めるとは、ドクター
O選手のガルーラ、さすがにいい見切りです!』
サトシ「くそ! カビゴン、今度は片方の手で「メガトンパンチ」!」
カビゴン「カッビーーーー!!!」
ドクター
O「ガルっち、「噛み付く」攻撃!」
ガルっち「ガル!」
ガブ!!! ガルっちの「噛み付く」攻撃! カビゴンは「メガトンパンチ」を繰り
出したが、ガルっちは見事にそれを噛み付いた!
カビゴン「ガビーーーー!?」
カビゴンはものすごい痛みを感じた!
サトシ「げ!?」
アナウンサー『おーーー!!! これは痛そう! サトシ選手のカビゴン、片方の手で
       「メガトンパンチ」を繰り出そうと思っていたら、何とドクター
O選手の
       ガルーラが「噛み付く」攻撃で、噛み付きの同時に受け止めました! 
       何と言う見切り!? 恐るべしドクター
O選手! おまけに両腕と足一本
       受け止めている上、カビゴン何も出来ません! 片方の足で「メガトン
       キック」が出来ますが、腕は噛み付いているため、攻撃不可能です! 
       サトシ選手、ピンチの状態です!』
ドクター
O「ガルっち、「地獄車」!」
ガルっち「ガルルーーーー!!!」
ゴロゴロゴロゴロ!!! ガルっちの「地獄車」! 効果は抜群だ!
カビゴン「ガビガビ!!!」
ドクター
O「次は「怪力」のままジャンプだ!」
ガルっち「ガッル!!!」
ダッ!!! ガルっちは「怪力」のまま、カビゴンと共に高くジャンプした!
サトシ「あ!!!」
ドクター
O「ガルっち、「地球投げ」だ!」
ガルっち「ガルーーーーーーーー!!!」
ビューーーーン!!! ドカーーーーーン!!! ガルっちの「地球投げ」! カビゴン
は地面に投げ付けられた!
カビゴン「カ…ビ…」
サトシ「カビゴン!」
アナウンサー『おーーーっと!!! これはすごい! 「地獄車」でカビゴンの体力を
       減らし、「怪力」でカビゴンの持ち上げたまま空中に行き、「地球投げ」で
       そのまま突っ込みました! さすがドクター
O選手! いい作戦です! 
       果たして、カビゴンはダウンでしょうか!? 審判、結果は!?』
審判「いや、まだ体力が残っています! まだ戦えます!」
アナウンサー『おーーー、これは安心です! でも体力はギリギリまでになっています! 
       後一撃ならば、カビゴンアウトです! さてどうする、サトシ選手!?』
ドクター
O「ガルっち、「メガトンパンチ」の準備を!」
ガルっち「ガル!」
ガルっちはそのまま倒れたままのカビゴンに近づく。
ヤス「やばいな、このままじゃサトシのカビゴン負けちまうぜ!」
カスミ「何とか勝てる方法ないの!?」
カズ「分からないな。 俺達には何も出来ないが…とにかく、サトシの奴、何とか
   カビゴンをあの場から出ないとな!」
サトシ「……………」
ルミカ「でもどうしてでしょうか? サトシさん、何もしない様子ですけど…」
ケイタ「早くカビゴンにそこから離れる命令を出さないと…ん?」
カチーーーーン!!! 気付けばカビゴンが固くなっている。
ケイタ「何だ? あのカビゴン、突然と固くなってるぞ?」
カツラ「あれは…「固くなる」攻撃! そうか、もしもあのガルーラの「メガトンパンチ」
    で固くなったカビゴンを殴れば、ガルーラの腕一本重傷で失う事になる! 
    そうすれば、攻撃を受け止め腕は一本だけ残る事になるのか!」
アツコ「でも、「メガトンパンチ」の攻撃は強力な技でしょ? そんなんじゃ「固くなる」
    攻撃は一撃で破るんじゃ…?」
カツラ「カビゴンは防御力高めのポケモンだ。 「固くなる」で防御力を高めさせれば、
    どんな攻撃でも耐えられる! もちろん、「破壊光線」や「メガトンパンチ」
    などの強力な技も!」
カツコ「なるほど、その手ね? さすがサトシだわ!」
その時ガルっちは「メガトンパンチ」の準備をするため、腕を上げた。
ドクター
O「…君のカビゴン、「固くなる」をしてるね?」
サトシ「え!?」
全員「な!?」
ドクター
O「残念だけど、もう気付いているよ! ガルっち、「メガトンパンチ」!!!」
ガルっち「ガッルーーーー!!!」
バゴーーーーン!!! ガルっちの「メガトンパンチ」! だが攻撃はカビゴンが乗って
いた砕けたステージの床板に命中した!
