ポケットモンスター小説版
          特別編第4話 イワークでビバーク

          次の目的地を目指すため、サトシ達の旅はまだまだ続く! そしてサトシ達が今着いたのは、ある分かれ道。

          シャワーズ「あれ? 急に分かれ道があるよ!」
          ピカチュウ「ピッカッチュウ?」
          シゲル「どっちに行くか?」
          サトシ「これはやっぱ右の方に行こうぜ!」
          タケシ「右の方って、タウンマップではあの先は山道だぜ!」
          サトシ「いいの! さあ、行くぜ!」

          ―数分後―

          カスミ「て、何よこれ!? 山奥なのに、どうして雪が積もってるのよ!?」
          山奥は雪原になっていた。
          サムライ「かなり寒いでござるな。」
          サクラ「ねえ、ここよりも違う方向へ行こうよ!」
          アヤメ「そうよ、寒くて行かれないわ!」
          サトシ「ポケモンマスターになるためにはこういうところを絶対に超えなきゃいけないん
          だ! それこそ、ポケモンマスターになる試練さ!」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「そうだね!」
          シゲル「確かにそうだな。」
          ブルー「やっぱりやるのね。」
          アキラ「俺ならこういうの我慢するぜ!」
          サトシ「だから、行くぜ!」
          ボタン「しょうがないわね。」
          サトシ達は先に進んだ。

          ―数分後―

          サトシ達はまだ先に進んでいた。
          セイヨ「一体どこまで行くのかしら?」
          ジュン「だんだん寒くなってきたね。」
          タケシ「タウンマップで調べても、俺達は今どこに入るか分からないや。 しかも
          コンパスまで効かないぜ。」
          ダイスケ「じゃあ、道に迷ったのか!?」
          タケシ「かもな。 でも太陽の方向を辿れば...」
          マチス「太陽の方向はどっちだ?」
          タケシ「分からん!」
          ドテ!! サトシ達はこけた!
          カスミ「どうするのよ! また道に迷ったじゃないの! これじゃ、どっちに行けば
          分からないじゃないの!!」
          サトシ「あ、そうだ! ピジョン、君に決めた!」
          ピジョン「ピジョーーン!」
          サトシ「ピジョン、ここから出る道を探してくれ!」
          ピジョン「ピジョーーーン!」
          ピジョンは飛んで行ってしまった。
          ナツメ「本当に見つける事が出来るのかしら?」

          ―数分後―

          エリカ「サトシさん、帰ってきましたわ!」
          ピジョン「ピジョーーン!」
          サトシ「見つかったか?」
          ピジョン「ピジョン!」
          サトシ「じゃあ、そこまで連れてってくれ!」
          ピジョン「ピジョーーーン!」
          サトシ達はピジョンの跡を追った。

          ―一方ロケット団―

          コジロウ「何でこんな寒い所まで行くんだ?」
          ニャース「寒過ぎるニャーーー...」
          コジロウ「それにムサシの奴...」
          ムサシ「雪ーー! 雪ーー! らんららんららーん!」
          ムサシはなぜか喜んでいた。
          コジロウ「何喜んでいるんだよ?」
          ムサシ「だって、雪を見ると何だかはしゃいじゃうのよ!」
          ニャース「そんニャに雪が好きなのかニャ?」
          ムサシ「何言ってるのよ? 雪が降ると美味しいごちそうが食べられるじゃない!」
          2人「は??」
          ムサシ「あれは10年前、私は子供の頃から雪が大好きだったわ。」
          ここら辺にムサシの過去を見せます。

