…ここはセキエイ高原へ辿る勝利への道、チャンピオンロードの入り口。 その入り口
には携帯テレビで最終戦試合を見ていた警備員がいた。
警備員「いよいよ最後か…この仕事もまたおさらばになるんだな…まあ、最後の最後まで
    この試合を見とくか! いい思い出を残せそうだし!」
トッ…トッ…トッ…トッ… その時ある影が警備員に鈍く近づいた。 その後警備員は
それを気付いた。
警備員「…! …!? き、君…!?」

ポケットモンスター小説版
157話 ポケモンリーグ最終戦!(後編)

ワーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出していた。
そう、ここはセキエイ高原のセキエイスタジアム、或いは「ポケモンスタジアム」とも
呼ぶ。 ここでサトシとイエローが最終戦で戦っていた。 そう、前回サトシが全ての
四天王を倒し終わった後、リーグチャンピオンであるイエローと戦っていたのだ。 
そして今、彼らの激しいバトルが続いている。 果たして今回は誰が勝つのか? 
サトシか? それともイエローか? 真のポケモンリーグファイナルバトルが今、
始まろうとする!

アナウンサー『見てください、この盛り上がる大歓声を! ポケモンリーグの真の
       ファイナルバトルが、まだまだ続いています! 今の所サトシ選手は
       ピジョンでイエロー選手のオムスターを倒して、両者のポケモンは
43
       になりました! 果たしてどのトレーナーがこのバトルステージに生き
       残るのか!? この激しいバトルは今でも爆発しそうです!!』
1「サトシ、がんばれーーー!!!」
2「イエロー、負けるなーーー!!!」
3「サトシ君、がんばってーーー!!!」
4「イエローちゃんがんばれーーー!!!」
ケン「さすがにすげえ応援だな…バラバラに応援してるぜ…」
ユウキ「それこそサトシ君とイエロー君の人気が高いって証拠ね。」
マサユキ「対したもんやな、サトシもイエローも…ホンマ敵わへんほどや…」
ユウタ「けど、やっぱり誰が勝つ事になるんだろうな? サトシだといいんだけど…」
シンジ「分からねえな…イエローもなかなか上手いし…」
アークスト「お前達、サトシを信じろ。 サトシを信じるためにここに来たんだろ? 
      奴の実力とその心を信じろ。 そうすれば、サトシはきっと勝てる…
      絶対にな…」
ココナッツ「…そうね、サトシ君を信じないと、何も出来ないもんね!」
ピース「そうですよね〜。 最後まで応援しましょう〜。」
ウンディーネ「そな早速応援しようやーーー!!!」
その時ウンディーネがずいっと出て来た!
ピース「うわっ!?」
ウンディーネ「ダーリンダーリンがんばるんやーーー!!! ウチ愛込めて応援してる
       でーーー!!!」
サラマンダー「兄貴、がんばれーーー!!! 力尽くで行けーーー!!!」
マサトシ「…何やねん、いきなり…」

―一方ロケット団―

ムサシ「ジャリボーイもなかなかやるけど、あの麦藁帽子のジャリボーイもなかなか
    やるわね。」
コジロウ「ジャリボーイ、本当に勝つ事が出来るのか?」
ヤマト「見守るしかないわね。」
コサブロウ「ここまで来てから見守るしかない!!」
サノスケ「そう! 当然勝つに決まってる!」
ゴエモン「俺達がそう望んでいる限り!」
ハンゾウ「ジャリボーイは負けやしないぜ!!」
ニャース「けどそれ応援じゃニャいのか…?」

