ポケットモンスター小説版
147話 再挑戦その2! VSカツコ!

15回戦でアキラと戦い、見事に勝利を尽くしたサトシ。 シゲル、ブルーとヒロシも、
無事に勝利したらしい。 さて、次は第
16回戦! どの挑戦者がサトシと戦う事に
なるのか? その時サイゾウ以外のサトシ一行は、セキエイスタジアムにいて、サトシは
次のバトルに立ち上がっていた。 そしてその相手は…

ワーーーーーーーーーーー!!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『さて、バトル回戦は後
4回戦も残り、いよいよ始まる第16回戦
       
Bブロック第3試合! 今にこのバトルステージに立ち上がっているのは、
       サトシ選手とカツコ選手! 一体どう言うバトルを行うのか、楽しみな所
       です!』
会長『うむ、わしゃ両方共応援したいがね。 お互い強いからのう!』
じいちゃん『うっひょっひょっひょ! ワシはサトシ君が勝つと思うがな!』
アキハバラ『サトシ君もカツコ君もなかなかの腕持ってますからね。 私だとしたら両方
      応援しますけど…』
オーキド『お互い様は強い少年少女じゃ。 じゃが、サトシ君もなかなかの者じゃから
     のう。 この勝負の行方は、サトシ君の物になるかのう?』
カツコ「まさかここまでサトシと戦うなんて、あたし思わなかったわ。」
サトシ「ああ。 でも、キャンプ場で戦った以来だな?」
カツコ「ええ! あの時はちょっと色々な事情でやれなかったけど、今日からは決着を
    付けてやるわ!」
サトシ「望む所だぜ!」
カスミ「がんばって、サトシーーー!!!」
タケシ「カツコもがんばれよーーー!!!」
レッド「サトシ、がんばれよーーー!!!」
シゲル「サトシ、相手が仲間でも手加減なしで行けーーー!!!」
ブルー「サトシもカツコもがんばってーーー!!!」
シュウ「サトシ、負けるんじゃねえぞーーー!!!」
マロン「がんばって、サトシくーーーん!!!」
マサキ「うーーーん、カツコもおるさかい…誰応援しよう…」
トオル「両方応援したらいいんじゃないかな?」
マサキ「それはエエやんけど…」
グリーン「今日もサトシは勝つだろうな。」
アオイ「グリーンもそう思うのね!」
ハナコ「がんばるのよ、サトシーーー!!!」
ボイジャー「がんばってください、サトシくーーーん!!!」
ウンディーネ「ダーリン、ウチのためでもがんばってーーーん♪」
サラマンダー「…お前いつまでそう気持ち悪い行動で言うんだよ…」
ウンディーネ「エエやないか、好きやもん! な、ドリヤードはん!」
ドリヤード「え? え、ええ…」
ドリヤードは顔を赤く染める。
ウンディーネ「そう言うあんさんもいつまで変な応援団みたいな事するねん?」
サラマンダー「俺は兄貴のために応援してんだよ! それには文句ねえだろ? な、
       ジン!」
ジン「え? わ、ワシに言っても…」
シェイド「それよりお前達応援はどうしたんだ?」
サラマンダー「してるぜよ! 当然だろ!!」
ウィスプ「シェイドさんも冷静ッスねー。 サトシさんの事心配してないんすか?」
シェイド「まあ、勝負はもう既に決まっている。 今回もサトシが勝つだろう。」
アナウンサー『それでは、早速始めます! 第
16回戦、試合開始!』
カツコ「まずあたしの一番手のポケモンは、この子よ! いっけー、ニョロくん
    (ニョロゾ)!」
ニョロくん「ニョロ!!!」
サトシ「ニョロゾか…よし、こっちは、フシギダネ、君に決めた!」
フシギダネ「ダーネダネーーー!!!」
アナウンサー『カツコ選手はニョロゾを繰り出し、サトシ選手はフシギダネを繰り
       出しました! ニョロゾは水系! 水系は草系に弱い! 果たして、この
       違うタイプのポケモンで、どう活躍をするのか!?』
カツコ「ニョロくん、「バブル光線」!」
ニョロくん「ニョッローーー!!!」
ブクブクブクブク!!! ニョロくんの「バブル光線」!
サトシ「フシギダネ、「葉っぱカッター」!」
フシギダネ「ダネフシ!」
シュシュシュシュ!!! フシギダネの「葉っぱカッター」!