カビゴン「カビーーーーー…!?」
ビューーーーーン!!! その時カビゴンは大空高く飛ばされた!
サトシ「な!?」
アナウンサー『おーーーっと!!! 何と言う事でしょうか!? ガルーラの「メガトン
       パンチ」で、壊れたステージの床板に殴り込み、そのままカビゴンを大空
       高く飛びました! このままでは、場外になるのか、全く分かりません!』
カツラ「しまった! 読み切れたのか!?」
ヒバリ「あの「メガトンパンチ」はカビゴンに攻撃するためじゃなくて、本当は壊れた
    床板に攻撃するためだったのね!?」
カイト「そうか。 梃子、或いはシーソーの原理だな?」
ピッピ「あのー、話の途中でしゅけど…梃子って何でしゅか? シーソーって何でしゅ
    か?」
カイト「………後で説明するから黙って見とれ。」
ドクター
O「「固くなる」をすれば、見事にガルっちの右腕を失わせる作戦か。 だが
      残念ながら計画失敗だね。 私の本当の狙い目を知らずに「固くなる」を
      するなんて、まだまだ実力が足りんな。」
サトシ「………いや、足りるよ。」
ドクター
O「ん?」
アナウンサー『さて、なかなかサトシ選手のカビゴンが落ちてこないので、このまま
       戦闘不能として決めましょう!』
審判「カビゴン、戦闘…」
ヒュルルルルルルル… その時空から何かが落ちてくるような音が聞こえた。
カスミ「え? 何、この音?」
スバル「空から来てるみたいだな?」
アナウンサー『おや? 何でしょうか、この音は?』
そして気付けば、大空からカビゴンが落ちて来た! それに真っ直ぐステージの方まで
落ちて行く!
ドクター
O「む!?」
全員「え!?」
ガルっち「ガル!?」
アナウンサー『おーーーっと!!! これは驚きです!!! 高く跳ね飛ばされた
       サトシ選手のカビゴンが真っ直ぐこちらの方へ帰って来ました! しかも
       真っ直ぐドクター
O選手のガルーラに目掛けています!』
サトシ「よーし、カビゴン! そのまま突っ込め! 「捨て身タックル」だ!!!」
カビゴン「カーーーービ!!!」
ガルっち「ガルルルーーーーーー!!!」
ドカーーーーーーーーーン!!! カビゴンの「捨て身タックル」!
ガルっち「ガル〜〜〜…」
審判「…か、カビゴン、戦闘復帰! ガルーラ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『す、すごいです! 正に超すごいです!!! サトシ選手のカビゴン、
       戦闘不能になったと思ったら、ステージから落ち戻りました! そのため、
       「捨て身タックル」でドクター
O選手のガルーラを一撃KO! さすが
       サトシ選手! これでサトシ選手のカビゴン、戦闘復帰です!』
会長『これは魂消たわい! さすがにすごかったわい!』
じいちゃん「(うむ、さっきのは危なかったのう。 サトシ君、思った通りよくやるわい! 
      しかし、あのドクター
Oと言うやら、次に出す最後のポケモンは何ぢゃろう。 
      少し不安が感じるが…)」
カスミ「やったーーー!!! 戦闘復帰だわ! サトシ、最後まで
    がんばってーーー!!!」
タケシ「よーし、そのまま最後までがんばれーーー!!!」
シュウ「後一匹だ! 負けるなよ、サトシーーー!!!」
マロン「後最後よ! がんばってーーー!!!」
ドクター
O「なるほど。 カビゴンを跳ね飛ばしても、自分の重さを利用できる。 
      カビゴンはポケモンの数の中では
460.0kgの重さを持つ史上最大に重い
      ポケモン。 落下の途中でも、完璧に自分の動きを操縦する事が出来ると
      言う事か。 そして落下中に「捨て身タックル」を使えば、巨大隕石のよう
      に落下スピードが高くなり、ダメージも最大になる。 そう言う事だよね、
      サトシ君?」
サトシ「何だ。 意外と分かってるじゃん!」
ドクター
O「まあ、さすがにやるな、サトシ君。 なかなか面白い物を見せてくれたよ。 
      だんだん本当の実力が出てきたようではないか。 だが、それほどはまだ
      まだだ! 次は君の本当の実力を、全て見せてくれ! この最後のポケモン
      との戦いとね!」
アナウンサー『ドクター
O選手、残るポケモンは後1匹! 果たして、最後に繰り出す
       ポケモンは、何!?』
ドクター
O「行け、オニスズメ!」
オニスズメ「クワーーー!!!」
サトシ「え? お、オニスズメ?」
アナウンサー『おー!? ドクター
O選手の最後のポケモンは、オニスズメです! 
