ポケットモンスター小説版
153話 四天王シバとの挑戦!

エリート
4ドームの第1のバトルドーム、氷の間で、第1の四天王カンナと戦い、見事に
勝利を尽くしたサトシ。 彼女から教わった事も学び、次の四天王へ向かう所。 現在の
サトシは、次の四天王と戦うため、次のドーム行きの通路へ歩き進む。

シャワーズ「カンナさんって、本当に優しい人だったね! 僕四天王の事全員怖い人
      ばかりだと思ってたけど、やっぱりあー言う人もいるんだろうね!」
サトシ「ああ…そうだな。」
サトシはそう言うが、その後何かを気になるような顔をした。
シャワーズ「…? どうしたの、サトシ? きつそうな顔しちゃって?」
サトシ「え? あ、ああ…ちょっと気になってた物があって…」
ピカチュウ「ピカ?」
サトシ「何か四天王と言ったら、ちょっと気になるんだよ。 何か必ず会わなければ
    行けない人がいるって…何なんだろうな、これ? 何でこんなに悩むのか
    分からない…」
シャワーズ「まあ、次の四天王の所へ行ったら、分かるかも知れないよ?」
サトシ「…そうだな。 あ、着いたぞ!」
サトシの言う通り、彼らは遂に次の四天王のがいるドームの扉に着いた。 しかしこれも
カンナの所にあった扉と同じく、ノブはないが、入力キーもない。
サトシ「やっぱり、この扉もノブがなさそうだな。 やっぱカンナさんトコと同じく、
ID
    ナンバー入れなきゃ…」
シャワーズ「あれ? でもこれには入力キーないよ?」
サトシ「え? …そう言えば! じゃあ、どうやって入れば…」
コンピュータ『ヨウコソ、選バレシとれーなー、さとし選手。』
サトシ「うわ!? こ、この声は…コンピュータ!?」
コンピュータ『オ待チシテオリマシタ。 次ノ四天王ハコノどーむニオ待チシテオリマス。 
       ドウゾオ通リクダサイ。』
ブシューーーーーー!!! 扉のシャッターは自動的に開いた。
サトシ「…!?」
扉が開いた後、次のドームの部屋が見えた。 その部屋は、岩場のようなステージ
であった。
サトシ「な、何だこれ?」
サトシはそう言いながら、ドームの中に入った。
サトシ「前は南極っぽいステージだったのに、今度は岩場のステージだ…」
シャワーズ「何か寒い所から暑そう所に来たみたいね…」
サトシ「こんなに岩だらけな場所だとしたら…相手は岩系か地面系の専門トレーナーって
    訳だな?」
???「いや、それは違う。」
サトシ「!?」
サトシが言ったその質問に、突然訳の分からない所から聞こえた謎の声が彼に答えた!
???「ここは岩場のステージ。 確かに見た目は岩系か地面系のいそうな場所だが、
    ここは格闘系の修行の場所でもある。 そう、ここは名付けて、「闘の間」だ。」
サトシは周りを見回ったが、その声を出している人物はどこにもいない…
サトシ「だ、誰だ、誰が言ってるんだ!?」
???「おいおい、何だその言い方は? 会った事もある人物の声をもう忘れてしまった
    のか?」
サトシ「え?」
サトシはその声を思い出そうとする…
サトシ「………そ、そう言えば…この声…まさか…!?」
???「そうだ…久しぶりだな、サトシ!」
サトシは周りを見回りながら、遂に岩場に踏み立っている男がいた。 その男は赤髪で、
目が線で、ムキムキなストロングボディをしていて、モンスターボールに付いた
ヌンチャックを肩に置いていた。 そう、彼の正体は…
サトシ「シバ先生!?」
シバ「また会えたな、サトシ。 *ミヤーザーキ山以来だな。」

詳しくは「第119話 四天王シバの登場」をチェック!

―メインドーム―

カスミ達と観客達、ロケット団などの人達は、映像画面でサトシとシバのシーンを見て
いた。
アナウンサー『どうやらサトシ選手の次の相手は、格闘系の使用者ナンバーワンの
       パワフルファイター、シバ選手に決まったようです!』
じいちゃん『ほう、ごっつい奴ぢゃのう。』
会長『サトシ君なら大丈夫かのう?』
オーキド『彼ならきっと大丈夫じゃろ。 ワシは信じとるからな。』
タケシ「おお、あれはシバ先生じゃないか!!」
カスミ「ホントだわ!!」
キョウ「画面では久しぶりでござるのう。」
エイジ「え? 何だ、お前達? 会った事あるのか?」
アヤ「あ、うん! ミヤーザーキ山で自首トレしに行った時、一応だったからシバ先生と
   一緒に修行しに行ったの!」
エイジ「じゃあ、一緒に修行…」
アヤ「ううん、全然ならなかったけど。」
エイジ「…あっそ…」
エイジは落ちこんだ。 その間のレッドは、画面に映っていたシバを見て、なぜか笑って
いた。
ドリオ「でも、シバと言ったらパワーだけを誇る四天王だ。 会ってからその腕を
    見なかったけど、サトシの奴、シバに勝てるのかな?」
フウコ「分からないわ…じっくり拝見するしかないわね。」

―一方ロケット団―

ロケット団は引き続き売り子のバイトしながら、サトシとシバのシーンを見ていた。
ムサシ「あ! あいつはミヤーザーキ山にいた奴!」
コジロウ「あいつ、四天王だったのか…」
って、今まで気付かなかったのか!?
コサブロウ「これは意外と興味ありそうだな。 今まで見なかったあのシバの腕を
      見る事が出来るとはな。」
ヤマト「それよりも、あのジャリボーイ、シバを倒せる事が出来るのかしら?」
サノスケ「こりゃ当然、最後まで見るしかねえな!」
ニャース「それよりも仕…」
ゴエモン「お、客だ! ポップコーン
3つ欲しいってよ!」
ハンゾウ「おお、でかしたぜ、ゴエモン! 早速レッツゴー!!」
サノスケ「って、誰か俺達を呼んだっけ?」
ニャース以外のロケット団はそのまま別の場所へ移動した。 そしてニャースは再び暗く
なった。
ニャース「…いつまでこんニャしつこい事するニャ…」

