ポケットモンスター小説版
183話 踊るポケモンショーボート

フクハラ
4号島の無人島でカブトの化石の秘密を知り、沈没する島から脱出した
サトシ達は、フクハラ
4号島沖にある港でうろついていた。 その頃カルロスは
フェニックス修理のための部品を探していたが…。

カルロス「はぁ〜…。」
カルロスはトボトボと落ち込みながら戻って来た。
サトシ「あ、お帰りカルロス!」
シゲル「随分落ち込んでるなぁ…。」
ブルー「もしかして、見付からなかったの?」
カルロス「くっそぉおおお!!! 何でねぇんだよぉ!? どこにでも手に入れるはずの
     部品なのに何でどの島に行っても一個も売ってねぇんだよぉおおおお!?」
イエロー「お、落ち着いてください、カルロスさん!」
コゴロウ「そうそう!! 怒り過ぎると殺意の波動が目覚めちまうぞぉ!!」
そんな物はない。(笑)
ケンジ「何の部品を探してるの?」
アツミ「今までよく言ってるけど…。」
カスミ「あぁ…まあ、それはねぇ…。」
さすがオレンジ諸島の人間はフェニックスの本当の姿を知っていないままのようだ。

???「…あ! 貴方もしかして、サトシ君!?」
サトシ「え?」
サトシは振り向いたら、そこには何とボイジャーがいた。 しかしそのボイジャーの
服装はカントーのボイジャーとは違って桃色だった。
サトシ「ボイジャーさん!?」
ボイジャー「やっぱり!! 貴方私の事知ってるのね!? じゃあ、私の姉の事知ってる
      のね!?」
レッド「え、おい、ちょっと待て!! 貴方もしかして…!?」
ボイジャー「あ…これは失礼しました。 私、このフクハラ
4号島沖のボイジャーです。 
      カントー・マサラタウンに住むボイジャーは、私の従姉妹です。」
サトシ達「従姉妹ぉ!?」
ヒロシ「じゃ、じゃあ…貴方はマサラのボイジャーさんの遠い親戚…!?」
ケンジ「え、カントーにもボイジャーさんいるの!?」
サトシ「って、お前も知ってるのか、この人…?」
ケンジ「あ、うん! 前によくこの人の姉妹や従姉妹達とお世話になって…。」
ボイジャー「けどこれは驚きましたぁ! まさかあの有名なサトシ君がこの島に来る
      なんて…以前従姉妹が言ってた通りです!」
サトシ「え、まさか、ボイジャーさんが俺の事…?」
ボイジャー「ええ、色々話してくれました。 貴方がどれほど優秀ですごいのか、貴方が
      どれほど強くて逞しいのか…色々教えてくれました。 まさか本物とお会い
      できるなんて、夢にも思えないほど幸せです!」
サトシ「そ、そうですか…。」
ボイジャー「あ、そうだわ! せっかくこの島に来たのですから、よかったらポケモン
      ショーボートに乗船したらどうでしょうか?」
サトシ達「ポケモンショーボート?」
ボイジャー「ええ、あちらに…。」

ボイジャーは、ある一体の船を指した。 その船はショーボートで、その前に一人の
ピエロがチラシを配っていた。
ピエロ「さあさあ、間もなく開演だよぉ!! この港では本日で最後だよぉ!!!」
サトシ「あれの事ですか?」
センタ「あぁ!!! 知ってる知ってる!! あの有名なポケモンショーボートかぁ!?」
アツミ「知ってんの、センタ?」
センタ「もちろんさ!! ポケモンショーボートは、年に一度に数々の島にやって来て、
    ポケモンの劇を行うんだ! 公開日は一週間で、最終日になると次の島へ行って、
    また公開するんだ! その有名となったきっかけは、出演しているポケモン達に
    ある特徴があるからなんだってさ!」
アツミ「へぇ…あんたよく知ってるね?」
センタ「そりゃそうさ! インターネットでよく調べてたからねぇ!」
サムライ「その特徴って何の事でござるか?」
センタ「そうだな…見てのお楽しみだけど…ヒントはサトシさん達の持ってるポケモンと
    同じ奴かな?」
サトシ「俺達のポケモンと同じ奴?」
シャワーズ「何なのかな、それって?」
ピカチュウ「ピカァ?」
ボイジャー「ウフフ、知りたいのでしたら是非見に行きますか? 入場は一人
350円に
      なりますけど…。」
サトシ「よぉーし!! そんじゃ見に行ってみようぜぇ!!」
仲間達「おう!!!」

―ポケモンショーボート内―

ここはポケモンショーボートにある劇場舞台。 そこにはボクシングステージにスポット
ライトを浴びて立っているエビワラーとゴーリキー、それの外でエビワラーを見持って
いるピクシーがいた。 どうやらこれが劇らしい。 しかも…。

エビワラー『俺は勝つ…。 愛するピクシーのためにも…ゴーリキーを倒して、お前を
      この手にするために…俺は勝つ!!』
ピクシー『もう…もう止めて…。』
ピクシーはエビワラーを見守りながら、目に涙を流した。
ゴーリキー『ヘッ! お前はこの俺に勝てるとでも思ってるのか? まあいい、 
      ピクシーは俺の物だ! 一秒でお前を倒してやるよぉ!!』
エビワラー『食らえぇええええ!!!』
ゴーリキー『うぉおおおおおお!!!』
バキィッ!!!!! エビワラーとゴーリキーは、相打ちに殴った!
ケーシィ『決まったぁ!! クロスカウンターだぁ!!!』
ピクシー『!!』
エビワラー『くっ…!!』
ゴーリキー『………うっ!?』
その後、ゴーリキーはバランスを崩れ始めた。
ゴーリキー『そ…そんな…バカ…な…!?』
ドサッ!!! そしてゴーリキーは倒れた。
ケーシィ『ノックアウト!! 勝者、エビワラー選手!!』
ワァアアアアアアアアアア!!!! その後、観客達は大きな歓声を出した。
サトシ「いいぞぉ、エビワラー!!」
シュウ「よくやったぜぇ!!」
マロン「おめでとう!!」
ピクシー『エビワラー!!』
エビワラー『ピクシー!!』
エビワラーとピクシーは、お互い抱き締めた。
エビワラー『君のおかげだ、ピクシー…。』
ピクシー『いいえ、全ては貴方の力よ、エビワラー…。』