          幼いムサシ「雪ーー! 雪ーー! らんららんららーん!」
          ムサシの親戚(?)「ムサシ、ご飯よ!」
          幼いムサシ「はーい!」
          幼いムサシは家の中に入った。
          幼いムサシ「わーーー!」
          ムサシの親戚(?)「さあ、ゆっくりお食べなさい!」
          ムサシ「大の上においてあったのは、「雪お握り」と「雪お寿司」。 次に「雪ご飯」に
          デザートのシロップなしのかき氷...」
          幼いムサシ「こんなのいっぱい食べても罰当たらないのかしら...」
          幼いムサシは感動していた。
          2人「当たらん、当たらん!」
          以上、終わり。

          ニャース「ムサシは本物のお寿司食べた事ニャいのか?」
          ムサシ「え? 何言ってるのよ! 「雪お寿司」と言えば、醤油をつけて食べる物よ! 
          あれの味は溜まりませんなー!」
          ニャース「ムサシは立派な大人に成長したんだニャ。」
          コジロウ「ああ、俺もそう思う...」
          ムサシ「さて、気球も準備したと言うし! さっさとここから出ましょう!」
          コジロウ「おう! そしていつものセリフで行こう!」
          ムサシ「世界の破壊を防ぐため...」
          コジロウ「世界の平和を守るため...」
          ムサシ「愛と真実の悪を貫く...」
          コジロウ「ラブリーチャーミーな敵役...」
          ムサシ「ムサシ!」
          コジロウ「コジロウ!」
          ニャース「あーーーー!!」
          ムサシ「ちょっと、何よいきなり!?」
          コジロウ「今のはいいところだったのに!」
          ニャース「上を見るニャ!」
          上を見たら気球は飛んで行ってしまった!
          ロケット団「しぇーーーー!! 早くもやな感じーーーー!!」
          ロケット団は気球を追って行ってしまった。

          ―一方サトシ達―

          空に突然雪が降ってきた。
          キョウ「おろ? 雪が降って来たでござる!」
          アヤ「ホントだわ。」
          フウコ「このままじゃ、吹雪が来るかもしれないわ!」
          サトシ「みんな、吹雪が来る前に急ぐぜ!」
          全員「おう!」

          ―一方ロケット団―

          ニャース「ニャー、疲れたニャーー...」
          コジロウ「どうしよう、食料とかは全部気球に置いたままだぜ!」
          ムサシはなぜか雪にじっと見ていた。
          ニャース「ニャン見つけたのか?」
          ムサシ「コジロウ、ニャース。」
          コジロウ「あ?」
          ムサシ「醤油持ってない?」
          ドシャン! コジロウとニャースはこけた!
          コジロウ「だ、だから食料とかは全部気球の中だって!」
          ムサシ「やっぱり醤油を手に入れるためには、この雪原を超えるしかないのね!」
          ムサシは燃えていた!
          ムサシ「行くわよ! 醤油ーーーーー!!」
          コジロウ「食い物だけには強いんだな。」

