ポケットモンスター小説版
182話 カブトの化石の秘密

ピンカン島でマッシュルームマンを倒したサトシ達は、フェニックスで次の島へ向かって
いた。 しかも今日はいい天気で、サトシ達も気分極楽。 そんなサトシは、ブルーと
一緒に第一甲板にいた。

サトシ「う〜〜〜ん、今日は気持ちいい〜!!」
ブルー「天気もいいし、風もいいし、今日は気分いいね!」
サトシ「ああ!」
ブルー「………ねぇ、サトシ。 今まで思ってたんだけど…。」
サトシ「あぁ?」
ブルー「…オレンジリーグとか、ドラゴンとの戦いが終わったら、どうする予定なの?」
サトシ「どうする? う〜〜〜ん…まだそこまで考えてねぇな…。 まあ、もし
    ドラゴンを倒したとしたら、多分前みたいにのんびりしてるかも知れないな。」
ブルー「のんびりって、サトシったら、いつもそんな事してちゃ体に悪いよ!」
サトシ「ヘッヘッヘ、そうだよな! まあ、もしもまた次のリーグがあったとしたら、
    また旅にでも出ようかなと思ってな! リーグ出場は一回だけじゃなくてもいい
    だろ? もっと出れば、もっと強くなれるはずさ! …パパみたいにな。」
ブルー「…そうね。 あたしもそうしよっかなぁ〜? って言うか、その時までまた
    ライバルになっちゃうだろうけど。」
サトシ「そんな事ないよ。」
ブルー「え?」
サトシ「別々の行動を取るよりも、一緒に旅すれば、ライバルじゃなくて済むだろ? 
    まあ、バトルは別かもしれねぇけどな。」
ブルー「サトシ………。 ………あ、あのね、サトシ…。」
サトシ「ん?」
その後、ブルーの顔が赤く染まった。
ブルー「………あ、あたし………サトシがね………。」
サトシ「?」
ブルー「………す………。」

カルロス『サトシ!!!』
ビクッ!!!!! その後、スピーカーからカルロスの声が流れ、サトシとブルーは
驚いた。 けどブルーだけは、それによって固まっていた。
サトシ「か、カルロス!?」
カルロス『ちょうどさっきテレビ局のボートが通り掛ってきた。 どうやらこの先向かう
     フクハラ
4号島にある無人島へ行くらしい! 何かの取材をしてるそうだから、
     取り合えず行ってみるか?』
サトシ「取材? 何かあるのか? 面白そうだから行ってみるか!」
カルロス『
OK! ほんじゃ、今から無人島へ向かうぜ! 三分で着くから、操縦室へ
     戻ってくれ!』
サトシ「分かった! ブルー…ん?」
サトシは振り向いたら、ブルーは固まっていた。
サトシ「…ブルー!」
ブルー「!?」
サトシの掛け声で、ブルーは我に戻った。
ブルー「な、何!? どうしたの!? 敵襲!? 侵入者!? それとも不審船目撃!?」
サトシ「お、おい…落ち着け…。 カルロスがこの先にあるフクハラ
4号島の無人島へ
    向かうから、操縦室に戻るって。 だから、戻るぞ!」
サトシはそのまま操縦室へ戻るが、ブルーは号泣していた。
ブルー(もう〜…カルロスのバカァ〜〜〜!!)

―フクハラ
4号島・無人島―

ここはフクハラ4号島の無人島。 この島には当然誰もいないはずだが、この島にはある
テントが張ってあった。 そこには発掘隊がいて、他にも「
PXTV」と言うあるテレビ局の
スタッフがいた。 もちろんサトシ達もこの島にいた。

サトシ「あ、あれがそのテレビ局のか?」
シゲル「何の取材してんだろうな?」
イエロー「調査隊もいるのですから…何かの新発見でもしたのでしょうか?」

レポーター「こんにちは! 
PXTVレポーターの根島 理恵(ねじま りえ)です! 
      我々は遂に、ここ、フクハラ4号島の無人島に上陸しました! この島には
      絶滅したポケモン、カブトの秘密が隠されていると言うのです!」
サトシ「カブト?」
ヒロシ「あの化石ポケモン?」
リエ「先日、近くの島で株との化石を発見しましたが、この島から流れてきたらしいの
   です。」

ポケモン図鑑『カブト・甲羅ポケモン・「甲羅の化石」から復元する。 古代生物の化石
       から再生したポケモン。 硬い殻で身を守っている。 海底に隠れては、
       背中の目で辺りを見ていたようだ。 海底に身を潜めたままの姿で化石に
       なった物がたまに発見される。 ごくまれに生きた化石として発見される
       事がある。』

リエ「では、発掘隊の隊長さんに話を伺いましょう。 隊長さぁ〜ん!」
隊長「はぁ〜い!」

その後、テントから発掘隊の隊長が出て来た。 けどその隊長はなんとジョーイだった!
サトシ達「ジョーイさん!?」
リエ「今回の調査には、カブトの生態調査の他に医学的な目的があるそうですが…?」
ジョーイ「ええ、カブトのエキスですね。 昔からカブトのエキスは不老不死の薬に
     なると言う伝説が伝わっています。」
サトシ達「不老不死!?」
ジョーイ「この調査が医学の進歩に役立てばいいのですが…。」
サトシ「ジョーイさん!!! 俺も手伝わせてください!!」
ジョーイ・リエ「!?」
ケンジ「僕も協力します!!!」
シゲル「俺も俺も!!!」
ヒロシ「僕も手伝います!!!」
ブルー「あたしも!!!」
イエロー「僕もですぅ!!!」
シュウ「俺も手伝うぜ!!!」
マロン「あたしも協力します!!!」
カスミ「ちょっと、今取材中でしょ!? 割り込まないのぉ!!!」
カスミはサトシを引っ張り出そうとした。
サトシ「な、何すんだよ、カスミ!?」
カスミ「これだからガキなのよ、あんたは!!」
ジャグナル「お前だってガキじゃねぇか。」
ツッコミ禁止ですよ、ジャグナルさん。(笑)

