シリーズ・ケンカ えいと! 人生は戦いです。 あれも戦い…これも戦い…… やたら曖昧な表現ですが、人生は戦いなのです。 そう決めました。 あながち間違ってないと思うし。 でも、戦いつづけてると疲れますよね? んで疲れたら 「筋肉ピンチだ!」 とか、 「ふぁいとー!!いっぱーつ!」 とか、 「らららららーん♪」 みたいなアイテムを用いてでも疲労回復元気になりたいものです。 さてこの二人の場合 「だいたいカスミは――!!」 「サトシはいっつも――!!」 おやおやお二人さん、またケンカですか? もう飽きちゃったよ、いい加減。 ネタもないし。 「そもそもサトシは――!!」 「う…け、けどそれを言ったらカスミも――」 女に口で勝つのは不可能だとよく聞きますが…さもありなん。 どうやらケンカはカスミ優勢のようです。 サトシピンチ! どうするサトシ!? タオルを投げるかサトシ!? 「お〜い、二人ともごはんだぞ〜」 「「……」」 二人は口を止めます。 いや〜…いないと思ってたら昼食の準備中だったんですね、タケシ君。 そんなタケシ君の元へ…正確には昼食の元へ…サトシ君とカスミちゃんは お互い顔をそむけたままやってきました。 「やれやれ……まあとりあえず食べて落ち着け」 二人共無言でタケシ君の差し出したサンドイッチを頬張ります。 おいしそうです。 とってもおいしそうです。 ……私もおなかが空いてきました。 ………ちょっと失礼します。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ ああ、おいしかった。 やっぱりパスタはイタリアン♪ と、彼らも食事が終わったようです。 「ごちそーさん!」 「あーおいしかった!」 「そりゃなによりだ」 「いつもいつも悪いなタケシ」 「悪いと思うなら片付けを手伝ってくれ」 「ああ、わかった」 「じゃあ二人で皿でも洗ってきてくれ」 ってタケシ君! それやばくないっすか? 二人はケンカ中っすよ!? 「向こうに小さな川があるはずだから、頼むぞ」 「ああ、わかった」 「トゲピーの事しっかり見ててね」 あれれ? なんかあっさり受諾しちゃいましたよ。 どゆこと? 「なあカスミ、さっきはごめんな」 「ううん。あたしも悪かったのよ。こっちこそごめんね」 「…お互い謝って、なんか変だな、おれ達」 「ふふっ、そうね」 すっごい仲睦まじげなんすけど…… さっきまでケンカしてたのは事実で…… ………………ああ、そっか。 おなかが減るとイライラするし、満腹だと機嫌がいいもんね。 って事は、サトシとカスミの仲直りのもとはタケシの手料理って事なのか。 タケシ君、いつもご苦労様です。 おわり