ポケットモンスター小説版
156話 ポケモンリーグ最終戦!(前編)

4のドーム・龍の間の四天王、ワタルと戦い、見事にリーグ優勝する事が出来たサトシ。 
…と思っていたら、まだ戦いは終わっていなかった。 リーグの先には、まだもう
1人の
トレーナーが彼を待っていた。 そのトレーナーの正体を明かすため、サトシはメイン
ドームへ向かう。 その間のサトシとピカチュウとシャワーズは、メインドームへ向かう
道に歩いていた。

サトシ(…誰なんだろう…俺と戦う事になるチャンピオンって…オーキド博士でもレッド
    お兄ちゃんでもなければ、一体誰が………)

―メインドーム―

観客達は、サトシがメインドームに戻ってくるまでに沈黙になっていた。
アナウンサー『さあ、サトシ選手はもう少しここメインドーム到着する所です! ドアが
       開き、彼が登場しましたら、大きな拍手と歓声を出してください!』

…………………………

プシューーーーー!!! 扉が開き、そこからサトシが現れた。
ワーーーーーーーーーーーーーーーーー!!! そして観客達は大きな歓声を出した!
サトシ「わ!?」
アナウンサー『ウェルカムバック、我が選ばれし挑戦者、勇崎 智(ユウザキ サトシ)
       選手!!! 我々は貴方のようなチャンピオンが帰ってくるのをお待ち
       しておりました!! 見てください、聞いてください、驚いてください、
       この大歓声を!! 観客の皆様は大喜びに君に歓声を出しております!! 
       サトシ選手、君は全ての四天王を見事にクリアしたその結果に、君は
       見事にこのリーグのチャンピオンとなりました!! おめでとうござい
       まーーーす!!!』
カスミ「サトシーーー、優勝おめでとうーーー!!!」
シゲル「やったな、サトシーーー!!!」
レッド「よくやったぜ、サトシーーー!!!」
ハナコ「優勝おめでとうーーー!!! ママ嬉しいわーーー!!!」
ウンディーネ「ダーリン、おめでとやーーー!!!」
シャワーズ「…すごい、みんな僕達の事を待ってたんだ…」
ピカチュウ「ピ、ピカァ…」
ピカチュウとシャワーズは唖然な顔をしたが、サトシは何かを悩むようにきつい顔をした。
サトシ(……違う…これには何かが違う…全てはまだ終わったとは思えない…この
    大歓声の裏に何かが…!)
パッ!!! その後突然ドーム内の明かりが全部消えた!
サトシ「…!?」
マサキ「な、何や!?」
ボイジャー「何でしょうか、これ!?」
カスミ「こ、これ何なの!?」
ウンディーネ「ちょいと何や、突然電気消しよって!」
ドリヤード「暗くて何も見えません!」
ウィスプ「僕の力で照らすッスか?」
シェイド「いや、待て! 何が起きようとするぞ!」

―一方ロケット団―

ムサシ「あら? 突然電気が?」
コジロウ「俺達じゃないよな…?」
ヤマト「ちょっとニャース、あんた何かやったの!?」
ニャース「ニャーはニャにもしてニャいニャ!!」
コサブロウ「じゃあ、これは一体なんなんだ?」

―その後サトシ―

ザワザワザワザワ…!! 観客達はパニックに騒いでいた。
サトシ「な、何だこれ!? 何が起ころうってんだ!?」
ピカチュウ「ピ、ピカ!?」
シャワーズ「暗くて何も見えないよ!」
サトシ「…ここは一先ず、ピカチュウ、「フラッシュ」だ!」
ピカチュウ「ピカ!」
パッ!!! 突然サトシの真上に照明が当たった!
サトシ「うっ!?」
シャワーズ「うわ!! 今度は何!?」
パッ!!! そして今度はアナウンサーに照明が当たった!
サトシ「…?」
そして気付けば、アナウンサーは妙に号泣していた。
アナウンサー『大変申し訳ございません〜。 突然の速報ですが、実は今回ポケモン
       リーグの試合は、まだ終わっていないので〜す!』
ザワザワザワザワ…! 突然観客達はパニックから収まったが、何が起こったかは
分からず、妙に騒いでいた。
ルミカ「まだ終わっていないと仰ってますね…」
サイゾウ「それどう言う意味でござるか!?」
エイジ「まだサトシは優勝してないって事か!?」
ハルナ「えーー!? うそでしょ!?」
アナウンサー『サトシ選手! 君がワタル選手を倒した後、ワタル選手は何か一言君に
       残しませんでしたか!?』
サトシ「あ、ああ…何か、俺にはまだ戦わなければならないもう
1人の挑戦者がいる
    とか…」
アナウンサー『そうなんです! 実はこの大会の最後には、もう
1戦残っているの
       です!!!』
ザワザワザワザワ…!!! 観客達の騒ぎはまた上がって行く。
コウム「ど、どう言う意味だ、これは!?」
ヨシキ「まだもう
1戦残ってたのか!?」
セイジ「そんな話聞いてないぞ!?」
カオルコ「でもその相手とは一体誰の事…?」