―バトルステージ―

イエロー「オムすけを倒したのは誉めますけど、今度はそう簡単には行きませんよ! 
     行け、ドドすけ(ドードリオ)!!」
ドドすけ「ドーーードリオ!!!」
アナウンサー『イエロー選手、ドードリオを繰り出しました! さて、この同じ飛行
       タイプのポケモンで、試合の流れはどう変わるか!?』
サトシ「ドードリオか…よし! ピジョン、「空を飛ぶ」だ!!」
ピジョン「ピジョ!!!」
バサッ!!! ピジョンは大空高く飛び上がった!
イエロー「…!!」
サトシ「ドードリオは羽根がないため空を飛べない! 大空高く飛び上がればこっちの
    もんさ!!」
イエロー「…どうやら僕のドドすけを甘くみてますね?」
サトシ「何?」
イエロー「ドドすけ、大空高く「跳び」上がれ!!!」
ドドすけ「ドドーーーー!!!」
ダッ!!! ドドすけは大空高く跳び上がった!
サトシ「な!?」
アナウンサー『うおおお!? ドードリオ、大空高く跳び上がりました!! しかも見て
       ください、このジャンプ力!! 物凄く高過ぎてピジョンの方へ近づいて
       行きます!!』
イエロー「ドドすけ、そこで「ドリル嘴」!!!」
ドドすけ「ドードリオーーー!!!」
ギュルルルルルル!!! ドカ!!! ドドすけは「ドリル嘴」でピジョンに攻撃した!
ピジョン「ピジョ!?」
ヒュルルルル!!! さっきの衝撃で、ピジョンはそのまま落ちて行く!
イエロー「よーし、ドドすけ! とどめの「トライアタック」!!」
ドドすけ「ドードーーーーー!!!」
ドビューーーー!!! ドカーーーーーン!!! ドドすけの嘴から「トライアタック」
を撃ち放ち、ピジョンに命中した!
ドサッ!!! そしてピジョンはそのまま地面に落ちた!
ピジョン「ピジョ〜〜〜…」
サトシ「ぴ、ピジョン!?」
スタッ!! ドドすけは地面に着陸した。
審判「ピジョン、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した!
アナウンサー『おお、何と言うクイックフィニッシュ!? ドードリオの「トライ
       アタック」で見事にピジョンを倒しました!! イエロー選手、見事な
       作戦!! これでお互い
33になりました!!』
会長『いやー、ドードリオのジャンプ力もさすがのもんじゃった! すごかったぞい!』
ウォール「ひぇ〜…あのドードリオもなかなかな物でござるな…」
ピスタチオ「あんなジャンプ力さえあれば、もう一気に攻撃回避ですね…」
サトシ「…まさかお前のドドすけにあんなジャンプ力があったなんて…
    知らなかったよ…」
イエロー「まあ、僕のドドすけの得意なのは、走りだけじゃありませんからね!」
サトシ「ヘッ、良く言うぜ! そっちがそうならばこっちはこいつで行くぜ! ゴースト、
    君に決めた!」
ゴースト「ゴーーースゴスゴス!!」
アナウンサー『サトシ選手、ゴーストを繰り出しました! 確かにゴースト系は
       ノーマル系に強い! 果たしてどう言う作戦を立てて戦うのか!?』
イエロー「ゴーストですか…まあ、ノーマル系でもある僕のドドすけには強いですが、
     こちらにはノーマル以外の技を持っていますからね!! ドドすけ、「ドリル
     嘴」!!」
ドドすけ「ドッリオーーーーー!!!!」
ギュルルルルルル!!! ドドすけは「ドリル嘴」で攻め込む!
サトシ「させるか!! ゴースト、「影分身」だ!!」
ゴースト「ゴス!」
シュン!!! スカッ! ゴーストは「影分身」で姿を消し、ドドすけの攻撃が外れた!
ドドすけ「ド!?」
シュン!!! その後ゴーストはドドすけの後ろへ現れた!
アナウンサー『おーーーっと、ゴーストがドードリオの後ろへ移動しました!!』
イエロー「…ドドすけ、上だ! 跳び上がれ!!」
ドドすけ「ドド!!」
ダッ!!! ドドすけは上まで跳び上がった! そう、なぜならもう一体のゴーストが
ドドすけの上にいるのだ!
サトシ「…!!!」
アナウンサー『うおおお!? こ、これは!? ゴースト
2匹もいますぞ!? これは
       一体どう言う事だ!?』
イエロー「やっぱり、これは罠だったようですね? 背後にいたあのゴーストは恐らく
     ニセモノである「身代わり」。 隙を狙ってニセモノを打てば、「自爆」して
     しまう。 ドドすけが戦闘不能になり、本物のゴーストが現れば、その
     ゴーストの勝ちとなる…ですよね? そんな作戦、もうとっくに見破れて
     いますよ!! ドドすけ、「ドリル嘴」で行け!!」
ドドすけ「ドドーーーーー!!!」
ギュルルルルルル!!! ドドすけは「ドリル嘴」で攻め込んで行く!
サトシ「…残念だけど、裏の裏だ!! ゴースト、「怪しい光」!!」
ゴースト「ゴーーースト!!!」
カッ!!! ゴーストの目から「怪しい光」を放った!
ドドすけ「ド………!?」
グサグサグサ!!! ドドすけは混乱してしまい、「ドリル嘴」を自分に攻撃した!
ドドすけ「ドー!?」
イエロー「あ、しまった!!」
サトシ「よし、ゴースト! そのまま「ナイトヘッド」!!!」
ゴースト「ゴーーーストーーーー!!!」
バシューーーーー!!! ドカーーーン!!! ゴーストの「ナイトヘッド」でドドすけ
を上空から撃ち落した!
ドサッ!!! そしてドドすけはそのまま地面に落ちた!
ドドすけ「ド〜〜〜…」
イエロー「ど、ドドすけ!!」
審判「ドードリオ、戦闘不能!!」
ワーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これはすごい!! 「怪しい光」でドードリオを惑わし、「ナイトヘッド」
       でフィニッシュしました! さすがサトシ、見事なトラップを
       考えました!!』
じいちゃん『うひょ〜、そう言う作戦もあったとはのう!』
ブルーザー「サトシのゴーストもなかなかやるな!」
クリスティ「このまま活躍すれば、サトシも勝てる事が出来るわね!」
カルロス「まあ、それをちゃんと見守る事だな…」
イエロー「…まさかトラップの裏にもう一つのトラップがあったなんて…気付きません
     でした…サトシさんもなかなかこう言う作戦を作るの上手いですね。 けど、
     さっきのは引っ掛かってしまいましたが、今度こそは本気に勝たせて
     もらいますよ!! 行け、バナすけ!!」
バナすけ「バーーーナ!!!」
アナウンサー『イエロー選手、フシギバナを繰り出しました!』
イエロー「バナすけ、「葉っぱカッター」でゴーストを惑わせ!!」
バナすけ「バーナーーーーー!!!」
パラパラパラパラ!!! バナすけの花から「葉っぱカッター」をたくさんばら撒き、
それをゴーストに包ませた!
ゴースト「ゴス!?」
「葉っぱカッター」に包まれたゴーストは、周囲を見当たる事が出来ない!
サトシ「な!?」
イエロー「よーし、バナすけ! そのままゴーストに「ソーラービーム」だ!!!」