ブルー「うぅ…何か感動な話ねぇ…。」
アイ「うんうん…思わず泣いちゃうわ…。」
イエロー「感動的な話ですね…ねぇ、グリーンさん!」
グリーン「ん…あ、ああ…。」
セイヨ「何だかいいお話ね、お互い永遠に結ばれるなんて…。」
ジュン「そ、そうですね…。」
ジュンは顔を赤く染めながらそう言った。
サクラ「けどこれはすごい驚きねぇ!」
アヤメ「そうよ! まさかポケモンが喋れるだなんてぇ…!」
ボタン「これが有名になった特徴ね!」
ニャース「ニャ〜〜〜…まさかニャー達以外にもまだ喋れるポケモンがいたニャンて…。 
     正に感動過ぎるニャ〜〜〜!!!」
ムサシ「まあ、話は感動だけど、喋る事がそんなに感動なのかな…?」
コジロウ「まあ、ニャースの事だからそうしておきなよ!」
ゼニガメ「いやぁ、すごいですねぇ!」
ダネリーナ「喋るポケモンもいたなんてちゅごいでちゅ!」
ヒトカゲ「…けど何でラブ話なんだよ…。」
プクリン「プクゥ!(いいお話でしたね!)」
アーボック「そうですか!? 俺もそう思ってましたよ!」
アキラ「そう言えばマロンのポケモン達やお前の田舎にいるポケモン達も、殆ど
    喋れるんだったよな?」
マロン「あ、うん! 半分はね!」
シュウ「俺はピカチュウとは殆どインカムで話してるから…。」
マサトシ「ワイもニャースとは猫耳頭巾で殆ど会話や。」
ケンジ「けどポケモンの言葉だけじゃなく、演技も素晴らしいですね!」
トオル「けど本っ当に残念だなぁ…写真も撮れないなんてぇ…。(号泣)」
ボイジャー「ごめんなさいねぇ…。 この船、写真撮影禁止だから…。」

シャワーズ「けどすごいね、僕達以外にも喋るポケモンがこの劇にいたなんて…!」
ピカチュウ「ピカァ!」
グリーン「…いや、これは喋ってるんじゃない。 声の通りに行動をしてるんだ。」
シャワーズ「え?」
グリーン「ポケモンは声優の声と同時に喋ってるんだよ。 気付かないのか? 口から出
     してるその声とポケモンの口の動きが全く違ってる事を…? あれは声優の
     声をここ劇場に流し、ポケモンはそれの通りに行動を取っているんだよ。」
シャワーズ「そう…なの?」
シャワーズは何だかがっかりな表情を出していた。
レッド「おい、グリーン。 シャワーズはまだ子供なんだから、たまには夢でも
    見させろよ!」
グリーン「バカな事言うな。 そうしないこそ成長しないんだよ。」
レッド「だからってよぉ…。 あれ? そう言えばカスミ、お前のトゲピーは?」
カスミ「え? あっ!?」
そう、トゲピーは何時の間にかカスミから離れていた。

―舞台裏―

ここは舞台裏。 トゲピーはその裏でショーを見ていた。
トゲピー「チョゲェ〜♪ チョゲッ!?」
だがトゲピーはカスミに拾われた。 もちろんサトシ達も一緒だった。
カスミ「もう、ダメじゃないの、勝手にどっか行っちゃあ…!」
トゲピー「チョッケップリィイイイ♪」
ボイジャー「ちょ、ちょっと貴方達…勝手に裏に入っちゃ困りますよぉ!」
サトシ「ほら、カスミ! そう言ってるぞ!」
カスミ「だってぇ…ん?」
サトシ達「ん?」

サトシ達が振り向くと、ある三人の人物がマイクに何かを話しながら窓を覗いていた。 
しかも窓の外にはエビワラーとピクシーの手を握る所が映っていた。
サトシ「あれ?」
ケンジ「これは…?」
???
A『ピクシー、俺はこれから旅立たなければならない。 強い相手と戦いながら、
     もっと強くなるために。 俺の実力が通用出来るか確かめたいんだ!』
???
B『エビワラー…。 私、待ってるわ。 あなたが世界一になるまでに、帰って
     来るのを…。』
???
A『ピクシー…ありがとう…。俺は君の事、愛しているよ…。』
???
B『私もよ、エビワラー…。』

サトシ「そうか…ポケモンの声で振り替えてるんだ!」
マチス「トランスレーションか。 さすがボイスアクター、やるなぁ!」
???「静かに!!」
サトシ達「え?」
サトシ達が振り向いたら、後ろにある少女がいた。 その少女は茶髪にツーテール、青い
シャツに白いズボンをしていた。
少女「本番中に舞台裏で大声出さないで! それにここは部外者立ち入り禁止のはずよ!」
サトシ「あ、すみません…。」
ボイジャー「申し訳ございません。 ちょっとあるポケモンが勝手にここに入って来て、
      それを探しに…。」
少女「あら? そのポケモン達、貴方の?」
サトシ「え? ああ、こいつは俺のピカチュウにシャワーズ!」
シャワーズ「初めまして!」
少女「え!? この子、喋れるの!?」
サトシ「ああ、そうだけど…他にも喋るポケモンもいるぜ。」
ヒロシ「僕のレオンは喋れないけど、そのニャースやピッピにイーブイ、ゼニガメに
    ヒトカゲにダネリーナ、メタモンにアーボックなら喋れますよ。」
ニャース「初めましてニャ!」
ピッピ「ど、どうもでしゅ…。」
イーブイ「初めまして!」
ゼニガメ「初めましてぇ。」
ヒトカゲ「オッス!」
ダネリーナ「初めまちて!」
メタモン「よろしく。」
アーボック「どうも。」
少女「うそぉ…まさかホントにいたんだ…喋るポケモンって…。」
マロン「そうかな? そんなに珍しいとは言わないんだけど…。」
シュウ「ここでは言うんだよ。」
少女「貴方のピカチュウは?」
シュウ「ああ、喋れないけど、インカムって言うこれを使ってるから…。」
シュウは自分のインカムを指した。
少女「そうなんだ…。 けど羨ましいわね…みんな仲が良くて…。」
サトシ達「え?」
少女「…あ、まだ紹介してなかったね! 私、このショーボートの声優、
   明声 慶(あきごえ けい)って言うの。 よろしくね!」
サトシ「ああ、俺はサトシ! よろしく!」
ケイ「サトシ…? まさか、あの有名の…!?」

ワァアアアアアアアアア!!!! その後、舞台で出演したポケモン達が礼をし、
観客達が大きな歓声を出した。
???
A「おや? お客さんかい?」
ケイ「あ、ジャン座長!」
???
B「この舞台の見学者かしら?」
サトシ「あ、すみません。 ちょっと友達のポケモンが勝手にここに来てしまったもんで
    …。」
ジャン「まあ、たまにはいい物だ! 紹介しよう。 私はこのショーボートの座長で、
    さっきエビワラーの声を演出した、船井 ジャン(ふない じゃん)だ。」
???
B「私はピクシーの声を演出した、華声 アンヌ(かせい あんぬ)と申します。」
???
C「俺はゴーリキーの声を演出した、音崎 ハリー(おとざき はりー)と申します。」
シャワーズ「あの、ここのポケモン達、まさか喋れないんですか?」
ジャン「!? 君、今喋ったかい!?」
シャワーズ「え、はい…。」
アンヌ「うそぉ!! ホントに喋るポケモンがいたのね!?」
ハリー「これは驚きだよぉ!!」
シャワーズ「あ、あのぅ…。」
ジャン「あ、ああ、悪い悪い。 この劇に出てるポケモン達は、我々の声の通りに行動
    しているんだ。 残念だけど、君のような喋るポケモンはいないんだ。」
シャワーズ「やっぱり、そうですか…。」
シャワーズは落ち込み始めた。
レッド「ほら、お前が悪いんだぞ! あんな事言うから!」
グリーン「何でだよ。 事実を言っただけだ。」
レッド「そこ自体が悪ぃんだよぉ!」
ジャン「まあまあ…けど、そんなに落ち込まなくてもいいんだよ! 世の中喋る
    ポケモンもいるだろうから、その内どこかで会えるはずだよ! だから元気
    出して!」
シャワーズ「…はい!」
そうしてシャワーズは笑顔に頷いた。
アンヌ「そうそう! ポケモンには笑顔が一番よ!」
シャワーズ「えへへ…。」

