ポケットモンスター小説版
193話 地下道の怪物!?

大平原でフォードと出会い、サンダーマンを倒して町を救ったサトシ達は、次のジムの
あるビッグシティへと向かっていた。 そして彼らはようやく、ビッグシティの前に辿り
着いた。

サトシ「やっと着いたぜぇ、ビッグシティ!!」
シゲル「あれから思えば長い道だったな…。」
ヒロシ「大平原から乗り越えて、遂に僕達の目的地に辿り着いたね!」
ブルー「ねえ、ジムに行く前にポケモンセンターに行かない? お腹空いちゃったし!」
イエロー「そうですね。 他にも長い道のりでしたから、一休みもしたいものですし…。」
サトシ「じゃ、ポケモンセンターへ先に行こう!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! その時、突然地震が鳴り始めた!
サトシ「!? な、何だこれ!?」
ガロン「地震だ!! しかもでけぇのだぞ!!」
カスミ「きゃあああ!!! どうするの!?」
ミシッ!!! その時、何かひびが入った音がした。
ケンジ「!? 今、何の音!?」
ガロン「…知らない方がいい。」

ドガァッ!!!! その後、サトシ達が立っている地面が割れ始め、空洞へそのまま
落ちて行った!
全員「うわ(きゃ)ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

―地下―

その後、サトシ達は地下に倒れていた。 そしてサトシ達は無傷に起き上がった。

アキラ「いててて…お〜い、みんな大丈夫かぁ〜!?」
サムライ「大丈夫でござるよぉ〜!」
コゴロウ「全員大丈夫そうだぜぇ〜!」
ケンジ「そうだけど、サトシはどこなんだ?」
サトシ「…お前の下だ。」
ケンジ「え…?」
ケンジが下を向いたら、そこにはサトシがいた。 ケンジは今までサトシの上に座って
いた。
サトシ「…いい加減に降りろよ。」
ケンジ「あっ!!! ご、ごめんよサトシ!!」

その後、サトシ達は地下道へ進んでいた。
サクラ「ここどこかしら…?」
アヤメ「不気味で嫌だなぁ、ここ…。」
ボタン「道に迷っちゃったのかなぁ…?」
サトシ「そんな不吉な事言うなよ…!」
ジュン「あれ? でも先に何か見えますよ?」
ジュンの言う通り、道先には光が見えて来た。
セイヨ「ホントだ! 光が見えるわ!」
マチス「って事は、エグジットだな!」
サトシ「よし、行ってみよ!」

―下水―

サトシ達が地下の出口に着くと、次の場所は何と下水だった。

サトシ「あれ? 今度は下水だ…?」
ナツメ「ここが下水だって事は…直ぐ街の下って事ね!」
エリカ「だとしたら、ここから出て街に入れますね!」
サトシ「そうだな! とにかく、梯子とマンホールを探してみよう! そこから
    出ようぜ!」
そんなサトシ達は先を進むが…。

チリィ〜ン…!

突然どこから鈴の音が鳴った。
サトシ「? おい、誰か鈴持ってねぇか?」
キョウ「拙者は持っておらぬぞ。」
アヤ「私も同じくよ。」
フウコ「誰も持ってないと思うけど…?」
ドリオ「どうかしたのか?」
サトシ「いや、何か鈴の音が聞こえて来たんだけど…。」

ヌッ!!! その後、サトシの後ろから触手らしきな物体が現れた!
仲間達「!?!?!?」
サトシ「あぁ? どうしたんだ、みんなぁ?」
イミテ「さ、サトちゃん!! う、後ろ後ろ!!!」
サトシ「あぁ? 後ろがどう…?」
サトシは言われた通り振り向くと、言葉が突然と途切れた。
サトシ「うわぁっ!?!?!? な、何だこいつは!?」
ライゾウ「化け物かぁ!?」
タイチ「こ、怖いよぉ!!!」
サトシ「ならフシギダネ、君に決めた!!」
フシギダネ「ダネダネェ!!!」
サトシ「フシギダネ、「葉っぱカッター」だぁ!!」
フシギダネ「フッシャアアア!!!」
シュシュシュシュッ!!! バシバシバシバシッ!!! フシギダネは「葉っぱカッター」
を放つが、触手はそのまま打ち飛ばした!
サトシ「な!?」
ミズキ「「葉っぱカッター」が効かない!?」
アツシ「何なんだ、ありゃ!?」
ガシィッ!!! その後、触手はフシギダネを捕まえた!
フシギダネ「ダネッ!?」
バシャァアアアン!!! そして触手はそのままフシギダネを水の中に連れ去った。
サトシ「な!? フシギダネ!?」
キヨミ「何、今のは!?」
カツラ「フシギダネを連れ去った!?」
サトシ「フシギダネぇ!!!」
ガシッ!!! サトシは後を追おうとするが、ウミオとソラオは彼を掴みながら止めた。
ウミオ「おい、何する気だよサトシ!?」
ソラオ「後を追うと君までも捕まっちゃうぞ!!」
スイート「そうよ!! 危険過ぎるわ!!」
サトシ「離せよ!! 俺はフシギダネを助けるんだよぉ!!!」
ウミオ「だから危険だって言ってるだろぉ!?」
ソラオ「ここは落ち着いて…!!!」

ガラッ!!! その後、天井から光が出て来た。 そう、天井にはマンホールが開けられ、
そこからジュンサーが現れた。
ジュンサー「そこにいるのは誰ぇ!?」
サトシ達「ジュンサーさん!?」
カオルコ「すみません! 旅の途中に地震に巻き込まれ、穴に落ちてここへ来て
     しまったのです!」
サイゾウ「よろしければ助けてくださらぬか?」
ジュンサー「ええ! 今助けてやるから! ロープを下ろすわよ!」
サトシ「離せよ!! まだフシギダネがぁ!!!」
ウミオ「だからよぉ!!!」
ソラオ「フシギダネは後にしよう! 今の僕達じゃ何も出来ないよ!!」
サトシ「だから離せってぇ!!!」
レッド「ダメだ…完全落ち着いてねぇ…!」
グリーン「…ロープで縛れ。」
そしてグリーンの言う通り、サトシはロープに縛られ、そのまま引き上げた。
サトシ「ぬぉああああ!!! 離せぇえええ!!! フシギダネぇえええ!!!」