―一方ロケット団―

サノスケ「何だ!? まだもう
1人戦わなくちゃいけないのか!?」
ゴエモン「その上俺達のバイトも続くって事か。」
ニャース「ニャ、ニャンですと!?」
ニャースはゴエモンの言葉でショックを受けた。 「まだやるの!?」と言いたかった
らしい。
ハンゾウ「けど誰なんだ? その挑戦者って…?」

―メインステージ―

アナウンサー『実は我々ポケモンリーグ協会は、こう言う時がくるかと思い、『特別試合』
       を用意したのです!! しかもその相手は、このリーグの開始前、先方に
       四天王を打倒したチャンピオンなのです!!!』
ウミオ「な、何だそれ!? 先に四天王を倒した奴がいるのか!?」
ソラオ「そうだとしたら、元優勝者であるオーキド博士とレッドさんには関係なさそう
    だな…」
スイート「じゃあ、一体誰の事を…?」
アナウンサー『では、紹介致しましょう!! 今回ポケモンリーグのチャンピオンへと
       なろうとする我が選ばれし挑戦者、マサラタウン出身のトレーナー、勇崎 
       智選手!! そして彼の最終挑戦者は…!!』
パッ!!! その後サトシの前にもう一つの照明が現れ、そこには謎の人影が現れた! 
その人影には、麦藁帽子を被りながら釣り竿を持っていて、金髪の少年だった。 そう、
その少年の正体は…
アナウンサー『…最高率の高い戦略を作り上げる知識と全ての心を暖めさせる優しさの
       高い、現在のポケモンリーグチャンピオン、マサラタウン出身の
       トレーナー、優森イエロー(ユウモリ イエロー)選手!!!』
サトシ「な!?」
カスミ達&ロケット団「何ーーーーーー!?」
イエロー「あ、サトシさん! お久しぶりです!」
サトシ「い、イエロー!? ど、どう、どうして…どうしてお前が…」
イエロー「あれ? 僕先にここに来たんですよ、開会式の前に。 おかしいな…皆さん
     出る前にオーキド博士言えませんでした?」
サトシ「それじゃねえ!! どうしてお前がこれのチャンピオンなんだ!? 今までどこ
    行ってたんだ!?」
イエロー「な、何も怒らなくても…まあ、本当はリーグ戦に出場するつもりだったん
     ですけど、余りの急ぎだったので、チャンピオンロードにいるトレーナー達
     から避けながら、そのまま真っ直ぐここに辿り付いたんですよ。 けど開会式
     までまだでしたので、ここの係員が「四天王との試合に入りませんか?」と
     言って、オーケーしたんですよ。 そしてたらみーんな倒しちゃって、呆気
     なくチャンピオンになっちゃったんですよ! だから、次のチャンピオンに
     なろうとする挑戦者を待つため、ずーーーっとリーグ戦の試合を見てたん
     ですよ。 観客席にずーーーっと…いやー、参ったなー…リーグ戦に参加
     しなくてもこれでよかったのかなー…」
サトシ「……………」
そんな照れそうな行動をするイエローを見ながら、ずーっと驚く状態となっていたサトシ
であった。
イエロー「でも…これでも僕は遂に念願のポケモンマスターになったんですよ! 色々な
     戦略を立てながら、成功を得てる事が出来た! 様々な恐怖から乗り越え
     ながら、ポケモンと一緒に長く生き残れる事ができた! 信頼、友情、愛情、
     正義と希望と共に! ここまで来てから僕は最強になれたかもしれませんけど、       
     まだ最強とは決まっていません! 貴方との対決こそ、どちらが強いか決める
     だけです! けどサトシさん、ここまで辿り付いても、僕は決して貴方には
     負けません! 僕のポケモン達の全力を尽くして、勝利を得てみます!!」
サトシ「………どうやら見ない内にすげえ奴に成長したんだな? そう言うお前も驚く
