ポケモン小説版
158話 襲われたカントー! 人間達を救え!(前編)

ポケモンリーグ最終戦でチャンピオンのイエローと戦い、見事に新たなチャンピオンに
なったサトシだったが、カントー全体がリユニオンに襲われた事を分かる。 サトシ達は
カントー全体の人間達を救うため、借りた観光バスを使ってマサラタウンへ向かう。 
しかも人数分が多いため、
3体のバスに別れている。 だがマロン一行は、自分達の故郷も
気にするので、先に自分達の故郷に戻っている。 一方サトシが乗っているバスでは…

シゲル「おい、警備員!! もっとスピード上げろよ!! マサラタウンがどうなっち
    まったか分からないだろ!?」
警備員「そんな事言っても、これでもフルスピードですよ!?」
アオイ「ちょっと、シゲル! 落ち着いて!!」
カスミ「でも…何で突然カントー中が…!?」
サトシ「きっとリユニオンに決まってるよ! あいつらの事だ!」
マチス「バット、サトシ。 もしもあいつらの仕業だったら、ホワイ突然に?」
サトシ「…そこが分からない…」
ゼトラ「……………」
ゼトラは窓を覗きながら、難しい顔をしていた。 サトシは彼の顔を見てるだけで、何も
言えない様子。
イエロー「!? サトシさん、見えましたよ! マサラタウンが!!」
サトシ「え!?」

そう、彼らはマサラタウンの麓に着いたのだ。 しかも町は全体炎上していた。 数多くの
木々や家々はみんな燃え上がり、住人達の助けを呼ぶような叫び声も聞こえる。 正に悪夢
のような風景だった…

シュウ「こ、ここがマサラタウンなのか!?」
ケン「ひっでえザマだ!」
アツコ「ば、バリヤードは!? バリヤードはどこに!?」
コゴロウ「あ、アツコさん! 落ち着いて!!」
ジュンサー「トレーナーの皆さん! 出来るだけでも町の人達を救出してください! 我々
      警察や他の消防隊やレスキュー隊達も協力しますから! それに、トレーナー
      ではない方々は、このバスに居残ってください! 危険ですから!」
オーキド「ワシも手伝ってもよろしいかの? ワシも一応トレーナーじゃから…」
ジュンサー「博士も一緒でしたら、もっと心強いです! 是非お願いします!」
タケシ「俺も是非手伝いたいですが、自分の街も心配です! すみませんが、先に…」
カスミ「あ、あたしも!」
ナツメ「私も! 家族も心配です!」
エリカ「ジムもですが、私のお店も心配ですわ!」
キョウ「拙者のジムを守っているタツヤ殿も心配でござるが…」
ジュンサー「…わかりました。 元ジムリーダー達や、他のマサラ以外のトレーナー達は、
      貴方達の街へ向かってください! ここは私達に任せて!」
タケシ「すみません…突然…」
ジュンサー「いいのよ。 早く貴方の家族を救いに行って!」
サトシ「だったら、俺も行くよ! 他のみんなの事も心配だし! それに、走って行くだけ
    じゃ間に合わないだろ!? 飛行系ポケモンで向かった方が早いぜ!」
アヤ「飛行系ね…けど、私達のポケモンには飛行系なんて一匹も…」
ドリオ「俺は持ってるけど、「空を飛ぶ」技は持ってないぜ…」
フウコ「こっちは走るタイプしか…」
サトシ「だったらこいつらを使うといいさ! みんな、出て来い!!」
ポンポンポン!!! サトシはボールからフリーザー、サンダー、ファイヤーを出した。 
しかも久しぶりな雰囲気。(笑)
フリーザー「私達のお呼びですね、サトシさん?」
シュウ「ぎっ!? あ、あれは、伝説の鳥ポケモン!?」
マサトシ「持っとったんかいな、あのごっついモン!?」
トミオ「しかも喋ってる…!?」
…そう言えばこいつら初対面だったな。(笑)
サンダー「!? な、何だ、この街は!?」
ファイヤー「完全炎上しているぞ!?」
サトシ「フリーザー、サンダー、ファイヤー! 頼む、俺達をこいつらの故郷に連れてって
    くれ! 一人一人で頼む!」
フリーザー「え、ええ…分かりましたが、この街はどうするんですか!?」
レッド「サトシ、ここは俺達に任せろ! お前は他のみんなを連れて行ってくれ!」
サトシ「お兄ちゃん…」
シゲル「ちょっと心細いけど、先に行ってくれ!」
ブルー「ここはあたし達が何とかするから!」
イエロー「早く行ってください!」
サトシ「…分かった! じゃあ、サムライ、アキラ、ダイスケ、イミテ、ケイタ、アイ、
    カツコ、サイゾウさん、ヒバリ、スバル、ツグミ、カイト、エニシ、コウム、
    ヨシキとセイジは、ここに残って手伝ってくれ! みんなの手を貸してくれれば、
    何とかなるはずだ!」
ケイタ「分かった、ここは俺達が何とかするよ!」
アイ「サトシ君も気を付けて!」
サトシ「アツコさんもここに残って、バリヤードを助けに行ってください。」
アツコ「うん、分かった!」
サトシ「後のみんなは、俺と一緒に行く事だ! みんな、フリーザー達に乗って!」
イミテ「あ、ちょっと待って! それなら…メタちゃん、フリーザーに「変身」!」
メタちゃん「モンモン!」
ポン!!! メタちゃんはフリーザーに「変身」した!
イミテ「この子も連れて行けば、人数分に乗れるわよ!」
サトシ「おお、サンキューイミテ!」
シュウ「あ、じゃあ、俺も! メタモン、ファイヤーに「変身」だ!」
メタモン「モーーーン!!」
ポン!!! メタモンはファイヤーに「変身」した!
ブルー「あ、じゃあ、あたしも! メタちゃんもサンダーに「変身」!」
メタちゃん
2「モンモーーーン!!!」
ポン!!! メタちゃん
2はサンダーに「変身」した!
シュウ「俺のメタモンも連れて行ってくれ! そっちの方がもっと乗れるだろ?
ブルー「あたしのも持ってって! 役に立つわ!」
サトシ「シュウ、ブルー、サンキュー!」
ウミオ「じゃあ、俺達は自分らの故郷に戻ってみる!」
フウコ「あたしらもララミー族の牧場へ戻るよ!」
ライゾウ「俺達兄弟も同じく、街に戻るよ!」
ルミカ「私もです。 コジロウ様のお父様とお母様が心配ですわ!」
ソラオ「もしもみんな救出できたら、セキエイ高原で会おう!」
サトシ「ああ、分かった! ピカチュウ、シャワーズ、お前達も行くよな!?」
ピカチュウ「ピカ!」
シャワーズ「うん!」
サトシ「よし、これで決めた! さあ、みんな! 早くフリーザー達に乗って!!」