ジャン「所でケイ、君のライチュウも舞台に入れさせたらどうだい?」
ケイ「あ、はい! そうします! ライチュウ、出てらっしゃい!」
ケイはライチュウを呼び出した。 木箱の後ろからライチュウが現れた。 しかし
ライチュウは、何か嫌がっているのか、木箱に隠れていた。
アーモンド「おぉ!! ピカチュウの進化形のライチュウじゃねぇか!!」
マロン「ホントだぁ!! 初めて見るぅ!!」

ポケモン図鑑『ライチュウ・鼠ポケモン・ピカチュウに「雷の石」を与えると進化する。 
       電撃は
10万ボルトに達する事もあり、下手に触るとインド象でも気絶する。 
       体に電気が溜まって来ると、攻撃的な性格に変わる。 暗い所で光って
       見える。 頬の電気袋に溜まった電気が最大量になると、両耳は真っ直ぐ
       伸びる。』

ラトス「…けど様子がおかしいぞ? かすかにライチュウから何らかの恐怖感が感じる
    が…。」
サトシ「え?」
ケイ「さっ、行くわよライチュウ!」
ライチュウ「ライ…。」
けどライチュウはやる気なさそうに落ち込み始めた。
ケイ「ライチュウ?」
ライチュウ「ラ、ライ…。」
その後、ライチュウは恐怖感に怯え始め、頬から小さな電気が放って来た。
ジャン「あのライチュウ、まだダメなのか…。」
ナツメ「…あの、あのライチュウどうかしたんですか?」
アンヌ「あ、ええ…。 あのライチュウとケイちゃん、余り上手く行けそうにないのよ…。」
サトシ「え…?」

―数分後―

劇が終わり、船は出港していた。 サトシ達も彼らのお供をするらしい。

ジャン「いやぁ、けどホントに驚いたよ! まさか君があの有名なサトシ君だった
    なんて…。」
アンヌ「ラジオで聞いた事はあるわ! カントーでポケモンリーグに優勝し、怪人
    セフィロスを倒した救世主なんだってね?」
ハリー「まさかそんな救世主がこの船に乗るなんて知らなかったよ…。」
ケイ「私も名前聞いたら驚いたわ。」
サトシ「あ、あははは、まあ、そう言う事です…。」
アンヌ「おまけにごめんなさいね。 突然サインなんか貰っちゃって。」
サトシ「あ、いいんです。 よくある事ですから…。 けど、いいんですか? 俺達を
    次の島まで乗せてくれて…?」
ジャン「まあ、いいとも! 君達を乗せる事ぐらいどうって事ないさ! それに、君達は
    有名人だから、断る必要なんてないよ!」
サトシ「ありがとうございます!」
ケンジ「ボイジャーさんも一緒に来ても、仕事は大丈夫なんですか?」
ボイジャー「ええ、今日は実は義務休止中なので、私の妹が仕事を任せているのです。 
      たまに貴方達とご一緒に行っても、悪くはありませんでしょう。」
エリカ「けどカルロスさん、フェニックス置いてっても大丈夫なんですか?」
カルロス「平気平気! 次の島に着いたら、以前やった奴をするよ!」
キョウ「
*無人島でやったあれでござるか?」
カルロス「そう、あれ。」

*前回参照。

ジャン「所で、サトシ君、それにレッド君。 君達にちょっと頼みがあるのだが…。」
サトシ・レッド「はい?」
ジャン「君達はポケモンリーグチャンピオンの兄弟だろ? ケイにポケモンの付き
    合い方を教えてくれないかな?」
ハリー「あのライチュウ、どうもケイとは付き合い難くなってて…。」
ケイ「お、お願いしてもいいかな…?」
サトシ「ああ、いいぜ! な、お兄ちゃん!」
レッド「そうだな! 講義もいい事だしな!」

―劇場舞台―

サトシとレッド、ピカチュウとシャワーズとピカ、ケイとライチュウは、劇場舞台に
立っていた。 他の仲間達やジャン達は、客席に座って講義を見ていた。

サトシ「さあ、始めようか!」
ケイ「え、ええ…。」
サトシ「え〜っと、まずは…。 ポケモンと上手く付き合うには、ポケモンの特性を
    知らないとね。 同じ電気系でもピカチュウとライチュウには違いがあるとか、
    ステータス全体の差が違うとか、もちろん性格とか色々…。」
ジャン「なるほど…。」
ボイジャー「よく知っておりますね…。」
ケンジ「サトシよく勉強してるんだね!」
シゲル「一度ポケモントレーナー入門試験を合格したからな。」
カスミ「けどそうでもないわよ。」
サトシ「具体的には………えっと、具体的には………。 兄ちゃん、何だっけ?」
ケンジ「あっ…。」
カスミ「ほらね、ボロが出た。」
グリーン「おい、ちゃんと最後まで聞いてから言え。 うるさいぞ。」
カスミ「うっ…。」
レッド「う〜ん、そうだな…。 まあ人間とポケモン関係を広がせるには、大事なのは
    互いの友情と信頼と愛情その物。 人間同士のようにポケモンをこのような事を
    させれば、もっと付き合いやすくなる。」
サトシ「あ、そうそう! 例えば、バトルの時は供に戦い合ったり、緊急事態の時は供に
    助け合ったり、お互いの気持ちや様々な会話を話し合ったり、そうするんだ。 
    まあ、俺がリーグに勝った時や、セフィロスを倒した時や、もちろん、この劇に
    出演していたポケモン達と声優さん達と同じようにさ!」
リン「だからポケモンはペットだって言うのにぃ…。」
シュウ「だからうるせぇんだっつーの…。」
レッド「俺のピカは昔、余りにも生意気な悪ガキみたいな奴だったけど、あれから長く
    付き合ってからとてもグッドなパートナーになったんだ。 供に戦ったり、
    助けたりとかな! な、ピカ!」
ピカ「ピカァ!!」
サトシ「俺のピカチュウとシャワーズも同じさ。 まあ、ピカチュウだけは最初俺の言う
    事は聞いてくれなかったけど、同じく供に助け合いながら、直ぐに仲良く
    なれたんだけどな。」
シャワーズ「そうなんだよねぇ…今でも思い出したらあの時は本気に死ぬ所だったんだよ
      ねぇ…。」
ピカチュウ「ピカァ…。」
ケンジ「それって、何の話?」
カスミ「あ、ああ…その話は、後でサトシから聞いて。」
サトシ「ん、まあ…取り合えず、何かやってごらん?」
ケイ「あ、うん! さっ、ライチュウ!」
ライチュウ「ライ…。」
ケイ「私と一緒にお稽古を…!!」
ビリリッ!! その後、ライチュウは嫌なのか、電気を放電し始めた。 それによって
ケイは恐る恐るとライチュウから離れた。
ケイ「ライチュウ…。」
その後、サトシはライチュウに近づいた。
サトシ「おい、ライチュウ。 ケイはお前のために一生懸命してんだから、たまには
    ケイの言う事を聞…。」
ビリリリリリリリリリリリッ!!!!!!! だがサトシはライチュウを触ろうとしたら、
ライチュウは思わず強烈な電撃を放った!
サトシ「あわわわわわわわわわわぁ!!??!?!?」
ドサァッ!! そしてサトシは倒れた。 その後仲間達がサトシの方へ駆け付いた。
カスミ「サトシ!?」
ブルー「だ、大丈夫!?」
レッド「おい、大丈夫かよ!?」
ケイ「ご、ごめんなさい…!」
サトシ「へ、平気…お、俺電撃には慣れてるから…。」
ジャン「ああ、サトシ君…済まない事をした…。」
サトシ「あ、いやぁ、いいんですよ…いつもある事ですから…それに俺電撃に離れてます
    から…。」
ラトス「まあ、慣れても別にいいが、余り安心しない方がいいぞ。 一発でも決めてたら
    マジ死んでたかもよ。」
サトシ「…そんな他殺みたいな事言わないでくれ…。」
ライチュウ「ライ…。」
その後ライチュウは、申し訳なさそうに物凄く落ち込み始めた。 そしてケイは
心配そうに、ライチュウを見詰めていた。
ケイ「ライチュウ…。」