          ―一方サトシ達―

          雪原にはもう吹雪になっていた。
          ドリオ「やっと吹雪が出て来たか!」
          マサ「ものすごく寒い...」
          ミサ「ねえ、このまま危険かもしれないわよ!」
          タケシ「ああ、とにかくビバークしないとな!」
          サトシ「はあ? イワークでなんだって?」
          タケシ「ビバーク! 穴を掘って身を暖めるんだ!」
          サトシ「分かったよ、じゃあ、うわ!?」
          吹雪が強くなった!
          イミテ「急に吹雪が強くなったわ!」
          ピカチュウ「ピカ!?」
          ピカチュウが吹き飛ばされた!
          ピカチュウ「ピカーーーーー!!」
          サトシ「ピカチュウ!!」
          シャワーズ「どこだー!?」
          サトシとシャワーズはピカチュウを追った。
          カスミ「サトシ!!」
          シゲル「危険だぞ!」
          ブルー「サトシ、戻って!!」
          ブルーザー「よせ! このままじゃ俺達も危険だ! コゴロウ、ゼトラ、頼む!」
          2人「おう!」
          コゴロウとゼトラはサトシの跡を追った。
          クリスティ「無事でいればいいんだけど。」
          カルロス「無事でいろよ、サトシ!」
          サトシ達はまだピカチュウを探していた。
          サトシ「ピカチュウ、どこだー!?」
          シャワーズ「ピカチュウー!!」
          ピカチュウ「ピーーカーー...」
          コゴロウ「その声は、ピカチュウだ!」
          ゼトラ「この先に聞こえるぜ!」
          サトシ「ピカチュウ! うわ!?」
          ドサ! サトシは崖に滑り落ちた!
          サトシ「いててて...」
          コゴロウ「大丈夫か、サトシ!?」
          シャワーズ「大丈夫!?」
          サトシ「ああ、大丈夫!」
          ピカチュウ「ピーカーピー!」
          サトシ「え!?」
          そこにはピカチュウがいた! ピカチュウは崖の尖った岩を掴んでいた。
          ピカチュウ「ピカーーー...」
          その時シャワーズ、コゴロウとゼトラは滑り落ちた。
          サトシ「みんな、ピカチュウを見つけたぜ! でも崖に落ちそうだ!」
          シャワーズ「何だって!?」
          コゴロウ「だったら早く助けねえと!」
          ピカチュウ「ピ、カーー...」
          ピカチュウは少しずつ滑り落ちそうになった!
          サトシ「何で助ければ、そうだ! フシギダネ、君に決めた!」
          フシギダネ「ダネ!」
          ピカチュウ「ピ!?」
          ズル! ピカチュウの手が滑った!
          ピカチュウ「ピカーーーーー!!」
          サトシ「ピカチュウ! フシギダネ、「つるの鞭」でピカチュウを助けろ!」
          フシギダネ「ダネフシーー!」
          シュルルルル、バシ! フシギダネの「つるの鞭」! フシギダネはピカチュウを助けた!
          ピカチュウ「ピカー!」
          サトシ「よっしゃー!」
          フシギダネはピカチュウをサトシの所まで持ち上げた。
          サトシ「よかった、無事で!」
          ピカチュウ「ピーカーー!」
          サトシはピカチュウを抱いた。
          ゼトラ「おい、早くシゲル達の所まで戻らないと!」
          サトシ「そうだな! でもあの上じゃあ、もう戻れないだろうな。
          シャワーズ「確かだね。」
          サトシ「そうだ! タケシが言ってたあれをやろう! ヒトカゲ、君に決めた!」
          ヒトカゲ「カゲ!」
          サトシ「ヒトカゲ、「火炎放射」で雪に穴を開けろ!」
          ヒトカゲ「カゲーーーーー!!」
          ブォーーーーーー!! ヒトカゲの「火炎放射」! 炎は雪に穴を開けた!
          サトシ「よし、これなら安心だ!」
          サトシ達は穴の中に入った。
          サトシ「みんな、出て来い!」
          フシギダネ「ダネ!」
          ゼニガメ「ゼニゼニ!」
          ニャース「ニャース!」
          カラカラ「カラカラ!」
          クサイハナ「ハナー!」
          コンパン「コンパン!」
          サンドパン「ピキ!」
          ニョロゾ「ニョロ!」
          ラッキー「ラッキー!」
          ゴースト「ゴース!」
          サトシ「みんな、雪で出口を塞いでくれ!」
          サトシのポケモン達は雪で出口を塞いだ。
          サトシ「後は暖めるだけ。 ヒトカゲ、頼むぜ!」
          ヒトカゲ「カゲー!」
          ヒトカゲはしっぽで全員を暖めた。
          シャワーズ「暖かーーい!」
          ピカチュウ「ピカー!」
          コゴロウ「これなら安心だな!」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団はかまくらを作り、ビバークしていた。
          コジロウ「こ、こんな時にビバークするなんて、信じられねえよ...」
          ニャース「このマッチで身を暖めるしかニャいニャ。」
          ムサシ「へい、お待ち!」
          ムサシは寿司屋の料理人の衣装をし、雪お寿司を作った。
          コジロウ「気合入ってますね。」
          ムサシ「おうよ! さあ、食いね! 私醤油ないから食べないけど。」
          ニャース「ニャ!? マッチが3本しかニャいニャ!」
          コジロウ「仕方ない、この最後の3本で火を付け、なんか暖まる夢でも見ようか。」
          ムサシ「まるでマッチ売りの少女みたいね。」
          ニャース「それじゃ、行くニャ!」
          チャチャチャ! ロケット団はマッチに火を付けた。 ニャースは温泉の夢を見ていた。
          ニャース「ニャーー、暖かいと言えばやっぱり温泉だニャー!」
          コジロウは海外の夢を見ていた。
          コジロウ「暑いといえば、やっぱり海外だぜ! 暑い太陽がものすごい暑いからな!」
          ムサシは砂漠の中でストーブがあり、ジャンパを着ながら炬燵の中に入った夢を見ていた。
          ムサシ「ものすごく暑いと言えばやっぱりこれだね。 あー暑い暑い。」
          フッ...火が消えた。
          ムサシ「暑い、あら?」
          気付いたらコジロウとニャースが寝ていた。
          ムサシ「起きろ起きろ起きろ!!!」
          バシバシバシバシ! ムサシの「往復ビンタ」(普段覚えないよ)!
          コジロウ「いってーー! 何すんだよ!?」
          ニャース「せっかく暖かい夢を見てたのにニャーー。」
          ムサシ「寝たら死んじまうぞーーーー!! 起きろ起きろ起きろ起きろ!」
          バシバシバシバシ! ムサシは攻撃し続けた。
          コジロウ「痛い痛い! やめろ!!」
          ニャース「顔が痛いニャーーー!!」
          こうして、ロケット団は死ぬようにビバークをしていた。

