ポケットモンスター小説版
184話 さよならコダック! また来てゴルダック?

ポケモンショーボートでケイとライチュウの悩みを解決し、ドラゴンナイツの一員である
スナイパーマンを倒したサトシ達は、次のジムのある島へ向かうため、旅を続けていた。 
そしてサトシ達が現在いる島は、ハッサク島と言う島。 現在のサトシ達は、この島の
浜で一休み。 しかし、彼らはラジオであるニュースを聞いていた。

ラジオ『ニュースをお伝えします。 昨日の午後
3時、カントーの14番道路で、またもや
    殺人事件が発生しました。 殺害されたのは、
18歳の少年で、ポケモン
    トレーナーであると思います。 その上、被害者のポケモンであるウインディも、
    殺人犯に殺害されたそうです。 現在このような事件が連続に発生したのは
    これで十二件目で、恐らく犯人は現在逃走中の指名手配、元ロケット団員の
    ハザンだと、警察は思われます。 尚、警察は現在でも、逃走中の犯人を、
    カントー中に調査中であります。 果たして警察は、この殺人犯を捕まえる事が
    出来るので…?』

チュドォオオオオオン!!!!! その後、ブレイクはバスターでラジオを壊した。 
サトシ達はそれによって驚いていた。
ブレイク「くそぉおおお!! ハザンの野郎、調子に乗りやがってぇ!!!」
ブルーザー「おい!! ラジオぶっ壊してもどうにもならねぇだろ!?」
ブレイク「だってよぉ!」
ゲルト「あ〜あ…バラバラにぶっ壊れたな…。」
ゾーマ「それはそうだろ。 
3,500円もした中古品だったからな。(ぇ)」
その間サトシは、
GSボールを磨きながら、ハザンの事を思っていた。
サトシ「ハザンかぁ…。」
ケンジ「ハザン…そう言えば聞いた事あるな。 カントーでは最も指名手配とされてる
    殺人犯だって…。」
アツミ「そうそう! あたしも聞いた事あるわ! カントーで何十人の人を殺し
    捲くってる悪党だってね! しかも元ロケット団の奴なんだって?」
センタ「俺もそのニュース聞いた事があるよ! サトシさんはそいつを捕まえる予定とか
    あるんですか?」
サトシ「予定じゃないけどもちろん捕まってやるさ! あの殺人鬼をそう簡単に逃がす訳
    には行かねぇからな!」
シゲル「さすがヒーロー魂に燃えるサトシだな。」
ブルー「けど大丈夫なの? 相手もかなり危険な奴よ? 前だってサトシを殺そうと
    したんだから…。」
ケンジ「え!? サトシ、一度戦ったの!?」
サトシ「あ、ああ…途中で逃がしちまったけど…。」
けどその後サトシは、厳しそうな顔でハザンの事を思い出した。

サトシ(…ハザン…あいつの事だけは一生忘れない…。 シャワーズの話だと、あいつは
    
*シャワーズの母親と元トレーナーのケニーを殺したって言ってた…。 おまけに
    数々のビルを破壊したり、
**ロケット団のアジトにあったポケモン達を凶器
    として盗んだり…。 今でもあいつはシャワーズの命を狙ってるけど…まさか
    俺達がオレンジ諸島に行ってるだなんて、思っちゃいないはずだ…。 けど、
    何が何でもあいつだけは絶対に許さねぇ…! 絶対に…!!)

*読み切り編 Showers Story参照。
**165話参照

ヒロシ「………あいつも大丈夫かなぁ…。」
サトシ「え?」
サトシはヒロシの独り言に気付いた。
ヒロシ「…え、何?」
サトシ「「あいつ」って誰の事だよ?」
カスミ「何? ヒロシに誰か知ってる人いるの?」
ヒロシ「え…? あ、ああ…ちょうどね、僕の幼馴染を思い出しちゃって…。」
サトシ達「幼馴染?」
ヒロシ「うん…。 僕がポケモントレーナーとして旅に出たその時、僕の幼馴染の友達も、
    ポケモントレーナーとして旅立ったんだ。 それまでに別々に行動をしていて、
    あれから全然連絡取ってないんだ…。 だから、どうしてるのかなって、
    ちょっと心配してて…。」
レッド「まさか、事件に関わってる奴じゃ…?」
ヒロシ「あ、いや、多分違うと思うんだけど…。 ただ、今はどうしてるのかなとか、
    どこにいるのかなとか…ちょっと心配しててね…。」
アキラ「ふぅ〜ん…結構幼馴染思いなんだな。」
サムライ「さては女でござるな?」
ヒロシ「!? な、何でそう思うの!?」
アキラ「いや、そんな感じだから…。」
サムライ「こっちも同感。」
…何か気が合ってるな、お前ら。(笑)

ユウキ「はぁ〜い、みんなぁ〜! 昼食が出来たよぉ〜!」
その時、ユウキとクリスティとアイは昼食を持って来た。
シュウ「お、待ってましたぜ、ユウキ達の料理!!」
サトシ「美味そうだなぁ!!」
ユウキ「さ、冷える前に食べて!」
サトシ達「いっただっきまぁ〜す!」
そしてサトシ達は食べ始めた。
セイヨ「あ、これホントに美味しい!」
ジュン「なかなか行けますねぇ!」
ムサシ「う〜ん、ホントに行けるねぇ…!」
コジロウ「ムサシのよりも結構美味ぇな…。」
ビシィッ!!! それに怒ったムサシは、長い髪を鞭のようにコジロウを引っ叩いた。
コジロウ「ブッ!?」
ニャース「…アホだニャ。」
シュウ「やっぱ何度もユウキの料理食っても美味いなぁ!」
ユウキ「ありがと!」
ブルーザー「クリスティの料理も美味ぇぜ!」
カルロス「確かに味もいい感じだぜ!」
デルヴァ「何度も食っても美味いぜぇ!」
クリスティ「えへ、ありがとう!」
レグナ「確かに味は美味い…!」
ガレム「クリスティもいい嫁さんになれるな!」
クリスティ「!! もう、ガレムったら!! 恥ずかしいじゃないのぉ!!!」
バキィッ!!! クリスティは思わずガレムを杖で殴った。
ガレム「ぐぁふっ!? って殴んじゃねぇ!!!」
サトシ「アイちゃんの料理もなかなか行けるぜぇ!」
アイ「…あ、ありがとう…。」
アイは顔を赤く染めた。
プリン「プゥ〜!!(あたしのも作ったの! 食べてぇ♪)」
プリンは奇妙な形をした食べ物らしきな物を出した。
ヒトカゲ「ひっ!!!」
ゼニガメ「え、遠慮します…。」
ダネリーナ「あ、あたちも…。」
プリン「ププゥ!!!(遠慮なしよ!! 食べなさい!!!)」
ヒトカゲ・ゼニガメ・ダネリーナ「うわ(きゃ)ぁああああああ!!!!」
プリン「プププゥウウウ!!!(待ちなさぁあああい!!!)」
ヒトカゲとゼニガメとダネリーナは逃げ始め、プリンは彼らを追いかけた。
ウォール「…また始まったでござるな…。」
メタモン「全く、懲りん奴だ…。」
ケンジ「何で逃げてんの?」
アーモンド「プリンの料理はな、世の中誰よりも史上最悪の味がしてな、魂抜かれたり
      爆発したりするんだよ…。」
サトシ「え!? そうなの!?」←知らなかった奴。
ユウキ「あら? そう言えばピカチュウ達は?」
サトシ「あ…そう言えばまだラプラスと一緒だったよなぁ…。」
マチス「いつリターンするか分かってるのか?」
サトシ「ああ、大丈夫! ちゃんとこの時間に戻って来いと伝えたから、今でも戻って
    来るはずさ!」