バチバチバチバチ!!! 攻撃は「バブル光線」を弾いた!
サトシ「よーし! フシギダネ、「つるの鞭」だ!」
フシギダネ「フッシャーーーー!!!!」
シュルルルルルルル!!! フシギダネの「つるの鞭」!
カツコ「引っ掛かったわね、サトシ?」
サトシ「え?」
カツコ「ニョロくん、「冷凍ビーム」!」
ニョロくん「ニョーロローーーー!!!」
バシューーーーー!!! ニョロくんの「冷凍ビーム」!
カチーーーーン!!! フシギダネの「つるの鞭」の両先が大きな氷に包まれた!
ドスーーーン!!! そしてそのまま地面に落ちた!
フシギダネ「ダネ!?」
サトシ「な、何!?」
アナウンサー『おっと、これは何と言う事!? フシギダネの「つるの鞭」が凍って
       しまった! その重みのせいか、「つるの鞭」は動きません!』
会長『これはすごい戦略じゃのう?』
キョウ「なるほど、「つるの鞭」の先を体重の重い物に包めば、その重みで利用出来なく
    なる。 正に封じ技でござるな…」
アヤ「て事は、カツコはそれを知ってて…!」
サトシ「く…」
フシギダネ「ダ、ダネ!」
フシギダネは「つるの鞭」を動かせようとするが、先っぽが凍ってしまっているため、
その重みで動けない。
カツコ「どう? これでもう「つるの鞭」は使えないわ! つるの先っぽが凍っている
    限り、利用できないわよ! これなら何も出来ないでしょ?」
サトシ「……いや、出来るさ!」
カツコ「え?」
サトシ「フシギダネ、「つるの鞭」を利用して体を持ち上げるんだ!」
フシギダネ「ダネ! フッシーーー!!!」
ダッ! フシギダネは「つるの鞭」で体を持ち上げた!
カツコ「え!?」
ニョロくん「ニョロ!?」
ドリオ「そうか! つるが使えなくても、体だけなら利用できるんだ!」
キース「「つるの鞭」は腕と同じく体の一部だからな!」
フウコ「すごいよ、サトシ! その調子よーーー!!!」
サトシ「よし、フシギダネ! その状態で、「ソーラービーム」だ!」
フシギダネ「ダーーーネ、フシーーーーーーー!!!!!」
バシューーーーーー!!! ドカーーーーーーン!!! フシギダネの「ソーラー
ビーム」! 効果は抜群だ!
ニョロくん「ニョロ〜〜〜…」
カツコ「にょ、ニョロくん!?」
審判「ニョロゾ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これはすごい! 封じられた「つるの鞭」で体を持ち上げ、「ソーラー
       ビーム」で早フィニッシュ! サトシ選手も始めから諦めてはいません! 
       正に楽しいバトルになりそうです!』
じいちゃん『うひょー、フシギダネにはそう言う事も出来るのか…いい研究になるのう!』
ダネリーナ「へー、あのフシギダネそんな事も出来るんだー。 あたちもやってみたい
      でちゅね!」
ピスタチオ「ははは、まあ、君にもいつか出来るだろ!」
カツコ「あの作戦、上手く行ったと思ったんだけどなー…サトシもなかなかやるね! 
    でも、次はそう簡単には行かないわよ! 次はこの子で行くわ! 行くのよ、
    ラフちゃん(ラフレシア)!」
ラフちゃん「ラッフーーー!!!」
アナウンサー『カツコ選手、次にラフレシアを繰り出した!』
サトシ「ラフレシアか…ちょっとこの状態で戦いズライな…フシギダネ、「葉っぱ
    カッター」でつるの先の氷を割るんだ!」
フシギダネ「ダネ!」
シュシュ!!! フシギダネの「葉っぱカッター」!
パキャーーーン!!! 攻撃はつるの先の氷を割った!
アナウンサー『おお、サトシ選手のフシギダネ、つるの先の氷を割った! これで
       フシギダネの「つるの鞭」の復活です!』
カツコ「あらら、封印が解けちゃったみたいね…まあいいわ! どうせあのままだと勝負
    にならないもんね! でもいくら動けるようになっても、油断しないからね! 
    ラフちゃん、「花弁の舞」!」
ラフちゃん「ラフラッフーーー!!!」
シュシュシュシュ!!! ラフちゃんの「花弁の舞」!
