蓮華:「ここがニビジム…、岩タイプのジムってことがそのまんま分かるわね。」 ナゾノクサ:「本当ね。岩の屋根、岩の壁。」 あたしとナゾちゃんがジムを見ていると、ポケギアが鳴った。ニャースからだった。 9.苦戦?楽勝?ニビジム戦! 蓮華:「ニャース?何?どうかした?」 ニャース:「もうジム戦やったにゃ?」 蓮華:「まだよ。どうかしたの?」 ニャース:「そうにゃ。ちょっとやってみてほしいことがあるにゃ。」 ニャースの声は、妙ににやっとしたような声をしていた。怪しいんだけど。 蓮華:「何?」 ニャース:「ごにょごにょごにょ…」 蓮華:「えっ?……う〜ん、…分かったわよ、やってみるから。…ところで、哲兄は?」 ニャース:「ちょうどトレーニングに行ったにゃ。いいこと教えておくにゃ。哲也さんはそこのジム戦を1分で終わらせたにゃ。 それだけ哲也さんは強いってことにゃ。本気で連れ戻そうとすれば、すぐに連れ戻されるにゃ。」 ニャースはあたしの知らない哲兄を知っている。でも、ニャースはそれと同時にあたしに好意を持っている。 だからこういうことを教えてくれる。多分、あたしはこのジムで苦戦するかもしれないけど、哲兄とは違った感じで戦うよ。 でも、何でこの能力を知ってるのかな?もしかしてナゾちゃんが喋ったの!? それから数時間してのことでした。 蓮華:「ごめんくださ〜い!ジム戦に来ました!」 あたしは言われたとおりのことをしてジムに入った。 ??:「一週間ぶりの挑戦者のようだね。ようこそ、ニビジム…」 ジムリーダーらしき人の声が止まった。言葉が妙なところで区切られた。そして。 ??:「はじめまして!ようこそいらっしゃいました。俺はタケシといいます。お姉さんはどのような名前でいらっしゃるのですか?」 細目の一見頼もしそうだけど、今はただのナンパ男でしかない青年が出てきた。 蓮華:「蓮華です。」 タケシ:「おお、蓮華さんと言うんですか。麗しくお綺麗なお名前ですね。」 蓮華:「あの、ジム戦を…」 タケシ:「はいはい、ジム戦ですね。お姉さんみたいな方にはただでバッジをあげちゃっても構いません。 あなたの美貌によって俺は敗北宣言を下してしまったので。というわけで、勝利の記念として俺とランチでもご一緒…」 こんな経験は初めてじゃないけど、さすがに押して押して押し捲れ!のような一方的のナンパにはあたしもホトホト困りかけた。 その時だった。 ??:「伏せるにゃ!」 タケシ:「うぎゃ!?」 聞き覚えのある声にしたがって反射的に伏せた。すると何かがあたしのいた場所を通り、彼の顔にはきれいな縦横の線が描かれた。 ??:「試してみたけどやっぱりこういうことになったにゃ。」 ??:「こういう男がいるから本当は旅には出したくないんだよな。」 はっとして振り返ると、そこには哲兄とニャース、そしてピジョットの姿があった。さっきのは多分、ニャースの引っかく攻撃。 蓮華:「哲兄、ニャース…。」 哲也:「こうして会うのは久々だよな、蓮華。」 蓮華:「どうしてここに?」 哲也:「お前のジム戦を見に来たんだ。いけなかったか?」 蓮華:「ううん、そんなことないけど。」 あたしはニャースをチラッと見た。すると。 ニャース:「哲也さんはようやく蓮華ちゃんの旅を一応許したにゃ。だからにゃーがここに連れてきたにゃ。」 哲也:「まぁ、俺が連れてこなかったら蓮華は危なかったけどな。」 蓮華:「哲兄…。」 と、ニャースが顔を抑えてるタケシさんを蹴飛ばした。 タケシ:「痛てっ!…ニャース!?それに君は、哲也君じゃないか。」 ようやく我に返ったタケシさんは言った。 哲也:「ええ。お久しぶりです、タケシさん。俺の妹には手を出さないでくれませんか。」 タケシ:「い、妹!?」 さすがに驚いたみたい。そりゃ、この姿じゃそうだし。哲兄よりも背が高いし、年上に見えてもおかしくない。 蓮華:「ええ。あたしは哲兄の妹です。ただ、この姿じゃないですけど。」 