ポケットモンスター小説版
177話 オレンジリーグ! ナツカンジム(前編)

ボンタン島でケンジを仲間に入れさせたサトシ達は、オレンジリーグに出場するために
旅を立っていた。 そして現在のサトシ達は、部品を失ったフェニックスに乗りながら、
空を飛べず、海を渡っていた。 その間のサトシは、アイと一緒に窓を眺めていた。

アイ「海は奇麗だねぇ!」
サトシ「ああ。 遊覧船みたいな感じでいいよな!」
アイ「あ…う、うん…。」
アイはサトシの笑顔を見た後、頬を赤く染めながら頷いた。
コジロウ「で、カルロス。 今のフェニックスは空を飛べない状態になってるけど、この
     先どうするつもりだ?」
カルロス「まずは今目指す島へ向かって、そこで部品を探すんだ。 どの島や街には必ず
     部品を売っている店があるはず。 そこへ行って、回収して修理するんだ。 
     なかったら、仕方なく次の島へ行かなきゃいけねぇけどな。」
ヘレク「どの島を目指してんだ?」
カルロス「マップシステムによると………「
Natsukan Island」…「ナツカン島」って言う
     島へ向かうそうだ。」
ケンジ「ああ、ナツカン島なら僕知ってるよ! あそこには西のサザンクロスのジムが
    ある島なんだ!」
サトシ「ホント!? よっしゃあ!!! 早速ナツカン島へレッツゴーだぁ!!!」
全員「おう!!!」

―ナツカン島―

ここはナツカン島。 オレンジ諸島の西にある島で、そこにはもちろん、サザンクロスの
ジムがある。 サトシはそこを目指す前に、ポケモンセンターに寄っていた。 その間の
サトシは、オーキド博士と電話していた。 画面にはもちろん、オーキド博士が映って
いた。

サトシ「博士、最初のジムリーダーのいる島に辿り着きました! ナツカン島です!」
オーキド『おお、そうか! よくそこまで着いたな! 随分早かったのぅ!』
その後ケンジが割り込んできた。
ケンジ「は、初めまして、オーキド博士!! ぼ、僕の名前は観島 健二(みしま 
    けんじ)と言います!!」
オーキド『おお? ケンジ?』
サトシ「ああ、そう言えばまだ紹介してなかったな。 こいつケンジって言うんです。 
    ボンタン島からのポケモンウォッチャーなんです。」
オーキド『おお、ポケモンウォッチャーか! それは驚きじゃのぅ! ポケモン
     ウォッチャーと言ったら、スケッチの上手い人の事じゃろ? ワシも昔
     スケッチするのが大好きじゃったなぁ…。 あ、まあ、それよりも、
     これからもよろしくな、ケンジ君!』
ケンジ「は、はい!! あ、あの、もしも僕がそちらに来ましたら、是非僕が集めた
    資料を…。」
ベトベトン『ベトォオオオ!!!』
ズシィッ!!! その後、サトシがオーキド博士に預けたベトベトンが現れ、オーキド
博士にのしかかった!
オーキド『おわぁ!? こ、これ、よしなさいって…!』
ベトベトン「ベトォオオオ…。」
サトシ「あ、あの…博士…聞いてる?」
オーキド『ちょ、ちょっと、ベトベトンや…よしなさ…って、のわぁあああ!!!』
ドサァン!!! そして最終的にオーキド博士はベトベトンに押し潰された。
全員「……………。」
キクコ「…じじいも大変だねぇ…。」

その後、マサキが画面に現れた。
マサキ『博士ぇ、大丈夫かいな?』
オーキド『ぬ…うぉ…た、助けて…くれぇ…。』
マサキ『…お? おお、サトシやないか! 久しぶりやな!』
サトシ「よう、マサキ! そっちも久しぶりだな!」
マサキ『オレンジ諸島はどうなんや? みんな上手く行っとるか?』
サトシ「ああ、こっちは新しくケンジって言う仲間もいるし、ジムのある島にいるし、
    ばっちりさ!」
マサキ『ほう、そいつがケンジっちゅーんか。 ワイはマサキ、よろしゅうな! 
    っとまあ、何やけど、こっちも大丈夫や! こっちに残ったリユニオン達もよう
    町を見張っとるし、こっちも研究の仕事もグッドやし、もうバリバリ
OKや! 
    …あ? そう言えばタケシがおらへんな?』
サトシ「ああ、まだ言ってなかったんだな。 タケシはダイダイ島でウチキド博士と
    残るんだって。」
マサキ『ほう、さよか。 ほな、ちと寂しくなるな…。 まあ、また会えるさかい! 
    何が何でもがっかりせぇへんにな! ほな、そっちもジム戦がんばりや!』
サトシ「ああ!」
オーキド『…ちょ…ちょっと…誰か…助けて…。』
…と、ベトベトンに押し潰されたままのオーキド博士だった。