―一方ロケット団―

ロケット団はサトシ達のちょっと離れにある草むらの中に隠れていた。 彼らは隠れながら
サトシ達の様子を見ている。
ムサシ「ねえ…何か、やばくなってない?」
ヤマト「うん…ちょっとじゃないけど、すっごくやばくなってる…」
コサブロウ「カントー全体炎上って事は、もうすぐカントーも終わりって事…?」
サノスケ「バカ、不吉な事言うんじゃねえよ!!」
コジロウ「……………」
ロケット団は小さな声でゴチャゴチャとしているが、コジロウだけ難しいような顔を
しながら沈黙していた。 そしてコジロウはサトシ達がフリーザー達に乗る所を見続ける。
サトシ「よし、みんな! まず最初はニビシティだ!」
フリーザー「分かりました。 猛スピードで飛びますから、皆さん、しっかり捕まって
      くださいね!」
ハナコ「気を付けてのよ、サトシ!」
バサッ!!! フリーザー達はニビシティへ向かって飛び上がった。 そんなフリーザー達
はそのままロケット団と擦れ違った。
ロケット団「のわ!?」
ムサシ「ちょっと、危ないじゃないの!?」
ゴエモン「気を付けろってんだろ!!!」
ニャース「ニャ? コジロウがいニャいニャ!?」
ムサシ「え?! ど、どこ行ったの!?」
ハンゾウ「…!!! おい、あそこに!!!」
ロケット団「え!?」
ロケット団はサトシ達が飛んで行った方向へ見上げたら、何とコジロウはフリーザーの尻尾
を捕まったまま飛んでいった。
ムサシ「なーーー!? コジロウーーー!! どこ行くつもりよーーー!?」
ニャース「ニャ、ニャンニャ? コジロウはどうニャってしまったんだニャ?」

―ニビシティ―

ここはニビシティ、タケシの故郷。 この街も炎上していた。 マサラのと同じように、
木々やビルなどが燃え上がり、助けを呼ぼうとする人々の叫び声が聞こえる。 サトシ達は
そこへ着いた。
サトシ「こ、ここがニビシティ…何てひでえんだ…」
タケシ「親父ーーー!!! みんなーーー!!! どこだーーー!!!」
???「あれ、サトシ君!! 来たんだね!?」
サトシ「え?」
サトシが後ろへ振り向いたら、何とそこには第
9話に登場したホンダ博士と、第10話に
登場したリカオがいた!
サトシ「あ、ホンダ博士! リカオさん!」
ホンダ「久しぶりだね、サトシ君! それにカツラ君も!」
カツラ「おお、ホンダ君も久しぶりだな!」
どうやらホンダ博士とカツラは知り合いのようだ。
ナツメ「ねえ、サトシ…この人達は?」
サトシ「ああ、この人達は…って紹介してる場合じゃないや!! けど、二人共、何で
    こんな所に!?」
ホンダ「私は博物館の火を消す手伝いをしているのだ。」
リカオ「僕もホンダ博士に呼ばれて、一緒に手伝っているんだ! ピッピ達のおかげで、
    博物館の物を全部無事救出したけどね!」
サトシ「そ、そうなんですか…」
タケシ「ホンダ博士! リカオさん! うちの父や兄弟達を見掛けませんでしたか!?」
ホンダ「いや、見掛けなかったが…」
リカオ「あ、そう言えば、父親の方は崩れ落ちたジムの中に閉じ込められたそうだよ!」
サトシ「何だって!?」
リカオ「子供達は無事らしいけど、父親の方は生き埋めにされたそうだよ! 今は
*山男の
    ゲンゾウさんや理科系の男のカズオ君が救出しようとしてる所だよ!」

*11話に登場した人物。 だがカズオは第99話にも登場。

タケシ「今助けに行ってきます! サトシ達は次の街に行ってくれ! ここは俺が何とか
    するから!」
サトシ「分かった! じゃあ、セキエイ高原で!」
タケシ「ああ!」
そう言ってサトシ達はフリーザーに乗り戻り、そのままハナダシティへ向かった。 そして
タケシはそのままジムへ向かった。

