美咲がようやくスペース団を辞め、あたしの第一目標も終了した。 そして新メンバーを多くゲットしたあたしは、ようやくクチバジムへリベンジに行くことになった。 キレイハナ:「作戦は決めたの?」 蓮華:「うん。それにサンドも回復したからジム戦に出せるし。」 22.電撃ジムの大バトル あたしがクチバジムにやってくると、すでに入り口に久美ちゃんと希ちゃんが居た。 久美:「よく来たわね。」 希:「リベンジ戦にようこそ、あたしたち、電撃ガールズがお相手するわ。」 そして中に入ると、前回外にいたお兄さんお姉さんたちが歓声を上げて観客席にいた。 久美:「マチスはこの奥であたしたちのバトルを見ているわ。」 希:「あなたのバトルを見て、マチスと戦うのにちょうどいいレベルだったら戦うことが出来るわよ。 さて、あたしたちのうち、どっちと戦う?」 蓮華:「決めてあるよ。両方!」 久美&希:「やっぱり。」 あたしが答えた途端、周囲は歓声をあげ、久美ちゃんも希ちゃんもニヤッとしていた。 久美:「だと思った。」 希:「それじゃ、まずは久美からよ。あたしも久美もダブルバトルだから。ルールは前回と同様で、 ポケモン2体のうち、どちらか一方が倒れた時点で勝敗を決めるわ。」 そんな感じでトレーナー戦が始まった。 久美:「あたしのポケモンは前と同じ、エレブー、ベイリーフ、お願いねv」 蓮華:「あたしは…ピッピ、ディグダ!」 今回、ベイリーフのスピードに対抗するためにディグダを使い、それを補助するためにピッピを出した。 一応、美咲と対戦してトレーニングもしたのでそれなりに戦うことは可能なはずだ。 久美:「ふぅ〜ん、ポケモンを変えてきたのね。でも、前と同じよ。ベイリーフ、マジカルリーフでディグダを攻撃、 エレブーは10万ボルトでピッピに攻撃よ!」 ベイリーフ:「ベイベイ!」 エレブー:「エレブ!」 来た! 蓮華:「ディグダ、穴を掘って避けて!ピッピ、光の壁、そしてこの指止まれよ!」 ピッピ:「ピッピッ、ピィ!」 久美:「何ですって!」 ピッピが光の壁を前面に出し、指を頭上に上げた。するとマジカルリーフと10万ボルトがピッピに引き寄せられるように 向かっていき、光の壁にぶつかって相殺していった。 ピッピの技「この指止まれ」は相手の攻撃を全て受けるという技である。 久美:「考えたわね、ディグダはどこに?」 久美ちゃんは一瞬ピッピにとらわれていた。それが勝負の決め手を作っていた。 蓮華:「ディグダ、地震よ!」 穴を掘る攻撃によって背後を取ったディグダが地震によってエレブーとベイリーフを攻撃した。 久美:「蓮華ちゃん、地震攻撃は浮遊しているか空を飛べるかでないと避けることは不可能なのよ。ピッピも攻撃を 受けるんじゃないの?」 久美ちゃんの指摘はそのとおりだった。でも、それも考えてあった。 蓮華:「大丈夫よ。」 エレブーは地面タイプの攻撃によって倒れたが、ベイリーフは草ポケモンなので辛うじて残っていた。そしてピッピは…立っていた。 久美:「何ですって!…分かったわ、堪える攻撃ね。」 蓮華:「ええ。堪える攻撃によって地震の衝撃を堪えていたの。もしエレブーが倒れていなかったら、負けは確実だったわね。」 久美:「そういうこと…負けね。」 希:「勝者、グロウタウンの蓮華ちゃん!というわけで、次はあたしが相手よ。ポケモンは変えてね。」 その様子をマチスが奥で見ていた。そして…。 ナナ:「どうかしら?あたしが見込んだこのバトルは。」 マチス:「いい感じに成長してるな。だが、久美との対戦は一度やってリベンジを終えている。希との対戦で俺とバトルすることが ふさわしいかを見ようじゃないか。」 ??:「ふぅ〜ん、それは蓮華ちゃんが相手だから?」 マチス:「それもあるな。