蓮華:「久しぶりに帰ってきたね。」 キレイハナ:「確かにそうね。1,2ヶ月は経ったかしら?」 あたしとキレイハナはソルルと一緒にマサラタウンに戻ってきた。 あたしが帰ることはポケモンセンターからの電話で知らせたから、多分哲兄たちが歓迎か何かの準備をしてるんじゃないかな。 でも、研究所に帰ってきたはずなのに博士もケンジさんも、ニャースも、哲兄や翼先輩もいなかった。 36.トロピウス!研究所の戦い 蓮華:「あれっ?」 キレイハナ:「誰もいないわね。」 ソルル:「ソル!ソルソル!」 と、いきなりソルルが吠え始めた。 蓮華:「ソルル?」 キレイハナ:「蓮華、ソルルが何か起きてるって!」 どうやらソルルが事件を感じ取ったらしい。それは研究所の敷地の森の方角で起きているらしかった。 あたしは嫌な予感がして行ってみた。すると、森の入り口にはたくさんのポケモンたちとニャースが倒れていた。 蓮華:「ニャース!」 キレイハナ:「フシギダネさんにベイリーフなんかまで!」 蓮華:「ちょ、ちょっと、キレイハナ!」 ニャース:「にゃ…にゃ〜、蓮華ちゃん…大変…にゃ。」 あたしはボールの中のメンバーも全員出して、倒れているポケモンたちを研究所に運んだ。回復マシンに入れてあげると、 みんな徐々に回復を始めていた。 キレイハナ:「怪我は刃物みたいなものによるものと、強風を受けたり、強大な力に押しつぶされたりしたものばかり…、 たくさんの色んなタイプのポケモンに襲われたのかしら?」 蓮華:「でも、あの火傷のような怪我はソーラービームを受けたポケモンと同じ状態だったわよ。」 キレイハナ:「それじゃ、草ポケモンの仕業なの?だったら、フシギダネやベイリーフが負けるはずないわよ。」 と、ソルルが回復したニャースを連れて戻ってきた。 蓮華&キレイハナ:「ニャース!」 ニャース:「にゃ〜…大変なのにゃ!研究所にとんでもない奴が攻めて来たのにゃ!」 ニャースはあたしたちに図鑑を見せた。 ニャース:「こいつにゃ!しかもスペース団の奴らもいたのにゃ!」 蓮華:「スペース団が!」 キレイハナ:「しかも、本当に草ポケモンね。名前はトロピウス、飛行と草のタイプを併せ持つポケモン…。」 蓮華:「それでフシギダネたちもやられたのね。」 と、ニャースが事の顛末を話してくれた。 ニャース:「蓮華ちゃんが昨日の夜、帰宅の知らせをした直後だったにゃ。」 〜回想〜 翼:「桜笠が帰ってくるって本当か?」 哲也:「ああ、今連絡が入ったんだ。今はトキワにいるらしいぞ。」 翼:「トキワシティか。それならすぐに帰ってくればいいのにな。」 哲也:「しょうがないだろ、もう夜だ。」 哲也さんと翼さんが喜んでた時だったにゃ。突然爆発音とポケモンたちの悲鳴が聞こえたのにゃ。 ニャース:「にゃにゃにゃ!?」 哲也:「何だ!いきなり。」 翼:「森の方だ。」 ちょうどこの時、博士とケンジが森の方を調査に行っていたのにゃ。ケンジもいるから大丈夫にゃと思ったけど、 尋常じゃないにゃ。それでにゃーたちが外に出ると、あいつらがやってきたのにゃ。しかも連れてる奴がすごかったのにゃ。 哲也:「誰だ!」 翼:「お前ら!またか!」 ニャース:「にゃ〜!!」 そこにいたのは前にもこの研究所を襲ってきた奴だったのにゃ。 