―ニビシティジム―

ここはタケシのジム。 今は崩れ落ちている。 だが崩れたジムの前には、父親のムノウを
心配するタケシの兄弟達と、彼を掘り出そうと必死にがんばるゲンゾウとカズオがいた。 
その間タケシはジムの前に着いた。
タケシ「あ、お前達! ジロウ! サブロウ! ヨモコ! ムツコ! ナナコ! ヤオキ! 
    クロウ! トオコ! 無事か!?」
…それがタケシの兄弟達の名前のようだ。
ジロウ「あ、お兄ちゃん!!」
ゲンゾウ「お? おお、お前はあの時の!」
カズオ「え? あ、タケシさん! 来てくれたんですね!?」
タケシ「父は!? 今どうなんですか!?」
ヨモコ「今助けようとしてる所なの!」
サブロウ「けど、岩が多すぎて奥の方へ行かれないんだ!」
タケシ「奥の方!? 親父はこの奥に!?」
ゲンゾウ「けど苦労するもんだぜ…俺のカイリキーじゃこの奥には行かれそうもないや…」
カズオ「僕のオムスターでさえも、この岩を退かす事も出来ないし…」
タケシ「…退かすだけでいいんですね?」
ゲンゾウ「あ? あ、ああ…」
タケシ「出て来い、イワーク!!」
イワーク「イワーーーーーー!!!」
ゲンゾウ「うお!?」
ヤオキ「イワークだー!」
タケシ「イワーク、「怪力」で岩全部退かすんだ!!」
イワーク「イワ!!」
ガラッ!!! イワークは「怪力」で全ての岩を退かした。 そして崩れたジムの中に
ムノウが倒れていた。 それを見たタケシと兄弟達は、彼の元へ駆け付けた。
タケシ「親父!!!」
兄弟達「お父さん!!」
タケシ「親父! しっかりしろ!! 親父!!」
ムノウ「………うぐ…た、タケシ…か…?」
タケシ「ああ、俺だよ親父!!」
ムノウ「…そ、そうか…帰って来たんだな…よかった…」
タケシ「…そっちこそ、無事でよかったよ…」
ムノウ「と、ところで…ゴロウは…?」
タケシ「ああ、リーグで会ったよ。 今は病院に休んでる。 そんなに深くない怪我だ
    よ。」
ムノウ「…そう、か…それは…よかっ…た……」
ゲンゾウ「とにかく、このままだと危険だ! ここの病院はみんな潰れたから、急いで
     セキエイの病院へ連れて行くしかない!」
カズオ「レスキュー隊のヘリコプターがありますから、それで運びましょう!」
タケシ「そうしてくれ! お前達も、一緒に行くんだ! 俺はここに残って、みんなを
    救出しに行って来るから!」
ジロウ「分かった! お兄ちゃんも気を付けて!」
タケシ「ああ!」

―ハナダシティ―

ここはハナダシティ、カスミとその姉妹の故郷。 だがここはニビと同じように、炎上
されている。 サトシ達はそこへ辿り着いた。
カスミ「あ、あたし達の街…!!」
サクラ「何て酷い…!」
ボタン「…! みんな、あそこ見て!!」
ボタンの指示通り、そこへ振り向いた。 そこには
5人のトレーナー達が正義活動をして
いた。 そう、彼らは第
15話に登場したあの5人戦士、シンスケ、ナオコ、トモヤ、
アマネとユウジだった!
ユウジ「おーい、そっちの様子は!?」
トモヤ「なかなか火が消せないよ!」
シンスケ「僕達のポケモンじゃ無理だよ!」
ユウジ「くそ! 何かいい方法とかねえのか!?」
サトシ「あれは…ユウジ達じゃないか! おーーーい! ユウジーーー!!! 
    みんなーーー!!!」
ユウジ「ん? あの声は…?」
アマネ「ああ!! サトシ君!! カスミちゃんもだ!!」
ナオコ「サトシ君達も来てたのね!」
サクラ「貴方達は一体何をしてるの?」
シンスケ「僕達もこの救出作業に手伝ってるんです!」
トモヤ「けど、火が強すぎる上、怪我人と崩れた岩などが多すぎて、難しい状況に
    なってるんだ!」
ユウジ「くそ! 全くきりがねえぜ!!」
ナオコ「あ、そうそう! カスミちゃん! 今だとリーダーのシミズさんとエミちゃんは
    ジムの消火活動してるわよ!」
カスミ「え!?」
アマネ「今じゃジムの火が消し難いから、戻って手伝った方がいいわよ!」
カスミ「あ、うん! そうする!」
サトシ「じゃあ、俺達は先に次の街に行って来るから! お前達で大丈夫なんだな!?」
カスミ「うん! ここはあたしとお姉ちゃん達に任せて! サトシは次の街へ!」
サトシ「分かった! くれぐれも気を付けるんだぞ!」
カスミ「うん! セキエイでまた!」
サトシ「ああ!」
そう言ってサトシ達はフリーザー達に乗り、次の街へ向かった。 そしてカスミと姉妹達は、
ジムへ向かった。

―ハナダシティジム―

ここはカスミとその姉妹のジム。 ジムは大きな炎に包まれていた。 そこには水系
ポケモンで消火しようとする、第
106話に登場した海パン野郎のシミズとガールスカウトの
エミがいた。 その間、カスミ達はジムに着いた。
カスミ「みんなーーー!!!」
シミズ「ん? その声は…!」
エミ「カスミさん!! サクラさん!! アヤメさんにボタンさん!! 帰って来たんです
   ね!!」
サクラ「ああ!! 私達のジムが…!!!」
カスミ「中にいるポケモン達はどうしたの!? あたしのタッツーとスターミーは!?」
シミズ「心配は及びません! みんなモンスターボールに戻して回収しましたから! 
    今の所、俺のパルシェンとエミのニョロゾで火を消そうとするのですが、炎が
    激し過ぎて消せません!!」
カスミ「…消すだけでいいのね? それなら簡単よ! お姉ちゃん!」
カスミは振り向きながらそう言った後、
3姉妹は頷いた。
カスミ「行くのよ、マーイステディ!」
ヒトデマン「ヘヤ!!!」
サクラ「行くのよ、オムナイト!」
オムナイト「オッムーーー!!!」
アヤメ「アズマオウも出て来て!」
アズマオウ「マオウーーー!!!」
ボタン「ニョロボンも協力よ!」
ニョロボン「ニョロ!!!」
4姉妹「みんな揃って「ハイドロポンプ」!!」
ドバーーーーーーーーーー!!! 
4匹はみんな「ハイドロポンプ」で炎にかけたが、そう
簡単に消せなかった。
カスミ「え!? き、消えてない!?」
エミ「さっきもそう言う強力な技もしたんですけど、それよりも強いこの炎には通用
   しませんでした!」
カスミ「そんな…!? …じゃ、どうすれば…」

―クチバシティ―

ここはクチバシティ、マチスの故郷。 だが今は見ての通り、炎上している…崩れたビルや
倉庫や、沈没した船が山ほどあり、港町として有名にしては、ただの火の海に巻き込まれた
ような風景だった。 サトシ達はその街に着いた。
マチス「ダーニット!! リユニオンの奴ら、俺のホームシティをこんなにやり
    やがって…!!」
サトシ「とにかく、みんなでクチバジムへ行こう! ライタ達が心配だ!」
全員「おう!」