―路上―

その後、サトシ達はジムへ向かうために路上に歩いていた。 カルロスは、部品を探す
ために、今は別々に行動をしている。 しばらく歩いていたら、ジムが見えてきた。

サトシ「あ! あれがナツカンジムか! よーし、早速バトルだぜぇ!!!」
ダッ!! そしてサトシはジムへ走った。
シゲル「あ、おい、サトシ!!」
ブルー「全く、張り切り者なんだからぁ…。」
レッド「まあ、いいだろ? こう言うの久しぶりなんだし。」

サトシ「…ん?」
その後気付いたら、彼は椰子の実を見付けた。
ピカチュウ「ピッカァ!!」
シャワーズ「椰子の実だぁ!」
サトシ「うわぁ! ホントだ! さすが南国だぜぇ! あ、そうだ。 ついでだから
    土産に…どわぁっ!?」
ザパァアアアアアアン!!! その後、サトシが実を拾ったら、上から水が落ちてきた。 
おかげでサトシはびしょ濡れ。 それによってカスミ達が駆け付いた。
カスミ「サトシ、大丈夫!?」
サトシ「…これも南国ライフの一つか?」

…いや、それは違うぞ、サトシ君。←ハワイ出身の作者

???「ハッハッハ!!! 引っ掛かったな、ざまぁみろ!!」
サトシ「!?」
振り向いたら、そこには一人の少年がいた。 黄色いシャツに茶色い長ズボンをしていて、
生意気な小僧だった。
???「俺様の罠をよくそう軽々に引っ掛かったな!」
サトシ「!」
サトシは上を向き、椰子の木の上にはピアノ線のついたバケツがあった。 どうやら
これは椰子の実を取ると傾ける仕掛けになっていたようだ。 さすがピアノ線! 殺人
にも使える兵器じゃねぇか!(笑)←コナ○見過ぎなアホ作者
ワタル「コラ、他人に対して無礼じゃねぇのか、お前は!?」
???「ジム荒らしなんかにそんな事言われる筋合いはねぇよーだ!」
サトシ「ジム荒らしじゃねぇ!! 公式戦を受けに来たトレーナーだ!!」
???「だったらポケモンバトルでそれを証明してみたらぁ?」
サトシ「ああ、いいだろ。 望み通りに受け…!」

???「コラぁ、センタ!!! あんたまた掃除サボって何してるのよ!?」
サトシ達「!?」
振り向いたら、ジムの前にある女性が現れた。 黒い袖なしにピンクの長スカート、赤い
髪をしていた。 どうやら彼女がこの少年の姉らしい。
センタ「え、だってこいつらジム荒らしで…。」
サトシ「だからジム荒らしじゃねぇって言ってんだろ!? 人の話ぐらいちゃんと
    聞け!!」
その後、その女性はセンタに近づいた。
???「あんたはまだポケモントレーナーじゃないんだから、ちゃんと掃除やって
    なさい!!」
センタ「な、何でだよ!? 俺だってトレーナーだぜ!?」
???「バトルも知らないくせに何言ってんのよ! さっさと掃除に戻る!!」
サトシ「…あ、あのぉ…。」
???「あら? 貴方達は?」
サトシ「俺達はオレンジリーグに出場するために公式戦に来た! 勝負してくれ!!」
???「なるほどぉ…それだったら受けたとうじゃないの? このサザンクロスの一人、
    西の星の夏島 熱海(なつしま あつみ)との挑戦を!!」
カオルコ「まあ、あの方がジムリーダーでしたの?」
カスミ「…!」
カスミはケンジの方へ振り向いたら、ケンジはなぜかアツミをスケッチしていた。
カスミ「…何スケッチしてんのよ…。」