リエ「………あの、貴方はもしかして、サトシ君でしょうか?」
サトシ「へ? え、ええ…そうですけど…?」
リエ「やっぱりそうですかぁ!? 視聴者の皆様、ご覧ください!!! 何とあの有名な
   勇崎 智君が、我々の取材に入っておりますぅ!!! しかも、彼の仲間もここに
   おりますぅ!!!」
カメラマン「すげぇ、本物か!?」
ディレクター「こりゃ大スクープだよぉ!!」
サトシ「え、あ、あの…。」
リエ「早速ですがサトシ君、インタビューをさせてもらいます!! リーグの優勝は
   どうでしたか!? あの怪人セフィロスとの戦いはどうでしたか!?」
サトシ「え、えっと…。」
リエ「他の仲間達も、サトシ君と旅立つきっかけは何ですか!? 今までの戦いは
   どうでしたか!? 教えてください!!!」
カスミ「え、あ、その…。」
コゴロウ「…おい、ゼトラ、こう言う時は何て…?」
ゼトラ「俺に言うな。 興味ねぇ。」
…で、結局こうなったようだ。

―数分後―

インタビューが終わった(?)後、サトシ達と発掘隊と
PXTVスタッフは早速発掘現場を
向かおうとした。 発掘隊は大きな重い荷物をゴーリキーとサイドンに持たせ、
ガーディを番犬用として連れて行った。

ジョーイ「さあ、出発するわよ!!」
発掘隊「おう!!!」
リエ「さあ、発掘隊にスペシャルゲスト(今決めた)のサトシ君チームが、現場まで出発
   します! 我々も取材を続けたいと思います!」
アキラ「おい、いいのかよ、あいつらまで着いて来て…?」
サムライ「迷惑にならないでござるか?」
サトシ「まあ、大勢いればもっと楽しいだろ? それに、手伝いとかしてくれればもっと
    心強いし!」
セイヨ「でも手伝ってくれるのかしら?」
ジュン「無理ですよ。 ただ横で取材してるだけですから。」
…と言いながら発掘隊と供に行くサトシ達。 だが彼らは気付いていなかった。 木々の
後ろに謎の人物が彼らを警戒している事を…。
???「……………。」

―崖―

カスミ「ひぃいいいい!!! 何でこんなトコに渡らなきゃなんないのぉおおお!?」
そう、カスミの言う通り、発掘隊とサトシ達と
PXTVスタッフは崖を渡っていた。 
しかも底の見えないほど高い崖に…。
レッド「だったら戻るか?」
カスミ「い、い、嫌よ、こんなトコから戻るなんてぇ!!!」
トゲピー「チョッケェ〜♪」
けどトゲピーは喜んでいた。
コジロウ「けど…ちょっと…待って…くれよぉ〜…。 そんなに…早く…歩いてちゃ…
     追いつけ…ねぇよ…。」
ムサシ「…って言うか、何であんただけそんなカッコしてんの?」
確かに振り向けば、コジロウはハイキング用の服装になっていて、重い荷物を持っていた。
コジロウ「何を言う!? 山登りと言ったらこうでないと行けないだろ!?」
ヤマト「…って言うか余計疲れない、それ?」
コジロウ「そりゃそうだけど、こうしないと俺は気が済まないんだよぉ!!」
コサブロウ「…体壊しても知らねぇぞ。」

ガーディ達「グルルルルルルゥ…!!!」
その後、ガーディ達は道の先に何か唸り始めた。
隊員
A「どうした、ガーディ?」
隊員
B「何か見つかったのか?」
ガロン「…!!! 気をつけろ!! 岩が来るぞぉ!!!」
サトシ達・発掘隊・
PXTV「え!?」
ゴロゴロゴロゴロォ!!!! ガロンの言う通り、道の先に大きな岩石がサトシ達に
転がり込んだ!
マチス「ホ、ホワット・イズ・ザット!?」
カツラ「岩石だぞぉ!?」
ジョーイ「みんな、逃げるわよぉ!!!」
そしてサトシ達や発掘隊、もちろん
PXTVのスタッフは逃げ始めた。
リエ「大変な事になりましたぁ!!! 果たして我々の運命はぁ!?」
だがカルロスはそのまま立ち、逃げずに岩石が彼に来るのを待っていた。
サトシ「!? カルロス!? 何やってんだ!?」
コゴロウ「いや、待て!! 何かやるつもりだ!!」
サトシ「え!?」
カルロス「………フン!!!」
ドカァッ!!!!! その後、カルロスは片手で岩石を崖から殴り飛ばした!
サトシ達・発掘隊・
PXTV「!?」
そして岩石はそのまま落ちて、消えて行った。 さすがに全員は、あの瞬間を見て
驚いていた。
リエ「す、すごいですぅ!!! 今の瞬間は素晴らしい!!! たった一発で岩石を殴り
   飛ばしましたぁ!!! さすがサトシ君の仲間の一員である、史上最強の獣人
   カルロスさん!!! 見事なガードですぅ!!!」
サカキ「あ、危ない所だった…。」
ジョーイ「ありがとうございます!」
カルロス「…いや…どうって事ぁねぇ…。」
その後、カルロスはサトシの方へ立ち止まった。
カルロス「…おい、サトシ。 今の岩石、妙に思わねぇか?」
サトシ「え?」
カルロス「…あの岩石…自然で起こったもんじゃねぇ…。 誰かがやった気がするんだ…。」
サトシ「何だって!?」
カルロス「…それに…かすかに感じる…。 俺達以外、誰かがこの島に…。」

