ポケットモンスター小説版
198話 タッグバトル! 最後のジム(前編)

クネンボ島でドラゴンナイツのジェットマンを倒し、草マスターを目指す奇妙な(笑)
少年ジュンジを仲間にしたサトシは、最後のジムのある島へ向かうため、フェニックスに
乗っていた。 そんなサトシは、カスミとジギーと一緒に第一甲板にて、最後のジムの
ある島を見詰めていた。

サトシ「遂に最後のジムのある島へ着くのかぁ…。」
シャワーズ「ワクワクするねぇ!」
ピカチュウ「ピッカァ!」
サトシ「なあ、ジギー! あの島何て…!?」
サトシが振り向くと、何とジギーは熱心にカスミと会話していた。
ジギー「次に向かう島は温泉があってとても有名なのですが、カスミさん。 一緒に
    お買い物でもどうでしょうか?」
カスミ「あ、温泉は行きたいですけど、一緒はちょっと…。」
サトシ「ゴルァアアア!!!! 聞いてんのかぁあああ!?!?(怒)」
ジギー「おっと、失礼…。 あの島は「リュウチン島」と言って、先ほど言ったように
    温泉で有名なんだ。 最後のジムリーダー、北のジムリーダーもそこへ待ち
    受けているはずだ。」
サトシ「どんな奴なのか知ってるか?」
ジギー「いや、まだ会った事ないが…。」
サトシ「そうか…。 どんな奴なのか楽しみだなぁ〜!」

―リュウチン島―

ここはリュウチン島。 ここは温泉に有名な観光地で、ショッピング街、ホテル、ビーチ
など、正に南国気分となっている島である。 もちろんここには、最後のジムもある。 
この島にある港で、たくさんのホテルの従業員達が観光客を誘きようとしていた。 その
中で…。

???「さあ、いらっしゃい!!! サービス満点リュウチンホテルへどうぞぉ!!!」

その中にいる一人の女性が大声で叫んでいた。 その女性は赤髪で、黄色い上着に蒼い
ワンピースで、かなり奇麗な奥さん系だった。 しかも彼女の大声で、周りの従業員の
耳に響いていた。

女性「オレンジ諸島の一番の…!?」
その女性が一瞬に振り向くと、上陸したサトシ達を目撃した。
サトシ「ここがリュウチン島かぁ…かなりの観光地だな?」
サクラ「何かいい所ねぇ…。」
アヤメ「海も奇麗だし砂浜も奇麗…!」
ボタン「うぅ〜ん、泳ぎたい感じ〜!!」
グリーン「今はそれ所じゃない。 俺達の目標はこの島のジムを探す事だ。」
シゲル「けどこの街中でジム探すの苦労するだろうなぁ〜…。」
ヒロシ「そうだねぇ〜…。 どうする?」
サトシ「しょうがねぇ。 取り合えず手分けして…。」