サトシ「そっちが「花弁の舞い」なら、こっちは「葉っぱカッター」だ!」
フシギダネ「ダネダネーーー!!!」
シュシュシュシュ!!! フシギダネの「葉っぱカッター」!
バチバチバチバチーーーン!!! お互いの攻撃は互角に当たった!
サトシ「よし、次は「つるの鞭」だ!」
フシギダネ「ダーーーネ!!!」
シュルルルルルル!!! フシギダネの「つるの鞭」!
カツコ「ラフちゃん、ジャンプで交わすのよ!」
ラフちゃん「ラフ!」
ダッ!!! ラフちゃんはジャンプで攻撃を交わした!
カツコ「よーし、そのまま「痺れ粉」よ!」
ラフちゃん「ラッフーーー!!!」
パラパラパラパラ!!! ラフちゃんの「痺れ粉」!
フシギダネ「ダ、ダ、ネ…!?」
フシギダネは麻痺してしまった!
サトシ「あ、フシギダネ!!!」
アナウンサー『おーーーっと、フシギダネ、麻痺してしまった!』
サトシ「くっ、しょうがない! 戻れ、フシギダネ!」
サトシはフシギダネをモンスターボールに戻した。
アナウンサー『おっと、ここでポケモンのチェンジです! どうやら麻痺状態じゃ戦闘に
       は有利ではないようです!』
カツコ「あら、もう交代するの? でも、いい選択だったと思うわよ? 麻痺状態でも
    戦闘には有利になれそうもないからね。 交代するのもよかったと思うわよ!」
サトシ「ああ、まあな。 この対戦では、アイテム使用禁止だからな。 でも俺が
    フシギダネを戻したからって、案ずる場合じゃないぜ?」
カツコ「分かってるわよ! さあ、次のポケモンを出しなさい!」
サトシ「分かってるよ! スピアー、君に決めた!」
スピアー「ブーーーン!!!」
アナウンサー『サトシ選手、フシギダネの代役として、スピアーを繰り出しました!』
カツコ「スピアーね? 確かにあたしのラフちゃんは虫系に弱いけど、そう簡単には負け
    ないわ! 行くのよ、ラフちゃん! 「痺れ粉」よ!」
ラフちゃん「ラフラッフーーー!!!」
パラパラパラパラ!!! ラフちゃんの「痺れ粉」!
サトシ「スピアー、「高速移動」で避けろ!」
スピアー「ブブン!」
シュン!!! スピアーの「高速移動」! 攻撃を上手く避けた!
サトシ「よし、そのまま「ダブルニードル」で打ち込め!」
スピアー「ブブーーーン!!!」
カツコ「ラフちゃん、「影分身」よ!」
ラフちゃん「ラフラフーーー!!!」
シュン!!! ラフちゃんの「影分身」!
スカ!!! スピアーの攻撃が外れた!
サトシ「スピアー、後ろに向かって「ミサイル針」だ!」
スピアー「ブン! ブーーーーーン!!!」
シュシュシュシュ!!! スピアーは後ろに振り向き、「ミサイル針」で攻撃した!
シュン! そしてサトシが見切った通り、ラフちゃんが現れた!
ラフちゃん「ラフ!?」
チクチクチクチク!!! ラフちゃんは攻撃を受けた! 効果は抜群だ!
サトシ「やった!!!」
スーーー… だがラフちゃんの姿が消えた!
サトシ「え!?」
カツコ「どこに攻撃してるの? 本物はその後ろよ!」
シュン!!! ラフちゃんはスピアーの後ろに現れた!
サトシ「な!?」
カツコ「今よ! 「居合斬り」!!!」
サトシ「やば…!! スピアー、避けろ!!」
スピアー「ブ、ブン!!!」
ザシュ!!! ラフちゃんの「居合斬り」! しかしスピアーは見事に攻撃をよけた!
アナウンサー『おっと、どう言う事でしょうか!? スピアーの攻撃が見事にラフレシア
       に命中したと思ったら、まだ倒されていませんでした! その後に本物の
       ラフレシアが攻撃を仕掛けましたが、さすがサトシ選手のスピアー! 