だから、あたしはさっきまでの姿、トキワの森で恐れられた姿でもある、妖精の姿から、元の姿に戻った。 蓮華:「はじめまして、一応グロウタウン出身の蓮華です。」 タケシ:「グロウタウン……そうか、ナナさんのところからか?」 タケシさんはちょっとがっかりした顔になりながら、あたしに聞いた。 蓮華:「はい。」 タケシ:「そうか。それにしてもよくも騙してくれたね。」 蓮華:「ニャースの入れ知恵です。あたしは言われたとおりにしただけ。」 タケシ:「そうか。」 タケシさんはそう言うと、バトルフィールドに案内してくれた。 タケシ:「ここでジム戦を行う。いいね?」 蓮華:「…………はい。」 あたしはさすがにここで?と思った。でも、あえて何も言わなかったけど、岩の硬い感じの壁にコサージュとかが無理やり飾られていた。 それに関してはとっても趣味が悪いと思った。まあ、いいか聞く位だし、触れないほうがいいだろう。だから肯定した直後だった。 ??:「それじゃあ、あたしが審判をしてあげるよ。」 再びまた、この場にいない人の声がした。 蓮華「ナナ!」 ナナ:「えへへ。来ちゃった。久しぶりね、ニャースにタケシ君。それとはじめまして、あなたが哲也君ね。」 哲也:「ええ。はじめまして。蓮華がどうも世話になりました。」 ナナ:「どういたしまして。蓮華ちゃん、頑張ってね。」 蓮華:「うん!」 あたしが返事をすると、ナナはタケシさんの方に向き直った。 ナナ:「それにしてもタケシ君も相変わらずね。ジョーイさんも困ってるんじゃないかしら?」 ニャース:「そうらしいにゃ。さっき聞いてきたにゃ。どうせ告白しても無視されるって思ってないみたいにゃ。」 ナナ:「あたしが大人びた格好したときも、同じ手を使ったのよね。」 タケシ:「あははは、そんなことないですよ。さあ、行こうな。」 ナナとニャースの言葉で、タケシさんの背中にどんよりとした空気がのしかかったような気がした。タケシさんはそれを無理に 振り払おうとしているようだった。 そしてあたしたちはバトルフィールドまで来た。 ニャースと哲兄は観客席に座った。タケシさんがフィールドの反対側に立ち、あたしは挑戦者側に立つ。 ナナ:「ルールはあたしが決めるわ。使用ポケモンは3体、挑戦者のみがポケモンの交換を許されるわ。 それとニャースの入れ知恵かどうかは知らないけど、タケシくん、あなたは岩タイプ2体の他に、もう一体別のタイプの ポケモンを使用すること。」 ナナのルールには驚かされた。こんなことを言うとも思わなかったし、ニャースや哲兄も驚いてる。 ナナ:「蓮華ちゃんは強いよ。あたしが見るからに、明らかに化ける。だから、タケシ君には本当ならフルバトルをさせたいくらい。 でも、そんなことをしたらそこにいるお兄さんが怒りそうだし。というわけで、試合開始!」 タケシ:「まずはこいつからだ!行け、イシツブテ!」 イシツブテ:「らっしゃい!」 蓮華:「あたしはこの子よ、頑張って、サニーゴ!」 サニーゴ:「サニサニ!」 あたしの一番目はサニーゴ。セオリーどおりの水タイプ。 タケシ:「サニーゴか。イシツブテ、丸くなって転がれ!」 蓮華:「サニーゴ、水鉄砲!」 サニーゴは水鉄砲を発射した。でも、サニーゴの水鉄砲はイシツブテの回転に弾かれた。 蓮華:「嘘!」 タケシ:「岩タイプに水、セオリーどおりだったけど、こっちも水タイプの攻撃に対抗する手段は取っているからね。 転がることで体にかかる水は回転で弾かれて少量でしかない。イシツブテ、転がる攻撃だ!」 イシツブテ:「らっしゅ!」 サニーゴが跳ね飛ばされた。指示を出そうとしたけど、第2弾がすぐにサニーゴを仕留める。 蓮華:「サニーゴ、岩石封じで岩の柱を作って!」 サニーゴ:「サァニ!」 タケシ:「無駄だよ、イシツブテ、メガトンパンチだ!」 サニーゴは周囲の地面から岩の柱を作った。でも、それが転がることで勢いを得たイシツブテのメガトンパンチで すべて壊されてしまう。そして最後の一発が来た。マズい! 蓮華:「戻って、サニーゴ!」 