―入り江―

崖から乗り越え、サトシ達と発掘隊、
PXTVスタッフ達は遂に発掘現場となる目的地に
到着した。

ジョーイ「ここが目的地よ!」
サトシ達「うわぁ〜〜〜…!」

そして目的地に着いた発掘隊とサトシ達は、早速発掘を開始した。 
PXTVは、そのまま
手伝わず、ただ取材を続けていた。
リエ「ここがカブトの化石が眠ると言う入り江です! 果たしてカブトの化石が発見
   されるのでしょうか? 発掘が開始して以来、サイドンのドリルは岩を砕いて
   います! 人間とポケモンの協力で、化石の発掘は行われていますが、この入り江
   だけでもかなりの広さがあり、カブトの化石の発見はまだ時間が掛かりそうです!」
ジュン「…ほら、全然手伝ってないでしょ。」
セイヨ「確かに…。」
カスミ「けど発掘って大変なのねぇ…。」
ケンジ「そりゃそうさ! 考古学者でも苦労するほどの仕事だよ!」
ナツメ「大学の考古学者とか本当に苦労してたのね…。」
エリカ「初めて経験したらどれほど苦労しているか分かった気がしますわ。」
カルロス「俺に取っちゃあ結構楽しいけどな。 研究者としては止められねぇ仕事だぜ!」
カツラ「確かにそうだな。 私もがんばらねばな!」
キクコ「二人共燃えてるねぇ…。 あたしゃ研究には目を離せないけど、やっぱこの年
    じゃ発掘なんて無理だろうねぇ…。」
シゲル「ばあちゃん、無理しない方がいいぜ?」
グリーン「ここは俺達がやるから、おばあちゃんは休んでってくれよ。」
キクコ「フェッフェッフェ…すまんねぇ、孫達。」

ピース「僕も疲れちゃいましたぁ〜…。」
ヒトカゲ「お前はつるはしを一回振っただけだろ!?」
ピスタチオ「ピース、手伝いたいのは分かるけど、今の君じゃ無理だよ。 少し
      休んでなさい。」
ピース「はぁ〜い…。」
ヒトカゲ「ったく、しょうがねぇ奴だな。」
ピッピ「ところで、発掘とか考古学者って何でしゅか?」
アーモンド「地面や岩に穴を掘りながら物を探す事だよ。 後考古学者ってのは、古代
      文明や古文書、もちろんあらゆる秘宝など、世界中の古代に存在した物を
      研究する学者の事だよ。」
ピッピ「古代文明…? 古文書…?? 秘宝…???」
ピカチュウ
3「ピィ〜?」
アーモンド「…無理に考えなくてもいいよ。」

ムサシ「あは、これ結構面白いねぇ!」
サトシ「?」
サトシ達は振り向いたら、ブレイクは右腕に付いているドリルアーム(「トルネード
ファング」のチャージモード)で岩を砕いているが、ムサシはホップスティックのような
槍かシャベルらしきな物で穴を掘っていた。
ブレイク「そうか? そんなに気に入ってくれるとは思わなかったけどな。」
サノスケ「………って言うか、それなんだ?」
ブレイク「あ、それ? 「サクガーン」って言う武器でね、元々は相手の頭に突く
     ホッピング兵器なんだ。 穴掘りにも使えそうだから、ムサシに貸したら
     こうなって…。」
ムサシ「あははは、これって楽しいねぇ!」
ゴエモン「…って言うか、ムサシにそんな趣味があったのか…?」
ハンゾウ「…何か立派な女に成長したなって感じがする…。」
ニャース「…そうだニャ…。」

レグナ「しかし、まさかこんなに苦労する物だったとは知らなかったぜ…。」
ザクロン「そうか? 結構いい修行になれそうだけど…。」
ラトス「ラマセスさえ加えていれば、もっと楽になるんだけどな。」
ガレム「そうだな。 あいつサイボーグだから、ドリル技でこの岩を一発で砕けるのにな!」
ゾーマ「文句言ってないでこっちを手伝え。」
レグナ「へぇ〜い。」

シバ「…!!!」
その後、シバは何かに気付いた。
サトシ「? シバさん、どうしたんですか?」
シバ「殺気!!」
サトシ達「え?」
ゴロッ!!! その時、サトシ達の上の崖から岩石が落ちて来た!
サトシ「うわっ、また岩石!?」
サトシ達「うわっ(きゃっ)!!!」
ドキャァアアアン!!! 岩石は落ちたが、サトシ達は見事それを避けた。
ゴロゴロゴロゴロッ!!! だが他の岩石は、発掘隊の前に転がり込んだ!
ジョーイ「!!! 危ない!!! みんな、逃げるわよ!!!」
発掘隊「うわぁあああああああ!!!」
発掘隊も転がる岩石から逃げ出し始めた! だが
PXTVは取材に夢中で足も動かない。
リエ「またもやトラブル発生!! 岩石もまたもや襲い掛かりました!! 果たして
我々の運命や…って!?」
ゴロッ!!! その後、一個の岩石がスタッフに襲い掛かった!
PXTV「うわぁ(きゃ)あああああああ!!!!」
サトシ「あ、危ない!!!」
ダッ!!! だが、スタッフの真上にコゴロウが跳び掛かった!
コゴロウ「ナバール忍戦術…「残影斬(ざんえいざん)」!!!」
グサァッ!!!! コゴロウは残像を出しながら、岩石をダガーで切り裂いた! その
おかげで、スタッフは救われた。
リエ「おぉおおお!!! これもまたもや驚きです!!! 何と最強の忍者、
   コゴロウさんが我々を救助してくれました!! ありがとうございますぅ!!!」
コゴロウ「…ったく、足を引っ張るんだったらついてくんなよな!」
リエ「え…あ、いや、でも、これ取材のためですから…。」
サトシ「大丈夫か、コゴロウ!?」
コゴロウ「俺は大丈夫だけど…サトシ、お前何か感じなかったか?」
サトシ「…ああ、ちょっとな。」
コゴロウ「…間違えねぇ。 これは手動に起こされてる物だ。 つまり、俺達以外にも
     誰かがこの島にいる!」
カルロス「やっぱりお前も思うか、コゴロウ!」
ジョーイ「…私達、狙われているのかしら…?」
リエ「一体犯人は誰なんでしょう…?」