―夜―

その夜、サトシとレッドとコゴロウとラトスは、ケイと一緒に外にいた。

ケイ「サトシ君、さっきのはホントにごめんなさい…。」
サトシ「いや、いいんだって…。」
レッド「けどあのライチュウ、本当に臆病な感じだったな…。」
コゴロウ「そうだよなぁ…俺は今までライチュウはマチスやカツコのライチュウと同じ
     ようにガッツ系かと思ってたんだが、そうでもないライチュウもこの世に
     いたんだな…。」
レッド「それって感心してるつもりで言ってんのか?」
ラトス「…俺も一応ライチュウは持ってるが、あれほど落ち込むライチュウなんて今まで
    見た事はなかったよ。 そのライチュウ、お前との関係で何かあったのか?」
ケイ「…ライチュウがあーなったのは、私のせいなの。」
サトシ達「え?」

ケイ「私があの事始めて出会った時、あの子が嬉しくてつい放電しちゃったの。 その事
   で私は驚いてしまって、思わずライチュウを突き飛ばしちゃったの。 そのおかげ
   でライチュウが…。」
ラトス「…なるほどぉ…。 その原因であのライチュウがケイとの嫌悪感が感じ
    始めたって言うのか。」
コゴロウ「だから人が近づこうとしても思わず電撃を出しちまうのか…。」
ケイ「あの時から私…心のどこかに電撃が怖がっていたのね…。」
サトシ達「……………。」
サトシ「…なあ、お兄ちゃん。 ライチュウのトラウマを克服する方法とかないかな?」
レッド「…あったとしても難しいやり方だと思うけどぉ…。」
ラトス「まあ、俺のアドバイスでなら行けるかどうかは難題だけど、自分自身を
    思いっきりライチュウに飛び込めばどうなんだ? お前がライチュウに近づく時
    放電しちまうだろ? 「怖くない」って何度も思えば、きっとあいつの心も開く
    はずさ!」
サトシ「あ、それはいいアイデアだな! ケイさん、それやってみようよ! 多分上手く
    行くかも知れないよ!」
ケイ「サトシ君…うん!!」

ドカァアアアアアアアアアン!!!! その時、何かが船に直撃した!
サトシ達「うわっ(きゃっ)!?」
その衝撃により、船は激しく揺れ始めた。

―船内―

船の揺れにより、仲間達やジャン達、ポケモン達のバランスが崩れ始めた。

ジャン「な、何だ、この揺れは!?」
アヤ「何かにぶつかったの!?」
ハリー「そんなはずはない!! この海には岩も一つないはず…!」
ジャグナル「…敵襲か。」
仲間達・ジャン達「え!?」

―船外―

その時ライチュウは、船外に置いてある木箱に隠れながら、激しく震えていた。
ライチュウ「…ライ………ラ……。」
そんなライチュウは頭を抱えながら、必死に隠れていた。

その間サトシ達は、船に直撃した場所へ移動した。
サトシ「な、何だったんだ、今のは!?」
コゴロウ「何か爆発がしたが…!?」
ケイ「!! ライチュウ!!」
サトシ達は怯えるライチュウを見付けた。
ラトス「!! 殺気!!」
サトシ達「え!?」

ドカァアアアアアアアアン!!!! その後再び船が何かに直撃され、ライチュウはその
衝撃に吹き飛ばされた!
サトシ達「あっ!!!」
ケイ「危ない!!!」
ドサァッ!!! そしてケイは、上手くライチュウをキャッチした。
ケイ「きゃあっ!!」
ライチュウ「ライ!? ライィイイ…!!!」
ビリリリリリリッ!!! その後ライチュウは、驚きによって放電した!
ケイ「うっ…!!」
サトシ達「ケイ!!!」
ケイ「うぅ………こ、怖くない…怖くないわ…! 大丈夫…大丈夫よ…ライチュウ…!」
ライチュウ「ライ!?」
その後、ライチュウは放電を止めた。
ケイ「怪我はない…ライチュウ…?」
ライチュウ「?」
サトシ「ケイ、大丈夫か!?」
ケイ「ええ…大丈夫よ!」
ライチュウ「ライ…。」
ラトス「…けどこっちは大丈夫じゃねぇみてぇだな。」
サトシ達「え?」

ガチャッ!!! 振り向くと、サトシ達は謎のロボット達に囲まれていた。 その
ロボット達は、ヘルメットとシールドを持っていて、右手にバスターを構えていた。 
「ハンタージョー
V2」と言う名前らしい。
レッド「な、何だこいつら!?」
ハンタージョー
V2『動クナ! 動クト撃ツ!!』
サトシ達「!?」
ケイ「な、何あれ!?」
気付くと、船の後ろに大きな潜水艦があった。 そこからハンタージョー
V2達が数人も
出て来た。 「ギルドマリン
G2」と言う潜水艦らしい。
ハンタージョー
V2『現在コノ船ハ、我々どらごんないつガ占拠シタ! 命ガ惜シクバ、
         オトナシクシロ!!』
サトシ「ドラゴンナイツだって!?」
ケイ「し、知ってるの、サトシ君!?」
サトシ「ああ…実は…。」