―警察署―

ここはビッグシティの警察署。 サトシ達はこの署にいるのだが…。

ガンガンガンガン!!! サトシはドアを叩いていた。
サトシ「出せぇ!!! ここから出せぇ!!! フシギダネを助けに行くんだぁ!!!」
ゲルト「…完全に騒いでやがるな…。」
サノスケ「…で? 何で俺らが捕まらなきゃならねぇんだ?」
そう、サトシ達は何と、牢屋の中。 助けられたと言うよりも、なぜか捕まってしまった。
ゴエモン「ここで待ってくれとジュンサーが言ってたが、何でここでなきゃ
     ならねぇんだ…?」
ハンゾウ「俺達何か悪い事しちゃったのぉ〜〜〜?」
ハンゾウは号泣していた。
ピース「へぇ〜…ここが警察の牢屋なんですかぁ〜。 見るのも入るのも初めて
    ですねぇ〜。」
ヒトカゲ「感心してる場合じゃねぇだろ、ピースぅ!!!」
ピッピ「ピカチュウ君、牢屋って何でしゅか?」
ピカチュウ
3「ピィ〜〜〜…?」
アイ「けど、何で私達捕まっちゃったのかな…? 私達何も悪い事してないのに…。」
ジャグナル「まあ、何れ答えが出て来るだろう。 今くらいに…。」

ガチャッ!!! ドカッ!!! その後ジュンサーがドアを開けるが、そのドアが
サトシの顔にぶつかった。
サトシ「ふがっ!?」
ジュンサー「皆さん、大変無礼な事で申し訳ございませんでした。 さすがに貴方達が
      カントーの有名なポケモンマスター、及び救世主トレーナーとその仲間だと
      言う事により、とんでもない真似をしてすみませんでした。」
ヒトカゲ「飛んだ迷…!!!」
ビシィッ!!! ダネリーナは思いっきり「つるの鞭」でヒトカゲを引っ叩いた。
ヒトカゲ「ぐけぇっ!?」
ダネリーナ「あんたは口荒ちゅぎでちゅ!」
サトシ「何で俺達が捕まらなきゃ行けねぇんだよ!? こっちはフシギダネを助けなきゃ
    行けないっつーのにぃ!!!」
カスミ「もう、サトシったら、落ち着いてよ!」
ケンジ「ジュンサーさんに怒っても意味ないよ!?」
ジュンサー「ご、ごめんなさい…ここで待たせろと言われたもので、仕方がなかった
      から…。 それに、貴方のポケモンが連れ去られ、それを引き止めた私達に
      怒っているなら謝るわ。 けど、今は大変な状態になってるの。」
サトシ「大変な状態?」

???「悪いが、無駄口はここまでにしてもらうぞ!」
サトシ達「!?」
その後、扉から謎の男が現れた。 赤いスーツの着た太った髭の男で、ジュンサーが彼と
目を合わせた時、敬礼した。
ジュンサー「これは市長!」
サトシ「市長ぉ?」
市長「この話は我々以外の者にはトップシークレットだ! 今日見た事は忘れる事に
   しろ! いいな!」
トミオ「何でなんだ? 新種のポケモンかもしれないだろ?」
リョウマ「そこで偶然住み込んでる可能性もあるんじゃないのか?」
サトシ「それより、早くフシギダネを助けに行こうよ! こんなトコにいても意味
    ねぇよ!」
ラン「ちょっと、いくら行くって言っても、まだ準備整ってないわよ?」
リン「もうちょっと落ち着いて考えてからの方が…。」
会話に無視された市長はイライラし始め、遂に頭に来た。
市長「えぇええええい!!! じゃかぁしいわい!! 逮捕だ、逮捕ぉ!!!」
ユウキ「何でそうなるんですか!?」
ジュンサー「市長!! 我々の救世主でもある彼らに無礼な事言わないでください!!」
市長「誰に何を言おうがワシの勝手だ!!」
サトシ「んだとぉ!?」
コゴロウ「とにかく!!!! 詳しく俺達に事情を聞かせてくれないか? 俺、こう
     見えても一応探偵なんで…。」
ジュンサー「え、そうなんですか…? では、事情は私から説明します…。」

―市長室―

サトシ達はソファーに座り込み、ジュンサーの話を聞いた。

ジュンサー「この街では、近頃下水から謎の生物が現れて、食料を奪われる被害が連続
      しているの。 これ以上続くと、市民がパニックになる恐れがあるの。」
コゴロウ「ポケモンも誘拐するような事件とかありますか?」
ジュンサー「いいえ、殆ど食料だけ…。」
市長「選挙が終わるまでこの事は絶対に秘密だぞ! 怪物一匹退治出来ないとあっては、
   ワシの市長再選は危うい!」
ケン「市民の安全より自分の選挙の方が心配っつー訳か。」
マサトシ「ケッ、だらしない腐れオッサンや。」
市長「何じゃとぉ、貴様ぁ!? ガキの分際でぇ!!!」

ガチャッ!!! その後、ドアが強く開かれ、そこからジョーイが現れた。
ジョーイ「市長、話を聞いてください!!!」
サトシ達「ジョーイさん!」
市長「何だ、また君かぁ?」
ジョーイ「私はあの計画を絶対反対です!! 今直ぐ中止にしてください!!」
市長「またその事かぁ? ダメダメ、既に決まった事だ。 さ、帰った帰った!」
ユウタ「どうかしましたか?」
ジョーイ「市長は特殊部隊と賞金稼ぎをマンホールに送り込んで、謎の生物を退治しよう
     としてるのよ!」
シンジ「何だってぇ!? それ酷ぇじゃねぇか!?」
マロン「そうよ、酷すぎるわ!!」
アーモンド「新種のポケモンかも知れねぇのによぉ!!」
市長「わっ、バカ!! 秘密の計画をバラしおって!」
その後、ジュンサーが市長の前に立ち上がった。
ジュンサー「どう言う事です、市長!? この事、警察の我々も聞いていませんが…!?」
市長「…え、えぇええい!!! 市民の責任はワシが取る!! ワシの好きにすりゃあ
   いいんじゃっ!!!」