―クチバシティジム―

ここはマチスのジム。 今はただの炎と共に崩れ落ちたビルである。 そこには軍装した
助手である男女二人と、第
22話に登場したあの電気グループのライタがいた。 ライタは
怪我をしており、助手達に抱えながら立っていた。 後水系ポケモンでジムの消火活動を
しているのは、第
24話に登場したあのジェントルマンのエドワードと、船乗りのカイ
だった。 その間サトシ達はジムに辿り着いた。
マチス「ヘイユーーー!!!」
助手♂「ん? その英語…」
助手♀「マチスジムリーダーだわ!!」
ライタ「…え…?」
カイ「何だって!?」
エドワード「では、サトシ君達も…?」
サトシ「ライターーー!!! みんなーーー!!!」
カイ「おお、ホントにサトシじゃねえか!」
エドワード「お久しぶりですね…」
助手♂「リーダー戻ってきたんですね!」
助手♀「よかった…」
マチス「所で、ライタ! アールユーオールライトか!?」
ライタ「…へ…ヘッヘ…
Dont worry, Im all right(心配しないでください、俺は平気です)
    …ですよ…」
マチス「よかねえだろが!! こんなバッドなスタイルになりやがって…!」
サトシ「所で、何でエドワードさんとカイさんがここに?」
エドワード「私はカイさんに頼まれて、一緒に消火活動をしているんです。」
カイ「すっかり友達気分となったからな、俺達!」
サトシ「そうなんですか…とにかく、ライタをこのままにするのは危険だ。 直ぐにでも
    セキエイ病院に連れて行かないと! マチスさん、一人で大丈夫ですか?」
マチス「おう、ノープロブレムだ! 後はリーブイットトゥミー! ユーはネクスト
    シティへ行くんだ!」
サトシ「分かった! じゃあ、セキエイでまた!」
マチス「
OK!」
そう言いながら、サトシ達はフリーザー達に乗り、次の街へ向かった。

―ヤマブキシティ―

ここはヤマブキシティ、ナツメの故郷。 だがこの大都会は炎の海に包まれていて、今は
地獄のような街である。 多くのビルは崩れ落ち、もちろん建設中だったシルフカンパニー
も再び崩れ落ちたそうだ。 そしてサトシ達はそこへ辿り着いた。
マサ「うひゃー、ここがあの有名な街、ヤマブキシティかよ!?」
ミサ「今じゃそんなに有名とは言わないね…」
???「あ、サトシ君じゃないか!!」
サトシ「え?」
サトシは振り向いたら、そこには第
31話と第32話登場した逸れ研究員のヒデキとエイメイ
だった。
サトシ「ヒデキさん! エイメイさん!」
ヒデキ「久しぶりだね!」
サトシ「何で二人はここに!?」
エイメイ「我々はこの街を安全に取り戻すために、救出活動をしているんです。」
ヒデキ「今の所、製作再開のマスターボールの材料とか、シルフ製作のアイテムなど、
    みんな回収しましたからね…」
ナツメ「あの、ウチの父と母と兄は見掛けませんでした!?」
エイメイ「いや…まだジムの方へいるんじゃないかな? あそこで格闘道場師範の
     トウマさんとその弟子のトウヤさんなら見掛けましたが…」
エリカ「もしかして、あの人達も救出活動しているのでしょうか!? きっと貴方の家族を
    お助けしているかも!!」
ナツメ「え!?」
サトシ「とにかく、急いで次の街に行かないと! ナツメはここに残って、家族の救出と
    他の救出活動をしてくれ!」
ナツメ「分かった! 終わったらセキエイに戻るから!」
サトシ「気を付けるんだぜ!!」
ナツメ「うん!」
そう言いながら、サトシはフリーザー達で次の街へ向かった。 そしてナツメはジムの方へ
向かった。

―ヤマブキシティジム―

ここはナツメのジム。 だが完璧に崩れ落ちていた。 そこにはナツメの両親が立っていて、
34話に登場した空手王のトウマと、第48話に登場した空手王のトウヤは格闘系ポケモン
で崩れたジムを掘り進もうとしていた。 その間、ナツメはジムに辿り着いた。
トウマ「ほらほら、もっと「怪力」で掘り進め!!」
トウヤ「諦めるな!!」
ナツメ「お父さーーーん!!! お母さーーーん!!!」
父「ん? ナツメ!?」
母「ナツメ!!」
その後両親はナツメを暖かく抱き合った。
ナツメ「お父さん、お母さん、無事だったのね…!!」
母「ナツメも帰って来たのね!」
父「無事戻ってきたんだな…本当によかった…」
ナツメ「あれ…? お兄ちゃんは…?」
母「それが…」
両親は崩れたジムの方へ振り向いた。
ナツメ「え…?」
父「
*ユウスケは我々を助けるために超能力を使い、手遅れに生き埋めになって
  いるんだ。」
*35話に登場したサイキッカーで、ナツメの兄。
ナツメ「そ、そんな…!!」
母「だから今、お隣の格闘道場師範のトウマさんと、その弟子のトウヤさんが救出活動
  してるの。 ユウスケを助けるために! けど、崩れたジムの岩が多すぎる上、もの
  すごく熱すぎる熱すぎるため、今じゃ無事に助けられるかどうか…」
ナツメ「そんな…!!!」
ナツメはショックな顔をしながら、崩れたジムを見詰めた。 何も出来ないかのように、
ただそこで立って見ていた。
ナツメ「(…ど、どうしよう…このままだとお兄ちゃんが…今じゃ超能力を完全に失った私
    でも、何も出来ない…このままじゃ…お兄ちゃんが…お兄ちゃんが………)
    お兄ちゃーーーーーん!!!!」
ナツメは崩れたジムに向かってそう叫んだ。 が、その時…!