サトシは、ドラゴンナイツの事をケイに説明した。

ケイ「えぇ!? ポケモンをロボット改造をしたり、この世界を破壊しようとしてる悪党
   だってぇ!?」
ハンタージョー
V2『コラ、貴様!! 黙ラナイト撃チ殺スゾ!!』
ケイ「ひっ…!!!」

???「どうした? 目障りな鼠でも見付けたのか?」

サトシ達「!?」
その後、ハンタージョー
V2達の後ろからある一人のロボットが現れた。 そのロボットの
右腕にはバスターがあり、ほぼブレイクみたいな姿をしていた。 彼が登場した後、
ハンタージョー
V2達は彼に敬礼した。
ハンタージョー
V2『すないぱーまん様! 人質トナリソウナ者ヲ目撃シマシタ!』
???「ん…? お前は…ほう、俺達の邪魔をしているいつかのガキか。 ディグマン
    から聞いたぜ、お前が俺達の計画を邪魔しようとしているとな。」
サトシ「くっ…。」
???「まあ、いい。 改めて紹介しよう。 俺はスナイパーマン! ドラゴンナイツの
    狙撃軍団の隊長! この船は、俺達ドラゴンナイツが占拠した!! それまでに
    お前達は俺達の牢人だぁ!! こいつらを船内に連れて行け!!」
ハンタージョー
V2『ハッ!!』

―舞台―

その後、客席の方ではポケモン達が集まっていて、ハンタージョー
V2の集団に見張られていた。 この状態でも、ポケモン一匹も脱出不可能になっていた。 その間舞台裏では、
縄に縛られたサトシ達とケイ達、そしてスナイパーマンがいた。

スナイパーマン「フン、所詮鼠は鼠らしく捕まるとはな。 もはやお前達には何も
        出来ねぇだろうな。」
ジャン「…君は一体この船を何するつもりだ!?」
スナイパーマン「そこまでも知らねぇのかぁ? 俺達がこの船に占拠したのは、お前達の
        ポケモンをロボット改造するために奪いに来たんだよ! この船には
        十分いるからな。 みんな俺達の家来になれば、十分役に立つ道具に
        なるからな。」
サトシ「そんな事はさせねぇぞ!!!」
スナイパーマン「それは残念だな。 お前達には当然何も出来やしねぇよ! お前達と
        一緒だったポケモンはみぃ〜んな前の舞台にいるからな。 一匹でも
        逃げたら当然射殺だよ、射殺!」
アンヌ「酷い事…!」
ハリー「このままで済むと思うなよぉ!!」
スナイパーマン「そりゃ済むに決まってるじゃねぇかよ! みんな持ってった後はこの
        船を底なしの海に沈没させるだけだよ! そん時までお前達もこの世に
        おさらばだからな! まあ、ゆっくり寛いでるんだな。 ハッハッハッ
        ハッハ!!!」
そしてスナイパーマンは舞台裏から出た。
コサブロウ「くそぉっ!!! 何も出来ねぇのか!?」
ヤマト「この状態じゃ、モンスターボールに入っているポケモンも出せないわね…。」
ジャン「このままではポケモン達と船が危ない…。 この船は我々の命と同じように大切
    なんだ…。 決して滅びてはならない! 脱出せねば…!」
ケイ「座長…。」
フウコ「けど、脱出すると言ってもどうやって?」
ドリオ「モンスターボールは取られていないのはいいけど、この状態じゃ一匹も
    出せねぇぜ。」
ブルーザー「おまけに武器も出せらんねぇよ…!」
クリスティ「この状態でも魔法も使えないわ。」
ボイジャー「…私の携帯なら、直ぐに警察を呼び出せるのですが、この状態では携帯を
      取り出せません…。」
サトシ「でも、警察を呼んだとしても、何も出来ねぇよ! あいつらじゃ、相手に
    ならないさ。」
イミテ「じゃあ、どうやって脱出すればいいのかな…?」

コゴロウ「全く、あいつらも何も分かっちゃいねぇな。」
サトシ達・ケイ達「え?」
タイチ「どう言う意味で言ってるの、コゴロウさん?」
コゴロウ「まあ、あいつらは俺が何だと分かっちゃいねぇならしょうがねぇな。 
     お前達も知ってるだろ? こう言う物は俺には通用しねぇって!」
ズサァッ!! その後、コゴロウにブルーザー、クリスティ、カルロス、ブレイク、
アシュラとゼトラに巻かれたはずの縄が解けた!
ブルーザー達「あっ…!」
サトシ達・ケイ達「解け…!?」
コゴロウ「シィーーーッ!!! 大声で言うな! 気付いちまうだろ!!」
サトシ「あ、悪ぃ…。」
ライゾウ「けど、どうやって…!?」
アシュラ「そうか…コゴロウ殿、忍者だから、例え自分が縄に縛られても解ける事が
     出来るのでござるな!」
ブレイク「スタントにもやりそうな奴だな!」
コゴロウ「ま、そう言う事!」
アツシ「すげぇなぁ!」
ミズキ「って言うよりも、俺達のも解いてくれよ!」
コゴロウ「分かった分かった! けど大声出すなよ! 気付いちまったらみんなお陀仏
     だからな!」

その後、コゴロウ達はサトシ達とケイ達の縄を解けた。
キヨミ「やっと出られたわ!」
ケイ「早くみんなを助けなきゃ…!」
サトシ「よぉーし! このまま一気に…!」
ゼトラ「待て。 このまま出撃したら、前にいるポケモン達の命がなくなってしまうぞ。 
    一気に突っ込んだら、命の無駄に使うだけだ。」
サトシ「あ、そっか…。」
アツコ「だとしたら、私達は今の状況だと手を出せないわね…。」
カツコ「じゃあ、どうすればいいのかしら…?」
コゴロウ「…ここはいい作戦がある! ジャンさん、ちょっと手伝ってくれませんかな?」
ジャン「え…?」

―舞台前―

その間、スナイパーマンとハンタージョー
V2達はポケモン達を見張っていた。
スナイパーマン「いいか!! 今日からお前らは俺達の手下になるのだ!! 一匹でも
        この場から逃げ出したり、逆らったりしたら、お前らだけでなく
        お前らのご主人も殺す!! 分かったな!! 後、おとなしく
        黙ってるんだな!!」
その後、シャワーズ達はスナイパーマンに気付かないように小声で喋り始めた。
シャワーズ(どうしよう…これじゃあ、サトシを助けに行かれないよ…。)
ピカチュウ(ピカァ…。)
ニャース(おまけに戦う事も出来ニャいニャ…。)
ヒトカゲ(くそぉ…今でもぶちかましてぇ…!)
ゼニガメ(ダメですよ! 逆らったらアーモンドさんが危ないですから!)
ダネリーナ(ピチュタチオ大丈夫かなぁ…?)
プリン(プリィ…。)
プクリン(プクゥ…。)
アーボック(大丈夫です、プクリンさん! どんな事があっても、俺は貴方をお守り
      しますから!)
プクリン(プクゥ!)
トゲピー(チョッケェ〜♪)
しかしトゲピーは状況も分からず、喜んでいた。
メタモン(しかしどうすればいいのだろうか…一瞬に移動できる術ならあるが、もしも
     やってしまったらウォールの命も危ないかも知れないし…。)
ピカチュウ
2(何とか出来ないかなぁ…?)
ピッピ(僕達これからどうするんでしゅか…?)
イーブイ(ここはしばらくじっとするしかないよ。 ココナッツ様達のためだから…。)
ピカチュウ
3(ピィ〜カァ〜…。)
シャワーズ(けど、このままじゃ僕達が奴らの手に改造されちゃうよ! 何か作戦を
      考えなきゃ!)
ピカ(ピカァ!)
レオン(ピィ〜カピカ?)
シャワーズ(そうだねぇ…ん?)