マユミ:「なんだかんだと聞かれたって」 エイジ:「答えるか否かはわれらの勝手」 マユミ:「世界の破滅を防ぐため」 エイジ:「宇宙の輝き護るため」 マユミ:「愛と勇気の悪を貫く」 エイジ:「ラブリークールな敵役」 マユミ:「マユミ」 エイジ:「エイジ」 マユミ:「この宇宙にきらめくスペース団の二人には」 エイジ:「ミントブルー、清き青の明日が待っている」 マユミ:「なーんてね」 哲也:「スペース団が一体何のようだ!」 マユミ:「あらあら、目の保養になるわね。若い美少年がいるなんて。教えてあげるわ。ヤマブキシティをあたしたちのものにしたから、 この場所をスペース団のポケモンを育てる育成場にするの。そのためには他のトレーナーや博士には色々とやってもらわなきゃいけない のよね。」 翼:「それじゃ、博士たちは…!?」 エイジ:「オーキド博士とその助手か?あいつらのデータは分析済みだった。だから簡単に倒すことができたぞ。 そこにいるお前たちもデータは全て分析した。だからここで捕らえてやる!」 そう言ってスペース団は攻撃をしてきたのにゃ。 奴らのポケモンは奴らのウィンディとハガネール、それにトロピウスだったにゃ。 翼:「行け!オクタン!」 哲也:「ピジョット、ニドキング、行ってこい!」 翼さんと哲也さんのポケモンはウィンディとハガネールは一蹴したのにゃ。でも、トロピウスは攻撃を全てかわした上、オクタンとニドキング を地震攻撃とマジカルリーフで倒してしまったのにゃ。 翼:「オクタン!」 哲也:「ニドキングがやられた!?それならピジョット、トロピウスにゴッドバードだ!」 マユミ:「残念でした。トロピウス、ソーラービームよ!」 その時スペース団が何かの機械に指示を出したのにゃ。するとトロピウスの目が光って、普通じゃ考えられない威力のソーラービームがピジョットを 丸焦げにしてしまったのにゃ。そしていつの間にか背後に回っていたエイジって奴のメタグロスが翼さんと哲也さんをサイコキネシスで捕らえて 森の方に連れて行ってしまったのにゃ。 にゃーは一大事だったから、フシギダネとベイリーフに知らせて森に向かったにゃ。 〜回想終わり〜 ニャース:「でもにゃ、待ち構えていたトロピウスの猛攻に一気にやられてしまったのにゃ。多分、ナンバ博士の発明のせいに違いないのにゃ。」 キレイハナ:「許せない!」 蓮華:「そうよ。哲兄たちを捕まえて、しかもここをスペース団の支配下にまで置く気だなんて!キレイハナ、ソルル、みんなを呼んで!」 キレイハナ:「分かってる。ソルル、行くよ。」 キレイハナもソルルもあたしと同じ気持ちだったため、すぐに部屋を出て行った。 ニャース:「大丈夫にゃ?」 蓮華:「ええ。ニャースの言ったことで一つ分かったの。多分、トロピウスはスペース団の機械で操られているだけよ。 だからピジョットやニドキングを一撃で倒せたのよ。それに、奴らがデータを集めていても、あたしはそれでも奴らを倒したことがあるわ。 それに、今はソルルっていう新しい仲間がいるから。」 そんな時、研究所の電話が鳴った。 ニャース:「この忙しいときに…もしもし?」 コジロウ:「ニャースか?元気にしてるか?」 ニャース:「にゃ!コジロウ!どうしたにゃ?」 電話の相手はムサシさんのご主人で、あたしを一度助けてくれた元ロケット団のコジロウさんだった。 コジロウ:「そこに誰かトレーナーがいたら貰ってほしい奴がいてさ。」 ニャース:「何にゃ?」 コジロウ:「今送るよ。」 言葉と共にポケモンが転送されてきた。 ??:「チリ〜〜〜〜ン」 きれいな声と共に出てきたのは、風鈴ポケモンのチリーンだった。 