―ジム内―

サトシとアツミは、バトルステージに立っていた。
アツミ「さあ、早速勝負しょうじゃないの、坊や?」
サトシ「坊やなんかじゃねぇ!!」
そしてその後、いつの間にかセンタがアツミの前に立っていた。
センタ「さあ、勝負しようぜ!!」
アツミ「…あんたは邪魔よ。」
アツミはセンタを押し出した。
センタ「ちぇっ…。」
サトシ「その前にこっちから条件がある!」
アツミ「あら? 何かしら?」
サトシ「こっちには参加するトレーナーは、俺と含めて
16人いる! そいつらもこの
    バトルに参加させてもらう! もしも俺達のどちらかが勝ったら、ジムバッジは
    貰っとくぜ!」
アツミ「へぇ…面白いじゃないの? ならいいわよ、チームワークでやっても。」
サトシ「え? チームワーク?」
アツミ「言っとくけど、ジム戦はね、単なるポケモンバトルじゃないのよ!」
サトシ「は?」
アツミ「…所であの人どこへ行ったのかしら?」

???「すみませぇん、お待たせしましたぁ!!」
サトシ達「!?」
門の方へ振り向いたら、そこには理科系の男が現れた。 どうやら彼はこのジムの助手
らしい。
アツミ「ちょっと、遅いわよあんた! どこへ行ったのよ!?」
理科系の男「仕方がありませんよ! アツミさんが頼んだ「バナナたこ焼き」、探すの苦労
      してたんですよ!?」
サトシ達(バナナたこ焼き!?(何じゃそりゃ!?))
アツミ「もう、しょうがないわねぇ…それよりノブヤ君。 早速ジム戦が始まるんだけど、
    例の奴動かしてくれない?」
ノブヤ「あ、はい! 今動かします!」
その後ノブヤは、あるマシンへ走った。

ポチッ! そしてノブヤは、そのマシンのボタンを押した。
グィイイイイイイン!!! そしてステージと壁が開き、壁から並んだ空き缶が上がって
来た。 ステージの下には、水があった。
サトシ「!? こ、これは!?」
アツミ「行くのよ、シードラ!!」
シードラ「ドゥウウウ!!!」

ポケモン図鑑『シードラ・ドラゴンポケモン・タッツーの進化形。 うかつに触ろうと
       すると、体中に生える刺に刺されて気絶する事もある。 背鰭に触ると
       痺れてしまう。 眠る時は流されないように尻尾をサンゴに巻き付ける。 
       細胞を調べると、タッツーにはなかった新たな遺伝子が発見され、話題と
       なっている。 鰭の先から毒を分泌。 鰭や骨は漢方薬の材料として重宝
       される。』

アツミ「どちらが性格に「水鉄砲」を使えるかの勝負よ! センタ!」
センタ「
OK!」
ブクブクブクブク! センタはストローで泡を吹き出した。
アツミ「シードラ、「水鉄砲」で泡を撃つのよ!」
シードラ「ドゥドゥウウ!!」
ピュピュピュピュウッ!!! パチパチパチパチン! シードラの口から吐いた
「水鉄砲」は、全ての泡を完璧に破裂した。
アツミ「ま、ざっとこんなもんね。 このジムは、ポケモンの技をスポーツのように競い
    合うのよ。」
ソラオ「…確かに、いかにもバトルじゃないな…。」
ブレイク「何か俺好みだなぁ…。」
アツミ「ただし、これは「水鉄砲」を競い合うのだから、水系ポケモンを中心に使うのよ!」
ソラオ「え!? ヤベッ…僕には水系ポケモン持ってないや…。」
アキラ「俺も持ってねぇや…。」
サトシ「シャワーズ、君に決めたぜ!」
シャワーズ「
OK! 任せて!」
シゲル「じゃあ、俺はパルシェンを使うぜ!」
ブルー「あたしはカメちゃん(カメックス)を使うわ!」
イエロー「僕はオムすけ(オムスター)を使います!」
ヒロシ「僕は…メノクラゲのジョッカーを使うよ!」
レッド「俺はニョロ(ニョロボン)だ! グリーンは?」
グリーン「ゴルダックを使う。」
カツコ「じゃあ、あたしはスターミーのスタちゃんね!」
サイゾウ「拙者は相手と同じになるが、シードラを使うでござる。」
カオルコ「私も同じですの、シードラ。 でも使いますわ!」
ウミオ「俺は相棒のギャラドスを使うぜ!」
スイート「あたしはジュゴンで!」
シュウ「こっちはニョロモを使うぜ!」
マロン「アーモンド、ゼニ君借りてもいい?」
アーモンド「…それが狙いか?」
マロン「お願い〜! ピカチュウじゃダメだから、水系のゼニガメを借りさせてぇ!」
アーモンド「…ったく、しょうがねぇな。 ゼニ、頼むぜ。」
ゼニガメ「任せてください!」