―第
2のバトルドーム、闘の間―

シバ「フッフッフ、こんな所で君と会うとは久しぶりだな。」
サトシ「え、ええ…確かに…けどシバ先生、なぜここに?」
シバ「何だ、その事も忘れたのか? 俺は四天王の第
2のトレーナー。 四天王と共に
   この大会に出場してるんだよ。」
サトシ「あ、そ、そう言えばそうでしたね。 ハッハッハ、忘れていました!」
シバ「………忘れるなよ。」
シバは全てを忘れられたサトシの言葉によって、落ち込む。
シバ「…まあ、そんな事よりも、お前もよくこの第
2のバトルドームに辿り付いたな。 
   あのカンナを倒せたとは、俺は思わなかったよ。 あいつは氷系トレーナーとして
   よほど強かったからな。」
サトシ「そ、そうだったんですか?」
シバ「まあな。 まあ、語り合いの途中だが、そろそろ勝負に参るとするか。 初対面の
   時から随分鍛えたらしいが、お前の腕はどれほどなのか、見せてくれないか?」
サトシ「もちろんですとも! シバ先生の腕も、俺も見たかったところでしたから! 
    どうか、勝負をお願いします!」
シバ「…うむ、よかろう! コンピュータ!」
コンピュータ『了解。 ソレデハ、四天王対決ヲ始メマス。 試合開始。』
シバ「まずは、俺の最初のポケモンは、こいつだ! 行け、イワーク!!!」
イワーク「イワーーーー!!!」
サトシ「イワークならこっちはゼニガメだ! ゼニガメ、君に決めた!」
ゼニガメ「ゼニーーー!!!」
シバ「ゼニガメか。 進化していないようだが、強いらしいんだな? 面白い、そいつの
   力はどれほどの物か、見せてみろ! イワーク、「岩落とし」!!」
イワーク「イワーーーーー!!!」
ゴロゴロゴロゴロ!!! イワークは「岩落とし」で、岩をゼニガメに落とし捲くる!
サトシ「ゼニガメ、避けろ!」
ゼニガメ「ゼ、ゼニーーー!!!」
ゼニガメは指示通り、攻撃を避け捲くった。
シバ「うむ、回避は優れているが、これなら避けられるか? 「ロケット頭突き」だ!」
イワーク「イワワーーーーーーー!!!」
サトシ「ゼニガメ、「殻に篭る」!」
ゼニガメ「ゼニ!」
コロン! ゼニガメは「殻に篭る」で、甲羅の中に篭った!
ドカーーーン!!! イワークは「ロケット頭突き」で、甲羅に篭ったゼニガメを突き
飛ばした!
サトシ「大丈夫か、ゼニガメ!?」
ニュ! ゼニガメは元の姿に戻った。
ゼニガメ「ゼニー!」
サトシ「大丈夫らしいな!」
シバ「む? 防御も優れているようだな?」
サトシ「よーし、ゼニガメ! 反撃の「水鉄砲」だ!!!」
ゼニガメ「ゼーニーーーーーーー!!!」
ブーーーーーーー!!! ゼニガメの「水鉄砲」でイワークに攻撃する! しかも
効果は抜群だ!
イワーク「イワーーー!!!」
サトシ「よし、次はとどめの、「ロケット頭突き」!!!」
ゼニガメ「ゼーニガメーーーー!!!」
ドカーーーン!!! ゼニガメの「ロケット頭突き」でイワークに攻撃! しかも
よほどの大きなダメージだ!
イワーク「イワ〜〜〜…」
シバ「…!?」
コンピュータ『いわーく、戦闘不能。 ぜにがめノ勝チ。』
サトシ「あははは、やったなゼニガメ!」
ゼニガメ「ゼニー!」
シバ「そのゼニガメ、なかなかやるな。 回避の素早さだけなく、防御と攻撃も優れて
   いるとは、よく育てられたポケモンだな。」
サトシ「まあ、苦労しましたからね、自主トレは!(本当はやる暇なかったけどね…(汗))」
シバ「まあ、イワークだけは油断した。 だが、次の
2匹目はイワークよりも強い。 
   何しろ特別な力を持つポケモンだからな。」
サトシ「え?」
シャッ! シバは肩に背負っていたヌンチャックを出した。
サトシ「あ、あの、それは…?」
シバ「おお、そうだった。 こいつを見るのが初めてだったな? こいつは
   「ヌンチャックボール」。 俺が作った特性モンスターボールだ。 格闘家、及び
   武道家が使用する武器とモンスターボールだ。」
サトシ「(シュウの仲間の
1人であるトミオのヨーヨーボールみたいな物か…)」
シバ「知らないだろ? このヌンチャックに付いてる
2つのモンスターボールの中には、
   特別な力を持つポケモンが入っている。 その特別な力を持つポケモンをどう
   戦うか、考えてみるといい。 では、参るぞ! うぉおおおおおおおお!!!!」
シャシャシャシャシャシャ!!! シバはヌンチャックボールを思いっきり振り回した!
サトシ「ぎ…す、すげー勢い…」
シバ「はーーー!!! 行け、サワムラー!!」
シャ、ポン!!! シバはヌンチャックボールを投げ、ボールからサワムラーが飛び
出した!
サワムラー「サーーーワ!!!」
サトシ「サワムラーか…ならゼニガメでがんばるぜ!」
シバ「そいつだけでがんばるつもりか? 自分がそれでいいのなら、それでいいが、これ
   だけを覚えておくがいい! 特別な力を持つこいつを甘く見るなとな! 
   サワムラー、「メガトンキック」!!」
サワムラー「サワーーーーー!!!」
サトシ「ゼニガメ、避けろ!!」
ゼニガメ「ゼーニーーー!!!」
ダッ!!! ゼニガメは、サワムラーの「メガトンキック」を見事に避けた!
サトシ「よし、ゼニガメ! 「ロケット頭突き」で攻撃だ!!」
ゼニガメ「ゼニゼニーーー!!!」
ゼニガメは「ロケット頭突き」で真っ直ぐサワムラーの方へ襲い掛かる! だが…
シバ「残念だが、引っ掛かったようだな。」
サトシ「え?」
シバ「サワムラーよ、例の技を奴に見せてやれ!!」
サワムラー「サワサワーーーーー!!!」
シュルルルルルル!!! 何と突然サワムラーの両腕が伸びた!!
サトシ「な!?」
ガシ!!! 伸びた腕は、ゼニガメの両腕を掴んだ!
ゼニガメ「ゼニ!?」
サトシ「な、さ、サワムラーの腕が…伸びた!?」
シバ「そう、このサワムラーには、足だけでなく、腕も伸縮するように出来るのだ。 
   そのため相手を掴んで投げ飛ばす事も出来る! だから言っただろ、甘く見るなと
   な! サワムラー、「地球投げ」だ!!」
サワムラー「ムッラーーーーー!!!」
ドスーーーーーン!!! サワムラーは「地球投げ」でゼニガメを地面に投げ落とした!
ゼニガメ「ゼニ〜〜〜…」
サトシ「ゼニガメ!?」
コンピュータ『ぜにがめ、戦闘不能。 さわむらーノ勝チ。』
サトシ「ゼニガメ、大丈夫か!?」
ゼニガメ「ゼ、ゼニ…」
サトシ「気にするな、お前は良くがんばったよ。 俺のためにありがとう。 ゆっくり
    ボールの中に休んでってくれ。」
ゼニガメ「ゼニ…」
サトシはゼニガメをモンスターボールの中に戻した。
サトシ「でもさすがに驚きですよ。 まさか先生のサワムラーの腕が伸縮するなんて、
    思えませんでしたよ。」
シバ「フッ、まあ、この力を使うの苦労したからな。 さあ、サトシ君。 次のポケモン
   を繰り出すといい!」
サトシ「分かってますよ! ここはやっぱり…ニョロボン、君に決めた!」
ニョロボン「ニョロ!!!」
シバ「ほう、ニョロボンを繰り出すのか。 確かにニョロボンも格闘系ポケモンだな。 
   だが、そいつをどうやって俺のサワムラーに勝てるか、考えてみるといい!! 
   サワムラー、「メガトンパンチ」!!
サワムラー「サワーーーー!!!」
サトシ「な!? ニョロボン、避けろ!!」
ニョロボン「ニョ!!」
サッ!!! ニョロボンはサワムラーの伸びる「メガトンパンチ」から避けた!