バナすけ「バーーーナーーーーーーーー!!!」
ドビューーーーーーン!!! ドカーーーーーーーン!!! バナすけの花から
「ソーラービーム」をゴーストに撃ち放した!
ゴースト「ゴ〜〜〜ス…」
サトシ「あ、ゴースト!!」
審判「ゴースト、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これは驚き!! 「葉っぱカッター」を攻撃だけではなく、幻惑にも
       使う事が出来るとは、イエロー選手、なかなかの戦術です!!』
アキハバラ『これはいい物を見ましたね…』
アナウンサー『さて、現在の所、両者の残るポケモンは
22! バトルの大詰めへと
       向かえております! さて、サトシ選手は次にどのポケモンを繰り出す
       のか!?』
サトシ「…「葉っぱカッター」をあのように使えるなんて…知らなかった…それ、前から
    分かった物なのか?」
イエロー「ええ、特訓中に偶然起こった物ですから!」
サトシ「…まさかそこまでやれる事が出来たなんて、思わなかったぜ。 まあ、そっちが
    そうならばこっちも本気で行くぜ!! ピカチュウ、君に決めた!」
ピカチュウ「ピカー!!!」
アナウンサー『サトシ選手、愛用となるピカチュウを繰り出しました! だが相手が草系
       であるため苦戦する所! 果たしてどのような戦略でこのバトルが進むの
       か!?』
イエロー「ファーストポケモン同士で戦うのですか。 ならばそう行きましょう。 けど、
     相手がピカチュウでも、僕は決して油断はしませんからね! バナすけ、
     「どくどく」攻撃!!」
バナすけ「バーナーーーーーー!!!」
ブシャーーーーー!!! バナすけの花から「どくどく」を出した!
サトシ「ピカチュウ、「電気ショック」で打ち消せ!!」
ピカチュウ「ピーーーカチュウ!!!」
ビリリリリリリリ!!! ピカチュウは「電気ショック」で「どくどく」を打ち消した!
イエロー「やりますね? なら次はどうでしょう!! バナすけ、「地震」攻撃!!」
バナすけ「バーーーナ!!!」
サトシ「や、やばい!! ピカチュウ、ジャンプで避けろ!!」
ピカチュウ「ピカ!!」
ダッ!!! ドーーーーーーン!!! ピカチュウはバナすけが引き出した「地震」を
ジャンプで避けた!
イエロー「…どうやらこのような技を出しても受けませんね? けど、今の状態だと隙
     だらけですよ!! こうなったら例の技を繰り出します! バナすけ、
     「葉っぱカッター」でピカチュウを惑わせろ!!」
バナすけ「バナ!!!」
パラパラパラパラ!!! バナすけの花から「葉っぱカッター」をばら撒き、それを
ピカチュウに包ませた!
ピカチュウ「ピッ!?」
尻尾だけはみ出ているが、「葉っぱカッター」に包まれたピカチュウは周りを見当てる事が
出来ない!
サトシ「あ!!」
アナウンサー『おーっと!! またあの技を繰り出しました!! ピカチュウ、
       絶体絶命のピンチです!!!』
イエロー「これで終わりです!! バナすけ、「ソーラービーム」だ!!!」
バナすけ「バーーーナーーーーーーーーー!!!!」
ドビューーーーーーーー!!!! ドカーーーーーーーン!!! バナすけの花から
「ソーラービーム」を撃ち放ち、「葉っぱカッター」に包まれたピカチュウに命中した!
カスミ「ああ、ピカチュウも!?」
コゴロウ「いや、待て! 何か違う!」
カスミ「え!?」
そう、攻撃の衝撃で葉っぱが散らばった後、気付けばそこにはピカチュウがいなかった!
イエロー「え!?」
アナウンサー『おーーー!? これは一体どう言う事だ!? ピカチュウは突然と
       消えました!!』
カスミ「いない!?」
ブレイク「おい、あそこだ!!」
イエロー「え!?」
イエローは見上げたら、何とバナすけの真上にピカチュウがいた!
サトシ「よし、ピカチュウ! そのまま「雷」でぶち落とせ!!!」
ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーーー!!!」
ドカーーーーーーーーン!!!! ピカチュウは「雷」をバナすけに攻撃した!
バナすけ「バナ〜〜〜…」
イエロー「ば、バナすけ!!」
審判「バナすけ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『これは何と言うフィニッシュ技!! 自ら違う場所に現れたピカチュウは
       「雷」でフシギバナを倒しました! 正にマジックのような瞬間です!!』
オーキド『ほっほう、これは見事な戦略じゃのう? サトシ君もなかなかやるもんじゃ!』
イエロー「ど、どう言う事ですか…!? どうやって、バナすけの結界を…!?」
サトシ「お前気付かなかっただろ? ピカチュウが葉っぱの嵐に包まれる時。 あの時
    ピカチュウの尻尾がはみ出てたんだよ!」
イエロー「ピカチュウの尻尾!?」
サトシ「ピカチュウの尻尾は周囲の気配を感じ取れる役割を持っているんだ。 結界の中
    でも尻尾だけでもはみ出ていれば、簡単に気配を感じ取れる事が出来るんだよ!」
イエロー「と言う事は…ピカチュウは尻尾でバナすけの攻撃反応を感じて…「電光石火」
     か「高速移動」で瞬間的に脱出したと言う訳ですね? しかも、「ソーラー
     ビーム」に命中する直前に…!」
サトシ「ま、そう言う事だ!」
イエロー「…さすがですよ、サトシさん…本当にさすがですよ…そんな事には
     気付きませんでしたよ、僕…サトシさん、貴方はさすがすごいです。 ここ
     まで来るほど、僕の予想にはありませんでした。 貴方の強さはさすがの物
     です。 けど、その強さは本物とは認めてませんからね! この勝負、僕の
     勝ちになります! もちろん、最後であるこの子(ポケモン)にかけて! 
     見せてあげましょう、リーグチャンピオンの真の強さと言う物を!! 行け、
     ブイすけ!!」
ブイすけ「ブイーーー!!!」
アナウンサー『イエロー選手、最終的にイーブイを繰り出しました!』
リン「あら〜、可愛い〜♪ けどあのままだとサトシ君勝っちゃうかもね!」
ゼトラ「いや、あの生態をなめてちゃ行けねえ…」
リン「え?」
ゼトラ「イーブイ(あいつ)の強さは半端じゃない…ただには見えないポケモンだ。 
    俺には分かる、サトシは前そいつで苦戦した事があるからな…」
リン「…そんなに強いの?」
ゼトラ「見れば分かる。」
サトシ「イーブイか…こいつだけは油断しない訳だ…」
イエロー「さあ、サトシさん! 僕のブイすけでどう戦います?」
サトシ「…ピカチュウ、「
10万ボルト」だ!!」
ピカチュウ「ピーーーカーーーチュウーーーーーーーーーーー!!!」
ビリリリリリリリリリリリ!!! ピカチュウは「
10万ボルト」をブイすけに撃ち放った!
イエロー「そんな技は僕のブイすけには通用しませんよ! ブイすけ、「砂欠け」!」
ブイすけ「ブイ!!」