    けど、その台詞、俺と同じだ。 そこまで言うんなら、手加減無用で行こうぜ? 
    どちらがこの大会の頂点に立つ、真のチャンピオンになるかと言う決定戦を
    な!」
イエロー「望む所です!」
アナウンサー『さて、今回は最終戦に特別に四天王の皆さんにも試合拝見させてもらい
       ます! 皆様のご意見はどうなさりますか?』
カンナ『そうね…イエロー君も最初はなかなか強い子ね。 けど、サトシ君ならきっと
    勝てるわ。 私はそう信じてるわ。』
カスミ「きゃーーー!!! 本物のカンナ様だわーーー!!!」
サクラ「本物だわ!!!」
アヤメ「きゃーーー!!! 一目で見るの初めてーーー!!!」
ボタン「ああ、本物のカンナ様だわーーー♪」
アーモンド「…熱いな、あいつら…」
マロン「分かるわ、有名人を憧れるファンの気持ち…」
シバ『確かにイエローのは強い…だがきっとサトシなら、この勝負に勝つ事が出来る
   だろう。 あいつの強さは相応しい物だからな。』
タケシ「おお!!! シバ先生だ!! 久しぶりだ!!!」
カルロス「ああ、ミヤーザーキ山脈依頼だな!」
キクコ『イエローの実力は確かに上目だね。 その実力を認めるほどだよ。 けど、
    サトシなら、この勝負に勝てるだろうね。 あたしの予想が正しければね。』
シゲル「あれが…俺のばあちゃん…?」
ブルー「うそー、初めて見た…」
アオイ「何年振りかしら…」
ワタル『イエローの腕は確かに本物。 我々四天王を倒せたほど強さを持っている。 
    しかし、その実力はサトシの方が上だ。 俺には分かる。 サトシなら、この
    最終戦に必ず勝てる。 俺はそう信じてる限り、サトシは必ず成功を得てるよ。 
    絶対に。』
シゲル「あれがあの有名のワタルか…初めて見るぜ…」
ブルー「しかもすごいわ…サトシの事あんな風に尊敬してるなんて…」
ヒロシ「サトシって本当にすごいトレーナーだったんだね…」
アナウンサー『どうやら四天王達はサトシ選手を応援するそうです! だが、その結果は
       この勝負の最後までと言う事になるでしょう! では、早速バトルを
       始めます! ルールは、今まで四天王戦と同じです! フリーバトル、
       ノーアイテムで行います! だが今回はリングもあるので、場外しない
       ように注意してください! それでは…用意(レディー)…』
ササッ!! サトシとイエローのベルトからモンスターボールを出した。
アナウンサー『試合開始(ファイト)!!!』
サトシ「フシギダネ、君に決めた!!」
イエロー「行け、ピーすけ(バタフリー)!!」
フシギダネ「ダーネダネーーー!!!」
ピーすけ「フリーーー!!!」
アナウンサー『サトシ選手、フシギダネを繰り出し、イエロー選手はバタフリーを繰り
       出しました! 草は虫に対して相性悪いですが、果たしてどういう作戦で
       行くのか!?』
トミオ「サトシは虫に弱い草系を出すなんて…何考えてんだ!?」
リョウマ「あのバタフリーには虫と飛行系技を持ってる…いくら草系のフシギダネで戦う
     なんて無理だ…」
シュウ「いや、まだ分からない。 あいつ、相当何か考えてるそうだ…ここはしばらく
    見守るしかない…」
イエロー「ピーすけ、「眠り粉」!!」
ピーすけ「フリーーーーー!!!」
パラパラパラパラ!!! ピーすけは羽根から「眠り粉」をばら撒いた!
サトシ「そうはさせるか! フシギダネ、お前の息で吹き飛ばせ!」
フシギダネ「ダネ! ブーーー!!!」
ブファッ!!! フシギダネは息で全ての「眠り粉」を吹き飛ばした!
サトシ「よし! フシギダネ、「つるの鞭」で両羽根に直撃するんだ!」
フシギダネ「ダネフシャ!!」
シュルルルルル!!! バシッ!!! フシギダネの「つるの鞭」でピーすけの