          ―一方サトシ達―

          ヒトカゲ「ゼー、ゼー...」
          ヒトカゲのしっぽの火が少しずつ消えそうになっていた。
          ゼトラ「火が消えかかってる!」
          シャワーズ「ヤバイ! このままじゃヒトカゲ死ぬかも!」
          サトシ「ヒトカゲ、モンスターボールに戻るんだ!」
          ヒトカゲ「カゲ!」

          ヒトカゲは頭を降った。
          サトシ「このままじゃお前が危険だ! とにかく戻れ!」
          サトシはヒトカゲを戻した。
          サトシ「みんなも戻るんだ!」
          でもポケモン達は嫌がっている。
          サトシ「断るなよ! 戻れ!」
          サトシはポケモン達を戻した。
          サトシ「さあ、ピカチュウ、シャワーズ! お前もだ!」
          ピカチュウ「ピーカーピーカ!」
          シャワーズ「嫌だよ! 僕達戻りたくないよ!」
          ヒシ! ピカチュウとシャワーズはサトシに抱き合った。
          サトシ「お、お前達!」
          コゴロウ「何でそんなに嫌がるんだ?」
          サトシ「まさかお前達、俺を暖めようとしているのか?」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「このままじゃサトシかわいそうじゃない! だから暖めるの!」
          ゼトラ「しょうがねえな。 そのままにしておきな、サトシ。」
          サトシ「う、うん。」