その後、舞台のカーテンの後ろにジャンとサトシが出ていた。 スナイパーマンに
気付かないよう、こっそり隠れながら顔を出していた。 シャワーズとエビワラーは、
彼らの姿に気付いた。
シャワーズ・エビワラー「!」
だがサトシとジャンはシャワーズとエビワラーに「シーッ!」と言うポーズをし、何かの
ジェスチャーをした。 二人は二匹にスナイパーマンの方へ指していた。 分かったのか、
シャワーズとエビワラーは彼らの作戦に頷く。
エビワラー「エビィ!! エビエビィ!!」
スナイパーマン「何だぁ!! 黙れと言ったはずだぁ!!」
シャワーズ「ちょっと待ってよ!! エビワラーがあんたに何か言いたいんだから、
      ちゃんと話聞いてからにしてよ!」
スナイパーマン「んだとぉ?」
ニャース(ニャ!? ニャに考えてるんニャ!? 死ぬ気ニャーか!?)
その後シャワーズはニャースに向けてウインクをした。
ニャース(? ………あぁ…ニャるほど…。)
分かったのか、ニャースはシャワーズに頷いた。
スナイパーマン「俺に言いたい事だぁ? いいだろ。 けど悪口だったらただじゃ
        おかねぇからな。」
エビワラー「エビィ! エビエビエービィ! エービビィ! エビィービ!!」
シャワーズ「『手下になる前にせめて握手でもしたい』だって!」
スナイパーマン「握手? ………いいだろ。 そこまで俺達の手下になる事に決意したの
        なら俺は認めよう。」
そしてエビワラーは立ち上がり、スナイパーマンと握手しようとした。 その後
カーテンに隠れていたジャンは、エビワラーに合図をあげた。 そしてエビワラーは、
スナイパーマンの手を近づけた後、ニヤリと怪しく笑んだ。
スナイパーマン「ん?」
エビワラー「エェエエエビィイイイ!!!!」
バキィッ!!!!! エビワラーは「メガトンパンチ」でスナイパーマンを殴り
飛ばした!!
スナイパーマン「ぐがぁっ!?」
ハンタージョー
V2A『!!! すないぱーまん様!?』
ハンタージョー
V2B『貴様、何ヲスル!?』
その後、隠れているジャンはエビワラーと一緒に演技し始めた。
エビワラー『俺達はお前達の言いなりなんかしないぞぉ!!!』
スナイパーマン・ハンタージョー
V2達『!?』
その後、他のポケモン達も立ち上がった。 アンヌとハリーも、声でポケモン達と演技
し始めた。
ゴーリキー『俺達も従わないぞぉ!!』
ケーシィ『僕も!!』
ピクシー『私も言いなりにならないわ!!』
ラッキー『私もよぉ!!』
ハンタージョー
V2C『ナ、何ダコイツラ!?』
ハンタージョー
V2D『ぽけもんナノニ喋ッテル!?』
スナイパーマン「くそぉ〜…何なのかは知らねぇが…いい度胸をしてんじゃねぇかぁ…。」
エビワラー『食らえ、「炎のパンチ」!!!』
バキィッ!!! ブォッ!!!! エビワラーは「炎のパンチ」で一体の
ハンタージョー
V2を殴り飛ばし、燃やし尽くした!
ハンタージョー
V2『ギャアアアアア!!!』
チュドォオオオオン!!! そしてハンタージョー
V2は爆発した。
スナイパーマン「何ぃ!?」
ピクシー『行くわよ、「スピードスター」!!!』
バシュバシュッ!!! チュドチュドォオオオン!!! ピクシーは「スピードスター」
で二体のハンタージョー
V2を貫き、爆発させた。
スナイパーマン「な、何だとぉ!?」
ハンタージョー
V2E『す、すないぱーまん様!! ドウシマス!?』
スナイパーマン「えぇえええい!!! 構わん!! こっちも総攻撃で行きやがれぇ!!」
ハンタージョー
V2達『オォオオオオオオオ!!!!!』
シャワーズ「それなら僕達も行くよぉ!!」
ポケモン達「オォオオオオオオオ!!!!」
バキドカグサガスッ!!!! チュドチュドチュドチュドォオオオン!!! ポケモン達
とハンタージョー
V2達は戦い始めたが、殆どポケモン達が勝っている。 けど
ライチュウは、ただ何も出来ず、オドオドしていた。
サイゾウ「おお!! 上手く行ってるでござるな!」
カオルコ「これなら勝ち目がありますわぁ!」

スナイパーマン「くそぉおお!! 調子に乗んじゃねぇ!!! こうなったら目潰しでも
        食らってろぉ!! この時のために持ってきたボウガス、やれぇ!!!」
ボウガス『了解!』
ブシュウウウウウウウ!!!! ボウガスは煙幕をばら撒き、船内全体にばら撒かせた。 
そのおかげでポケモン達やサトシ達とケイ達がせきを出始めた。 その間ライチュウは、
せきはしていないが、ただオドオドしていた。
スナイパーマン「これなら何も出来まい!! みんな纏めて抹殺だぁ!!!」
サトシ「ゲホゲホッ!! そうはさせねぇぞぉ!!! ピジョン、「吹き飛ばし」だぁ!!」
ピジョン「ピジョオオオオオ!!!!」
ヴァサァアアアアアアア!!!! ピジョンは「吹き飛ばし」で煙幕を吹き飛ばした!
スナイパーマン「!?」
スナイパーマンが振り向くと、彼の後ろにはサトシ達とケイ達が現れた。
サトシ「そこまでだ、スナイパーマン!!」
スナイパーマン「なっ!? 何で貴様らが…!? どうやって縄を…!?」
ヒロシ「少しは黙ってくれるかなぁ? レオン、「
10万ボルト」!!」
レオン「ピィイイイカチュウウウウ!!!!!」
ビリリリリリリリリィ!!!! チュドォオオオオオン!!!! レオンは「
10万ボルト」
を撃ち放つが、スナイパーマンはそれを上手く避け、二体のハンタージョー
V2に直撃した。
ヒロシ「あっ!!」
スナイパーマン「ハッハッハ、バカめ!! そんなへなちょこ攻撃で俺を殺せると
        でも…!」
ケンジ「次は僕だ!! マリル、「水鉄砲」!!」
マリル「リィイイイルルゥウウウウ!!!!」
ブシュウウウウウウウ!!!! バシャアアアアア!!!! マリルは「水鉄砲」で
スナイパーマンを撃ち飛ばした!
スナイパーマン「ぐぁ!?」
ドサァッ!!! そしてスナイパーマンは倒れた!
ウミオ「よっしゃあ!! やったぜぇ!!」
ソラオ「これで全員は倒せたな!」
スイート「もうロボット一体も残っちゃいないわよ!」