―一方ピカチュウ達―

ピカチュウ達はラプラスに乗って、楽しく遊んでいた。 乗っているポケモン達は
ピカチュウ、シュウとマロンのピカチュウ、ピッピ、トゲピーとコダック、ピカとレオン
だった。 海に泳いでいるのはシャワーズとマリル。 コダックはそのまま昼寝をして
いた。

シャワーズ「やっぱりこう言う風に海でお散歩するのって気持ちいいね!」
マリル「リルゥ!」
ラプラス「そうですね。 最近はこうしてお休みになりませんですもの。」
ピッピ「気持ちいいでしゅね!」
ピカチュウ
3「ピッカ〜!!」
ピカチュウ
2『やっぱりオレンジ諸島に来るんならこうやって過ごしたいよね!』
ピカ「ピカァ!」
ピカチュウ「ピィピカチュ!!」
レオン「ピカピカ!」
トゲピー「チョッケップリィ〜!」
コダック「グワァアアア…グワァアアア…。」
ズルズルズルズル…。 その後、コダックは寝たまま、ラプラスから滑り落ちた。 
そして海に浮かびながら寝続けていた。
ラプラス「そろそろ戻りましょう。 ユウキさんが昼食を作っていると仰ってましたし!」
シャワーズ「あ、そうしよ!」
そしてラプラス達は、コダックの事を気付かずに、そのまま島へ戻った。
コダック「グワァアアア…グワァアアア…。」
その後、コダックは寝返りし、顔を海に突っ込んだ。
コダック「ブクブクブクブクゥ…。」
そしてコダックは、寝たまま沈没した。

―ハッサク島海岸―

ハッサク島の別の海岸では、ある一人の少女がボートに乗って釣りをしていた。 その
少女は、変わった青いヘアスタイルをしていて、ピンクのワンピースをしていた。

???「はぁ…今日も一匹も釣れないわねぇ…。」
その後、少女はある事を思い始めた。
???「…あいつ…あれからどうしてるのかなぁ…。」

バシャッ!!! その後、突如にコダックが現れた!
???「!?」
コダック「グワバグワバァ!!!」
バシャバシャバシャバシャッ!!! コダックは両腕を水に叩きながら、必死に浮かぼう
とした。 さすがにコダックはまだ泳げない。
???「…泳げないコダック…?」

―一方サトシ達―

カスミ「えぇえええええええええ!?!?!?! コダックがいなくなったぁあああああ
    ああ!?!?!?!?」
ピカチュウ達が戻ってきた後、コダックが行方不明となった事を気付いた。
ピカチュウ「ピカァ…。」
シャワーズ「ご、ごめんなさい…。」
ラプラス「すみません…私の不注意で…。」
トゲピー「チョッゲチョッゲェ〜☆」
ピカチュウ達は反省しているが、トゲピーは状況も知らず悪魔のようにはしゃぎながら
笑っていた。(苦笑)
サトシ「気にするなよ! お前達のせいじゃないから!」
シャワーズ「けど…。」
カスミ「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!? 早くコダックを探さないと…!!」
サトシ「あれ? 珍しいな?」
カスミ「何がよ!?」
サトシ「コダックを探しに行くなんて。 お前に取っちゃ気にしないほどの問題
    じゃないのか?」
カスミ「ど、どう言う意味よ!?」
コゴロウ「確かにいつものお前ならコダックがいなくなって済むとか言うよな。」
ゼトラ「悪口言ったり虐めたり、相当な嫌悪感があったがな。」
カスミ「うっ…。」
アツミ「どう言う事なの、それ?」
コゴロウ「カスミさ、水系ポケモンは好きだけどコダックだけは嫌いでね、役に
     立たないとかでしょっちゅう悪口言ったり虐めてたりしてたんだぜ。」
ケンジ「酷ぉい!! それじゃあトレーナー失格だよ、カスミ!!」
カスミ「うっ………そ、そこまで言わないでよぉ…。」
サクラ「ちょっと、それ言いすぎよぉ!!」
アヤメ「そうよ! そこまで言わなくてもいいでしょ!?」
ボタン「確かにカスミは悪気があってやってるけど、それでもコダックを大切に
    してんのよ!」
カスミ「……………。(怒)」
サクラ・アヤメ「ボタン、それフォローになってない。」
ボタン「あっ…。(大汗)」