       上手く避けたのは運がよかったようです!』
アキハバラ『うむー、ラフレシアが先ほど使った技、どうやら分身を生み出す「身代わり」
      ですね!』
サトシ「み、「身代わり」だって!?」
カツコ「あら、気付いちゃったの? 上手く行ったでしょ? さっきの攻撃、アークスト
    の時と同じ事してたでしょ? 話聞いてたら、そうなるのかなーと思って、注意
    のために「身代わり」を作ったのよ! どう、いい作戦だった?」
サトシ「な、何だ、知ってたのかよ、あいつとの戦いを? でも、ちょっと残念だったな。 
    なかなかいい作戦だと思ってたんだけど…」
カツコ「いい作戦だったわよ! もちろんさっきの見切りもすごかったわよ! でも、次
    の作戦を考えるのも、いいんじゃないのかしら?」
サトシ「分かってるよ!」
アナウンサー『サトシ選手、かなり苦戦しています! 果たして一体どんな作戦を
       考えるのか?』
サトシ「(あのラフレシア…かなり手強すぎるな…スピアーでも敵わないなんて、まるで
    虫に対抗した草系ポケモンだぜ…一体どうやって奴を倒せるか…何か方法が……
    ………よし、やってみよう!)スピアー、「影分身」でラフちゃんの周りに迫れ!」
スピアー「ブーーーーン!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! スピアーの「影分身」! スピアーは分身を
作りながら、ラフちゃんの周りに迫った!
ラフちゃん「ラフ!?」
アナウンサー『お、これは何と!? スピアーは「影分身」でラフレシアの周りを迫り
       始めました! 果たしてここから一体何をするのでしょうか!?』
オーキド「(サトシ君、何か考えたようじゃな…)」
カツコ「なるほど、「影分身」でラフちゃんの周りに迫り、そのままどちらかの方向で
    攻撃をするって言う訳ね? でも、分身のどちらかには本物がいるわ! そう
    言う簡単な作戦、効かないわよ! ラフちゃん、「花弁の舞」で分身全体に攻撃
    よ!」
ラフちゃん「ラッフーーーーーー!!!」
シュシュシュシュ!!! ラフちゃんの「花弁の舞」!
スカスカスカスカ!!! 攻撃でスピアーの分身を次々へと消えて行った!
カツコ「…え!?」
だが分身全部消したら、そこには本物のスピアーがいなかった!
カツコ「い、いない!?」
ラフちゃん「ラ、ラフラ!?」
アナウンサー『な、何と!? どう言う事でしょうか!? 分身は全部消えましたが、
       スピアーの本体はどこにもいません!!』
カツコ「ど、どう言う事!? どうしてスピアーがいないの!?」
サトシ「…作戦を簡単だと思われちゃー行けないんだよな!」
カツコ「え?」
サトシ「出て来い、スピアー!」
シュン!!! その時、ラフちゃんの真上からスピアーが現れた!
スピアー「ブーーーン!!!」
ラフちゃん「ラフ!?」
カツコ「え!?」
アナウンサー『おっと、これは驚き! 突然とラフレシアの真上からスピアーが出現
       しました!!』
サトシ「よし、スピアー! 針の雨、「ミサイル針」で攻撃だ!!」
スピアー「ブッブーーーーン!!!」
シュシュシュシュ!!! スピアーの「ミサイル針」! 効果は抜群だ!
ラフちゃん「ラフ〜〜〜…」
カツコ「ら、ラフちゃん!?」
審判「ラフレシア、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これはこれは素晴らしい! 出現直後に上空から「ミサイル針」で
       フィニッシュ! 正に針の雨です! さすがに見事な作戦だー!!!』
会長『ほっほっほ、サトシ君がんばるのう!』
カスミ「いいよ、サトシ! 後
1匹よーーー!!!」
シゲル「後
1匹だ、サトシ! 負けるなよーーー!!!」
ブルー「後
1匹よ! がんばってーーー!!!」
タケシ「サトシ、がんばれよーーー!!! カツコもがんばれーーー!!!」
レッド「サトシ、負けるなよーーー!!!」
シュウ「後
1匹だ、サトシ! 絶対に負けるなーーー!!!」
マロン「がんばって、サトシ君! 後
1匹よーーー!!!」
アナウンサー『現在の所、残るポケモンは
31。 バトルが大詰めへと向かえて
       おります! さて、かなりにピンチに迫ってしまったカツコ選手! 最後
       のポケモンとして、何を出す!?』
カツコ「さすがサトシ! 既にあたしポケモン
2匹も倒せるなんて、やるわね! でも
    これからは本番よ! あたしライちゃん出すから、そっちはピカチュウを
    出して!」
サトシ「ピカチュウを?」
カツコ「あの日の続きでもしようかなと思ってね。」
サトシ「あの日? …ああ、あの日な? いいぜ、望む所だ! 戻れ、スピアー!」
サトシはスピアーをモンスターボールに戻した。
アナウンサー『おや? 突然とサトシ選手、スピアーを戻しました! 一体これから何を
       するのでしょうか?』
サトシ「よし、ピカチュウ、君に決めた!」
ピカチュウ「ピカ!」
カツコ「待ってました! 行くのよ、ライちゃん!」
ライちゃん「ラーーーイ!!!」
アナウンサー『サトシ選手、ピカチュウを繰り出し、カツコ選手はライチュウを繰り
       出しました! しかも形態の違うポケモン同士です! さて、
       面白くなってきました! ピカチュウ対ライチュウになりました! 