ライチュウ「ラ、ライ………。」
ギギギッ…! その後、一体壊れたはずのハンタージョー
V2は、後ろ向きのままの
ライチュウにバスターを向けた。
ケイ「!! ライチュウ、危ない!!!」
バシュウウウウ!!!! ハンタージョー
V2はバスターを撃ったが、ケイはライチュウに
飛び込み、上手く避けた。
サトシ「ケイ!!!」
グシャッ!!!! その後、ジャグナルはハンタージョー
V2の頭を踏み潰した。
ジャグナル「フン…しぶといガラクタが…。」
ケイ「大丈夫、ライチュウ!?」
ライチュウ「ライ!? ライ…!!」
ビリリリリリリッ!!! その後、ライチュウは驚きに放電した。
ケイ「うっ…! …こ、怖くない…怖くないわ…!」
ライチュウ「ライ…!?」
その後、ライチュウは何かに気付いたのか、電撃が弱まり始めた。
ハリー「ライチュウの電撃がだんだん弱まってきたぞ!」
アンヌ「遂に心が開いたのね!」
ライチュウ「ライ…。」
ライチュウは電撃を止め、ケイに見上げた。
ケイ「ライチュウ…。」
ライチュウ「ライ………ラァ〜〜〜イ!!」
ライチュウは喜びに走り、ケイに抱き付いた。 ケイも喜びの涙を流しながら、
ライチュウを抱き締めた。
ケイ「ライチュウ…ごめんね…ホントにごめんね!」
ライチュウ「ラ〜〜〜イ!」
カンナ「元通りになったようね。」
ワタル「これで一安心だな。」
ボイジャー「良かったですね…。」

スナイパーマン「このクソ共がぁああああああああああああああ!!!!!!!」
サトシ達・ケイ達「!!」
その後、スナイパーは物凄い怒りに立ち上がった。
スナイパーマン「もう勘弁ならねぇ!!! 全員纏めてぶっ殺す!!!! 「シルバー
        アロー」!!!」
バシュウウウウウ!!! スナイパーマンはサトシ達に素早い矢を撃ち放った!
バシィイイイイン!!! だがライチュウは「叩き付ける」攻撃で弾き飛ばした!
スナイパーマン「!?」
ライチュウ「ライライ!」
ケイ「ライチュウ…やりましょ!!」
ライチュウ「ライ!!」

その後、ケイとライチュウは演技し始めた。
ケイ・ライチュウ『お前みたいな悪者は、このライチュウが成敗してくれる!!』
スナイパーマン「ケッ!! 芝居してる暇があんなら死んで行け!!!」
ケイ・ライチュウ『そうはさせないよ!! まずは、「雷」!!!』
ドカァアアアアアアアアアアン!!!!! ライチュウは「雷」でスナイパーマンに直撃
した!
スナイパーマン「ぎゃああああああ!?」
ケイ・ライチュウ『とどめは…「メガトンパンチ」!!!』
バキィッ!!!! ライチュウは「メガトンパンチ」でスナイパーマンを殴り飛ばした!
スナイパーマン「ぐぇ!!!」
バキャア!!!! ドォン!!! 飛ばされたスナイパーマンは壁にぶち破り、待機中の
ギルドマリン
G2に直撃した。
スナイパーマン「ぐはぁっ!!!」
ケイ・ライチュウ『やったぁ!!』
ブレイク「おっと、ついでだからこっちもフィニッシュアタックで!!」
スナイパーマン「いっ!?」
ブレイク「星となってぶっ飛んじまえ!! 「フォトンミサイル」!!!」
ドォオオオオン!!! チュドォオオオオオオオオオン!!!! ブレイクはミサイルを
ギルドマリン
G2に撃ち、爆発させた。 そしてスナイパーマンはその衝撃に吹き
飛ばされた。
スナイパーマン「ちくしょおおお!!! 覚えてやがれぇえええ!!!」

ライチュウ「ラァ〜イ!!」
ライチュウはケイに飛び込み、ケイはライチュウを抱き締めた。
ケイ「やったね、ライチュウ!」
ライチュウ「ライラァ〜イ!」
サトシ「よくやったよ、ケイ!」
レッド「仲良くなってよかったな!」
ボイジャー「素晴らしい演技でしたよ!」
ラトス「よくやったぜ、ケイ、ライチュウ!」
パチパチパチパチ!!! そしてサトシ達とジャン達、もちろんポケモン達は、ケイと
ライチュウに拍手した。
ケイ「ありがとう、サトシ君、みんな! これはみんなのおかげよ! 本当にありがとう!」
ハリー「やりましたね、座長!」
ジャン「うむ、大した物だ! ケイとライチュウ…立派に成長したな。」

―翌日―

次の日、サトシ達は次の島に上陸した。 ショーボートには、多くの人達が並んでいた。 
どうやら劇を見るために来たらしい。 その間サトシ達は、港にある公衆電話でオーキド
博士と話していた。 

オーキド『おお、ポケモンのショーボートか! それは面白そうじゃな! ワシも是非
     見に行ってみたいのう!』
トオル「申し訳ございません、写真も撮りたかったんですけど、船内は撮影禁止
    だったんで…。」
オーキド『まあ、それは仕方がありまい。 そう言うルールじゃからな。』
サトシ「ははは、じゃあ、また後で連絡します!」
オーキド『おお、気を付けるんじゃぞ!』
ガチャ!! プツン!! 画面が途切れ、サトシは受話器を切った。
サトシ「ボイジャーさんも、色々お世話になりました。」
ボイジャー「いいえ、こっちもお世話になりました。 おかげで色々楽しませて
      もらいましたから。 けど、最後まで何もお役に立てなくてごめんなさいね。」
サトシ「あ、いいえ! とんでもない…!」

ケイ「サトシくぅうううん!!!」
サトシ「ん?」
サトシ達が振り向いたら、ケイが彼の方へ駆け付いた。
サトシ「あ、ケイ!」
カスミ「どうかしたの?」
ケイ「大変なの! 座長が…!」
サトシ「え…?」