???「あ、あのう…。」
サトシ達「ん?」
サトシ達が振り向いたら、そこにはボートに乗った少女と、ドククラゲに持ち上げられて
いるコダックがいた。 コダックはドククラゲにぶら下げながら泣いていた。
コダック「グパァ…グパァ…。」
???「これ、貴方のコダック?」
カスミ「あっ!!!」
ヒロシ・???「!!?」
その後、ヒロシと少女がお互いの目を合わせたら驚き始めた!
???「ヒロシ!?」
サトシ達「え!?」
ヒロシ「ツバ…!?」
ドゲェッ!!!!! だがカスミは思わすヒロシを突き飛ばした。
ヒロシ「ぎぇぶっ!?」
サトシ達・???「!?」
カスミ「コダックゥウウウウ!!!!」
ギュッ!!! そしてカスミはコダックを抱き締めた。
カスミ「もう、どこ行ってたのよ!? 心配してたじゃない!!」
コダック「コッパァ〜!」
サトシ達・???「……………。(大汗)」
サトシ達と少女は、一撃に倒された白目状態のヒロシを見ながら、冷や汗を出した。

カスミ「もう、コダックったら! 勝手にどっか行っちゃダメでしょ!?」
コダック「コッパァ〜
v
…事情は違っているのだが、コダックはカスミに擦り寄っていた。
カスミ「ありがとう、コダックを見つけてくれて!」
???「あ、いいのよ! ただ、近くに溺れかかってただけだから…。 けど泳げない
    コダックって本当に珍しいわね…。」
ゲルト「まあ、確かに珍しいほど…だよな?」
ウミオ「ああ…。」
サトシ「所で、君は確かヒロシの事を知っているようだけど…。」
???「あ、そっか。 ヒロシはまだあたしの事言ってなかったのね…。 紹介するわ! 
    あたしは湖島 椿(こじま つばき)! ヒロシの幼馴染なの!」
サトシ達「ヒロシの幼馴染!?」
エリカ「では、貴方の事でしたのね?」
ツバキ「え!? まさか、話してたの!?」
ナツメ「ええ、ちょうど前に…。」
カツラ「心配しているとか彼は言っていたよ。」
ツバキ「え…?」
その後ツバキは、頬を赤く染めながら、気を失ったままのヒロシに見詰めた。
サトシ「おい、ヒロシ…いつまで延びてんだよぉ…! 早く起きろって!」
サトシは気絶中のヒロシの顔を叩いた。
ヒロシ「にゅおあ!?」
そしてヒロシは目を覚ました。 その後、ヒロシはツバキの方へ見上げた。
ヒロシ「…つ、ツバキ…!」
ツバキ「…お久しぶりね、ヒロシ!」
ヒロシ「…そ、そうだね!」

キヨミ「…あれ? そう言えばそのコダックの尻尾、妙に光ってない?
気が付けば、コダックの尻尾は赤く光っていた。
カスミ「? あれ? ホントだ…。 変ね、こんなのなかったのに…。」
コダック「コパァ?」
ツバキ「あ…それってもしかして、進化の兆しじゃないの!?」
カスミ「進化の兆し!?」
キョウ「では、コダックはもう時期に進化すると言う事でござるな?」
アヤ「それってすごいねぇ!」
サトシ「コダックの進化形って確か…。」

ポケモン図鑑『ゴルダック・あひるポケモン・コダックの進化形。 手のひらが水掻きに     
       なっていて、泳ぐのが得意。 湖などで優雅な姿が見える。 スラリ
       とした長い手足と発達した大きな水掻きで湖を優雅に泳ぐ。 水掻きの
       付いた長い手足を使い、全力で泳ぎ出すと、なぜか額が光り輝く。 
       夕暮れ水辺に姿を見せる。 額が怪しく光る時、神通力を使いこなす
       と言う。』

カスミ・ツバキ「カッコイイ
vvv
サトシ「!」
カスミ・ツバキ「あら?」
サトシ「?」
カスミ「ひょっとして貴方も…。」
ツバキ「水系専門トレーナー!?」
サトシ「……………。」←完全無視。
ツバキ「水ポケモンって、大地に関係ない色んなスタイルがいいのよね!」
カスミ「うんうん! クネクネ(?)ってしてる所がもう最高!!
vv しかもこの世界
    には伝説の水系ポケモンがいるって事もあるのよね…
v
ツバキ「そうなのよね…
v
突然ウットリする二人。 けどサトシ達は自分らの忘れられていた。
ボタン「あ〜あ…また始まっちゃった…。」
アヤメ「でも、気持ちは分かるわ…。」
サクラ「何かいい友達が出来た感じね、カスミ!」
ケンジ「…って言うか、僕達忘れられてるよね…?」
サトシ「何て分からん世界だ…。」
シャワーズ「そうだね…。」
ピカチュウ「ピカ…。」
ヒロシ「はぁ〜…また始まったか…。」
フウコ「ねえ、この子って…?」
ヒロシ「あ、ああ…ツバキはね、水系ポケモンが大好きで、それを集めるのが彼女の趣味
    なんだ。 だから、水系ポケモン専門トレーナーになるために…。」
ドリオ「別行動を取ったって訳か?」
ヒロシ「あ、うん…。 けど、知らなかったな…まさか彼女がこの島にいたなんて…。」

ウミオ「へぇ…お前水系ポケモン専門なんだぁ…。 実は俺もそうなんだよ!」
ゲルト「俺も一応そうだがな。」
ツバキ「え!? そうなの!? ね、ね、そうなら水系ポケモンの事どう思う!?」
ウミオ「もちろん、カッコイイと思うぜ! 荒海も乗り越えるほどの根性さえあれば
    いつでも強いからな!」
ゲルト「俺はまだ新米だからそこぞこしか知らねぇけど…。」
ツバキ「ふぅ〜ん…あ、そう言えばまだ名前は聞いてなかったね…?」
ツバキはカスミにそう質問した。
カスミ「あ、あたしカスミ!」
ツバキ「カスミちゃん、初対面なのに何だけど、水系専門トレーナー同士のバトル、申し
    込んでもいいかしら?」
カスミ「バトル!? いいわ、受け取るわよ!!」
サトシ「え!? いきなりバトルかよ!?」
イミテ「カスミちゃん本気!?」
ゲルト「けどこれは面白そうだな? いい見学になりそうだし…。」
ウミオ「確かに見てみてぇもんだな。」
ヒロシ「ちょ、ちょっとツバキ! いきなりのバトル申し込みは…!」
ツバキ「いいの! あたしが決めた事なんだから、申し込むわ!!」
ヒロシ「…ったく、これだからいつまでたっても無茶ばっかなんだからぁ…。」
サトシ(…そう言う所も何かカスミと似てるな…。)