女性「コウジぃいいいいいいい!!!!!!」

サトシ達「!?」
サトシ達が振り向くと、何と先ほどの女性はサトシの方へ猛烈に走って来た!
女性「コウジぃいいいいいいいい!!!!!!」
ドガッ!!!! ギュッ!!!! その女性は思いっきりケンジとヒロシを突き飛ばし、
サトシを強く抱き締めた。
ケンジ・ヒロシ「ブギュッ!?!?」
サトシ・仲間達「!?」
女性「お帰りなさい、コウジぃ〜〜〜
v 会いたかったわぁ〜〜〜v
サトシ「ムグゥ〜〜〜〜?!?!?」
女性はサトシを強く抱き締めながら、サトシを彼女の胸に押し付けていた。(笑) その後、
サトシはようやく彼女から一瞬に離れた。
サトシ「ぶはっ!!! 何するんですか、おばさん!? 俺はコウジじゃなくて、
    サトシ!!」
女性「え? …あら、人違いなの? ごめんなさい、また早とちりを…。 つい貴方を
   あたしの息子だと思って…。」
サトシ「は?」
ブルー「息子さんって、サトシに似てるのですか?」
女性「ええ。 それがホントに似てるのよ。 あたしの息子コウジも貴方みたいに帽子
   被ってて、髪型も顔もちょっと似てて、その側にピカチュウもいたのよ。」
イエロー「へぇ、だからサトシさんを息子さんと勘違いしたんですね。」
ツバキ「そのコウジって言う子、今はどうなってるんですか?」
女性「今はね…ポケモンマスターを目指すために、ここから離れて行ったの…。」
サトシ「へぇ、そいつもポケモンマスターを目指しに行ったのか。」
女性「あら、貴方も?」
サトシ「はい、オレンジリーグに出場しようと…。」
女性「まあ、そうなの! じゃあ、今の所は?」
サトシ「バッジ三つ揃えまして、後最後の一個を目指しているんですが…ここ来るの
    初めてなので、ジムがどこにあるかは…。」
女性「それならあたしが案内するわ!」
サトシ「え、いいんですか?」
女性「もちろんとも! 困ったお客様は放っておけない主義なの! 所で、さっき貴方は
   サトシって言ってたけど…まさか…?」
サトシ「え、ああ…俺の名前は勇崎 智。 カントーからの…。」
女性「えぇ!? じゃあ、貴方やっぱり、あの有名な救世主!?」
サトシ「え、ええ…。」
女性「聞いた事があるわ!! セキエイリーグに優勝し、怪人セフィロスを倒したって
   言う超有名な子でしょ!? コウジも実は貴方に憧れてポケモントレーナーに
   なったのよぉ〜!」
サトシ「へぇ、そうなんですかぁ!」
レッド「じゃあ、そのコウジは当然サトシのファン?」
女性「ええ、そうよ! リーグの時からビデオに録画してて、何度もテレビに映してた
   のよ! おまけにラジオからも録音してて、もうあの子ったら飽きないほど
   サトシ君の事が好きで溜まんなかったのよ!」
サトシ「ああ…好きって、ファンとしてですか…。」
サムライ「所で、お主の名は? まだ聞いておらぬが…。」
女性「ああ、あたし? まあ聞いて驚くだろうけど…あたしは…。」

ドガァアアアアアアアアアアン!!!! その前に浜辺から突然爆発が起きた!
サトシ達「!?」
観光客
A「きゃああああああああ!!!!」
観光客
B「助けてくれぇええええ!!!!」
何と、どこから来たかも分からず、突然大きな青い戦車が浜辺に現れた!
アキラ「な、何だありゃ!?」
ケンジ「何で戦車がこんな所に!?」

???「ガァアアアッハッハッハッハ!!! 潰せ潰せぇ!!! どいつもこいつも
    虫けらのようにぶっ潰しやがれぇ!!!!」

サトシ達「!?」
ふと気付くと、戦車の上にあるロボットが立っていた。 そのロボットは大型系で、体中
砲台だらけだった。
サトシ達「ドラゴンナイツ!?」
???「あぁ? 誰だぁ? 俺の軍の名を呼んだ奴はぁ〜?」
女性「知ってるの、サトシ君?」
サトシ「ええ、あいつは…。」

サトシは女性にドラゴンナイツの事を説明した。

女性「えぇ!? ポケモンロボット改造に世界破壊を行おうとする軍団ですって!?」
サトシ「ええ、そう言う事です!」
???「あぁ? そこのガキかぁ? 俺達の計画を知ってるのはぁ?」
サトシ「前に何度も戦ったから、何度もその計画を耳にしてるよぉ!」
???「何ぃ? …そうか、お前か? 以前ジェットマンの邪魔をしたガキっつーのはぁ? 
    しかもジェットだけじゃねぇ、他の奴らも…。 そのガキはまさかお前だった
    とはなぁ。」
セイヨ「何か、見ての通り手強そうな奴ね…。」
ジュン「あんなに大砲だらけ…確実に危険な奴ですね…。」
???「フン、見ての通り俺様は危険だ! 名はキャノンマン!! ドラゴンナイツの
    陸上軍を操る暴君よ!! ドラゴン様のご命令により、この島ごと破壊しに
    来たぁ!!」
マチス「ホワット!? この島をぉ!?」
ナツメ「何のためによ!?」
キャノンマン「決まってるさ。 この島は観光地で有名。 所詮人間が多く集まる憩いの
       島さ。 それによって殺し放題が出来るって訳よぉ!!」
サトシ「そんなふざけた真似はさせねぇぞぉ!!」
キャノンマン「ガッハッハッハ!! 何度も言ってみなぁ!! 所詮お前らガキ共は俺に
       勝てる訳もない!! 勝てると思うんなら、この「キングバスター
03」を
       壊してみろぉ!!! 殺れぇ!!!」
ヴィイイイン、ガチャッ!!! キングバスター
03は大砲とマシンガンの砲口をサトシに
向けた!
サトシ「ピカチュウ、「
10万ボルト」だぁ!!!」
ピカチュウ「ピィイイイァアアアチュウウウウ!!!」
ビリリリリリリリリリリリッ!!!! ピカチュウは「
10万ボルト」をキングバスター03
に攻撃するが、効果は全く無かった。
サトシ「何!?」
エリカ「電撃が効いてませんわ!?」
キャノンマン「ガーッハッハッハ!!! そんなへなちょこ電撃でキングバスター
03
       壊せまい!! 何もしねぇんなら遠慮なくこっちから片付かせて
       やらぁ!! 消えて亡くなれぇ!!!!」
バシュウウウウウウウウン!!!!! ダダダダダダダダダァ!!!! 
キングバスター
03は大砲からエネルギー弾、マシンガンから無数の弾を放った!
サトシ「うわぁっ!?」
カスミ・ブルー・アイ「サトシ(君)!!!」