サトシ「くっ…あのサワムラー、キック技だけじゃなく、パンチ技も持ってるなんて…」
シバ「サワムラーの特徴はキックとは限らないのだよ。 パンチ攻撃だって少々使える! 
   さて、次の攻撃を、どう避ける!? サワムラー、「回し蹴り」!!」
サワムラー「サワ!!!」
サトシ「ニョロボン、回避続行だ!」
ニョロボン「ニョロ!!」
ヴン!!! サワムラーは「回し蹴り」を出したが、ニョロボンはそれをあっさり避けた。
シバ「む、やるな。 ならばこれはどうだ! 「飛び蹴り」攻撃!!」
サワムラー「サッワーーー!!!」
ヴン!!! サワムラーは「飛び蹴り」を出したが、ニョロボンはそれをあっさり避けた。
シバ「次は「二度蹴り」!」
サワムラー「サワワワワワーーー!!!!」
ヴヴヴヴヴン!!! サワムラーは「二度蹴り」を出すが、ニョロボンはそれを素早く
避ける。
サトシ「(くそ、回避ばかりじゃダメだ。 いくら回避でダメージが当たらなくて
    済んでも、こっちが攻撃できる隙がない…相手は先制攻撃ばっかり使ってるから、
    こっちは攻撃できるチャンスもない…じゃあ、どうすれば…ん? そう言えば
    相手の手足は伸縮できるようになってる………伸縮…? そうか、分かった
    ぞ!) ニョロボン、思いっきり猛スピードで走り捲くれ!!」
ニョロボン「ニョロ!!」
シュンシュンシュンシュン!!! ニョロボンは猛スピードで、サワムラーの周辺に走り
回った!
サワムラー「サワ!?」
シバ「む…これは…サワムラー、迷わずに奴を伸縮能力で捕まえるんだ!!」
サワムラー「サ、サワ!!」
シュルルルルル!!! サワムラーは手足を伸ばし、ニョロボンを捕まえようとした。 
だがニョロボンの動きがかなり早過ぎて、捕まえる事が出来ない。 そんなサワムラーは
思わず伸びる手足でニョロボンを追おうとするが、それでも早過ぎて捕まえない。 
諦めずに手足で追い続けるサワムラーだが…
サワムラー「サワ!?」
気付けば手足は自分に絡まっていた!
シバ「な、何!?」
サトシ「よし、上手く絡まった! その状態なら、相当動かないはず! 今だ、
    ニョロボン! 「ハイドロポンプ」!!」
ニョロボン「ニョッローーーーー!!!!」
バシューーーーーーー!!!! ドバーーーーーン!!!! ニョロボンは「ハイドロ
ポンプ」でサワムラーに激突した!
サワムラー「サワ〜〜〜…」
シバ「さ、サワムラー!!」
コンピュータ『さわむらー、戦闘不能。 にょろぼんノ勝チ。』
サトシ「やったぜ!! よくやったな、ニョロボン!」
ニョロボン「ニョロ!」
シバ「…さすがはサトシ。 見事な作戦だ。 伸縮能力をあれほどに扱うとは、
   気付かなかった…さすがにすごかったが、次こそはそう簡単には行かないぞ。 
   次のポケモンは、もっと難しいからな。 それまでにどう戦う!! 
   うぉおおおおおおおおお!!!!」
シャシャシャシャシャ!!! シバはヌンチャックボールを思いっきり振り回した!
サトシ「ま、まただ…」
シバ「はーーー!!! 行け、エビワラー!!!」
シャ、ポン!!! シバは片方のヌンチャックボールを投げ、ボールからエビワラーが
飛び出した!
エビワラー「エビーーー!!!」
サトシ「エビワラーか…そいつも何かの特別な力とかあるんですか?」
シバ「もちろんさ。 それが何なのか分かればな!」
サトシ「…だったら気を付けないとな…よし! 行け、ニョロボン!! 「メガトン
    パンチ」!!」
ニョロボン「ニョロ!!!」
シバ「こっちも「メガトンパンチ」だ!!」
エビワラー「エビー!!!」
ドカ!!! お互いの「メガトンパンチ」は拳と拳の互角に命中した!!
シバ「エビワラー、「連続パンチ」!!」
エビワラー「エビビビビビビーーー!!!」
サトシ「ニョロボン、避け捲くれ!!」
ニョロボン「ボン!!」
シュシュシュシュシュ!!! エビワラーは「連続パンチ」で攻撃するが、ニョロボンは
それを回避し続ける。
サトシ「よし、次はエビワラーの両手を掴め!!」
ニョロボン「ニョロ!!」
ガシ!!! ニョロボンはエビワラーの両手を掴んだ!
サトシ「よし、その次は…」
ニョロボン「………!?」
ドサ!!! ニョロボンは突然と倒れ落ちた!
サトシ「え!?」
コンピュータ『にょろぼん、戦闘不能。 えびわらーノ勝チ。』
サトシ「な!?」
エビワラー「残念だったな、そのまま攻撃が続けなくて。」
サトシ「て、ちょ、にょ、ニョロボン!! 大丈夫か!? 何があったんだ!?」
ニョロボン「ニョロ〜〜〜…」
サトシ「し、シバ先生、貴方一体何を…」
シバ「まだ分からんのか? こいつの手を良く見ろ。」
サトシ「え………!?」
サトシはエビワラーの両手を見た。 気付けば右手には炎に包まれ、左手は電気が放電
していた。
サトシ「そ、その手は…「炎のパンチ」と「雷パンチ」!?」
シバ「そう。 お前のニョロボンがこいつの腕を掴んだ直後に仕掛けた技だ。 左手の「雷
   パンチ」は、水系にはとても効果は抜群。 掴んでいる間にこの技を引き出せば、
   体力を激減し続けてくれる。 右手の「炎のパンチ」は、水系には少々ダメージを
   与える。 掴んでる間にこの技を引き出せば、体力を少しずつ削る事が出来る。」
サトシ「つまり…同時攻撃能力!?」
シバ「そう。 こいつは
1度で同時に攻撃できる力があるのだ。 全てはパンチ攻撃のみ。 
   ダブルダメージを与える事が出来るのだ。」
サトシ「なるほど、だからニョロボンがあれで倒されたのか…」
シバ「さあ、次のポケモンを出すといい。 どのポケモンでこいつを倒すつもりだ?」
サトシ「今考えてる途中ですよ! 同時攻撃能力か…同時で行くなら…よし! 
    ストライク、君に決めた!」
ストライク「ストラーーーイク!!!」
シバ「ストライクか。 剣対拳、なかなか興味ありそうなタイプだな。 だが、俺の
   エビワラーの敵ではない!! エビワラー、「炎のパンチ」と「雷パンチ」ダブル
   攻撃!!」
エビワラー「エビエビーーーーー!!!」
サトシ「ストライク、ジャンプだ!!」
ストライク「ストラ!!!」
ヴァシューーー!!! エビワラーは「炎のパンチ」と「雷パンチ」を同時攻撃したが、
ストライクはそれを上手くジャンプで避けた。
サトシ「今だ、「剣の舞」!!」
ストライク「スットーーーー!!!」
ザシュザシュザシュザシューーー!!! ストライクは「剣の舞」でエビワラーに攻撃
する!
シバ「エビワラー、「メガトンパンチ」!!」
エビワラー「エッビーーー!!!」
バシューーーーン!!! エビワラーは「メガトンパンチ」で「剣の舞」を弾き飛ばした!
サトシ「な!? は、弾き飛ばした!?」
シバ「そんな技には、こいつには通用せん!」
サトシ「く…こうなったら、「居合斬り」で決めろ!!」
ストライク「ストラーーーーイク!!!」
シバ「拳でガードだ、エビワラー!!」
エビワラー「エビ!!」
ガシーーーン!!! エビワラーは拳でストライクの「居合斬り」を受け止めた!
サトシ「な!? う、受け止めた!?」
シバ「エビワラーの拳は鉄のようになっている。 その固さは、コンクリートをドリル状
   に削り、穴をあける事が出来るほどだ。 刃なら一傷も残るまい!」
サトシ「ドリル状でコンクリートに穴をあく…そう言えば図鑑にもそう言ってたな…」