アツミ「決まったようね? これからは本番よ! 目標は、あの空き缶を全部狙って!」
サトシ「よーし、負けねぇぞ!!」
アツミ「シードラ、「水鉄砲」よ!!」
シードラ「ドゥドゥドゥウウウ!!!」
バシュバシュバシュバシュ!!! カンカンカンカン!!! シードラは「水鉄砲」で
空き缶を次々と撃ち落した!
ブレイク「おお、すげぇ!! ど真ん中に一発必中だ!!」
ココナッツ「これは意外と難しそうねぇ…。」
サトシ「…よーし、それならこっちもだ! 行くぜ、みんな!!」
シゲル達「おう!!」
サトシ達「全員、「水鉄砲」発射!!!」
バシュバシュバシュバシュ!!! サトシ達の水系ポケモン達は、「水鉄砲」で同時に空き
缶を次々と落とした。
ブレイク「これもすげぇな! 同時に落とし捲くってるぜ!」
メタモン「しかも
14個ずつ落としているな! お前もこれくらい目がよければなぁ…。」
ウォール「うっ…(−−;)」

バコォン!!! そしてアツミのシードラとサトシ達のポケモン達は、最後の空き缶を
撃ち落した。
サトシ「やったぁ!! これで同点だぁ!!」
アツミ「なかなかいいチームワークね? センタ!」
センタ「おうよ! 言っとくけど、次はそう簡単には行かねぇぜ!」
ポチッ!! センタはあるリモコンのボタンを押した。
ガァアアアアアア!!! その後、ジムの壁が開いた。
サトシ「あ!?」
リョウマ「今度は外だな?」
トミオ「何をやるつもりなんだ?」

バシュッ!!! その後、外に置かれてあったシューター台からディスクが飛んで来た!
アツミ「シードラ、「水鉄砲」!!」
シードラ「ドゥウウウ!!!」
バシュン!!! バキャン!!! シードラは「水鉄砲」でディスクを撃ち壊した!
ノブヤ「…今度は動く物で行う競技だ。 君達、上手く行くかな?」
サトシ「動く物か…よし! やってやるぜ!!」
バシュバシュバシュバシュッ!!! その後、ディスクが次々と撃ち放った!
アツミ「シードラ、「水鉄砲」よ!!」
サトシ達「「水鉄砲」、発射!!!」
バシュバシュバシュバシュッ!!! バキャバキャバキャバキャン!! お互いの
「水鉄砲」は次々とディスクを撃ち壊した!
ブレイク「これも一発必中だな!」
カスミ「さすがサトシ、上手く行ってるわね!」
センタ「え? サトシ?」
センタはその名前で少し反応した。

アツミ「なかなかやるわね? じゃ、次はどうかしら? 次は最後のディスクで決着よ! 
    センタ、準備はいいわね?」
センタ「あ、ああ!」
レッド「サトシ、ここはお前一人でもいいよな?」
サトシ「ああ、大丈夫さ! 次は取ってやるぜ!」
センタ「んじゃ、位置について…!」
サトシ・アツミ「……………。」
次のディスクが出てくるまで、全員は沈黙になっていた…。

バシュン!!! そして、最後のディスクが飛んで来た!
サトシ・アツミ「今だ(よ)! 「水鉄砲」!!」
シャワーズ「ブゥウウウウ!!!」
シードラ「ドゥウウウウ!!!」
バシュン!!! バキャン!!! シャワーズとシードラの「水鉄砲」は、同時に
ディスクを撃ち壊した!
ノブヤ「あっちゃー、惜しい!! これも同点だね!!」
ブレイク「確かに惜しい…どうやらあの二匹の射撃速度は互角だな。」
サトシ「シャワーズ、ご苦労さん!」
シャワーズ「うん!」
シゲル「けど惜しい所だったなぁ…。」
ブルー「残念だったねぇ、サトシ…。」
イエロー「引き分けになってしまいましたね。」
ヒロシ「ホントに残念だね…。」
サトシ「なぁに、大した事ないよ!」
アツミ「どうやら引き分けね…。」
センタ「姉ちゃん…。」
アツミ「心配ないよ! 「波乗り」でこの勝負を決めるから!」
サトシ達「「波乗り」?」