何たって、ナナの育ててる奴だからな。」 マチスは足を組み、腕を組んでテレビを再び見ていた。 ナナ:「そう。まぁ、ニビジムより成長してるからいいけどね。」 希:「あたしとのバトルもダブルバトルよ。行きなさい、ヌオー、サンダース!」 希ちゃんはヌオー(あるいはナマズン)という水・地面のポケモンを使い、それを見て出てきた草ポケモンに対し、 サンダースがミサイル針を出す戦法だと前回聞いた。だから草ポケモンは倒せないというのは無理で、なぜなら水・地面のポケモンの弱点は 草タイプなのだ。でも、あたしには秘策があった。この特徴を使わない手はない。せっかく、回復してくれたんだから。 蓮華:「あたしはこの子達よ!キレイハナ、サンド、任せたよ!」 キレイハナ:「ロジャー!」 サンド:「サン!」 と、観客の人たちが突如驚きの声を上げた。キレイハナが喋ったからだと思うけど、それは気にしないことにしよう。 希:「蓮華ちゃん、前回教えたことを理解して出してるのかしら?」 蓮華:「ええ。分かった上でこの子達を選んだのよ。」 希:「そう、それならあたしが久美の代わりにあなたの通せんぼをしてあげる!ヌオー、サンドに水鉄砲よ。 サンダース、キレイハナを心の目で見てミサイル針!」 蓮華:「へへぇん、残念…えっ?!心の目?!」 あたしは引っかかったと思いかけ、逆に驚いていた。サンダースはレベルを上げても卵の遺伝でも、技マシンでも、 技を確実に当てることが出来る「心の目」を覚えることはないのだ。 希:「残念でした。あたしのサンダースは覚えてるのよ。」 キレイハナ:「蓮華!ポケモンの中には猫に小判を使うニューラや波乗りが出来るピカチュウも稀にいるの!」 キレイハナが怒りの声を上げて叫んだ。サンドは水の攻撃が通用しない変わった特徴のおかげで水鉄砲を受けても、 全然平気だったようだが、キレイハナはそうは行かず、しかも心の目で狙われたのだ。咄嗟にマジカルリーフとリフレクタで ミサイル針を何とかしたらしい。 希:「ポケモンに助けられているようじゃ、まだまだマチスに会わせることは不可ね。水の攻撃が効かないサンドを連れてきたようだけど、 この攻撃はどうかしら?ヌオー、冷凍ビームよ!」 蓮華:「サンド!避けて!」 希:「サンダース、電光石火でサンドを攻撃よ!」 冷凍ビームを避けたサンドは突如迫ってきたサンダースの電光石火によって吹っ飛ばされてしまった。 蓮華:「サンド!」 希:「ダブルバトルはそれぞれのポケモンを補佐しあいながら戦うのよ。2体のポケモンが1体に対して攻撃してもおかしくないの。」 希ちゃんはかなり強かった。 久美:「これは言ってもいいかもね。あたしの別名は一撃必殺の電撃姫、希の別名は作戦必殺の電撃女神って呼ばれてるの。 あたしの場合は一発目の攻撃で相手を倒すことが多いけど、希は元々、相手をじわじわと倒す方よ。」 希:「そういうこと。だから長期戦になればなるほど、あたしに勝つ可能性は減るの。まぁ、今言ったところで勝てるかしら?」 明らかにあたしを挑発する希ちゃん。でも、挑発に乗ってはいけない! 蓮華:「勝つよ。キレイハナ、高速移動でヌオーの周りを走り続けて!」 キレイハナ:「分かったわ!」 キレイハナはヌオーの周囲を回りだした。元々強力な攻撃を出せるが、少しの動きでも鈍いヌオーはキレイハナのスピードに追いつけなかった。 希:「何をする気?サンダース、キレイハナを止めるのよ!二度蹴…」 蓮華:「サンド、サンダースに砂をかけて!」 サンドはキレイハナに目を向けていたサンダースに砂をかけた。砂をかけたことで一時的に視覚を奪われるサンダース。 その隙にサンドは穴を掘り、地面に潜った。そして「砂地獄」によって、サンダースの体を半分、地面に引きずる込んでいた。 