ポケモン図鑑(ねじり込むようなパンチ攻撃! コンクリートの壁がドリル状に削られて
       やがて穴があく。)

サトシ「そうか、ドリル状にコンクリートの壁に穴をあけるってのは、拳は鉄のように
    固くなってるって訳か…だからストライクの刃でも無傷に受け止めたって訳
    だな?」
シバ「そう言う事だ。 だがそこまでやるのにまだ気付かなそうだな…」
サトシ「え…?」
サトシは、ストライクの刃を受け止めたエビワラーの拳を見た。 良く見たら、拳から少々
電気が放電していた。
サトシ「…まさか!! ストライク、離れろ!!!」
ストライク「ス、ストライク!!」
ビリリリリリリリ!!! エビワラーは「雷パンチ」を仕掛けたが、サトシの指示が
早かったので、ストライクは素早くエビワラーから離れた。
サトシ「ふぅ…危ない所だった…」
シバ「ほう、よくぞ分かったな。 エビワラーが「雷パンチ」を出すって事を。」
サトシ「ええ…放電少し見えましたから…」
シバ「フッ、さすがにいい目を持っているが、これからは本番だ! 今度こそ、俺の
   エビワラーをどう倒す!? エビワラー、「炎のパンチ」と「冷凍パンチ」ダブル
   攻撃!!」
エビワラー「エビ!!!」
サトシ「危ない!! 避けろ!!」
ストライク「スト!!」
ヴァシューーーー!!! エビワラーは「炎のパンチ」と「冷凍パンチ」のダブル攻撃を
仕掛けるが、ストライクは見事にそれを避けた。
サトシ「くそ、これじゃあ攻撃できる隙もないぜ! サワムラーの時と同じ事だ。 
    あいつの同時攻撃はかなり威力がある。 炎と電気と氷に弱いストライクじゃ
    最も天敵だ。 それに、あいつの拳は硬過ぎて、ストライクの鎌じゃ簡単に
    斬られやしない。 どうすれば………よし! いちかばちか…ストライク、
    「高速移動」でバック移動!」
ストライク「ス、ストライク!」
ダダッ!! ストライクは「高速移動」で後ろに下がった。
シバ「む、逃がすか! エビワラー、「高速移動」で追え!」
エビワラー「エビ!!」
ダダッ!! エビワラーは「高速移動」でストライクを追った。 その逃げていた
ストライクは、後ろにある大きな岩に立ち止まった。
シバ「もう逃げ場はない! これで観念するんだな! エビワラー、「雷パンチ」と
   「冷凍パンチ」ダブル攻撃!!」
エビワラー「エーーービーーーーーーーー!!!」
サトシ「よし、今だストライク!! ジャンプだ!!」
ストライク「スットーーー!!!」
ドカーーーーン!!! エビワラーは「雷パンチ」と「冷凍パンチ」の同時攻撃を
仕掛けるが、ストライクはそれをジャンプで避けたおかげで、両手が岩に突き殴った!
エビワラー「エビ!?」
シバ「む!?」
エビワラーは両手を突き殴った岩から出そうとするが、両手が奥深い所に入ってしまった
ため、抜け出せない。
シバ「し、しまった!!」
サトシ「両手を岩ん中に突き込ませば、攻撃も防御も出来ない! 同時攻撃能力、封じ
    させてもらったぜ! ストライク、空中「剣の舞」だ!!!」
ストライク「スットラーーーーーーーーイク!!!!!!」
ザシュザシュザシュザシューーーーーン!!! 空中にいたストライクは「剣の舞」で
エビワラーに攻撃した!
エビワラー「エ、エビ〜〜〜…」
コンピュータ『えびわらー、戦闘不能。 すとらいくノ勝チ。』
サトシ「やったー!! よくやったな、ストライク!」
ストライク「ストラ!」
シバ「…よくやったな、サトシ君。 エビワラーの同時攻撃能力を見事に封じさせるとは、
   なかなかなアイディアを作ったな。 これで、俺のヌンチャックボールの中にいる
   