スタッ!! 誰かがナツメ達の後ろから現れた!
ナツメ「!?」
両親・空手王一同「!?」
全員振り向いたら、そこにはある人物が立っていた。 ボロボロなサイキッカーの服装…
そう、彼はあのユウスケである。
ナツメ「お、お兄ちゃん!?」
両親「ユウスケ!!」
ユウスケ「…へ…ヘッヘ…た、だいま…」
父「ユウスケ、大丈夫か!?」
母「無事なのね!?」
ナツメ「お兄ちゃん!!」
ユウスケ「…ナツメ…帰ってきたんだな…」
父「けど、どうやって出られたんだ!? お前はあの中に生き埋めになってたん
  じゃ…!?」
ユウスケ「そうだったけど…どうにかして俺のテレポートで…出られた…最初は力が
     なかったけど………ナツメの声が聞こえたら…出られたんだ…」
その言葉を聞いたナツメは、思わず涙を流した。
ナツメ「…お兄ちゃん………お兄ちゃん!!」
ナツメは最高の嬉しさで、ユウスケを抱き締めた。
トウマ「何だよ、力がまだ残ってたのかよ!? 結局俺達は何も出来なかったじゃない
    か!」
トウヤ「まあ、いいじゃないッスか、師範。 彼が無事で。」
トウマ「よかあねえよ! 俺達にはまだ他の救出活動が残ってるんだぞ!!」
トウヤ「あ…」

―タマムシシティ―

ここはタマムシシティ、エリカの故郷。 ヤマブキと同じように有名な大都会だったこの
タマムシは、今や炎の海になっている。 デパートやホテル、他のビルはみんな崩壊され、
今じゃ大パニックになっている。 そしてサトシ達はそこへ辿り着いた。
エリカ「わ、私の街が…こんなに…!!」
サトシ「何て酷いんだ…とにかく、早くタマムシジムへ向かわないと!」
ヤス「けど…何かここら辺、スカウト系な奴らが救出や消火活動してないか?」
確かによく見れば、多くのボーイスカウトやガールスカウト達が救出と消火活動をしていた。
サトシ「あれってもしかして…スカウトクラブの連中じゃ…?」
アヤ「スカウトクラブ?」
サトシ「ああ、前に一度寄った事が…」
???「あーーー!!! サトシ君だーーー!!!」
サトシ「へ?」
振り向いたら、そこには短パン小僧とガールスカウトとボーイスカウト二人がいた。 
それぞれは、第
11話に登場した短パン小僧のノブユキと、第36話に登場したボーイ
スカウトのコウジとユウサクと、ガールスカウトのカナミである。
サトシ「ああ! みんな!」
ノブユキ「サトシ兄ちゃん、久しぶり!」
コウジ「本当に久しぶりだな…!」
カナミ「
9番道路以来ね!」
ユウサク「ここに戻ってきたんだな?」
シャワーズ「
4人共何やってるの?」
ノブユキ「僕達、この街を救うため、救出活動と消火活動をやってるんだ!」
コウジ「危ないから非難しろと言うのに、どうしても手伝いたいって言うからな…」
ノブユキ「エヘヘ!」
カナミ「けど、エリカジムリーダーも戻ってよかったわ…貴方のジム、今大火事になって
    いるんです!」
エリカ「え!?」
ユウサク「ウチの妹も、他のミニスカートやガールスカウト達と一緒に消火活動を行って
     います! 早く戻った方がいいですよ!」
エリカ「ええ、分かりました! サトシさん、先に行ってください。 ここは私がやります
    から!」
サトシ「分かりました! じゃあ、終わったらセキエイで!」
エリカ「はい!」
そう言いながら、サトシ達はフリーザー達で次の街へ向かった。 そしてエリカはジムへ
向かった。

―タマムシシティジム―

ここはエリカのジム。 だが激しい炎に包まれている。 前は一度火事になった事があるが、
今回は消す事は出来ない様子。 多くのミニスカート達とガールスカウト達は、消防用
ホースで火を消そうとする。 もちろんそこには、第
5話に登場したミニスカートの
アカネと、第
36話に登場したガールスカウトのアユミも協力していた。 その間、エリカ
はジムに辿り着いた。
エリカ「みなさーーーん!!!」
アカネ「あ、エリカさん!」
アユミ「戻ってきたんですね!」
エリカ「貴方達も無事でよかった…ジムのポケモン達は!?」
アカネ「大丈夫です! みんなボールに戻して回収しましたから!」
アユミ「けど、大変なんです! 後
2名の助手トレーナーが、あのジムにいるんです!」
エリカ「何ですって!?」
アカネ「一人はミニスカートで、もう一人はガールスカウトなんです! 間に合わなかった
    のか、ジムから出ていない様子なんです!」
エリカ「そんな………とにかく、今助けに行きます!」
アユミ「あ、エリカさん! そんな状態じゃ無理です!! このままだと貴方は…!」
エリカ「大丈夫ですわ! 何も出来なかったら、ジムリーダーではなくなりますわ! では、
    後はお願いします!」
エリカはそう言いながら、ジムへ入った。
アカネ・アユミ「あ、エリカさん!!!」

―ジム内部―

ジムの内部はかなり燃え上がっていた。 ビルも崩れ始めそうで、今でも危険な状態である。 
その間エリカは、公式戦用のバトルステージに着き、そこで倒れていたミニスカートと
ガールスカウトを目撃した。
エリカ「いましたわ!!」
エリカは彼女らの元へ着いた。 エリカも一応、彼女らの脈を調べた。
エリカ「…大丈夫。 気を失っていますわ! とにかく、急いで避難しないと…!」
エリカはミニスカートを抱え上げようとする。
ミニスカート「…う…う〜〜〜ん…」
エリカ「大丈夫ですわ! 私がいますから…! ………」
その後エリカはガールスカウトの方へ見て、ふと立ち止まった。
ガールスカウト「…う〜〜〜ん…」
エリカ「(…だめですわ…一人だと二人合わせて非難する事が出来ませんわ! 二人を
    乗せて非難する力なんてありませんし…どうしましょう…このままだと二人は……
    …誰か、助けて!!!)」
ガラッ!!! その時だった! ある大きな岩が彼女の真上から落ち始めた!
エリカ「あっ!! きゃーーーーーー!!!」
その時…!!!