ドサーーー!!! ブイすけは「砂欠け」で電撃を打ち消した!
サトシ「な!?」
イエロー「ブイすけ、次は「突進」攻撃!!」
ブイすけ「ブイ!!!」
サトシ「何の!! ピカチュウ、こっちも「突進」だ!!」
ピカチュウ「ピーーカーーーー!!!」
ブイすけとピカチュウは「突進」攻撃を仕掛ける! が…!
イエロー「…ブイすけ、「気合だめ」だ!!」
ブイすけ「ブイーーーー!!!」
ビュオーーーーー!!! ブイすけは「気合だめ」を発揮し、突然スピードが高くなった!
ピカチュウ「ピカ!?」
サトシ「何!?」
ドカッ!!!! そしてブイすけは先制攻撃にピカチュウを突き飛ばした! しかも
急所に当たった!
ピカチュウ「ピカーーー!!!」
ドサッ!!! そしてピカチュウはそのまま倒れた。
ピカチュウ「ピカ〜〜〜…」
サトシ「ぴ、ピカチュウ!!」
審判「ピカチュウ、戦闘不能!」
ワーーーーーーーーー!!!! 観客達は大きな歓声を出した。
アナウンサー『おお、これは見事な一撃!! イーブイが「突進」の最中に「気合だめ」
       でパワーを高め、そのままピカチュウにヒット!! イエロー選手、
       さすがに強い! このままだと永遠にチャンピオンの座を持たす
       でしょう!!』
会長『ひゃー、あれはいい仕事しとるのー!』
リン「…うそ…強い…。」
ラン「信じられないほど、強い…見た目とは違って…」
ゼトラ「…だから甘くみちゃいけねえんだ…」
タイチ「うわー、やっぱりあのイーブイすごいよ!!」
ゼトラ「…そっちには憧れてる奴がいるがな…」
リン・ラン「………(汗)」
アナウンサー『さあ、両者共残るポケモンは
1匹ずつ! いよいよ最後の決定戦が
       行われます! 果たして、どのトレーナーがチャンピオンの座を手に
       するのか!? 同じマサラタウントレーナーのサトシ選手か!? 
       それともイエロー選手か!? さあ、いよいよポケモンリーグの
       クライマックスが始まります!!! サトシ選手、最後にどのポケモンを
       繰り出す!?』
サトシ「大丈夫か、ピカチュウ!?」
ピカチュウ「ピカ…」
サトシ「よかった…」
その後サトシは、顔を上げてイエローを見詰めた。
サトシ「…俺のピカチュウをあのように倒せたなんて…お前のイーブイ、よく鍛えている
    みたいだな…」
イエロー「それはそうですよ。 僕のイーブイは進化していなくても、これでも
     強いんですよ! 何せ僕が一生懸命信頼、友情と愛情込めて育てたポケモン
     ですから!」
サトシ「…フッ、俺と同じだな、お前は…前からずーっと…ますます本格的になって
    きたぜ! イエロー、今度はどちらが立派に信頼、友情と愛情を込めてポケモン
    を育てられたか、最終判断戦でも行こうぜ!!」
イエロー「…いいでしょう、今は決定戦ですからね! どちらが立派にポケモンを育て、
     どちらがこのリーグの真のチャンピオンになるか、戦いましょう!」
サトシ「そう来なくちゃな! シャワーズ、お前は戦えるか!?」
シャワーズ「気合オッケーだよ!」
サトシ「よーし! イエロー、今度は俺の切り札で行くぜ!!! シャワーズ、君に
    決めた!!!」
シャワーズ「オーーーッス!!!」
アナウンサー『サトシ選手、最後にシャワーズを繰り出しました! さあ、遂に最後の
       一匹が出揃いました! この二匹の内、どちらが奇跡を起こし、我が
       最大のチャンピオンへと認められるのか!? 真のラストバトル、今から
       始まります!!!』
アシュラ「イーブイとその進化系の戦いでござるな…」
デルヴァ「サトシがこれに勝てれば、奴はチャンピオンとして認められるんだな?」
アークスト「分からない…ただあのイーブイの腕はどれほどの物なのか、じっくり拝見
      しなければな…見ての通り進化していないが、よほどの強さはある。 
      それなりにサトシはどのようにシャワーズを使ってそれを対抗出来るか…」
カスミ「サトシ…」
イエロー「シャワーズで行きますか…ファーストポケモンの最終決戦で行くんですね?」
サトシ「まあ、そう言う事だ! けどイエロー、悪いけど、この勝負俺が貰ったぜ!! 
    シャワーズ、「水鉄砲」だ!!」
シャワーズ「ラジャー! ブーーーー!!!」
バシューーーーー!!! シャワーズの口から「水鉄砲」を撃ち放した!
イエロー「ブイすけ、「スピードスター」!!」
ブイすけ「ブイーーーーー!!!」
シュシュシュシュ!!! バシュバシュバシュバシュ!!! ブイすけが撃ち放した
「スピードスター」は「水鉄砲」を互角に打ち消した!
イエロー「ブイすけ、「突進」攻撃!!」
ブイすけ「ブイ!!」
サトシ「ならこっちは「ロケット頭突き」だ!!」
シャワーズ「でやーーー!!!」
バキッ!!! ブイすけの「突進」とシャワーズの「ロケット頭突き」は互角に命中した!
イエロー「ブイすけ、その内に「噛み付く」攻撃!!」
ブイすけ「ブイ!!!」
ガブ!!! ブイすけはシャワーズに「噛み付く」攻撃をした!
シャワーズ「いた!!」
サトシ「シャワーズ、「水鉄砲」で反撃だ!!」
シャワーズ「こんのーーー!!!」
ブシャーーー!!! シャワーズは「水鉄砲」でブイすけに攻撃した!
ブイすけ「ブ!?」
ブイすけは一瞬にシャワーズから離れた。
イエロー「やりましたね! ブイすけ、こちらも「スピードスター」で反撃!!」
ブイすけ「ブーイーーーー!!!」
シュシュシュシュ!!! ブイすけは「スピードスター」でシャワーズを攻撃している!
シャワーズ「いたたたたた!!!」
サトシ「シャワーズ、「バブル光線」!!」
シャワーズ「はーーーーーーー!!!」
ブクブクブクブク!!! シャワーズの口から「バブル光線」を撃ち放した!
ブイすけ「ブイーーー!!!」
イエロー「ブイすけ、「物真似」!!」
ブイすけ「ブイーーーーー!!!」
ブクブクブクブク!!! ブイすけは「物真似」で口から「バブル光線」を撃ち放した!
シャワーズ「うわっ!!」
サトシ「シャワーズ、「オーロラビーム」!!」
シャワーズ「はーーーーーーーーーー!!!」
バシューーーーーーーー!!! シャワーズの口から「オーロラビーム」を撃ち放した!
ブイすけ「ブイ!!!」
ワーーーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は激しく歓声を出していた。
アナウンサー『これは何と言う激しい戦い! お互い様ぶつかり合っているため、
       どちらがやられるか、どちらが立ち残るか分かりません! この激しさは
       今でも観客中に広がっています!!』
ブルー「すごい戦い…サトシもイエローもすご過ぎるわ…」
シゲル「俺と戦った時と同じぐらいだな…」
ヒロシ「けど、お互いぶつかり合ってるだけだけど、このまま引き分けになったりは
    しないかな?」
コゴロウ「分からない…どちらかの力が上ならば…」
カスミ「……………」