女性「フーディン、「リフレクター」よぉ!!!」

シュン!!!! その瞬間、サトシの前にフーディンが現れた!
サトシ「え!?」
フーディン「フーディン!!!」
ジャキィイイイン!!! ドガドガドガァン!!!! フーディンは「リフレクター」を
作り、攻撃を全て弾き飛ばした!
キャノンマン「何ぃ!?」
サトシ「ふ、フーディン!?」

ポケモン図鑑『フーディン・念力ポケモン・ユンゲラーを通信交換に通せば進化する。 
       力技は余り好まず、超能力を自在に操って相手を倒す。 何でも覚える
       事が出来る。 体験したあらゆる事を忘れないので、頭がいいのだ。 
       両目を閉じると全身の感覚がいっそう研ぎ澄まされ、最高の能力が出せる。 
       脳細胞はいつも分裂して、死ぬまで増え続けるので、あらゆる事を覚えて
       おける。』

女性「サトシ君、大丈夫!?」
サトシ「え!? このフーディン、おばさんの!?」
女性「ちょっとあんたぁ!! 営業妨害は止めとくれ!!」
キャノンマン「あぁ? 何だぁ、このてめぇ? 俺とやるってかぁ!?」
サトシ「おばさん、ここは俺に任せてください!!」
女性「安心しなさい! ジムリーダーのあたしにやらせてよ!」
サトシ「はあ…って、ジムリーダー!?」
女性「そう! あたしはこのリュウチンジムのジムリーダー、サザンクロス北の星、
   春町 瑠璃子(はるまち るりこ)よ!」
サトシ「えぇ!? お、おばさんがジムリーダー!?」
キャノンマン「ゴルァ!!! 俺を無視してんじゃねぇ!!! もういい、腹を立たせた
       詫びにバラバラに砕いてやらぁ!!! キングバスター
03、殺れぇ!!!」
ガガガガガガガガァッ!!! キングバスター
03は突如にサトシ達へ突進し掛けて来た!
キョウ「む!? 襲い掛かるぞ!!」
アヤ「このままじゃ危ないわ!!」
ルリコ「心配ご無用!! フーディン、「サイコキネシス」!!」
フーディン「ディイイイン!!!!!」
ギシィッ!!!! フーディンは「サイコキネシス」でキングバスター
03の動きを封じた!
キャノンマン「んが!? な、何だ!? どうした事だぁ!?」
フウコ「動きを封じたわ!!」
ドリオ「今がチャンスだぁ!!」
サトシ「よし、ここは俺が!! 出て来い、アウラ!!」
ポォン!!! サトシの掛け声でアウラが出現した!
アウラ「サトシ様、何か御用でしょうか?」
ルリコ「!? な、何、あれ!?」
サトシ「説明は後で!! アウラ、お前機械に関して詳しいんだろ!? あのマシンの
    弱点を調査してくれ!!」
アウラ「マシンとは…?」
アウラはサトシの指示に、キングバスター
03の方へ振り向いた。
アウラ「…まぁ!! これは珍しい戦車ですわねぇ!! 大きな砲台にマシンガン
    両サイド! 大型にしても高速機能付きですわねぇ! …で、これを
    どうしろと?」
一旦メカマニアモードになっていたアウラが、命令をすっかり忘れてしまった。
サトシ「だから弱点をぉ!!!」
アウラ「あ、そうでしたね! では、少々お待ちを…。」
アウラはふと目を閉じ始めた。 その間フーディンは、「サイコキネシス」で
キングバスター
03の進行を封じ続けるが、だんだん力が尽き始めて来ている。
フーディン「ディ、ディン…!!」
ルリコ「ヤバイわ!! フーディンが疲れて来てる!! サトシ君!!」
サトシ「待ってください! アウラ、まだなのか!?」
アウラ「……………。」
パチッ!!! その一瞬、アウラは素早く目を開けた。
アウラ「分かりましたわ、サトシ様! あの戦車、砲口に強い熱を当てると爆発する
    ようになっていると思います!!」
サトシ「サンキュー、アウラ!! それならファイヤー、君に決めたぁ!!!」
ファイヤー「私のお呼びか、サトシ?」
ルリコ「!? あ、あれは…伝説の鳥ポケモンのファイヤー!?」
ジュンジ「何ぃ!? 持ってたのかぁ!?」←初めて見る奴
サトシ「ファイヤー、あの戦車の砲口に猛烈な炎を吹き出すんだ!!」
ファイヤー「良かろう!! ハァアアアアアアアア!!!!」
ブォオオオオオオオオ!!! ファイヤーは口から吹いた火炎(恐らく斜め「炎の渦」?)
を砲台に入れさせた!
ヴィイイイイン………!! その後、キングバスター
03はだんだん赤くなり始めた!
キャノンマン「な、何ぃ!?」
チュドガァアアアアアアアアアアアン!!!!!! そしてキングバスター
03は爆発し、
キャノンマンはその衝撃に飛ばされた。
キャノンマン「ぐぞぉおおお!!! 覚えてろよ、ゴルァアアアアア!!!!」