あたしはサニーゴを間一髪戻した。 タケシ:「いい選択だ。このままだったらサニーゴは格闘タイプの技と同じ衝撃を受けただろうな。 しかし次のポケモンは、今のイシツブテの勢いに勝れるのかな?」 蓮華:「勝れるよ。そういう子がいるから。もう、ここで出す以外にない!あなたが何を出すかで決めたかったけど。 お願いね、ロコン!」 あたしは岩タイプに不利なロコンを出した。 タケシ:「炎タイプで岩タイプに攻撃かい?相性が悪いよ。イシツブテ、もう一度転がる攻撃だ!」 蓮華:「封印よ!」 ロコンはイシツブテの転がる攻撃を封じた。 タケシ:「何!そうか、封印なら…。でも、これはどうかな?イシツブテ、地震だ!」 イシツブテ:「らっしゃ〜!」 蓮華:「ロコン、高速移動で岩の上を飛んで!」 あたしのロコンは素早さが長けてる。これを利用しない手はない。 タケシ:「なるほど、岩の上を高速移動で駆け抜けることで、地震の波動から避けることができるのか。ならば。 イシツブテ、岩落としだ!」 蓮華:「ロコン、穴を掘ってかわして!」 ロコンは岩の落下する瞬間、穴を掘って地面に隠れた。 タケシ:「残念だったね。それじゃ地震を当てて欲しいようにしか見えないよ。イシツブテ、地震…」 穴を掘る攻撃は穴の中にいる間の地震、地割れ攻撃には弱い。だったら、これよ。 蓮華:「吠えて!」 ロコン:「コ〜ン!」 地面の下から、とてつもない威嚇の鳴き声が聞こえた。すると、イシツブテがボールに戻った。 タケシ:「イシツブテ!…考えたようだね。でも、イシツブテは再び戦うことになるよ。それに、もうその手は通用しない。 行け!ルンパッパ!」 ルンパッパ:「ルンパ!」 蓮華:「戻って、ロコン。」 あたしはもう相手に手の内を読まれることを気にしていなかった。それは吠える攻撃をさせたときから。でも。 蓮華:「ナゾちゃん、出番よ。」 ナゾノクサ:「待ってました!」 ルンパッパとイシツブテ、後は情報からしてイワークが出る。それが分かった以上、ナゾちゃんが全てを倒す。 タケシ:「ナゾノクサか。しかし、蓮華ちゃん。いいのかな?俺は君の手の内を知ってしまった。それでどう戦う気なのか?」 蓮華:「大丈夫。あたしはナゾちゃんを信じる。」 ナゾノクサ:「あたしも蓮華を信じる。」 あたしたちはアイコンタクトを取った。 タケシ:「そうか。それならルンパッパ、ヘドロ爆弾だ!」 ルンパッパ:「ル〜ン、パッパ!」 蓮華:「ナゾちゃん、剣の舞よ!」 ナゾちゃんにはヘドロ爆弾が直撃した。でも、あたしは剣の舞をさせた。 タケシ:「ポケモンに攻撃を当てさせただと!?それでも…。」 ナゾノクサ:「いいの。あたし、全く平気だから。」 タケシ:「何!?」 ナゾちゃんには全くヘドロの効果が出ていなかった。元々毒タイプもかねてるナゾちゃんだったが、だからといってダメージが ないわけじゃないはずだった。しかし、ナゾちゃんは平気なのだ。タケシさんは喋ったことにも驚いてたみたいだけど。 蓮華:「次はあたしよ。ナゾちゃん、日本晴れ!そしてリーフブレード!」 ナゾノクサ:「え〜い、一刀両断!」 ナゾちゃんは日本晴れをしたことで水タイプの攻撃を半減させ、ナゾちゃんの素早さを上げた。そして、ルンパッパに 攻撃をぶつけた。 タケシ:「同じ草タイプのルンパッパにはそんな攻撃は効果…、何!?」 驚いてるね。ナゾちゃんの一撃は急所を当てていた。 蓮華:「今よ、溶解液!」 ナゾノクサ:「はぁ!」 ナゾちゃんは口から強力な溶解液をルンパッパに噴出した。草・水タイプのルンパッパには効果抜群であり。 ナナ:「ルンパッパ、戦闘不能、ナゾノクサの勝ち!」 ルンパッパは倒れた。 ナナ:「蓮華ちゃん、考えたものね。ルンパッパの特性はスイスイ。雨が降っているときは普通の倍の素早さを持つ。 でも、日本晴れのときはその逆が起きる。雨乞いでナゾノクサの特性が半減効果になることと同じ。」 蓮華:「ええ。狙いました。それに、このナゾちゃんには潜在効果があって、毒を蓄積できるみたいなんです。」 