―海岸―

その後、サトシ達は海岸に集まり、カスミとツバキのバトルを始めようとした。
ツバキ「
33の勝負で行くよ! 準備はいい?」
カスミ「いつでもどうぞ!」
サトシ「がんばれよ、カスミ!」
ヒロシ「無茶するんじゃないよ、ツバキ!」
トオル「これは記念に撮っておかないとね!」
ケンジ「戦闘中観察させてもらいますよ!」
ツバキ「…南海の美しき真珠ツバキ…一番手はドククラゲよ!!」
ドククラゲ「ドクゥウウウ!!!」
カスミ「世界の美少女、お転婆人魚カスミ…行くのよ、マーイステディ!!」
トサキント「トサキン!!」
ツバキ「きゃ〜! 奇麗なポケモンねぇ!!」
カスミ「でしょ〜
v
ツバキ「けど、実戦向きかしら? ドククラゲ、「絡み付く」攻撃!!」
ドククラゲ「ドクゥ!!!」
シュルルル!!! ドククラゲは「絡み付く」を行うため触手を伸ばした!
カスミ「トサキント、「高速移動」!!」
トサキント「トサキィン!!!」
シュンシュンシュンシュン!!! トサキントは「高速移動」で攻撃を回避した!
カスミ「よぉし!! トサキント、「突付く」攻撃!!」
トサキント「トサァアア!!」
ツバキ「させないわ!! ドククラゲ、「毒針」攻撃!!」
ドククラゲ「ドクラァアアア!!!」
グサァッ!!! ドククラゲは「毒針」攻撃でトサキントを倒した!
トサキント「トサァ〜〜〜…。」
カスミ「あ、トサキント!!」
タイチ「カスミお姉ちゃんのトサキント、やられちゃった…。」
ライゾウ「けどあのドククラゲ、なかなか強いなぁ…!」
アツシ「よく鍛えられているよ…。」
ミズキ「さすが水系ポケモン専門トレーナー…カスミも負けてはいられないな!」
ツバキ「水系ポケモンでも二つのタイプを持っていた方が、戦闘に有利でしょ?」
カスミ「あら、通常技でも使い方次第よ! 行くのよ、ヒトデマン!!」
ヒトデマン「デュワ!!!」
カスミ「ヒトデマン、「スピードスター」!!」
ヒトデマン「ヘィヤ!!!」
バシュバシュバシュバシュ!!! バシバシバシバシ!!! ヒトデマンは「スピード
スター」を撃ち放った!
ドククラゲ「ドクゥ〜〜〜…。」
そして急所に当たったのか、ドククラゲは倒れた。
ツバキ「あ、ドククラゲ!!」
アツコ「あのヒトデマンもなかなかやるわね!」
カツコ「さすがカスミちゃんもやるぅ!」
サイゾウ「これで
22…ツバキ殿も負けてはおらんな。」

ツバキ「それじゃ、こんなのは…どうかしら!?」
ポン!!! ツバキはモンスターボールを投げ、そこから出て来たのは…コダック
だった!
サトシ達「!? コダック!?」
コダック「グパァ!!」
スイート「まさか、コダックを出したの!?」
ソラオ「いや、でもカスミのよりも結構真面目な顔してるな…。」
カオルコ「随分違うのですね、カスミさんのコダックと…。」
カスミ「何ですってぇ〜!? だったら見せてやるわよ、あたしの実力を!! 
    ヒトデマン、「水鉄砲」!!」
ヒトデマン「ジュワ!!!」
ブシュウウウウウ!!! ヒトデマンは「水鉄砲」をコダックに撃ち放った!
ツバキ「コダック、「念力」!!」
コダック「コパァ!!」
ギッ!!! グニャッ!!! だがコダックは「念力」で水を曲がらせた!
バシャッ!!! そして「水鉄砲」はヒトデマンに直撃した!
ヒトデマン「デュオ!?」
そしてヒトデマンは倒れ落ちた。
カスミ「ああ!! ヒトデマン!!」
トミオ「何だ、今の一撃は!?」
リョウマ「「念力」で跳ね返したぞ!?」
サトシ「やっぱりカスミのと全然違うな。 カスミの場合だと頭痛を起こさないと発生
    しないもんな…。」
ヒロシ「え、そうなの?」
サトシ「うん。」

カスミ「くっ…。」
ツバキ「ま、こんなトコかしらね? どう? ちょっとハンデにコダック同士戦って
    みない?」
カスミ「え?」
ラン「そう言えばカスミのコダックは後少しで進化しそうだから、倒せたら経験値が
   増して進化するかもしれないわね。」
リン「それはいいアイデアね!」
カスミ「あ、そっか…。 あ、でもコダックのモンスターボールは確かリュックの中…。 
    サトシ、あたしのリュック取って来て!」
サトシ「何でだよ!? 自分で取りに行きゃいいだろ!?」
カスミ「何言ってんのよ!? こっから飛び出たら負けになるんだから、こっちに
    投げてよ!!」
サトシ「ったく、人使い荒ぇんだから…ほらよ!!」
ドボォン!!! サトシはカスミにリュックを投げたが、そのまま届かず、水に落ちた。
カスミ「あぁ!!! ちょっと、どこに投げてんのよ!?」
サトシ「悪ぃ悪ぃ…。」
カスミ「全くも…おかげで中が濡れ…。」
その後カスミがリュックを取り上げようとしたら、中から青い物体が出て来た。
カスミ「え?」
サトシ達・ツバキ「!?」
そしてカスミはリュックを取り上げたら、ゴルダックの頭が水から出て来た!
カスミ・ツバキ「ゴルダック!?」
ゴルダック「ゴバァ?」
サトシ達「まさか、ホントに進化した!?」
マサトシ「それとも生首ぃ!?」
シュウ「違うわ。(ツッコミ)」
バシャッ!!! そしてゴルダックは水から飛び出て、カスミに向いた。
カスミ「!」
ゴルダック「ゴバッ!!!」
ビシィッ!!!! そしてゴルダックは、彼女に一発決めポーズを構えた。
カスミ「きゃ〜〜〜、ゴルダックぅ〜〜〜
v 待ってたのよぉ〜〜〜vvv
一目惚れに負ったカスミは、ゴルダックを抱き締めた。 その間ツバキは、両手を握って、
目をキラキラと輝かせながらウットリしていた。
ツバキ「いいわぁ…そのゴルダック、色も艶も最高じゃない…
v
カスミ「みんなコダックの事バカにしてたけど、進化すると凄いんだから☆」
サトシ「一番バカにしてたのはカスミだろ…。」
シゲル・ブルー・イエロー「同感☆」
ケンジ「けど愛情はあったんじゃないの?」
サトシ・シゲル・ブルー・イエロー「ないない☆」
トオル「けどすごいよ、進化したなんて! シャッターチャンスだよ!」
カシャカシャ!! そう言いながらトオルはカスミとゴルダックの写真を撮っていた。
ケンジ「僕も観察観察♪」
そう言いながらケンジはゴルダックのスケッチをしていた。