       大型対小型! 果たして、どんな作戦を考えたのでしょうか!?』
サトシ「オニスズメか? 何だか笑わせるな。 そんな奴じゃ、俺のカビゴンで一撃
    倒せるぜ?」
ドクター
O「…君には大きな間違いをしたな。」
サトシ「え?」
ドクター
O「オニスズメ、「高速移動」!」
オニスズメ「クワ!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! オニスズメの「高速移動」!
サトシ「な!?」
ドクター
O「オニスズメ、「乱れ突き」!」
オニスズメ「クワーーーーーー!!!」
ダダダダダダダダダ!!! オニスズメの「乱れ突き」!
カビゴン「カビ!?」
サトシ「負けるな、カビゴン! 「メガトンパンチ」だ!」
カビゴン「カ、カーーーーービ!!!」
ドクター
O「オニスズメ、「オウム返し」!」
オニスズメ「クッワーーーー!!!」
ミワワワワワワワ!!! オニスズメの「オウム返し」!
カビゴン「カビ!?」
バキ!!! カビゴンの「メガトンパンチ」! しかし「オウム返し」で自分に攻撃した!
カビゴン「カビ〜〜〜…」
サトシ「か、カビゴン!?」
審判「カビゴン、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『こ、これはすごい! ドクター
O選手のオニスズメ、「オウム返し」で
       見事にカビゴンを倒しました! やはり小型としても、カビゴンには
       敵わなかったようです! さすがドクター
O選手、見事な戦術です!』
じいちゃん『いやー、サトシ君残念ぢゃのう…(あのオニスズメ、只者じゃなさそうぢゃ
      のう。 見掛けは小さいが、それなりに強い! サトシ君、あ奴との戦いで
      勝てるのか?)』
カスミ「あ、あのオニスズメ、すごすぎるわ!」
ツグミ「小さい割りにはなかなかの力ね!」
エニシ「サトシ君、このままどうなるのかな?」
サトシ「く…そうか。 小型のポケモンで攻めれば、大型のポケモンである俺のカビゴン
    を簡単に避けたり、楽に攻撃できると言う意味か!」
ドクター
O「さすがに知ってるな、サトシ君。 そこまで分かっていたとはな。 さあ、
      最後のポケモンを繰り出し給え。 そして君の本当の実力を、この私に
      見せてくれ!」
アナウンサー『さあ、両者共残るポケモンは後
1匹ずつ! そしてサトシ選手の残り
       ポケモンは
1体! 果たして、彼のエースは一体誰になる!?』
シャワーズ「サトシ、ここは僕に任せて!」
サトシ「え!? お前が!? どうして!?」
シャワーズ「僕、あのオニスズメ倒せる自信があるよ! 相手の弱点は電気と氷! 僕の
      「冷凍ビーム」なら、絶対に勝てるはずだからね!」
サトシ「そう言う物ならピカチュウに任せた方が…」
シャワーズ「確かにピカチュウもいいけど、あのオニスズメのスピードは相当高い! 
      ピカチュウの「電気ショック」でもあっという間に避けちゃう! ここは僕
      に任せてよ!」
サトシ「でも…」
シャワーズ「それに、ちょっとオニスズメにリベンジしたいけどね!」
サトシ「リベンジ? …ああ、お前とピカチュウと初めて会った時からだな?」
シャワーズ「そうだよ!」

詳しくは「第2話 1番道路のトラブル」をチェック!

サトシ「よし、じゃあ任せたぜ! シャワーズ、君に決めた!」
シャワーズ「オッケー!」
アナウンサー『サトシ選手のエースは、シャワーズに決まりました! 果たして、この
       違うタイプで、ラストバトルはどんな風になるのでしょうか!?』
ドクター
O「シャワーズを繰り出すとは、何か思い浮かんだようだな?」
サトシ「残念だけどドクター
Oさん、この勝負、俺が貰ったぜ! シャワーズ、「高速
    移動」だ!」
シャワーズ「うぉーーーーーーー!!!」
ドクター
O「こっちも「高速移動」!」
オニスズメ「クワーーーーーーー!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! シャワーズとオニスズメの「高速移動」!