       果たして、同じタイプでも違う形態のポケモンで、どうバトルの活躍を
       するのでしょうか!?』
会長『ほう、これがあの有名なピカチュウ対ライチュウのバトルか。 こりゃ楽しみじゃ
   わい!』
カツコ「あの日のバトル、確か色々の事で続きが出来なかったわよね?」
サトシ「ああ、ロケット団の乱入と映画の手伝い。 あれで続きが出来なかったんだよな。 
    でも、この時が来てまで、再バトルが出来るのは嬉しいぜ!」
カツコ「今度こそは必ず決着を付けてやるわ。 このライちゃんでね!」
サトシ「こっちもピカチュウでバトルだぜ!」
カツコ「ライちゃん、「
10万ボルト」!」
サトシ「こっちも「
10万ボルト」だ!」
ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーーー!!!」
ライちゃん「ラーーーイチュウーーーーーーーーーーーーー!!!」
ビリリリリリリリリリリリリ!!! ピカチュウとライちゃんの「
10万ボルト」!
バッチーーーーーン!!! 互いの攻撃が互角に命中した!
サトシ「ピカチュウ、「叩き付ける」攻撃!」
カツコ「ライちゃん、「メガトンキック」!」
ピカチュウ「ピッカーーーーーー!!!」
ライちゃん「ラーーーーイ!!!」
バッシーーーーーーン!!! ピカチュウの「叩き付ける」攻撃とライちゃんの
「メガトンキック」! 互いの攻撃が互角に命中した!
アナウンサー『これはすごい迫力なバトル! 両者のポケモン、殆ど互角しか受けて
       いません! なかなか勝負の行方が見えない所が、今でも勝負の楽しみが
       期待しております!』
サトシ「前と比べるより腕が上がったみたいだな?」
カツコ「そっちこそ! でもこの先はそう簡単には行かないわ!」
サトシ「それはどうかな? ピカチュウ、「雷」だ!」
ピカチュウ「ピーーーカーーーーチュウーーーーーーーーー!!!!」
ピカーーーーーーン!!! ピカチュウの「雷」! 攻撃は真っ直ぐライちゃんへ
向かう!
サトシ「よーし、これで決まりだ!」
カツコ「待ってたわよ、この瞬間!」
サトシ「え?」
カツコ「ライちゃん、尻尾を上げるのよ!!」
ライちゃん「ラーーーイ!!!」
ライちゃんは尻尾を上げた。
ドカーーーーーーーーーン!!! 攻撃はライちゃんの尻尾に命中したが、ダメージは
与えていないようだ。
ライちゃん「チュウーーー♪」
ライちゃんは気持ちよさそうな顔をした。
サトシ「え!?」
ピカチュウ「ピカ!?」
アナウンサー『おや? これは何でしょうか? 攻撃が受けているのに平気な顔をして
       います! これは一体どう言う事でしょうか!?』
じいちゃん『特別なライチュウぢゃかな?』
サトシ「な、何でだ? 攻撃受けてるのに、何であんな気持ちよさそうに?」
カツコ「教えてあげるわ! ライちゃんの尻尾は、避雷針の役割をするのよ! 普通の
    避雷針は電気を通して感電するけど、電気タイプは平気なのよ! 電気系の
    ポケモンが電気系の技を与えると効果は今一つ! だから避雷針である部分を
    電気系の技に命中すると、充電して、体力を回復する事が出来るのよ!」
サトシ「な、何だって!?」
マサ「そうか…電気系のポケモンが避雷針代わりになる部分を電気に通せば、逆に回復が
   出来るっつー訳か!」
ミサ「吸収能力ね。 これってちょっとサトシにとっては苦戦になりそうね。」
カツコ「どうする、サトシ? このままだと電気系は使えないわよ? 「雷」だけじゃ
    なく、「電気ショック」や「
10万ボルト」も使えないわよ? やっぱりここは
    ノーマル系の技を使う?」
サトシ「く…電気系の技使うと、逆に回復しちまう…こうなったら仕方なくノーマル系の
    技を使うしかない! ピカチュウ、「電光石火」!」
ピカチュウ「ピカ! チュウーーー!!!」
ボヨーーーン!!! ピカチュウの「電光石火」! しかしライちゃんに命中したどころ
か、弾き飛ばされた!