???「『突風撃』!!!」

ドカーーーーーン!!! 突然謎の突風は岩を突き飛ばした! その突風は彼女らを
救った!
エリカ「…え?」
スタッ!! その後倒れたガールスカウトの前に誰かが現れた! その足音を聞こえた
エリカは、その人物の方へ振り向いた。
エリカ「…!?」
その人物は、影でよく見えない。 姿も顔もよく見えない…だが消防隊かレスキュー隊の
一員ではないそうだ。 服装が違う…
エリカ「(こ、このお方は…?)」
???「おい、大丈夫か!?」
エリカ「え、ええ…」
その後謎の人物はガールスカウトを抱え上げた。
???「とにかく、ここにいるのは危険だ! 一緒にこの場(エリア)から出よう!!」
エリカ「あ、はい!」

―ジム外部―

燃え上がるジムの入り口からエリカと謎の人物が出てきた。
アカネ・アユミ「エリカさん!!」
エリカ「心配かけて申し訳ございません。 無事に二人を救出しましたわ!」
アカネ「エリカさん、無事でよかった…」
アユミ「二人も無事でよかった…!」
エリカ「とにかく、このままだと危険ですわ! 急いでセキエイの病院へ連れて行かない
    と!」
アカネ・アユミ「はい!」
エリカ「あ、そうそう。 ありがとうございます、私達を…!?」
エリカは謎の人物の方へ振り向こうとするが、彼はもうそこにはいなかった。
エリカ「…え?」
アカネ「…エリカさん?」
アユミ「誰に話してるんですか?」
エリカ「え? あ、いや、何でもありませんわ!(…あのお方…どなただったの
    でしょう…?)」

―セキチクシティジム―

ここはセキチクシティのジム、キョウとアヤのジムでもある。 だがジムは原始時代系
ドラマのように炎上している。 そしてサトシ達はそこへ辿り着いた。
キョウ「あ、じ、ジムが…!!」
アヤ「タツヤは!? タツヤはどこに!? タツヤ!!!」
キース「ちょ、ちょっと、アヤさん、落ち着いて!!」
???「…お、俺は…ここですよ…」
全員「…!!」
ふと振り向いたら、そこには木に横になっている、第
55話に登場したジプシー
ジャグラーのタツヤがいた。 しかもかなりの怪我を持つ。
アヤ「タツヤ!!」
キョウ「無事だったんでござるな!?」
タツヤ「…え、ええ…少々…派手にされましたが…けど、ポケモン達は…無事…ボールに
    戻して…回収しました……ジムを守れなくて…本当に…申し…訳……ござい……
    …」
キョウ「タツヤ殿!!」
タツヤは倒れそうになり、キョウは彼を捕まった。 その後タツヤは気を失った。
アヤ「タツヤ!! タツヤ!!!」
キース「大丈夫、気を失ってるよ…」
サトシ「けど、街はどうしてるのかな…? サファリランドも心配あるし…」
???「サファリランドは奴らにやられたよ…」
全員「…!」
振り向いたら、そこへ誰かが現れた。 キースと同じようなバーサーカー服をしてる男と、
彼に抱えた第
59話登場のサファリゾーン管理人カイザーだった。
サトシ「カイザーさん!?」
キース「お前は…ロバート!!」
ロバート「…お帰りなさい、師匠!」
どうやらこのロバートと言う人物は、キースの弟子であるらしい。
カイザー「おお…君は、あのサトシ君か…どうやら…また会ったようだな…」
サトシ「どうしたんですか、カイザーさん!? こんな姿になって…!?」
カイザー「…この前、サファリゾーンを襲った奴が…再び現れて…サファリゾーン中を
     荒らしまくっていた…私は…それに巻き添えになって…」
ロバート「けど、ゾーンにいるポケモン達は、無事非難したよ。 後、カイザーさんの
     ポケモンであるハクリューとミニリュウも無事だ。」
サトシ「そうなんだ! よかった…」
ロバート「後サファリランドにいるポケモン達は、俺と
*ターサンが全て非難させた。 
     今は、安全な場所にいるよ。」
キース「そうか…」
*58話に登場した、ガルーラに育てられた子供。
ロバート「師匠、すみません…密林を守れなくて…」
キース「いいさ。 ポケモン達を非難させたぐらいならそれでいい。 お前はよくやって
    くれたよ!」
ロバート「…ありがとうございます。」
マサ「おい、セキチクシティはどうなってんだ!?」
ミサ「そうよ! まさかあそこも!?」
ロバート「…ああ。 奴らも街を完全に荒らしたそうだ。 今じゃ崩れたビルや炎上
     されてる家々しか見えないが…」
マサ「おい、やべえぞ! 仲間も危ない!!」
ミサ「とにかく急がないと!」
サトシ「じゃあ、こうしよう! キョウさんとキースはマサとミサと一緒にセキチクシティ
    へ救出と消火活動を! アヤさんは、ここに来る予定のレスキュー隊と一緒に、
    タツヤとカイザーさんを連れてセキエイ病院まで連れてってください! それまで
    に俺達は次の街へ向かいますから!」
キース「ロバート、そのターサンは今どうしてるんだ?」
ロバート「両親と共に安全な場所に避難したポケモン達を見張っています。 これ以上俺達
     と着いて行く事は出来ないでしょう。」
サトシ「じゃあ、終わったらセキエイで待ってるからな!」
キョウ「サトシ殿も気を付けるでござるぞ!」
サトシ「ああ!」
そう言いながら、サトシ達はフリーザーに乗って、次の街へ向かった。