その後、サトシはコゴロウに小声で言った。
サトシ(なぁ、コゴロウ。 これってもしかして奴らの仕業じゃ…?)
けどコゴロウは頭を振った。
コゴロウ(可能性は余り高くはない。 もしも奴らの仕業だとしたら、わざわざ姿を
     見せずに攻撃を仕掛けるなんてしねぇよ。 それに、この殺気、奴らとは
     違って低いからな。)
サトシ(そうなのか…? !!)
その後、サトシは木々に隠れている謎の人物を目撃した。 見付かったその人物は、
そのまま逃げてしまった。
サトシ「誰だぁ!?」
アイ「どうしたの、サトシ君?」
サトシ「今誰かが俺達を見てたんだ! 多分この事件の犯人だ!!」
ジョーイ「何ですって!?」
サトシ「俺とにかく追うよ!! 行くぞ、ピカチュウ、シャワーズ!!」
ピカチュウ「ピカァ!!」
シャワーズ「うん!!」
コゴロウ「俺も行くぜ、相棒!!」
ゼトラ「…ついでに俺も行こう!」
そしてサトシとピカチュウとシャワーズ、コゴロウとゼトラは、その人物の後を追った。

サトシ「待てぇ、コラぁ!!」
コゴロウ「逃げんじゃねぇ!!」
ゼトラ「堪忍しろぉ!!」
だがその人物は言う事も聞かず、ひたすら森に逃げる。
ゼトラ「…ちっ、なら怯ませてやる! 食らえ、「烈風斬(れっぷうざん)」!!!」
コゴロウ「面白ぇ!! こっちも「鎌鼬の術(かまいたちのじゅつ)」!!!」
サトシ「え!?」
ザシュザシュザシュザシュ!!! ゼトラとコゴロウは無差別の真空波を撃ち放った! 
殆どはその人物に外れているが、動きを鈍くさせるために攻撃しているようだ。
???「うぉおおお!?」
サトシ「ば、バカ!! 殺す気か!?」
コゴロウ「大丈夫だよ、外れるようにしておいたから!」
ゼトラ「隙が出てるぞ。 チャンスだ!」
サトシ「あ、おう! シャワーズ、「水鉄砲」だ!!」
シャワーズ「了解! ブゥウウウウウウ!!!!」
バシュウウウウ!!! バシャッ!!! シャワーズは「水鉄砲」でその人物に攻撃した!
???「うぉっ!?」
サトシ「よし!! ピカチュウ、「電気ショック」で
GO!!!」
ピカチュウ「ピィイイイカァアアアチュウウウウウウウ!!!!」
ビリリリリリリリリリィッ!!!! ピカチュウは「電気ショック」で謎の人物に
直撃した! しかもぬれてる事で効果は抜群だ!
???「うぎゃあああああああああああ!?!?!!?」
サトシ「そりゃっ!!!」
ドサァアアアン!!! そしてサトシ達は謎の人物にのしかかった!
サトシ「どうだ、水から流れ込んだ電流の気分はぁ? 結構効いただろ?」
コゴロウ「おとなしく堪忍したらどうだ!」
ゼトラ「さもないとその首を斬るぞ。」
サトシ・コゴロウ「それは止めろ!」
ゼトラ「…冗談だ。」
グラッ!!! だが謎の人物は思いっきり立ち上がり、サトシ達は倒れ落ちた!
サトシ・コゴロウ・ゼトラ「うわっ!?」
そしてその人物はサトシ達に睨んだ。
???「…早くこの島から立ち去れぃ!」
サトシ「…何だと…!?」

その後、カスミ達やジョーイ、もちろん
PXTVスタッフが駆けついた。
カスミ「サトシぃいいい!!!」
サトシ「あ、みんな! こいつが岩石を落とした犯人だ!」
カスミ達・発掘隊「え!?」
今まで影で見えなかったが、その人物の正体を見せた。 見た目はただの老人である。
老人「今から島から立ち去れぃ! この島はお前達が入っていいような場所ではない!!」
リエ「な、何と!! どうやら犯人はこの謎の老人だったようです!」
老人「犯人でも謎の老人でもない!! ワシは親切でこの島に住む、タドコロじゃ!!」
カスミ「どこが親切なのよ!?」
ジャグナル「ただの偏屈なじじいにしか見えんぞ。」
だからツッコミ禁止だって…。(笑)
タドコロ「今からこの島から立ち去るのじゃ! これでもお前達のためじゃ!」
キョウ「なぜ拙者らがここを立ち去らねばならんのだ?」
アヤ「そうよ! 何訳の分かんない事言うのよ!?」
ドリオ「ちゃんと説明してから言えよ!」
フウコ「そうでないと理解できないわよ!」
タドコロ「…いいじゃろ。 教えてやろう、この島の言い伝えを…。」
バッ! その後タドコロはリエからマイクを奪った。
リエ「あっ!」

タドコロ「『海が荒れ、赤い月が輝く時、海は闇に包まれる…。 そして、大いなる災い
     が起こるであろう…。』 この島に伝われる言い伝えによれば、この島を
     荒らしてはいかんのじゃ!!!」
ジョーイ「そんな、別に私達は荒らしてなんかいません! ただここでカブトの化石を
     発掘しているだけで…。」
タドコロ「ならん!! 早くこの島から…!」
ジャグナル「おい、じじい。 貴様がそこまで俺達に言う筋合いは当然ねぇんじゃないの
      か?」
タドコロ「ん?」
ジャグナル「貴様こそ島を荒らしてるじゃねぇか。」
ガロン「確かに岩を落とし捲くってたな…。」
レグナ「自然に悪ぃぞ、じじい!!!」
タドコロ「うっ…。 う、うるさい!!! とっととこの島から…!!!」