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「何!?」
カツコ「あら、どうやらさっきの攻撃、効かなかったみたいね? 「電光石火」って
    そんな感じだったかしら? まあいいわ、本物の「電光石火」を見せてやるわ! 
    ライちゃん、「電光石火」よ!」
ライちゃん「ライチュウーーーー!!!」
ドカ!!! ライちゃんの「電光石火」! その攻撃は何とピカチュウの「電光石火」
よりも速く、威力も高かった!
ピカチュウ「ピカ!!」
サトシ「な、速い!?」
カツコ「どう、今の見たでしょ? ピカチュウがライちゃんに電力を吸収したため、力も
    スピードも高めさせたのよ!」
サトシ「何だって!?」
コゴロウ「そうか、あの時電力を吸収したのは、体力を回復するだけじゃなく、
     ステータスを上げさせるためだったんだ!」
イミテ「って事は、カツコちゃんのライちゃんはサトちゃんのピカチュウよりも強く
    なってるって訳ね? これ、サトちゃんピンチかもね!」
カツコ「さあ、行くのよライちゃん! 「メガトンパンチ」!」
ライちゃん「ラーーーイ!!!」
バキ!!! ライちゃんの「メガトンパンチ」!
ピカチュウ「ピカ!!!」
サトシ「あ!!!」
カツコ「次は「メガトンキック」!」
ライちゃん「チュウーーー!!!」
ドカ!!! ライちゃんの「メガトンキック」!
ピカチュウ「ピ!!!」
アナウンサー『おーーーっと!!! これは大変! サトシ選手のピカチュウ、かなり
       コテンパンになっています! そのため体力が激減していて、このまま
       だと後一撃でノックアウトです! 果たしてサトシはどうする!? 
       ピカチュウを残る
2匹のどちらかに交代するか、それともこの状態のまま
       で戦うか、どっちを選択する!?』
ピカチュウ「ピィ…ピィ…」
サトシ「大丈夫か、ピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピ、ピカ…」
カツコ「どうする、サトシ? このままだとピカチュウ負けちゃうわよ? 交代するのも
    今の内じゃない? それとも、このまま負けを認める?」
サトシ「そうは行くかよ! これはピカチュウの勝負だ! 他の奴には手を出さない! 
    負ける訳には行かないぜ!」
カツコ「さすがにいい勇気あるわね? でも今でも力尽きそうなピカチュウでも勝てる
    の? このまま何も出来ないわよ?」
サトシ「く…(確かに何も出来ない…ノーマル系の技を使っても、無敵になってる
    ライチュウには無効だ! おまけに電気系の技を使ったら、逆に吸収して
    しまう! くそー、あの時奴の体力を電力で溜めなければ…ん? 溜める…
    そうか!)いや、出来るぜ!!」
カツコ「え?」
サトシ「ピカチュウ、「雷」で続行攻撃だ!!!」
ピカチュウ「ピ、ピカ! ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーーー!!!!」
ピカーーーーーーーン!!! ピカチュウの「雷」! 攻撃は真っ直ぐライちゃんに
向かう!
カツコ「自滅になるまで戦うって言うの!? そんな無茶な事…いいわ! 望むべきな事
    なら、そうさせてもらうわよ! ライちゃん、尻尾を上げて吸収よ!」
ライちゃん「ライ!」
ライちゃんは尻尾を上げた。
ドカーーーーーーーーーン!!!! 攻撃はライちゃんの尻尾を命中し、攻撃を吸収し
始めた!