両羽根が命中した!
ピーすけ「フリ!?」
イエロー「あ!!」
羽根が命中されたため、ピーすけはそのまま落ちて行く。
サトシ「よーし、今だフシギダネ! 「ソーラービーム」でぶちかませ!!」
フシギダネ「ダーーーネフシーーーーーー!!!」
バシューーーーーー!!! ドカーーーーーーン!!! フシギダネの種から撃ち放した
「ソーラービーム」はピーすけに命中した!
ピーすけ「フリ〜〜〜…」
イエロー「あ、ピーすけ!!!」
審判「バタフリー、戦闘不能!」
ワーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『おお、早い!! バタフリーいきなりダウンです!! まさか
       チャンピオンであるイエローのバタフリーがここまで一気にダウンする
       とは、すご過ぎます!! あの四天王戦時に活躍した事もあるあの
       バタフリーがサトシ選手のフシギダネに制圧! 正にサトシ選手、彼
       こそが我が選ばれし挑戦者です!!』
会長『ほっほっほ、これは楽しくなって来たわい!』
ラン「…あっさり負けちゃったわね?」
リン「やっぱりサトシ君は強〜い♪」
シュウ「おい、まだ勝負は決まってないんだぜ? サトシがこの先本当に勝てるか
    どうかも分からないんだ。 しっかり様子を見るんだ。」
ピカチュウ『最近真剣になって来たね、シュウ。 いつも間抜けな事ばかりしてたから…』
シュウ「………そう言うお前だって最近喋ってないくせに。」
ピカチュウ『うっ…;;;』
イエロー「さすがサトシさんのフシギダネ…僕のピーすけを倒せるとは、よく育てて
     いますね。 本当は強いんですけど、今のはちょっと油断しました。 けど、
     次は今のように簡単には行きませんよ! 行け、ゴロすけ(ゴローニャ)!」
ゴロすけ「ゴローーーニャ!!!」
アナウンサー『おお、イエロー選手はゴローニャを繰り出しました! シバ戦でも活躍
       して、見事に勝利したと言うあのゴローニャを出しました! しかし、
       ゴローニャは草系に対しては相性悪い! 果たしてどう言う戦略で
       行くのか!?』
サトシ「ほう、あの時のゴローンがゴローニャに進化したのか! まあ、進化したのは
    いいけど、そう簡単にはやられはしねえぜ! フシギダネ、「葉っぱ
    カッター」!!」
フシギダネ「ダネダネ!!」
シュシュシュシュ!! フシギダネは「葉っぱカッター」を撃ち放した!
イエロー「ゴロすけ、「丸くなる」!!」
ゴロすけ「ゴロ!!」
ゴロン! ゴロすけは「丸くなる」攻撃で、体を丸めた!
パキパキパキパキーン! そしてフシギダネの「葉っぱカッター」は、ゴローニャの
丸めた体に弾き飛ばされた!
イエロー「ゴロすけ、そのまま「捨て身タックル」!!」
ゴロすけ「ゴロニャーーーーー!!!」
ドカッ!!! ゴロすけは丸まったままフシギダネに「捨て身タックル」を食らわせた!
フシギダネ「ダネーーー!!!」
ドサ!! フシギダネは倒れた!
フシギダネ「ダネ〜〜〜…」
サトシ「ふ、フシギダネ!!」
審判「フシギダネ、戦闘不能!」
ワーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『素晴らしい!!! 草系の技を見事に防いだゴローニャ!! 正にその
       岩石のボディは鋼鉄のように固い! 正に無敵のボディです!! その
       おかげで見事にフシギダネを倒しました!!』
じいちゃん『うひょ〜、これはすごい事ぢゃ〜…』
イエロー「どうですサトシさん、僕のゴロすけの圧倒的なボディ! 以前とは違って
     鍛えられていますでしょ?」
サトシ「ああ、グレン島へ行く途中の時よりも強化してるようだな! 誉めてやるけど、