隊員
C「隊長ぉおおお!!!」
その後、話の途中に発掘隊の一人が割り込んだ。
ジョーイ「どうしました?」
隊員
C「入り江の発掘中に奇妙な洞窟を発見しました! しかも見つけましたよ! 
    カブトの化石です!!」
サトシ達・ジョーイ・
PXTV「え!?」

―入り江―

発掘隊の一人が言った通り、入り江には謎の洞窟が発見された。 サトシ達にもちろん、
PXTVスタッフとタドコロは発掘隊と供に洞窟に入った。

隊員
C「発掘中に突然壁に穴が開き、そこからこの奇妙な空洞を発見したんです。 この奥
    なんですが…。」
全員「!?」
懐中電灯の光を壁に当てたら、何とそこには壁に引っ付いているカブトの化石があった! 
しかもその数は数え切れないほど、壁や天井、洞窟全体に引っ付いていた。
ジョーイ「これは…間違いない、カブトの化石だわ!!!」
カツラ「これがそうなのか!? 素晴らしい!!!」
キクコ「まさかこんな所にあちこち引っ付いてたなんて…!」
リエ「大発見です!! 遂に発掘隊はカブトの化石を発見しましたぁ!!!」
かなり大喜びする発掘隊とサトシ達と
PXTVスタッフだが、タドコロだけは不満そうに
腕を組んでいた。
ケンジ「けどこれすごいよ…一面化石だらけだ…。」
イミテ「天井も壁もあちこち化石だらけよ…?」
ジョーイ「どうやら…この洞窟全体がカブトの化石で出来てるのね!」
サトシ達「この洞窟全体!?」
ライゾウ「それってすげぇじゃねぇか!!」
タイチ「けどどうやって…?」
ミズキ「う〜〜〜ん、それは難しい問題だな。」
アツシ「けどこれすごいもんだよぉ!」
隊員
D「では、早速サイドンを呼んで発掘開始させてもらいます!」
隊員
Dは洞窟へ出ようとするが、タドコロは道を塞いだ。
タドコロ「待てぃ!! 何度も言ったはずじゃ!! これ以上島を荒らしては行かん!!」
隊員
D「まだそんなデタラメな事を言ってるのか、貴方は!? 第一そんな言い伝え…!」

???「その言い伝えが何だってんだぁ?」

全員「え!?」
ドギャアアアアアン!!!!! その後、洞窟の天井から穴が開き、そこからロボット達
が現れた! 一体はドリルの付いたモグラ型ロボットの「ドリモール」と、もう一体は
つるはしとドリルランチャーを構えた人間型ロボット「ディグハンター」である。 
突如の出現後、カブトの化石を拾い始めた!
アツコ「な、何なのこれ!?」
リエ「おぉ〜〜〜っと!! これは一体何なのでしょうか!? 突如にロボットの軍隊が
   我々の前に現れ、カブトの化石を盗もうとしています!! 彼らは一体何者なの
   でしょうか!?」
???「何だかんだるっせぇんだよ、てめぇら!!」
全員「!?」
ドサッ!!! その後、穴からある一体のロボットが現れた。 そのロボットには、右腕
と両肩にドリルを設置していて、目にゴーグルグラスを付けていた。
???「発掘中に悪ぃけど、ここの化石俺達ドラゴンナイツが頂いてもらうぜ!!」
サトシ「お前達もドラゴンナイツの仲間か!?」
???「あぁ? お前は…その帽子…ほほう、分かったぜ? 以前マッシュルームマンを
    邪魔したガキだな? まさか俺の前にもそう言うへなちょこ野郎がいるとは
    思わなかったぜ。」
サトシ「んだとぉ!?」
カツコ「それよりあんた誰よ!?」
???「ヘッヘッヘ、俺様の名は「ディグマン」!! ドリルで全てを穴だらけにする、
    大地の破壊者だぁ!!!」
サイゾウ「大地の破壊者だと!?」
ジョーイ「サトシ君、彼は一体…!?」
サトシ「ああ、奴らは…。」
リエ「これはまた何と言う大事件でしょうか!? ポケモンをロボット改造と世界破壊を
   企むあのドラゴンナイツが、救世主サトシ君と我々の前に現れました!! もしや
   カブトの化石を奪うつもりです!!」
サトシ「何で知ってんだよ、あんたぁ!?(まだ言ってねぇのに!?)」
リエ「あ、もしかして当たった?
v
ディグマン「ヘッヘッヘ、よく知ったな。 この島にはカブトっつーポケモンの化石が
      腐るほどあると聞いてな、それを奪うために来たんだよ! 化石から復元
      させ、そして化石をロボット改造させれば、今でも俺達の最強の駒に使える。 
      ダメならば粉砕して俺の子分達のエネルギー源にも使えるからな。」
サトシ「何だって!?」
カンナ「そんな酷い事はさせないわ!!」
タドコロ「島を荒らすなと言っとるだろぉ!!! さもないとこの島には大いなる災いが
     起きる!!」
ディグマン「ケッ!! この島がどうなろうと俺の知った事だ! じじいはこれでも
      食って寝てろ!!」
その後ディグマンはタドコロに爆弾を渡した。
タドコロ「へ…? うわっ!!!」
その後、タドコロはその爆弾をリエに渡した。
リエ「え!? いやぁ!!!」
次にリエは爆弾をジョーイに渡した。
ジョーイ「!? きゃっ!!!」
次にジョーイは爆弾をゲルトに渡した。
ゲルト「いっ!? 何で俺がぁ!? それぇ!!」
次にゲルトは爆弾をブルーザーに渡した。
ブルーザー「ゲッ!? 俺!? そらっ!!!」
次にブルーザーは爆弾をワタルに渡した。
ワタル「え!? おわっ!!」
次にワタルは爆弾をムサシに渡した。
ムサシ「ちょ、ちょっと…!! うわっ!!」
次にムサシは爆弾をカスミに渡した。
カスミ「ひっ!! きゃあっ!!」
次にカスミは爆弾をヒロシに渡した。
ヒロシ「!? 僕はいらない!!!」
次にヒロシは爆弾をレッドに渡した。
レッド「俺に渡すなぁ!! それぇ!!」
次にレッドは爆弾をグリーンに渡した。
グリーン「!? ………。」
次にグリーンは、無言に爆弾をシュウに渡した。
シュウ「ひぇっ!? のわぁっ!!!」
次にシュウは爆弾をマロンに渡した。
マロン「え?! きゃっ!!!」
次にマロンは爆弾をアイに渡した。
アイ「え、あたし!? パスぅ!!!」
次にアイは爆弾をイエローに渡した。
イエロー「え、僕!? いりませんよ、これぇ!!!」
次にイエローは爆弾をブルーに渡した。
ブルー「!? い、いらないわよぉ!!」
次にブルーは爆弾をシゲルに渡した。
シゲル「おい!! 俺はいらねぇ!!」
次にシゲルは爆弾をケンジに渡した。
ケンジ「ひっ!? う、うわっ!!」
そして最後にケンジは爆弾をサトシに渡した。
サトシ「…? ?? ???」
サトシは爆弾を持ったまま、導火線が縮んで行く…。 その間カスミ達は岩の後ろへ
隠れていた。
アーモンド「何やってんだよ、サトシ!?」
トミオ「早く爆弾を捨てろぉ!!!」
サトシ「あっ、そうだった!! それぇっ!!!」
ドカァアアアアアアン!!!! サトシは爆弾を投げ、その爆弾は爆発した。 その
爆発によりカブトの化石が落ち始めた。 そしてその間、ディグマンとロボット達は
多くの化石を盗み、そのまま台に乗って、外の上空に待機している船へ戻り上がろう
とした。 その船は大型で、先頭にはドリルが発達していた。