ニャース:「にゃにゃ?コジロウ、こいつは何にゃ?」 コジロウ:「ムサシのソーナンスと一緒に卵を2つも産んでさ、一つはルミカにお歳暮で送ったけど、もう一つは当てがなくてさ。」 ニャース:「ムサシには送らないにゃ?」 コジロウ:「ムサシはチリーンはもう、いいらしいからさ。それでニャースを思い出したのさ。大事にしてくれよ。」 と、コジロウさんからの電話は切れた。 ニャース:「ニャァ、というわけでここにいるのは蓮華ちゃんにゃ。お願いするにゃ。全く、ムサシはあのことをまだ引いてるにゃ。」 蓮華:「…?…いいよ。あたしがゲットすることになる気がしたから。チリーン、よろしくね。」 成り行きであたしはチリーンをゲットした。ボールはプレミアボールを使った。 蓮華:「これでデータのない子は二人。マユミとエイジに対抗可能ね。」 と、そこにキレイハナとソルルがボールを持って戻ってきた。 キレイハナ:「お待たせ。あれっ?その子は?」 蓮華:「成り行きで今ゲットしたの。チリーンよ。」 キレイハナ:「うわぁ…レアだ。」 ソルル:「ソル。」 蓮華:「それより、行くわよ。」 あたしたちは森に向かった。 その頃。 スペース団の二人は森の中にできた特設基地にいた。 ポケモンの技、秘密の力を利用してできた秘密基地だった。そしてそこには哲也たちのポケモンや森のポケモンが狭い檻に閉じ込められていた。 普通なら脱出できるところだが、トロピウスのメガドレインによって体力を奪われているために、身動き一つとることができずにいた。 そして哲也たちは…。 マユミ:「そこの二人!早くその作業を終わらせなさい!」 エイジ:「おい、爺!そこの作業を早くやれ!」 マユミとエイジの支配下で奴隷状態に使われていた。やらされているのは何かの攻撃用の機械やデータの分析だった。 哲也:「俺たちはいつまでこんなことをやればいいんだ!」 マユミ:「うるさいわね、死ぬまでずっとよ。全く、いい顔してると思えば…生意気な餓鬼は嫌いよ。 大事なタマザラシも逃がしてしまうし。」 哲也:「ポケモンを檻に閉じ込める方が悪いんだ!それに、俺のオバサンは嫌いだな。」 マユミ:「うるさい!もう一度、ウィンディの炎を浴びたい?」 哲也:「いいぞ、やれるもんならやれよ。でも、そんなことをするとここの作業は進まないぞ。」 翼:「そうだな。おい、そこの婆、俺たちを早く放せ!」 二人はマユミの爆弾を踏んだ。まぁ、踏んでも事実は変わらないのだが。 マユミ:「言ったわねぇ!」 ポチッ! 哲也&翼:「うわぁ!」 マユミが機械を操作すると、哲也と翼は突然床に開いた穴に落ちていった。 ケンジ:「哲也!翼!おい、二人は…」 エイジ:「心配するな。ちょっと痛い目に遭うだけさ。それよりも、そこの爺の分もやりな。この爺さん、有名だとしても、 ほとんど使えない爺だ。」 ゲシッ!ドテッ! エイジは必死にハイテク最新型の操作が難しいコンピューターを必死で操作するオーキドを蹴り倒した。 ケンジ:「博士!おい!博士に何を…」 エイジ:「まだケツの青い餓鬼が四の五の抜かすんじゃないぜ。メタグロス、こいつとそこの爺も檻に閉じ込めておけ。 そろそろ、あのお嬢ちゃんが来る頃だ。マユミ、準備はできてるか?」 マユミ:「ええ、あの餓鬼でしょ?大丈夫よ。」 スペース団は何かを始めていた。 スペース団がそう思っていたちょうどその時、蓮華は本当に近くにいた。 蓮華:「ソルル、かまいたち!」 