          ―数分後―

          サトシ「だ、だんだん寒くなって来た...」
          コゴロウ「お、俺も。 で、でも、いいよな、ゼトラは。 寒さなんて、か、感じねえなん
           てよ!」
          ゼトラ「しょうがねえだろ。」
          コゴロウ「でも、シゲル達は今、どうなってるんだろうな?」
          サトシ「みんなも、ビバークしてるかもね。 それよりも、俺のポケモン達、大丈夫かな?」
          ゼトラ「モンスターボールの中だから、平気じゃねえのか?」
          サトシ「でも心配するよ。 そうだ!」
          サトシはチョッキを脱ぎ、モンスターボールをチョッキに包んだ。
          サトシ「これなら大丈夫だな。」
          ピカチュウ「ピカ!」
          シャワーズ「そうだね。 でも、サトシは大丈夫なの?」
          サトシ「俺は平気さ。 そうだ! コゴロウ、お前の忍術で暖めないか?」
          コゴロウ「悪いけど、それは出来ないんだ。」
          シャワーズ「何でなの?」
          コゴロウ「俺にはMP「魔法力・マジックパワー」って言うものがあるんだ。 魔法や忍術
           を使うと、そのパワーが少しずつ減ってしまうんだ。 今でも、もう尽きてる
           んだけどな。」
          ゼトラ「俺も火炎魔法のマテリアも持っているが、残念ながらMPは全部尽きてるぜ。」
          サトシ「そうか、炎魔法もう使えないんだね。」
          コゴロウ「ああ。 回復するアイテムがあるんだけど、全部クリスティが持ってるんだ
           よな。 あ!」
          出口を塞いでいた雪に穴があいていた!
          サトシ「ヤバイ! 早く塞がないと!」
          サトシは自分自身で穴を塞いだ!
          サトシ「くーーー!! 冷てえーーーー!!」
          シャワーズ「サトシ!」
          ピカチュウ「ピカピ!」
          コゴロウ「サトシ、無理すんな!」
          サトシ「俺は大丈夫だから! とにかく、ピカチュウ、シャワーズ! 今度こそモンスター
          ボールに戻るんだ!」
          ピカチュウ「ピカピカ!」
          シャワーズ「嫌だ! このままサトシを寒くさせない! だから側にいる!」
          ゼトラ「そう言ってるぜ、サトシ。」
          サトシ「お前達、でも俺は平気だ! だからモンスターボールへ...」
          その時コゴロウとゼトラはサトシの側に座った。
          サトシ「え?」
          コゴロウ「お前がそんな事すると、凍死しちまうぜ。」
          ゼトラ「お前を守のが、俺達の仕事さ。」
          サトシ「コゴロウ、ゼトラ、俺を暖めるのか?」
          コゴロウ「シャワーズの言う通り、お前を寒くさせねえよ。」
          ぜとら「俺達はお前の仲間だろ?」
          サトシ「コゴロウ、ゼトラ...」
          バシュ!! 突然チョッキに包まれたモンスターボールからポケモン達が出て来た!
          フシギダネ「ダネダネ!」
          ヒトカゲ「カゲーー!」
          ゼニガメ「ゼニゼニ!」
          オニドリル「ギャオーー!」
          ピジョン「ピジョーー!」
          サンドパン「ピキー!」
          パラス「パラパラ!」
          クサイハナ「ハナー!」
          ウツドン「ドン!」
          コンパン「コンパン!」
          ニョロゾ「ニョロ!」
          クラブ「クキクキ!」
          ニャース「ニャース!」
          ゴースト「ゴースゴスゴス!」
          カラカラ「カラカラ!」
          ワンリキー「リキー!」
          ポリゴン「ポリ!」
          ディグダ「ティグー!」
          ヤドン「ヤドーン!」
          カモネギ「カモカモ!」
          ドードー「ドードー!」
          タマタマ「タマタマ!」
          ラッキー「ラッキー!」
          サトシ「お、お前ら!」
          その時ポケモン達はサトシ達の所まで集まり、サトシ達を暖めようとした。
          サトシ「みんな、俺達を暖めようとしてるのか?」
          シャワーズ「そうらしいよ、サトシ。」
          コゴロウ「戻しても無理だな。」
          ゼトラ「このままにしておこうぜ、サトシ。」
          サトシ「全く、風邪引いても知らないからな。」
          その時サトシの目から涙が出た。
          サトシ「でも、暖かいや...」