その間、カスミとツバキ達から遠く離れた海水から、謎の光が見えた。 その光は、
彼女達に鋭く睨んでいた。

そして、早速バトルに再会。
カスミ「これで形勢逆転ね!」
ツバキ「面白いじゃない…いいわ、それで認めよう!! コダック、「念力」で波を操るの
    よ!!」
コダック「コパァ!!!」
ズバァアアアアアアアア!!! コダックは「念力」で波を操り、波を乗り上がった!
カスミ「!! ゴルダック、「波乗り」よ!!」
ゴルダック「ゴルバァ!!!」
ズバァアアアアアアアア!!! ゴルダックは「波乗り」で波に乗り、サーフィン
し始めた!
カスミ「あぁ…ゴルダック素敵
v
ケン「って言うかサーフィンしてる場合じゃねぇだろ?」
マサトシ「いつ勝負決めんやぁ?」
ズブォオオオオオオオオ!!!! だが突然ゴルダックが乗っていた波乗りが渦になり、
ゴルダックが回り始めた!
ゴルダック「ゴバァ!?」
カスミ「!? 何!?」
ツバキ「何、あれ!?」
ユウタ「これも「波乗り」の一部か?」
シンジ「それともコダックの「念力」で…?」
ゲルト「!! いや、「波乗り」でも「念力」でも何でもねぇ!! 下に何かがいる!!」
サトシ達「え!?」

ドバァアアアアアア!!!!! その後、ゴルダックの下から巨大イカ型ロボットが出現
した! その衝撃によってゴルダックは飛ばされた。
ゴルダック「ゴババァ!?」
カスミ「イカぁ!? しかもロボット!?」
ツバキ「な、何あれ!?」
サトシ「!!! ドラゴンナイツだ!! みんな、逃げろぉ!!!」
ドバァアアアアアアアアアアアア!!!! だが手遅れに、巨大イカ型ロボットが
起こした大波はサトシ達に襲い掛かった!
全員「うわ(きゃ)あああああああああああ!!!!」

流された後、サトシ達は椰子の木にぶら下がっていた。 どうやら全員無事の様子。
ムサシ「いたたたた…な、何なの今のは…?」
コジロウ「けど…どうやら助かったみたいだ…。」
サトシ「あ、ああ…ピカチュウ、シャワーズ、無事か?」
ピカチュウ「ピカ!」
シャワーズ「うん!」
サトシ「カスミも大丈夫か!?」
カスミ「う、うん…トゲピーは…?」
トゲピー「チョッケェ〜☆」
カスミ「…大丈夫みたいね…あっ!! ゴルダックは!?」
ゴルダック「ゴバァ!」
ゴルダックはカスミの後ろから突然と現れた。
カスミ「きゃっ!? あ、ゴルダック! 無事だったのね!!」
ゴルダック「ゴババァ〜!」
ヒロシ「レオンは無事かい?」
レオン「ピッピカ!」
レッド「ピカも無事だよな?」
ピカ「ピッカァ〜!」
サカキ「ニャースは無事だな?」
ニャース「ニャーは平気ニャ!」
シュウ「ピカチュウ、お前は?」
ピカチュウ
2『うん、大丈夫! シュウは?』
シュウ「俺は大丈夫さ…。」
マロン「ピカチュウ、ピッピ、プリン、プクリン、アーボック、みんな無事?」
ピカチュウ
3「ピィカ〜!」
ピッピ「大丈夫でしゅ…怖かったでしゅ…。」
プリン「プップゥ〜!(大丈夫よ!)」
アーボック「プクリンなら俺が守ったぜ!」
プクリン「プクゥ〜!(ありがとう、アーボックさん!)」
アーボック「いやぁ〜…それほどでも…。」
ココナッツ「イーブイは大丈夫よね!?」
イーブイ「あ、はい、大丈夫です…!」
アーモンド「ゼニは大丈夫か!?」
ゼニガメ「あ、僕は平気です…アーモンドさんは?」
アーモンド「よかったぁ…俺も平気さ。 マロンは大丈夫だよな?」
マロン「あ、うん…!」
ココナッツ「あたしも大丈夫よ!」
ピース「ヒトカゲ、尻尾の火は…!?」
ヒトカゲ「あ、大丈夫…ピースが守ってくれたおかげで消えなかったよ…。 けどピース、
     お前大丈夫か!?」
ピース「あ、うん…僕は大丈夫…と思う…。」
ヒトカゲ「…と思う…かよ…?」
ピスタチオ「ダネリーナ、大丈夫かい!?」
ダネリーナ「あ、うん、あたち大丈夫!」
ウォール「お師匠様、大丈夫ですか!?」
メタモン「あ、ああ…ありがとう、ウォール…。」
ヤマト「どうやらポケモン達は無事のようね…。」
コサブロウ「そうだな…。」
ツバキ「…!? ドククラゲ!! コダック!! どこぉ!?」
サノスケ「!? まさか、お前のポケモン達が…!?」
ツバキ「うん、どこにいるか分からないの…!!」
ヒロシ「…きっとドラゴンナイツだ。 流されたその隙に奪ったんだよ!」
ツバキ「ドラゴン…ナイツ…?」
サトシ「あ、ああ…実はな…。」