ディグマン「ハァーッハッハッハッハ!!! 残念だったな小僧!! 化石は俺達が
      頂いたぜぇ!!! 今日のお遊びはここまでにしとくぜぇ!!!」
サトシ「し、しまったぁ!!」
リエ「大変です!! 化石がドラゴンナイツに盗まれましたぁ…が、番組的には燃える
展開です☆」
カスミ「無責任な事言わないでよぉ!!!」

ディグマン「こちらディグマンだ! 「
MW-モールフライヤー」の準備はいいだろうな?」
無線『コチラ
MW-もーるふらいやーぱいろっと! 発進準備OKデス! シカシマダ
   かぶとノ化石ヲ全部回収シテオリマセンガ…。』
ディグマン「構わねぇ! 今の大猟で十分だ! ガキが邪魔しに来る前にさっさと
      こっからずらかすぞ!」
無線『了解!』
その後、一体のディグハンターが夜空に浮かぶ大きな赤い満月を見ていた。
ディグハンター『今夜ハ妙ニ月ガ赤イデスネ、でぃぐまん様。』
ディグマン「フン、当然だ! 俺達がこの世界を何れ破壊する証だ!」
そしてディグマン達は、そのまま
MW-モールフライヤーに入った。

だが、赤い満月の光が、カブトの化石に当たっていた。 その月光により、化石になって
いたカブトが、自然的に復元した!
カブト達「キュ〜イ?」
リョウマ「!? な、何だこれは!?」
ユウキ「化石が自然的に復元した!?」
カツラ「ば、バカな!? 化石復元機を使わずに生き返るはずがない!?」
リン「ひぃいい!! な、何よこの不気味なのはぁあああ!?」
ラン「ね、姉さん、落ち着いて!!」
リエ「これは大スクープですぅ!! 化石になっていたカブトがまだ生きていたよう
   です!!」
カメラマン「うわっ!?」
ガシャッ!!! 突然カブトがカメラに引っ付き、カメラマンからカメラを壊した!
カメラ「あぁああ!!! カメラがぁ!!!」
リエ「うそぉ!? せっかくの取材がぁ!!」
ディレクター「これじゃあやり直せないよぉ!!」
マサトシ「んな事言うとる場合か、ボケぇ!!! カメラより命の方が大事やろ
     がぁ!!!」
PXTV「ひっ!!!」
ジョーイ「とにかくみんな、早くここから非難するわよ!!」
サトシ達・発掘隊・
PXTV「うわぁあああああああ!!!」
カブト達「キュイイイイイイイイ!!!!」
その後カブト達はサトシ達と発掘隊と
PXTVスタッフを追い、全員は洞窟から逃げ去った。

MW-モールフライヤー―

その間
MW-モールフライヤー内部では、盗んだ化石は甦り、船内を荒らしていた。
カブト達「キュイイイイイ!!!」
ディグマン「な、何だこいつらぁ!? いきなり生き返りやがったぁ!? 
      どうなってんだ、こりゃ!?」
ディグハンター『でぃぐまん様!! かぶとガ操縦機ヲ壊シマシタ!! コレデハ発進ガ
        出来マセン!!!』
ディグマン「何ぃいいい!?」
ドリモール『でぃぐまん様!! かぶとガコノ船ノ自爆機能ヲ勝手ニ発動サセマシタ!! 
      後十秒デコノ船ガ自爆シマス!!!』
ディグマン「んだとぉ!? こんな時にかぁ!? 自爆解除は出来ねぇのか!?」
ドリモール『ソンナ機能、最初ニ製作シタ時カラアリマセン!!!』
ディグマン「や、ヤバイ…!」