    ここまでは負けやしないぜ! ゼニガメ、君に決めた!」
ゼニガメ「ゼニーーー!!!」
アナウンサー『サトシ選手、ゼニガメを繰り出しました! 確かに岩系は水系に弱い! 
       しかし、イエロー選手のゴローニャは別かもしれません! 果たして
       これはどう言う戦いになってしまうのか!?』
イエロー「ゼニガメで行くんですね? まあ、それなら別に構いませんけど、この僕の
     ゴロすけに勝てますかな!? ゴロすけ、「岩落とし」!!」
ゴロすけ「ゴロニャーーーーー!!!」
ゴロゴロゴロゴロ!!! ゴロすけの体から「岩落とし」を繰り出し、それをゼニガメに
襲い掛かる!
サトシ「ゼニガメ、「水鉄砲」で全部弾き飛ばせ!!」
ゼニガメ「ゼニーーーーーー!!!」
ブシューーー!!! バシバシバシバシ!! ゼニガメの口から「水鉄砲」を撃ち放ち、
全ての「岩落とし」を弾き飛ばした!
アナウンサー『おお、さすがの威力! 「水鉄砲」で軽く「岩落とし」を弾き飛ばし
       ました! サトシ選手のゼニガメ、相当のパワーを持っております!』
サトシ「よし、そのままゴロすけに直撃だ!!」
ゼニガメ「ゼーーーーニ!!!」
ブシャーーーーーー!!! ゼニガメは「水鉄砲」でゴロすけに攻撃しようとする!
イエロー「そうはさせませんよ! ゴロすけ、「丸くなる」で防御だ!」
ゴロすけ「ゴロ!!」
ゴロン! バシャ!!! ゴロすけは「丸くなる」攻撃で攻撃から防いでいる。 効果は
抜群だが、ダメージは多くはなさそうだ。
アナウンサー『おや!? これはビクともしません!? さすがイエロー選手の
       ゴローニャ! 固い岩のボディで水から防いでいます!!』
イエロー「見ましたか、サトシさん! ゴロすけのボディは全ての攻撃から守れるだけ
     じゃなく、弱点からも完全防御が出来るんですよ! いくら水系技を使っても、
     無効のままですよ!」
サトシ「残念だけど、俺が何の為に水系ポケモンを出したのか分かっていないようだな?」
イエロー「え?」
サトシ「ゼニガメ、「水鉄砲」をやめろ! 今度は「ロケット頭突き」で決めるんだ!」
ゼニガメ「ゼニガーーー!!!」
ドカッ!!!! ゼニガメは「ロケット頭突き」で「丸くなる」中のゴロすけに攻撃した!
ピキッ!!! その直後、ゴロすけの岩のボディにひびがはえた!
イエロー「え!?」
サトシ「やっぱり! 確かにゴロすけのボディは全ての攻撃を防ぐ事が出来る固さが
    ある! けど弱点を余計に与え続ければ、そのボディの防御力が弱まるんだ!」
イエロー「何だって!?」
サトシ「よし、ゼニガメ! そのまま「メガトンパンチ」で決めろ!!!」
ゼニガメ「ゼーーーニーーーーーー!!!」
バキャッ!!!! ゼニガメは思いっきり「メガトンパンチ」でゴロすけを殴り倒した! 
しかもひびのはえた所を狙って急所に当たった!
ゴロすけ「ゴロ〜〜〜…」
イエロー「ご、ゴロすけ!!」
審判「ゴローニャ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『何と何となーーーんと!!! サトシ選手のゼニガメは固いボディを
       持ったゴローニャを見事に倒しました!! あの無敵な体を持った
       ゴローニャが負けてしまいました! さすが我が選ばれしトレーナー、
       サトシ選手! 素晴らしい戦略です!!』
アキハバラ『見事な戦略ですね!』
イエロー「…まさかゴロすけのボディを簡単に破れるなんて、サトシさんもすごいですね
     …そのゼニガメもすごいですね。 進化しなくても簡単にゴロすけを倒せた
     なんて…確かに進化しなくても上手く育てれば強くなります。 けど、それ
     ほどの強さでも僕の敵ではありません! 次はこの子で行きます! 行け、
     オムすけ(オムスター)!」