―ダークシティ―

ここはダークシティ、ヤスとカズの故郷。 だがここは以前と同じように、大パニック状態
となっていた。 今度は家々が炎上し、人々はパニックに騒いでいる。 その間、サトシ達
はそこへ辿り着いた。
ヤス「な、何てザマだ、これは!?」
カズ「あいつら、俺らの街をこんな目にさせやがって!!」
???「あ、ヤスリーダー!!」
サトシ「ん?」
振り向いたら、そこには第
71話に登場したヤスジムの助手トレーナー、ガールスカウトの
アサコが現れた。
ヤス「おお、アサコじゃないか!」
アサコ「戻ってきたんですね! それにカズリーダーまでも! 大変なんです! 両者方の
    ジムが、見知らぬ人に燃やされているんです!」
ヤス「何だと!?」
カズ「やっぱり奴らの仕業か!!」
サトシ「とにかく、ヤスさんとカズさんはここに残って、ジムや街を救ってください! 
    その間まで俺達はグレン島へ行ってきますから!」
ヤス「分かった! セキエイで会おう!」
サトシ「ああ!」
そう言いながら、サトシ達はフリーザー達で次の街へ向かった。

―コジロウの実家―

一方コジロウの実家では、彼の実家も燃やされていた。 燃える家の前には執事が立って
いて、メガホンを使ってコジロウの両親を名を呼びかけている。
執事『旦那様、奥様!! 聞こえますか!? ガーちゃん、見つかりましたか!?』
ルミカ「執事さーーーん!!!」
その後ルミカが現れた。
執事『おお、ルミカ様! お戻りになさったのですね!! よかったでございます!!』
ルミカ「あの、私の前でメガホン、やめてくださらないかしら…? あ、それよりも! 
    コジロウ様の父上と母上は!?」
執事「それが、まだ家にいるんです!」
ルミカ「え!?」
執事「今はコジロウお坊ちゃまの愛犬ガーちゃんが助けに行っていますが、なかなか返事が
   来なくて…」
ルミカ「ど、どうしましょう…私のポケモンでは助けられませんわ! 一体、どうすれば
    …!?」

―屋敷内部―

ここは燃え上がる屋敷の中。 そこには柱の上に倒れたコジロウのママン(何て呼び方だ)
を助けようとするコジロウのパパン(これも何て呼び方だ)とガーちゃんがいた。 パパン
はママンを助けるため、倒れた柱を持ち上げようとするが、力が足りない。 もちろん
ガーちゃんも手伝っている。
ガーちゃん「アウ、アウ!!」
パパン「う…ぐぐぐ…だ、大丈夫か!?」
ママン「…貴方…貴方だけでも逃げてちょうだい…私はここで…」
パパン「バカな事言うな! 私はお前を放って置く訳には行かない! 必ず一緒に生きねば
    ならんのだ! 例え何が何でも…私はお前を置いて行けん!!」
ママン「貴方…ああ、私は貴方のためでも死んで行きたかった…」
パパン「バカモン! 死ぬとは言うな!!」
…相変わらずのバカップルな両親だな。(笑)
ガーちゃん「ク〜〜〜ン…」
が、その時だった!

ガシッ!! 誰かが倒れた柱を持ち上げようとしている! そう、その人物の正体は、
コジロウだった!
ママン・パパン「…!? コジロウ(ちゃん)!?」
ガーちゃん「アウ!!!」
コジロウ「うぐぐぐ…ぐぉおおおああああ!!!」
ガガッ!! コジロウは自力で柱を高く持ち上げた!
パパン「おお、一気に持ち上げるとは…! 強くなったな、コジロウ!!」
コジロウ「…べ、別に…」
ママン「コジロウちゃん…ママ達のために帰って来たのね…?」
コジロウ「別に好きで帰って来たんじゃないけど…家族でも放って置く訳には、行かない
     からな…!」
ママン「…コジロウちゃん…」
コジロウ「さあ、ガーちゃん! ママンを抱えてここから出るんだ!」
ガーちゃん「アン!!」
ガーちゃんは指示通り、ママンを背負った。
ドサン!!! そしてママンを背負った後、コジロウは柱を下ろした。
コジロウ「さあ、行こう!」
パパン「うむ!」
ヨロッ! だが、パパンの体調が突然崩れた!
パパン「…!!」
だが倒れる前に、コジロウはしっかりパパンを捕まえた。
コジロウ「無茶するから体が弱まったんだよ。 一緒に行こう、安全な場所へ!」
パパン「コジロウ…」

―屋敷外部―

燃え上がる屋敷の入り口に、ママンを背負ったガーちゃんと、パパンを抱えているコジロウ
が出て来た。
執事『おお!! ガーちゃんに奥様に旦那様に…コジロウお坊ちゃま!?』
執事はメガホンでそう言った。
ルミカ「コジロウ様!?」
コジロウ「やあ、執事、ルミカ…久しぶり…」
執事『戻って来たのですね!?』
コジロウ「別に好きで戻った訳じゃないよ…」
ルミカ「コジロウ様、どうやってここへ!?」
コジロウ「ああ…ちょっと…な…(元々サトシの後を密かに追ってたなんて言えない
     よな…)と、とにかく、レスキュー隊はもう直ぐ来るんだろ? パパンとママン
     を急いでセキエイ病院へ連れてっていくんだ!」
執事「あ、はい、分かりました!」
コジロウはパパンを執事に渡した。
執事「旦那様、ご無事でございますか?」
パパン「ああ、コジロウのおかげだよ…コジロウよ、感謝…!?」
だが気付いたら、コジロウはもうそこにはいなかった。
ルミカ「こ、コジロウ様!?」
パパン「…コジロウ…」
ガーちゃん「ク〜〜〜ン…」