          ―次の朝―

          ヒトカゲの「火炎放射」で、出口を塞いでいた雪を溶かした。
          サトシ「吹雪がやっと止んだぜ!」
          ゼトラ「後は上に戻るだけだ! ドラゴン!」
          ドラゴン「グォーーー!!」
          ゼトラ「俺達をあの崖の上まで連れてってくれ!」
          ドラゴン「グォーーーーー!!」
          サトシ達はドラゴンに乗り、崖の上まで飛んだ。
          コゴロウ「やっと上まで着いたぜ!」
          シゲル「おーーい! サトシーーー!!」
          サトシ「その声は、シゲル達だ!」
          ブルーザー「コゴロウとゼトラも無事かーー!?」
          コゴロウ「ブルーザー達の声もするぜ!」
          カスミ「サトシ! 無事だったのね! 無事でよかったーー!」
          ブルー「もう、心配してたんだから!」
          サトシ「心配してすまなかったな! 俺達ビバークしてたんだよ!」
          シゲル「俺達もなんだけど、イワークのおかげで温泉が湧いたんだよ!」
          タケシ「もう、極楽極楽!」
          3人「お、温泉!?」
          カスミ「ごめんね! サトシとコゴロウとゼトラ抜きで!」
          コゴロウ「もう、いいよ。」
          ゼトラ「で、俺達がいない間、何かいい事やったのか?」
          ブレイク「「事」じゃないけど「物」があるぜ! これさ!」
          ブレイクはロケット団の気球を見せた!
          シャワーズ「あ、あれは、ロケット団の気球!?」
          ピカチュウ「ピカピカ!?」
          サトシ「でもなんで!?」
          アシュラ「途中で見つけたのでござるよ。 これさえあれば、この山奥から出られるで
           ござるぞ!」
          クリスティ「それに、MP尽きてるでしょ? はい、「魔法のクルミ」!」
          サトシ「魔法のクルミ?」
          コゴロウ「MPを20回ぐらい回復するんだ! ありがとう、クリスティ!」
          コゴロウは魔法のクルミを食べた。
          コゴロウ「よし、MP回復! ほんじゃ、気球のバルーンは俺に任せな! 忍法、「火遁の
           術」!」
          ブォーーーーーー!! コゴロウの「火遁の術」! バルーンが膨らんだ!
          コゴロウ「人数多くても乗れるか?」
          カルロス「大丈夫! これぐらい平気さ!」
          サトシ「それじゃ、行くか!」

          ―一方ロケット団―

          ロケット団はお互いほっぺを引っ張っていた。
          ムサシ「いたたた、これなら眠らないでしょ!」
          コジロウ「せっかくのビューティフォーなフェイスが台無しだ!」
          ニャース「痛いけど、これニャら安心ニャ!」
          その時気球が通りかかっていた。
          ムサシ「あ! あれは...」
          コジロウ「俺達の気球だ!」
          ロケット団「待ってーーーー!! うわーーーーー!!」
          バシャーーーーン! ロケット団は崖に落ち、温泉の中に飛び込んだ!
          ムサシ「あら? 何でこんな所に温泉が?」
          コジロウ「いやー、でもいい湯だねーー!」
          ニャース「やっぱりニャーの夢がかなったのニャー!」
          ロケット団「それでは、いい感じーーー!」
          サトシ「何かロケット団の声しなかったか?」
          サムライ「気のせいじゃないでござるか?」
          ブルー「見て! 街が見えるわ!」
          サトシ「ホントだ!」

          雪山を超えたサトシ達は、次の街に到着。 そこにはどんな街になるのだろうか?

          ―一方ロケット団―

          ロケット団は温泉から出ようとするが、寒くて出られなかった。
          ムサシ「ねえ、いつまでここから出るの?」
          コジロウ「だって出ると寒いんだもん。」
          ニャース「これってやっぱり...」
          ロケット団「やな感じーーーーーーー。」
          続く。