オムすけ「オムスターーー!!!」
アナウンサー『イエロー選手、ゼニガメと同じ属性を持たす水系ポケモンを繰り
       出しましたが、今度はあの伝説のポケモンオムスターを繰り出しました! 
       カンナ戦にも大活躍をしたポケモンでもあります! 果たしてどの水
       タイプのポケモンがこの勝負に残る事が出来るのか!?』
サトシ「そいつはもしかして…グレン島で再生したポケモンなのか?」
イエロー「ええ、その後特訓したかいがあって進化したんですよ! しかもこの子には、
     そのゼニガメとは比べ物にならないほどの強さを持っています! 果たして
     貴方なら、どう戦いますか!? オムすけ、「水鉄砲」!!」
オムすけ「オムーーー!!!」
ブシューーーーーー!!! オムすけの口から「水鉄砲」を撃ち放った!
サトシ「それならこっちも「水鉄砲」だ!!」
ゼニガメ「ゼニューーーーーー!!!」
ブシューーーーーー!!! ゼニガメの口から「水鉄砲」を撃ち放った!
バシャッ!!! ゼニガメとオムすけの攻撃が互角に命中した!
イエロー「やりますね、サトシさん! でも次はどうですか!? オムすけ、「刺
     キャノン」!!」
オムすけ「オムムーーー!!!」
ドビュドビュドビュドビューーーン!!! オムすけの貝殻から「刺キャノン」を撃ち
放った!
サトシ「ゼニガメ、「殻に篭る」で防御だ!!」
ゼニガメ「ゼニ!!」
コロン!! バキバキバキバキュン!! ゼニガメは「殻に篭る」をし、オムすけの攻撃
から防いだ!
アナウンサー『ゼニガメ、見事に攻撃からプロテクト! 自分の体力を無事に防御
       しました!』
イエロー「貴方のゼニガメ、よく鍛えていますね!」
サトシ「お前のオムすけもなかなか鍛えているぜ!」
イエロー「まあ、ここまで誉めてくれて感謝しますが、誉めたぐらいでもこのまま
     勝たせる訳には行きませんよ! オムすけ、「突進」だ!!」
オムすけ「オムスターーーーーー!!!」
ダッ!!! オムすけは「突進」を仕掛けて、ゼニガメに襲い掛かる!
サトシ「そうはさせるか! ゼニガメ、「メガトンパンチ」で殴り飛ばせ!!」
ゼニガメ「ゼーーーニーーーーー!!!」
イエロー「…!! 今だ、オムすけ! そのまま噛み付け!!」
ガブ!!! オムすけは命令通り、ゼニガメの「メガトンパンチ」を噛み付いた!
ゼニガメ「ゼニ!?」
サトシ「な!?」
アナウンサー『おーーーっと!? 何とイエロー選手のオムスター、見事にゼニガメの
       「メガトンパンチ」を口で防ぎました!! かなり痛そうですが、見事に
       ダメージを与えずに済みました!』
イエロー「よし、オムすけ! そのままゼニガメを「ハイドロポンプ」で飛ばすんだ!!」
オムすけ「オッムーーーーーーー!!!」
ドバーーーーーーー!!! オムすけの口から「ハイドロポンプ」を撃ち放ち、
ゼニガメを遠くへ飛ばした!
ゼニガメ「ゼニーーーーーーー!?」
ドサ!!! ゼニガメはそのまま場外へと飛ばされた!
サトシ「げっ!! ゼニガメ!?」
審判「ゼニガメ、場外!」
ワーーーーーーーーーーーー!!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『おーーーっと!! ゼニガメ、「ハイドロポンプ」で場外に落とされ
       ました!! これは残念ながらゼニガメはアウトです!! さすが
       イエロー選手! 良い作戦を作りました!!』
オーキド『イエロー君もなかなかやるのう。』
ゼニガメ「ゼニーーー…」
サトシ「…気にするな。 お前はよくやったよ。 最後までサンキューな! さ、
    ボールに戻って休んでってくれ!」
サトシはゼニガメをモンスターボールに戻した。
サトシ「さすがだな、イエロー。 まさかあそこでゼニガメの「メガトンパンチ」を口で