チュドォオオオオオオオオン!!!!! その後、
MW-モールフライヤーは自爆した。 
けどカブト達の殻は硬いので、そのまま海へ飛ばされた。 だが爆発した船からある
一体のカプセルが飛んで行った。 その中にはディグマンが乗っていた。
ディグマン「くそぉ、あのガキがぁ!! 今度また会う時は必ずこの借りを返して
      やらぁ!! その時まで覚えてやがれぇ!!!」
そしてディグマンは、そのままどこかへ飛び去った。

―入り江―

その後、島全体が突如と揺れ始めた。
ウォール「な、何だ、この揺れは…!?」
ココナッツ「地震かしら…?」
ガロン「いや、これは地震じゃねぇ! この島全体が何かに揺られてるんだ!」
ケン「まさかさっきのドラゴンナイツか!?」
シンジ「それともあのじじいかぁ…?(怒)」
タドコロ「ワシは何もしとらん!!」
ガロン「いや、これはドラゴンナイツの仕業でもない。 今の場合だと、奴らの気配は
    もうここには感じない…。」
ジョーイ「もしかして…この島全体がカブトの化石の上に出来てたんじゃあ…。 
     だとすると…この島はもう直ぐ沈むわぁ!!」
サトシ達「えぇえええええええ!?」
隊員
C「船に戻りましょう!!」
ジョーイ「けど間に合うかしら…?」
ユウタ「またいつもの道に行かなきゃ行けねぇんだろ? 俺あの崖に戻りたくねぇ
    なぁ…。」
タドコロ「森じゃ!! 災いが起こる時…人、森へ向かう! そして、筏を作るのじゃ!」
センタ「そうか! ここで筏を作れば、いつでも脱出出来るって訳か!」
アツミ「じゃあ、早く筏を作りましょ!!」

サカキ「それは無理だ。」
サトシ達・発掘隊・
PXTV「え?」
サカキ「筏を作るだけでも、よりによる時間帯が問題となっている。 木を切り落とし、
    それに筏を作るとしても、わずかな大きな時間が掛かってしまう。 人間の手
    ではかなりの長時間は掛かるが、ポケモンの力で気を落とし、そして人間の力で
    筏を作るとしたら早い。 けど、計算的では、その筏を作る時間帯が、この島の
    沈没速度に間に合わない可能性がある。 筏製作の時間計算ではこう行く…。 
    ポケモンで木を切り落とすと、思いっきりのパワーで切るまで
2秒。 木が
    地面に落ちるまで
3秒。 頭を切るまでも2秒。 これで二つの木でするのなら、
    合計
7×214秒。 そしてそれを縄で結ぶまで5秒。 このままだと、合計
    
19秒になる。 しかし、我々の人数だと…サトシの仲間は36人、ジムリーダーは
    
12人、元ロケット団は7人、四天王は4人、リユニオンは14人、シュウの仲間
    は
10人、マロンの仲間は6人、発掘隊は5人、PXTVスタッフは3人、そして
    老人
1人。 全員合わせると合計98人。 98人だと、多くても最高は100本の
    木が必要。 数学的で考えるなら、
SWT。 Sは筏を作るための19秒。 W
    木の数である
100本。 そしてTは最終的の合計数秒。 だとすると…。」
カルロス「…
19×1001900秒。 時間数で言うのなら1900÷60秒=3206秒だ。 
     筏を完成するまでには最高度に計算すると約
33分。 けどこの島の沈没速度に
     よって濁流が現るまでのタイムリミットは約
5分。 筏を作っている間に
     濁流が来ちまったらタイムアウトに溺れ死んじまうが…。」
その後、カルロスはポケットから一つのリモコンを出した。
カルロス「これならどうだ?」
キヨミ「それは一体…?」
ピッピ「…何の事でしゅか?」
イーブイ「え!? あ、えっと…。」
カルロス「まあ、見てなって!」
ポチッ!! カルロスはリモコンのボタンを押した。

―飛空艇フェニックス―

一方ここは待機中のフェニックス。 知っての通り、操縦室には誰もいない。 夜の時刻
により、真っ暗であった。

ビュオオオオオオオン!!! だが、突然操縦室のシステムが起動し、モニターや他の
システムがついた。 マップシステムには、「
Fukuhara No. 4 IslandUninhabited Island
と言う内容が流れ、無人島の地図が映った。 その後、画面にこの内容が流れた。

Now searching………searching complete.
Searched target located
southern district of the island.
(検査します………検査完了。
 検査した目的は…島の南地点。)

その地図には黄色い点が現れた。 恐らく、そこがサトシ達のいる地点らしい。

Target location found.
Now activating the main engine system.
(目的地発見。
メインエンジンシステム、起動。)

ドビュウウウウウウウウ!!!!! その後、フェニックスは自動的に動き、そのまま
サトシ達のいる地点へ発進した。

―入り江―

スイート「…ねぇ、後どれくらい…?」
ソラオ「…二分経過。 後三分で濁流が来てしまうな…。」
ウミオ「おい、カルロス! いつまで待たせてんだよ!?」
カルロス「…ちょうど来たな。」
サトシ「え?」

ズォオオオオオオオオオ!!!!! その後、フェニックスが真っ直ぐ入り江の方へ
向かっていた!
全員「!?」
そして入り江に到着したフェニックスは、そのまま止まった。
カルロス「これに乗れば安心だろ?」
サトシ「…って言うか、それどうやってここに…?」
カルロス「説明は後で言うから…早く乗んねぇと死んじまうぞぉ!!!!」
サトシ達・発掘隊・
PXTV「は、はい!!!」