―ポケモンセンター―

で、結局追い出されたサトシ達は、ポケモンセンターにいた。 この事をオーキド博士に
電話していたのだが、オーキド博士が留守のため、今はラマセスと話していた。

ラマセス『何ぃいいい!? 新種の可能性があるポケモンを退治するだとぉおおお!?』
サトシ「そうなんだよ! どうすればいいんだぁ!?」
ラマセス『う〜〜〜ん…オーキド博士の場合だったら、これは新種のポケモンか
     突然変異体の生命体だと可能性があるかも知れねぇな…。 けど、突然に
     退治なんてとんでもねぇ事だ! 俺だったら、そう言う残虐者を決して
     許せねぇけどな! もしも俺がお前だったら、是非このふざけた真似を止め、
     その生命体を助けたいがな!』
サトシ「助けるか………。」
ラマセス『ポケモンだったら放って置けねぇだろ?』
サトシ「…そうだよな。 俺、フシギダネとその生命体を助けに行くよ!」
ラマセス『おう! 救世主なるお前に似合う言葉だ! けど、行くにしてもなるべく気を
     付けろよ! 話だと特殊部隊と賞金稼ぎがウジャウジャいるからな!』
サトシ「ああ!」

―路上―

ラマセスと話し終わったサトシ達は、そのまま路上に歩いていた。

ココナッツ「それにしてもあの市長、ホントに嫌な親父ねぇ!」
ピスタチオ「確かに失礼で嫌悪感が感じますね。」
ウォール「…ん? おい、このポスターは?」
ウォールが壁に振り向くと、そこには数多くのポスターが貼ってあった。 ポスターの
中心には、青いダイヤの真ん中に赤い
M文字が描かれていた。
アツミ「? あれって確か…。」
ヒトカゲ「モス○ーガーの新しいマークか?」
イーブイ「違うよ! マク○ナル○の新しいマークだよ!」
ゼニガメ「そうかな? ミスター○ーナッ○のマークかと…?」
ダネリーナ「それともスー○ーマリ○のマークでちゅか? 似てるでちゅけど…。」
アツミ「ちっがぁあああう!!! あのマーク、確か市長の所にあったよね?」
ダン「恐らく、市長のシンボルマークだろ。 奇妙な形をしているなぁ。」
センタ「じゃあ、この
Mは、市長のイニシャルって事か?」
アツミ「そうみたいね…よく分からないけど…。」
メタモン「ん? あそこにも何か立てられておるぞ?」
メタモンが振り向くと、そこには大きな市長の像が建てられていた。 しかも
プラスティック製の像である…。
ツバキ「…これって、市長を表す像…?」
シュウ「き、気持ち悪ぃ…。」
カルロス「カー○ル・○ンダースよりマシって事か?」
サトシ「とにかくそんな物ほっといて、早くフシギダネ助けようぜ!」
カンナ「けど、助けに行くにはまたあの下水に戻らなければならないんでしょ?」
シバ「今でも行けるか?」

―マンホールエリア―

サトシ達は先ほど出られたマンホールに戻ろうとするが、そこには特殊部隊が集まって
いた。 もちろんそこにもあの市長もいた。

市長「諸君! 作戦開始の時は来た! 市民の安全とワシの市長の座が、諸君の双肩に
   掛かっている! くれぐれもがんばるのだ!」
特殊部隊「ハッ!!!」
その間のサトシ達は、壁の後ろに隠れながら、その様子を見ていた。
ワタル「くそぅ、あのクソオヤジがぁ! もう既に特殊部隊を集めてやがる!!」
キクコ「どうやらあのマンホールは無理だね。 どうするかね、サトシや?」
サトシ「ここがダメなら他の奴で行こう!」

―もう一つのマンホールエリア―

サトシ達は別のマンホールに行こうとするが、そこには多くのバウンティハンター達が
集まっていた。 ハンター達は既にマンホールを開け、下水に入ろうとする。

ハンター
A「この怪物って一体何だろうなぁ?」
ハンター
B「分かんねぇけど、退治するとすっげぇだろうな!」
ハンター
C「そりゃそうさ! 何せ賞金は百万円だぜぇ! いくら依頼を受けてもこれ
      だけの金だけは断れねぇぜ!」
ハンター
D「ヘッヘッヘ、おかげで笑いが止まらねぇぜ! 早く見つけてこの銃で撃ちてぇ
      もんだぁ!」
その間のサトシ達も、壁の後ろで隠れながら様子を見ていた。
ラルフ「こっちも市長に雇われた賞金稼ぎ達もいるよ!」
エミリ「しかも本物の銃!! 怖いわぁ…。」
ブルーザー「あいつら、金のためなら何でもいいと思ってるんだなぁ!?」
クリスティ「どうにかして止めないと…!」
サトシ(…待ってろよ、フシギダネ…! 必ず助けに行くからな!)

