ここはロケット団本部の外部エリア。 外にはもちろん、飛空艇フェニックスが待機して
いる。 だが、本部の遠い所に誰かがいた。 そこには老人と若き男女二人であった。 
彼らはそこに立ったまま、本部を見ていた。

老人「ここがそうか…」
少女「ねえ、おじいちゃん…本当に大丈夫なの?」
少年「そうだぜ! 見つかっちまったらどうすんだよ!?」
老人「大丈夫じゃ、ワシなら大丈夫。」
少女「大丈夫だと言っても…ここは誰でも恐れている組織の本部よ!?」
少年「帰った方がいいと思うぜ!!」
老人「いや、ワシは引き換えせん。 これを渡すまで…」
そう、老人の手には、ある白い風呂敷に包まれた物を持っていた。 中身は一体何なのか、
まだ分からない。
老人「これを「あの方」に渡さないと、誤解は解かれんかも知れん。 渡せば、彼も目が
   覚めるはずじゃ。 五年前から解かれなかった、真実を…」

ポケットモンスター小説版
164話 ロケット団の最後(後編)

ロケット団本部にてサカキと戦い始めたサトシとコゴロウとゼトラ。 だが相手が強敵で
あるため、更なる苦戦に味わってしまう。 サカキのニドクインと戦っている今、次にどう
戦うか考えるサトシ達…