2体のポケモンも、見事に敗北した。 だが、今度はもっと手強いぞ。 なぜなら、
   そいつは一度お前とあった事のある奴だからだ!」
サトシ「会った事のある奴…?」
ピカチュウ「ピッピカピ?」
シャワーズ「ちょ、ちょっと待てよ…それってまさか…」
シバ「そう、そのまさか! ミヤーザーキ山で生息した、イワークの中でも史上最長の
   ポケモン! そいつこそ、こいつだ!! 行け、イワーク!!!」
ポン!! シバのモンスターボールの中から、右目だけ古傷を持つイワークが出現した。 
そのイワークは、最初にシバが出したイワークよりも数倍よりも大きかった。 そう、
そのイワークは、第
119話に登場し、シバがゲットしたあの巨大イワークだった!
巨大イワーク「イワーーー!!!」
サトシ「ゲッ!! こ、こいつは…」
シャワーズ「あの時の…!!」
シバ「フッ、驚いた様子だな。 会うのは久しぶりらしいが、今回戦うのは初めて
   だろうな。 こいつは元々切り札になるつもりだったが、今回は君と戦うために
   特別に出した。 今でもこいつは君と戦いたがっている。 あの時君はこいつに
   負けてしまったからな。 だからこいつは今でも見たいのさ。 君はあの時まで
   どれくらい強くなったか。」
サトシ「…つまり力拝見ですね? 分かりました。 どうせ俺もこいつにリベンジバトル
    したい所でした! ぜひ戦わせてください!」
巨大イワーク「イワーーー…」
シバ「フッフッフ、どうやらこいつも気に入ったら強いな、君の根性その物を。 
   良かろう、望み通りに戦わせてもらう! だがそれまでにこいつをどうやって
   倒すか、その答えを探してみるがいい!! 行け、イワーク! 「岩落とし」!!」
巨大イワーク「イワーーーーーー!!!」
サトシ「危ない、ストライク! 「高速移動」だ!」
ストライク「ストラ!!」
ゴロゴロゴロゴロ!!! 巨大イワークは「岩落とし」でストライクに攻撃したが、
ストライクは「高速移動」で見事に回避した!
シバ「逃げても無駄だ! 巨大だおイワーク、「叩き付ける」攻撃!!」
巨大イワーク「イワーーーーーーーー!!!」
ドカ!!!! 巨大イワークは「叩き付ける」攻撃でストライクを叩き飛ばす!
ストライク「ストラーーー!!!」
サトシ「ストライク!!」
シバ「残念だったな、サトシ君。 こいつの大きさに最大級がある限り、避ける事も
   不可能! 回避率を高めようとしても、必ず一発必中に当たるだけだ!」
サトシ「く…確かに、いくら回避しようとしても、あいつの大きさだけは敵わない…
    だったら弱点な所を探さないとな…よし! こうなったら意地でもやって
    やる!! ストライク、もう
1度「剣の舞」で頼むぞ!!」
ストライク「ストストラーーーーーイク!!!!」
ザシュザシュザシュザシューーーーーン!!! カチカチカチカチューーーン!!! 
ストライクは「剣の舞」で巨大イワークに攻撃するが、巨大イワークの体が固いせいで、
弾き飛ばされている。
シバ「無駄だ! いくらノーマル系の技をこいつに仕掛けても、痛さ感じまい!」
サトシ「(確かに痛さ感じないけど、どこか弱点があるはずだ! 水系ポケモン以外の
    弱点が! 「剣の舞」でそこを狙えば、奴の弱点が分かるはず! けど、
    どこだ…? 奴の弱点は一体どこに…?)」
カチューーーン!!! 「剣の舞」の一部は、巨大イワークの右目の古傷に掠った!
巨大イワーク「イワ…!?」
巨大イワークはさっきの掠りで、少しだけ痛みを感じた。
サトシ「え…?」
シバ「いつまでやるつもりだ! 掠るだけじゃ意味がない! 何もしないのならこっちが
   攻撃する番だ! イワーク、とどめに「叩き付ける」攻撃!!」
巨大イワーク「イッワーーーーー!!!」
ドカ!!! 巨大イワークは「叩き付ける」攻撃でストライクを叩き飛ばした!
ストライク「ストラ〜〜〜…」
サトシ「ストライク!!」
コンピュータ『すとらいく、戦闘不能。 いわーくノ勝チ。』
サトシ「大丈夫か、ストライク!?」
ストライク「ス、スト…」
サトシ「気にするな、ストライク。 お前のおかげで奴の弱点が分かったよ。 よく
    ここまで戦ってくれた。 感謝するよ。」
ストライク「ストラ…」
サトシ「さあ、ボールに戻って、ゆっくり休んでってくれ。 後は俺達に任せろ!」
サトシはストライクをサファリボールに戻した。
シバ「…弱点? こいつの弱点を見つけただと?」
サトシ「ええ。 先生にはまだ知らない弱点。 水系以外にもそのイワークにある弱点! 
    俺は見つけましたよ、先生には見つかっていない、その弱点がね!」
シバ「…フッフッフ、面白い少年だな、君は。 気に入ったよ、君の頭脳が。 面白い、
   その弱点が一体何なのか、俺とこいつに見せてみるがいい!!」
サトシ「望む所です! ピカチュウ、君に決めた!」
ピカチュウ「ピカ!!!」
シバ「何、ピカチュウだと? 君、何をやっているのか分かってるのか? 地面系
   ポケモンは電気系の技には効かないのだぞ?」
サトシ「分かっていますけど、こいつは違いますよ! こいつは何度も地面系ポケモンを
    倒した事がありますから! それに、俺はこいつを信じてますよ! こいつなら
    絶対に勝てるって事をね!」
シバ「ハッハッハ、いい事を言うな! その根性、益々気に入ったぞ! だが君の言葉は
   まだ分からぬ証拠だ! もしもそれが本当の事実ならば、それを俺とこいつに証明
   してみるがいい!! イワーク、「地震」だ!!」
巨大イワーク「イワーーーーーーー!!!!」
サトシ「ピカチュウ、ジャンプだ!!」
ピカチュウ「ピーーーカ!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! 巨大イワークは「地震」攻撃を仕掛けるが、ピカチュウは
ジャンプで攻撃を避けた!
シバ「何!?」
サトシ「今だ、ピカチュウ! 右目の古傷に「
10万ボルト」だ!!」
ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーー!!!!!」
ビリリリリリリリリリリ!!!! ピカチュウは「
10万ボルト」で、巨大イワークの
右目の古傷に攻撃した!
巨大イワーク「イワーーーーーーーーー!!!!」
さっきの攻撃で、巨大イワークは相当な痛みを感じたようだ。
シバ「な!?」
サトシ「やっぱり! あの古傷は急所だったんだ! よーし、思いっきり行くぜ! 
    ピカチュウ、「雷」で思いっきり奴の急所に撃て!!」
ピカチュウ「ピッカ! ピカーーーチュウーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
ドカーーーーーーーーーン!!!! ピカチュウの「雷」は巨大イワークの右目の古傷に
攻撃した! 急所に当たった!
巨大イワーク「イワ〜〜〜…」
シバ「な、い、イワーク!?」
コンピュータ『いわーく、戦闘不能。 ぴかちゅうノ勝チ。』
サトシ「や、やったーーー!!! 巨大イワーク倒したぞーーー!!!」
ピカチュウ「ピッカーーー!!!」
シバ「…まさか右目の古傷が、こいつの弱点だったとは…今まで気付かなかった…だが
   よくそれを見抜いたな、サトシ君。 君の頭脳と根性、素晴らしい物だ。 正に
   四天王に入れるほどすごさだよ。 だがサトシ君、戦いはまだ終わっていないぞ! 
   この後の戦いは、本気その物だ! 俺の最後のポケモンであるこいつを、どの
   ように制圧する!! 今から見せてやろう、俺の最後の最強のポケモンを!! 
   行け、カイリキー!!!」
カイリキー「リキーーー!!!」
サトシ「か、カイリキー?」
ピカチュウ「ピカピピー?」