    防げたとは、思わなかったぜ。 少しは腕が上がったようだな?」
イエロー「まあ、それほどでしょうかね。 僕だって作戦立てるの得意ですから。」
サトシ「良く言うな。 けど、今度は簡単には行かせないぜ! ピジョン、君に決めた!!」
ピジョン「ピジョーーーン!!!」
アナウンサー『サトシ選手、ピジョンを繰り出しました! さすがに水系は空中戦には
       向いておりませんが、果たしてこの勝負はどう言う結末になるのか!?』
イエロー「ピジョンで行くんですね? まあ、それも良いですが、このまま勝たせません
     よ!! オムすけ、「冷凍ビーム」!!」
オムすけ「オッムーーーーーーーーー!!!!」
バシューーーーーーー!!! オムすけの口から「冷凍ビーム」を撃ち放した!
サトシ「ピジョン、「高速移動」で回避だ!!」
ピジョン「ピジョ!!」
シュシュシュシュン!!! ピジョンは「高速移動」で攻撃を避け続けた。
アナウンサー『おーーーっと、ピジョンは「高速移動」で無事回避しました! あのまま
       苦手な氷系技を食らってしまったら、あっという間にダウンする所で
       ありましょう!』
イエロー「やりますね、サトシさん! けど次はどうでしょうか!? 「刺キャノン」だ、
     オムすけ!!」
オム「オムオムーーーー!!!」
ドンドンドンドン!! オムすけの貝殻から「刺キャノン」を撃ち放った!
サトシ「…! 待ってたぜ、この瞬間! ピジョン、「吹き飛ばし」で反撃だ!!」
ピジョン「ピジョジョジョジョジョーーーーー!!!」
バサバサバサバサ!!! ピジョンは「吹き飛ばし」で「刺キャノン」の動きを止めた!
ドビューーーーー!!! そして「刺キャノン」は「吹き飛ばし」の風力で、オムすけに
撃ち戻った!
オムすけ「オム!?」
チクチクチクチク!!! 撃ち返って来た「刺キャノン」はオムすけに命中した!
オムすけ「オムムムム!!!」
イエロー「あ!!」
アナウンサー『おお、これは見事な作戦!! 「吹き飛ばし」で「刺キャノン」を撃ち
       返しました!! そのおかげでオムスターは自分の攻撃でダメージを
       与えました!!』
サトシ「よし、今だピジョン!! 「電光石火」でとどめだ!!」
ピジョン「ピッジョーーーーーーーン!!!」
ドカッ!!! ピジョンは「電光石火」でオムすけに攻撃した!
オムすけ「オム〜〜〜…」
イエロー「お、オムすけ!!」
審判「オムスター、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『やりました、サトシ選手! 見事にあのオムスターを制圧させました! 
       見事な作戦を立てながら、今でも勝ち続きます!』
リン「サトシ君ファイトーーー!!!」
ラン「イエローもがんばってるわね?」
アオイ「二人ともよくがんばってるわ! ねえ、グリーン。 今回の勝負、きっと
    サトシが勝つと思うかしら?」
グリーン「…まだ分からない。 実力はイエローと互角だが、意志はかなりサトシの方が
     強まっている。 しかし戦力と知力はイエローの方が上目だ。 どちらが
     勝つかは、まだ分からない…けど、それ以上もする正しい心を持つサトシなら、
     きっと勝てるかもしれない…俺の予想が正しければな…」
イエロー「…まさか「吹き飛ばし」で反撃するとは思いませんでしたよ。 なかなか良い
     作戦を立てましたね。」
サトシ「ヘッ、まだまだこれからだぜ! 今度こそは本気を出してみるんだな、
    イエロー!」
イエロー「はい!」

遂にイエローとの最終戦が始まった今、激しいバトルが繰り広げる! 果たして誰がこの
戦いに勝ち残る事が出来るのか!? その答えは、次回へ続く!
続くったら、続く!