サカキ「さあ、次のポケモンを出すがいい。 それとも降参して私の悪の使徒へとなる
    か?」
サトシ「勝手に決めんな!! 俺はまだ負けたとは言ってない!!」
サカキ「なら早くポケモンを出せ。 休んでるだけじゃ時間の無駄だ。」
サトシ「言われなくても分かってるよ!! よし、次のポケモンを出そうぜ!」
コゴロウ「あのニドクインに対抗する物ねえかな?」
ゼトラ「相手は毒だけじゃなく地面もある…エスパーか水系さえいれば楽だが…」
サトシ「…よし、俺はこいつだ!」
コゴロウ「俺はこいつ!」
ゼトラ「俺はこれだ!」
サトシ達はモンスターボールを手に持った。
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「ポケモン、君に決めた!!!」
ポンポンポン!!! サトシ達が投げたモンスターボールの中から、プテラ、オムスターと
カブトプスが出て来た!
プテラ「ギャオーーー!!!」
オムスター「オムーーー!!!」
カブトプス「プスーーー!!!」
ブルーザー「おお!! 化石ポケモン達じゃねえか!!」
クリスティ「これなら勝てる!!」
サカキ「ほう…お前達にはあの伝説の化石ポケモン達を持っているのか…フッフッフ、
    これは盗みたいが、今はそれ所ではなかったな。 まあ、伝説のポケモンであろう
    としても、この私に勝てるか!? ニドクイン、「岩雪崩」!!」
ニドクイン「クイーーーーーーン!!!」
ゴロゴロゴロゴロ!!! ニドクインは「岩雪崩」でプテラ達に襲い掛かる!
サトシ「おっと、同じ手は効かねえぜ!! プテラ、「翼で打つ」で反撃!!」
プテラ「ギャオ!!!」
ブワ!!! プテラは「翼で打つ」攻撃で岩を吹き返した!
バキバキバキバキ!!! そして吹き返された岩はニドクインに命中している!
ニドクイン「クイ!?」
サカキ「何!?」
サトシ「よし、今だ!!」
コゴロウ「おう! オムスター!!」
ゼトラ「カブトプス!!」
コゴロウ・ゼトラ「「ハイドロポンプ」!!」
サトシ「プテラ、「破壊光線」!!」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「水・破・連携、「破壊の噴水」!!!」
ドビューーーーーーーーー!!! ドカーーーーーーーーーン!!! 
3つの攻撃は
お互い的に合い、ニドクインに直撃した! しかも一部によって効果は抜群だ!
ニドクイン「クイ〜〜〜ン…」
サトシ「やったーーー!!! ニドクイン撃破だぜ!!」
コゴロウ「運がよく水系使えてよかったぜ…」
ゼトラ「防御力が高いとか言うが、よほど手強い相手じゃなかったようだな。」
カルロス「さすがだ…水と破壊を連携的に攻撃するとは…そう言う戦法もあったのか…」
ココナッツ「サトシって本当にすごいトレーナーなのね!!」
ピッピ「あの…連携って何でしゅか?」
サカキ「…さすがサトシ…まさか連携技で行くとは思わなかった。 さすがに尊敬するが、
    ここでは尊敬など必要ないな。 よく私のニドクインを倒せたな。 だが次はそう
    簡単に行くまい!! ニドキング、行け!!!」
ニドキング「キーーーング!!!」
サトシ「ニドキング!?」
コゴロウ「今度は攻撃力の高い奴を出したのか…」
ゼトラ「…少々手応えがありそうだな?」
サカキ「フッフッフ、いくらニドキングは防御力はニドクインより下でも、そのパワーだけ
    は甘く見るでないぞ! ニドキング、「地震」攻撃!!」
ニドキング「キングーーーーーーーーーー!!!」
サトシ「プテラ、飛べ!!」
コゴロウ「オムスター、お前も跳べ!!」
ゼトラ「お前もだ、カブトプス!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! ニドキングは「地震」で攻めてきたが、プテラは飛び、
オムスターとカブトプスはジャンプで避けた。
サトシ「よし、プテラ! 「かまいたち」!!」
コゴロウ「オムスター、「ハイドロポンプ」!!」
ゼトラ「こちらも「ハイドロポンプ」だ!!」
プテラ「ギャオーーーーーーー!!!」
ザシューーーーーー!!! プテラの翼から「かまいたち」を撃ち放った!
バシューーーーーー!!! 次にオムスターとカブトプスの口から「ハイドロポンプ」を
撃ち放った! 三つの攻撃はそのままニドキングに襲い掛かるが…
サカキ「…甘い!! ニドキング、「メガトンパンチ」!!!」
ニドキング「キーーーーーング!!!」
バシャ!!! ニドキングは「メガトンパンチ」でプテラ達の攻撃を殴り消した!
サトシ「な、何!?」
コゴロウ「打ち消した!?」
サカキ「言ったはずだ、こいつのパワーは甘く見るなとな!! ニドキング、「雷」
    だ!!」
ニドキング「キングーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
ドカーーーーーーーーーーン!!! ニドキングの角から「雷」が撃ち放ち、プテラ達に
直撃した! しかも効果は抜群だ!
プテラ「ギャオ〜〜〜…」
オムスター「オム〜〜〜…」
カブトプス「カブ〜〜〜…」
サトシ「ぎ、ぷ、プテラ!?」
コゴロウ「あいつも電気技を!?」
ゼトラ「…相当手応えがある…」
サカキ「フッフッフ…古代からのポケモンとは言え、最終的では弱いではないか?」
サトシ「何!?」
アツコ「うそ…手強いじゃない、あのニドキング!?」
キース「これは相当難しくなりそうだ…」
サカキ「さあ、次は何を出すか決めろ。 のんびりするだけだと時間の無駄だ。」
サトシ「誰がのんびりしてると言った!! それに言われなくても分かってるよ!!」
コゴロウ「ちっ、腹が立つ野郎だぜ…」
ゼトラ「落ち着け。 ここで怒ってるだけじゃ意味がねえ。」