ライちゃん「ラーーーイ!!」
アナウンサー『おっと、サトシ選手、ピカチュウの「雷」でライチュウに激突! しかし
       ライチュウが攻撃の電力を吸収しているため、全く無効です! でも
       サトシ選手はそれを知っているはずなのに、なぜ「雷」を命じたので
       しょうか?!』
アキハバラ『何か思い浮かんだのでしょうかね?』
サトシ「攻撃を止めるな! このまま電気が尽きるまで続けるんだ!」
ピカチュウ「ピカーーー!!!」
タイチ「サトシ兄ちゃん、何やってるんだろう?」
ライゾウ「電気が尽きるまでって聞いたけど、あいつ本気か!?」
ミズキ「電気尽きたら負けちまうぞ!?」
アツシ「それでもあれが奴の本気なのか!?」
レッド「…サトシのやり方、何だか分かってきたぞ。」
カスミ「え?」
ピカチュウの「雷」は続行し、ライちゃんは電力を吸収し続ける。 そのため
ライちゃんの力もドンドン上昇して行く。
ピカチュウ「ピカーーーー…!!!」
ライちゃん「ライーーーー!!!」
ピカチュウ「ピ…ピカ…」
ピカチュウの電気もだんだん弱まり、バランスが崩れ始める!
サトシ「がんばれ、ピカチュウ! 後もう辛抱だ!」
ピカチュウ「ピ、ピカ…!」
ピカチュウは自分のバランス崩れから堪えようとしている!
カツコ「何度もやっても無理のようね! ライちゃん、ドンドン電力を吸…ん?」
ライちゃん「ラ…ライ…」
突然ライちゃんのバランスが崩れ始めている!
カツコ「ど、どうしたの、ライちゃん!?」
サトシ「やった、上手く行った! よーーーし、ピカチュウ! マキシマムパワーで「雷」
    だ!!!」
ピカチュウ「ピッカーーーチュウーーーーーーーーーーー!!!!!!」
ドカーーーーーーーーーーン!!!!!! ピカチュウの「雷」!!!
ライちゃん「ライーーーーーーー!!!???」
カツコ「え!?」
アナウンサー『おっと、これは大きなダメージ!! カツコ選手のライチュウ、電力を
       吸収していたはずなのに、今度こそは耐えられずダメージを
       受けました!! しかも前よりも強大です!!!』
ライちゃん「ラ…イ…」
サトシ「よし、今だ!! とどめの「電光石火」!!!」
ピカチュウ「ピーーーッカーーーーー!!!」
ドカ!!! ピカチュウの「電光石火」!
ライちゃん「ライ〜〜〜…」
カツコ「ら、ライちゃん!?」
審判「ライチュウ、戦闘不能! よってこの試合、サトシ選手の勝ち!」
ワーーーーーーーーーーーー!!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これは見事なフィニッシュ!! 「雷」で思いっきりダメージを与えさせ、
       「電光石火」でとどめをさしました! 両者残りポケモンは
30! 
       麻痺状態となったフシギダネと、スピアーと全力尽くしたピカチュウが
       残っていると言う訳で、この勝負はパーフェクトとして、サトシ選手の
       勝ちです!!!』
会長『これはすごい戦いじゃった! 見事だったぞい!』
じいちゃん『うっひょっひょっひょっひょ! エエ物見せてもらったわい! さすがに
      すごかったぞ!』
アキハバラ『これはすごかったです! よくがんばったね、サトシ君!』
オーキド『素晴らしい戦いだったぞ、サトシ君! 見事じゃったぞ!』
サトシ「よっしゃーーー!!! 第
16回戦、ゲットだぜ!」
ピカチュウ「ピッピカ…チュウ〜〜〜…」
サトシ「おわっ、ピカチュウ! 大丈夫か!?」
ピカチュウは倒れそうになったが、サトシはそれを受け止める。
シャワーズ「電気使い果たしたからよっぽど疲れ切ってるんだよ。」
サトシ「そうか。 ごめんな、ここまで無茶な事させて。 そして、ありがとな、
    ピカチュウ。」
ピカチュウ「ピッカ…」
カスミ「やったーーー!!! サトシ勝ったーーー!!!」
レッド「よくやったな、サトシーーー!!!」
タケシ「よくがんばったな、サトシーーー!!!」
シゲル「やったな、サトシーーー!!!」
ブルー「やったやったーーー!!! サトシ勝ったわーーー!!!」