―グレン島―

ここはグレン島、カツラの故郷。 有名な観光地となっていたこの島は、既に炎に包まれた
島になっていた。 燃え上がる町と森、そして聞き喚く住人達の叫び声…サトシ達はそこに
辿り着いていた。
カツラ「わ、私の島が…!」
サトシ「何て酷いんだ…」
???「あ!! サトシ君!! カツラさん!!」
サトシ「ん?」
振り向いたら、そこには第
96話登場のボーイスカウトのニカイドウ、第99話登場の化石
研究家セイノスケ、そして第
100話に登場した火事場泥棒のヒヤマがいた。
サトシ「あ! ニカイドウ! セイノスケ博士にヒヤマ!」
カツラ「ニカイドウ君にセイノスケ君!」
セイノスケ「戻っていらっしゃったんですか! それは光栄です!」
ヒヤマ「それにしても、あんさんらと会うのごっつい久しぶりやな!」
サトシ「みんなは何やってたんだ?」
ニカイドウ「僕はペンションナゾナゾの消火活動に手伝ってるんだ! ジムは丁度無事
      だけど…ペンションだけは助けなきゃ行けないんだ!」
セイノスケ「私は研究所の消火活動を行っているのです。 今だと化石を全部回収しました
      が、後は研究所の火を消すだけで…」
ヒヤマ「オラはポケモン屋敷の火を消す仕事さかい。 けど俺のポケモンやと余計酷くなる
    わ…水系ポケモンおれへんねん…」
サトシ「そ、そう…とにかく、カツラさん、ここに残って、救出と消火活動をお願い
    します!」
カツラ「分かった! 終わったらセキエイで!」
サトシ「はい!」
そう言いながら、サトシはフリーザー達と共に、上空へと飛び立った。

―マサラタウン―

一方マサラタウンでは、居残った仲間達は救出と消火活動をしていた。
イエロー「大丈夫ですか!?」
住人「ああ、ありがとう…」
ブルー「皆さん、こちらの方へ非難してください! ここは私達トレーナー達に任せて
    ください!」
シゲル「すみません、この炎、消せそうですか!?」
消防隊員「だめだ! 炎が激し過ぎて消す事も出来ないよ! こんな火、見た事ない
     からな! だから消えないって訳だよ!」
シゲル「くそ! やっぱ消火活動は無理か…こんな時にも雨が降ってくれたらな…」

―上空―

サトシとフリーザー達はそこに飛んでいた。
サトシ「メタモン達、ご苦労様! 後は俺達がやるから、お前達はシュウ達の所へ戻って
    くれ!」
メタモン達は頷き、そのままマサラへ戻って行った。 そんなサトシは、カントーの燃え
上がる地上を眺めていた。
ピカチュウ「ピッカッチュ…」
シャワーズ「これは酷いよ…」
フリーザー「これは酷いですね…可哀想過ぎます…」
サンダー「サトシよ、これからどうするんだ?」
ファイヤー「何とかしないと、カントーは全滅してしまうぞ。」
サトシ「分かってるよ…分かってるけど、どうやって助けるか分からないんだ…! 
    あちこち見ても、日が消せそうにも見えないよ! …こんな時でも雨が降って
    いれば、一気に全部消せるのに…ん? 雨…? そうか! その手だ!!」
フリーザー「何か閃いたのでしょうか?」
サトシ「ファイヤー、お前雨にちょっと平気か?」
ファイヤー「ああ…ちょっとな…」
サトシ「よし、そうならば…ウンディーネ、君に決めた!!」
ポン!!! サトシの言葉通り、ウンディーネが現れた!
ウンディーネ「はーい、ダーリン♪ ウチに何か用?」
そんな能天気な彼女はカントーの地上を眺めたら、一瞬に驚いた。
ウンディーネ「な、何やこれ!? カントーが燃えとるさかい!? ど、どないしたんの、
       これ!?」
サトシ「ウンディーネ、この炎全体消すためにお前が必要なんだ! ファイヤー以外全ての
    炎を消す事が出来る雨を降らせてくれ!」
ウンディーネ「ははあ、そう言うこっちゃね? よっしゃ、ウチに任しとき! 今直ぐ雨
       呼んで来るさかい! ちょいと待っといてや!」
ウンディーネはそう言いながら、目を閉じ、こう言った。
ウンディーネ「…水の神よ、天の神よ、そして自然の神よ…今やこの地に破壊を求める炎が
       現れた…全てを安らかにさすため、邪悪な炎を消す、聖なる雨を降らせ
       よ!!!」
ザーーーーーーーーーー!!! 突然ウンディーネの言葉で雨が降り始めた! その間
ファイヤーだけに、特別に雨に濡れないようにされている。
サンダー「な!? 雨!?」
ファイヤー「そうか! ウンディーネの力を借りて、強雨を呼び出せたのか!」
フリーザー「さすがサトシさん! お見事です!」
サトシ「これで消えるといいんだけど…」

―マサラタウン―

一方カントーの地上、もちろんマサラタウンでは、激しく燃えていた炎全てが消えて行った。
シゲル「あ、雨!?」
クリスティ「これってもしかして、奇跡!?」
コゴロウ「…いや、そうでもないようだ。」
コゴロウには分かっていたんだろう、サトシがやっていたと言う事を。
ゼトラ「……………」
火が全部消えた事で、仲間達は安心したと思っていたのに、ゼトラだけ歯を食いしばって
いた…

―上空―

一方サトシは、炎も消えたカントーを眺めていた。
ピカチュウ「ピッカーーー!!!」
シャワーズ「やったね、サトシ!!」
サトシ「ああ! サンキュー、ウンディーネ!」
ウンディーネ「いや〜ん♪ ダーリンのためならウチなんだってやるわ〜♪」
そう言ったウンディーネはサトシにじゃれ付いた。
サトシ「のわ!? ウンディーネ、それは止めろ!!」
その後、サトシは真剣そうな顔になった。
サトシ「………けど、なぜリユニオンが突然カントーを………とにかく、急いでセキエイへ
    戻ろう。 みんなはもう戻ってるかもしれない。」
フリーザー「そうですね、戻りましょう。」
そしてサトシ達は、そのままセキエイに戻る事にした。

全てのカントーを、巨大な炎の海から救ったサトシ。 だが問題はただひとつ。 なぜ
リユニオンが突然カントーを襲ったのか? その答えは、次回へ続く!
続くったら続く!

ソニックの後書き:
ぐっ…め、めちゃくちゃだ、これ…(汗) まあ、前に登場した人物達を再登場させたのは
いいかもしれないが…めちゃくちゃ過ぎる…(汗) これでいいのか…よくないのか
…(汗)…まあ、一応完成した事だし、これにしとこ…(おい) ごめんなさいね。(汗) 
さて、次回はゼトラや元リユニオン達の出番を増やすつもりです。 それまでに期待して
ください♪(嫌)