蓮華:「今よ、キレイハナ、メガドレイン!」 キレイハナ:「了解!」 サンダースの動きが止まった今、ヌオーに対しての攻撃は止められることがなかったため、キレイハナは背後からメガドレインを行った。 その結果、ヌオーは苦しい表情を見せないまま、ふらふらし始め、最後にはパタッと倒れた。 久美:「ヌオー、戦闘不能なので、蓮華ちゃんの勝ちよ。」 あたしは希ちゃんに勝つことが出来た。 希:「足止め作戦を使用して、ヌオーの遅い動きによって危険にさらされる部分をカバーするサンダースの動きを止めた。 これに関してはいいと思うわ。でも、長期戦になりがちね。」 蓮華:「ありがと、気をつけるね。」 と、あたしが頭を下げたところ、突如激しいロック系の曲が流れ、お兄様、お姉さま方が騒ぎ始めた。 蓮華:「一体、何?」 久美:「どうやら認められたようね。」 蓮華:「えっ?」 希:「紹介するわ。このクチバジムのジムリーダー、電撃アメリカンのマチスよ。」 希ちゃんの紹介と共に、迷彩の軍部服を来た金髪の大柄な男性、マチスが姿を現した。 マチス:「希と久美とのバトルは見事だったぜ。しかし、俺に勝てるかな?」 蓮華:「勝ちます、そしてバッジも手に入れて見せます!」 あたしは強い口調で言った。 マチス:「そうか、それでは始めようか。俺とのビリビリ痺れるバトルをな!」 さっきまであたしが戦っていたバトルフィールドとは違う、本格的なフィールドが現れた。 マチス:「使用ポケモンは3体。挑戦者のみがポケモンの交代を許すからな。まずファーストはこいつだ! 爆弾ボールで電撃スマッシュを食らわしてやる!行け!マルマイン!」 マチスの始めのポケモンは大爆発などで有名な爆弾ボールという異名を持つマルマインだった。確かポケモンの中ですばやさが高い 部類に居たはず。すばやさで対抗するならこの子しかいない! 蓮華:「あたしのポケモンはこの子よ、ロコン、お願い!」 あたしはディグダの疲れも考えて、メンバーの中でディグダの次にすばやさの高いロコンを選んだ。 久美:「バトル開始!」 マチス:「マルマイン、高速移動で翻弄してやれ!」 マルマイン:「マル!」 蓮華:「ロコン、穴を掘るのよ!」 ロコン:「コ〜ン!」 ここで翻弄されては止まらない!まだまだ先は長いんだから。しかし、マルマインは高速移動から転がる攻撃に切り替えていた。 高速移動で転がる攻撃をするマルマインにはロコンが穴を飛び出してぶつかっても、逆にこっちがダメージを受けることになる。 蓮華:「ロコン、穴から出て!」 一か八かの勝負よ! マチス:「何を考えたんだ?マルマイン、そのままロコンに攻撃だ!」 蓮華:「ロコン、ギリギリのところでマルマインを飛び越えて!」 マチス:「何!?」 ロコンはマルマインの転がるを間一髪で飛び越えた。そして。 蓮華:「炎の渦よ!」 ロコンはマルマインの背後から炎の渦で攻撃した。炎に包まれるマルマイン。しかし、それは強力な電撃で跳ね飛ばされた。 マチス:「残念だったな、オーバーヒートくらいの攻撃なら倒れたかもしれないが、マルマインのスパークなら炎の渦くらい、 軽く弾け飛ぶ。」 ロコンの炎の渦が破られた。マルマインのスパークはかなり強力なようだ。だとしたら今のロコンのオーバーヒートを出したとしても、 他の電気攻撃で押されてしまうかもしれない。だからといってディグダやサンドを出しても、あのスピードとパワーを持ったコンボ攻撃には 勝てる可能性がない。…待てよ。 あたしは一か八か、あの子を使うことにした。 蓮華:「ロコン、戻って!」 マチス:「おや?ロコンでは不利と見たか。」 蓮華:「ええ。ロコンの力でマルマインには勝てなさそうだけど、この子なら大穴も狙えるわ、メノノ!」 あたしが出したのはメノクラゲのメノノだった。