サトシ「そうだけどな…よし、ここまで来ちまったらしょうがねえな。 コゴロウ、ゼトラ、
    ここはやっぱ、最強のポケモンで戦おうぜ!」
コゴロウ「最強のポケモン…?」
ゼトラ「ほう…何を言おうとしてるのか分かって来たな…」
サトシ「最初は我慢してたけど、やっぱここは早くも終わらせたい。 だから、
    「あいつら」で戦おうよ! それなら、勝負はあっと言う間に決まる!」
コゴロウ「…確かに、「あいつら」を使ったとしても、卑怯とは言わないな。」
ゼトラ「分かった。 一緒にやろう!」
サトシ「よし、俺はこいつで戦う!」
コゴロウ「なら俺はこいつだ!」
ゼトラ「俺はこいつで行く!」
サトシ達は手にハイパーボールを持ち上げた。
サトシ「サカキ、次は簡単に上手くは行かねえぜ! 次こそお前の負けだ!!」
サカキ「ほう、負け気味をしてるのにやけになるのか。」
サトシ「行くぜ、コゴロウ、ゼトラ!」
コゴロウ・ゼトラ「おう!!」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「ポケモン、君に決めた!!!」
サトシ達が投げたハイパーボールからファイヤー、フリーザー、サンダーが現れた!
ファイヤー・フリーザー・サンダー「私(俺)のお呼びか(でしょうか)?」
サカキ「な、何!?」
アシュラ「おお、伝説の鳥ポケモンで攻めるのでござるか!!」
アーモンド「え…ぜ、全部持ってたの…!?」←知らなかった奴
ヒトカゲ「おお、こりゃ絶対勝てるぜ!!」
ダネリーナ「がんばれーーー♪」
サトシ「フリーザー、サンダー、ファイヤー、俺達は今そこにいるあいつと戦ってるんだ! 
    そいつに勝つためには、お前達の力が必要なんだ!」
その後
3匹はサカキの方へ振り向いた。
ファイヤー「…確かに邪の匂いがする…正に強敵だな。」
フリーザー「分かりました、是非協力を致しましょう。」
サトシ「ありがとう、みんな!」
サンダー「フン、久しぶりの戦になるからな。」
サカキ「…ハッハッハ…これはいい…我々が探していた伝説のポケモンがここにいたのか…
    私の物になるのに十分素晴らしい…いや、それは必要ないな。 お前が私の組織に
    入ってから渡すのもいい…」
サトシ「ふざけた事ばっか言ってねえで、さっさと決着付けちまおうぜ!」
サカキ「フン、口ほどうるさい小僧だな。 まあ、いい。 けど伝説のポケモンを使った
    としても、この私に勝てまい!! ニドキング、「雷」だ!!」
ニドキング「キーーーーーーング!!!」
コゴロウ「またあの汚え技を使う気だ!!」
ゼトラ「同じ手は乗らねえぞ!」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「みんな、飛べ!!!」
伝説の鳥ポケモン「了解!!」
ドカーーーーーーーーーーン!!! ニドキングの角から「雷」を落としたが、伝説の鳥
ポケモン達は飛行で上手く攻撃を避けた!
サトシ「コゴロウ、ゼトラ、行くぜ!!」
コゴロウ・ゼトラ「おう!!」
サトシ「ファイヤー、ニドキングの前方に移動!」
ファイヤー「承知した!」
コゴロウ「フリーザー、ニドキングの背後の右側に移動!!」
ゼトラ「サンダーはコゴロウと同様左側に移動だ!!」
フリーザー「分かりました!」
サンダー「承知した!」
伝説の鳥ポケモン三匹は指示通り、ファイヤーはニドキングの前、フリーザーとサンダーは
ニドキングの背後に移動した。
ニドキング「キン?」
サトシ「よし、今だ!! ファイヤー!!」
コゴロウ「フリーザー!!」
ゼトラ「サンダー!!」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「「ゴッドバード」!!!」
伝説の鳥ポケモン「はぁーーーーーーーー!!!」
伝説の鳥ポケモン三匹は力を溜めている。
サカキ「む?」
サトシ「これなら避けられないぜ!! 行け、みんな!!!」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「「ゴッドバード」三重殺、「トライゴッドバード」!!!」
ドカーーーーーーーーーーーン!!! 伝説の鳥ポケモン三匹の「ゴッドバード」は
ニドキングに直撃した! 効果は今ひとつだが、威力が強力だったため、ニドキングは
倒れた。
ニドキング「キ〜〜〜ング…」
サトシ「やったーーー!! ニドキング打倒だぜ!!」
コゴロウ「さすがにここまで来れたぜ!」
ゼトラ「確かに伝説の鳥ポケモン達を使うのはとても楽だな。」
シュウ「すげえ、サトシの奴最後の一匹まで辿り着いたぜ!」
マロン「これなら勝てるかもね!」
ムサシ「あのジャリボーイ、やっぱり強いね…」
コジロウ「ああ、今まで俺達をぶっ飛ばしたからな!」
ニャース「ジャリボーイが勝てるといいニャ!」
サカキ「…フッフッフッフ…ハッハッハッハッハッハッハ!!!」
サトシ「…? 何がおかしい!?」
サカキ「…さすがに伝説のポケモンを使ってここまで来れたとは、いい度胸をしてるでは
    ないか、お前達。 さすがに褒めてやる。 だが、貴様達はこの私を見縊っている
    ようだがな。 例え伝説のポケモンが強いからとしても、貴様達はこの私に勝て
    ない…そう、今から悪の伝説になるこの私に、最終的に不可能はない!!! 
    今から判決しよう、この私が勝つと言う事をな!!! 出でよ、サイドン!!!」
サイドン「サーーーイ!!!」
サトシ「サイドン?」
コゴロウ「何だ、脅かせやがって…結局楽勝になりつつポケモンを出したじゃねえか。」
ゼトラ「調子に乗るな、コゴロウ。 奴はそいつで何を企んでいるか分からねえぞ。」
サトシ「…とにかく、一応戦ってみようぜ! みんな、総攻撃で行くぜ!! ファイヤー、
    「炎の渦」!!」
ファイヤー「分かった! はーーーーーーーーー!!!」