―下水への入り口―

その後サトシ達は、ジョーイの協力により、下水へ辿る入り口に案内された。

ジョーイ「市長の計画によると、ほぼ全部のマンホールに特殊部隊と賞金稼ぎ達を
     送らせたと聞くわ。 けど、この入り口を使う事でさえ、何も言って
     なかったわ! だから、ここから入って行くのは安全よ!」
サトシ「ありがとうございます、ジョーイさん!」
ジョーイ「ごめんね、これだけしか役に立てなくて…。」
サトシ「いえ、十分役に立ちました!」

―下水―

サトシ達は、特殊部隊とバウンティハンターに見つからないよう、安全な場所へ歩いて
いた。

サトシ「フシギダネは一体どこへ行ったんだ…?」
ブレイク「なるべく大声出さない方がいいぜ。 特殊部隊とハンターに
     気付かれちまったら余計な面倒になるからな。」
アシュラ「けどどこにおるのでござるな? リユニオンには怪物の気配は感じぬか?」
ゲルト「水系ポケモンのいるような場所には見えないな。」
レグナ「フシギダネは草系だけど、なかなか気配が取れねぇなぁ…。」
ラトス「電気系の住む所でもねぇしなぁ…。」
ヴァルプ「下水と言ったら、よく毒系ポケモンが住んでいるはず。 けど気配がなければ、 
     一匹もいないはずだ…。」
ガレム「霊的な物も感じねぇし…。」
ゾーマ「凄まじい魔力も感じない…。」
サトシ「じゃあ、どこに…?」

チョイチョイ! その後、カスミの肩に何かが叩いた。
カスミ「!? 何コゴロウ? あたしに何なの?」
コゴロウ「はぁ? 俺何もしてねぇよ?」
カスミ「え?」
シュルルルルルル!!! その後、何とカスミの後ろから触手が現れた!
サトシ達「わぁ(きゃ)あああああああああああああ!!!!!」
シュルルルルル!!! そして触手は何とトゲピーに巻きついた!
トゲピー「チョッケェ〜♪」
カスミ「あっ!! あたしのトゲピーはダメぇ!!!」
カスミはトゲピーを引っ張り返そうとするが…。
カスミ「きゃっ!!!」
ドバァアアアン!!! 触手は強すぎるのか、カスミまでも水に連れ去られた!
サトシ「!? カスミ!?」
サクラ「カスミ!?」
サトシ「カスミぃーーー!!!!」
ゲルト「くそっ!! 逃がすかよぉ!!!」
ドバァアアアアアアン!!! ゲルトも水の中に飛び込んだ。

水中にいるゲルトは、辺りを見回るが、そこにはもう触手とカスミはいなかった。
ゲルト「チッ!! 見失っちまった!!」

その後、ゲルトは水中から上がり、サトシ達に報告した。
サトシ達「見失った!?」
ゲルト「さすがにあの触手が早いとは予想しなかった…。」
サクラ「そんな…カスミが…。」
アヤメ「は、早くカスミを助けないと…!!」
ボタン「助ける方法はないの!?」
サトシ「助ける方法…相手の後を追えば、何とかなるかも…!」
ゲルト「しかし、追跡するとしても、水中には跡も残ってねぇんだぜ! この流れでも、
    カスミの髪の毛でさえも流されちまってるよ!」
サトシ「それがダメでもこっちには影を追えばいい! シェイド、出て来い!!」
ポォン!!! サトシの掛け声により、シェイドが現れた。
シェイド「私のお呼びか、サトシ?」
サトシ「シェイド、カスミの影を追ってくれねぇか!?」
シェイド「カスミの影か…もはや彼女の身に何かがあったようだな? 良かろう、力に
     なってやろう。」

そしてサトシ達は、シェイドの力でカスミの後を追った。 だが、彼らが辿り着いたのは、
何と行き止まり…。
ザクロン「行き止まりじゃねぇか?」
ヘレク「ホントにここなのか?」
シェイド「誰もここだと言ってない。 この先にカスミがいる。」
サトシ「この先!?」
ゼトラ「もしや、流水の先にいるんじゃねぇのか?」
サトシ「とにかく行ってみよう! ウンディーネ!!」
ポォン!!! サトシの掛け声により、ウンディーネが出現した。
ウンディーネ「はぁ〜い、ダーリン! ウチのお呼びぃ〜?」
サトシ「ウンディーネ、今からこの流水の先に泳ぐから、流れを止めてくれ!」
ウンディーネ「
OK! 水を操るのもウチの特技さかい! ちょいと待ち! …水の流れよ
       …止まれぇ!!!」
ピタァッ!!! ウンディーネの力で、水の流れが止まった。
ウンディーネ「これで流されずに済むで!」
サトシ「サンキュー、ウンディーネ!」
ピース「…僕ここにいますぅ〜。 泳ぐの疲れますからぁ〜。」
ヒトカゲ「お、俺も遠慮するよ。 水に苦手だし…。」
サトシ「じゃあ、ピースとヒトカゲはここに残ってくれ。 俺達は先に行ってるから! 
    よし、行くぞ!」
ドボォオオオオン!!! サトシ達はそのまま水に飛び込み、先に泳ぎ進んだ。

―下水の裏―

ドバァアアン!!! ようやく辿り着いたサトシ達は、水から出た。

サトシ「プハァッ!! 着いたかぁ!?」
だが、サトシの前には何と、あの触手が現れた!
サトシ「うわぁあああああああああああ!?」




……………




カスミ「………シ………トシ………サトシ!!」
サトシ「………う、ううん…ん?」
今まで気を失っていたサトシは、ようやく目を覚ました。 彼の前には、心配する
ピカチュウ、シャワーズ、フシギダネ、カスミ、レッド、ブルー、アイ、そして
ウンディーネがいた。
カスミ「サトシ!」
サトシ「カスミ!?」
カスミ「よかったぁ…無事で…。」
レッド「ったく、驚かすなよなぁ…!」
ブルー「突然気を失うから、心配してたわ…。」
アイ「けど無事でよかったぁ…。」
サトシ「カスミ、無事だったのか!?」
カスミ「うん、平気よ!」
ウンディーネ「うわぁ〜〜〜ん!!! ダーリンが無事でよかった〜〜〜!!!」
ウンディーネは号泣しながら勢いよくサトシを抱き付いた。
サトシ「ぬぁ!? う、ウンディーネ、止めろっつーのぉ!!」
フシギダネ「ダネダネェ!」
サトシ「フシギダネ! お前も無事だったか!!」
フシギダネ「ダネェ〜!!」