サトシ「よっしゃあ!!! ドラゴンナイツ、またもや倒したぜぇ!!!」
ファイヤー「フン、簡単な奴だったな。」
トオル「よくやったね、サトシ! いい写真撮れたよぉ!!」
サトシ「お、そっか?」
ブルー「それよりサトシ、大丈夫!?」
サトシ「ああ、ルリコさんのフーディンのおかげさ!」
ファイヤー「フッ、無茶ばかりこそお前らしいな。」
サトシ「あ、言ったな?」
ファイヤー「ハッハッハッハ!」
そんなはしゃぐサトシ達だが、ルリコはそんなサトシを見詰めていた。
ルリコ(…すごい…あの子凄いわ…。 伝説の鳥ポケモンのファイヤーだけじゃなく、
    見た事もない金色の子(アウラの事)を持ってたなんて…。 確かに…本当の
    救世主トレーナーだわ! けど…それだけじゃなさそうね…。 勇崎…
    勇崎………。 この苗字、どこかで…。)
その後悩んでいるルリコは、一瞬に気を変えて、サトシに近づいた。
ルリコ「見事だったわ、サトシ君! あのロボットを片っ端に倒せたなんて、救世主の
    名に誇るわ! あたし見惚れちゃったわ
v
サトシ「ああ、ありがとうございます。 こっちこそ、俺を助けてくれてありがとう
    ございます。 所で、ジムの事なんですが…。」
ルリコ「ええ、案内するわ! その前に改めて、春町 瑠璃子よ。 よろしくね!」

―リュウチンホテル―

ここはリュウチン島の有名な海外ホテル、リュウチンホテル。 温泉もあり、スイートも
ある。 だが、それだけではない様子…。 サトシ達はルリコの案内により、ここに辿り
着いた。

イミテ「うわぁ〜〜〜!! おっきいホテルぅ〜〜〜!!」
タイチ「ホントに大きいねぇ〜!!」
ルリコ「リュウチンジムは他の島のジムとは違って、ホテル内にあるの!」
ライゾウ「ホテルにジムがあるのか!?」
ミズキ「カントーのジムとは違うなぁ〜。」
アツシ「通りで分かり難い所においてあると思った…。」
ルリコ「まあ、そんな細かい事気にせずに、入って入って!」