サトシ達と発掘隊と
PXTVスタッフは、大急ぎに第二甲板へ急ぎ登った。
カルロス「全員第二甲板へ急げ!! 誰一人もここに残るな!! 一人でも残ったら俺が
     コロォーーーッス!!!」
コゴロウ「脅しは止めろっつーの。」
しかしそれは冗談のつもりらしい。(おい)

ドビュウウウウウウ!!!! そして全員は乗船した後、フェニックスは勢いで島から
離れた。
ズブズブズブズブゥ!!! そして無人島は、そのまま海底に沈んで行った。 それまで
に第二甲板にいたサトシ達や発掘隊、
PXTVスタッフは、その沈む島の光景を見ていた。
ブルー「島が沈んだわ…。」
イエロー「もう何も見えませんね…。」
ゼネン「…! おい、見ろよ、あれ!!」
ゼネンの掛け声により、サトシ達は振り向いた。 海の方では、大量のカブト達が海に
集まっていた。
シゲル「カブトがあんなに集まってる…!?」
ヒロシ「これって………あの言い伝えと同じ…?」

グリーン『海が荒れ、赤い月が輝く時…海は闇に包まれる…。 そして、大いなる災いが
     起こるであろう…。』
ジャグナル「…なるほど。 体を石化して長年眠り続けたカブト達は、赤い月の光に
      浴びた事によって蘇生したのか。 だから、それの元により、不老不死伝説
      が生まれたのか。」
ジョーイ「そうだったの…。」
タドコロ「……………。」
その後、ジョーイはタドコロの所へ駆け付いた。
ジョーイ「ごめんなさい、タドコロさん。 私たちが貴方の言う通りにしていれば、
     こんな事にならなかったのに…。」
タドコロ「……………。」
リエ「私達も、カブトの事を放送しません。 ね。」
カメラマン「まあ、カメラ壊れちゃったし…。」
ディレクターとカメラマンは頷いた。
サトシ「…俺達も是非この事を謝るよ。 本当に、申し訳ございませんでした。」
タドコロ「…うむ。 それでいいんじゃよ。 それでいい…。」
ジャグナル「まあ、自分の愚かさを分かっていればそれでいいのだ。」
デルヴァ「お前も謝らんかぁ!!!」
ジャグナル「俺は今まで何もしてねぇからする必要もねぇ。」
デルヴァ「あのなぁ〜〜〜…!(激怒)」
ゲルト「まあまあ、落ち着け…。」

カブト達「キュイイイイ………!」
その後、カブト達はどこかへ泳いで行った。
アイ「見て!! カブト達が泳いで行くわ!!」
アキラ「どこへ行くんだ…?」
ケンジ「多分、安心して眠れる島を探しに行くのかな? 誰にも見つからずに、誰にも
    荒らさずにと…。」
サトシ「そうか…。 いい島を見つかるといいな!」
ピカチュウ「ピカ!」
シャワーズ「うん!」

沈没して言った無人島から無事脱出する事が出来たサトシ達は、カブトの泳ぎ去る所を
見続けていた。 カブトの秘密を知ったとしても、世間には伝えない事だろう。 そして
サトシ達の旅立ちは、まだまだ続く!

―おまけシーン―

トオル「えぇえええ!? カブトを見つけたのぉおお!? 悔しい〜!!! 早起きして
    いれば写真撮れたのにぃいいい!!!」
ジャグナル「…そう言えばお前今日一日爆睡してたな…。」

またごめんよ、トオル君。(汗)←今まで忘れてたアホ作者。

続く。

―今回の登場人物紹介―
リエ
本名:根島 理恵(ねじま りえ)  年齢:
21
出身地:不明  誕生日:
423
趣味:歌  特技:取材
好きな物:大スクープのニュース
嫌いな物:ヘボな取材
PXTV就職のレポーター。 根性高き熱血で、大スクープな取材をするのが好き。 結構
無責任な所を持つ。

タドコロ
本名:鮫島 田所(さめじま たどころ)  年齢:
52
出身地:フクハラ
4号島・無人島?  誕生日:326
趣味:訓練  特技:罠作り
好きな物:島守り
嫌いな物:島荒らし
カブトの島を守っていた老人。 老けてるけど結構健康で丈夫。

―ロボット図鑑―
ディグハンター
ロボット発掘隊
RDO(ロボットディグアウター)に使われている発掘専用人間型ロボット。 
つるはしやドリルランチャーを使って発掘をする。

ドリモール
発掘現場や工事現場で穴掘り作業に使われいているモグラ型ロボット。 鼻のような
ドリルは地面を掘り進む事が出来る。 いっぺん撃ち放つが、後でリロードする。

MW-モールフライヤー
発掘隊が使う空中発掘艦。 先頭にはドリルがあり、それで穴を掘る。 発掘する時は
陸上型に変形し、空中移動する時は飛行型に変形する。 攻撃にも使うドリルミサイルを
発射する。

―ボスロボット図鑑―
ディグマン 
DKN 006
特殊武器:ソイルスパイク
ロボット発掘隊
RDO(ロボットディグアウター)の隊長だった発掘専用ロボット。 
顔には発掘モードにする時ゴーグルグラスとマスクを接着する。 両肩や右腕に装備して
いるドリルは地中に潜る事が出来る。 ソイルスパイクは、地面に思いっきり殴り込み、
大地の刺を発生させる事が出来る。

ソニックの後書き:
へぇ…またもや妙な話を…。 けどリエさん…あぁ、好きだわ♪(笑) 何かさり気なく
お気に入りなのよね、リエさん♪(笑) サカキの数学的な話…もしも間違っている所が
ありましたら、放っといてください。 俺こう見ても数学バカなので…。(汗) あぁ…
けどトオル君、君の存在を忘れてしまって本当にすまない。(大汗)