その後、サトシの前にまたあの触手が現れた。
サトシ「うわっ!?」
グリーン「心配するな。 あの触手は、こいつの物だ。」
サトシ「え?」
そう、その触手を良く見て辿ると、もう一匹のフシギダネの物だった。 しかもその
フシギダネは、サトシのフシギダネより倍に大きく、首に鈴が付いていた。
サトシ「え? フシギダネ??」
グリーン「どうやら怪物の正体はこいつのようだったな。」

ポケモン図鑑『フシギダネ・種ポケモン・生まれた時から、背中に植物があって、
       少しずつ大きく育つ。 何日だって何も食べなくても元気! 背中の種に
       たくさんの栄養があるから平気だ! ちなみに、普通だと身長は
0.7m
       する。』

ケンジ「地下水の環境がいいため、普通よりも倍に成長したフシギダネだ。」
サトシ「そうか、あの触手はこいつの物だったんだ…。 でも、どうしてこの
    フシギダネがここに…?」
シェイド「このフシギダネに首輪があるだろ? 誰かに飼われていたのだ。 しかし、
     育成が悪かった原因か、ここで捨てられたのだろう…。」
ウンディーネ「他にもこのフシギダネ、ダーリンのフシギダネとカスミはんのトゲピーを
       攫った訳やなく、一緒にいたい相手が欲しかったから無理矢理連れて
      来たんや。 今まで寂しかろうて、かわいそうやな…。」
サトシ「…鈴の首輪か…。 じゃあ、あの音もこれからだったんだ…ん!? そう言えば、
    鈴…!?」
サトシは大きなフシギダネの鈴をよく見ると、あるマークが付いていた。 そのマークは、
青いダイヤ形の中心に赤い
M文字が描かれていた。
サトシ「このマーク、確か…!?」

―市長室―

市長室では、特殊部隊が集まっていた。 その間の市長は、電話で賞金稼ぎ達と話して
いた。
ハンター『あれから調べても見つからねぇぞ!? ホントにいんのかぁ!?』
市長「ちゃんと調べたのかぁ!?」
隊員「市長、電話中に申し訳ありませんが、我々特殊部隊はあれから下水に潜入し、
   調査を行いましたが、例の謎の生物を目撃しませんでした。 しかし、それ以外
   にも下水から奇妙な雄叫びが聞こえましたが…恐らく、例の怪物以外にも他の
   生物も生息している可能性があるのでは…?」
どうやらあれがサトシ達の叫びだとは隊員は気付いていないのかも…。
市長「うむ…。」
市長は電話を切り、椅子から立ち上がり、こう言った。
市長「なら仕方がない。 下水道の全出入り口をコンクリートで封鎖しろ!」

そして特殊部隊は、ビッグシティ全体にあるマンホールをコンクリートで封鎖した。 
もちろんサトシ達が入って来た入り口も、コンクリートで封鎖してしまった。

その後、ジョーイが市長室に入り、市長に怒鳴り始めた。
バン!!! 怒鳴り始めるジョーイは、市長の机を両手で強く叩いた。
ジョーイ「市長!!! 何て事をするんですか!? あの下水にはまだサトシ君達が
     いるのですよ!? そんな勝手に出入り口を封鎖するなんて
     酷すぎます!!!」
市長「何を言う? これは国民のためだ! 下水には多くの怪物が生息していると言う
   情報が来ている。 それまでにマンホール全体封鎖せねばならんのだ!」
ジョーイ「今直ぐコンクリートを全て外してください!! さもないと下水に残されてる
     サトシ君達がかわいそうです!! このまま放って置いたら彼らの身も危険に
     攻めます!!」
市長「安心しろ! 選挙が終わるまで全てのマンホールのコンクリートを消去すると特殊
   部隊に報告する。」
ジョーイ「選挙は一週間まで終了しませんよ!? それまでに放って置くつもり
     ですか!?」
市長「ワシには関係ないね! 大体行く方がもっと悪いのだよ! 行かなければこんな事
   にはならなかったのだよ! それにあの小僧が正義の味方だのカッコつける方が
   もっとバカなのだよ! それまでにバカなあのガキの頭を冷やすのもちょうどいい
   機会だ! さあ、もう用は済んだのならとっとと帰るんだな!」
ジョーイ「……………。」
余りにも悔しさにより、ジョーイは無言のまま部屋から出た。

―風呂―

その後、市長は極楽的に風呂に入っていた。

市長「ふぅ…これで怪物騒動事件も収まったし、ワシの選挙も順調だし、今日はとても
   いい気分だ…。」

ゴゴゴゴ…! その後、市長の風呂が突然と揺れ始めた。
市長「ん? 何じゃ? 地震か?」
ドバァアアアアアアア!!!! その後、市長の風呂の下から噴水が出て来た!
市長「ぬぉおおおおおおおお!?」

ドバァアアアアアアアアアア!!! そして風呂場から洪水が出て来て、風呂に入った
ままの市長はそれに流されて行った。
市長「おわぁ〜〜〜〜〜〜!?」

ドゴォオオオオオオオン!!!! そして洪水は家から外まで引き出し、市長もそのまま
飛ばされて行った。
市長「あぁあああああああああああああ!?!?!?」
ドサァアアアン!!! そんなバスタオル一枚巻いたままの裸の市長は、そのまま倒れ
落ちた。
市長「いたたたた…何が何だ、これは…!?」