ブォーーーーーーーーー!!! ファイヤーは翼から「炎の渦」を作り出した。
コゴロウ「フリーザー、「吹雪」で行け!!」
フリーザー「分かりました! はーーーーーーー!!!」
ビュオーーーーーーーーー!!! フリーザーは「吹雪」を作り出した。
ゼトラ「サンダー、「
10万ボルト」で攻めろ!!」
サンダー「行くぞ、はーーーーーーーーーー!!!」
ビリリリリリリリリリリ!!! サンダーは「
10万ボルト」を作り出した。 そして三つ
の攻撃はそのままサイドンに襲い掛かる!
サトシ「こいつで巻き込め!!!」
カスミ「これなら行けるわ!!」
レッド「これで決まったな!」
所がサカキは妙にニヤッと笑った。
サカキ「愚か者め! 私を見縊るなと言ったはずだ!! サイドン、「角ドリル」!!!」
サイドン「サーーーーーーイ!!!」
ギュルルルルルルルルル!!! サイドンは「角ドリル」をし、伝説の鳥ポケモン三匹の技
を回転する角に吸収した!
伝説の鳥ポケモン「え!?」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「な!?」
サカキ「サイドン、放て!!」
サイドン「サイーーーーーーーーー!!!」
バシューーーーーーーーーー!!! その後サイドンの角が逆回転し、吸収した攻撃を撃ち
返した!
伝説の鳥ポケモン「うわーーーーーーーーーー!!!(きゃーーーーーーーー!!!)」
ドサドサドサ!!! 攻撃を一発必中に受けた伝説の鳥ポケモン三匹は倒れた。
伝説の鳥ポケモン「うっ…」
サトシ「ふぁ、ファイヤー!!! フリーザー、サンダー!!!」
コゴロウ「な、何だ今のは!?」
ゼトラ「攻撃を吸収して跳ね返しただと…!?」
サカキ「フッフッフ、驚いたか? これは私の優秀なポケモンが使う悪道の技…もはや
    貴様はこの私に敵うも出来ないな…」
カスミ「な、何今の!? 攻撃を吸収して撃ち返したわよ!?」
タケシ「サイドンにそんな仕組みあったのか!?」
グリーン「…空気だ…」
カスミ「え?」
グリーン「サイドンの角の隙間(角にある線)には、回転するために空気を吸い取る仕組み
     があるんだ。 勢い早く回転すれば、その回転のスピードに応じて空気が吸い
     寄せる事が出来る。 物理な物じゃないフリーザー達の攻撃は、その空気に
     よって掃除機のように吸い寄せられ、回転する角に溜められる。 しかし、逆に
     角を逆回転をすれば、その空気は前進に押し出され、空気を自分の角から離れて
     行ってしまう。 だから角に吸収してしまったフリーザー達の攻撃は、それの
     空気に押し出された事によって、撃ち返せられたんだ。」
レッド「そうか、サイドンの角にそう言う仕組みが…だとすると、遠隔攻撃は相当無理かも
    知れないな…」
シゲル「じゃあ何だ!? 弱点である水、氷、草系も効かないって事なのか!?」
ブルー「そんな!!」
イエロー「そんなのありですか!?」
グリーン「いや、ありとしてもそれを防ぐ方法はある。」
イエロー「え?」
グリーン「角の動作を封じさせれば、反射攻撃は出来なくなる。 凍らせれば、しばらくの
     間動けなくなり、こちらから隙を狙うチャンスが出てくるはずだ。 けど、
     もしも最終手段的にシャワーズを使って「冷凍ビーム」か「吹雪」を使った
     としても無理がある。 その隙に反射攻撃を仕掛けてくるだろう。 凍らせる
     よりも、全体の動きを封じてから攻撃するのもいい手かもしれない…」
ヒロシ「それじゃあヤバイよ…もしもそれが失敗しちゃったらサトシロケット団に
    入っちゃうよ!」
グリーン「とにかく見守ろう。 今の俺達じゃ、これだけしか出来ないからな。」
ムサシ「ボスもすごいけど、ジャリボーイもすごいわね…」
コジロウ「ここでジャリボーイが負けちまったら困るぜ…」
ニャース「どうにかして勝って欲しいニャ!」
サカキ「もう諦めろ。 いくら何をしようともこの私には勝てない。 降参して私の部下と
    なれ。」
サトシ「勝手に決めんじゃねえ!! 俺はまだ諦める気なんてねえよ!! お前を倒すまで
    絶対諦めやしないぜ!!」
サカキ「フン、悪足掻きな。 だったら最後の奴を出すといい。 だがここで負けたら望み
    通り部下にしてやるぞ。」
サトシ「く…絶対に負けたりはしないぞ! コゴロウ、ゼトラ、次のポケモン出すぜ!」
コゴロウ「けど、次はどれを出せりゃいいんだ? あの攻撃には絶対に敵わねえぜ!?」
ゼトラ「それに、あの伝説のポケモンを倒せたほどの力を持っている。 いくらこの中でも
    絶対無理だ。」
サトシ「くっ…じゃあ、どうすればいいんだよ…」
シャワーズ「…サトシ、僕戦うよ!」
ピカチュウ「ピカ!」
サトシ「え?」
シャワーズ「僕はサカキを倒してみる!」
ピカチュウ「ピッカ!」
サトシ「な、何だって!?」
コゴロウ「ちょっと待て! お前らじゃ無理だぜ!!」
ゼトラ「あのサイドンの弱点は確かに水だが、反射攻撃を持ってる限りは水には
    効かないぞ! それに、ピカチュウの電気系だって地面系のサイドンには効かない
    ぞ!」
シャワーズ「分かってるよ。 でも…もし僕が戦えば…僕の記憶も戻るかもしれないし…
      何か分かるかもしれないんだ! だから、僕を戦わせて! ピカチュウも協力
      するから!」
ピカチュウ「ピ!!」
サトシ「シャワーズ…ピカチュウ…」
コゴロウ「…まあ、そこまで言うなら断る事は出来ねえ見たいだな。」
ゼトラ「けど、そうだとしたら三匹目は何にするんだ? リザードンだと決して俺達の言う
    事など効かないだろう。」
サトシ「そうだな、一体何を使えば………」
その事で悩むサトシ。 が、その時…