サトシ「シャワーズ、「突進」だ!」
ドクター
O「こちらも「突進」だ!」
シャワーズ「でやーーーーーーーーー!!!」
オニスズメ「クワーーーーーーーーー!!!」
ドカドカ!!! シャワーズとオニスズメの「突進」攻撃! お互いの攻撃が互角に命中
した!
ドクター
O「オニスズメ、「乱れ突き」!」
オニスズメ「クワ!」
ダダダダダダダダダダダ!!! オニスズメの「乱れ突き」!
シャワーズ「いたたたた!!!」
サトシ「シャワーズ、負けるな! 「砂駆け」だ!」
シャワーズ「う、うん! は!」
ドバーーーー!!! シャワーズの「砂駆け」攻撃!
ドクター
O「オニスズメ、「吹き飛ばし」だ!」
オニスズメ「クワ!」
バサバサバサバサ!!! オニスズメの「吹き飛ばし」! シャワーズの攻撃が吹き
飛ばされた!
ドクター
O「次は、「ドリル嘴」!」
オニスズメ「クワーーーーーー!!!」
ギュルルルルルルルル!!! ドカ!!! オニスズメの「ドリル嘴」!
シャワーズ「うわ!!!」
ドクター
O「次は、「かまいたち」!」
オニスズメ「クッワーーーーー!!!」
ザシューーーーーー!!! グサ!!! オニスズメの「かまいたち」!
シャワーズ「ぐわ!!!」
サトシ「シャワーズ!!!」
アナウンサー『おーーーっと! これはサトシ選手大ピンチ! ドクター
O選手の
       オニスズメ、サトシ選手のシャワーズに攻め捲くっています! おまけに
       シャワーズの体力、ギリギリ
0近くになっています! 果たして、
       どうするサトシ選手!?』
サイゾウ「このままだと、サトシ君負けるでござるな。 後一撃でシャワーズの負けに
     なるかも知れまい!」
カスミ「そんな…!」
アイ「他にも何か勝てる方法があるの!?」
サイゾウ「分からんが、もしもサトシ君が他に勝てる方法が考えていれば、話が別になる
     でござるが…」
シャワーズ「はぁ…はぁ…」
ドクター
O「どうした、サトシ君! 君の実力はそんな物か!? 本当の実力があるの
      なら、隠してないでさっさと出すのだ! そんな程度じゃ、この私に
      勝てまい!」
サトシ「………いや、まだ勝てるよ!」
ドクター
O「何?」
サトシ「この程度でも、俺は勝てる! 俺はシャワーズを信じてるんだ! この勝負、
    必ず俺が勝つと! それでも俺はあんたには負けないぜ!」
ドクター
O「……………」
サトシ「今から見せてやるぜ! 俺とシャワーズの本当の実力を! シャワーズ、
    「水鉄砲」!」
シャワーズ「分かった! ブーーーー!!!」
ブーーーーーーーー!!! シャワーズの「水鉄砲」!
ドクター
O「悪足掻きでもするのか? 何度もやっても同じだ! オニスズメ、「オウム
      返し」!」
オニスズメ「クワーーーーーー!!!」
ミワワワワワワワ!!! オニスズメの「オウム返し」! シャワーズの攻撃が跳ね
返された!
サトシ「よし! 「溶ける」で避けろ!」
シャワーズ「ラジャー!」
バシャーーーーーン!!! シャワーズの「溶ける」攻撃! シャワーズは跳ね返された
攻撃をあっさり避けた!
ドクター
O「む!?」
アナウンサー『おーーーっと! サトシ選手のシャワーズ、「溶ける」攻撃で、「オウム
       返し」で跳ね返された「水鉄砲」を一瞬に交わしました! おかげで
       シャワーズはどこにいるか分かりません!』
ドクター
O「どこだ…どこへ行った!?」
サトシ「よし! もういいぞ! 出て来い!」
シャワーズ「オッケー!」
バシャーーーーン!!! シャワーズはオニスズメの後ろから元の姿に戻った!