タケシ:「そうか。それでルンパッパのヘドロ爆弾が効果を持たなかったのか。」 蓮華:「はい。それに蓄積した毒の威力で溶解液の威力も上がってるし。」 タケシ:「面白いトレーナーだな。しかし、もうこれ以上遊んでいるわけには行かない!イシツブテ、行ってこい!」 イシツブテ:「らっしゃい!」 蓮華:「ナゾちゃん、このまま行くよ。」 ナゾノクサ:「了解!」 あたしはナゾちゃんを残した。 タケシ:「残念だったね。イシツブテ、火炎放射だ!」 蓮華「嘘〜!」 あたしは予想外の光景を見た。まさかとはおもったけど、イシツブテは火炎放射を使った。 ナゾノクサ:「きゃ〜!熱い!」 タケシ:「知らなかったようだが、イシツブテは技マシンで火炎放射を覚えることができるんだよ。ここに挑戦に来るトレーナーの中には 草タイプを持ってくるトレーナーも多い。だからそれなりにタイプに対抗できる手段は取らなければならないからね。 しかも日本晴れのおかげで火炎放射の威力は半端じゃないからね。」 そうだったんだ。さっきの水鉄砲を弾く転がる攻撃といい、半端じゃない!でも、今は火炎放射を食い止めなきゃ! 蓮華:「ナゾちゃん、神秘の守りよ!そして光合成!」 ナゾノクサ:「う、うん!」 火炎放射を神秘の守りで防いで、その間に光合成で回復する。 タケシ:「ならば、イシツブテ、瓦割りだ!」 イシツブテ:「らっしゃい!」 神秘の守りが瓦割で破壊された。 タケシ:「瓦割りはリフレクタなどのバリア系の技を破壊することが可能なんだ。さて、イシツブテ、もう一度火炎放射だ!」 イシツブテは火炎放射を出そうとしていた。火炎放射の威力だと、マジカルリーフや葉っぱカッターでは意味がない。 こうなったら! 蓮華:「ナゾちゃん、ソーラービームよ!」 ナゾノクサ:「やってみる!」 ナゾちゃんが潜在的に覚えている技だ。うまくいくか心配だったけど、今回はうまくいったようだ。 そして両方から火と光が発射された。それらはぶつかり合い、閃光をひらめかせ、大爆発を起こした。 爆風がうずまき、フィールド上が見えなくなる。すでに日本晴れの効果も残っていないため、状況が見えなかった。 すると。爆風がいきなり吹き消された。 蓮華:「これは…吹き飛ばし?」 あたしは風の方向を見ると、哲兄がいた。そしてピジョットがいた。そして。 ナナ:「あたしがやらせたの。」 ナナが言った。 タケシ:「これで見やすくなった。イシツブテ、大丈夫か?」 蓮華:「ナゾちゃん?」 あたしたちがフィールドを見ると、そこには倒れたイシツブテがいた。ナゾちゃんは…光の壁を張ることで爆発の威力を防いでいた! ナナ:「イシツブテ、戦闘不能!ナゾノクサの勝ち!」 ナゾノクサ:「蓮華、光の壁が役に立ったみたい。これで、もっともっと頑張れる!」 ナゾちゃんはそう言った途端に輝きだした。 蓮華:「ナゾちゃん!?」 ナナ:「進化よ。ナゾノクサが進化するの。」 ナゾちゃんはクサイハナに進化した。 クサイハナ:「進化したみたいね。これで、葉っぱ技は使え……なぁんて!使えなくないよ、これがあるから!」 タケシ:「何!」 タケシさんが驚いてクサイハナの持っているそれを見た。 クサイハナ:「さっきの爆発で見つけたの。この岩の中に隠れてたのね。」 そう言って、ナゾちゃんは最終進化を遂げた。 キレイハナ:「これでようやく、すべての力が発揮できそうね。」 ナゾちゃんはキレイハナに進化していた。あたしはナゾちゃんの言ったことが気になって、図鑑を見てみた。すると。 蓮華:「えっ…!?」 さすがにこれには、あたしでも驚かされた。 キレイハナ:「あたしはいろんなデータを盛り込まれて生まれてきたの。キレイハナになったら、そういう力が使えるように。 もう、あたしは無敵だよ。」 キレイハナは笑っていた。 タケシ:「馬鹿な!ここのフィールドの中に太陽の石が混ざっているなどあり得ん!」 ナナ:「どういうこと?」 タケシ:「ここのフィールドの石も地面の土も、すべてこのニビシティから採れたものだ。