サトシ達がホテルに入ると、多くのベルボーイ達がサトシ達に挨拶した。
ベルボーイ達「いらっしゃいませ!!!」
サトシ「あ、ああ…。」
ルリコ「この子達は特別のお客様だから、特別な部屋をお願いね!」
ベルボーイ「はい、社長!」
サトシ「へ? 社長?」
キヨミ「ルリコさんはこのホテルの社長さんなんですか?」
ルリコ「ええ、そうよ!」
ムサシ「何かすごいねぇ…。」
コジロウ「ジムリーダーだけじゃなく、ホテルの社長でもあるんだぁ…。」
ニャース「ニャンか負けそうな感じニャ。」
サトシ「コラコラ…。」

―リュウチンジム―

その後、サトシ達はホテル内にあるジムに辿り着いた。 しかも現在サトシ達は
トレーニングルームにいた。 そこには見た事もない最新のマシンでポケモンを鍛えて
いた。

アツコ「うわぁ!! これはすごいわぁ!」
カツラ「最新のトレーニング用のマシンでポケモンを鍛えているのかぁ。」
サイゾウ「見た事もないメカばかりでござるな!」
ルリコ「ここはポケモンのトレーニングルーム。 トレーニングは誰でも自由なのよ!」
カツコ「誰でも自由なのか…。 じゃあ、オレンジリーグに出場する前でも寄れる場所ね!」
コゴロウ「ダンスばっかしてるジギーのよりも優れてんなぁ…。」
ジギー「…それってどう言う意味で…?」

―バトルステージ―

ここはリュウチンジムのバトルステージ。 サトシ達はここへ着いた。

ルリコ「そしてここが試合場よ!」
アイ「おっきい〜〜〜!!」
ウミオ「マジでけぇぜよ、おい!?」
ソラオ「ますます戦いやすい場所だな!」
スイート「ワクワクするって感じね!」

ルリコ「じゃあ、早速だけど、試合式はタッグバトルで一本勝負よ!」
サトシ「タッグバトル?」
ルリコ「お互いを二匹のポケモンを同じに使うの! 二匹の内のどちらかが戦闘不能に
    なったら負けよ!」
ゼトラ「ふぅん、要するに二匹のコンビネーションの決め手って訳か。」
サトシ「面白い!! その勝負受け立つぜ! あ、その前に、条件があるんですけど…。」
ルリコ「何かしら? リクエストなら許可するよ!」
サトシ「バッジなんですけどね、
16人分お願いしてもいいでしょうか? 俺達の仲間も
    出場するんで…。」
ルリコ「あら、そうなの? それならいいけど、
16人に一度バトルに出すのは不可能よ。 
    せめてもう一人加えるなら
OKだけど…。」
サトシ「あ、そうか…。」
ルリコ「ただし、その代わりに一人様ポケモン一匹だけにしとくけど、いいかしら?」
サトシ「ああ、それならいいです!」
ルリコ「決まりね! じゃあ、試合は明日の午前十時からよ! それまでにパーティを
    ちゃんと決めてね!」
サトシ「はい!」

―温泉―

その後、サトシ達は温泉に入っていた。 しかし温泉とは家でも混浴温泉。 しかも全員
水着。(笑) そんなサトシ達は、明日までどのポケモンを使うか、誰と組むかを考えて
いた。

ピース「う〜〜〜ん、いい湯ですねぇ〜〜〜。」
ヒトカゲ「ピース、お前体弱いんだから、上過ぎねぇようにな。」
水、及び液体に苦手で入らないままのヒトカゲはそう言った。
カオルコ「けどこれからどうするのですか?」
ワタル「タッグマッチだから、どのトレーナーとポケモンにするか決めなきゃ
    行けねぇぜ?」
サトシ「うん、分かってるけど…。 誰にするか悩むんだなぁ…。」
トミオ「そう言えばあの人、最初にフーディン使ってたよな?」
リョウマ「だとしたら、ゴーストと虫に弱いってトコだな。」
ユウキ「サトシ君にはゴースト持ってるから、大丈夫じゃないの?」
サトシ「そうだけど、対抗出来るか問題だ。 さっきの戦いを見たら、どうもレベルは
    高く見えたけど…。」
リン「じゃあ、虫系で行くしかないんじゃないの? あ、でもサトシには虫ポケモン
   ないんだった…。」
ラン「その前に相手の二匹目のポケモンは何なのか、考えないとね。」
ケン「確かにな。 フーディンは絶対使うのは分かるけど、二匹目は何に使うか…。」
サトシ「なあ、トレーニングルームにいたポケモン、どんなのいたっけ?」
マサトシ「そやなぁ…カイロスにガラガラ、ルージュラに…そこんトコしか
     見てへんなぁ…。」
ユウタ「だとしたら、虫にするんだったら炎、飛行、氷で十分。 地面なら水、氷と草。 
    氷ならば炎、などだな。」
シンジ「けど、やっぱ迷っちまうよなぁ…。」
サトシ「う〜〜〜〜〜〜〜ん………。」
ブクブクブクブク…! その後、サトシは突然湯の中に沈んでしまった!
レッド「ぬぉおおお!?!? サトシぃいいい!?!?!?」