―メインドーム―

カスミ達と観客達、ロケット団などの人達は、映像画面でサトシとシバのシーンを見て
いた。
アナウンサー『さあ、両者共残るポケモンは
31! 四天王シバ選手は遂に最後の
       ポケモンとなるカイリキーを繰り出しました! 果たしてサトシ選手は、
       どのような作戦でシバ選手のカイリキーを倒せるのか!?』
イミテ「サトちゃんもすごい事するね!」
キース「ああ。 最長と最強である、あの巨大イワークを倒したからな。 おまけに伸縮
    能力を持つサワムラーと同時攻撃能力を持つエビワラーも倒せたからな。 
    サトシも相当強くなったもんだぜ。 前より比べたらな…」
マサ「けど、あのカイリキーなら、サトシは勝てるのかな?」
ミサ「サトシの事だよ。 サトシならきっと出来るよ。」
カスミ「(サトシ…)」

―一方ロケット団―

ムサシ「あのシバって言う奴、すごいポケモン持ってるね。」
コジロウ「伸縮能力のサワムラー、同時能力のエビワラー、そしてあの時の巨大イワーク! 
     すっげーポケモンばかりだぜ…」
ヤマト「でもさすがにあの
3匹を倒せるとは、ジャリボーイもやるわね。」
コサブロウ「さすが我が好敵手。 いい根性と頭脳を持っているぜ。」
サノスケ「でもまだ分からないぜ? 今度はあのカイリキーが問題だ。 あのカイリキー、
     多分サワムラーとエビワラーのように何か特別な力があるらしいからな。」
ハンゾウ「それをじっくり拝見せねば!!」
ニャース「それよりもいつ本番の仕事に…」