サトシはツバキにドラゴンナイツの事を説明した。

ツバキ「え!? ポケモンをロボット改造に使い、世界破壊を企もうと
    してるんですって!?」
サトシ「ああ、俺達もこうやって仲間集めながら旅立ってたりしてんだ…。 多分
    あいつら、お前のポケモン達を利用するために奪ったかもしれない…!」
ツバキ「だったら早く探さないと…!! さもないとみんなが…!!」
ヒロシ「僕も一緒に探すよ。 ツバキのポケモンを盗んだあいつらを許せないよ!」
ツバキ「ヒロシ…。」
ワタル「…だったら、一刻早くも探しに行かねぇとな。 あのイカはまだ遠くに行って
    ないはず。 その大きさはいかにも目立つから、急いで探そう!」
マサトシ「「いか」にも目立つ「イカ」…。 うっ、さぶいわ…。」
そんなマサトシは思わず吐血した。
シュウ「別にギャグのつもりで言ってねぇと思うが…。」
ピカチュウ
2『うんうん。』
ワタル「……………。」

―海岸―

その後、サトシ達は元の海岸に戻り、密かに隠れていた。 覗いてみたら、そこには網に
掛かったツバキのドククラゲとコダック、それをぶら下げ持つ「キラーケン」と言う
巨大なイカ型ロボット、シャークヘッドハンターと一体のロボットがいた。 その
ロボットもイカの姿をしていて、両腕が長く、足は短く、触手が付いていた。

サトシ「いた、あそこだ!」
カンナ「シャークマンと一緒だったあのシャークヘッドハンターもいるのね…。」
キクコ「けどあのイカみたいな奴は何だい?」
シャークヘッドハンター『くらーけんまん様。 きらーけんノ帰着ニヨリ、ぽけもんヲ
            捕獲シタソウデス。』
???「何ゲスか、こりゃ? 見た目は醜いクラゲと間抜け面なアヒルじゃないゲス
    かぁ?」
ツバキ「な、何ですってぇ!?」
???「所でこいつらの側に妙なガキ共がいたのはホントゲスか?」
シャークヘッドハンター『ハイ。 きらーけんノ奇襲ニヨリ、大波デ消シマシタ。 ソノ
            他ニモコノあひるミタイナ青イノヤ、数匹ノ黄色イ鼠トカモ
            イマシタガ、取リ逃ガシテシマイマシタ。』
???「まあ、いいゲス。 この顔の薄汚い生き物で十分ゲス。 こいつらをもっと
    カッコよく改造させれば、ワシの素晴らしい道具にいいゲス! もちろん
    ドラゴン様も喜ぶゲス! ゲェ〜ケッケッケッケッケ!!!」
センタ「何か気持ち悪い奴だな…。」
ツバキ「けどこのままにさせないわ!! みんなを助けに行く! スターミー、
    行くのよ!」
スターミー「フゥウウウ!!!」
カスミ「ゴルダックも手伝って!」
ゴルダック「ゴバッ!!!」
そしてゴルダックは、スターミーよりも早く泳ぎ進んだ。
カスミ「あぁ〜ん、やっぱり早いわ、ゴルダックぅ〜♪」
サトシ「ウットリしてる場合じゃねぇだろ、ったく…。」

ダッ!!! そしてゴルダックはロボット達の前に現れた。
???「!」
ゴルダック「ゴバッ!!」
そしてゴルダックは親指を差し上げ、ウインクで決めた。
???「何だゲスか、こいつ?」
シャークヘッドハンター『!! コイツデス!! 先ホド見タ奴デス!!』
カスミ「ゴルダック、「念力」よ!!」
ゴルダック「ゴバァ!!!」
ギンッ!!! ゴルダックは人差し指から「念力」を発生させ、キラーケンの腕を操った!
キラーケン「グボ!?」
???・シャークヘッドハンター『!?』
ドカァアアアアアアアアン!!!!! その後、「念力」に操られたキラーケンの腕は、
シャークヘッドハンターを潰した!
???「ぬぁ!? き、キラーケン!! 何するゲス!?」
カスミ「残念だったわね! それは「念力」と言って、どんな物を超能力で操れるのよ!」
???「!?」
そしてサトシ達がロボットの前に現れた!
サトシ「そいつらを放しやがれ、ドラゴンナイツ!!」
???「…? 
*おぬらは…ははぁ、分かったゲス! 以前スナイパーマンを邪魔した童で
    ゲスなぁ? まさかワシの邪魔しに来るとは思わなかったゲス…。」

*おぬら:クラーケンマンの私語では「お前」と言う意味。

サトシ「ゲスゲスうるせぇんだけどよ、お前は…。」
???「ゲッケッケッケ…それはワシの口癖だから仕方がないんゲス。 まあ、自己紹介
    する必要はあるゲスな? ワシはクラーケンマンと言う者でゲス。 この島に
    いるポケモンを奪うために来た、ドラゴンナイツの一員ゲス! けど余りにも
    ポケモンの生存率が少なかったから、今から避けようと思ったゲスが、まさか
    こんな島で小娘二人のペット遊びしているとは偶然にも思わんかったゲス。 
    まあ、見ての通りふざけた面をしてるゲスが、おかげで二匹のポケモンを奪えた
    ゲス。 これでこいつらもワシの手下となるゲス!! ゲーッケッケッケ!!」
ツバキ「そんな事はさせないわ!! 今からあたしのポケモンを返しなさい!!」
クラーケンマン「喧しいゲス!! おぬらに言われる筋合いなどないゲス!! けど
        ワシを逆らう奴は皆死ぬゲス!! だからこいつのゴキブリにでもなれ
        ゲスぅ!!! キラーケン、まずはあの小娘をグチャグチャに叩き潰せ
        ゲスぅ!!!」
キラーケン「グボォオオオオオオオ!!!!」
その後、キラーケンは思いっきり触手をツバキに振り落とした!
ツバキ「!!!」
サトシ達「ツバキ!!!」
ツバキ「きゃああああああああ!!!!」