―一方ロケット団―

ムサシ「ジャリボーイ、あんな奴に負けるんじゃないわよ!!」
コジロウ「男なら根性で行けーーー!!!」
ヤマト「負けたらただじゃおかないわよ!!!」
コサブロウ「そうだ!! 必勝を目指せ!!!」
サノスケ「ファイヤーだ、ファイヤー!!!」
ゴエモン「行けー、ジャリボーイ、行けーーー!!!」
ハンゾウ「言っとくが、これは応援じゃないからな!!!」
ニャース「どっちも応援だニャ!!!」

―バトルステージ―

ブイすけ「ブイ…ブイ…」
シャワーズ「はぁ…はぁ…」
アナウンサー『さあ、両者共ばてております! どちらか先に攻撃すれば、そのポケモン
       の勝ちとなるでしょう! しかし、後もう少しで戦える気力が失せそう
       です! 果たして、どちらがこのバトルステージに立ち残る事が出来る
       のか!?』
サトシ「…遂にここまで来たようだな…」
イエロー「ええ…もう、何もかも…」
サトシ「…お前、本当に強くなったな…見ない内に…」
イエロー「…貴方も会わない内に、すごくなりましたね…」
サトシ「ああ…けど、今は違う…」
イエロー「そう…今はどちらがチャンピオンになるか決める時…」
その時、サトシとシャワーズはお互い見詰め合い、サトシはシャワーズにフッと笑んだ。 
シャワーズはそれを見て、笑み返した。
サトシ・イエロー「この勝負…俺(僕)が取る!!!」
イエロー「ブイすけ、「気合だめ」だ!!」
ブイすけ「ブイーーーーーー!!!」
ブイすけは「気合だめ」でパワーを高めさせた。 その最中、イエローはサトシに
見上げた。
イエロー「え!?」
イエローは何かを感じた。 そう、サトシとシャワーズのあの安心感。 ワタルと戦った
時と同じ安心感。 そんな彼らを見ていたイエローは、ふと不安を感じていた。
イエロー「(な、何…これ…!? お互いの気配が全く感じない…!? 安心してるように
     見えるけど、全く隙が見えない…! 動きまでも読めない…!? 完璧に落ち
     着いている!? こ、これって…一体!?)

ハナコ「あ…!」
ハナコはサトシの冷静な後姿を見た後、何かの幻が見えた。 目の錯覚なのか、彼女だけ、
何かが見えた。 そう、その幻の正体は、サトシの父親である、ツネカズであった…
ハナコ「(…似てる…ツネカズさん(あの人)に似てる………)」

イエロー「ハッ!!」
イエローは我に戻り、頭を振らした。
イエロー「…ブイすけ、とどめの「電光石火」!!」
サトシ「シャワーズ、こちらもとどめの「電光石火」!!」
ブイすけ「ブイーーーーーーーー!!!」
シャワーズ「てやーーーーーーーー!!!」
ドカッッッ!!!!!!!!! お互いの「電光石火」は互角に命中した!
サトシ・イエロー「……………」
カスミ達「……………」
ロケット団「……………」
シャワーズ・ブイすけ「……………」
ドサッ!!! その後シャワーズとブイすけは倒れ落ちた!
全員「!!!」
アナウンサー『おーーーっと!!! シャワーズとイーブイはお互い倒れ落ちました!! 
       これはもしかして引き分けか!?』
イエロー「ブイすけ!!!」
サトシ「シャワーズ!!!」
ピカチュウ「ピカカー!!!」
審判「……………」
審判は倒れた
2匹に近付ける。 と、その時…!
審判「…!?」
シャワーズ「……………う………く……」
全員「!!!」
シャワーズは必死に立ち上がろうとする。 自分の痛みを超えながら、必死に…そして
完璧に立ち上がった後、シャワーズはサトシの方へ振り向き、明るく微笑んだ。
シャワーズ「………サトシ…僕……勝ったよ…!」
審判「………イーブイ、戦闘不能!!! よってこの試合、サトシ選手の勝ち!!! 
   そしてリーグチャンピオンは、サトシ選手の決定です!!!」
ワーーーーーーーーーーーーーー!!!!!! 観客達は大きく喜びに歓声を出した。
アナウンサー『や、や、やりました!!! サトシ選手、リーグ制覇をしました!!! 
       サトシ選手のシャワーズ、見事にあの手強いイエロー選手のイーブイを
       制圧しました!!! これで我が選ばれし挑戦者、勇崎 智(ユウザキ 
       サトシ)選手は、今回ポケモンセキエイリーグの真のチャンピオンと
       なりましたーーー!!! おめでとうございまーーーーーーす!!!!』
会長『ほっほっほ…これは…興奮したわい…』
じいちゃん『うっひょっひょっひょ! さすが面白かった戦いぢゃ!!』
アキハバラ『胸、ドキドキしましたよ…サトシ君おめでとう!!』
オーキド『うむ…サトシ君…よくがんばったのう…よくがんばった…!』
カンナ『サトシ君、本当によくがんばったわ…』
シバ『俺の思ったとおりだった…よくがんばったぞ、サトシ!』
キクコ『さすがだね、サトシ…よくがんばったよ!』
ワタル『…サトシ、信じてたぜ…よくがんばった…チャンピオンおめでとう!』
カスミ「や、や、やったーーー!!! サトシがチャンピオンになったーーー!!!」
ブルー「よかったね、カスミ! サトシがチャンピオンになれて!!」
マロン「ホントにホントによかったね!!」
カスミ「うん!!」
カスミ、ブルーとマロンは嬉し涙ではしゃいでいた。
シゲル「やったぜ、サトシーーー!!!」
ヒロシ「サトシの優勝だーーー!!!」
シュウ「やったな、サトシーーー!!!」
タケシ「よくやったぞ、サトシーーー!!!」
マサキ「そうや!!! よくやったでーーー!!!」
トオル「サトシーーー!!! 最後の記念写真、ちゃんと撮ったから期待して
    ねーーー!!! 優勝おめでとうーーー!!!」
レッド「ようやく勝ったな、サトシ…それでこそ俺の弟だ!」
ボイジャー「おめでとうございます、サトシくーーーん!!!」
ハナコ「か…勝った…あの子が…勝ったのね…」
アオイ「よかったですね、おば様…!」
ハナコ「ええ…!」
ハナコとアオイは嬉し涙を流した。 その後ハナコは空を見上げ、心の中からこう言った。
ハナコ(…貴方…サトシが勝ったよ…ありがとう…見守ってくれて…)
アオイ「ねえ、グリーン。 サトシが勝った事、貴方の予想通りだった?」
グリーン「…まあな。(まあ…半分はサトシが勝てるってことだけは分かったが…イエロー
     「自体」には…予想できなかったな…「あいつは本当は何なのか」が…)」
ウンディーネ「やったやったーーー!!! ダーリン勝ったでーーー!!」
ドリヤード「サトシさんが勝ちましたわーーー!!!」
ウンディーネとドリヤードは喜びにはしゃいでいた。
サラマンダー「うぉっしゃーーーー!!! サトシ兄貴必勝だぜーーーーー!!!!」
ジン「ご主人様おめでとうダスーーーー!!!」
ウィスプ「おめでとうッス、サトシさーーーん!!!」
シェイド「…本当によくがんばったな…サトシよ…希望と一緒で…」