―ジムの裏―

ここはジムの裏。 ここには海岸があり、サトシ達はそこにいた。

アツミ「ここは「波乗り」レースの海岸よ。 ここで「波乗り」の出来るポケモンを
    使って、あの海の先になるマークを一周して、先にここに戻ったトレーナーが
    勝ちよ。 ただし、途中にポケモンから落ちたり、相手に押し出して落とそう
    としたら、失格よ! ここもチームワークでやってもいいわよ。」
ヒロシ「じゃあ、仲間の一人が落ちたら…。」
アツミ「平気よ! チームの一人が落ちてもアウトだけど、最後まで残れば
OKよ!」
サトシ「面白ぇ! やってやろうじゃねぇか! こっちはラプラスで行くぜ! ラプラス、
    君に決めた!」
ラプラス「お久しぶりです、サトシさん!」
アツミ「へぇ…喋るラプラスなんて珍しいわね。 じゃ、あたしはカメックスで行くわよ!」
カメックス「ガメェ!!」

ポケモン図鑑『カメックス・甲羅ポケモン・カメールの進化形。 体が重たく
       のしかかって、相手を気絶させる。 ピンチの時は殻に隠れる。 相手に
       狙いを定めると、消防車のホースより強い勢いで水を出す。 噴射した
       水の勢いに負けないように、わざと体重を重くしているのだ。 甲羅の
       ロケット砲から噴出したジェット水流は、分厚い鉄板も貫く。』

シゲル「俺はニドキングで行くぜ! こいつも泳げるしな!」
ブルー「あたしはカメちゃんで!」
イエロー「僕は…遠慮します。 オムすけも泳げますけど、大きさはちょっと…。」
アキラ「俺もパス。 持ってねぇからな。」
ソラオ「僕も。 水系ポケモン、一匹持ってないからなぁ…。」
ヒロシ「僕も賛成。 ごめん、最後まで協力出来なくて…。」
サトシ「あ、いいよいいよ。 気にするな!」
レッド「俺はギャラ(ギャラドス)で行くぜ! グリーンはやっぱいつものゴルダックで?」
グリーン「…ああ。」
カツコ「じゃ、あたしはスタちゃんで!」
サイゾウ「拙者は今回遠慮するでござる。 「波乗り」の出来る大型水系ポケモン持って
     おらぬからな。」
カオルコ「私も遠慮しますわ。 この服で濡れるの嫌ですもの!」
サトシ「……………;」
ウミオ「じゃ、俺はギャラドスで行くぜ!」
スイート「同じくジュゴンで!」
シュウ「俺もギャラドスを使うか! 空も飛べるけど、今回は「波乗り」で挑戦だ!」
サトシ「え!? お前のギャラドス、飛べるのか!?」
シュウ「ああ、一応な。」
ウミオ「マジかよ!?」
マロン「う〜〜〜ん、やっぱゼニガメじゃ無理か…。」
ゼニガメ「すみません、僕じゃこの競技無理ですぅ…。」
メタモン「…仕方があるまい。 ならワシがやろう。」
マロン「え?」
ボン!!! そしてメタモンは「変身」でギャラドスに変身した!
マロン「ひぇっ!?」
メタモン「これなら大丈夫だろ?」
マロン「あ、はい…。」

アツミ「じゃあ、決まりね! さ、早くポケモンに乗って!」
サトシ達はポケモンに乗った。
アツミ「準備はいいわね?」
サトシ「もちろんさ!」
ノブヤ「それじゃあ、位置について!! 用意…!!」
パン!!! ノブヤはエアーガンで合図を出した。
バザァアアアアアアアン!!!! そしてサトシ達は早速進行した。