バシュウウウウウウウウ!!!! バキャアアアアアン!!!! だが、突然の強烈な
噴水がキラーケンの腕を突き折らした!
キラーケン「グボォ!?」
ガバァッ!!! そしてその隙にヒロシはツバキを思いっきり突き飛ばした!
ツバキ「!!」
ドサァアアアアアン!!!! そのおかげで、ヒロシとツバキは壊れ落ちた触手から
避けられた。
クラーケンマン「な、何!?」
サトシ「ヒロシ!?」
カスミ「ツバキ!!」
ツバキ「ひ、ヒロシ…!?」
ヒロシ「…大丈夫、ツバキ…!?」
ツバキ「う、うん…。」
ヒロシ「だからあれほど無茶するなって言っただろ!? 本気に死んだらどうするんだ
    よ!? 昔からそうだったじゃないか!? どうして君はいつもこう…!!」
ツバキ「ひ、ヒロシ…?」
ヒロシ「………もう、これ以上心配させないでくれよ…。」
ツバキ「…ご、ごめんなさい…。」
ヒロシ「…いいんだよ、無事ならそれでいいんだ…。」
ツバキ「ヒロシ…。」
その間のサトシ達は、何だか良い雰囲気なヒロシとツバキを見詰めていた。
カスミ「よかった、ツバキが無事で…。」
ザクロン「けど何かいい感じじゃねぇか、あいつら?」
ゼネン「ヒロシも何だかカッコ付けてるし…。」
サトシ(…あいつ、まさか…ツバキの事が…?)

クラーケンマン「だ、誰だゲス!? 誰がキラーケンを…!?」
クラーケンマンは振り向いたら、そこにはスタスタとこちらへ歩いているゴルダックが
いた。 どうやら先ほどの噴水はゴルダックの物らしい。
クラーケンマン「おぬらゲスかぁ!?」
カスミ「ゴルダック!?」
ガロン「じゃあ、さっきの噴水はゴルダックが!?」
ゴルダック「ゴバッ!!!!」
カァアアアッ………! その後、ゴルダックは両手を額に合わし、額が光り輝き始めた!
クラーケンマン「な、何をする気ゲス?」
グリーン「…「破壊光線」の構え。」
サトシ達「「破壊光線」!?」
クラーケンマン「へ? 破壊…?」
ゴルダック「ゴバァアアアアア!!!!!」
バシュウウウウウウウウウ!!!!! ゴルダックの額から「破壊光線」を撃ち放ち、
クラーケンマンとキラーケンに攻撃した!
クラーケンマン「うぎょおおおおおおお!?」
チュドォオオオオオオオオオオオオン!!!!! そして攻撃は直撃し、キラーケンは
爆破した。 そしてクラーケンマンはその衝撃により、空高く飛ばされた。
クラーケンマン「ぐぞぉおおお!!! 覚えてろよ、この小童共がぁあああああ…!!!」

ゴォオオオオオオ!!!! キラーケンが爆発後、その場は炎で激しく燃え上がっていた。 
しかも中にはまだ捕まったままのツバキのドククラゲとコダックがいた。
ツバキ「あぁ!!! あたしのドククラゲとコダックがぁ!!!」
ツバキは駆けつけようとするが、ヒロシはそれを防ぐためにツバキの腕を引っ張る。
ヒロシ「止めろ、ツバキ!! 行っても危ないよ!! もう手遅れだ!!」
ツバキ「けどっ!! ドククラゲ!!! コダック!!!」
ジャグナル「…いや、手遅れではない。」
ヒロシ・ツバキ「え?」
ゲルト「…!! 感じる…あの炎の中に、生きてる水系ポケモンの気が…!」
ヒロシ・ツバキ「え!?」
その後、炎の中に影が見え、そして炎からゴルダックが出て来た。 そのゴルダックは、
まだ網に入ったままのドククラゲとコダックを持ち上げながら、こちらへ歩いて来た。
サトシ達「ゴルダック!?」
ヘレク「すげぇ!! ゴルダックがドククラゲとコダックを救ったぞ!!」
ヴァルプ「さすがにすげぇポケモンだな…。」
ゴルダック「ゴバッ!!」
その後、ゴルダックはドククラゲとコダックを降ろした。 ゲルトはその二匹の様態を
調べた。
ツバキ「どうなの!?」
ゲルト「…大丈夫。 さっきのバトルでまだ気を失ったままだ。 ポケモンセンターに
    連れて行けば、直ぐに回復できるよ。」
ツバキ「ホントに!? よかったぁ…無事で…。」
カスミ「あぁ〜ん、ゴルダックったらすごいすごい〜
vvv
カスミはゴルダックを抱き締めながら擦り寄った。
ツバキ「ありがとう、ゴルダック!」
ゴルダック「ゴバッ!」

―海岸―

その後、カスミとツバキの戦いは再会した。
サトシ「まだやんのかよぉ…?」
ベルガーダ「もういいんじゃねぇのかぁ?」
カスミ「決着がつくまでよ!!」
ヘルザード「ったく、激しい戦いの後はこれかよ…? たまには休戦する事ぁ出来ねぇの
      かぁ?」
ヒロシ「まあ、やらせてあげようよ。 最後の戦いだし。」
グリーン「ああ…当然勝負は決まる。」

ツバキ「スターミー、「バブル光線」!!!」
スターミー「フゥウウウウ!!!」
バシュバシュバシュバシュ!!! パチパチパチパチィン!!! スターミーは「バブル
光線」でゴルダックに撃ち放った!
ゴルダック「グワバァッ!?」
ケンジ「おお、効いてるぞ!?」
トオル「結構強いんだね、あのスターミー…!」
サトシ「すげぇ…。」
カスミ「やったわね!? ならこっちは取って置きのよ!! ゴルダック、「破壊
    光線」!!」
ゴルダック「ゴッバァアアアアアアア!!!!」
バシュウウウウウウウウ!!!! ゴルダックは「破壊光線」をスターミーに撃ち放った!
ツバキ「そうくると思ったわ!! スターミー、「光の壁」!!!」
スターミー「フゥ!!!」
カチィイイイン!!! スターミーは「光の壁」を作った!
グリーン「…効かないな。」
ツバキ「え?」
パキィイイイイイイン!!!! ドカァアアアアアアン!!!! だがゴルダックの
「破壊光線」はスターミーの「光の壁」を壊し、スターミーに直撃した!
スターミー「フゥ〜〜〜…。」
そしてスターミーは倒れ落ちた。
ツバキ「あ、スターミー!!」
カスミ「やったやったぁ!! すごいわ、ゴルダック!!」
ゴルダック「ゴバッ!!」
サクラ「決まったようね。」
ヒロシ「そうだね。」
ツバキ「どうして…? 「光の壁」なら「破壊光線」何てへっちゃらのはずなのに…。」
ヒロシ「「光の壁」じゃ効かないよ。」
ツバキ「え?」
ヒロシ「「破壊光線」はノーマル系の技。 つまりノーマルは打撃系の属性攻撃だよ。 
    打撃系に効くのは、「リフレクター」だけだよ。 特殊系の「光の壁」じゃ、
    打撃系には対抗出来ないよ。」
ツバキ「!? ヒロシ知ってたの!? 何でそこまで教えなかったの!?」
ヒロシ「それは言いたかったけど、助言はダメだったから…。」
ツバキ「うぅううう…。 けど、いい勝負だったわ。 あたし達の負けね。」
カスミ「ゴルダックが進化したおかげよ
v さ、ゴルダック! モンスターボールに
    戻って…!」
ポン!!! だがカスミが手に持っていたモンスターボールからコダックが現れた!
コダック「コパァ?」
全員「え!?」
カスミ「こ、コダック!?」
その後、コダックとゴルダックは互いに見詰め合った。
コダック「コパァ?」
ゴルダック「ゴバッ!」
コダックはゴルダックに対しては「???」だが、ゴルダックは「よっ、兄弟!」と
言ったかのようにビシッと親指を出した。
ボタン「な、何でコダックがカスミのボールから!?」
アヤメ「じゃあ、このゴルダックは一体…!?」