ソルルはかまいたちで近くにあるレーダー機を破壊した。キレイハナもマジカルリーフで近くの機械を壊している。 多分、彼らのいる場所に近づいてるからだと思うけど、森に入ってから数時間。かなりたくさんの機械が取り付けられていて、 変な電波もたくさん出ていた。でも、キレイハナとソルルは平気だったらしく、二人はドンドン機械を破壊していた。 こっちに行く時にヤミカラスが普通に飛んでいるのを見たから、多分悪タイプにはこの電波は通じないのだろう。 キレイハナの場合は…どうしてか分からないけど反応しない。 キレイハナ:「一通り壊したわね。」 ソルル:「ソルル。」 蓮華:「二人ともご苦労様。」 そんな時だった。突然茂みが揺れた。あたしたちが身構えると、 ??:「タマ?」 出てきたのはタマザラシだった。 キレイハナ:「かわいい!」 蓮華:「本当ね。でも、どうしてこんなところにいるの?」 するとタマザラシはキレイハナに何かを言った。 キレイハナ:「あのね、この子は仲間と一緒にスペース団に無理やり運ばれていたんだって。でも、数日前にこの近くで作戦をやるからって 近くの建物に押し込まれていたみたい。そこで捕まっていた人が出してくれたそうよ。」 話をさらに聞くと、それは哲兄のようだ。でも、そのせいで哲兄はひどい目に遭ったらしい。 蓮華:「酷い!タマザラシ、あたしたちと一緒に行かない?その悪い奴らを倒したりするの。それから、一緒に旅もしましょ。 たくさんの仲間がいるわよ。」 あたしはキレイハナとソルルと一緒にタマザラシを説得した。逃げる途中だったタマザラシだけど、すぐに了解してくれた。 蓮華:「命名、タマちゃんよ。タマザラシ、これからもよろしくね。」 ネットボールでゲットした。そして再び、今度はタマちゃんがやってきた方角にいってみると、そこには大きな基地があった。 入ると、いきなりまぶしい光がさし、それと共にいつもの音楽が流れ始めていた。 マユミ:「なんだかんだと聞かれたって」 エイジ:「答えるか否かはわれらの勝手」 マユミ:「以下は省略よ。草使いちゃん、今まではよくもやってくれたわね。今日と言う今日はあなたを倒してあげるわ。」 エイジ:「データも十分にあるし、そのうえこの人質を見れば分かるだろう?」 今まで真っ暗だった部分が照らされ、そこにたくさんのポケモンや、博士、ケンジさん、そして翼先輩と、傷だらけの哲兄の姿を見つけた。 エイジ:「こいつらがどうなってもよかったら動きなよ。」 マユミ:「動けないでしょうね。エイジ、さすがよ。この作戦はいいわね。いつもこう、分析が早く進めばいいのに。」 エイジ:「おい、それはお前がはやくやれだのうるさいうえに、せかしすぎだからだろ。」 マユミ:「そうだったかしら?」 エイジ:「まぁ、いい。分かったか?そういうわけだからな。」 蓮華:「卑怯よ!でも、あなたたちの思い通りにはならないわよ!」 キレイハナ:「悪のある場所、正義はあるのよ!ソルル、タマちゃん、チリリ!」 キレイハナが叫ぶと同時に、檻が壊され、ポケモンたちが逃げ出していた。 マユミ:「ああ!?どうしてよ!」 エイジ:「あの調合金で作った特性の檻が壊されただと!?」 マユミたちが悲痛な声をあげている時、あたしはソルルたちと一緒に博士たちも助けた。 蓮華:「博士、ケンジさん、翼先輩、哲兄、大丈夫?」 オーキド:「蓮華ちゃん、久しぶりに会ったな。成長したようじゃ。わしは大丈夫じゃ。哲也君を助けてあげなさい。」 