アツミ「お先に失礼!」
ザパァアアアアアアン!!! アツミとカメックスはそのまま先頭へ行った。
サトシ「あ、くそっ!! 負けるな、ラプラス!!」
ラプラス「はい!」
シゲル「くそぉ…何て早ぇんだ、あのカメックス!?」
ブルー「追いつけないわ…。」
ウミオ「まだ諦めるな! 俺達も行くぜ!!」
ヴァザッ!!! そしてサトシ達はマークへ着き、一周した。
センタ「姉ちゃんがんばれぇえええ!!!」
ノブヤ「がんばってくださぁああい!!!」
カスミ「サトシ達がんばれぇえええ!!!」
センタ「え!?」
センタは再びサトシの名前に反応した。
ヒロシ「負けるなよ、サトシぃいい!!!」
ケンジ「その調子だ、サトシぃいい!!!」
センタ「ちょ、ちょっと待て!! お前達、そのサトシってまさか…!?」
カスミ「あら? 知らないの? そう言えばまだ名前教えてなかったね? サトシはね、
    あのラプラスに乗ってる方なの。」
カスミはサトシの方へ指した。
センタ「え…!? ま、まさか、カントーを救ったって言う救世主って…!?」
カスミ「う〜〜〜ん…ここではよく言うけど、そうよ。」
センタ「うそ!?」

アツミ「ほらほら、どうしたの? 早くしないとおいてっちゃうわよ!」
サトシ「がんばれ、ラプラス!!!」
ラプラス「負けませんよ!!」
ズザザザザザァ…! その時、後ろから何かの音が聞こえた。
シュウ「? おい、何か聞こえなかったか?」
カツコ「え? してた?」
スイート「そう言えば何かズザザザァって…。」
サトシ達「!?」
ズザァアアアアアアアア!!!! 後ろへ振り向いたら、そこには大きな波が現れ、
サトシ達を襲っていた!
サトシ達「のわぁあああああああああ!?」
ノブヤ「げっ!!! ヤバイ、あの波に食らったら…!!!」
センタ「姉ちゃん!!!」
カスミ「サトシ!!!」
ラプラス「危ない!! ハァアアアアアア!!!」
バシュウウウウウウ!!! カチカチカチカチ!!! ラプラスは「冷凍ビーム」で
自分と仲間の大波を凍らせた!
サトシ「おお、危ねぇ…サンキュー、ラプラス!」
シゲル「あ、危ないところだった…。」
ブルー「けど、おかげで助かったわ! ありがとう、ラプラス!」
ラプラス「どういたしまして!」
アツミ「きゃあああああああ!!!!」
サトシ達「!?」
ドバァアアアアアン!!! だがまだ凍っていない他の大波はアツミとカメックスに
直撃した! そのおかげでアツミは飛ばされた!
サトシ「アツミさん!!!」
センタ「姉ちゃん!!!」
アツミ「カメックスぅううう!!!」
カメックス「ガメェエエエエ!!!」
ドサン!!! だがカメックスは見事にアツミを救助した。
ノブヤ「ナイスセーブ!!」
センタ「ふぅ…よかったぜぇ…。」
アツミ「ありがとう、カメックス!」
カメックス「ガメ!」
サトシ「大丈夫か!?」
アツミ「…あたしよりも勝負が先よ! なので、お先に!!」
サトシ「あ、待てぇ!!!」
そしてサトシは、猛スピードへ行くアツミとカメックスを追い、お互いゴールを目指して
いた。
イエロー「がんばってください、サトシさぁあああん!!!」
マサトシ「シュウもがんばるんやぁあああ!!!」
ピッピ「マロンしゃんがんばってくだしゃあああいい!!!」
ピカチュウ
3「ピッカァアアア!!!」
アツミ「…悪いけど、ゴールがあたしが貰うわよ!!」
サトシ「させるか!! ラプラス、「冷凍ビーム」で氷の道を作れ!!」
ラプラス「それはいい作戦ですね! 分かりました! ハァアアアアア!!!」
バシュウウウウウ!!! カチカチカチカチ!!! ラプラスは「冷凍ビーム」で水を
凍らしながら、氷の道を作っていた。 そのおかげで、ラプラスは滑りながら素早く前進
して行った。
アツミ「え!?」
レッド「おお、やるじゃねぇか、サトシ!」
グリーン「なるほど…氷の上で滑れば、そのスピードは泳ぐスピードよりも倍に
     上がるって訳か…。 よくそこまで考えたな、サトシ。」
アツミ「…それなら負けないわよ!!!」
ザバババババババァ!!!! 次にカメックスがスピードを上げた。 そしてサトシと
アツミのポケモン達の速度はほぼ互角になった!
サトシ「何!?」
アツミ「これ以上行かせないわ!!」
カスミ「がんばれ、サトシぃいいい!!!」
コゴロウ「後もう少しだぁあああ!!!」
サトシ「くそぉおおお!! 負けてたまるかぁあああ!!!」
その後、シュウがサトシの後ろに追いついた。
シュウ「お〜い、サトシ〜!」
サトシ「あぁ!?」
そしてシュウは、サトシにニッと笑んだ。
サトシ「?」
シュウ「ギャラドス、「ハイドロポンプ」!!!」
ギャラドス「グォオオオオオオ!!!!」
ドバシャアアアアアン!!!! ドバァアアアアアアン!!!! ギャラドスは
「ハイドロポンプ」でラプラスに撃ち放った! そのおかげでラプラスは素早く滑り
出した!
サトシ「うわぁああああ!?」
ラプラス「きゃあああああ!?」
アツミ「え!?」
シュウ「よっしゃ! 「噴水で押し出し作戦」成功!!」
マロン「サトシ早ぁ〜い!」
メタモン「…って言うか、それでいいのか?」