結果、考えすぎたサトシは上してしまった。 真っ赤なサトシは、目を回しながら倒れて
いた。
サトシ「がうぅ〜〜〜〜〜…。」
マロン「…何か心配ね…。」
ケンジ「大丈夫かな…これで…?」
カスミ「さ、さあ…。」
サトシ「目が回るぅ〜〜〜〜〜…。」

―屋上―

その夜、仲間達は寝てしまったが、サトシだけ屋上のバルコニーにいた。 そんな
サトシは夜景を見ながら、まだ明日の事で考えていた。

サトシ「はぁ〜…。 やっぱまだ悩むわ…。 こう言うの初めてだからなぁ…。 
    今までのジム戦とは違ってタッグバトルだかんなぁ〜…。 カントーでは一人
    一人交替で、ナツカンジムとネーブルジムん時はチームワーク…。 あれは
    良かったんだけど…今回のは難しいなぁ〜…。 一体誰と組めばいいんだろぉ〜
    …。」
???「こんな所に長くいると風邪ひきますよ、お客様!」
サトシ「!」
サトシが振り向くと、そこにはルリコが立っていた。
サトシ「ルリコさん!」
ルリコ「眠れないの?」
サトシ「え、ええ…。 試合の事で悩んでて…。」
ルリコ「貴方の仲間や、ジムリーダーのアツミちゃんやダン君から聞いたわよ。 貴方が
    他のジムで戦う時、必ず仲間と共に戦っていたんだってね? けど今回は二対二
    だけのジム戦。 誰と組むか悩んでるのね?」
サトシ「ええ、まあ…。」
ルリコ「…その前に、聞きたい事があるんだけどね…。」
サトシ「はい?」
ルリコ「貴方やっぱり、ツネカズさんの息子なんでしょ?」
サトシ「!? な、何で俺の…!?」
ルリコ「貴方の苗字、前にどっかで聞いた事があったから、色々調べてみたのよ。 
    そしたら君のお父さんの苗字だったのね。 今まで気付かなかった。」
サトシ「…けど、何で俺の父さんを…?」
ルリコ「会った事があるのよ、十四年前ここで。」
サトシ「え?」