―第
2のバトルドーム、闘の間―

サトシ「カイリキー…?」
シバ「そう、こいつは見ての通りカイリキーだが、こいつには俺のサワムラーと
   エビワラーと同じく、特別な力を持っているのだ。 その力こそ、俺の
   ポケモン達の中でも凄まじいほどだ!」
サトシ「そいつも特別な力を持っているのか…ん?」
サトシはカイリキーの下半身を見た。 そのカイリキーには、気付けばゴーリキーが
はめていたチャンピオンベルトをしていた。
サトシ「(何だ、このカイリキー? カイリキーのくせにゴーリキーのチャンピオン
    ベルトしていやがる…ははぁ、成長遅れってトコか? それともただのカッコ
    付けのアクセサリーか? ヘッ、いくらカイリキーに特別な力を持ってるだけで、
    カッコ付けるじゃ意味ねえぜ!)行きますよ、シバ先生! ピカチュウ、
    ゴー!!」
ピカチュウ「ピカ!!」
シバ「先制攻撃するつもりか? 遅いわ!! 「空手チョップ」だ!!」
カイリキー「リキーーーーー!!!」
サトシ「ピカチュウ、「高速移動」!!」
ピカチュウ「ピッカーーー!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! ピカチュウは「高速移動」で、カイリキーの「空手
チョップ」を避けた! そのためピカチュウは、ステージのあちこちに跳び、あちこちに
走り回る。
サトシ「よし、今だ! 「電光石火」!!」
ピカチュウ「ピーーーッカ!!!」
ドカ!!! ピカチュウは「電光石火」でカイリキーに攻撃した!
カイリキー「リキ!?」
サトシ「どうですか? これが俺のピカチュウの素早さです! 猛スピードで相手を
    惑わせるほどの速さ! 素晴らしい物でしょう?」
シバ「…フッフッフ、それが君のポケモンの素早さか? それほどの程度で、俺の
   カイリキーを倒そうと思っていたとはな…」
サトシ「え?」
シバ「分からないだろうな、カイリキーの本当の素早さを…今から君に見せてやろう、
   君には全く見えない、このカイリキーの音速の動きを! カイリキーよ、封印解除
   だ!!」
カイリキー「カイ!!」
ガチャ!!! カイリキーはチャンピオンベルトを外した。
シュン!!! カイリキーがベルトを外した後、突然と姿を消した!
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「き、消えた!?」
シバ「いや、消えたのではない…早過ぎて見えないだけだ!」
シュン!!! カイリキーは一瞬にピカチュウの後ろに現れた!
ピカチュウ「ピ!?」
サトシ「あ、しまった!!」
シバ「カイリキー、「けたぐり」だ!!」
カイリキー「カイーーー!!!」
ドカ!!! カイリキーは「けたぐり」でピカチュウに攻撃した!
ピカチュウ「ピカ!!」
サトシ「ピカチュウ!!」
シャワーズ「い、今の何だったの!?」
シバ「さあ、どうした? まだ戦えるはずだぞ? 次の攻撃を出してみろ!」
サトシ「く…ピカチュウ、「
10万ボルト」!!」
ピカチュウ「ピ、ピッカッチュウーーーーーーーー!!!!」
ビリリリリリリリリリ!!! ピカチュウは「
10万ボルト」でカイリキーに襲う!
シバ「避けろ、カイリキー!」
カイリキー「リキ!!」
シュン!!! カイリキーは再び姿を消し、攻撃を避けた!
サトシ「な!?」
シュンシュンシュンシュン!!! カイリキーは素早く、あちこち走り回っている。
ピカチュウ「ピ、ピカ!?」
サトシ「な、何だこれは!?」
シャワーズ「は、早過ぎて何も見えないよ!」
サトシ「早過ぎる…? まさか…!?」
シバ「今だ、カイリキー! 「空手チョップ」!!」
カイリキー「リッキーーーーー!!!」
バキ!!! カイリキーは「空手チョップ」でピカチュウに攻撃した!
ピカチュウ「ピッカ〜〜〜…」
サトシ「ピカチュウ!!!」
コンピュータ『ぴかちゅう、戦闘不能。 かいりきーノ勝チ。』
サトシ「大丈夫か、ピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピ、ピカ…」
サトシ「気にするな、ピカチュウ。 お前は良くがんばったよ。 俺の為に、ありがとう。」
ピカチュウ「ピカピ…」
その後、サトシはシバの方へ見詰めた。
サトシ「…今のはまさか…音速能力?」
シバ「そう。 このカイリキーには、雷よりも早く動ける事が出来る音速の力を持って
   いるのだ。 それまでにチャンピオンベルトで、その能力を封印していたのだ。」
サトシ「なるほど…あのベルトはただのアクセサリーではなく、能力封印のベルト
    だったんですね?」
シバ「そう。 かつて自分で作った物だがな。 さあ、サトシ君よ。 今や最後の勝負だ。 
   このカイリキーの素早さで、どうやって戦う?」
サトシ「…こうなったら…シャワーズ、お前なら戦えるか?」
シャワーズ「もちろん! 相性はちょっと違っても、僕は戦えるよ! だって僕は
      サトシを信じてるから!」
サトシ「…ありがとう、シャワーズ! よーし、シャワーズ、君に決めた!!」
シャワーズ「オッケー!!!」
シバ「ほう、シャワーズか。 いい選択を出したようだな。 ならば見せてみろ。 
   どうやってこの音速のカイリキーを倒せる、その作戦をな!! 行け、
   カイリキー!!」
カイリキー「リキーーー!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! カイリキーは再び音速に走り回った。
シャワーズ「また走り回った…」
シバ「…カイリキー、「メガトンパンチ」!!」
カイリキー「リキーーーーー!!!」
シャワーズ「うわ!?」
ヴゥン!!! カイリキーは音速で「メガトンパンチ」を仕掛けたが、シャワーズは
それをあっさりとかわす。 しかしシャワーズは攻撃よって、頬に掠った。
シャワーズ「く…」
シバ「どうしたどうした! なぜ動かん!? 戦えるのなら何かしろ!」
サトシ「(…まず最初は、カイリキーの動きからだ…奴の動きを良く見て…そして音も
    感じて………)シャワーズ、後ろだ!!」
シャワーズ「わっ!!」
ヴゥン!!! シャワーズは後ろから攻めてきたカイリキーをかわした!
サトシ「よし、上手く行ってる! よーし、次は……………シャワーズ、右!!」
シャワーズ「ほっ!!」
ヴゥン!!! シャワーズは右から攻めてきたカイリキーをかわした!
サトシ「左!!」
シャワーズ「やっ!!」
ヴゥン!!! シャワーズは左から攻めてきたカイリキーをかわした!
サトシ「また右!!」
シャワーズ「くっ!!」
ヴゥン!!! シャワーズは右から攻めてきたカイリキーをかわした!
シバ「(どうやら上手くカイリキーの動きを感じ取れるようになったようだな…)」
サトシ「よし、次は左!! そこで「ハイドロポンプ」だ!!」
シャワーズ「はぁーーーーーー!!!」
ドバーーーーーーー!!! シャワーズは「ハイドロポンプ」でカイリキーに攻撃した! 
だがカイリキーはそれを見切ったせいか、一瞬に攻撃を避けた!
シバ「無駄だ。 いくら攻撃を仕掛けようとしても、こいつの素早さには敵わん!」
サトシ「くそ…だったりどうやってこいつを倒せばいいんだ…あの動きを何とかすれば…
    …………そうだ!! シャワーズ、そのままじっとしてろ!!」
シャワーズ「え!? でも…」
サトシ「大丈夫だ!! 俺を信じろ!!」
シャワーズ「………! う、うん!! 分かった!!」
ドカ!!! ドカーーーーン!!! シャワーズは思いっきりカイリキーに攻撃を受け、
岩石の方へ飛ばされた。 しかもシャワーズは思いっきり岩石に突っ込んでしまったため、
抜けられない状態になった。
シャワーズ「うく………」
シバ「…遂に負けを認めるのか? 呆気ない勝負だ。 ならばここでとどめを刺して
   やろう!」
サトシ「シャワーズ、脱出しろ!!」
シャワーズ「む、無理だよ!! 抜けられないよ!!」
サトシ「何!?」
シバ「行け、カイリキー!! とどめだ!!!」
カイリキー「リキーーーーーーー!!!」
カイリキーは音速でシャワーズに襲いかかる!!
シャワーズ「うわーーー!!! もうだめだーーー!!!」
ベロ! が、サトシとシャワーズは笑顔で舌を出した!
サトシ・シャワーズ「なーんちゃって☆」
シバ「何!?」
サトシ「今だ、シャワーズ!! 「冷凍ビーム」!!!」
シャワーズ「はぁーーーーーー!!!!!」
バシューーーーーーー!!!! シャワーズは「冷凍ビーム」でカイリキーに攻撃した!!
カイリキー「リキーーーーー!?」
カチーーーーン!!! カイリキーは攻撃によって凍ってしまった!
シバ「な、か、カイリキー!?」
コンピュータ『…かいりきー、戦闘不能。 しゃわーずノ勝チ。 ヨッテコノ対決、
       勝者
=さとし選手。 第2ノ四天王すてーじ、くりあ。』
サトシ「やったーーー!!! 第
2の四天王クリア、ゲットだぜ!!!」
ピカチュウ「ピッピカチュウ!!!」
シャワーズ「やったね、サトシ!! 僕達勝ったね!!!」
サトシ「ああ、俺達勝ったよ!!!」
シャワーズ「よかったね! それよりも、僕を早くここから出して…」
サトシ「あ…ああ、悪ぃ悪ぃ…」