オーキド博士はケンジさんに支えられて歩いていった。あたしは哲兄のところに駆け寄った。 蓮華:「哲兄、大丈夫?」 哲也:「ああ、ちょっと怪我しただけさ。蓮華、あいつらを倒す…」 ゴン! 翼:「哲也、無茶をしすぎるなよな。」 いきなり翼先輩が哲兄の頭を叩くと、哲兄は意識を失った。 蓮華:「せ、先輩?」 翼:「桜笠、こいつはかなりの大怪我を背中にしてるから、先に連れて帰るからな。気をつけろよ。」 先輩が哲兄の服をめくった。すると背中に大火傷を負っていた。 蓮華:「背中が…」 翼:「このままじゃ、こいつがヤバイだろ?」 蓮華:「ええ。…お願いします。」 翼:「任せろよ、ハッサム、力を貸してくれよ。」 なぜヤバイかと言えば、背中は風の能力者にとっては大事な場所のひとつだったからだった。風の能力者は背中に鳥のような翼を持つ。 普段は目に見えない状態だけど、力を発動させると、背中に翼が目にもしっかり見えるほどに出現しているほどだった。 その背中をもし怪我すると、翼を失う上に、能力さえも失う危険性があるのだ。 特に哲兄は死に別れた両親との唯一のつながりが背中の翼なのだ。あたしは無性に怒りに燃えた。 マユミ:「もう!どうして攻撃が飛んでくるのよ!エイジ、作戦は成功したはずでしょ!」 エイジ:「俺に聞くな!作戦は確かに成功したはずだ!」 蓮華:「いいえ、失敗よ。あたしが新たに3匹ゲットしたことを作戦に入れてなかったでしょ?あたしがこの建物に入るとき、 すでに檻の近くにその3匹を向かわせていたのよ。」 あたしがそう言うと、キレイハナと共にソルル、チリリ、タマちゃんが姿を現した。 マユミ:「くそぉ!ウィンディ、キュウコン、出てらっしゃい!」 エイジ:「ハガネール、メタグロス、お前らもだ!」 彼らがポケモンを出した途端、あたしのボールからは全員が出てきた。しかも、何人かはすでに溜めが完了しているらしく、 破壊光線やソーラービームが発射されていた。 もちろん、スペース団のポケモンは一気に倒れた。 蓮華:「みんな…」 キレイハナ:「蓮華、怒りのオーラが出てたよ。あれだとあたしたちでも怒りは伝わるよ。」 蓮華:「嘘…」 キレイハナ:「本当よ。蓮華、でもこれで後はトロピウスだけよ。開放してあげなきゃ。」 マユミ:「そうはいかないわよ、トロピウス、こいつらをやっておしまい!」 マユミの言葉と共にトロピウスが向かってきた。 蓮華:「カビゴン、トロピウスに迎え撃って!」 カビゴンが踏みつけ攻撃をしようとしたトロピウスの前に立ちはだかった。両者、押し合いを始めている。 蓮華:「カクレオン、ピッピ、コノハナ、ディグダ、スピアー、ニド君、あなたたちは今すぐにトロピウスを操っている機械を探して!」 さっきマユミは機械を使っていなかった。ただ指示を出しただけで、トロピウスの目が赤く光り、襲ってきたのだ。 この建物の中に何かがあるからできるんだと思う。そして、その機械を壊せば外に出ても操られないはずだ。 エイジ:「させるか!クチート、噛み付く攻撃で捕まえろ!」 クチートがニド君たちを襲おうとした。でも。 クチート:「ク、クチ〜?!」 エイジ:「おい!何をする!」 キレイハナ:「ここは行かせないよ!」 フシギダネ:「ダァネ、フシ〜!」 キレイハナとフシギダネがクチートとエイジを蔓のムチで捕らえていた。雁字搦めにされる二人。 マユミ:「エイジ!何やってるのよ!