メノノは電撃技が効かない能力を持っていた。 それを知らない久美ちゃんたちは苦笑、観客は大笑い、キレイハナは知ってるはずなのに唖然とした状態だった。 マチス:「水ポケモンで相手とは、あいつが見込む奴だな。しかし、一発で終わりだ!マルマイン、10万ボルト!」 マルマイン:「マル!」 しかし、10万ボルトが命中しても、全く効いていないメノノがそこに居た。こうなるとみんな驚いていたが、 マチス:「なるほどな、電気が効かないのか。ならば、転がる攻撃だ!」 マチスはすぐに察したらしく、物理攻撃を放ってきた。 蓮華:「メノノ、絡みつく攻撃よ!」 メノノはマルマインが転がるで近づいた瞬間、マルマインに絡みついた。すると、マルマインは転がるを止めてしまった。 しかも、さすがに絡みつかれていやな顔をしている。 マチス:「マルマイン!こうなったら自爆だ!」 しかしマルマインは自爆をしなかった。表情が混乱している。 蓮華:「残念でした。メノノの超音波よ。続いて、毒針!」 メノノは絡みつき、すでに超音波でマルマインを混乱させ、そして毒針をぶすっと突き刺した。すると、数秒後、マルマインは倒れた。 メノノは多分、毒針を刺したときにどくどくか、溶解液を注入したと思う。メノノはちゃっかり屋だから。 久美:「マルマイン戦闘不能!」 マチス:「マルマインを倒したか…、それならば次はこいつだ!ライチュウ、そいつを叩きのめせ!」 マチスの2番手はライチュウだった。あたしはすぐに、メノノからロコンに変えた。 蓮華:「あたしはロコンで行くよ。メノノは動かないで攻撃する方法しかないもの。踏み潰されたら終わりじゃない。」 マチス:「しかし、俺のライチュウは簡単には倒せないぞ。ライチュウ、10万ボルトだ!」 蓮華:「ロコン、オーバーヒートよ!」 この攻撃は相殺した。さすがはロコン。 マチス:「相殺したか、ならばメガトンパンチだ!」 蓮華:「電光石火で避けて!」 ロコンはこの後、メガトンパンチもメガトンキックも電光石火で避けた。そしてのしかかりも。 もしかしてこのライチュウ…。 久美:「うふふ、蓮華ちゃんがライチュウの弱点に気づいた見たいね。」 希:「そうだね。」 あたしはこの会話を知らないが、実際それは事実だった。多分だけど、ライチュウはすばやさ重視の技を持っていなく、 すばやさが高くないだろうと。 蓮華:「ロコン、鬼火よ!」 マチス:「ライチュウ、電磁波で火の玉を弾け!」 ライチュウは鬼火を一個ずつ電磁波で消していった。しかし、ロコンが電光石火で近づいて打ち出した鬼火は消すことが出来なかった。 ライチュウは火傷したことで攻撃力とすばやさが低下したはずだ。 蓮華:「怪しい光よ!もう手加減無用で行くわ!」 あたしがここまでこういう嫌な攻撃をしたので、さすがのマチスもあたしが弱点に気づいたことを悟ったらしかった。 マチス:「くそぉ、こうなったらライチュウ!破壊光線だ!」 ロコンに向かって破壊光線が打ち出された。マチスにとってはもうこういう方法しか打つ手がなかったのだった。 そして破壊光線によって噴煙が立った。 が、噴煙がおさまったとき、ロコンの姿はなくなり、穴が残っていた。そしてライチュウの周囲にも何個かの穴が。 マチス:「WHAT!?」 蓮華:「えへへ、ロコンは穴が掘れるのよ!ロコン、穴から出て火炎放射よ!」 ロコンが火炎放射を放ったのは破壊光線が当たった場所にある穴にだった。そして穴を通じて炎がライチュウの周囲の穴から、 噴水のように噴射し、ライチュウを間接的に火あぶり状態にした。そしてライチュウは火傷のダメージもあり、倒れた。 希:「ライチュウ、戦闘不能!」 さすがにマチスのポケモンを連続して倒したからか、周囲は驚きの声を発していた。 久美:「久々ね、志穂ちゃん以来。」 