(………サトシ………)

サトシ「…え?」
コゴロウ「どうした?」
サトシ「なあ、誰か俺を呼ばなかったか?」
シャワーズ「え、僕何も言ってないよ?」
コゴロウ「カスミ達じゃなさそうだけど…」
ゼトラ「俺達は何も言ってないぞ。」
サトシ「え…じゃあ、今のは…?」

(…サトシ、聞こえるか…?)

サトシ「…?」
コゴロウ「…おい、どうしたんだよ?」
ゼトラ「何だ?」
謎の声で混乱するサトシ。 その後サトシは頭の中でこう言った。
サトシ(…誰だ…? 誰が俺に話しかけてるんだ? おかしくなっちまったのか、俺…?)

(…いや、お前はおかしくなっていない。)

サトシ(…!? 誰だ、お前!?)

(…忘れたとは言わないだろうな、サトシ。)

サトシ(…!! その声…ミュウツー!?)
そう言いながらマスターボールを見るサトシ。

(そうだ。 私だ。 今はボールの中にいるが、テレパシーでお前の心の中で通話している。 
サトシよ、私を戦闘に出してくれ!)

サトシ(え? お前を戦闘に!?)

(私の力なら、この戦いに勝てるはずだ。 決して負ける事などない。)

サトシ(…確かにお前は最強だけど、なぜ突然…?)
コゴロウ「…ど、どうしたんだ、サトシ?」
ゼトラ「突然無意識になっちまったか…?」
どうやらコゴロウとゼトラはミュウツーの声が聞こえないらしい。

(…私はサカキに用がある…)

サトシ(え? お前、サカキの事知ってんのか?)

(…その話は後で言う。 とにかく、私を戦いに出さしてくれ。 お前の力になりたい! 
私はそうするためにお前と同行しているのだ! 頼む、戦わせてくれ!)

サトシ(………分かった、戦わせよう! お前もサカキに対して何かあったかも知れない
    な! 是非出してやるよ!)

(有難く思う。)

サトシ「よし、作戦は決めた! コゴロウ、お前はピカチュウを使ってくれ! ゼトラは
    シャワーズを!」
コゴロウ「え!? 俺達がピカチュウとシャワーズを!?」
ゼトラ「…何があったのかは知らんが、お前は何を使うつもりだ!?」
サトシ「決まってるだろ? こいつさ!」
サトシはマスターボールを手に持った。
ピカチュウ「ピカ!?」
シャワーズ「それは…!!」
コゴロウ「おい、それってあれじゃねえか!?」
ゼトラ「…確かにそれを使えばいいかも知れないが、何故突然?」
サトシ「俺には分からないけど、こいつがどうしてもって俺に伝えたんだ。 多分こいつも
    シャワーズと同じくロケット団と何か関係があるらしい。 俺、知りたいんだ! 
    このロケット団の真相を!! それでいいよな、ピカチュウ、シャワーズ?」
ピカチュウ「ピカー!」
シャワーズ「うん!」
コゴロウ「…まあ、これが最後だし、このまま楽勝するのも悪くないかも知れねえな!」
ゼトラ「…まあ、真実を知りたいのなら、断る事も出来ねえな。」
サトシ「よし、なら決めようぜ、これで行くって事を!!」
コゴロウ・ゼトラ「おう!!」
サカキ「もう決めたようだな。 待つのも退屈だったぞ。」
サトシ「待っててよかったな! 今度こそこの勝負、お前の負けだぜ! こっちには取って
    置きの切り札があるんだからな!!」
サカキ「切り札? 面白い。 どう言う奴か見せてみろ。」
サトシ「ああ、見せてやるさ! 俺達の勝利をな!! コゴロウ、ゼトラ!」
コゴロウ「おう! ピカチュウ、君に決めた!」
ピカチュウ「ピカーーー!!!」
ゼトラ「シャワーズ、君に決めた!」
シャワーズ「オッケーーー!!!」
サトシ「そして俺はこいつだ!! マスターボール、君に決めた!!!」
ポン!!! そしてサトシが投げたマスターボールから、ミュウツーが出て来た!
サカキ「!!! 何!?」
ロケット団「あれは…!!!」
カスミ達「ミュウツー!!!」
ミュウツー「待たせたな。」
イエロー「あ…あれ…あいつです!! あいつが
*トキワジムで僕を倒したポケモン
     です!」
カスミ「え!?」
サトシ「な!? ほ、本当なのか、ミュウツー!?」
ミュウツー「…前はな。」

*詳しくは第110話をチェック!