???「要するに裁判みたいなもんとでも言おうか?」

市長「!?」
市長が見上げると、そこにはサトシ達がいた!
市長「ぬごぉ!? き、貴様はあのガキ共…!!!」
サトシ「名はサトシだ!! 覚えとけ、この変態野郎!!」
市長「誰が変態じゃ!? ワシのどこが変態じゃ!?」
ベルガーダ「その嫌らしい格好は何だ?」
市長「!? こ、これは…!! そ、そんな事よりも、貴様らはどうやってここに…!?」
サトシ「シェイドが作った影で、下水からここまで瞬間移動で脱出したんだよ!」
シェイド「まあ、忍術で言うのなら「影潜りの術」とでも言うだろう。」
サトシ「後、さっきの洪水は、ウンディーネの力で暴走させたんだよ!」
ウンディーネ「ウチの力は全ての水を操れるでぇ!!」
市長「な、何じゃあれは!? 下水から連れて来た怪物の一種か!?」
ウンディーネ「誰が怪物やねん、このデブジジイ!!!」
シェイド「…貴様、殺すぞ。(怒)」
市長「いぐっ!?」
サトシ「それよりも市長さん。 このフシギダネ、見覚えはあるか?」
市長「あぁ?」
市長は大きなフシギダネを見詰めた。
大フシギダネ「ダネェ〜!」
市長はよーくフシギダネを見ると、彼の目が鈴の方へ向けた。
市長「!!! その鈴に付いているマークは…!?」
ヘルザード「やっぱりこのフシギダネ、オッサンの物だったんだな?」
ゼネン「このフシギダネ、下水の裏側に目撃したんだ。 しかもこのマーク、あんたの
    もんだろ? この街に良く見かけるシンボルマークだ。」
市長「…た、確かに…あのフシギダネは、ワシのポケモンだ…!」
サトシ「なら教えてくれないか? なぜこのフシギダネは下水に捨てられたのかを。」

市長「…あ、あれはワシが子供の頃…フシギダネが進化しなかった事で腹を立ち、
   そのまま下水に流し込んだんだ…。」
シゲル「たったそれだけで捨てるのかよぉ!?」
ヒロシ「そんな些細な事で捨てる奴なんていませんよぉ!!」
市長「何が些細なんだ!?」
サトシ「俺のフシギダネだって進化しねぇぞ!? けどそんな事で俺は怒ったりは
    しなかった! それがこいつの選んだ事なのならそれでいいと俺は思った! 
    進化こそが全てな訳じゃねぇんだよぉ!!」

大フシギダネ「ダァ〜ネ!」
その時、大フシギダネは「つるの鞭」で市長を持ち上げた。
市長「おわぁ!? な、何するんじゃ!? ワシを降ろせぇ!!」
ブルー「まだ分からないの!? この子はあんたとまた会えるのを、こんなに
    喜んでるのよ!?」
イエロー「そうですよ!! 捨てるだなんて最低的に酷すぎますよ!!」
市長「そ、そんな事言われても…!?」
市長は下を向くと、そこには大勢の住民達が市長を見詰めていた。 ただボーっとして
見てる子供や、赤面に見詰めている女子や、噂話をしている近所のおばさんなど、全員
そこにいた。
市長「うごぁあああああ!?!?! そ、そんな事よりもこんな姿で市民に見せられると
   困る…!!!」
レポーター「市長ぉおおおおおおお!!!!」
市長「!?」
その後、多くのマスコミ達が現れた。
レポーター
A「市長!!! この記事に書いてある事全ては本当ですか!?」
レポーター
Aが市長にある新聞を出した。 記事には大きく市長の写真が写っていて、
その上には『ビッグシティの市長! ポケモン虐待組織建設希望!?』と大文字に
書かれていた。
市長「何ぃいいいいい!?!?!?!」
レポーター
A「これにはこう書かれています!! 『幼い頃の市長は飼っていた
       フシギダネを下水に流し捨てた。』と書かれています!! そして次の内容
       では『下水に生息しているフシギダネを退治、及び残虐すると宣告!』と
       書かれていますが、これは本当なんですか!?」
レポーター
B「ポケモン虐待組織を建設する事は本当なんですか!?」
レポーター
C「政府の裏組織を建設するつもりだったのですか!?」
レポーター
D「本当は市長ではなく組織の総帥になるつもりだったのですか!?」
市長「だ、誰じゃ!? その写真と記事を出したのはぁ!?」
トオル「あ、それは僕です! これでもマスコミが黙って入られなかったんで、市長の
    写真を撮ってそのまま記事に載せました!」
市長「何じゃとぉおおおおおお!?!?!?!」
サトシ(…って言うか、いつの間に…!?)
市長「止めてくれぇえええ!!! こんな事を住民達に広げてしまったらワシの恥が
   とても絶えられなくなるぅ!!!」
サトシ「だったら今すぐこのフシギダネに謝れ!! そこまで困りたくなければな!!」
市長「嫌じゃ!! 市長であるワシがポケモンに謝る事なんて出来んよ!!」
デルヴァ「そう言う奴はキ○タマが小せぇって言うんだぞ!(爆)」
市長「何じゃと、貴様ぁああああああ!?!?!?」

隊員「市長!! どうしました!?」
その後、特殊部隊が現れた。
市長「おお、助かった! あれが例の怪物だ! 今すぐ退治しろ!!」
隊員「了解!! トリモチ銃、用意!!」
ガチャッ!!! 特殊部隊はトリモチ銃を大フシギダネに構えた。
カスミ「酷ぉい!! そこまで特殊部隊を利用するのぉ!?」
サトシ「だったらぶっ倒すまでだぁ!!! ピカチュウ、「雷」だぁ!!」
ピカチュウ「ピィイイイカァアアアチュウウウウウウウウウウウ!!!!!!」
ドカァアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!! ピカチュウは「雷」で特殊部隊に
攻撃した!
特殊部隊「ぎゃあああああああああああ!!!!!!」
サトシ「シャワーズ、「吹雪」で凍らせろ!!」
シャワーズ「食らえぇええええ!!!!」
ビュオオオオオオオオ!!!! カチィイイイン!!! シャワーズは「吹雪」で特殊
部隊を凍らせた!
特殊部隊「ぬぉおおおおおおお!?!?」
サトシ「とどめはフシギダネ、「つるの鞭」で叩き飛ばせぇ!!!」
フシギダネ「ダァアアアネフシャアアアアア!!!!」
バシィイイイイイン!!!! フシギダネは「つるの鞭」で凍った特殊部隊を叩き
飛ばした!
特殊部隊「うぎゃあああああああああ!!!!」
市長「な、何と!? 特殊部隊がぁ!?」
ゼトラ「相当弱いバカ集団だったな。」
サトシ「ああ、飛んだバカ集団だぜ。」