―一方ロケット団―

ムサシ「やったーーーー!!! ジャリボーイ勝ったわよーーー!!!」
コジロウ「さすが俺達が信じてた奴だぜーーー!!!」
ヤマト「よくやったわね、ジャリボーイーーー!!!」
コサブロウ「信じてた通りだぜ!!!」
サノスケ「優勝だぜ、ジャリボーイがよ!!!」
ゴエモン「ジャリボーイの勝ちだーーー!!!」
ハンゾウ「はぁ…こう言う仕事に入っててよかった…」
ハンゾウは感動していた。
ニャース「…結局応援にニャってしまったが…まあ、これで終わればいいんだニャ…」

―バトルステージ―

一方サトシは、喜びにシャワーズを抱き締めた。
サトシ「シャワーズ、よくやったな!! 俺のためにありがとう!! お前は俺に
    とっての誇りだ!!」
ピカチュウ「ピカピ!」
サトシ「ピカチュウもありがとうな! お前も俺にとって誇りだぜ!!」
ピカチュウ「ピッカ!」
シャワーズ「うふふ! 僕の方こそ、ありがとう! 僕、サトシと一緒にいられて、
      本当に嬉しかったよ! もしもそうでなかったら、僕、こう言う喜びは
      持たなかったかも知れない…けど、僕がサトシと一緒にいたからこそ、
      ここまで一緒に勝ったんだ! サトシ、ありがとう、僕がサトシの大切な
      友達になってくれて!」
サトシ「シャワーズ………お前って本ッ当にいい奴だーーーーー!!!!」
ギューーーーッ!!! サトシは感動の嵐によってシャワーズを強く抱き締めた!
シャワーズ「フギーーーーーーーー!!!!」
シャワーズは強く抱き締められているせいか、体の傷が響いている。
サトシ「あ、ごめんごめん!」
ピカチュウ「ピカピ! ピカッチュ!」
サトシ「ああ、お前も本当いい奴だよ!! ピカチュウもありがとう!」
サトシはピカチュウも抱き締めた。 そして
3人(一人と二匹)は喜びに笑い出した。
ブイすけ「ブイ〜〜〜…」
イエロー「ブイすけ、ありがとう。 君のおかげで、僕はここまで来た。 大丈夫、僕は
     後悔してないから。 僕のために戦ってくれて、ありがとう。 さ、ボールの
     中へお休み。」
イエローはブイすけをモンスターボールの中に戻した。 そしてイエローはサトシの方へ
見上げ、ふと笑んだ。 そしてイエローはそのままサトシの方へ歩いて行く。
サトシ「ん?」
イエロー「サトシさん、よくここまでがんばりました。 貴方のポケモンの育て方、
     そして貴方自身のその実力、正に本物でした。 この勝負、僕の完敗です。 
     リーグチャンピオンの座は、貴方に差し上げます。 優勝おめでとう!」
イエローはサトシに手を出した。
サトシ「え…?」
イエロー「大丈夫です。 僕は優しさを持っていますから、負けたぐらいで後悔したりは
     しません。」
そう言いながら、イエローは微笑んだ。 サトシはその顔を見た後、彼も笑み、お互い
握手をした。
イエロー「シャワーズもごめんね。 君を酷く傷付いてしまって…」
シャワーズ「ううん、別にいいよ! それより、ブイすけの方も…」
イエロー「ああ、心配しないで! ブイすけも君の事尊敬してたよ。 だから、気に
     しないで!」
シャワーズ「うん!」
カスミ「サトシーーー!!!」
サトシはカスミの声を聞き、振り向いたら、仲間達が彼の元へ来ていた。
サトシ「カスミ! みんな!」
そしてその瞬間、カスミとブルーがサトシに抱き付いた!
サトシ「ぬお!?」
カスミ「よかった…サトシが勝って…!」
ブルー「本当によかった…!」
カスミとブルーは感動の涙を流しながらサトシを抱き締めた。
サトシ「ハッハッハ、二人が応援してくれたおかげだよ! ありがとう!」
シゲル「このヤロー、サトシ!! やったじゃねえか!! 俺が信じてた通りだぜ!!」
ヒロシ「すごかったよ、今の戦い!」
シュウ「よくやりやがったな、このヤロー!」
アーモンド「俺達の分も戦ってくれてありがとな!!」
サトシ「ハッハッハ、ありがとう!」
マサキ「サトシ、お前ホンマようやったのう! お前が絶対出来るっちゅーの信じ
    とったで! ようやったわ!」
サトシ「ありがとう、マサキ!」
トオル「サトシ、優勝おめでとう! 君の活躍、ちゃーんと写真に収めたよ! もちろん
    この最終戦の写真もね!」
サトシ「ホントに!? いやー、いつも悪いな! サンキュー、トオル!」
レッド「サトシ、よくがんばったな! 俺の弟にしちゃ、たいしたもんだぜ! 優勝
    おめでとう!」
グリーン「お前の優勝は、予想通りの物だった。 よくここまでがんばったな。 褒めて
     やるぜ。」
サトシ「お兄ちゃん…グリーン兄ちゃん、ありがとう!」
ウンディーネ「ダーリーーーン♪」
ギュッ!!! ウンディーネは突然とサトシに抱き付いた。
サトシ「のわっ!?」
ウンディーネ「優勝おめでとなー♪ サービスにウチのラブラブあげるねん♪」
サトシ「うがあ!! ちょ、ちょっと、やめてくれ!! 気持ちはありがたいけど…!」
ドリヤード「あ、さ、サトシさん、優勝、おめでとうございます…」
ドリヤードは顔を赤く染めながらそう言った。 その後サトシは彼女の頭を撫でた。
サトシ「…ありがとう、ドリヤード!」
そう言ったサトシの言葉を聞いたドリヤードは、笑顔に笑った。
サラマンダー「兄貴、優勝おめでとうだぜーーー!!!」
ジン「おめでとうダスーーー!!!」
サトシ「お、おう、ありがとう…」
ウィスプ「優勝おめでとうッス、サトシさん!」
シェイド「まあ…とりあえずよくがんばったな。」
サトシ「サンキュー、二人(人?)共!」
ボイジャー「サトシ君、優勝おめでとう。 私が貴方が絶対優勝出来る事を信じて
      いました。 おめでとうございます。」
サトシ「あはは、ボイジャーさんもありがとうございます!」
ハナコ「サトシ…」
サトシ「あ、ママ!」
そしてその瞬間、ハナコはサトシを暖かく抱き締めた。
サトシ「…!」
ハナコ「よかった…貴方が優勝して…ママも、天にいるパパも信じてたわ…優勝
    おめでとう、サトシ…!」
ハナコは感動の涙を流しながら、サトシを暖かく抱き締めた。
サトシ「…ありがとう、ママ。」
ワタル「仲間達の言う通りだよ、サトシ。」
その後サトシは振り向き、そこには四天王がいた。
サトシ「ワタル! それにカンナさんにシバさんにキクコさん!」
カスミ「あーーー!!! カンナ様〜♪ こんな近くで見られるなんて初めて〜♪」
タケシ「おお、シバ先生!!!」
シゲル「いっ!? ば、ばあさん!?」
カンナはカスミの所へ歩き、話し合った。
カンナ「あら、貴方もしかして、私のファンって所かしら?」
カスミ「は、はい!! あたし水系専門なので、あたし貴方の大ファンです!!」
サクラ「あ、私も同じく!」
アヤメ「あたしも!」
ボタン「あたしも!」
カンナ「ウフフ、それは歓迎だわ。 改めて紹介しましょう。 氷系の四天王、カンナ。 
    よろしくね。」
カンナはカスミに握手した。
カスミ「(あ〜〜〜!!! 手握られた〜〜〜!!! これっていい感じ〜〜〜!!!)」
その間シバはタケシと話し合っていた。
シバ「おお、お前は確かタケシだったな?」
タケシ「は、はい! お久しぶりです、先生!」
シバ「ハッハッハ、お前も相変わらずだな! 別に先生と呼ばなくてもいいぞ! 俺は
   先生でもなんでもないからな!」
タケシ「いいえ! 俺は貴方の憧れなので、是非このまま先生と呼ばせてもらいます!!」
シバ「そうか、まあ、勝手にするといいだろう。」
その間キクコは、シゲルとグリーンとアオイと話し合っていた。
キクコ「フェッフェッフェ、あんた達見ない内に大きくなって。」
シゲル「こ、この人が…俺のばあさん…?」
キクコ「ばあさんで悪かったね? あたしゃこれでもまだ若いんだよ?」
シゲル「は?」
アオイ「けど、本当にお久しぶりです、キクコおばあちゃん!」
キクコ「アオイちゃんも立派に美人になったね!」
アオイ「あ、やだ、おばあちゃんったら…!」
キクコ「それにグリーンも大きくなって、しかも立派になったもんだね!」
グリーン「…ああ。 ありがとう。」
そしてその間ワタルは、サトシと話し合っていた。
ワタル「サトシ、よくがんばったな。 信じてたぜ、お前なら出来るって。 これで
    お前もチャンピオンになったな。 そして、俺よりも超えたな。 優勝
    おめでとう、サトシ!」
サトシ「…ありがとう、ワタル!」
オーキド「そう、本当によくがんばったもんじゃよ!」
サトシ「…!」
サトシは振り向いたら、そこにはオーキド博士がいた。
サトシ「ああ、オーキド博士!」
シゲル「じいさん!」
キクコ「フェッフェッフェ、久しぶりだね、ユキナリ。」
オーキド「キクコも久しぶりじゃよ。」
その後オーキドはサトシの方へ見上げた。
オーキド「サトシよ、よくここまでがんばったな! ポケモンリーグ制覇、心から
     おめでとう! 君が始めにピカチュウとシャワーズを連れて行ったから、
     立派なトレーナーになったのう! 君が正しい道を辿ったこそ、君の
     ポケモンと自分自身が強くなったんじゃ! いやー、本当におめでとう、
     サトシ!」
サトシ「はい! ありがとうございます!」
そしてオーキドは、イエローの方へ振り向いた。
オーキド「イエロー君、君は残念じゃったのう。 せっかくのチャンピオンの座が
     サトシに譲ってしまって。」
イエロー「あ、いいえ。 僕はもう気にしていませんから!」
オーキド「そうか。 じゃが、君にはなぜ負けたのか、分かるか?」
イエロー「え…? もしかして、僕の育て方が悪かったのでしょうか? でも、僕は
     博士の言われたとおり、ちゃんと信頼と友情と愛情込めて育てましたよ? 
     どこか、間違った所とか…?」
オーキド「いや、そう言う訳ではない…君には「仲間」がいなかったからじゃ!」
イエロー「え?」
オーキド「まだ分からんようじゃな。 じゃあ、今から教えよう。 シュウ君のは別
     じゃが…なぜワシは始めに、君達にポケモン図鑑を
4つ用意したか…」
サトシ・シゲル・ブルー・イエロー「…え?」
オーキド「ワシは若い頃、一人でポケモン図鑑を完成しようとしていた。 それまでに
     仲間も一人もいなかった。 じゃがワシには気付いたんじゃ。 ワシには
     こんな大仕事があると言うのに、一人では何も出来ないと。 だからワシは
     君達に図鑑を
4つ用意したんじゃ。 仲間同士、友達同士として、力を合わせ
     ながらと。」
サトシ・シゲル・ブルー・イエロー「……………」
オーキド「レッドとグリーンはどうなんじゃ?」
レッド「昔はそうでしたけど、今はもう違います。」
グリーン「仲間同士、親友同士としてやっているからな。」
オーキド「そうじゃろ…じゃがイエロー、君はずーっと一人で旅立っていた。 ポケモン
     以外に他のトレーナー達と仲間にしなかった。 サトシは大きな戦いを乗り
     越えるために、こうやって多くの仲間達が揃ったんじゃ。 君にはそれが
     羨ましいとは思わなかったんじゃろう。 自分一人で何でも出来ると
     思ったんじゃろう。 しかし、それは大きな間違い。 一人では何も
     出来ないんじゃ。 何でも出来るには、仲間が必要だと。 君はその事を
     忘れているんじゃ。 ポケモン以外の仲間と言う物を。」
イエロー「………そうでしたか…僕、今まで自分の事しか考えてなかった…サトシさん、  
     シゲルさん、ブルーさん…僕、今まで忘れていました。 僕達、友達だって
     事を…本当に、申し訳ございませんでした!」
イエローはサトシ達に申し訳なさそうに礼をした。
サトシ「…俺は忘れてはいなかったよ。」
イエロー「…え?」
シゲル「お前は俺達のライバルでも、俺達の友情は変わりゃしないぜ!」
ブルー「何になっても、あたし達はずーっと友達でしょ?」
イエロー「…みんな…」
サトシ「俺やみんなはお前が友達って事、忘れていなかったよ。 お前には俺達がいる
    じゃないか。 そして、他の仲間達も! お前はもう一人じゃない。 だから
    気にするな!」
サトシは手をイエローの肩に置き、イエローはその言葉によって感激の涙が出て来た。
イエロー「………僕今思っていました…友達がいて、本当によかったと…ありがとう
     ございます、サトシさん、シゲルさん、ブルーさん!」
イエローは微笑んだ後、他の
3人も微笑んだ。 そしてその後、サトシは他の仲間達に
振り向いた。
サトシ「…みんな、今日はここまで来てくれてありがとう! 俺はやっと夢のポケモン
    マスターへとなった! みんなが応援してくれたおかげだよ! そして………」
サトシは空を見上げ、こう言った。
サトシ「…パパ、約束果たせたよ! 俺、勝ったぜーーーーーーー!!!!」
仲間達「おーーーーー!!!」