サカキ「…おう…ミュウツー…ミュウツーではないか!! とうとう私の前に
    現れたか!!」
ミュウツー「別にお前のために戻ったわけじゃない。 私はお前に恨みを払うためにここへ
      来たのだ。」
サカキ「何?」
コゴロウ「な、何だ?」
ゼトラ「ミュウツーの奴、サカキの事知ってるのか?」
ミュウツー「…その事は後で説明する。 早速勝負を始めよう。」
サトシ「頼むぜ、ミュウツー!」
サカキ「…フッハッハッハッハ!! これは面白い! 私を倒すだと!? 笑わせてくれる
    わ!! 例え貴様が人工的で生み出された究極の生命体でも、史上最強となるこの
    私には倒せまい!! 今から貴様を私の手に戻してくれるわ!!! サイドン、
    「破壊光線」!!」
サイドン「サイドーーーーーーーーーーン!!!」
バシューーーーーーーーーー!!! サイドンの口から「破壊光線」を撃ち放った!
サトシ「ミュウツー、「リフレクター」だ!!」
ミュウツー「むん!!」
バシューーーーーーン!!! ミュウツーは「リフレクター」を作り出し、「破壊光線」を
弾き消した。
サカキ「何!?」
ミュウツー「そっちこそ笑わせるな。 今の私は貴様のレベルには負けはしない。 私には
      サトシ達に教えてくれた「希望」がある限り、貴様の「絶望」を消して
      くれる!!」
サトシ「ミュウツー…」
サカキ「…「希望」だと!? そんな物はいらん!! 全ては悪だ!! 全ては闇だ!! 
    正義だの希望だの、全てこの私が打ち消してくれる!!! サイドン、「角
    ドリル」!!」
サイドン「サーーーーイ!!!」
ギュイーーーーーーン!!! サイドンは「角ドリル」を発動させた!
サトシ「気をつけろ、ミュウツー! あいつの攻撃は俺達の攻撃を跳ね返してくるぞ!」
ミュウツー「ほう…」
サカキ「そのまま貫け!!!」
そしてサイドンは真っ直ぐミュウツーに襲い掛かる! が、その時…!
カッ!!!! ミュウツーは思いっきりサイドンに睨み付いた!
サイドン「サイ!?」
その時サイドンの動きが止まった!
サカキ「ん…どうした、サイドン!? 何をしてる!? さっさと止めを刺せ!」
ヤマト「な、何?」
コサブロウ「動きが止まったぞ?」
サムライ「ちょっと待てよ…?」
ダイスケ「これってもしや…」
ミュウツー「「金縛り」だ。」
サカキ「何!?」
ミュウツー「サトシ、コゴロウ、ゼトラ! 「金縛り」が解かれる前に攻撃しろ!! 今
      ならあのサイドン、反射攻撃を仕掛けないぞ!!」
サトシ「そうか!! サンキューミュウツー!! コゴロウ、ゼトラ!!」
ゼトラ「分かった! シャワーズ、「ハイドロポンプ」!!」
コゴロウ「
OK! ピカチュウ、「雷」!!」
ピカチュウ「ピカ!!」
シャワーズ「了解!!」
コゴロウ・ゼトラ「水・雷・連携、「轟く水流」!!!」
ドカーーーーーーーーーーーーン!!! シャワーズとピカチュウの攻撃がサイドンに直撃
した! しかも一部的効果は抜群だ! その強力な一撃で、サイドンは倒れた!
サイドン「サイ〜〜〜…」
サカキ「な、何!? サイドン!?」
サトシ「…やっ…」
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「やったーーーーーー!!!」
シャワーズ・ピカチュウ「やったーーー(ピカーーー)!!!」
カスミ「やったーーー!!! サトシ勝ったーーー!!!」
シゲル「ハッハッハ、やったじゃねえか、サトシーーー!!!」
レッド「さすが俺の弟だぜ!!!」
ハンゾウ「ジャリボーイ、やりやがったぜ!!!」
ゴエモン「さすがジャリボーイ!!!」
サノスケ「やるじゃねえかよ、ジャリボーイ!!!」
ロケット団員
M「ば、バカな…」
ロケット団員
N「ぼ、ボスが…ただのガキに…」
サトシ「ありがとうな、ミュウツー!」
ミュウツー「…いや、感謝言うのは私の方だ。 私を戦闘に出させて感謝する。」
サトシ「ミュウツー…」
サカキ「くそっ!! この役立たずなポケモンが…!!」
そう言いながらサカキは倒れたサイドンを蹴ろうとする。
サトシ「あ!! やめ…!!」
ミュウツー「むん!!!」
ドン!!!! ミュウツーは衝撃波でサカキを吹き飛ばした!
サカキ「うがっ!?」
ドサ!!! そして吹き飛ばされたサカキは倒れ落ちた!
アイ「ミュウツー!?」
ミュウツー「貴様…いい加減にそのふざけた面を消したらどうだ。 いつまでそんな
      くだらん性格で生き続けるつもりだ?」
サカキ「何だと…!? 私のポケモンのくせに口答えなど…!!」
サトシ「やっぱり知ってるのか、サカキの事?」
ミュウツー「ああ…奴のポケモンだった。 昔はな。 破壊されたフジ博士の研究所で偶然
      会ってな。 「世界を我の物にするためにお前の力が必要だ」と言ってな、
      役に立たぬ鎧を着させ、組織の最強兵器として扱い、もちろんジムの切り札に
      利用した。 そのため私は何のために生きているか知らなくなった私は、
      
*旧本部を破壊し、脱出し、ハナダの洞窟に隠れたのだ。 汚い扱い方と野望
      によって、私は奴を恨んでいた事も当然ある。 ポケモンを道具に使って悪用
      しながら世界制服しようとする馬鹿げた悪党がな!」

*詳しくは第113話をチェック!