ハンター
A「おお!! 市長さんよぉ!! どうかしたかぁ!?」
その後、バウンティハンター達が現れた!
レッド「ゲッ!! 賞金稼ぎまでも!?」
市長「おお、これも助かった!! あれが君達の獲物だ! 今すぐ始末せい!!」
ハンター達「おぉおおおお!!!!」
ガシャッ!!! ハンター達は拳銃を構えた。
サトシ達「うっ…!!」
ハンター
A「…って、おい。 あれ、ポケモンじゃねぇのか?」
サトシ達「え?」
ハンター
B「確かに怪物じゃなくて、ポケモンだよな?」
ハンター
C「おい、依頼に掛かれてあった怪物に特徴とかなかったか?」
ハンター
D「いや、殆ど触手だけしか掛かれてなかったけど…。」
ハンター
E「じゃあ、あの触手はあのポケモンのつるだったのか!?」
市長「何ぃ!?」
ハンター
A「おい、市長!! どう言う事だ、これはぁ!?」
ハンター
B「ポケモンを退治しろだなんて聞いてねぇぞ!!」
市長「な、何を言う!? あれが怪物なのだよ!! 見て分からんのか!?」
ハンター
C「てめぇバカじゃねぇのかぁ!? あんなのどこが怪物だぁ!?」
ハンター
D「俺らはポケモンを退治しねぇんだよ!! 分かってんのか、ゴルァ!?」
ハンター
E「デタラメな話を作りやがってぇ!!!」
市長「そ、そんなぁ!?」
ケンジ「…どうやら、この人達ポケモンを退治しない主義なんだね…?」
サカキ「…最近の賞金稼ぎはよう分からん…。」
市長「えぇえええい、なら予定変更!! あそこにいる小僧共が君らの賞金の素じゃ!! 
   今すぐ始末しろぉ!!!」
ハンター達「何ぃ!?」
ジロッ!!! ハンター達はサトシ達の方へ睨み付く。
サトシ「いっ!? こ、今度は俺達がっ!?」
ワタル「野郎…!!! 汚ぇぞぉ!!!」
ハンター
A「…ん? そう言えばあのガキ、どっか見た事ねぇか?」
サトシ達「え?」
ハンター
B「確かにどっかで…。」
ハンター
C「よくテレビに出てきたようなぁ…。」
コゴロウ「…ははぁ〜、こりゃいい!」
その後、コゴロウは前に立ち上がった。
ハンター達「!?」

コゴロウ「皆の者よ、よく聞けぇ!!! この方をどなたと心得る!? この方は我が
     長(おさ)となり、我が英雄となる、勇崎 智と名乗るぞぉ!!!」
サトシ「お、おさ…?」
ハンター達「!?!?!?!? ゆ、勇崎 智ぃいいいいい!?!?!?!」
ハンター
A「おい、サトシって確か、カントーでも最も有名な奴だよな!?」
ハンター
B「そうそう!! 確かカントーのポケモンリーグに優勝したとか…!!」
ハンター
C「それだけじゃねぇぞ!? あの怪人セフィロスまで倒したって言う救世主でも
      あるぜぇ!?」
ハンター
D「それだけでもねぇぞ!! 最近他の島々に起こってる事件を次々と解決した
      天才とも言うぜ!!」
ハンター
E「ああ、そう言うのニュースでよく聞いた!!」
市長「何やっとるんじゃ!? さっさとあの小僧共を始末せい!!」
ハンター
A「バーロォ!!! 俺らがそんなバカな真似は出来るかぁ!!!」
市長「な、何とぉ!?」
ハンター
B「例えポケモンだろうが俺達と世界の救世主だろうが、そいつらは俺達は退治
      しねぇ!!」
ハンター
C「第一救世主を俺達が始末出来る訳ねぇだろがぁ!!」
ハンター
D「サトシは俺達の信愛する唯一ヒーローだぁ!!!」
ハンター
E「勝手なクソ口を言ってんじゃねぇ、この○ンコタレ野郎!!!」
市長「何ぃ!?!?」
ハンター
A「チッ!! 気が向いた!! 俺は帰る!!」
ハンター
B「ったく、くだらねぇ依頼を出しやがってぇ!!」
ハンター
C「そのまま選挙に落ちて死んでろ、この屑野郎ぉ!!」
ハンター
D「二度と俺らに依頼を出すんじゃねぇぞ、クソジジイ!!」
ハンター
E「したら今度はてめぇが獲物だかんなぁ!! 忘れんなよ、このカスダコォ!!」
と悪口言いながら、ハンター達は歩き去った。
市長「ちょ、ちょっと待ってくれぇ!!!」
ムサシ「…あの賞金稼ぎ、味方だったのね…?」
コジロウ「…まあ、撃たずに済んだ…。」
ニャース「怖かったニャ〜〜〜…。」

ジャグナル「おい、市長と言うやら。」
市長「は、はい!?」
ジャグナル「せっかくだからお前が市長希望として一票入れておくぜ。」
市長「お、そうなのかい? それは感謝感謝!」
ジャグナル「…それにお前へのコメントもある。」
市長「お、何じゃ?」
ジャグナル「…『死ね』。」
そんな超シリアスなジャグナルは市長に親指を下に向かせながらそう言った。
市長「…ぇ”?」
大フシギダネ「ダネェエ!!!」
ヴゥン!!! その後大フシギダネは市長を高く投げ飛ばした!
市長「うぉあああああああ!?!?!?」
そして市長はそのままジャグナルの方へ落ちて行く。
ジャグナル「これがその一票だ。 ありがたく受け取れ!!」
ジャグナルは拳に力を蓄えながらそう言った。
市長「ひっ!?」
ジャグナル「奥義…「天竜虎博(てんりゅうこはく)」!!!」
バァアアアアキィイイイイッッッ!!!!!!!! ジャグナルは最大級の攻撃力を
蓄えた拳を、落下してくる市長の顔に思いっきり殴った!
市長「グィブルォエッ!!!!!」
ドギュウウウウウウウウウウン!!!! そして強く殴られた醜い顔持ちの市長は、
そのまま隕石のように飛び去った。
市長「うぉぎゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!!!!」