―閉会式―

ここはセキエイスタジアム。 サトシ達や他のトレーナー達はみんなここで閉会式を
やっていた。 今はタマランゼ会長が出場した選手達に出場記念の品を手渡している所。 
しかも今回は、リーグ戦第
5回戦〜ファイナルバトルまで辿り付いた者達だけに差し
上げるそうだ。 何せコウム、ヨシキ、セイジとカオルコ以外の第
14回戦まで戦った
トレーナー達はいないからである。 選手達が手にした記念品は、フリーザーの額にある
あれのような形をした物である。 サトシ達だと、サユリ、ウミオ、ソラオ、スイート、
ヒバリ、スバル、ツグミ、カイト、エニシ、アキラ、カツコ、サイゾウは既に手にした。
サムライ「コウム殿達も貰えなくて、残念でござるな。」
コウム「いいよ、どうせ必要ないし。」
ヨシキ「俺達はここに来ただけで満足だよ。」
セイジ「貰えない事だけで悔いはないぜ!」
カオルコ「これに出ただけなら、それでいいだけですわ!」
アナウンサー『では次は、シュウ選手の登場です!』
タマランゼ「君の実力はすごかったぞい! 溜まらんほどすごかったぞ! これからも
      もっとがんばりたまえ!」
シュウ「ありがとうございます!」
タマランゼ会長はシュウに記念品を渡した。
アナウンサー『次にアーモンド選手の登場です!』
タマランゼ「君は本当に珍しいトレーナーじゃったわい。 喋るポケモン達を持っていた
      とは、すごい物じゃよ。 溜まらんほどじゃったわい! 出場ご苦労様!」
アーモンド「ありがとうございます!」
タマランゼ会長はアーモンドに記念品を渡した。
アナウンサー『次は旧チャンピオンであるドクター
O、その名もオーキド博士です!』
ワーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「わしゃ驚いたわい。 まさかあんたが元チャンピオンだったとはのう。 
      今年もご苦労様!」
タマランゼ会長はオーキド博士に記念品を渡した。
オーキド「ありがとう。 これを貰っただけで若返った気分じゃよ!」
タマランゼ「ホッホッホ、それなりに元気でよかったわい!」
アナウンサー『次は、旧チャンピオンであるレッド選手の登場です!』
ワーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「君の活躍、久しぶりに見たよ。 溜まらんかったわい! けど残念じゃった
      のう、今回は勝てなくて。」 
レッド「いいですよ。 これに出場した事で満足ですし! それに、弟と会えて嬉しい
    ですから!」
タマランゼ「そうか。 まあ、これからも弟さんと一緒にがんばるんじゃぞ!」
レッド「ありがとうございます!」
タマランゼ会長はレッドに記念品を渡した。
アナウンサー『次は旧準優勝者であるグリーン選手の登場です!』
ワーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「君の活躍も久しぶりに見たよ。 溜まらんのう! けど今回も残念じゃのう。 
      今回は前みたいに準優勝や優勝出来んかっただろ?」
グリーン「…負けたぐらいでも俺は気にしませんよ。 俺には自分の敗北には悔いは
     ありませんから。 ここに出て、弟や姉に会えたぐらいで、それで十分ですよ。」
タマランゼ「そうか。 まあ、これからも弟さんと姉さんと一緒にがんばりんじゃぞ!」
グリーン「ありがとうございます。」
タマランゼ会長はグリーンに記念品を渡した。
アナウンサー『次は、今回初公開的にマスクを取ってくださりました! ブラック
       バロン選手です!!』
そう、アークストは以前変装していたブラックバロンの衣装をしていた。 しかし今回は
マスクはかけず、素顔で登場した。
キャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!! 女観客達は大きな歓声を
出した。
デルヴァ「…す、すげえ歓声…しかも女ばっかり…アークストそんなに人気あったの
     か…?」
ゼトラ「そりゃ長く試合に出てりゃ人気出るだろ…」
シゲル「すげえ…グリーン兄ちゃんよりもかなりの歓声だよ…」
グリーン「…悪かったな…(怒)」
タマランゼ「君もさすがに溜まらんほどすごかったわい! 君の事は誰も知らないよう
      じゃが、確かにトレーナーとしては相応しいと分かっとる。 これからも
      がんばってくれたまえ!」
アークスト「…ありがとうございます。」
タマランゼ会長はアークストに記念品を渡した。
アナウンサー『次はベスト
4チャンピオン達にトロフィーを差し上げます! まず最初は、
       ヒロシ選手の登場です!』
ワーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「君の実力もとてもよかったぞい! 溜まらんほど迫力はあった! それ
      ほどのポケモンへの友情があった訳じゃな!」
ヒロシ「ええ、まあ…」
タマランゼ「ベスト
4にしか行かれんかったが、君はよくがんばったよ。 これからも
      一生懸命がんばるんじゃぞ!」
ヒロシ「ありがとうございます!」
タマランゼ会長はヒロシにモンスターボールの付いたトロフィーを渡した。
サトシ「おめでとう、ヒロシーーー!!!」
ヒロシ「ありがとう、サトシーーー!!!」
アナウンサー『次は準々優勝者のブルー選手の登場です!』
ワーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「君の戦い方を拝見したぞ。 溜まらんほど素晴らしかった! よほど愛情
      込めてポケモンを育てていたようじゃな!」
ブルー「いやー、それほどでも…」
タマランゼ「これは君が準々優勝した証じゃ。 おめでとう、ブルー君!」
ブルー「…ありがとうございます!」
タマランゼ会長はブルーにスーパーボールの付いたトロフィーを渡した。 それを受け
取ったブルーは感激の涙を出した。
サトシ「おめでとう、ブルーーー!!!」
ブルーはサトシの声を聞き、サトシの方へ見詰めたら、顔を赤く染めた。
ブルー「…あ、ありがとう、サトシーーー!!」
アナウンサー『次は準優勝者のシゲル選手の登場です!』
ワーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。
タマランゼ「君はすごかったよ。 オーキド博士の孫にしてはさすがにいい腕前じゃった。 
      溜まらんほど感激したぞい!」
シゲル「そりゃどうも!」
タマランゼ「これは準優勝した証じゃ。 今回もご苦労! これからもがんばるんじゃ
      ぞ!」
シゲル「はい! ありがとうございます!」
タマランゼ会長はシゲルにハイパーボールの付いたトロフィーを渡した。
サトシ「おめでとう、シゲルーーー!!!」
シゲル「サンキュー、サトシーーー!!!」
アナウンサー『それでは、最後に皆様拍手を送ってください! 次は我々のチャンピオン
       である、サトシ選手と旧チャンピオンのイエロー選手です!!!』
ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
観客達は以前よりも違って大きな歓声を出した。
イエロー「え? ぼ、僕もですか?」
サトシ「ほら、イエロー! 一緒に行こうぜ!」
イエロー「あ、はい!」
サトシとイエローはタマランゼ会長の所へ行った。
タマランゼ「二人ともよくがんばったぞ。 君達の戦い方、ワシは溜まらんほど感激した
      わい! いい思い出を残してくれたよ!」
サトシ・イエロー「ありがとうございます!」
タマランゼ「イエロー君、君は残念じゃったのう。 チャンピオンの座を取れなくて。」
イエロー「いいえ。 僕には悔いはありませんから。 ただ最後まで戦った事だけで十分
     です。」
タマランゼ「それはそうか。 サトシ君もよくやったのう。 これで君の念願のポケモン
      マスターになれたようじゃな。 君は本当によくがんばったよ。」
サトシ「えへへへ…」
タマランゼ「君の行動や実力、正に君の父親であるツネカズ君とそっくりじゃよ。」
サトシ「え!? うちの父をご存知なんですか!?」
タマランゼ「うむ。 何せ彼はこのリーグのチャンピオンじゃったからね。 彼の一生
      懸命さは感激物じゃったよ。 溜まらんほど感激な物じゃった。 君も彼の
      ようなトレーナーになって本当によかった物じゃよ。 ここまでよく
      がんばった!」
サトシ「…ありがとうございます!」
タマランゼ「これを君達にやろう。 イエロー君には四天王を倒した記念じゃ。 
      イエロー君もチャンピオンじゃからな! 大事にしとくんじゃぞ! 二人共、
      今までご苦労じゃった! これからもがんばるんじゃぞ!」
サトシ・イエロー「…ありがとうございます!」
タマランゼはサトシとイエローに二個マスターボール付きのトロフィーを渡した。 
そしてサトシはそれを空高く上げてこう言った。
サトシ「リーグチャンピオン、ゲットだぜーーーーーー!!!!」
ピカチュウ「ピッピカチュウ!!!」
シャワーズ「ゲットだぜーーー!!!」
ワーーーーーーーーーーーーーー!!! 観客達は大きな歓声を出した。