サカキ「…フン、それがどうした? ポケモンを道具に使うのは何が悪い?」
サトシ「何だと!?」
サッ!! サトシがそのままサカキにケンカを売ろうとするが、ゼトラは彼の前に手を
出しながら止めさせた。
サトシ「…!? ゼトラ!?」
ゼトラ「…殴るのは意味がない。 せめて奴に話し合うまでからにしよう。 サカキ、お前
    は相当ポケモンとは愛称がとても悪く見えるが、さてはお前はポケモンと言う
    存在がとても憎いと思っているんだな?」
サカキ「当たり前だ!!! 私はポケモンが憎い!!! ポケモンは全て人間の敵だ!!! 
    人間の裏切り者だ!!! ポケモンを全てガラクタな道具になる方がとても十分
    だ!!! 世界制服するための小道具に十分なのだ!!!」
サトシ「何だとこのヤ…!!!」
サッ!!! サトシは我慢ならないように駆け付けるが、ゼトラはそれを再び止めた。
ゼトラ「止めろ。 そんな事しても意味がねえ。」
ミュウツー「ゼトラ、そいつを生かせる訳には行かん。 罰を与えるのが今の内だぞ!」
その後ゼトラはミュウツーに振り向き、鋭くミュウツーに睨み付いた。
ゼトラ「…生死は俺が判断する…」
ミュウツー「うっ…」
さすがに冷たそうな視線で逆らえないミュウツー。 ここは仕方なくゼトラに任せるべきで
あった。
ゼトラ「…さすがにお前ポケモンにとても憎しみを持っているようだが、それには
    理由(わけ)がありそうだな? 理由(わけ)なしで憎むなんて無意味な物だ。 
    せめてお前とポケモンはどう言う結末で憎しみを与えたか説明しないか? 
    教えるのは悪くはないだろう?」
サカキ「……………あ、あれは………あれは五年前の話だ……実はと言うが…当時私は
    ポケモンを激しく愛していた…」
サトシ「え…?」
ミュウツー「何…?」
サカキ「…生まれた頃から私はポケモンが大好きであった。 そんな私は優秀なポケモン
    マスターになるため、お前達みたいにポケモン達に信頼、友情、そして愛情を
    与えていた。 そんなポケモンは、私の家族でも一人でもあった。 特に
    ニドキングも…」
ゼトラ「ニドキング? さっき出した奴か?」
サカキ「いや、私が言っているニドキングは五年前のニドキングだ。 あのニドキングは、
    私が最初にゲットしたポケモンなのだ。 私はそのニドキングで、信頼、友情と
    愛情を込めながら、仲良く旅立っていた………だが、ある日の事だった。 私が
    ニドキングと供にイワヤマトンネルへ通ろうとした時、突然大きな岩が崩れ落ち、
    私に襲い掛かった。 岩に半分も埋められた私は、ニドキングに助けを呼んでいた
    が…そのニドキングは私を置いて行き、そのまま逃げて行った。 そう、
    ニドキングは私を完全に裏切ったのだ! 決して私がどうなろうと思って
    いなかったのだ!!」
ゼトラ「…なるほど。 それの原因で憎しみに混じり合い、ロケット団(この組織)を生み
    出したって訳か。 だから役に立たないポケモンは殺す訳だな…」
サカキ「ち、違う! 我々はそんな事はしない! 盗みならするが、殺しなど決して…!」
ゼトラ「じゃあ何故殺さない!? 貴様が完璧な悪を誇るなら殺しも十分やるはずだ!! 
    ポケモンを憎んでるなれ何故一匹も殺さない!?」
サカキ「………ただ、そんな気が一切なかったからだ…殺せないのだよ、この私には………
    けど…あの時ニドキングが私から去った時は…今までポケモンと言う物はどう言う
    存在なのか分かったのだ…大事に育てたのにそのまま裏切るなんて…信頼も友情も
    愛情も…真っ赤な嘘っぱちだった…」
サトシ達・ロケット団「……………」
???「いや、それは違うよ!」
サカキ「!?」
その時ステージから、最初に出て来た老人と二人の少年少女が現れた。 しかもその正体は
…第
40話に登場したあのフジ老人とカガヤとアスカだった!
サトシ「フジ老人!?」
コゴロウ「カガヤ!?」
ゼトラ「アスカ!?」
フジ老人「ほっほっほ、久しぶりじゃのう!」
アスカ「お久しぶり!」
カガヤ「長い間だったな!」
ウミオ「だ、誰だ、あのじいさん?」
ソラオ「知ってるぞ!! シオンタウンのポケモンハウスの創設者だ!」
スイート「え!? あの有名の!?」
サトシ「ど、どうしてみんながここに!?」
カガヤ「俺のフーディンの超能力のおかげで、「テレポート」でここに来れたんだよ!」
アスカ「まあ、元はと言えばおじいちゃんに頼まれたんだけどね!」
サカキ「ば、バカな!? 貴様らは何者だ!? どうやって入った!?」
フジ老人「おやおや? これはこれは久しぶりじゃのう。 いや、一目で会うのは初めて
     じゃったな、サカキ君?」
サカキ「…!? な、何故私の名を…!?」
フジ老人「申し遅れたな。 ワシの名はフジと言う者でね、シオンタウンポケモンハウスの
     創設者じゃ。 あんたの幹部達お世話になってのう。」
どうやらムサシ達(当時サノスケチーム以外)の事を言っているらしい。
フジ老人「あんたは確か五年前、シオン病院の患者だったじゃろ? イワヤマトンネルの
     岩崩れに巻き込まれた事件の被害者じゃったよな? そして、ニドキングの
     トレーナーでもあったよな。」
サカキ「な、何故それを…!?」
フジ老人「実はな、ワシは君にこれを渡すためにここへ来たんじゃ。」
フジ老人は白い包みをサカキの前に出した。 その包みを開けたら、中には角のような
紫色のした物が出て来た。
サカキ「…!? これは…」
サトシ「ニドキングの角!?」
サカキ「これは、一体!?」
フジ老人「知らないだろうね。 この角は…五年前君が持っていたニドキングの角
     なんじゃよ。」
サカキ「え?」
カガヤ「つまりな。 あんたのニドキング、五年前事故で死んだんだよ。」
サトシ達・サカキ「え!?」
アスカ「あれは事故が起こってから一時間後だったわ…あの時一匹のニドキングが町に
    やって来たの。 しかもその姿は傷だらけで、死にそうな姿だったの。 最初は
    野生かと思ったんだけど、そのニドキングが私に何かを伝えようとしたの。 
    きっと飼い主がいたのよ…あんな必死だったから…多分、「主が岩に挟まれた。 
    助けてくれ」って言ってたのよ。 けど…そのニドキングは、治療する前に
    亡くなったの…」
サカキ「……………」
フジ老人「気の毒な事実じゃが、その事を保護されたあんたに話そうとしたが、意識不明と
     なっていたあんたは、それを話すチャンスもなかった。 けど、あんたの意識が
     戻ったと聞いた時、今直ぐにでもこの真実を語ろうとしたが、病院に着くまで
     にはあんたはそこにはいなかった…」
カガヤ「じいちゃんは分かってたんだよ、あんたが何れ誤解される時が来るって。 だから
    じいちゃんは必死にあんたを探したんだよ。」
アスカ「もしもこの真実を語れば、貴方もきっと目が覚めるかなと思って…」
サカキ「…そ、そんなの嘘だ…ニドキングが…私を…」
フジ老人「嘘だと思っていたら、昔でもあのニドキングはワシらの所へ来てたりはしない
     じゃろ。 あんたのニドキングは今ポケモンタワーで安らかに寝ておる。 
     あんたのニドキングは、あんたに対しての信頼と友情と愛情があったのじゃよ。 
     それだからニドキングがあんたのために死んだんじゃ。 あんただけでも、
     ニドキングの分まで生き残って欲しいと…」
そんな話を耳にしたサカキは、思わずニドキングの角を手に持った。 その角を持ったまま、
震え始め、思わず目から涙が出て来た。
サカキ「………そ、そんな…わ…私は……こんな事も知らずに…ロケット団(こんな組織)
    を作ってしまったのか…? …こんな事も知らずに…多くの人間やポケモンを
    傷付き続けていたのか…? …私は……情けない男だ………!!!」
重い悔しさを与えたサカキは、跪き、両手を床に立たせ、泣き始めた。
サトシ達・ロケット団「……………」
ゼトラ「…これで全ての真実が分かったようだな。 さあ、サカキ。 決着は付いたんだ。 
    そろそろ仲間を放してもらおうか?」
サカキ「………わかった…約束通り、お前達の仲間達を解放する…」
ガララララ! ガシャ!!! その後カスミ達とロケット団の檻が下ろされ、カスミ達と
ロケット団は檻から出られた。
カスミ「サトシ!!!」
サトシ「カスミ!! みんな!!!」
ニャース「ふう…やっと出られたニャ!」