そしてサトシは、猛スピードでゴールに達成した!
ノブヤ「ゴォオオオル!!! ラプラスの勝ちぃいいい!!!」
カスミ達・シゲル達「やったぁあああ!!!」
ドスァン!!! その後、素早く滑り進んだラプラスは思いっきり砂にはまり止まった!
ラプラス「きゃっ!!」
サトシ「おわぁあああ!?」
バキィイイイン!!! その衝撃でサトシは飛ばされ、サトシは椰子の木に直撃した!
サトシ「はわぁ〜〜〜…。」
ドサッ!! そしてサトシは倒れ落ちた。 その後、カスミ達と後でゴールに着いた
シゲル達はサトシに駆け付いた。
カスミ「大丈夫、サトシ!?」
サトシ「はぁ〜〜〜…? 目の前にマカデミアンナッツが五個も飛んでるぅ〜〜〜…。」
ケンジ「何寝ぼけてるんだよ!! 目覚ませって!!」
ケンジはサトシは激しく揺らし始めた。
コゴロウ「おいおい、それだと余計酷くなるって…!!」
ピッピ「マカデミアンナッツって何でしゅか?」
ジャグナル「……………。」

サトシ「…はっ! 俺は、一体…?」
アキラ「やったじゃねぇかよ! お前ゴールしたんだぜ!」
サトシ「え!? ホント!?」
ココナッツ「ホントよ! 猛スピードでゴールに達成したんだから!」
シゲル「よくやったぜ、サトシ!」
ブルー「すごくカッコよかったわ!」
サトシ「あ、ああ…。」
アツミ「…ちょっと!!」
サトシ達「!」
その後、アツミはシュウの前に立ち止まった。
アツミ「ちょっとあんた!! 今のは何なのよ!? さっきのは卑怯じゃないのよ!? 
    ポケモンで押し出すなんて!!」
シュウ「だって「ポケモンで味方を押し出すな」って言ってねぇじゃねぇかよ?」
アツミ「うっ…そ、そりゃそうだけど…。」
センタ「姉ちゃん。 負けを認めなよ。 文句言うなんて大人気ねぇよ。」
アツミ「センタ!!」
ノブヤ「そうですよ。 負けは負けですから。 ここは正々堂々負けを認めてバッジを
    渡すのが、トレーナーとして礼儀正しい事ですよ!」
アツミ「………しょうがないわね…。 まあ、確かにあたしの負けだけど。 あんたも
    なかなかやるわね。 さすがにチームワークであたしに勝つなんて、やっぱ
    あたしには敵わなかったかもね。 けど、約束は約束。 あたしが負けたんだ
    から、バッジはあんた達に渡すわ。」
サトシ「ホントに!?」
アツミ「ええ、もちろん! 所でまだ名前聞いてなかったけど…何て言うの?」
サトシ「え? 俺? ああ、俺サトシって言うんだ。 カントーのマサラタウンから
    来て…。」
アツミ「え…? サトシ…? カントーのマサラタウン…?」
サトシ「…はい? あ、あの、どうしました…?」
アツミ「………あ、あははは! ごめんごめん! あたしてっきりあんたがあの有名な
    サトシかと思っちゃって…。 だってそのサトシって言う救世主もカントーの
    マサラタウンからだって言うし、まさかあんたが…。」
センタ「…姉ちゃん、この人本物のサトシだよ。」
アツミ「え!? って、あんた知ってたの!?」
センタ「最初は知らなかったよ。 けどレース中にカスミさんから聞いてから…。」
アツミ「え”………う、うそ………まさか、貴方本当に…?」
サトシ「…黙ってて悪かったけど…俺は正真正銘のサトシです。」
アツミ「…あ………う………。」
ザザッ!!! その後アツミはサトシの前に土下座した。
サトシ達「へ!?」
アツミ「ご、ごめんなさい!! まさか貴方があのサトシだったなんて知りません