あんたが馬鹿をやるから、スペース団がお笑い集団に見られるのよ! もう、トロピウス、そのカビゴンにソーラービームよ!」 トロピウスは組み付かれたまま、カビゴンの顔にソーラービームを放った。倒れるカビゴン。 蓮華:「カビゴン!こうなったら、みんな!一斉射撃よ!」 アゲハントやバタフリーの銀色の風、エーフィのサイケ光線、タマザラシの粉雪、トサキントやメノノ、ヒンバスの水の波動、 サニーゴのトゲキャノンがトロピウスを攻撃した。 そして。 ソルル:「ソルル!」 アブソルがニド君とカクレオンを連れて戻ってきた。手には何かの機械がある。 蓮華:「ニド君、カクレオン、ご苦労様。みんなを援護して。…それにしても、これが…」 マユミ:「あぁ!あんたたち、その何でも操っちゃうぞ君1号を返しなさい!」 マユミが叫んだのでこれだろう。 蓮華:「だっさい名前ね。必殺、ソーラー弾よ!」 あたしはそれを下に叩きつけ、あたしも攻撃をその場に放った。そしてそれでも動こうとしていた機械はドラちゃんがジャンプして落下したことで、 そのうえゴマゾウが転がるで通り過ぎたことで、修復不可能なくらいに粉々になり、それと共にトロピウスは落下した。 マユミ:「キィ〜!悔しい!こうなったらこの基地ごと…」 キレイハナ:「そぉれぃ!」 キレイハナがエイジを、フシギダネがクチートをマユミに投げつけ、 ルナトーン:「ルゥナァ〜!」 ルナトーンがサイコウェーブを放っていた。 マユミ:「あ〜ん、せっかくのチャンスだったのにぃ!エイジ、あんたがドジをするからよ!」 エイジ:「何だと?お前が油断したからだろうが!」 クチート:「クチュ〜!?」 彼らは喧嘩しながら、今回は捨て台詞なしで飛ばされていった。 蓮華:「ヒーリングよ。」 事件後、あたしは哲兄を手当てしていた。背中の傷は火傷治しの実のおかげですぐに治りそうで、哲兄も能力や翼を失わずに済みそうだった。 博士は蹴られたらしいけど、どこも異常がないようだった。 哲也:「今回は助かった。この件も含めて、お前の成長は認めようと思う。だからな。」 蓮華:「えっ?」 哲也:「あいつとの付き合い、許可してやってもいいぞ。…気が進まないけどな。」 ようやく認められたようだった。あたしは嬉しくて哲兄に抱きつき、背中に飛びつかれた哲兄は、思いっきり叫んでいた。 翼:「もう行くのか。早いな。」 蓮華:「しょうがないですよ。あたしはもっと強くならないといけないから。」 あたしはグレン島に行くことを決めていた。 蓮華:「次はタマムシで会いましょうね。スペース団を壊滅させなきゃいけないから。」 翼:「そうだな。それに涼治たちの行方も心配だからな。」 翼先輩は哲兄が交際を認めたことであきらめたらしい。実際、実は美香が翼先輩のことを好きらしいんだけど。 翼:「それにしても、そいつがお前の仲間になるとはな。」 蓮華:「操られている間にしちゃったこと、取り返すためにもスペース団と戦うんです。それに、あたしが懐かれちゃって…。 グレン島までお願いよ、トロ!」 あたしはトロピウス(命名トロ)をゲットしていた。もう操られなくても、酷い行動をしてしまったことを彼女は分かっていたから。 あたしと旅をして、その分を埋め合わせしたいらしかった。そしてみんなが歓迎したことで、彼女は仲間になっていた。 キレイハナ:「ボールも後二つね。次はどんな子なんだか。」 蓮華:「さあね。でも、みんな友達にもなれるわよ。大事な仲間にも。」 決戦まであと少し。あたしも頑張るぞ!