―メインドーム―

ワーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『サトシ選手、またやりました!! ユニークな作戦と共に、遂に第
2
       四天王を制圧しました!! 現在のサトシ選手が使用していたポケモンの
       残りは、
2匹だけ!! 4匹も戦闘不能になりましたが、2匹だけ残って
       いたと言う訳で、この勝負の結果、サトシ選手の勝ちとなります!!!』
会長『ホッホッホ、さすがにすごかったわい!』
じいちゃん『うっひょっひょっひょ! サトシ君もやりおるのう!』
アキハバラ『すごい戦い方でした! サトシ君もよくやったよ!』
オーキド『さすがサトシ君じゃ。 あれほどの作戦を見事に思い浮かべるとは、本当に
     立派に成長したもんじゃ。』
カスミ「やったーーー!!! サトシ勝ったーーー!!!」
タケシ「よくやったな、サトシーーー!!!」
シゲル「やったな、サトシーーー!!!」
ブルー「サトシ勝った勝ったーーー!!!」
ヒロシ「よくがんばったね、サトシーーー!!!」
シュウ「よっしゃ!! よくやったぜ、サトシーーー!!!」
マロン「サトシ君、やったね!! おめでとうーーー!!!」
マサキ「ようやったな、サトシーーー!!!」
トオル「サトシ、今のよかったよ!!! いい写真も撮ったよ!!! 
    よくやったねーーー!!!」
ハナコ「よくやったね、サトシ!!! ママ嬉しいわーーー!!!」
アオイ「第
2クリアおめでとう、サトシくーーーん!!!」
ボイジャー「勝利おめでとうございます、サトシくーーーん!!!」
ウンディーネ「あ〜〜〜ん、もうダーリンカッコエエわ
v ダーリン、勝利
       おめでとなーーー
vvv
ドリアード「おめでとうございます、サトシさーーーん!!!」
サラマンダー「やったぜ、兄貴!!! やったぜよーーー!!!」
ジン「ご主人様、勝利おめでとうダスーーー!!!」
ウィスプ「サトシさん、やりましたね!! よくやったッスーーー!!!」
シェイド「…さすがサトシ、よくがんばったな…」
グリーン「………どうやらサトシが勝ったようだな、レッド?」
レッド「ああ…見ただけで思い出すよ。 あいつと戦った頃をな。 サトシの奴、立派に
    なったよ。 さすが俺の弟だぜ!」

―一方ロケット団―

ゴエモン「おう、ジャリボーイまた勝ったぜ!」
ムサシ「さすがジャリボーイもやるわね?」
コジロウ「あー言う作戦もあるとは、あいつなかなか頭いいな…」
ヤマト「よーし、これからももっともっとジャリボーイを拝見するわよ!!」
ムサシ「みんなも張りきってがんばろう!!」
ロケット団「おう!!」
ニャース「…こんなのいつまでやったら、ボス怒るニャ…」

―第
2のバトルドーム、闘の間―

サトシはシャワーズを抱きながら、喜んでいた。
サトシ「ありがとう、シャワーズ! 俺はお前を信じてたぜ!」
シャワーズ「僕もサトシを信じてたよ! 勝ってよかったね!」
サトシ「うん!!」
シバ「…なるほど…体を壁に埋めてカイリキーの攻撃を正面に限定するとは………
   フッフッフッフ………ハッハッハッハッハ!!! 負けた負けた! 久しぶりに
   負けたぞ!! いやー、君はよくここまで俺を倒せたな。 どうやら俺は君を
   見縊っていたようだな。 ここまで俺を倒せて、よくがんばった! そのおかげで
   楽しい戦いを過ごせた。 ありがとう、サトシ。」
サトシ「シバ先生?」
シバ「はぁー…おまけに思い出すな。 君と戦っていた時、思い出すよ。 レッドと
   戦った頃をな。」
サトシ「え!? せ、先生は俺のお兄ちゃ…いや、兄と戦った事があるんですか!?」
シバ「ああ。 あいつがリーグに優勝したその
2年後、1度腕試しに奴に挑戦を伺った。 
   その結果、あいつの最大なコンビネーションとパワーで、俺を倒した。 今まで
   負けた事もなかった俺は、初めてあいつに負けたのだ。 悔いもあったが、俺には
   必要なかった。 正々堂々と戦い、正々堂々と負けを認めた。 君と戦った時、
   君は正にあいつと似ていた。 レッドと…」
サトシ「え…?」
シバ「初対面の時は気付かなかったが、君があいつの弟だと言う事だけは知らなかった。 
   それまでに君がリーグ戦でレッドと戦ったまではな。」
サトシ「(まさか、先生は今までの戦いを見ていたって言う訳か!?)あ、じゃあ、兄も
    先生の事を…」
シバ「ああ、もちろん知っている。 今でもメインドームにある映像画面で見てるだろう。 
   君は本当にレッドと似ていた。 その頭脳、その根性、その勇気、そして、
   ポケモンへの信頼と友情と愛情。 正にレッドと似ていた。 君と戦った時に
   不安を感じた事もあるが、不安など後悔など必要ない。 正々堂々と戦い、
   正々堂々と負けを認める。 それが俺にとって必要な物だ…サトシ君、君の勇気と
   根性と頭脳、正に一流的だ。 このリーグのチャンピオンになるのも相応しい。 
   君なら、このリーグの優勝者になるかもしれない。」
サトシ「ははは、そうだといいんですけどね。」
シバ「…あの少年に勝てたらな…」
サトシ「え?」
シバ「あ、いや、何でもない。」
コンピュータ『さとし選手、貴方ハ見事ニ第
2ノ四天王ヲくりあシマシタ。 ドウゾ、
       次ノどーむヘ進ンデクダサイ。』
ブシューーーーーー!!! コンピュータが言った通り、次のドーム行きの扉が自動的に
開いた。
サトシ「どうやら次の四天王も俺を待っているようだな。 じゃあ、俺そろそろ行きます。」
シバ「気を付けろよ、サトシ。 次の四天王は最も手強いぞ。 その恐ろしさは、ノー
   ダメージで相手を倒せるほどだ。 君なら苦戦するかもしれないが…君なら出来る
   だろう。 何しろ君にはいい頭脳と根性と勇気があるからな。 もちろん、
   ポケモンへの信頼と友情と愛情がある限りな!」
サトシ「はい! ありがとうございます、シバ先生!」
シバ「ハッハッハ、もう先生と呼ぶな! 俺は先生じゃない!」
サトシ「あ、そうですか。 じゃあ、さん付けでもいいですか?」
シバ「………フッ、行儀の正しい子供だな。 好きに呼んでもいいぞ。」
サトシ「はい! ありがとうございます、シバさん! よし、行くぞ、ピカチュウ、
    シャワーズ!」
ピカチュウ「ピカ!!」
シャワーズ「うん!!」
サトシ達は、次のドームへ向かうため、第
2のドームから出て行った。

エリート
4ドームの第2の四天王シバと再会し、戦い、見事に勝利を尽くしたサトシ。 
素晴らしいコンビネーションと共に、いよいよ第
3のドームへ向かう! 果たして、
そこにどんな四天王の一員がサトシを待っているのか? 残りの四天王は後
2人! 
がんばれ、サトシ!!!
続く