オニスズメ「クワ!?」
ドクター
O「は! いかん! オニスズメ、「空を…」!」
サトシ「シャワーズ、先制攻撃の「吹雪」だ!」
シャワーズ「アイアイサー! はーーーーーー!!!」
ブォーーーーーーー!!! シャワーズの「吹雪」! 効果は抜群だ!
カチーーーン!!! オニスズメの嘴と両方の翼が凍ってしまった!
オニスズメ「…!?」
ドクター
O「何!?」
サトシ「よーし、最後のとどめだ! シャワーズ、強力な「ハイドロポンプ」!」
シャワーズ「行くよーーー!!! ブーーーーーーーーー!!!」
ブーーーーーーーーー!!! バッシャン!!! シャワーズの「ハイドロポンプ」! 
急所に当たった!
オニスズメ「……………」
ドサ! オニスズメの嘴が凍っている限り、声も出ずに倒れた!
ドクター
O「な!?」
審判「オニスズメ、戦闘不能! よってこの試合、サトシ選手の勝ち!」
ワーーーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『やりました、サトシ選手!!! シャワーズの「ハイドロポンプ」を
       フィニッシュムーヴとして使い、見事に第
11回戦をクリアしました! 
       先ほどの「吹雪」は何なのかまだ分かりませんが、恐らくオニスズメの
       飛びを封じるためでしょう! いやーそれよりもサトシ選手、見事な
       戦い方でした!』
会長『ほっほっほ! よくがんばったのう、サトシ君!』
じいちゃん『うひょひょひょ! おめでとうサトシ君! (ふー、サトシ君が勝って
      よかったわい!)』
アキハバラ『さすがですね、サトシ君! 勝利おめでとう!』
サトシ「やったーーー!!! 第
11回戦、ゲットだぜ!」
ピカチュウ「ピッピカチュウ!」
シャワーズ「はぁ…はぁ…か、勝った…」
サトシ「よくやったぜ、シャワーズ! 俺のためにありがとう!」
サトシはシャワーズを思いっきり抱き締めた。
シャワーズ「あははは! 誉めてくれて嬉しいよ!」
カスミ「やったーーー!!! サトシ勝ったわーーー!!!」
タケシ「よくやったぞ、サトシーーー!!!」
シュウ「よくがんばったな、サトシーーー!!!」
マロン「勝利おめでとう、サトシくーーーん!!!」
マサキ「ようやったな、サトシーーー!!!」
トオル「よくがんばったね、サトシーーー!!! おかげでいい写真
    撮ったよーーー!!!」
ハナコ「おめでとう、サトシーーー!!!」
アオイ「サトシ君、勝利おめでとうーーー!!!」
ボイジャー「おめでとうございます、サトシくーーーん!!!」
ウンディーネ「ダーリン勝ったーーー!!! やったーーー!!!」
ドリヤード「おめでとうございます、サトシさーーーん!!!」
サラマンダー「よっしゃーーー!!! 兄貴、必勝ーーー!!!」
ジン「やったダスーーー!!! ご主人様、おめでとうダスーーー!!!」
ウィスプ「やったッスーーー!!! サトシさん勝ったッスーーー!!!」
シェイド「フッ、よくがんばったな、サトシよ。 望んだ通りだ。」
ドクター
O「さすが私のオニスズメを倒すとは…しかしなぜ「吹雪」でオニスズメを…」
サトシ「まあ、説明すれば簡単さ。 あんたさっき、「空を飛ぶ」と命じる所だったろ? 
    その技を使えば、俺が命じる攻撃からすぐ避ける。 でも先制攻撃で「吹雪」を
    使ったら、技を命じるも遅かったみたいだったけどな。 それこそ翼を
    凍らせれば、空も飛べなくなる。 ただ足で移動するだけさ!」
ドクター
O「じゃあ、なぜ嘴を…?」
サトシ「これも説明すれば簡単。 「オウム返し」の波動は口から発射する技さ。 それ
    を封じれば、「オウム返し」が出来なくなる訳さ! 今までそいつの攻撃を
    見てたら、なぜか口開けっぱなしで「オウム返し」を使ってたからな。 恐らく、
    それの波動が口から出してるのかなと思って、こう言う作戦を考えたのさ! 
    どう? 少しぐらい見習ったか?」
ドクター
O「………フッフッフッフ、ハッハッハッハッハ!」
サトシ「ん?」
ドクター
O「さすがにサトシ君! 見事な実力だったよ! それこそ、本当の実力だ! 