サカキ「………だがこれだけではない…」
サトシ達・ロケット団「!?」
サカキ「………私はこの事も知らなかった代わり…このまま続ける訳には行かない…」
サトシ「え?」
サカキ「…私の情けなさと敗北によって………ロケット団は……本日により解散する!!」
サトシ達・ロケット団「え!?」
サカキ「私は全てを位置からやり直す…私は間違った方向へ行っていた…違う道を選んで
    いた…もはや私の誇りも情けも許せられん…」
その後サカキはサトシ達の前に土下座をし始めた!
サトシ達・ロケット団「!?」
サカキ「すまなかった!!!」
ロケット団員
O「い!? ボスが土下座を!?」
ロケット団員
P「ボスが初めて人に土下座をしやがった!?」
サカキ「今まで本当に悪かった!! 私が憎いのは分かるが、私を許してくれ!! 私は
    本当は全ての真実を知らなかったんだ!! 何も知らずに私は多くの人やポケモン
    に傷付けてしまった!! …どうしても許してくれず、そのまま憎むのなら…私を
    思う存分殴ってくれ…恨みを張らすのも今の内だ…」
サトシ「……………」
そんなサカキの言葉を聞いたサトシは、拳を思いっきり握り締め、サカキの方へ歩き出す。
カスミ「サトシ!?」
レッド「おい、サトシ!?」
だがそんなサトシの目の前に誰かが立ち上がった!
サトシ「え!?」
バキィッ!!!!!!!!!!! そしてその人物が力強く思いっきりサカキを拳で殴り
飛ばした!
サカキ「グォッ!!!」
サトシ達・ロケット団「!?」
その拳の持ち主はなんと…コジロウだった!
ムサシ「こ、コジロウ!?」
コジロウ「…どうだ、味わっただろ? さっきの一撃は俺やムサシ達、ジャリボーイ達や
     他の人とポケモン達の恨みだ! これで俺達の気持ちを思い知っただろうな?」
サカキ「……………」
コジロウ「あんたが言うように、自分の過去も知らなかった事で悪事を起こした。 それ
     なのに全ての真実を知った時、自分の侵した罪に大きな後悔を持つようになった
     ………けど、そんなの過去の事だ。 忘れた方がマシだろ?」
サカキ「…え?」
その後コジロウはサカキの前に手を伸ばした。
コジロウ「これからは新しい時代だろ。 あんたが正しい道に踏み出す、「希望」に導く
     新しい時代が!」
サカキ「コジロウ………」
そしてサカキはコジロウの手を掴み、コジロウはサカキを引っ張り上がらせた。
サカキ「コジロウ…お前…私を許してくれるのか…?」
コジロウ「誰も許さねえと言ってねえよ。 自分が間違っていたのならそれでいい。 
     反省したのなら、俺達はあんたを許すよ。 な、「サトシ」?」
サトシ「え? い、今お前…俺の事…?」
コジロウ「何だよ、悪いか?」
サトシ「いや、別にないけど………まあ、反省したのなら、許すよ!」
コジロウ「だろ?」
サカキ「……………」
ゼトラ「まあ、許すのもいい事だ。」
ミュウツー「ゼトラ…?」
ゼトラ「生死の結果、「生」に決定だ。 まあ、第一俺は殺しなどしない奴だから、勝手な
    真似はしねえよ。」
ミュウツー「………フッ…そうだな。」
サカキ「………なあ、一つだけ聞かせてくれ。」
サトシ「え?」
サカキ「ムサシ達から聞いたのだが、メテオが本当にここに来ているのは本当か?」
サトシ「…ああ、本当の事だ。」
サカキ「そうか…一つだけ頼みがある。 私も一緒に来てもいいか?」
サトシ「え?」
サカキ「せめて詫びでもしたい。 最後まで誤解が解かれなかった罰として、お前達と一緒
    に戦いたい。 お前達と行けば、私にも正しさが見つかるはず! 頼む、私も一緒
    に来てもいいか!?」
サトシ「サカキ…」
ムサシ「ついでにあたし達も来てもいいかしら?」
ヤマト「あたし達も!」
コサブロウ「俺達も力になりたいけどさ!」
サノスケ「いいだろ、一緒に行っても!」
ゴエモン「俺達弱いかもしれないけど、協力すれば力になるはずだ!」
ハンゾウ「頼むよ〜、俺達の行き場所がないんだ〜…」
サトシ「……………」
コジロウ「いいだろ? 仲間に入っても。 俺も最初、お前と一緒に行くつもりだったんだ
     からよ。」
サトシ「………そうだな。 お前達も相当悪い奴じゃなかったしな! いいぜ、仲間に
    入っても!」
サカキ「ありがとう、サトシ!」
ニャース「ニャーーー!! ありがとニャーーー!!」
ムサシ「ありがとうジャリ…じゃなくて、サトシ! 後…今までの事、ごめん…」
サトシ「いいんだって! これからも仲良くしようぜ!」
シャワーズ「これで仲間も増えたね!」
サトシ「ああ!」
シャワーズ(…けど…何でだろう…サカキを倒してもまだ何も思い出せない…何か物足り
      ないのかな…? それとも僕はロケット団と何も関係ないのかな…?)
サカキ「我が団員達よ!! 今日からロケット団は解散した!! これからは悪も闇を捨て、
    正義、平和、そして希望を持たし、全てを救い、全てを守り尽くす!! お前達は
    今自由だ! 正しき道に進み、正しき世界に生きるのだ!!」
ロケット団員
Q「…そうだな、悪事するなんて意味ねえもんな!」
ロケット団員
R「そうだぜ! 平和にいる方がもっと楽しいもんな!」
ロケット団員
S「よーし、俺達もサトシを応援するぞ!」
全ロケット団員「おーーーーーーーーー!!! サーーートーーーシ!!! 
        サーーートーーーシ!!! サーーートーーーシ!!!」
突然会場ごと大きな歓声が広がって来た。
サトシ「……………」
余りにも驚きで、サトシ達は生まれ変わったロケット団に笑む。
サカキ「………だが、解散前に報告がある!」
サトシ「え?」
サカキ「最近幹部達だけではなく、他の人間達にもこの噂が流れて来た。 それが、我が
    ロケット団が殺人を犯していると! 我々ロケット団は殺人も犯さぬ組織だ。 
    何かが大きな勘違いを起こしている! そう、したがって密かに殺人を犯してる
    犯人は、お前達の中にいる!! 誰がそんな事件を起こしているか教えろ! 
    知っている物は今ここで伝えてくれ!」
ロケット団
T「…おい、誰だよ、殺人を犯してる奴って…?」
ロケット団
U「お、俺を見るなよ! 俺はやってねえぜ!?」
ロケット団
V「でも誰だ? 誰がルールを破ってんだ!?」
ロケット団
W「おい、まさかあいつじゃねえのか?」
ロケット団
X「あ、ありえるな…」
サカキ「…知ってるようだが知らんようだが…答えが出ないな…」
タケシ「あの、フジ老人。 そのポケモンを殺してる犯人の顔、見た事ありませんか?」
フジ老人「ふむ………確かに見た事があるな。」
全員「え!?」
カガヤ「何で教えてくれなかったんだよ!?」
フジ老人「そう言う機会がなかったんでね…そう、確かにワシは犯人の顔を見たぞ。 けど
     顔というよりも髪型かね? あの時暗かったから顔が見えんかった。 髪型は
     確かバサバサじゃって、色は銀髪で…」
サカキ「銀髪!? それってまさか…!?」
???「ボスーーー!!!」
その後ロケット団員の二人が現れた。
ロケット団員
Y「ボス、急いで研究所に来てください!!」
サカキ「どうした!? 何があった!?」
ロケット団員
Z「た、大変です!! 今研究中のポケモンが、例の男に盗られました!!」
サカキ「何だと!?」
ロケット団員
Y「奴は完全狂っています!! 今他の研究員や団員達は奴の手で制圧され
        ました!」
ロケット団員
Z「このままじゃ危険です!! 今直ぐ研究所へ!!」
サカキ「わ、分かった!!」
サトシ「ど、どうしたんだ!?」
サカキ「分からん! とにかく研究所へ!!」
サトシ「待ってくれ! 俺も行く! 俺もその暴れてる奴を止めに行く!!」
サカキ「………分かった、だが相手はとてつもなく危険だから、気をつけてくれ!」
サトシ「え? 知ってるの?」
サカキ「…会えば分かる! よし、行くぞ!!」
サトシ「あ、ああ!!」

ロケット団を解散させたのはいいようだが、突然新たな事件発生! 果たしてその人物は
誰なのか? そしてシャワーズは自分の記憶を取り戻せる事が出来るのか? その真相は、
次回へ続く!
続く…

ソニックの後書き:
今回のはめちゃくちゃで中途半端だったな…(汗) 今回のは久しぶりに伝説の鳥
ポケモンズとミュウツー登場! 大活躍しましたね♪ けどやっぱ話がこんがらがってて訳
分からんかも…(大汗) さてさて、次回は遂にあいつが登場! 皆さんならもうお分かり
ですよね? 次回まで期待!!(嫌)