それに、土の多くは お月見山から採掘している」 ナナ:「そう。…最近、お月見山にもイワークが出没しているだけじゃなく、極稀にルナトーンやソルロックが見かけられるようにもなったから。 多分、そのときに混ざったのね。」 タケシ:「…そうかもしれないな。つい最近、ここのフィールドの土を変えたばかりだしな。 それにしても、本当に運がいいな。あの子は。しかし、ここで簡単に負けるわけにはいかないがな。」 数時間後、フィールドが復元された。 ナナ:「バトル再開!」 蓮華:「お願いね、キレイハナ!」 キレイハナ:「了解!」 キレイハナはターンを繰り返しながら、優雅にフィールドに降り立った。 タケシ:「俺の最後のポケモンはこいつだ!行け、イワーク!」 あたしたちの目の前には巨大な岩蛇ポケモン、イワークが姿を見せた。 タケシ:「イワーク、岩雪崩だ!」 蓮華:「キレイハナ、よけて花弁の舞&葉っぱカッターよ!」 イワークが尻尾を地面に叩きつけ、岩を大量に地面から上に上げ、それをキレイハナに向かって飛ばした。 キレイハナはそれを優雅にかわしながら、花弁の舞を行い、花弁と一緒に葉っぱカッターを飛ばした。 キレイハナ:「あたしの命名コンボ、花弁カッターよ。」 蓮華:「キレイハナ、冴えてる!」 タケシ:「そんなことがあるのか?このキレイハナは強い!しかし、ジムリーダーの俺が簡単に負けるわけには行かない。 イワーク、キレイハナを締め付けろ!」 蓮華:「キレイハナ、蔓の鞭でジャンプ!」 キレイハナ:「了解!」 イワークがキレイハナを締め付けようとした。でも、その瞬間、キレイハナはイワークの体を踏み台にして、蔓の鞭を 使ってジャンプした。蔓の鞭はイワークに当たっているため、イワークにはダメージ極まりない。 蓮華:「キレイハナ、イワークの角に爆裂パンチ!」 キレイハナ:「ええ!たぁ〜!」 キレイハナは使えるはずのないそれを使って、イワークの角をへし折った。するとイワークは倒れた。 ナナ:「イワーク戦闘不能、キレイハナの勝利、よってこの勝負は蓮華ちゃんの勝利!」 あたしはキレイハナたちのおかげで、ジム戦を勝利することができた。 タケシ:「これがニビジム攻略の証、グレーバッジだ。」 蓮華:「ありがとうございます。」 キレイハナ:「よかったね、蓮華。」 蓮華:「うん!それにしても、みんなはどうしてるのかなぁ。」 タケシ:「みんなというと?」 タケシさんが聞いたので言った。 蓮華:「あたしの友達であたしたちと同じ、別世界の出身の志穂ちゃんです。」 タケシ:「(どんよりどよ〜ん)…」 すると、タケシさんは落ち込んだ。あたしは何故かよく分からなくて、そのままポケモンセンターに帰った。 キレイハナ:「あぁ、振られたのね、多分。」 キレイハナからこれを聞いたのは夜になってからでした。 哲兄とニャース、ナナさえも帰ってしまったのでちょっと残念。、でも、明日からはまたキレイハナたちとの旅が始まるからすごく楽しみだなぁ。 ニャース:「それにしても蓮華ちゃんのジム戦はすごかったにゃ。」 哲也:「まあ、運がよかっただけだな。ナゾノクサが一回だけでキレイハナに進化することなど、普通は起こらないからな。 俺のときのほうがまだまだよかった。」 ニャース:「哲也さんは別格にゃ。飛行タイプのポッポでイシツブテに勝って、次はガーディでイワークを倒し、 最後はニドラン♂でフォレトスを倒すにゃんて、普通はできないにゃ。」 哲也:「どんな弱点でも必死になって鍛え、俺と旅をしたポケモンだからな。努力の成果が現れただけだ。」 ニャース:「それも今は進化してるにゃ。…蓮華ちゃんもこうにゃるやら。」 が、ニャースは哲也のパーティが強そうな感じで想像した割に、蓮華のパーティは逆にファンシーに想像していた。 ニャース:「やっぱりむさい男と可愛い女の子じゃ全然違うにゃ。」 哲也:「誰がむさいだ!」 ニャースは失言をし、ピジョットから落とされた。 ニャース:「やな感じにゃ〜!」