    でした!! 先ほどの無礼な事、本当に申し訳ございません!!!」
サトシ「ちょ、ちょっとアツミさん! どうしたんだよ、いきなり!?」
アツミ「あ、あたし、実は貴方のファンだったんです! 一週間前カントーのポケモン
    セキエイリーグの優勝した所や、怪人セフィロスを倒したその活躍をテレビで
    見て以来貴方の憧れたんです!! まさか、そんな救世主が貴方だったなんて
    知りませんでした!! 本当に、本当にごめんなさい!!!」
サトシ「そ、そんな…そんなに謝らないでよ…。 俺別に気にしてないから…。」
シゲル「そうだぜ? サトシは「鈍感」だから全然気にしちゃあいねぇよ?」
サトシ「……………。(怒)」
シゲル「あ………;」
センタ「…俺もさっき、あんな罠を仕掛けてすみませんでした。 俺も実はサトシさんの
    ファンで、まさか貴方がそのサトシさんだなんて知りませんでした。 失礼な事
    本当にすみません! 俺や姉を許してください!」
サトシ「そ、そんな………。」
ノブヤ「ほら、センタ君やリーダーが謝ってるんだから、許してやってくださいよ!」
サトシ「別に俺は怒ってるんじゃねぇよ!! ま、まあ、とにかく、顔を上げてよ。 
    別に俺は気にしてないからさ、こう、何か…土下座はやめようよ。 な? な?」
アツミ「けど自分は情けないですぅ…貴方を「坊や」なんて呼んだり…。」
サトシ「いや、別にいいよ。 ちょうど
*昨日だって「ガキ」って呼ばれたし…気にする
    事は…。」

*前の話に参照。

チュドォオオオオオン!!! その後、ジムから爆発が起きた!
アツミ「え!?」
サトシ「な、何だ!?」
サムライ「ジムから爆発がしたでござる!!」
センタ「ノブヤさん、火の元ちゃんと消したのか!?」
ノブヤ「な、何言ってるんだい!? 僕台所触ってなんか…。」

バシャッ!!! その後、黒い液体がカメックスの目に直撃した!
カメックス「ガメェ!?」
サトシ達「!?」
バキィッ!!! そして次にある硬い鉄製な物がカメックスを殴った!
カメックス「ガメェ!!」
アツミ「カメックス!?」
センタ「姉ちゃん、あれ!!」
アツミ「え!?」

振り向いたら、そこには二体のロボットがいた。 一体は宙に浮いている
タツノオトシゴ型のロボット。 そしてもう一体は刺のついた鉄球らしきな腕を持った
カニ型ロボット。 それぞれには「オイルホース」と「クラバッシャー」と言う名前を
持っている。
アツミ「な、何よあんた達!?」
ノブヤ「ロボット!?」
バサァッ!!! その後、カメックスに網が落とされた!
カメックス「ガメェ!?」
アツミ「え!?」
ビリリリリリリリリィッ!!!! そしてその網に電流が流れ、カメックスが感電した!
カメックス「ガメェエエエ!?」
ドサァン!!! 効果が抜群だった原因で、カメックスが倒れた。
アツミ「カメックス!?」
???「おっと、そいつに触れるんじゃねぇぜ、姉ちゃん?」
アツミ「え!?」
サトシ「誰だ!?」
サトシ達はジムの方へ振り向いたら、そこには謎の人物が現れた。
???「そいつは俺の獲物なんだよぉ…。 狩り戻すと困るんでねぇ…。」

果たして、この敵は一体何者なのか!?

続く…。

ソニックの後書き:
はぁ…今回はやけに中途半端な話だった…。 迫力もねぇ…。(汗) スランプだぁ…。(涙) 
まあ、次はがんばろう…。(多分)