キラ〜ン☆

ジャグナル「フン、醜いアホ面が。」
ヤマト「と、飛んで行ったわ………。」
コサブロウ「お、おい…お前あいつを…?」
ジャグナル「案ずるな。 殺さぬ程度で殴った。 あれぐらいの程度だと、そう簡単に
      死なん。」
サトシ(…って言うか、今のオッサンの顔、まるで死んだように見えたけど…。)
ジャグナル「それに、この先
1,900mの海水にはある軍隊の監獄島があるはず。 運がよく
      そこへ落ちれば、しばらくそこで頭を冷やせる事が出来るだろう。」
シゲル「そこまで飛ぶんかい!?」
イエロー「…よくご存知なんですね…?」
ゼトラ「…師匠は物知りだからな。」

―その後―

市長が街から飛び去った後、リユニオンは街中にあった市長のポスターを外したり、像を
取り壊していた。 

ヘレク「うぉらぁあああ!!! 死ね死ね死ね死ねぇええええ!!!」
デルヴァ「二度と顔も見たくもねぇぞ、このアホンダラぁ!!!」
ガロン「俺達の力を存分味わえ!!!」
ヘルザード「これでどうだ!! 参ったか!? ゴルァアアア!!!」
ゾーマ「…消えろ。」
ドガバギグゴボガァアアアン!!! けどリユニオンは、余り派手そうに像を破壊して
いた。 その間のサトシ達は、恐れと冷や汗をたらしながら様子を見ていた。
サトシ(…そ、相当あのオッサンを憎んでたんだな…あいつら………。(滝汗))
ラルフ「…僕達もあー言うのじゃなくてよかったね、エミリ…。(−−;)」
エミリ「…うん…。(−−;)」

―港―

市長に関する物の処分後、フェニックスは港に待機されていた。 恐らく追跡機能で
サトシ達の所へ来たらしい。 早速出発しようとするサトシ達だが、その前に
ジュンサーとジョーイが彼らの見送りに来ていた。

ジュンサー「ありがとう、サトシ君! おかげで選挙に新しい市長も決まったし、これで
      今までよりも平和な街になるわ!」
マサトシ「もしもあのオッサンが市長になってもうたら、この街もお終いになる所やった
     なぁ…。」
ジュンサー「あははは…。」
ジョーイ「市長のフシギダネも、これからは私の所へ預かるわ。 だから安心して!」
大フシギダネ「ダネェ!」
シャワーズ「よかったね、フシギダネ!」
フシギダネ「ダネダァ〜ネ!」
サトシ「所で、この街にポケモンジムがあると聞いたんですが…どこにあるか
    分かりませんか?」
ジョーイ「ああ、それなら…あそこよ!」

ジョーイはある島の方へ指した。
ジョーイ「あそこはユズ島と言って、ポケモンジムのある所なの! けど気を付けてね。 
     島の周辺に渦に巻き込まれてるから。」
サトシ「ありがとうございます!」
ジュンサー「後、カルロスさん。 先ほど貴方が仰っていた部品、調べてみましたが、
      残念ですが在庫しませんでした。」
カルロス「やっぱりそうか…。」
サトシ「まあ、街の平和も戻ったし、ジムの情報も見つけたし、早速ユズ島へレッツ
    ゴー!!!」
全員「おう!!!」

ビッグシティで悪市長を倒し、街の平和を守ったサトシ達。 次のジムのある島も
見つけたし、いざ、三番目のジム戦へ向かう!!

…とその前に、ジャグナルはある新聞を読んでいた。 正面にはジャグナルが市長を殴り
飛ばす写真が掲載され、その写真の上には『最強の漢(オトコ)、悪市長を倒ス!!!』と
大文字に書かれてあった。 余りの恥ずかしさなのか、ジャグナルは青くなりながら
震えていた。

ジャグナル「………これもお前の仕業か………?」
トオル「いやぁ〜、カッコよかったから、つい写真撮って記事に乗せちゃった☆」
サトシ(…これもいつの間にかよ………?)

続く。

―今回の登場人物紹介―
市長
本名:益田 益男(ますだ ますお)  年齢:
40
出身地:マンダリン島・ビッグシティ  誕生日:
33
趣味:風呂  特技:命令
好きな物:自分
嫌いな物:自分の邪魔をする奴、ヒーロー気取りな小僧
ビッグシティの市長の座を狙っている、自己中心的に悪い男。 現在経歴
50年の監獄に
住んでいる。(爆)

ソニックの後書き:
今回はドラゴンナイツお休みです。 何せ今回の真の敵は市長でしたんで。(笑) けど
これ、ある意味書くのすっきりしました。 悪市長を倒す話…ですから。(笑) けど、
この市長を誰かのイメージになるんですよねぇ…。 つまり、市長
=親父。(爆) 自分は
余りにも親父が嫌いなんで、つい市長を親父のイメージとして使い、ストレス解消に
書いてたりしてます。(おいおい) もう、殴り捲くったりと…ケッケッケッケ…。(狂) 
ハッ!!! こりゃ失礼!! 余りにも親父への恨みで我を失ってしまいました。(汗) 
ははは、今回は申し訳ない。(汗) さてさて、次回は遂に!!!! サトカスファンの
皆さんもお待ちしてましたかぁ!? そうです、次回はあのジムリーダーが登場します! 
そう!! サトシの真のライバル!!! では、お楽しみに〜♪