―一方ロケット団―

ロケット団は遂にバイトを終わらせ、スタジアムの屋上に閉会式を見ていた。 その間
サノスケとゴエモンとハンゾウは、今まで稼いだお金を数えていた。
サノスケ「ヘッヘッへ、これで全部
400万円だぜ!」
ゴエモン「バイトしたかいがあった…」
ハンゾウ「うう、これで貧乏生活もおさらばって感じだぜ…」
ハンゾウは喜びに感動していた。
サノスケ「よーし、今夜は祝いに豪華な飯食いに行こうぜ!」
ハンゾウ「おお、そりゃいいですねー!」
ムサシ「ちょっと、あんたら閉会式見ないの!?」
サノスケ「あ、見る見る。 で、今どうなったんだ?」
コジロウ「ジャリボーイは優勝トロフィーを手にしたよ。 かなりの嬉しさだ。」
ヤマト「ジャリボーイもよくここまでがんばったわね。 尊敬しちゃうわ。」
コサブロウ「今まで俺達をぶっ倒したほどだな、あいつの実力。 見直したぜ…」
ニャース「おミャーらやっぱりジャリボーイを尊敬してたんだニャ?」
ムサシ「な!? 何言ってんのよ!? そんな訳ないでしょ!?」
コジロウ「まあ、いいじゃないか、今回だけで! いい思い出になりそうだしさ!」
ムサシ「うーーーん、まあ、それもそうね。」

―閉会式―

アナウンサー『皆様、本日ポケモンリーグに来てくださって、誠にありがとう
       ございました! 本日により第
12回ポケモンリーグセキエイ大会は見事に
       終…』
???「すみません!!!」
アナウンサー『え?』
サトシ「ん?」
その時、チャンピオンロードの警備員が、ある少年を抱えながら現れた。
警備員「閉会式の途中で申し訳ございません! けど、この中のどちらかにタケシと言う
    お方いませんか!?」
タケシ「俺?」
ジュンサー「どうしたの、突然!? しかもこの子一体!?」
警備員「チャンピオンロードの入り口に目撃しました! 誰かにやられたそうです!」
ジュンサー「何ですって!?」
ジョーイ「まあ、これは酷い怪我! ポケモンにやられたの!?」
警備員「いいえ、入り口に私が警備していた所に目撃されましたので、ポケモンではない
    のは確かです! それよりも、タケシと言うお方いらっしゃらないのですか!? 
    この子はその人を探しているそうなんで…!」
ザワザワザワザワ…! 観客達は突然騒々しくなってきた。
セイヨ「な、何かしら?」
ジュン「タケシさんを探してるそうですね…」
タケシ「あの、すみません。 タケシと言う人は俺ですけど…」
警備員「おお、君か! この子、君の兄弟か親戚の知り合いかい? 君を探してたそう
    だけど…」
タケシ「ん? …!!!」
少年の顔をよく見たら、タケシの目の線な所が似ていた。 そう、彼はタケシの兄弟達の
一人である!
タケシ「ご、ゴロウ!? ゴロウなのか!?」
ゴロウ「…う、お、お兄ちゃん…やっぱり、ここにいたんだね…」
サトシ「な、何だ!? どうしたんだ!?」
アキラ「何かあったのか?」
ムサシ「あら? 何か閉会式が騒がしくなってきたわね?」
コジロウ「どうしたんだ?」
タケシ「ど、どうしたんだ、ゴロウ!? こんなにボロボロにされて!? 何かあった
    のか!?」
ゴロウ「…お、お兄ちゃん…は、早く、ジムに戻って! 今、ニビシティが大変なんだ…!」
タケシ「どう言う事なんだ!?」
ゴロウ「ま、街が…変な人達と…怪物達に襲われた…! お、お父さん達は今、
    お兄ちゃんの…助けが必要なんだ…!」
タケシ「おい、どう言う事だ!? 誰だ、その襲われた奴ってのは!?」
ゴロウ「…見た事ないけど…白かな…銀髪かな…? とにかく、そう言う感じの色した
    髪の毛をしてて…服装は…あ…! あの
3人と同じ人…!!」
ゴロウはゼトラとデルヴァとアークストを指した。
ゼトラ・デルヴァ・アークスト「…!?」
タケシ「何だって!?」
サトシ「おい、そいつらってまさか…」
ゼトラ「………リユニオン!?」
???「じゅ、ジュンサーさん!! た、大変ですーーー!!!」
その後もう一人の警備員が現れた。
ジュンサー「何!? どうしたの!?」
警備員
2「先ほど展望台の警備をしていたら、この高原の南方角にあるマサラタウンが
    炎上していました!!」
サトシ達「な、何だって!?」
シゲル「マサラタウンが燃えてるだって!?」
ブルー「だ、誰に!?」
警備員
2「わ、分かりません! 犯人は誰なのか断定出来ませんが…」
シュウ「おい…まさか、これって…」
サトシ「…間違えない…リユニオンの仕業だ!!」
警備員
2「あ、後、先ほど警察からの通報も来ましたが、襲われたのはマサラとニビだけ
     じゃないようです!」
全員「え!?」
警備員
2「か、カントー中の街が…みんな襲われたそうです!!」
全員「な、何だってーーー!?」
ダイスケ「これもリユニオンの仕業か!?」
サトシ「そ、そんな…」
アナウンサー『な、何と言う事でしょうか!? カントーが何者かに襲われたそう
       です!!!』
ザワザワザワザワ…!!! 観客達もだんだん騒がしくなって来た。
警備員
2「とにかく、今全国の消防隊とレスキュー隊達がカントーに救出作業に出動して
     います! こちらも出来るだけ協力を!」
ジュンサー「分かりました!」
ジョーイ「この子はここの病院に治療してもらいます!」
タケシ「ああ、お願いします!」
サトシ「ジュンサーさん、俺も行く! 俺も他のみんなを助けに行きたいんです! 
    どうか俺も連れてってください!」
ジュンサー「…まあ、そこまで言わなくても、行かせてやるわよ! この前の件のお礼
      だしね!」
サトシ「ありがとうございます!」
警備員「では、人数分も入るように、観光バスを借りに行ってきます! 今、駐車場に
    止まっていますから!」
ジュンサー「お願いね!」
その後ジュンサーはメガホンを出し、観客達をこう伝えた。
ジュンサー『みなさーん! 皆さんの安全を守るため、しばらくこのセキエイ高原に
      残ってください! このまま街に戻るのは危険です! 私達警察が
      被害者達を捜しに行きますので、私達が親戚の方々や友人の方々を見付かる
      まで待っててください!!』
ジュンサーはそう言った後、メガホンを戻した。
ジュンサー「さあ、急ぐわよ、サトシ君!」
サトシ「はい!」
サトシ達は急いで街へ向かった。 だが彼の心の中からこう言った。
サトシ「(…リユニオン…何で突然…!?)」

サトシは見事に優勝した後、突然と巨大な事件が起こった! 果たしてサトシ達は全ての
街と人間達を救えるのか!?
続く!