ゴルダック「ゴバ?」
その後、ゴルダックは通りすがりの女性三人を目撃した。
ゴルダック「ゴバァ〜
v
そしてゴルダックはその女性達に行き、彼女達の前に決めポーズをした。 その女性達は、
ゴルダックの行動ではしゃいでいた。
ケンジ「ま、まさか、あのゴルダック…?」
サトシ「ただの女好きな…?」
カスミ「………野生の…ゴルダック………?」
そんなショックを与えたカスミは、思いっきりグレーとなった。
カスミ「………けど、どっかで見た事あるような性格………。」
と言う遺言を残し、そのまま散った。(おい)

その後、カスミは物凄く落ち込んでいた。 まさか野生のゴルダックだったとは
思わなかったのか、完璧にショックを与えていた様子。
ニャース「コダックの話によると、こいつはずーっとボールの中に昼寝してたってニャ!」
サトシ「なるほど。 じゃあ、あの時ゴルダックがリュックから出てきた時は偶然そこに
    現れたって事か。」
カスミ「…!!!」
カスミは突然と立ち上がり、ツバキに振り向いた。
カスミ「ちょ、ちょっと待ってよ!!! じゃあ、あの進化の兆しってのは!?」
ツバキ「!? さ、さあ…。」
グリーン「言っとくが、あれは進化の兆しでも何でもなかったぞ。」
カスミ・ツバキ「え!?」
グリーン「コダックの場合の進化の兆しは、死ぬほど大きな頭痛が起きる時に
     行われるんだ。 経験値を多めに溜めておくと、経験値が脳に溢れ、激しい
     頭痛を起こすようになる。 あの時尻尾が赤く輝いていたのは、多分
     シェルダーに噛まれたのか、クラブに挟まれた原因で、晴れ上がったんだろう。」
カスミ「そんなぁ!?」
ウミオ「そうだな。 俺のゴルダックもグリーンの言う通りに進化したし…。」
カスミ「そ、そんなぁ…。」
ツバキ「ま、まあ、別にいいじゃない! カスミちゃんだってすごかったよ! 野生の
    ゴルダックをあんなに使えたなんて…!」
カスミ「よくなぁ〜い!!」
サトシ「まあ、勝負の結果は無効って事になるな。」
カスミ「え、何で!?」
サトシ「だってそのゴルダック、お前のじゃなかったんだろ?」
カスミ「え!? ………あぁあああああ!!! 頭が痛いぃいいいい!!!!」
カスミは頭を抱えながら悲痛に叫んだ。

―飛空艇フェニックス―

そして夕暮れ、サトシ達はフェニックスに乗って次の島へ行こうとした。 その間の
ツバキは、サトシ達と協力するためについて来る事にした。

ツバキ「…と言う訳で、これからもよろしくね、サトシ君!」
サトシ「ああ、これからもよろしくな!」
ツバキ「後ね、ヒロシ…。」
ヒロシ「ん?」
ツバキは頬を赤く染めながら、笑顔にこう言った。
ツバキ「…さっき助けてくれて、ありがとう!」
ヒロシ「え…あ、う、うん…。」
ヒロシも頬を赤く染めながら、頷いた。
カスミ「ツ〜バキ〜!」
その後、カスミはツバキに抱きついた!
カスミ「これからも友達としてがんばろうねぇ〜!」
ツバキ「ふふ、友達と言うよりも大親友でしょ?」
カスミ「そうとも言う♪」
ツバキ「こちらこそがんばろうね!」

クラーケンマンを倒し、新しくツバキを仲間に入れさせたサトシ達。 そしてサトシ達の
旅は、まだまだ続く!

続くったら続く!

―ロボット図鑑―
キラーケン
海水警備用として作られた巨大イカ型ロボット。 伝説の海獣クラーケンをモチーフに
作ったと言う。 キング・クラバイザーのように爆液で出来た泡を放ったり、口から
溶解液を吐いたりする。 触手も武器に使う。

―ボスロボット図鑑―
クラーケンマン 
DKN 008
特殊武器:アシッドスプラッシュ
海水密猟者を退治するための海水警備用と、水族館の案内係用として作られたイカの
姿をしたロボットだった。 長い両腕と触手は相手の体力を吸収する事が出来る。 
アシッドスプラッシュは、毒系ポケモンの「溶解液」と同じように硫酸を撃ち放ち、
全ての物を溶かす。

ソニックの後書き:
また長く作っちまったけど結構楽しませてもらった。(何) クラーケンマンは実は
「ロックマン
Megamix」と言うロックマン漫画の作者、有賀ヒトシ先生が考えていた
オリキャラで、「ロックマン
8」に出す予定だったけどボツったキャラです。 有賀先生、
勝手にすみませ〜ん。(汗) 今回は遂にツバキちゃん登場! 早速ヒロツバに突入
しちまったぜ。(笑) フッフッフ、これからはどう言う展開になるか期待するかも〜? 
次回もお楽しみ〜♪