―船内・楽屋―

サトシ達はショーボートの中に入り、楽屋に集まっていた。 ジャンは妙にせきが出し
続き、声も出ない様子であった。

サトシ達「えぇええ!? 声が出ない!?」
アンヌ「そうなの。 多分昨夜あの煙を吸ったせいで…。」
シバ「あのボウガスって言うロボットの煙のせいか…。」
キクコ「こりゃ大変だねぇ…。」
ジャン(ゲホゲホッ!! このままでは公演は無理だ…。 中止するしかない…。)
アンヌ「そんな、ダメですよ!」
ハリー「今日開催するってもう報告してしまいましたし…突然中止だなんて…!」
サカキ「確かに、突然の中止だと客に迷惑かけてしまうし…。」
アツミ「この船の名にも傷付いてしまうしね…。」
ピース「だったら代わりの人がやればいいんじゃないの〜?」
ケイ「代わり…? 代役…?」
ライチュウ「ライライ!」
ライチュウはケイのズボンをチョイチョイと引っ張った。
ケイ「ん?」
ライチュウ「ライライライ!!」
ニャース「『僕が出たい』と言ってるニャ。」
ケイ「ライチュウ…そうなの?」
ライチュウ「ライ!」
ライチュウは頷いた。
ケイ「…うん! 私、出ます! 座長の台詞、全部覚えてますから!」
ジャン(…よし、いいだろう!)
サトシ「それなら俺も手伝うぜ!! ピカチュウとシャワーズでな!」
ピカチュウ「ピカァ!!」
シャワーズ「僕元々喋れるから、このまま出てもいいよね?」
レッド「俺のピカも手伝うぜ! な、ピカ!」
ピカ「ピ!!」
ヒロシ「僕のレオンも出そう!」
レオン「ピッカァ!」
ニャース「ニャーも出るニャ!」
シュウ「俺のピカチュウも手伝わせてやるぜ! いいよな、ピカチュウ?」
ピカチュウ
2『まあ、声は違う事になるけど、OKだよ!』
マロン「じゃあ、あたしもピカチュウ達と一緒に手伝うわ! 喋れないピカチュウと
    プリンとプクリンを入れさせて…! あ、ピカチュウの声はあたしがやるね!」
ココナッツ「じゃあ、あたしがプリンの声で!」
ボイジャー「なら私がプクリンの声をやらせてくれませんか? これだけでもお役に
      立ちたいし…。」
マロン「あ、いいですよ!」
サトシ「そんじゃ、決まりだな!」
ケイ「みんな…ありがとう!」
サトシ「よーし! みんなで公演がんばろうぜ!!」
全員「おう!!!」

―舞台―

その後、ショーが始まり、スポットライトにタクシードを着たライチュウが登場した。
ライチュウ『レディーズ・アンド・ジェントルメン! ボーイズ・アンド・ガールズ! 
      ようこそ、ポケモンショーボートへ!』
ワァアアアアアアアアア!!!! 観客達は大きな歓声を出した。 その後、
タクシードを着たピカチュウとシャワーズが登場した。
ピカチュウ『このショーには、素晴らしいポケモン達が登場します!』
シャワーズ「しかも、楽しく言葉を喋る愉快なポケモン達が勢ぞろい!」
そして次にプクリンとマロンのピカチュウとプリンとシュウのピカチュウとレオンが出て
来た。
プリン『とても楽しい愉快な物語…!』
ピカチュウ
2『激しく燃え上がる戦いの冒険…!』
プクリン『ロマンスに感動なラブストーリー…!』
ピカチュウ
3『そして笑ったりする面白いコメディ…!』
レオン『皆さん、楽しんで見てくださいね!!』

その間、サトシ達は舞台裏でポケモン達の演技を見ながら喋っていた。
サトシ「お芝居って楽しいね!」
ケイ「うん!」

ライチュウ『それでは、ミュージックスタート!!』
その後、音楽が流れ、他のポケモン達が登場した。 そして登場したポケモン達は、
お互い手を握り、踊り始めた。
ライチュウ『それでは、ポケモンオールスターズのダンスミュージカルです!』
ポケモン達は楽しく踊り、観客達は楽しく見ていた。 もちろんサトシ達も、楽しく
お芝居をしていた。 そんな光景を見るジャンは、喜んでいた。
ジャン(…ありがとう、サトシ君。)

ポケモンショーボートでケイとライチュウの悩みを解決し、スナイパーマンを倒せた
サトシ達。 だけど、サトシ達の旅は、まだまだ続く!

続くったら続く!!

―今回の登場人物紹介―
ケイ
本名:明声 慶(あきごえ けい)  年齢:
13
出身地:不明  誕生日:
814
趣味:お芝居  特技:声で演技
好きな物:お芝居、ライチュウ
嫌いな物:フーリガン、悪い客
ポケモンショーボートの一員。 ライチュウのトレーナー。 以前は電撃が苦手だったが、
今はライチュウと仲良し。

ジャン
本名:船井 ジャン(ふない じゃん)  年齢:
32
出身地:不明  誕生日:
23
趣味:お芝居  特技:声で演技
好きな物:お芝居
嫌いな物:ショーボートを壊す奴
ポケモンショーボートの座長。 エビワラーを主に演技している声優。

アンヌ
本名:華声 アンヌ(かせい あんぬ)  年齢:
21
出身地:不明  誕生日:
94
趣味:お芝居、歌  特技:声で演技、歌う
好きな物:お芝居、音楽
嫌いな物:悪い客
ポケモンショーボートの一員。 美人で優しい女声優。 主にピクシーやラッキーを演出。

ハリー
本名:音崎 ハリー(おとざき はりー)  年齢:
23
出身地:不明  誕生日:
108
趣味:お芝居  特技:声で演技
好きな物:お芝居
嫌いな物:悪い客
ポケモンショーボートの一員。 主にゴーリキーやケーシィなどを演出。

―ロボット図鑑―
ハンタージョー
V2
ロボット狙撃部隊RSS(ロボットスワットスクァッド)に使われ、都市警備用に使われた
はずだった狙撃専用人間型ロボット。 ロックマンにも出て来てる事もあるが、これは
それの弐号機らしい。 素早い弾丸を撃ち放つ。 シールドで攻撃や防御可能。

ギルドマリン
G2
戦闘用ロボットの移動用潜水艦。 海軍系のロボット達が主に使われている。 魚雷を
発射可能。

―ボスロボット図鑑―
スナイパーマン 
DKN 007
特殊武器:シルバーアロー
ロボット狙撃部隊
RSS(ロボットスワットスクァッド)の隊長として作られた狙撃専用
都市警備用ロボットだった。 警備用としては指名手配の犯罪者を退治するための
バウンティーハンター(賞金稼ぎ)にも使われたらしい。 狙撃は上手く、様々な
バスター武器を使う。 ブレイクとはライバルになるほどレベルは同じ。 シルバー
アローは、一直線に素早く飛ぶ矢を相手に攻撃する。 銀で出来ているため、ダメージは
高い。

ソニックの後書き:
今回はちと(じゃないけど)長くしちまったな。(汗) けどケイさん、好きですわ♪
(おい) 初めは彼女も仲間に入れさせようかなと思っていたのですが、やはり彼女には
仕事があるのでボツにしました。(涙) はぁ…今日はちとよくねぇな…めちゃくちゃだし
…。(汗) って言うかスナイパーマン何だかフ○ルテに似てそう…。(何故) さて、
次回はあの子が登場! 水系好きな少女…この時を待っていましたか〜? 次回も
お楽しみに〜♪