ルリコ「あれは十四年前の話よ。 あの時のあたしは、十三歳ぐらいだったかしら? 
    その時のあたしは、このホテルの後継ぎになる社長の娘だったの。 けどね、
    あたしには後継ぎになるよりも、ポケモントレーナーになる事が夢だったの。 
    ポケモントレーナーになって、様々なトレーナーやポケモンと出会ったり
    戦ったり、楽しい冒険に踏み入れたかったの。 けど、後継ぎのあたしは、
    決してこの島(ば)から離れないの。」
サトシ「…でも、その時の社長さんに説得したんですか?」
ルリコ「ううん、勇気がなかった。 父は厳しくて、そんな父にあたしの言葉を
    聞かせるのが怖かった。 きっと断れるに違いないってずーっと思ってた。 
    けど、ある人がその勇気をあたしに授けたの。」
サトシ「それって…!?」
ルリコ「そう、君のお父さんよ。 彼は何故かこの島に訪れて、落ち込むあたしの所へ
    駆け付けたの。 そんな悩むあたしの相談に乗ってくれたの。 ポケモン
    トレーナーになりたい事も、彼に伝えたの。 色々相談に乗ってくれた
    ツネカズさんは、あたしにこう言った。 『勇気を出しなさい。 自分の思う
    気持ちを素直に相手にぶつかれば、その勇気は自分を強くなれる。』って。 その
    言葉を聞いたあたしは、だんだん勇気が出て…そこで、父にあたしの気持ちを
    素直に言ったの。 結果はねぇ…
OKだったのよ! 父はあたしにこう言った…。 
    『それが自分が選んだ道なら、進むといい。』って。 そこであたしは、夢に見た
    ポケモントレーナーになって、島々に旅立ったの。 その時まだカントーに
    行かれなかったけどね。」
サトシ「じゃあ、コウジをポケモントレーナーにさせたのは…?」
ルリコ「それが彼の夢だったの。 あたしもコウジと同じ夢を持ってた。 その気持ちを
    分かって、旅に出させたの。」
サトシ「そうなんですか…。 でも、ルリコさんはポケモントレーナーになったのに、
    どうしてここを継ぐ事に…?」
ルリコ「…あたしが十六になった頃、父は亡くなったの。 大きな病気に倒れてね…。 
    その時あたし迷ってたの。 後を継げようか、トレーナーを辞めるか、
    どちらかを選ばなければならなかったの。 どうすればいいか、分からなくて…。 
    けど、その時あたし閃いたの。 このホテルの後継ぎになるけど、ここでジムを
    建てれば、ずーっとトレーナーになれるって…。 いや、トレーナーと言う
    よりもジムリーダーね。 そうすれば、どちらも辞めなくて済むでしょ?」
サトシ「…その勇気は、俺の父さんのおかげなんですね…。」
ルリコ「そうよ。 優しい心を持った彼に憧れて、強いポケモントレーナーになろうと
    決心したの。 それからあたしはよくツネカズさんと電話して、色々な話を
    したの。 彼もあたしによく報告してくれたわ。 結婚出来たのも、子供が
    出来たのも、ポケモンリーグに優勝したのも、色々あたしに伝えてくれた。 
    …けど、知らなかったのは、彼のお葬式がニュースに流れていた事を…。 あの
    時はショックだった…。 憧れていたあたしの恩人が、死んだなんて…。」
サトシ「ルリコさん………。 …あの、ルリコさんに聞きたい事があるんですけど、俺の
    父さんって、どんな人だったんですか?」
ルリコ「え?」
サトシ「父さんが死んだ時、俺はまだ三歳の子供でしたから、深く覚えていないんです。 
    父さんがどう言う人なのか、余り記憶に残ってないんです…。 ウチの母さんや
    兄さん、もちろん一度も会った事もあるダンさんは、父さんの事を色々俺に
    教えてくれたけど…まだ、分からないんです…どう言う人だったのか…。 
    いい人なのは分かってるんですけど………。 教えてください、父さんは、
    ルリコさんに取ってどう言う人だったんですか?」
ルリコ「……………。」
ルリコはそんなサトシを見て、優しく笑んだ。
ルリコ「…とっても優しい人だったわよ。 誰にも持っていないほどの心と力を持ってた。 
    不可能の事を可能にしたり、誰にも解けない物を解けさせた。 強い心と力を
    持って、あたし、いや、全てのトレーナーに取っては英雄だったわ。 誰でも
    憧れるほどの、伝説のトレーナーだったわ…。 彼のおかげで、あたしをここ
    まで来れたんだもの!」
サトシ「ルリコさん…。」
ルリコ「…さて、話はここまでにして、早く寝た方がいいわよ。 明日まで寝坊したら、
    大変だからね!」
サトシ「…そうですね。」
ルリコ「その前に、これだけ貴方に言うわ。」
サトシ「?」
ルリコ「落ち着いて考えて。 一番信頼する者と組めば、きっと勝利を得る事が出来る。 
    その言葉を忘れないでね! じゃあ、お休みなさい。」
そう言いながら、ルリコはその場から歩き去った。
サトシ「…一番信頼する者と…か…。」
その言葉を耳にしたサトシは、ふと考え始めた。

サトシ「………よし、決めた!!」

果たして、サトシは何を思い付いたのか? それは次回まで!!

続く。

ソニックの後書き:
うがぁ〜〜〜!!! 今回はヘボぉ〜〜〜!!! ネタ切れじゃ〜〜〜!!!(
TдT) 
今回登場したキャノンマン、弱ッ!!!(汗) 本当は強いんですけどね…。 まあ、
今回だけはしょうがねぇや。(汗) 次の登場まで…ね。 けど、もう何でしょう!? 
最初と最後までヘボ過ぎる…。 意味不明ばかりと…。 やはりまだまだ修行が足りぬの
か…。(涙) 早速修行の旅じゃあ!!! では、次回までまた☆(死)