希:「確かにそうよね。あの時もすごかったし。」 久美:「それでマチス、どうするつもり?」 久美ちゃんたちはマチスを怒らせているのか、からかっているのか。 マチス:「あぁ?俺は次でこいつのポケモンを叩き潰すぞ。最大級のこいつでな!」 マチスは3つ目のボールを投げた。そこから出てきたのは騒音ポケモンのバクオングだった! 蓮華:「バクオング…こいつには、メノノとロコンじゃ勝てない!」 バクオングは攻撃重視系のような強力なポケモンだ。すばやさを生かせるロコンや、特殊攻撃の得意なメノノの攻撃はあまり通じる可能性がない。 逆に弾かれる危険性が高かった。 キレイハナ:「蓮華、あたしを出しなよ。あたし、行く気満々よ。」 キレイハナは出て行こうとしていた。でも。 蓮華:「ごめんね。今回はもう決めたの。ノーマルポケモンには格闘タイプ!ヘラクロス!お願い!」 あたしは最近ゲットしたヘラクロスを3番目にして出した。 マチス:「なるほど、しかしバクオングを甘く見るなよ!」 バクオングはメガトンパンチ、キック、突進、のしかかりなどの打撃攻撃を連打してきた。 ヘラクロスは角で突き、メガホーンで攻撃しながらそれらを押し返し、全ての攻撃を受け流した。 流石にモココやカモネギとトレーニングさせただけあった。 モココのパンチ技や、カモネギのネギでの剣道攻撃を受け流す特訓をさせておいてよかった。 なぜなら、一応エレブーに対する別の作戦として行っておいたのだ。 マチス:「くそぉ、攻撃が全て受け止められ、流されるとは…ならば、バクオング、ハイパーボイスだ!」 バクオングのハイパーボイスはとんでもなく強力だった。ジムのライトや窓ガラスも次々と割れ、その衝撃に吹っ飛ばされる人たちも 少なくなかった。ヘラクロスもリフレクタを使ったとはいえ、並外れた衝撃にものすごいダメージを受けていた。 蓮華:「すごすぎる…」 マチス:「まだまだ!これで終わりにしてやるぜ!バクオング、破壊光線だ!」 バクオングはさっきの衝撃と同じくらいの風圧を出す破壊光線を放った。そして再び噴煙が、ライチュウの時以上のものがジムの中を包み込んだ。 マチス:「この攻撃を受けて、もう立ち上がれないだろうな。」 蓮華:「それはどうでしょうか?」 あたしは最後の秘策を破壊光線が打たれたときに叫んだのだ。もしこの声が届いていたら、ヘラクロスは確実に勝てる! そして噴煙がはっきりおさまったとき、ヘラクロスはまだまだ立っていた。 マチス:「何!?」 久美:「もしかして!堪えたの?」 マチスが驚いてすぐに、久美ちゃんが気づいた。 蓮華:「そういうことよ。ヘラクロス、起死回生!」 起死回生とは、ダメージが少ないほど強力なダメージを相手に与えることが出来る技である。そして今、 ヘラクロスのHPは1なのだ。バクオングは破壊光線の反動で動けないため、もう勝機はあたしに向いていた。 そして。 久美&希:「バクオング、戦闘不能!よってこの勝負、グロウタウンの蓮華の勝利!」 あたしはオレンジバッジをゲットした。そして技マシン(ジム戦では使われんかったけど)「電撃波」も。 マチス:「強かったぜ、とってもな。そのバッジをお前に渡すのにふさわしいバトルだった。」 蓮華:「ありがとうございます。」 そんな時、外が異様に騒がしかった。そしてジム戦終了後に外に出て行ったお兄さんの一人が駆け込んできた。 お兄さん:「大変っす!空に竜と妖精と天使が現れたんっす!」 マチス:「何!?」 マチスも外に飛び出していった。 久美:「妖精に…」 希:「天使に…」 蓮華:「竜…もしかして…多分…」 あたしたち3人は外に出て行かなくても、その3つの正体がすぐ分かった。でも、一体どうしてなんだろう。 あの3人が来るなんて、何が起きたんだろう…。