      認めるよ! いやー、すっきりしたよ! こう言う状態で戦うの、久しぶり 
      だよ。 負けてすっきりしたよ。 私がここに出場したのは、君の腕を試す
      ためさ。」
サトシ「俺の腕を?」
ドクター
O「ああ、そうだ。 マサラタウンで自主トレをしている時に、それまでどれ
      くらい強くなったか、試して見たかったんだよ。」
サトシ「な!? な、なぜあんたが、俺がマサラタウンで自主トレをしてたの、
    分かってるんだ!?」
ドクター
O「ん? なぜだと? おい、サトシ君。 この声忘れたとは言わないだろうな?」
サトシ「え!? 声!?」
ドクター
O「そう! 或いは私の一人称! 本当は「私」じゃなく、「ワシ」なんじゃ
      けどな!」
サトシ「ワシ…? え!? ま、まさか、あんた…」
ドクター
O「おいおい、「あんた」は失礼じゃろ? それよりも、ようやく分かったよう
      じゃな。 まあ、この包帯を取れば分かるじゃろ。」
ドクター
Oは顔に巻いていた包帯を取った。 その素顔は…オーキド博士だった!
オーキド「やあ、サトシ君! 元気にしておったか?」
サトシ「オーキド博士!?」
ハナコ「お、オーキド博士!?」
アオイ「おじいちゃん!?」
全員「何だってーーーー!?」
えーーーーーーーーー!? 観客達は大きな驚きの歓声を出した。
アナウンサー『な、何と言う事でしょうか!? ドクター
Oの正体は、あの有名な
       オーキド博士でしたとは!? こ、これは驚きです!!!』
サトシ「な、な、何でオーキド博士が、こんな所に!?」
オーキド「言った通り、ワシはここで君の腕を試したんじゃよ。 まあ、ここまで驚くの
     は当然の事じゃがな!」
サトシ「そ、そうなんですか…って、ちょっと待って!? 
11年前このリーグの
    優勝者って、オーキド博士の事!?」
オーキド「ああ、そうじゃ。 あの頃は若かったんじゃが、今はもう若くないがね。 
     まあ、ワシの事は全てここの殿堂入りに登録されとるがな。 でも、ここに
     来たおかげで、昔の事を思い出してきたよ。 おまけにいい思い出も出来た
     ようじゃし、君と戦ったおかげで何だか若返って気がするよ。 感謝するよ、
     サトシ君。 それから、ワシとの戦いに勝っておめでとう!」
サトシ「博士…ありがとうございます!」
オーキド「サトシ君、君の腕は素晴らしい物じゃ。 それなりに完璧に、ポケモンへの
     信頼、愛情、友情と優しさがある。 君には分かってるじゃろ? その
     コンビネーションでどんな戦いにも勝てると言う事を。 それを必ず守って
     おるから、この先強くなっておるんじゃ。 そしてこれからもな! よいか、
     サトシ君! その
4つの大切な物を必ず守り、この先の対戦に勝ち続けるの
     じゃ! そしてワシのように、チャンピオンを目指すのじゃぞ! 次回戦も
     がんばる事を願うぞい、サトシ君!」
サトシ「はい! ありがとうございます!」

11回戦でドクターO、そのまたオーキド博士と戦い、見事に勝利したサトシ。 
かなりの苦戦だったが、無事に勝ってよかったね! さて、次に行われるのは、
12回戦! 果たして、次に戦う事になる挑戦者は一体誰なのか!? とその前に、
スタジアムホールには、ある
2人の謎の影がいた。 どうやら彼らは、サトシの試合を
見ていたらしい。

???
1「オーキド博士、やっぱり負けちまったのか…」
???
2「ああ、そうらしいな…で、お前はどう思うんだ? あのサトシ、立派になった
     と思うか?」
???
1「ああ。 そう思うよ。 俺が見ない内に、立派になってるよ。 特に大きく
     なって、強くなってるよ。 俺が思った通りさ。」
???
2「フッ…お前らしいな。」
その時???
1はどこかへ行こうとする。
???
2「どこへ行くんだ?」
???
1「次回戦まで少し休んで行くよ。 今日は相当疲れたし。」
???
2「そうか…ところで、1つだけ言う。 お前が負けるまで、お前の正体を「奴」に
     言うなよ。」
???
1「…フッ、分かってるよ。」
そして???
1はそのまま暗闇の中へ歩き去った。

果たして、この
2人は一体何者なのか? その謎は、次回へ続く!
続くったら続く!