シュウ「よくやったぜ、サトシーーー!!!」
トオル「サトシ、やったねーーー!!! いい写真撮ったから、期待してくれ
    よーーー!!!」
マサキ「よーやったな、サトシーーー!!!」
ハナコ「勝利おめでとう、サトシーーー!!! ママ嬉しいわよーーー!!!」
アオイ「やっぱり、グリーンの言う通りだったわ。」
グリーン「ああ、思った通りだよ。」
ボイジャー「勝利おめでとうございます、サトシくーーーん!!!」
ウンディーネ「やったやったーーー!!! ダーリン勝ったーーー!!! よかったな、
       ドリヤードはん!」
ドリヤード「え、ええ! よかったですね!」
サラマンダー「いやっほーーー!!! 兄貴勝利だぜーーー!!!」
ジン「ご主人様勝ったダスーーー!!!」
ウィスプ「さすがシェイドさん! 予想通りッスね!」
シェイド「まあ、これぐらいは分かるだろう。」
カスミ「ところでレッド、さっきサトシのやり方が分かったって言ったけど、何が
    分かったの?」
レッド「ライチュウの吸収能力の弱点だよ。 水とバケツの原理でね!」
カスミ「水とバケツの原理?」
レッド「水道の水をバケツに入れるだろ? もし水をバケツに入れ、そのまま放って
    おけば、どうなる?」
カスミ「それは…水が溢れ出して、バケツからこぼれ出てしまう。」
レッド「そう、サトシはそれの原理であの作戦を立てたんだ。 ライチュウの尻尾は
    避雷針代わりとして電気エネルギーを吸収する。 そのエネルギーを吸収して
    いる間に、体力もステータスも上昇する事が出来る。 しかし、そのエネルギー
    を余計に吸収し続けてしまうと、水がバケツからこぼれてしまうように、上昇が
    最大限まで耐えられなくなり、その大量エネルギーのせいで全体的に重くなり、
    体力を逆に弱まらせる事が出来るんだ!」
ヤス「そうか、それでさっきの攻撃でダメージが与えたんだな?」
カズ「だとすれば、サトシはそれを知っててあの作戦を立てたって言うのか!」
レッド「ああ、そう言う事だ!」
カスミ「(サトシ…そこまで知っていたなんて…何だか見直しちゃうわね!)」

カツコ「ありがとう、ライちゃん。 貴方のおかげでここまで来たわ。 感謝するわよ。」
ライちゃん「ライ〜〜〜…」
カツコ「さすがサトシ! あんたってやっぱり強いわ! まさかライちゃんの吸収能力を
    破る事が出来たなんて、おかげでそっちが決着を付けちゃったみたいね!」
サトシ「ああ、そうみたいだな!」
カツコ「まあ、本当の事言うと、決着を付けなくてもあたしの方が負けるって最初から
    分かってたもんね。 だってサトシ、あー見えても戦略もすごいし、ポケモンを
    良く育てられてるし。 あたしの方がまだまだ未熟って事ね。」
サトシ「何言ってるんだよ? お前だってすごかったぜ? ニョロゾでフシギダネの
    「つるの鞭」を凍らせたり、俺がアークストの戦いを利用してラフレシアにあの
    作戦を立てたり、ライちゃんのピカチュウの電力を吸収したり、すごかったぜ! 
    お前のポケモンも本当によく育てられてると俺は思うよ!」
カツコ「サトシ…」
サトシ「って言うか、そいつらを倒してしまった俺が言うべきじゃないよな。 ハッハッ
    ハ…」
カツコ「…そんな事ないわよ! その誉め言葉、ありがとう! おかげでさっぱりしたわ! 
    この勝負、あたしの負けだけど、別に気にしてはいないわ。 これでよかったの
    よ。 だってここまでリーグに入れたんだから!」
サトシ「カツコ…」
カツコ「結局この勝負、あんたが勝ったんだから、あたしの分もがんばるのよ!」
サトシ「…ああ! がんばるぜ!」
サトシとカツコはお互い握手した。
ライちゃん「ライチュ!」
ピカチュウ「ピカ!」
ピカチュウとライちゃんもお互い握手した。

16回戦でカツコと戦い、見事に勝利したサトシ。 さて、次に行なわれるのは
17回戦! 最後まで後僅か! 果たして次回の兆戦は一体誰となる!? その答えは、
次回に続く!
続くったら、続く!